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大正冒険奇譚 臨時避難所

354鳥居呪音 ◆h3gKOJ1Y72:2014/11/17(月) 01:29:43
>「仮に……君の言う運命ってものが本当に存在して、君に関わった人間の帳尻合わせをしているんだとしたら。
 何故君はまだ冒険者を……人の嘆願を叶えようとするんだい?
 君がどれだけ頑張って人を助けても、それは波打ち際の砂の城のようなものだとは思わないのかい?」

「たとえ同じ結果になっちゃったとしても、僕は人に干渉していること自体が面白いのかもしれません」

それはある種、無人島に漂流した者が、完読した書物を繰り返し延々と読書し続けることに似ている。
結果がわかっていても、人のぬくもりを感じるためには読書を続けるしかないのだ。

と、しばらくして……
とんでもないことが会場に起こってしまう。
なんと富道が冒険譚を書き込んでいた書物が式の効果を宿していたのだ。
ゆえに書物からは闇が噴出し、鳥居に襲い来るのは鉄道を想起させるほど巨大な蛇。

>「おまはん、おねげぇしまはす。あん浮かぶ青本の所まで囮なっちゅてくれまへんか!?
 こぅ、ぐるぐるぐるぐる青本の回りで走るような感じで!!」

「わかりました!」
京香の言葉に鳥居は迷わず疾駆する。
何故なら鳥居の進む前方には旋回砲の洗礼が待っていたからだ。
でも鳥居はそれが四肢を貫通しようとお構い無しに前進できる。
あとは青冊子のまわりに巨大蛇による防壁を作り上げ後から続く二人を守るだけだ。
彼女たちが安全に青冊子と対峙できる空間を確保するのだ。

「僕を追いかけてくるもの……。それっていったい……。
……倉橋さん、これってなんなんですか!?波瑠さん、大丈夫ですか!?」
鳥居は駆けながら叫んでいた。


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