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【大正冒険奇譚TRPGその6】

10◇u0B9N1GAnE:2013/09/02(月) 21:50:51
>「ふっざけんなくそじじい!!どうせ肝心な事は答えないくせによおおお!!」

ツァイは何も答えない。ただ目を細めるのみだ。
ただそれだけの所作が、何よりも雄弁に肯定の意を語っている。

>「アンタ…何歳だ?好みの女性のタイプは?童貞か?家族はいるのか?
  親友は?心は?目的は?これから俺達を殺す時に慈悲はないのか?なんで俺達を殺そうとして迷ってやがんだ!!」

続くブルーの問い――ツァイの表情は変わらない。

>「アンタの目的は果たされたのか!!?」

だが最後の一声だけは違った。
彼の眼が見開かれ、眼光の色が変わる――絶対に君達を殺すのだという、苛烈な敵意の色。
即ち、彼の目的はまだ、果たされてはいない。

>「大体よお!こっちとら遥々海を越えてお前らの国を助けに来た救国英雄だぞ!
 それが来てみたら訳の分からねえ死体にまみれているわ!会う奴会う奴襲ってくるわでよぉ!
 な ん で 助けに来た俺たちを襲うんだこの野郎!
 悪いのはこの呪災起こした奴だろうがよ!
 それとも何か!?俺たちを殺したらなんかいい事あんのか?ああ!?

そしてそれは――君達を殺す事で、果たされるのだろう。

>「あんたたち!迂闊に動くんじゃないよ! 
 あの喰えない御仁、私達が詰所の家捜しをしてる間に、空き地のそこらじゅうに鉄杭を仕込んでる筈だ。
 私達は罠だらけの檻の中に閉じ込められてるって事だよ!
 移動する時は、地面によく注意するんだ!
 結界の『線』を『面』に起こすまでには、数秒の誤差がある。気付けば避けられない間じゃない!」

冬宇子が叫ぶ。彼女はとても聡い。それに冷静だ。
忠告があったとは言え、既にツァイの術の性質と戦況を理解している。

だが――何の問題もない。
例え種が割れていようとも、避ける事は能わない。
彼は己の結界術に多大な自負を持っていた。

>「物騒なことしやがって!どうしてもこの頼光様の武勇伝を増やしてぇようだなぁ!」
>「このくそじじぃが!おめーの結界術は種を見せすぎだ!
  どこにどれだけ仕込んでいるかは知らねえけどよぉお!虱潰しにして全部抜いてやっ……」

そう、例え彼が何をしようと、ツァイにはそれを上回る自信がある。
剣印を握り、頼光を睨む。
再度の銃撃に備えて結界の防壁は展開したままだ。

>「――――――いけない!!!」
>「あ、う……ぬ……」

しかし――何も来ない。
拍子を外す為の見せかけと言った風でもない。

>「お、お、お前なんぞこれで十分よ!いけ!吸精蔓!」

結局、放たれたのはお茶を濁すような木行の術。
何をするまでもなく、それは結界壁に裁断された。
被害はまるで無かった。が、いまいち釈然としない。


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