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代理投稿だッ!

1名無しさん:2010/08/25(水) 00:39:47
代理投稿とはッ!やけっぱちの投下のことじゃあないッ!

            . . . . . . .. .. ... .
代理投稿とはッ!暗闇のスレに道を切り開くことだッ!

65スタンプ ◆4z2BSlJwrs:2013/09/02(月) 20:45:19
避難所で代理頼もうとしたらwwwww避難所すら途中から閲覧不可能wwwwwwwなにこのいじめ仕様wwwwwww代理お願いします

スレURL:tp://kohada.2ch.net/test/read.cgi/charaneta2/1376928290

>「まず最初に……この犯行声明文を出したのはお前ではないな?」

帰ってきて早々、トラブルがまいこんできた。
ギルド幹部の一人が、ご丁寧に帰宅直後を狙って突撃訪問をかますなり、これである。

「『黄金のハクトウワシは戴きに参る。怪盗ファントム』……ねえ」

文章が安直である。二重三重の意味でだ。変に小洒落た言い回しより好感は持てる。

>「そりゃ確かにファントムだけどさあ!」
>「うむ、確認までに聞いてみただけだ。確認ついでに依頼を受けて欲しいのだが……」
>「ついでかよ!」

グランがちょっとした漫才を繰り広げている横で、スタンプは予告状を眺め回した。
長い歴史の中で、鮮やかな盗みで名をあげた怪盗は多い。
だが怪盗ファントムという名など聞いたことがない。おそらく無名の泥棒だろう。

「しかし、黄金のハクトウワシ像がこれ一体って訳じゃあないんだろう?」
「ああ。毎年、市が予算を出して手製の像を作らせてるのさ。因みに予算の7割くらいが像の製造に費やされてる」

実に阿呆臭い。
ということは、ほかにも所有者が存在しているということだ。
わざわざ大運動会で贈呈される一個体を狙うというのは、些か理解しがたい。

「どうも引っかかるな……パフォーマンス的にもネームバリュー的にも、あまりにお粗末じゃないか?」
「さあてな。だがこうして犯罪予告を送りつけてきた以上、こちらも警戒せざるを得ないのでね」

頼んだよ、と押し付け、断る隙も与えずさっさと幹部は帰っていった。

>「どうする? この際ウルズの泉チームに入れてもらおっか」
「……まあ、それが一番だろうがな……あー面倒くせー、面倒くせー!」

わああっとスタンプは頭を抱えた。
どうやらトラブルの神様は、まだまだ自分を見逃してくれるつもりはないらしい。

「……あー、いろいろあって俺たちも参加することになった。よろしくな」

参加するにあたって、バルムンテへの挨拶は必須である。
朝から渋い表情を顔いっぱいに広げ、スタンプはジムに赴いていた。
流石に「像泥棒をとっ捕まえるから潜入捜査で参加します」などといえず、
「医者に運動不足を解消するよういわれて」との言い訳で通すことにした。

「いいかグラン、うっかりでも依頼のことは喋るんじゃないぞ。わかったか」

相方への注意も忘れない。
だがここで、スタンプははたと思い至り、普通の人ならば耳を疑うようなことを口にした。

「……運動会って、具体的に何するんだ?かけっこか?」

まず彼に運動会が何たるかを教える必要がありそうである。

【依頼を受諾、チームに入ろうか】

66名無しさん:2013/09/02(月) 21:09:19
>65完了

67グラン ◆lgEa064j4g:2013/09/02(月) 22:10:11
>65
66さん代行ありがとうございます
つまり…避難所の板でも規制に巻き込まれたっていうことかな?
避難所引っ越ししないとな
ここに1スレお借りしてもスタンプが専用掲示板を借りてもらってもオレが専用掲示板を借りてもいいぜ

68スタンプ ◆4z2BSlJwrs:2013/09/03(火) 06:44:03
>>65さん代理感謝!

>>グランさん
うんにゃ、どうにもサーバーの方に問題があったみたいです。今はちゃんと書き込めるので問題ないですよ!お騒がせして申し訳ない!

69スタンプ ◆4z2BSlJwrs:2013/09/07(土) 15:54:49
何故かまたも避難所に入れなくなる事案が発生。代理途中だったのに!畜生!
ttp://774san.sakura.ne.jp/test/read.cgi/hinanjo/1376928417/ の最新レスとあわせて代理お願いします!


「こりゃ堪らん、バルムンテさん呼んで来い!」「きゃああ、お尻に火が!」

戦闘に巻き込まれてはかなわないと、みな一目散に奥へと隠れる。その中にはスタンプもいた。
今現在、スタンプ達は一個人であり、公務を宣言しない限り一般人との戦闘は許されていない。
ギルドバッヂを回収してグランに手渡さなければ、罰せられるのは自分たちだ。
バッヂはロッカールームの中だ。それに見取り図によれば、ロッカールームに非常時魔力制御装置が設置されている。
そろりそろりと人ごみを抜け、ロッカールームへ向かうが……。

「あ、こいつ!一人だけ逃げようってハラか!?」

目ざといバンプスの一人に見つかってしまった。
ロッカールームはジムの出入り口側にある。バンプス団員と真正面から対峙する形となった。
咄嗟に、スタンプは団員に向かって駆け出した。相手が構える間もなく、体当たりを決める。

「こりゃ、ルームランナー走ってた成果が出たか?」

完全にただの不意打ちでしかないのだが、かまわずロッカールームへ。

「どこだ、怪盗ファントム!男なら潔く出て来い、俺様が成敗してやる!」

ゲオルグは完全に憤っている。しかし、彼らの十八番である爆発呪文を使っている気配はない。
室内であの呪文を使うのは気が引けてるのか。だとしたらまだ行動しやすいほうだ。
問題は、バルムンテに怪盗ファントムのことが知れる可能性だ。
参加の時も若干、不審がるそぶりを見せていた。そんなタイミングで彼に知られたら……。

(畜生、何で俺ばっかりこんな目に〜……!)

物陰から様子を伺うと、どうやらグランは団員たちを相手に素手で戦っている。
バンプスの舎弟たちもまた、素手でグランと応戦しているようだ。
ゲオルグはバルムンテを見つけるや、ずんずんとそちらに向かって近寄る。

「おいお前、ここの経営者か?スタンプっつーオッサンを出せ。そうすりゃ何もせずすぐに引きあげてやる」

まずい、と直感した。ゲオルグの目的はスタンプだ。
スタンプが騒動の原因だと知られたら、バルムンテのことだ、すぐさまつまみ出すやもしれない。
そうなればせっかくの潜入も水の泡とかす。それだけは避けなければならない!

「アイツは怪盗ファントムだ!黄金ハクトウワシ像を盗むって、堂々と俺様に宣戦布告しやがったんだ。出しやがれ、あの腐れ親父をよォ!」
「リーダーやばいよ、相変わらずグランの奴つよ、ぐえっ」
「自分らでどうにかしろ!いいか、あの黄金ハクトウワシは俺のジジイの遺作なんだ。俺様が貰うってのが道理ってもんだ。
 それを横から掻っ攫うなんざ俺がゆるさねえ!アイツを庇うってならデカブツの兄ちゃん、お前もかまわず潰してやる!」

舎弟たちはグランを相手に身体強化の術でやり過ごすのが関の山らしい。
ゲオルグはこちらに背を向けた状態で、バルムンテを相手に喚いている。
ロッカールームに進入するためには、どうしたってバルムンテの視界の中を動かざるをえない。

(頼むから気づかないフリしてくれ……!)

【ロッカールームにバッヂを取りにいく、ついでに非常時魔力制御装置を起動しにいく腹づもり】
【ゲオルグはスタンプの身柄を要求、これを拒否すると戦闘態勢に入るっぽいよ】

70倉橋 ◆FGI50rQnho:2013/09/07(土) 20:05:24
代行しようとしたけどなぜか忍法帳レベルが下がっていて
レスが超細切れになってしまいそうで断念。すいません

どなたか代行可能な方お願いします。


それと代行依頼はageでお願いします〜

71倉橋 ◆FGI50rQnho:2013/09/07(土) 21:20:22
しばらく時間おいたらなぜか普通に代行できました。

72スタンプ ◆4z2BSlJwrs:2013/09/07(土) 22:29:55
>>70-71倉橋さん
代理ありがとうございます!

73スタンプ ◆4z2BSlJwrs:2013/09/15(日) 15:52:14
毎回、代理頼もうとすると閲覧できなくなるのは何の呪いなんだ!!やっぱり避難所を別に建ててもらうべきか。
代理お願いします

>「はあ?スタンプが怪盗ファントム?」

バルムンテが素っ頓狂な声をあげた。
その際ばっちり彼の視界に入っている上に目線まで合っちゃった訳だが、騒ぎ立てようともしない。

(よしっ、恩にきるぜバルムンテ!)

下手をすれば騒ぎの原因として突き出される可能性もあっただけに、安堵も大きい。
急いでロッカールームに駆け込み、自分のロッカーを探す。

(あった!)

