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幻の桜コメラン36

178H・K:2017/03/20(月) 03:14:22
”H・Kさん、人間の傲慢さとはその通りですが、何万匹と成り猿の全部が変わる前に確実に手を打ったのが57匹と見てるのです。”

⇒ 千葉県は既に「アカゲザル」及び「ニホンザルとアカゲザルの交雑種※」について、全頭捕獲・駆除という方針を決定しています。
平成17年(「特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律」によって
アカゲザルがその規制対象となった年度)から平成27までの十年間の統計においては、累計1,768頭の捕獲殺処分が報告されています。
高宕山自然動物園で園内で飼育されていた交雑種57匹が殺処分されたことは、千葉県によるアカゲザルとその交雑種を殲滅するという
遠大な目標の一環です。ですから仰るように手を打っているというのは事実です。
それは十年来行われてきました。

この議論の焦点を端的に言えば「殺しの正当性」です。
この殺しに正当性はあるのか、それとも人間の身勝手なのか、であります。
更に言えば、その殺しは必須であると、科学的根拠をもって言い切れるのか、であります。

アカゲザルの繁殖拡大、また交雑種の増殖が人間にとってどの程度有害であると言えるのか、
本当に撲滅しなければならないというような甚大な被害が起きているのか、また起きると言い切れるのか。
ニホンザルも含めて猿そのものが害獣対策の対象となっている現状があるなかで、
ニホンザルの純血種を保護することの意味、アカゲザルを駆除することで両者の混血を妨げることの意味は何であるのか。
生態系や人間の利益、不利益という問題にどう関わりがあるのか、という事柄についての具体的な根拠と倫理的な整合性です。

白い熊が住んでいる国に、黒い熊が入ってきたら、白い熊がいなくなってしまう。
だから白い熊を守るために、黒い熊を撲滅しなければならない!。
仮にもそのような理由から猿の交雑を阻もうとしているのであれば、人間の偏見に基いた乱獲といわれても
仕方ないでしょう。

ニホンザルとアカゲザルは両者が交尾を承諾し合っているからこそ交雑種がいるのです。
アカゲザルの群れの構成頭数が多いという事も、交雑種の増殖の理由に含まれるのかもしれませんが、
少なくとも猿同士は同意のもとで血を交し合っているわけです。
その観察において猿たちが混血を憂慮する理由は見当たりません。
第三者であるヒトが憂慮し、現実的に差し迫ったリスクがあるのかどうかも曖昧な状況下で危機感を抱き、
ある意味では法律の名の下に無節操な乱獲を行っているとも言えるのです。

この法律が明治以降に日本に外来種としてもたらされた動植物のみを対象としていることに目を向けるべきです。
有史以前より外来種は日本に数多く流入していました。
人間が持ち運ぶ場合もあれば、潮に乗って偶発的に流れ着くというケースもあったでしょう。
当然ながら地球上の動植物にとっては珍しい現象ではありません。

大陸から日本列島に動植物が移り住んで来ることについても、この列島がかつては大陸とつながっていた事を
念頭に置くならば、それ自体は異常性はないと言えます。
ある地域とある地域の合間に「海」があるのか無いのか、の違いだけですから。

元々存在していた動植物との攻防もあったかもしれませんが、
果たして今の日本の自然環境の中に何パーセント程の外来種が混ざっているのか、DNA調査による統計を待たねば全貌は解明できません。
それくらい動植物というものは環境に対し柔軟に適応して行くものです。
有史以前から流入や流出を繰り返している動植物の「種」が、在来種と渾然一体となり反応し合いながら
多様な生態系を作り上げて来た歴史を持つことは周知の通りです。
それこそ”生きたいという意志”が、混血という選択肢を選びながら、彼らを存続せしめて来たとも言えるのです。
ヒトがまさにそのように大陸間を移動、移住しながら交易や結婚を繰り返し混血を繰り返してきたようにです。

「その混血の是非を、人間様がジャッジしてやる」とこの法律は言っているわけです。
病原菌の媒介者としてヒトに忌み避けられてきたゴキブリでさえ、殺処分されているのはほんの一部ですが、
千葉県はその名前すらほとんど知られていないアカゲザルを一匹ずつ捕らえて殺すと言っているのです。
アカゲザルによって被害を受けている人が一体何人いると言うのでしょうか。




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