したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | |

ねこ日誌/ねこ技/ねこ情報スレ

286H・K:2017/01/25(水) 00:08:33
チビ黒と引越しをした
今は新しい家に住んでいる
この計画は僕がチビ黒に初めて出会った夜に生まれた
チビ黒を僕の六畳間に隠して療養した
猫を飼っていることが大家とその老母にばれたら追い出されると考えた
そうなる前に脱出しようと思った
声と態度がデカイ大家の母親(通称メガホンババア)は猫が大嫌いなのだ
親切そうなふりをして、実はがめつい婆さんであることを僕は見抜いていた
僕はこのババアが差し入れてくる煮豆を絶対に口にしなかった
こいつは食べ物で隣人を支配することを無意識的にやるタイプだ
越してきた当初、うちの悪口を言いながら布団をバンバン叩いていたことがある
何のアポイントもなしに、いきなり庭に入り込んで草むしりをして行く彼らに
協力する義務などそもそもないから、半分ありがた迷惑と感じ放置していた
そもそも契約書に庭木の手入れは大家が行うと決めたのは大家の方だったから
なのに「あの貧乏者め!」とか言いながら、手を貸さなかった我が家を
メガホンが装着されているような大きな声で罵っていた
親切に対しては見返りがあって当然と考える人種のようだ
見返りを想定した親切=恩着せである
その日から、町内会を面倒見の良い社交家を演じつつ仕切っているこの陰湿な老婆への見方が確定した
近所の住人のなかには同じように人間性を疑うような人物がいた
例えば、この番地に住む知的障碍者の若者が火災で亡くなった時
”あのまま生きていたら、親も不幸だったと思う”などと平然と言い放つババアがいた
そいつは犬を飼っていた
犬が死んで哀しそうだった時があるけど、隣人の息子が死んでしまったのに
その母親が燃え盛る家の前で泣き崩れる姿を見ていたはずなのに、
死んで正解だったなんて言える無神経さの持ち主だ
迎えのピアノ教室のばばあは、夫が浮気していることに大分前から気が付いているのだろう
夫は近所に現役を退いても月収が100万円くらいだと自慢していたことがある
どんな仕事かは知らないが、収入を自慢のタネにする俗物だ
その妻がある時小犬を飼い始めた
何かを埋め合わせようとするかのように、その小犬に人間みたいな名前をつけて溺愛し始めた
愛されない寂しさを、愛することで誤魔化そうとしているように見えた
でも愛されない寂しさは小犬なんかで埋まるものではないだろう
その証拠に女はもともと貧相な顔立ちだったが、げっそりと痩せて老け込んでいった
僕は占い師なので、多少は人の心理が読める
その人の旦那さんがいつも優しそうな寛大そうな態度でいるけれども、夫婦関係は冷め切っていて
奥さん以外にちゃんと愛人さんがいるのがわかった
その男は僕が17歳年下の彼女を家に連れてきているのを見たとき
全然驚かなかった、むしろ平然と良い天気だねえと挨拶してきた
反対に奥さんのほうはギョッとして信じられないという顔をした
その時にわかった、夫には若い愛人がいて、妻はそれを気にしているんだと・・・
仮面夫婦、そして妻はいつだって育ちの良い有閑マダムを演じたがっている
お上品なしゃべりかたを研究している子供みたいな女だ
相手によって接し方をコロコロと変える
ヤクルトのお姉さんには上から目線「ご苦労さま〜」の言い方にそれが顕著に現れる
町内会のボスであるメガホンに対しては作り笑いとご機嫌取りで大忙しだ
強いものにはペコペコして、相手が自分より格下と見るやスネオのママみたいなしゃべり方になる
腹話術の人形みたいなピアノ教師
そのくせ大胆にも精悍な土建屋さんの若者には色目を使う
土建屋さんのお兄さんは困っていた、心のなかで苦笑いしていた
とんだ勘違いババアにつかまってしまって気の毒
まあ、寂しいんだろうけど
その小犬ばばあは、僕が転居のお知らせを言った時
なぜか酷い形相で睨むように僕を凝視してきた
横では旦那さんが犬を抱いていた
仮面夫婦を犬の話題で誤魔化しながら
ご近所にどう思われるかをひたすら気にしているような一家だ
僕だって好きで彼らと対面しているわけではない
そんな小犬ババアとももうお別れだ
”お前はピアノが弾ける小犬にでも生まれ変われ”
そう念じておいた
千葉県の静かな住宅街のなんの変哲も無い路地裏は
僕にとっては息の詰まる環境だった
チビ黒にも窮屈な生活を我慢してもらわねばならなかった
そんな隠密の日々ももうこれで終わったのだ!
今は僕達は完全に自由なのだ!


新着レスの表示


名前: E-mail(省略可)

※書き込む際の注意事項はこちら

※画像アップローダーはこちら

(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)

掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板