乱暴にロッカーを開け、トレンチコートを引っ張り出す。
ポケットにはちゃんと、スタンプとグランのバッジが収まっていた。
グランの身分は学生であるため、保護者であるスタンプが二人分のバッジを保管しているのだ。

(魔力制御装置は……だめだ、壊れてやがる)

しぶしぶ引き返し、グランたちの元へ駆けつける。
丁度、ゲオルグが写真と思しき紙を突きつけていた。

>「別人じゃねえかああああああああああああああ!!
>スタンプが帰って来たらよく見ろ、生活習慣病一歩手前だから運動しろと言われてここに入ったんだぞ!
>こんないい感じに引き締まった体のわけがない!」

「ぎゃああーーーーーー!それを言うな馬鹿野郎ォーーーーーー!!」

身内以外の第三者に生活習慣病と知られ、怒りと羞恥のあまり叫ぶ。
叫ぶついでにグランに向け、剛速球でバッジを投げる。
ゲオルグ達が一斉に振り向く瞬間、バッジが輝く。

「『正義の名の下、公務を宣言する』!バルムンテ、危ないから下がってろ!」
「ついに出たな、この泥棒野郎!」

ゲオルグが吠え、右手をゴキリと鳴らす。
室内とはいえ、前回と違い障害物の多いジム内で爆炎魔法を使う可能性は低い。
じりじりと間合いをはかる。

「なあゲオルグ、俺が言うのも何だが、落ち着け。俺が泥棒なんぞして何のメリットがある?」
「俺の知ったことかよ!一度ならず二度までも喧嘩売りやがって、舐めてんのか!?」

今度はスタンプが素っ頓狂な声をあげた。
一瞬できた隙を突き、ゲオルグは右手から火花を散らす。
瞬く間に、火花の群れは蛇のように空中をうねり、陣を描く。
するとグラン、バルムンテ、スタンプ、三者の足元に全く同じ模様が浮かび上がった。
反射的に、スタンプは懐に手を入れていた。

「何の真似だ!」
「動くなよ、怪盗ファントム。一歩でも出たら火達磨だぜ」

おそらくは拘束のための魔法だろう。
ゲオルグの言葉から推察するに、出たら即魔法の炎が襲い掛かるに違いない。

「これから、俺様が華麗なる推理を披露してやる。心して聞きやがれ」
「(大人しくしていたほうが良いぜ)」
「(そうそう、こういう時のリーダーって話の腰を折られると癇癪起こすからな)」

グランとバルムンテの背後で、舎弟たちがそう忠告する。

74スタンプ ◆4z2BSlJwrs:2013/09/15(日) 15:54:42
「まず、俺の実家はヴァルカン・カンパニーっつーでっけー金属興業会社なんだけどよ。
 その当主が毎回、会社の宣伝も兼ねて黄金のハクトウワシ像をこさえてたんだ」

ヴァルカン・カンパニーの名はアメリカで知らない者はそういない。
元はイタリアで企業した会社であったが、イマイチ名が売れず新天地アメリカに移転。
アメリカ内で戦争が勃発した際、魔導兵器を幾つも生産したことで成功した、かなりブラックじみた一面を持つ。
余談であるが、ゲオルグの本名はジョージ・ヴィオレッタ・ヴァルカンである。至極どうでもいい。

「この手紙が届いたのは、うちのジジイが死ぬ一週間くらい前のことだ」

取り出したるは一枚の紙。怪盗ファントムの予告状だ。
達筆で『黄金のハクトウワシは戴きに参る。怪盗ファントム』と記されている。

「怪盗(Pphantom thief)ファントム(Phantom)とか、お前ネーミングセンス壊滅的なんてレベルじゃねーぞ。ナメてんのか」
「だから俺じゃねーって。何度言ったら分かるんだ、このゴリラ、ケツ毛毟るぞ」

メンチを切りあう二人。
「リーダー、推理!推理!」と舎弟たちに諭され、咳払いひとつし話を続ける。

「そんでここに!俺の舎弟が撮影した決定的瞬間がバッチシ写ってる!」

次に見せるは、ある男の後ろ姿である。
撮影した時は夜だったらしい。ライトに照らされ、トレンチコートを翻した男が、巨大な門の前を駆けていく。
魔術をかけたカメラで撮影したのか、男が何か紙を郵便受けに押し込み、逃げていく姿がループしている。
髪型と服装だけ見れば、スタンプに見えないこともない。

「体型が違うのは、あれだよ。写真届けた日からバカ食いし続けたから体型変えたんだろ。馬鹿だな」

なんと適当な推理か。これにはスタンプも呆れてものも言えない。
馬鹿はお前だ、とよっぽど言ってやりたいが、怒らせた所でロクな未来が見えない。
「それにな!」とゲオルグは指を突きつけた。

「ショーコはもう一つ、じゃなかった、あと二つ残ってんだぜ!見ろ、これを!」

全員に見せるように、ゲオルグはそれを掲げた。
古く黄ばんだ紙に、「黄金のハクトウワシは戴きに参る」と記されている。
しかし肝心の差出人の名前は滲んでいる。かろうじて「Ph nt m」と読める。
筆跡は、最初に見せられた予告状と酷似している。

「これは5年前に、俺の家に送られてきた予告状だ!つまり怪盗ファントム、テメーは一度ウチに侵入した!
 が、この時は黄金のハクトウワシ像は盗まれなかった。何せこの俺が!像を守ったんだからな!
 俺という堅固な番人のおかげで像を盗みそこねたお前は、雪辱のため再び俺に手紙を送りつけた!」

そして!と、もう一枚写真を取り出す。

「俺の舎弟が、一枚目を撮ったあと、後を尾けて撮ったんだ!」

その写真には、一枚目の写真の物と同一人物らしき男が映っている。
白熱灯の黄色い光に照らされ、グリーンに輝く髪の男、金髪でツインテールの少女、2m以上もありそうな巨大な男が立っている。
三人とも一様に怪しげなマスクをつけ、なにやら頭を寄せ合い企んでいるかのようにも見える。

「どうだ!お前と、そこのチビ(グラン)じゃねえのか!
それにそこのデカブツ!これ、よく見たらお前じゃねえのか?こんなにデケー奴はそうそういねーからな」

ジロジロとバルムンテを見上げ、写真の巨大な男と同一人物かどうか見極めようとしている。
このままでは、「三人揃って怪盗ファントム一味」などと言いがかりをつけ始めるのも時間の問題である。

【炎の檻発動。魔法陣から外に出ると炎が襲い掛かってきます】

75スタンプ ◆4z2BSlJwrs:2013/09/15(日) 15:56:11
ここまで。どなたかお願いしまーす

76倉橋 ◆FGI50rQnho:2013/09/15(日) 22:38:57
代行完了

77スタンプ ◆4z2BSlJwrs:2013/09/16(月) 08:26:36
代行感謝です!

78スタンプ ◆4z2BSlJwrs:2013/09/21(土) 15:45:56
代理お願いします。


>「なんじゃこりゃ!ふざけんなよテメーら。
  真面目に聞いてた俺がバカだったわ」

ゲオルグの推理をすっかり聞いた、バルムンテの第一声がそれだった。
全くもって同意する、とスタンプも渋い顔を浮かべる。
納得がいかないのか、迫力たっぷりに迫るバルムンテに、バンプスの舎弟もたじたじのようだ。
素直に白状する舎弟も、兄貴分のゲオルグに睨まれ鉄拳制裁を食らっている。
板ばさみ状態とはこのことだろう。

(ま、俺とて釈然としない部分もあるんだがな)

「理由」だ。
仮に写真の男たちが、怪盗ファントム一味だとする。
怪盗ファントムが同じような服装・背格好でスタンプ・ファントムに扮したとする。

「その理由は何だ」?

スタンプは、怪盗ファントムとの面識はない。正体に心当たりもない。
だとすると、向こうが一方的にこちらを知っているということになる。
確かに同じ「ファントム」ではあるが、名前の一致だけで罪を被せるものだろうか。

写真も怪しさ満載だ。
スタンプだけでなく、特定の人物を陥れるような構図。
タイミングよく現れ、「いかにも」な手法で去っていったという三人組。
考えれば、初めから分からないことだらけなのだ。

「どういうことか、教えてほしいもんだ…」

>「仕方ねー教えてやる!
オレ達は怪盗ファントムからハクトウワシを守るようにギルド上層部から直々に依頼を受けてんだよ!(中略)」
「おーーーーーーーーいッ!?何しれっとバラしてんだお前ェーーーー!!」

ギョッとした表情を浮かべるバンプス一同。
それはゲオルグも同じことだが、一番驚いているのはスタンプのほうだった。無論、別の意味で。
バッジを付けている間、公務の内容を一般人に公開することは通常、禁じられている。
緊急を要する場合は後日、会議で評議されるのだが、その間、ギルド組合員としての行動は一切禁止される。

(それ、分かってて言ってんのかよ、グラン――!!)

