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ねこ日誌/ねこ技/ねこ情報スレ
208
:
H・K
:2016/11/28(月) 16:14:39
座頭市はもしも人間であったなら
相当モテたに違いない
彼は僕が知るなかで最もダンディーなオス猫だ
エピソード1
ある時、ピョコタンは影美の存在を恐れて縮こまってしまった。
座頭市は最初そのことに気がつかずに、ただ黙々と自分の餌に食らい付いていた。
自分お皿を平らげてから、なぜか手つかずのまま、餌が盛られたまま残っている
ピョコタン用の餌を発見する座頭市。
「あれ?・・・これも食っていいのかな?・・・いただきまーす」と食べ始めた。
その矢先であった、暗がりにピョコタンが身を潜めているのが見えたのだろう。
座頭市は皿に口をつけるのを止めて、ニコニコした表情でピョコタンに歩み寄った。
「なんだピョコ、お前こんなところにいたのか、早くご飯食べろよ♪」
そう促して、臆病なピョコタンを車の下から引っ張り出し、
幼い相棒がご飯にありつけた様子を見届けると、どこかへ散歩に行ってしまった。
エピソード2
雨が止みはじめた早朝、座頭市と影美は大型車の下からずんぐりした身体を
ストレッチしながら現れた。
雨天の時は、同じ屋根の下で雨宿りすることもあるのだろう。
以前は座頭市はピョコタンと一緒に雨宿りすることが多かった。
おそらく影美を警戒しているピョコタンは独り距離を置いているのだろう。
影美は強いものに取り入るのが上手く、半分面倒臭がっている座頭市に
ちゃっかり守ってもらおうとしているようにも見えるのだ。
そんな座頭市兄さんが、見ず知らずのキジトラの少年ピョコタンを
可愛がっているのを、たぶん影美としては面白くないと感じているのだろう。
影美が接近するとピョコタンが怯えて逃げてしまう時があるので、
今日は影美を連れ出して先に餌をあげてしまおうと思った。
いつもと違う行動を取った僕の後ろから、座頭市がついてくる。
そして一番先に餌をお皿に入れてもらおうとしている影美のことを
ボスライオンのようなかっこいい立ち姿で威嚇した。
威嚇と言っても、あごをひいてぐっと睨むような無言の牽制だ。
「お前何やってんだ?」「ここは俺の縄張りだぞ」
影美はビビりながらも「ふ〜ん、でもここはあたいの食事場だから」
としらをきる。
ここで喧嘩させてはまずいと思い、すぐに座頭市の餌を出してやった。
座頭市はひとまず食べ終わると、食べている途中の影美のカリカリを
取りにかかった。
影美はメスとはいえ気性が強いから、ここで引っ掻き合えば流血事件になるだろう。
僕は慌てて座頭市の皿にカリカリを入れてやった。
でも、猫というものは往々にして「それ」と「これ」が同じものだということが分からない。
一旦これが欲しいと決めるとそちらに向かってしまうのだ。
僕は慌てて座頭市のお皿をカサカサ揺らして「ほら、ここにたっぷりカリカリあるよ」
と誘導した。影美としては座頭市に譲るつもりなど無いから
「ダメ!あげない、これあたいのだもん・・・」と顔全体で餌を死守しようとする。
座頭市が取った行動は、その場を立ち去り、
立ち去り際に影美が餌を食べているそばにスプレー行為をしたのである。
座頭市はいつもの手順とは真逆に影美から先に餌を与えた僕と、
僕を誘導し餌場を独占した図々しい妹だと彼が判断した影美に対して
こう言い残したのである。
「今日のところは許してやる。でもな、明日からココ、俺の餌場だからな・・・」
その後、僕は座頭市を追いかけて近付き、皿に入れたカリカリを見せたが
こちら「ふん・・・」と一瞥して歩き去ってしまった。
そのうしろ姿は颯爽としていて、彼が年齢の割には若いボス猫と同じくらいの
屈強な筋力を維持していることが始めて分かった。
ちょっと内足ぎみでモデル歩きなところ、がっしりとした腰周りの動きが実にかっこいい。
ボイルドぶりと卵黄を喰ったから、ひとまずお腹は落ち着いたのかもしれない。
女相手にギャーギャー吼えることはせず、ピョコタンに分けてもらうなんて
情けないこともやらず、ただ”印”だけつけて去って行った。
座頭市はヨワ(彼が幼い時代を知っている猫おばさんがつけた名前)ではない。
自分なりの流儀をもって生きる本物のボス猫なのだ。
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