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大正冒険奇譚 臨時避難所
215
:
鳥居 呪音
◆h3gKOJ1Y72
:2014/05/25(日) 19:20:32
>「……無駄な事をしたね。僕は何度だって氷の壁を作れるんだ。
もう一度ここを密室にしてから、改めて空気を凍らせればいいだけじゃないか。
でも君はどう?もう一度、壁を壊すだけの元気が残ってる?僕がそれをさせると思う?」
吹き荒れる風のなか、薄く目を開け死王を見上げる鳥居呪音。
彼のいう通り、その身に宿した魔の力はそのほとんどが肉体の再生へと使われ、
体力のように減少していた。
危機を乗り越えたのも束の間、
これでは再び出口を氷で塞がれてしまう。
このままでは死王の思うがまま。
自分達には明日さえない。
まだ、倉橋の返事も聞いていないというのに…。
>「アハリヤ、アソバストマウセヌ――オゲドウサマ――ナンジガミクラニ、オリシマシマセ――」
そんななか、突如耳朶をうつ祝詞。
声の方向に視線を移せば、倉橋の足元で揺らぐ影。
――外法神。生き残るために解放される破滅の力。
その破滅の権化は死王の影が生み出している不死の法を狙い、凄まじい勢いで虚空を疾走。
それに死王が氷槍で応射するものの通用せず
結果的に影の爪牙は巴蛇のようなうねりを見せ不死の法に接触した。
(……や、やったの?)
>「……すまない」
固唾を飲む鳥居に聞こえたのはフーの小さな声。
続くあかねの言葉に鳥居は不安にもなったが、彼が状況を不利にすることは決してなかった。
鳥居の目に飛び込んで来たのは巻物の女。
(あー、やっぱり大切な人だったんだぁ!)
フーは不死の法を利用し巻物の女を生き返らせたに違いない。
目的はどうあれ死王から不死の法を奪ったのだ。
>「……ぃ、よし!よく分かんねーがとりあえずあのガキも不死の法もとりあえずどうにかなったって事でいいんだな!?
んじゃあ、そら!さっさとずらかるぞ!これ以上こんなクソ寒い所に長居したかねえぜ!」
生還屋の言うことももっともで、ここは逃げることにする。
あの外法神を前に、不死の法を失った少年にたいして
後ろ髪を引かれる気持ちもあったが、鳥居にはどうすることもできなかったからだ。
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