>「そ、そうっすよ! 参加者として参加しながら泥棒も出来る程こいつら器用じゃないっすよ」
>「ほ、ほら! もしもハクトウワシが無くなったら「お前らのせいだーっ」てぶっとばしに行く大義名分が出来やしたし今日の所は……」

グランの暴露を耳にし、舎弟たちは一斉にゲオルグに詰め寄る。
当のゲオルグは、沈黙し何かを考えあぐねている。というより、半ば困惑の表情も混じっている。
刹那、ゲオルグはピンッと人差し指を突きたてた。
室内の温度が急上昇する気配を感じ、スタンプの背筋は逆に冷えていく。

「腑に落ちねえことが幾つかある」

ゲオルグの人差し指が、三人をそれぞれ指す。
まるで、銃口を突きつけられた気分に陥らせる動きだ。

「さっき見せた写真、あれは8日前の『夜9時半』くらいのだ。まずはお前らの『8日前の夜9時半』のアリバイを聞こうか」

79スタンプ ◆4z2BSlJwrs:2013/09/21(土) 15:46:26
間違えてsageちゃった


要は「手紙を出してきた時間帯に3人がいなかった証拠」を求めているらしい。
ゲオルグは手始めに、容疑の薄そうな二人の説明を聞くことにしたらしい。
スタンプは記憶を思い出しつつ、自分の順番が回ってくると、話し始めた。

「その日なら俺は無罪だな。ちょうど、ある依頼が入ってて、一日中仕事してたんだ」
「ほー。アリバイってのは証人が必要なんだぜ。当然、いるんだろうな?」
「いるとも。だけど、その、相手がな」

急に口をもごもごとさせ始める。
なんだよ、とゲオルグは視線で促す。

「もう終わった依頼だから話しても問題ないだろうが、プライバシーってもんがあるし」
「言えって。でないとお前が怪盗ってことになるぞ」

はあ、とため息をつく。観念した様子で、打ち明ける。

「浮気調査だったんだよ。その数日前に男がきてな、妻の動きが怪しいから浮気してないか調べてくれって」
「ほお、それで?」
「それで調べてたんだ。そしたら、色々トラブルがあって、そのー」
「はっきりしねえな。何だよ、そのトラブルって」

「その妻は男の睨みどおり、浮気してたんだ。
けれどその浮気ってのがまた特殊で、何でも匿名のメンバーが集まってコスプレして何やかんやする出会い系みたいなものでよ。
俺はそれを事前に知ってたから、俺もその出会い系に潜り込んで、ターゲットに近づいて徹底的に証拠をつかもうと思ったんだ。
そしたら向こうから声をかけてきてな……オフで会わないかって」
「それで?」

おもむろに、スタンプは黙り込む。
そして左手で輪を作り、右手で輪に指をつっこむしぐさをしてみせ、開き直ったかのように舌を出した。
はじめ、ゲオルグは訝るように眉をひそめるが、その真意を汲み取った瞬間、みるみる表情が変わる。

「うわ、お前…サイッテーだろ!?サイテーだ、腐ってるにも程があるぞ!?」
「か、確実な証拠は掴んだからオッケーかなーって。双方納得してたし」
「ミイラ取りがミイラじゃねーかァアア!ただれてやがる!おいグラン、こいつ怪盗以前に別の罪で裁かれるべきじゃねーの!?」
「怪盗じゃねーけど、『戴きました』、なんつって」

省略。
その時間帯、スタンプには(少々恥ずかしすぎる)完璧なアリバイがあったということになる。
つまり、写真の男がスタンプであるはずがないのだ。

「ま、まあ、そのアリバイは認めてやるとして……だったら、こいつ等はなんなんだよ!?」

こいつ等とはつまり、写真の男たちだ。
予告状を送りつけてきたのがスタンプらに扮しているなら、別の疑惑が持ち上がる。
「なぜ、スタンプらに扮装する必要があるのか」?

「こう言っちゃなんだが……この写真、俺とグラン、バルムンテをピンポイントではめようとしているかのように見えるんだよな」

スタンプは率直にそう意見をのべる。

「共通点でいえば、ジムのメンバーでしかない俺たち3人を、しょぼい怪盗なんぞに仕立て上げようとする理由……か」

舎弟たちは、「さあこれでもまだ犯人を捜そうなんて言うんじゃないでしょうね」という視線を兄貴分に向ける。
ゲオルグもようやく興奮の熱が下がってきたようで、無言で灼熱の檻を解除した。
だが、まだ不満があるのか、帰る気配を見せない。
何かしら「怪盗ファントムの正体を知る何か」あるいは「彼を納得させる案」を提案しない限り、てこでも動かないだろう。

【アリバイに欠点がなければゲオルグの灼熱の檻解除、しかしまだ納得がいっていない様子】

80スタンプ ◆4z2BSlJwrs:2013/09/21(土) 15:46:47
ここまで。お願いしマース

81名無しさん:2013/09/21(土) 20:25:36
完了

82スタンプ:2013/09/21(土) 21:23:42
代行感謝!

83スタンプ ◆4z2BSlJwrs:2013/09/27(金) 18:30:09
代理オネシャス

>「まあ、ギルドの二人は誰かに恨まれる心当たりはあるかも知れねーが
俺までセットでいる理由は不思議だな。
もしかして、ライバルチームの罠か?
それかグランが言った通りの作戦を事前に潰すための作戦か?」

そう発言したのはバルムンテだ。
成程、この秋の大運動会で優勝を狙う者は多い。それこそ個人から大学の運動チームまで、その参加者数を数えればきりがない。
元々スタンプやグランをよく思わない輩たちが、これ幸いと蹴落としにかかることもあるのかもしれない。

「しかし、それならわざわざ怪盗なんて古臭い、面倒な手を使うか?
 もし俺だったら、そんな意味のないことせずに、選手に下剤をしこむとか、一人きりの夜道を襲う方を選ぶがな」

そこまで意見し、「あ、もしもの話なだけであって、本当にやったことは無いぜ」と言い訳する。
よしんばライバル達がその手を使ったとして、バルムンテには両方とも効果がないような気もするが。
しかし、スタンプたちの正体や任務内容が漏れていたとなると話は別だ。
今回の任務内容こそしょうもないものだが、それでもギルド組合が扱う情報なのだから外部に漏れるわけがない。
もし怪盗ファントムが事前にスタンプ等の潜入を知っていたとすると、とんでもない結論に至る。
つまり、情報を流した者が存在するということになるのだ。それも、ギルドの内部に。
でなければ、最悪の場合、ギルド組合の中に怪盗ファントムが潜んでいる可能性が浮上する。

「こりゃ、思った以上に深刻な問題だぞ……ウォーリーを探すより難しいんじゃないか」

うむむ、と不精髭の散った顎を撫でると、ぱたん、と何か開く音がする。
それはスタンプの脳内の記憶の扉が開く音で、「ウォーリー」の単語に自ら反応したからに他ならない。




記憶の中の自分は今より10歳ほど若く、TVのそばで本を開いていた。
向かい合うように、「彼女」がいる。

『相変わらず読んでるのね。……あら、絵本だなんて珍しいじゃない。ウォーリーを探せ、でしょ。それ』
『視覚探索力を鍛えてるんだよ。たまには文章を読むだけじゃなくて、脳自体を鍛えないと』
『ああ、もう!私の前でむずかしい言葉を使わないで!』

彼女は喚いて、本を取り上げる。返せ、と眉尻をさげると、いやよ、と笑われる。
買ったばかりのTVでは、近頃話題のドラマが流されている。
熱血敏腕弁護士が、『怪盗』の濡れ衣を着せられた青年の無実を晴らすという内容だ。

『怪盗かあ、本当にいるのかなあ。アルセーヌ・ルパンだって、結局はフィクションでしょ』
『空想に憧れて真似るような阿呆なら、いるんじゃないのか。ほら、最近英国で騒がれてるこそ泥とか』
『ファン何とか、だっけ。大胆不敵に予告して、狙った獲物は必ず奪う!有限実行なところは、かっこいいね』
『毎回、ぎりぎりの所で失敗しているらしいけどな』

「彼女」はタオルケットを体に巻いて、「ふはーはは!」と高らかに笑う。怪盗の真似のつもりらしい。

『誰も姿を見たことがないんでしょう?なんだか幽霊みたいよね、彼』
『彼女、かも。怪盗らしく変装でもしてるんじゃないか?』
『どうかしら、そうなのかしら。私が怪盗になったら、誰に変装しようかしら』
『へえ。君が怪盗になったら、何を盗むんだい』
『何を言ってるのよ、私は物を盗んだりなんかしないわ。盗むフリだけよ、ちゃんと返すわ』
『……じゃあ、怪盗になる意味がないじゃないか』
『意味はあるわよ。魔法を使わずに、幾多の罠を潜り抜けて、皆の前で颯爽とお宝を手にするのよ?
 絶対、びっくりするわよ。それで、そんな凄い奴が盗もうとしたお宝ってどんなだろうって、見にくるでしょう。
 ……あっ!怪盗の目的って、もしかして案外それだったりして。結局は、皆に見てもらいたいだけなのかもね』

なんだか、サーカスのピエロみたいね。彼女は一人合点すると、にっこりと笑っていた。



84スタンプ ◆4z2BSlJwrs:2013/09/27(金) 18:30:55
>「今、おめーんちってガラガラじゃねぇの?
こんだけ手下引き連れて、黄金の像は誰が守ってんだよ!?」

バルムンテの一言で、スタンプははっと我に返る。
流石にそりゃないだろう、とグランは意見する。話題は黄金像のセキュリティについて移っていた。
まったくの同意見……と言いたいところだが、この不良は毎回必ず何か「トラブル」を引き起こす。
それこそ、地面に埋め込んだ地雷のように。つまりは、油断ならないのである。
現に、ゲオルグの表情はみるみると青ざめていく。

