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【大正冒険奇譚TRPGその6】
35
:
◇u0B9N1GAnE
:2013/09/02(月) 22:09:05
(ヤバいのはあのガキだ!『重さ』を操る俺だからこそ実によく分かる!
あの高さ、速さでガキが降ってきたら流石の俺様もかなり痛え――
いや、痛えじゃ済まされねえ!骨が砕けて!『中身』をぶち撒けかねねえぞ!)
故にダーは――鳥居の攻撃に直撃する。
そして吹っ飛ばされた。不思議なくらいに軽々と。
街路の壁に叩き付けられて、彼が呻き声と共に血を吐いた。
血を吐くくらいで、済んでいた。
鳥居の体重が軽く見積もって十貫強(およそ40kg)だとしても、
それなりの高さから炎と重力による二重の加速を得て落下してきたのだ。
彼が心中で見積もったように、骨が砕け、血と臓腑をぶち撒けていてもおかしくない。
「ふっ……ふはっ……ふひひひ……痛え……なぁ〜……。
思いっきり背中打っちまったじゃねえか……。こりゃ内臓を痛めちまったか……?
こんな事なら内功練んのサボンじゃなかったぜ……だが、まぁよ――」
なのに彼は血を吐き、息を乱しながらも、まだ笑いを零し、喋る余力がある。
「――俺はまだ、戦えるぜ」
先の攻防で――最もダメージを受けたのは、彼ではなかった。
それは――鳥居呪音、君だ。
ダーはあえて君に吹っ飛ばされたのだ。
――君が背中に生み出した強烈な炎と、急速落下による風圧に。
故に彼は君自身への直撃だけでなく、拳を砕かれる事すら避けてのけた。
結果――君は地面に直撃した。
つまり本来なら関節という緩衝材があり、肉も脂肪も詰まったダーを破壊して尚、
骨折を免れないほどの打撃力を――全て自分の身で受けてしまったのだ。
要するに君は、ダーによって飛び降り自殺を強いられたようなものだった。
「で?そこで無様に転がってるチビガキ。こりゃどう見てもオメェの負けって奴じゃねえの?
だったら……オラ、成長してみろよ。十分過ぎるくらい屈辱的だろ?
糞袋まで地面にぶち撒けて……さっさとしてみせろよ、せ、い、ちょ、う、って奴をよぉ〜!」
地面に散らばった鳥居を見下して、ダーは君を罵る。
「あぁそうだ。言っとくけどオメェがそんなザマになったのは俺のせいじゃねーぞ。
自分から死ににいく奴を守る事なんか出来ないってよく言うもんな。まぁとにかくよ」
一旦言葉を切り、深く息を吸って、彼は叫ぶ。
「出来やしねえだろ!?出来る訳ねえよなぁ!だって負けてんだもんよぉ!
負けていい事なんかある訳ねえだろ!?薄っぺれえんだよオメェの言う事はよぉ!
例えばよ、最初から最後まで勝ちっぱなしの人生がありゃ……まぁ俺の人生の事なんだけどよ。
それが一番いい人生に決まってるよな!負けてねえんだもん!
分かるか?負ける事に価値なんざねえんだ!そんなモンに価値を見出すのはソイツが根っからの負け犬だからだ!
クソまじい餌を美味い美味い言いながら食わなきゃやっていけねえ奴がそんな馬鹿げた事を考えんだよ!
誰の受け売りだか知らねえが、負け犬にはやっぱ負け犬の知り合いがいるって訳だ!」
例えば――もし、さっきマリーが拳ではなく左手の仕込み短剣を伸ばしていたら。
短剣一本分、間合いが長くなっていたら――きっと攻撃は届いていた。
少なくともダーの指が二本は失われ、拳は永遠に破壊され、更に重要な血管を傷つけられていたかもしれない。
――君達は敗北や屈辱だなんて物に価値を見出すべきではなかった。
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