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【大正冒険奇譚TRPGその6】
16
:
◇u0B9N1GAnE
:2013/09/02(月) 21:53:33
「ちっ……!このっ……!クソッ!ちょこまか動き回んじゃねえよ!
ぬわぁにがカッコイイだテメェ!超だっせえ真似しやがって!」
ダーは大柄だ。横幅も広ければ背も高い。
反して鳥居は、小さく背も低い。
そして『低い』という事は『遠い』という事だ。
故に、打撃が当て難い。
ダーは自分より弱い者が好きだ。
とは言え流石に、鳥居と同じ背丈の子供を甚振った経験は『そんなに』ない。
手馴れない相手にいまいち適応しかねているようだった。
>「ふっふっふ。僕に致命傷を与えるためにはもっと速さが必要ですよダー。
「あぁん!?見くびってんじゃねえぞ!テメェのチビさ加減にも、もう慣れて――!」
>それともそれ以上の速さは出せませんか?マリーさんの攻撃を避けたときみたく
>恐ろしく軽くなってみてはいかがですか?」
ダーの怒声が途切れた。
鳥居の中から強い陽の――炎の力を感じる。
瞬間、ダーの身に流れる『打』の血脈が持つ天性の才が、無意識化での思考を加速させた。
――もう気付かれたか。自分の術と、その欠点に。
認めたくない事だが、相性が良くなかった。始まり方も。
相手が自分自身や味方への被害――熱による体力の消耗も考えられないド素人だからこそ、こんな状況が生まれた。
炎に囲まれて、気流が著しく不安定な状況。体を極限まで軽く出来ない状況。
強烈な気流を伴って、炎の竜巻が放たれる。
体を軽くした状態では堪えられない。吹き飛ばされる。
だが――
>「自作自演で人を守って喜こぼうとするなんてまるでオボコの人形遊びです。
立派な大人のすることじゃありません。精神的に未熟なもののすることです!」
「――甘えんだよ、この糞ガキがッ!」
憤怒の咆哮――そしてダーは地を蹴った。
「俺が何年!この術を使ってきてると思ってやがるボケッ!力をろくに使いこなせてねえテメェとは違えんだ!
為されるがままに気流に吹き飛ばされるのではなく、自ら飛ぶ先を選んだのだ。
炎による熱波は彼を鳥居の頭上へと押し上げる。
「そして、この忌々しい結界!コイツを蹴る事で!!」
足に氣を巡らせ、寺院を守る結界を蹴る。
生じるのは強い反作用、強大な加速度。
「これならテメェがッ!どんだけチビだろうと関係ねえよなぁ〜!!
喰らいやがれ!ぶっ潰してや――」
と、勝利を確信した事で、ダーは少し冷静さを取り戻した。
そして思い出す。自分の目的はあくまで君達を守る事。
ここで鳥居を踏み潰してしまうのは、少し不味い。
故に彼は跳ぶ先を変更――君達からやや離れた地点に降り立った。
仕切り直しだ。
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