>「え、まさか……まだ引き渡してないのか!? もしかして心配すぎて自分のアジトに置いちゃったとか!?」

ことごとく当たっていたようである。
最初は笑っていた舎弟たちも、兄貴分の表情を察して同時に顔色を変える。

>「しまったぁああああああああああああああ!! 野郎ども、撤収だ!」

わっと表に飛び出すバンプスのメンバー。
スタンプはそれを目で追いながら頭をかき、グランに振り返る。

「グラン、俺はあいつ等を追う。黄金像に何かあっちゃ大変だからな。それと……」

決まり悪そうにバルムンテのほうへ振り向いた。
先日の嘘と潜入捜査のことがばれた今、ジムのメンバーとして参加する意味もないだろう。

「悪かったな、また変な騒ぎに巻き込んで。今日のことは悪い夢だと思って、忘れちまいな。
 って、無理があるか……大運動会、俺の参加は取り消しておいてくれ。もう要らないからな」

バンプスが消えた方へ目をやり、追いかけ始める。
ゲオルグたちのアジトはヴァルカン社の付近にあると見ていいだろう。
ストリートを走り、箒に乗ったゲオルグたちの姿を探す。

「(お、あんな所にいた。案外、箒ってトロイのな)」

姿を見つけるや、走るスピードを上げる。そういえば、あまり息切れしないな、と感じた。
大運動会に向けて、ずっとトレーニングしていた成果かもしれない。

「(参加できないのはちょっと、勿体無かったかもな)」

【ゲオルグのアジト】

バンプスのアジトは、ヴァルカン社のすぐ近くにある倉庫を改良したものだ。
外見は普通の小屋だが、中は広々とし、様々なトラップがかけられている。
ゲオルグ自身がかけた罠も幾つか存在し、最奥部に黄金像が保管されている。

「早くトラップを解除しろ!」
「そ、それが、……知らない複合魔法が掛けられてて!」
「はあ?どういうことだ!おいどけ、俺が解除する!」

スタンプがたどり着くと、バンプスのメンバー全員が入り口の前で立ち往生している。

「……なんだこれ!『堅牢の呪護』じゃねえか!誰がこんなトラップを!」
「こ、これ、大爆発魔法か、でなきゃ同じくらいの力でぶち抜かない限り無理ですよ!どうするんです!?」

ゲオルグは悩んでいる。アジトに向けて大爆発魔法なんて使ったら、黄金像に傷がつきかねない。
さりとて、この魔法を物理的な力で抜く道もなさそうである。今のところは。

【ゲオルグのアジトにて謎のトラップが出現。特大のパワーでしかぶち抜けないっぽい】

85スタンプ ◆4z2BSlJwrs:2013/09/27(金) 18:31:10
ここまで。

86名無しさん:2013/09/28(土) 09:41:45
完了

87スタンプ ◆4z2BSlJwrs:2013/09/28(土) 15:52:46
>>86
代行感謝!

88スタンプ ◆4z2BSlJwrs:2013/10/05(土) 14:24:28
代理オナシャス

スレ:ttp://kohada.2ch.net/test/read.cgi/charaneta2/1376928290/

>「怪盗ファントムの行動を何故って理由付けしてたら、
>腑に落ちねぇことだらけだが
>ただ優勝トロフィーを盗まれちまったら俺等が困るんだよな。

「……おいおい、何でお前まで来てるんだよ」

バンプスが奮闘している最中、背後から声が。
振り返ると、グランはまだいいとして、てっきり店にいるとばかり思っていたバルムンテまでもが仁王立ちしている。
正直な所、これ以上一般人(?)が介入することは喜ばしくない。

>つーことで……」
「お、おい、何するか知らねえけど……」

呼び止めるも耳を貸すつもりはないらしい。
上着を脱ぎ捨て、『堅牢の呪護』がかけられた扉に手をかけた。
しかし如何に彼が怪力とて、一人で開けるには無理があるのではないか。
その場にいた全員がそう思い、またグランも同じことを考えたらしく、声をかける。

>「バルムンテ、同時にパンチを叩き込めば壊せるかも……ほげぇええええええ!?」
「う、うええええええええええっ!?」

青白い光が、バルムンテの怪力に反抗するように、バチバチと鳴る。
巨人の腕に負けてなるものかと、呪いが咆哮するかのようだ。
だがお構いなしに、バルムンテはその扉を、容赦なくこじ開けた。
力に押し負けた呪いの印が、断末魔をあげるような音を立て、光とともに霧散する。

>「おら、とっとと怪盗ファントムを見つけて取っ捕まえっぞ」
「お……おお!俺が先頭をいく、お前らも続け!」

一瞬は呆然としたバルムンテだが、威勢よく中へと入っていく。
室内は外観より広く、玄関から廊下へと一直線に進む。

「黄金像はどこに?」
「最奥の金庫の中だ!俺たちがかけた術もあるから、迂闊に手を出せねえとは思うが…」
>「堅牢の呪護をかけたのが怪盗ファントム一味だとすれば魔術師か……。
 よく分からないけど中に立てこもっている可能性が高い!」

屋敷に入るなり、その場にいた殆どの人間が絶句した。
壁一面に大きく、「怪盗ファントム参上」とペンキで汚く落書きされている。
更に、唯一の進行方向である廊下を、巨大な刃物が行ったり来たりしている。

>「ベタすぎるだろ!」
「インディ・ジョーンズかよ……ここはアマゾンの遺跡か何かか?」

呆れて物も言えない、とはこのことだ。
しかし、何となくではあるが、怪盗ファントム達の目的が見えた気がした。

「だがよ、これで分かった。アイツ等はまだ、黄金像を盗めてないだろうな」
「ああ?何で分かるんだよ、んなこと」

ゲオルグが食って掛かる。
暑苦しい、とゲオルグを押しのけ、スタンプは罠が張られた廊下を見据える。

「簡単だよ、メリットがねえ。盗んだ後ならば、とっくにオサラバしても良いはずだ。
 わざわざ呪護やトラップなんて手の込んだもの仕込んで嫌がらせするほど、あいつ等も暇じゃねえはず」

89スタンプ ◆4z2BSlJwrs:2013/10/05(土) 14:28:24
ならば、何のために呪いや罠を仕掛けたりするのか。

「発想の逆転だ。『わざわざトラップや妨害を作る理由』が、怪盗たちにはある」
「じゃあ、その理由は何なんだよ」
「考えてもみろ、『黄金像を手に入れてない』前提で、トラップを仕掛けるとすれば、どういう理由だと思う」

はあ?とゲオルグが素っ頓狂な声をあげる。その時、部下の一人がおずおずと手をあげた。

「そ、そういえば……この辺り、俺が侵入者用にトラップを仕掛けたはずなんだけど…
 こんなトラップしかけた覚えがないんスよ。多分、解除された上で、このトラップ魔法が仕掛けられてるんじゃ…」

スタンプは頷いて、言葉を続ける。

「ゲオルグだって底抜けの馬鹿じゃねえ。怪盗用の対策魔法くらい掛けている。とすれば、それを解除するにも時間がかかる」
「あ!じゃあこの魔法、俺たちが駆けつけてきた時のための足止めってことか!?」

注釈しておくと、トラップ魔法にもいくつかの法則が存在する。
トラップを発動している間、術者にも負担がかかるし、トラップを破れば術者もそれを感知する。
つまり、トラップが解除されれば、怪盗は自身に敵が近づいていることを知ることができるのだ。

「堅牢の呪護が解けた時点で、相手も俺たちに気づいてるだろうな。こっからはスピード勝負だ」
「け、けど、このトラップはどうすんだ!俺たち総出で解除するにも、5分はかかるぞ!」
「じゃ、お前たちはそうしてろ。
 バルムンテ、お前もこの先はくるな。グラン、バルムンテを見張ってろ。ここで怪我でもされたら適わん」

まるで邪魔なハエでも追い払うかのような、厳しい言葉を放った。
縦横無尽に動き回る刃物のトラップは、何物も、近づこうものなら引き裂いてやる、という気概を感じる。

「俺は、『ここを切り抜ける』」
刃物よりも、スパッと切れのある答えを出し、クラウチングスタートのポーズをとった。
移動式トラップは、スピードこそ早いが、規則正しく動いている。
タイミングさえ見計らい、その間を潜っていけば、抜けることはできる。

「(1、2、3……刃の数は4つか。ギリギリだな)」
おいおいまさか、と周囲が眉を顰めるが、気にしない。
誰かがおい、止めろよ、と言う暇も与えず――地面を蹴る!

待ってましたとばかりに、刃物が迫る。
八つ裂きにしてやる、という意思を持つがごとくだ。一つ目の刃が、空を裂く音を呻らせる。

避けた。勢いあまって、刃は壁に突き刺さった。本物の刃を使っているらしい。
すかさず、二本目の刃に意識を向ける。
鎖の先端にぶら下がる鎌の刃が、スタンプを真っ二つにせんとする。
これも辛うじて避け、刃先が壁にめり込んだ。冷や冷やしつつ、先に進む。

「おい、後ろ!」
3本目を見据えたその時、誰かが大声をあげた。
その大声でとっさに、スタンプは後ろを見る。しかし全員、誰かが声をあげた様子はない。
罠だ、と気づいた瞬間、胴体に。切り裂くような激痛が走る。

「あああああーーーーッ!!!」

実際に胴体が切れたわけではない。
刃はスタンプの体をすり抜けて、悠々とぶら下がっている。3本目は幻覚の刃だったようだ。
しかし幻覚魔法は、精神に直接痛覚を与えてくる魔法だ。実際に切り裂かれたかのような痛みも襲ってくる。
激痛に耐えかね、スタンプは動けなくなってしまった。
まもなく、4本目が、倒れて身悶えする不運な男にむけ、慈悲なき刃を振るう!

