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大正冒険奇譚 臨時避難所
407
:
鳥居呪音
◆h3gKOJ1Y72
:2015/01/19(月) 19:54:38
久礼の剣は動きだけを見ればそれはまるで舞踏のような美しさだ。だがそれは人を殺す術。
先祖から代々受け継がれ研鑽してきたもの。
鳥居はふと、マリーのことを思い出す。
彼女は自分を正しいと肯定はしていなかった。だが己の敵を肯定もしていなかった。
ゆえにその天秤は迷いもなく、殺人の裁定を下せた。
ある種の強い主義がその殺人術を淀みないものとしていたのだ。
しかし幼き久礼は迷っている。生まれもったものに嫌悪を感じている(?)
己が欲しくて求めたものになら欲するための理由が生まれるものだが
久礼のは生まれたときから目の前にあったものだ。
それなら彼女自身を否定する彼女の心のうちなるものとはなにか?
それに対抗し得る外的要因とは?
鳥居の首筋から鮮血が迸る。
避けてはみたものの普通に斬られていた。
着地のするときに目眩をがして床に転がる。
「京香……さんっ」
血が抜けて、ぼんやりした鳥居は波留の名を小さく叫んでいた。
その一言は願いをこめたものでもあった。
格闘家の京香なら久礼に斬られてもよい覚悟があるはずだ。
お互いに士道を持つものなら純粋に命をかけた技のためしあいができる。己のすべてをさらけ出すことができるのだ。
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