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大正冒険奇譚 臨時避難所
121
:
鳥居 呪音
◆h3gKOJ1Y72
:2013/12/23(月) 02:52:27
>「馬鹿だねえ……ひと様に尊敬されるような、いい男になりたかったら、恩を着せるような口を利くんじゃあないよ。
褒めてやらなきゃ、満足に仕事も出来ないのかい、お前は?」
倉橋冬宇子に怒られたあと、強く頭を撫でられた。
でもそれは鳥居にとって、思ったよりも心地のよいものではなかった。
あれれ、と思う自分がいて不思議だった。
まるで小骨が喉に刺さった感じ。
皆、報酬や見返りが欲しいから何かをする。
愛やお金など、何かを欲していることには何ら変わりはない。
だから亡者が他の亡者の貪り喰う姿をあさましいと笑えるはずもなく
倉橋が鳥居の言葉に虫酸が走ると言ったのはそういうことなのかも知れない。
きっと倉橋はそんなこともわからない鳥居の幼さを憐れんでいたのだろう。
だからそれに気づいた鳥居は面白くなかった。
それはまるで倉橋に置いてけぼりにされたような気持ちだった。
でも裏を返せば倉橋の言った言葉は、人は違いがあるというだけで、皆平らと言うことだ。
(……あるのは違いだけで皆同じ場所にいるのかな?)
鳥居は冬宇子のことが少しだけわかったような気がした。
そう考えれば、鳥居の少年に対する、こんなふうにも考えられるよ、
という提案は単なる押し付けでしかなかったのだろう。
自分たちを守ろうとする鳥居の言葉は少年への拒絶の証に過ぎなかったのだ。
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