90スタンプ ◆4z2BSlJwrs:2013/10/05(土) 14:28:55
ここまで。現代幻影避難所の、グランさんのレスも、どなたか代行してくださるとうれしいです。

91名無しさん:2013/10/05(土) 21:09:55
完了

92スタンプ ◆4z2BSlJwrs:2013/10/05(土) 21:25:17
代行感謝!

93スタンプ ◆4z2BSlJwrs:2013/10/14(月) 14:31:10
代理お願いしまーす
スレ:ttp://kohada.2ch.net/test/read.cgi/charaneta2/1376928290/


神経をズタズタに引き裂かれたような痛みが、全身にまわる。
幻影魔法の特徴は、視覚的な幻を脳に刷り込み、あたかも本物に触れたかのような錯覚を与えることだ。
トラップも例に漏れず、真っ二つに切断されたかのような感覚を与えた。
おかげで、指一本動かすこともままならない。

「(あ、これ、死んだかな)」

呑気にも、激痛でイカれてしまいそうな脳味噌で、スタンプはそう考えた。
以前も何度か死にかけた経験はあったが、こんな間抜けな死に際もなかろう。
なんとか痛みに抗って、這って逃げ出すこの瞬間も、空を切り裂き、真っ直ぐ刃が落ちてくる気配を感じる。
いよいよおしまいか、と思われた、その時。

視界が、吹っ飛んだ。
何かに抱きかかえられるまま、ハリケーンの風に煽られたように、吹き飛んだ。
そしてそのまま、廊下の先にある階段へと落下した。

>「おおおおおおおおおおおお!?」
「あっだっ、いでっ!?」

階段を転げ落ち、スタンプは背中から全身を強かに打ちつけた。
まやかしの痛みは抜け落ちたものの、今度は現実で食らった鈍痛がうったえてくる。

>「だ、大丈夫かーっ?」
>「うん、なんとか……」
「……俺は、大丈夫じゃねえよ……降りろ、グラン……ってえ!」

虫の息とはこのことか。スタンプが下敷きとなったため、グランは事なきを得た。
意識がはっきりしてくると、スタンプはがばりと起き上がる。

「お前、何してんだ!バルムンテを見てろって言ったろ!」

そう、本来ならばトラップの向こう側にいるはずのグランがここにいる。
しかも、危険を冒して、自分を助けたのだ。
状況を理解したスタンプは、腹の奥底から怒りが沸き上がるのを感じた。

「この、バカ!考えなしのアホンダラ!お前ごと真っ二つになってたらどうする気だ!」

先ほど、自分こそ無理強いしてトラップを切り抜けようとしたことは棚に上げ、ぎゃんぎゃんと喚き散らす。
一方で、トラップよりあちら側では、解除に成功したゲオルグ達とバルムンテがこちらに向かってくる。

「グラン、俺は言ったはずだ。バルムンテを止めろって。何故そうしない?
 お前なら重力を扱うなりで、あいつを抑え付けるくらい簡単だったはずだ」

合流したゲオルグ達が、何事かと様子を見ている。勿論、傍にはバルムンテもいる。

「お前、『もう殆ど当事者だし、事件に関わっちゃったから〜』とか、フ抜けた考えしてたんじゃないだろうな」

スタンプの三白眼が釣り上がる。

「この際だから言っておく。『邪魔』だ。御用じゃないんだよ。忘れるな、これはギルドの仕事だ。
 どれだけ当事者ヅラしてたって、一般人(バルムンテ)にゃ関係のない話なんだよ。
 いくら駄々こねられたって、ギルドの人間としちゃ、巻き込むわけにはいかねえな。分かったら帰れ、帰れ!」

しっしっと蝿を追い払うが如し。にべもない言葉で、バルムンテを帰らせようとする。
例え反論されようと、意地でもこれ以上介入させるつもりはなかった。
が、意外にも、異議を唱える男がいた。ゲオルグだ。

94スタンプ ◆4z2BSlJwrs:2013/10/14(月) 14:31:59

「でもよお、アンタを助けようとしたのはバルムンテも一緒だぜ」
「だから何だ。感謝すべきだろうがな、それとこれとは話が……」
「それに、呪護のかけられた扉を開けたのも、バルムンテだよな。お前は?何も出来なかったじゃん」

この反論には、うぐ、と言葉に詰まる。
確かに、スタンプ自身は何もしていない。
扉のトラップを開けたのも、スタンプの救助に一役買ったのも、バルムンテだ。

「お前よりよっぽど、バルムンテの方が頼りになるぜ?俺は気に入ったよ、こいつのこと」
「」

最早、ぐうの音もでない。
アジトの家主すら、彼の肩を持つ以上、こちらが何か言ったところでつまみ出されるのだろう。
何だか仕事を横から掠め取られたようで、別の怒りと悔しさがこみあげてきた。

「……じゃあもう、好きにしろ!何かあったって俺は知るもんか!」
「役立たずだからってヒネてんなよ、オッサン」

暗闇の中、ゲオルグが作り出した小さな火の玉の明かりだけを頼りに、先に進む。
部下達は万が一のために、各所に散らばって見張りをしている。
奥に進むは、グラン、バルムンテ、ゲオルグ、そしてスタンプの4人。

「良いか、こっから先は自己責任だからな。俺は手を貸さねえし、貸されるのもごめんだぞ!」
「あのさあー、そう捻くれねえで素直に協力してくれって言えばいいじゃねーか。つーか煩い」
「い・や・だ・ね!俺にもメンツってもんがあるんだよ!」
「(俺も大概だけど、ガキかよ、このオッサン……)」

小姑のように喚くスタンプに、さしものゲオルグもゲンナリせざるをえない。
スタンプからしてみれば、怪盗だと疑われたり、一般人を巻き込んだり、あまつさえ助けられたりと、気に食わないことだらけなのだ。
酒や煙草を我慢していることも相まって、ストレスが溜まっているのである。

>「う、うおお!?」

その時、突如、バルムンテが悲鳴を上げる。
何事かと驚いて足を止めると、今度はグランが姿を消した。

「お、おい!?大丈夫か!」

急いで駆け寄ると、床がない。ぽっかりと穴が開いて、暗闇が見える。
否、よく見ると、暗闇の中心に、開け放たれた金庫がある。

「まさか、もう怪盗が……?」
>「スタンプ気を付けろ! 奴が近くにいる!」
「(奴?何のことだ?)分かったから落ち着け、今引き上げてやる……」

床のへりに四つん這いになり、まずはバルムンテに手を差し出そうとする。
さっきは自己責任だと騒いでおきながら、いざハプニングが起きると民間人を優先する。
最早、癖のようなものだ。だが、それより早く、別の誰かの悲鳴があがった。

「うわああっ!!」
「ゲオルグ!?」

まるで突き飛ばされたかのように、ゲオルグが真っ逆さまに落ちていく。
そちらに手を伸ばそうとするが、圧倒的に足りない。
だがゲオルグとて、ただ落ちるだけの馬鹿ではない。咄嗟に掌を下方に向け、小規模な爆発を起こす。
その爆風で体を浮かし、激突だけは免れた。

95スタンプ ◆4z2BSlJwrs:2013/10/14(月) 14:33:52

「大丈夫かー!?」
「こんくらいの落下、どうってことねえよ。それより黄金像が!」

ゲオルグは血相を変えて、金庫に駆け寄る。
存外元気そうなので、スタンプは安心して二人を引き上げようとする。

「あった!像はまだ盗られてねえみたいだ!」

ハクトウワシ像は、金庫の中で鈍く輝いている。
その事に安心したゲオルグは、胸を撫で下ろしている。だがスタンプは、何か引っかかるものを感じていた。
今までのトラップが、怪盗ファントムが仕掛けたものだと仮定する。
ならば何故、黄金像は目の前にあるのか。こんなに無防備に、鍵まで開いているのに。
金庫が開いたまま、放置されている。ならば……それ自体が罠なのではないか。

「ゲオルグ!そいつに触るな!」
「へ?」

その時、予期していた不安が現実となった。
金庫の形が、ぐにゃりと歪み、突如として肥大し始める。
硬質な外見は、分厚く毒々しい色合いの皮膚となり、その形は不定形に変わる。
金庫の扉は、歯のない巨大な口となって、黄金像をばっくり飲み込んだ。

「『ミミック』だ!ゲオルグ、逃げろ!」

ありったけの声で叫ぶが、ゲオルグは目の前のミミックにすっかり腰を抜かしている。

「だ、駄目だ……逃げらんねえよ……俺、ブヨブヨとか無理ぃいーーーーーーー!」
「女子か、テメーはァアア!」

どうやら、ゲオルグは恐ろしさのあまり動けないらしい。
言うが早いが、スタンプは飛び降りた。着地地点は、ミミックの頭部。
まさか戦闘になるとは思わなかったが、コートを着たまま正解だったようだ。
コートからデザートイーグルを引っ張り出し、銃口をミミックの皮膚に突きつける。

「これでも……食らえ!」

ゼロ距離射撃。容赦なく、ミミックを撃ちぬく。
しかしミミックは堪えた様子がない。急所を外したようだ。

「クソッ……グラン!重力でゲオルグ達を逃がせ、お前なら出来るだろ!?」

ミミックの体から、ニュルリと触手が生え、ゲオルグに狙いを定める。
スタンプはすかさず、触手を撃ちぬいた。

「早くしろ!コイツは相当腹ペコと見た。このままじゃ、全員食われるぞ!」

問題は、それだけではない。
おそらく像か、その周辺にも、ゲオルグが仕掛けたトラップがあるのだろう。
それを解くことが出来なかった怪盗は、ミミックに像を食わせることで、ゲオルグに何かアクションをさせようとしている。
ならば、近くに怪盗もいるはずだ。

▼MONSTER DATA▼
ミミック/擬態生物/危険度・中
洞窟やダンジョンに生息する、不定形生物。
宝箱や宝石、美しいものなどに化け、近寄ってきた獲物に襲い掛かる。
スライム系とは違い脳や心臓を持つが、その位置は個体によってさまざま。

【トラップ・ミミック発動】

96スタンプ ◆4z2BSlJwrs:2013/10/14(月) 14:34:04
ここまで。お願いします

97名無しさん:2013/10/15(火) 21:27:07
完了

98スタンプ ◆4z2BSlJwrs:2013/10/16(水) 22:08:19
代行感謝!

99スタンプ ◆4z2BSlJwrs:2013/10/22(火) 19:02:37
代理お願いします!
スレ:ttp://kohada.2ch.net/test/read.cgi/charaneta2/1376928290/

>「よしきた、そーおれ!」
グランは軽快な調子で、ゲオルグを重力で上方へ弾き飛ばす。
あの巨体がゴムボールのように弾んでしまうのだから、魔法ってものは恐ろしいものだ。
たまに彼女の魔法を見ていると、いずれ自分がバレーボールの玉代わりにされる日も近いのでは、と戦々恐々する。
仕事は評価できるのだが、同居人としては複雑な心境である。

>「さっき見ていた様子だと、ミミックは黄金の像を飲み込んだように見えたけどよぉ。
 いったいファントムの狙いはなんなんだよ〜っ?」
>「黄金像自体に何か魔法的な仕掛けがしてあってそのままでは触れなかったとしたら……
>それをミミックもろとも爆発魔法で吹っ飛ばさせるのが狙いかもしれない!
「ハッ、だとすりゃ嬉しい誤算だな!」

グランの言う通りならば、怪盗ファントムはゲオルグの好戦的な性格を見越していたことになる。
しかし、彼の弱点までは把握しきれていなかったようだ。
だが、それだけだろうか?ただ吹き飛ばすだけで解除されるような魔法なら、こんな乱暴な手を使ったりはしないだろう。
ミミックは、バルムンテから強烈な蹴りを食らったダメージからか、ぶよぶよと震え、触手を一斉に差し向ける。
すかさず発砲し、触手を弾き飛ばすが、捌ききれない。幾つかはバルムンテを締め上げようと迫る。
蹴りを浴びた部分は、泥のような体色から、よりどす黒く変色し、膨らんでいく。損傷すると、変色して膨張するらしい。

>スタンプ、銃で気を引いておいてくれ!」

「オーライ、マシな作戦なんだろうな!?こうなりゃバルムンテ、お前も手伝え!」

ミミックから飛び降り、ぎょろつく目玉と目が合う。
胴体部分から伸びる触手に向け、発砲すると、触手の幾つかが一斉にスタンプへ向かう。

>「――ボクシングダンス! あだだだだだだだっ!」

妨害がいくらか減ったところで、グランがミミックへ肉迫し、先ほどバルムンテが蹴りをいれた場所に高速で拳を叩き込む。
拳が接触した部分が、紙にインクが染み込んでいくように、みるみるどす黒くなっていく。
そして、パンパンにヘリウムを注入したかのように、膨らんでいく。

>「どうだ……!?」
「! 下がれ、グラン!」

スタンプは咄嗟に、コートを放った。ほぼ同時に、勢いよく、膨張していたミミックの胴体が弾け、液体を放出する。
液体をモロに被ったコートは、硫黄のような臭いを発しつつ溶けた。
ミミックの弾けた部分は、粘土をこね合わせたかのように元に戻っていく。

「消化液だな……ああやってダメージを食らうと、消化液をばら撒くんだろうよ」

体液を放出したからか、ミミックのサイズが幾らか小さくなっている。
皮膚も薄くなり、血管や消化器官、そして、鈍く輝く黄金像が、うっすらと見えてくる。

「こりゃ、やりやすくなったな。このまま奴こさんに液を吐かせ続けりゃ、急所が見えてくるかもしんねえ。
バルムンテ、ミミックの背中側に回って特大のキツイのを叩き込んでやれ!
グランはサポートだ、バルムンテに消化液が被らねえよう上手く弾け!
例によって俺が疑似餌だ、奴をひきつける!」

【作戦開始!】

100スタンプ ◆4z2BSlJwrs:2013/10/22(火) 19:02:51
ここまで!

101グラン ◆lgEa064j4g:2013/10/27(日) 22:56:03
代行済み

102スタンプ ◆4z2BSlJwrs:2013/11/02(土) 15:51:59
代理をお願いしたい!
スレ:ttp://kohada.2ch.net/test/read.cgi/charaneta2/1376928290/

>「けっ、またかよおっさん。
>どうにもこうにも人間ってヤツは自己犠牲心が強ぇ生き物だぜ。
>俺ら巨人族からしたら考えられねぇ思考だわ。
>そもそも物事ってものはよ。自分の利益ために成功させるもんじゃねぇのかよ?」

スタンプはバルムンテへと振り返り、眉を吊り上げる。
いつかどこかで、似たような言葉を聞いたように思えた。
中々思い出せず頬を掻く。

>「安心しろよ、スタンプは悲劇の自己犠牲ヒーローになんてなったりしない。
  だって似合わないだろ!?」
「悪かったな、似合わなくて」

弾はポケットに入れていた予備を含め、残り9発。
ここからは慎重にいかなくてはならない。
ミミックが鞭のように触手をしならせる。反射的にそれを撃ち、後ずさる。

「ま、自己犠牲と俺が縁遠いのは確かだ。損得勘定抜きにして、誰かを助けたいと思ったことなんざ、一度も無いからな」

何の気なしに、グランの方を一瞥した。
はたと、自分は何を暢気に語っているのだと我に返り、小さく舌を鳴らす。

「……年をとるとどうもお喋りになっていけねえな。続きは後だ!」
>「まあいいわおっさん。今回も遠慮なく利用させてもらうぜ。
……いくぜグラン!」
>「応ッ!」

その言葉と同時に、ミミックの露出した目玉に向け、一撃を放つ。
合図のように、バルムンテとグランが飛び出す。
ギョロリと残った一つの目が、どちらを追うべきか算段している。

「こっちだ、デブ!」

敢えて目玉のスレスレを狙い、こちらに集中させる。
ミミックに深く思考する能力はないのか、すぐさまスタンプに意識を向けてきた。
相当怒りに駆られているらしく、他の二人の存在を忘れ、肥えた触手が迫る。
擬態能力の影響か、触手は蛸だったり烏賊だったり名伏しがたい何かだったり、もう無茶苦茶だ。

>「てめーこらっファントム!黄金の像はなぁ、
運動会の大切な商品なんだよぉ!おめーだってよぉ、
まともに盗む気があんなら、もっと丁重に扱いやがれぇ!」

どこぞで隠れているかもしれない怪盗に向かって、バルムンテが吠える。
そして丸太の如く太い足で、ミミックの軟らかい背中を容赦なく蹴り上げた。
蹴られた箇所はみるみる、黒くぶっくりと膨れていく。
その時、ミミックが突如、天井へ大口を開けた。
何事か察する間もなく、消化液が噴水のように噴射され、バルムンテへと降りかかる。

「逃げ――!」
>「――重力操作!」

グランが動いた。
限定範囲で消化液のみを無重力化させ、跳躍し、球体となった消化液を蹴りの風圧で消滅させていく。
それを安堵の溜息をつき、見届け、バルムンテへと駆け寄る。

103スタンプ ◆4z2BSlJwrs:2013/11/02(土) 15:53:07
「おい、背中見せてみろ!」

幸いなことに、消化液は服に穴を開けただけのようだ。
心配はなさそうだと判断すると、バルムンテから離れ、消化液の処理に追われるグランを見やった。
グランがもう一度、今度は黄金像に重力をかける。

>「今だスタンプ、撃て!」

大量の体液を消費したおかげか、急所が丸見えだ。
最後の抵抗なのか、ミミックの触手が鋭い槍に変化し、まっすぐバルムンテの喉を狙う。
同時に、銃声。あと数ミリで巨人の喉を捉える直前、弾丸がミミックの皮膚を突き破り、脳へとめり込んでいた。

「まったく、今回ばかりは素直に感謝しないとな」
フン、と鼻を鳴らす。その横顔は、どこか嬉しそうだ。
脳が機能しなくなったミミックの体は、グズグズと沸騰するように溶けていく。

「今さっきのな、損得勘定の云々。あれは嘘だ」

ぽつりとスタンプは、そう漏らした。

「人間ってのは弱いからかな、自分より弱いもんを見ると、つい助けたくなる性分らしい。
 俺も大昔、一度だけ、損得だとか利益だとか、そんなもん一切抜きにして、助けたい奴がいた」

目を細める。

「呆れるほど真っ直ぐで、単純で、お人良しで、困った奴を放っておけないバカでさ。
 その癖、自分のことなんざ全く省みない。弱いし、後先考えないし、すぐ騙される。
 けどな、そいつの周りには何時も、人がいた。そいつの周りは誰もが、幸せそうだった」

ミミックの体が蒸発していく。カラン、と乾いた音を立て、黄金のハクトウワシ像が転がる。
巨大な怪物がいた場所には、像と黒い染み以外、何も残っていなかった。

「昔の俺は、そいつみたいになりたかった。ただ誰かを助けられる人になりたかった。
 もしかしたら、目指していたものはもっと違うものだったかもしれない。
 ……どちらにしろ、所詮は叶わぬ夢だったがな」

拾い上げようとしてみると、ヂリッと火花が散り、触れるものを焦がそうとする。
どうやら、ゲオルグの拘束呪文の発展版らしい。腐っても魔術師、上級レベルの魔法だ。

「理解できないか?ま、ギルドのルールを守り通すのは、あくまでも只の『こだわり』さ。
 弱い奴は弱いなりに、譲れないもんがあるんだよ。どんなに馬鹿げていてもな。
 物事を利益だとか損得だけで考えていたら、社会ってのは機能できないもんなのさ。案外」

おーい!と頭上から声がかかる。
どうやらゲオルグはようやく動けるようになったらしく、舎弟たちと共に降りてくる。
真っ先に降りてきたゲオルグは、気まずそうに顔を真っ赤にしている。

「……恥ずかしいぜ、俺ァよ。大事な像が奪われそうだってのに、半ベソで何も出来ねえなんて。
 盗まれるかもしれねえってのに、他の奴らに任せっきりにしてよお……俺ァ……馬鹿野郎だ……」

すっかり先刻の醜態を思い出して、凹んでいるらしい。
スタンプは少しだけ眉を顰め、ケッとぼやいた。

「ガタガタ弱音吐いてねえで、さっさとコレが本物か確かめろ。熱すぎて触れやしねえ。
 ミミックの胃液ですら溶けねえ呪文って、タチ悪すぎだろ。全く、メチャクチャな魔法だな」
「う、うるせえな!像は素手で触ったら最後、ソイツを所有者と認めるっつー魔法が掛けてあるんだ。
 関係ない奴が触ったら、もう渡せなくなっちまうんだよ。こんくらい警戒するのが普通だっつーの!」

ぎゃんぎゃん喚きつつも、ゲオルグは指をクイッと曲げる。
黄金像が宙に浮かぶと、ゲオルグはゴーグルを掛け、地球儀のようにクルクル回して点検している。

104スタンプ ◆4z2BSlJwrs:2013/11/02(土) 15:54:57

「あちゃぱー、ミミックまでヤっちゃったかー。それにしたって、坊ちゃんがヌルヌル嫌いとは……チョイスを誤ったな」
「予想外の倒し方だね。どうする?」

屋根の上に、三人の男女がいる。
水晶に映る巨人や少女を眺めながら、青年と少女が額をつけあって会話する。
夜風が吹きすさび、少女の金髪が弄ばれる。

「……プランを変えるか?」
「ノン!ナンセンスだ。せっかく彼らを巻き込んだ意味がなくなる」

巨体の男が口を挟むが、青年は指をチッチッと横に振る。
青年は緑色の髪を撫で付ける。掌の下から、髪に沈殿していた緑色が青に変化し、煙となって霧散する。
少女はクスクス笑い、水晶を覗き込んで、人間たちの行動を監視している。

「そもそもさー、怪盗ファントムなんてふざけずに、別の方法で回収したほうがよくなーい?」
「否。こんなふざけた方法だからこそ、良い。誰も本当の目的に気づかず、只のイカレポンチの乱痴気騒ぎで終わる。ハッピーエンドだ」

青年は唇の端を歪める。巨体の男は馬鹿馬鹿しい、とばかりに鼻を鳴らした。
ツインテールを指でいじりながら、少女も理解しがたいと言いたげな表情だ。

「だからって過去の自分をネタにしなくてもいいだろうに。Phantom/thief/Phantomって……ネーミングセンス最悪」
「う、ううう煩いな!若気の至りだよ、昔の僕は英語分かんなかったの、ノリでつけたの!仕方ないじゃん!」
「いい年したオッサンが「の!」とかキンモー」

その後の会話については省略する。
ああでもないこうでもないと言い合う二人を、大男が諌める。

「で、次はどうする、怪盗さんよ。このまま何もせずに、当日を待つか?」
「ンン……それは彼ら、ギルド側の動き次第だ。僕らがやれる事は一つ、『あの像に疑念を抱かせる』ことだ」
「『ギネン』ねー。このアホ面共に何が出来るっての?」

少女は水晶を指差す。そこにはスタンプ、バルムンテ、グランらが映っている。

「彼らには是が非でも、踊ってもらわねば。僕らはその為の舞台を整え、客人たちをもてなすだけだ」
「楽しい舞踏会になればいいけどね。で、指揮棒はいつ振るの?私たちはいつでも準備できてるよ?」
「まだだ。彼らはようやくディナージャケットに袖を通しただけにすぎない。ダンスの相手を見定めてもらわねば」

青年はずれた仮面を直し、意気揚々にメロディを口ずさむ。

「あの像の秘密を、栄誉の棚に収めて終わりにはさせない。暴かせなければ。表の人間たちに」

顎を引くと、少女と大男は青年の後に続く。

「忙しくなるぞ。『オリンピア』、『ウールヴヘジン』。幕によっては君らにも踊ってもらわねばなるまい」

【ミミック撃破。怪盗ファントムサイド、ミミックの退治を確認】

105スタンプ ◆4z2BSlJwrs:2013/11/02(土) 15:55:11
ここまで!

106グラン ◆lgEa064j4g:2013/11/02(土) 23:50:46
代行完了!

107スタンプ ◆4z2BSlJwrs:2013/11/04(月) 20:50:14
代理ありがとうございました!

108流川市 ◆njA.FTCFcw:2014/12/01(月) 02:09:12
【サーバーエラーのため一時保管 規制ではないので自分で投稿致します】

ぶん投げられた腸は市香の足元すぐ近くにべちゃっと着陸。
そのまま屋上の手摺に引っかかった。なんと、伏見はそれを伝って登ってきたではないか!
数いる怪人の中でもトップクラスにエキセントリックな行動である。

「い、いたくないんですか……?」

市香は隣に降り立った伏見に思わずそう問いかけた。
使った腸を腹に戻しながら彼女が言うには、どうやら慣れればそうでもないらしい。
普通の人は慣れるほど割腹したら死んじゃうのだけど……。
脳味噌を隔離できる怪人もいれば、自分のはらわたを出し入れ自由な怪人もいるんだろう。
世の中って本当に広い。

>「敵はその羽の下にいる。その指向性爆薬を使えば屋根板と天井をぶち抜いて奇襲が出来るだろう。
 それにこちらの側面は一面ガラス張りだ。そっちを使ってもいい。まぁ、要するに……全員始末しろ、やり方はどうでもいい」

(わお、ざっくばらん!)

鳴上から放られた爆薬に、市香は手早く信管をセットして起爆スイッチのコードを引いた。
この手の工作は中学ぐらいの頃に所属していた女子グループで散々教わったものだ。
女子たるもの、アジとC4の三枚おろしは必須科目である。

>「あっはぁ、よろしくねぇん」

爆薬を弄くる市香に、先ほどの腸投げ女こと伏見が声をかけてきた。
腹の傷はとっくにふさがっているが、さっきからもぐもぐやってる唐揚げみたいなのから赤いものが滴っている。
ろくに血抜きもせずに調理したらしく、全然噛みきれていない。

「あ、新人の流川です。ヨロシクオネガイシマス……」

市香は先刻の伏見の凶状に、かなりショックを受けていた。
端的に言うと、ドン引きしていた。
そのせいでまともに顔も見れていなかったのだが、挨拶されたからには目を合わせなければなるまい。

(あれ?この人、どこかで見たような……)

会ったことはない。だが、その顔には見覚えがある。
脳裏に鳴上色の電流が走り、市香の海馬はわりと早くその情報を引き出しからもってきた。

(思い出した!伏見狂華、シリアルキラーの!!)

少し前までワイドショーが連日大賑わいだったのを覚えている。
伏見狂華。年号が変わってからの犯罪史において、おそらく最も多くの人間を、惨殺してきた殺人鬼だ。
その殺戮に因果はなく、思想もなく、ただ享楽的に、悦楽的に、人を殺し、殺し続けた最悪の連続殺人犯。
異例の即刻死刑判決でお茶の間で目にすることはなくなったが……。

(なんでそんな大犯罪者が支援局に!?)

>「そんなに怖がらなくてもいいんだよ〜今は殺すのは仕事のときだけって決めてあるからさぁ
 あと、私が先にしかけるからさぁ、流川ちゃんはケースバイケースで動いちゃってよ」

市香が身構えた気配を察したのか、伏見は目を細めて微笑んだ。
笑うという行為は本来攻撃的なものである的な解説が脳裏を過った。

「わ、わかりました……お任せします、伏見さん」

市香はその提案に従うほかなかった。
異存などないし、現役の殺人鬼に逆らう度胸などもっとあるはずもない。
予定通り、屋根に突き刺さった羽根の傍で、号令あるまで待機。

109名無しさん:2014/12/01(月) 02:09:29
>「今だ、突入しろ」

イヤホンから上官の指示が飛び込むと同時、市香は爆薬の信管を起動した。
ズン!とくぐもった音がして屋上の床が抜け、開いた穴へ伏見が飛び込むのに続く。
下階へ着地すると、瞬間的に周囲の位置を把握。

雨場の扮する三人の男が敵怪人一人を殺害。
先行した伏見が窓際の取引相手に飛びかかっている。
突然の強襲に対応できていない男が二人、固まって唖然としていた。

(大物は伏見さんに任せて――まずは周りの連中を片付ける!)

伏見は口ぶりからするに戦闘員としても経験の深い支援局のベテランだ。
その彼女が先に仕掛けると言うのだから、連携の甘い市香が下手に加勢して足手まといになる法もない。
市香は二人組のもとへと疾駆、鉄パイプを抜く。

「野郎!」

二人組の片割れが硬直から立ち直った。
懐から車のボンネットも貫けそうな、ゴツくて分厚いナイフを抜き放つ。
次の瞬間、市香は既に鉄パイプをフルスイングする体勢に入っていた。
敵が受け止めんとナイフをパイプにかち当ててくる。それは失敗だった。
全力でバックステップするなどして、市香の鉄パイプを"回避"することに意識を注ぐべきだった。

「ブルームスター!」

呼び声に応えるように、鉄パイプが蒸気加速。
ぶち当たったナイフを粉砕し、敵怪人のあばらにパイプがめり込む。まだ加速する。
そのまま、すぐ傍でようやく硬直を解いたもう一人の敵ごと、まとめて二人をフルスイングでふっ飛ばした。
二人組は手近な壁に人型の跡をつけて叩きつけられ、そのまま崩れ落ちた。

「あと2人!」

うち一人は雨場に距離が近い。彼に任せておけば大丈夫だろう。
もうひとりは仲間を見捨ててレストランの出入口から退散しようとしていた。
距離が離れている――だが、敵は背中を向けている!

市香は実働服のポケットから数個の金属球を取り出した。
パチンコ球ほどの大きさのそれは、転がり軸受に使われるボールベアリングだ。
ホームセンターでも購入できる鉄の塊を鉄パイプの中に装填。

「そ――れっ!!」

蒸気加速によって撃ちだされたベアリングは、まさに巨大な散弾である。
逃げる背中へ向けて殺到した金属球のうち、二発ほどが肺のあたりにヒットして、逃走怪人は転倒した。
鉄の固まりであるベアリング球が高速で衝突した衝撃は凄まじく、骨に当たれば骨折、肺に当たれば絶息は必至。
特に逃走によって酸素を多く必要としていた肉体に、急激に呼気が供給されなくなって、敵は酸欠を起こし、卒中した。

「これであとは――伏見さんっ!!」

巨漢と対峙する伏見の集中力を削がぬよう、最低限の言葉で、『露払い完了』を伝えた。


【露払い。一部撃破未確認】

110伏見狂華 ◆ei6R4.AG.s:2014/12/08(月) 22:47:14
代理お願いしまーす orz
【代行先スレタイ】【特務機関:怪人運用支援局TRPG】
【代行先URL】ttp://kanae.2ch.net/test/read.cgi/charaneta2/1412424617/l50
【名前欄】伏見狂華 ◆ei6R4.AG.s
【本文】
「マジぃ!あっぶなぁ〜ー、あと少しで産地偽造だったじゃぁ〜ん!」
まさか自分から国籍言っちゃうとかね、儲け儲け・・・って訳じゃないか
そこまで言っちゃうってことはつまりアレだ…完全にナメられてるってことか
まぁ初撃ミスってんならそうなるか
包丁を構えつつ、私は口を開く
「ねぇねぇ、ロシア人って家庭じゃボルシチにマヨネーズぶち込んで食うぐらいマヨラーってマジなの?」
そんじゃあ、もうちょいナメられてよう。そんだけ油断させられる訳だし
何より・・・相手が肉体変化寄りって時点で分が悪いしね
「てことはさぁ、かえってそっちのほうがよかったりするんじゃね?」
おそらく強化2の変化と変質が4:4っぽくはないかな、まだ人の形をしてる訳だし
今のところ3:5ぐらいで見積もっておくかな
>「これであとは――伏見さんっ!!」
そんなやり取りしている間に、流川ちゃんはザコ掃除を終えたようだ
よしよし、流川ちゃんの手が空いたってことは、当然先に仕掛けてた雨場sも
>「おや、いいのかね。君のお友達が一人、滅多刺しにされている最中だが……」
絶賛フルボッコな訳ですよ。
ちょっと勘弁してよ、その戦術私にも有効だからね!不死身って言っても達磨にされ続けてたら文字通り手も足もでないからね
>「ルゥカ、ソイツはもういい。上にまだ何匹か残っているようだ。そちらをやれ。生かしておくのは一匹でいいぞ」
と内心、頭を抱えもんどりうってる私を尻目にオッサンは『ルゥカ』という名前の刃物野郎を屋上に行かせた
その光景を目の当たりにした私は思わず笑みが出る。
そりゃそうだ、思惑通りに事が進めば、誰だってそうなる。
>『……雨場、階段から落ちた一匹はまだ息がある。一応確保しておけ』
上には当局自慢の「雷神」雷花ちゃんがいる、あとついでに目がすごくいい十崎ってのも・・・
「アッハッ・・・ハァッ゛!?」
さっきと言ってることが違うんじゃね?コイツから情報を得るとか言ってなかった
アララララ…もしかして、雷花ちゃんもこの状況を不利と判断しちゃってたりするわけぇ?
「るぅかわちゃ〜ん、私たちどうやら期待されてないっぽいよぉ」
とそんな愚痴をこぼしている場合ではない、奴さんハリセンボンのように膨らみ始めちゃってる。
まさか、その状態で突っ込んでくる気ぃ?それはそれで芸がなさす・・・
「カヒュッ」
気がついたときには体中に穴が開き、そのまま勢いで後ろへ倒れていた
まいったね・・・まさか全方向へ撃ちだすとは考えてもいなかった。
おかげでこのざまだわ・・・でも、これでいい
大なり小なり、相手は「一人仕留めた」と錯覚している訳だ。
まぁ錯覚していようがいまいが関係なかったりするんだよね。
何故なら今そこにアンタの攻撃を凌いだ奴がいるんだからさぁ〜、口だけのザコAに気をつかってる場合じゃないっしょ?
「でもざぁんねぇん、ザコAはホラー映画の怪物でした!」
相手の意識が完全に外れた瞬間、私は即座に起き上がり肉薄し、洋出刃を振るう!
んなもんきかねぇよアホが、とか思った?思うよね?私もそう思う。
だから、今度は刃先(斬る)じゃなく刃元(カチ割る)でやる。
加えて、狙いは間接以上にガードも強化もしにくい『目』、たとえ斬れなくても一時的に視力は奪える・・・かもな訳よ!
【死んだ振りからの目潰し
 なんか規制食らっちゃったみたいなんで、避難所的な何かが欲しいです。】

111名無しさん:2014/12/09(火) 00:05:52
>>110
何やらシステムエラーと出て投下できず。
また明日試してみます。

112名無しさん:2014/12/10(水) 19:48:35
>>110
代理投稿しようと何度か書き込んだら【さくらが咲いてますよ】と表示され規制されました
よく分かりませんが伏見さんのレス内にNGワードがあるのが原因っぽいです

↓のスレでNGワードが含まれてるかどうか確認できるそうです
http://maguro.2ch.net/test/read.cgi/mango/1415286924/

私も一応試してみましたが規制後なので他の方が試した方が確実かも?

113伏見狂華 ◆ei6R4.AG.s:2014/12/10(水) 21:23:43
もしかして、分割して投下すれば何がNGかわかるかも・・・と分割して投下したら書き込めました。
まさか、改行の多さがさくらの原因だったかな?
とにかく、皆様お手数をおかけしました。おかげさまで無事投下できました。
ありがとうございます。そして、無駄に世話を焼かせてしまって申し訳ありませんでした。

114名無しさん:2015/11/23(月) 23:42:06
全国の皆さん、オワコン社長をよろしくお願いします。気に入ったらチャンネル登録!!
http://www.youtube.com/watch?v=aSMLi2uOkvk
http://www.youtube.com/watch?v=cbwrnLKERpA
http://www.youtube.com/watch?v=gPevsHpSj-Y
http://www.youtube.com/watch?v=9ekKaVB5uHg
http://www.youtube.com/watch?v=cP0NAOzKQAE
http://www.youtube.com/watch?v=hekgfuTcX6o
http://www.youtube.com/watch?v=1uzYFjN7z5E


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