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ぶんひな!!−TRPS雑談所その5−

524ハルニレ ◆YcMZFjdYX2:2010/12/06(月) 18:01:52 ID:CLfXnD/I0
>「ちょっとあいつの足止め、お願いしてもいいですか?
  ちょっとの隙さえ作ってもらえれば、僕があいつを吹き飛ばします」

「ふ、吹き飛ばすって、どうやって……」

突然の少年の提案に驚くゼルタ。なぜなら、少年が見せたのは、一枚のトランプのようなもの。

「イイゼ、本当ニ吹ッ飛バセルナラナ。ソレト……」

触手が少年に襲いかかる。ハルニレはそれを見逃さず、ナイフで斬り落とした。

「俺ハマダ25ダ。オジサンジャネー」

切り落とされた触手は、回復することがない。ドロドロと体液が流れ、ぽろろが鳴き声のようなものを上げた。
怒り狂うぽろろが次々と触手を向けてくる。ハルニレはそれをナイフで退ける。

「よーし!あたしだって、ただ立ってるわけじゃないんだから!!」

その戦いぶりに、優勢なハルニレに後押しされるように、ゼルタは勿論、他のアウトロー達も触手に立ち向かっていく。

「! オメーラ、一旦離レ……!」

突然、何かを感づいたハルニレは声を張り上げる。
しかしそれより早く、触手の一部が瓦礫の山を持ち上げ、瓦礫の雨霰を降らせた。
それらは例外なく、ハルニレ達にも降り注ぐ。

「ッ、ウラァッ!!」

ハルニレは迷わず、傍にいた萌芽達を突き飛ばしていた――――――――――――――……。

・―――――――――――――――――――――――・
意識が朦朧とする。しかし、意識を失っているわけではなかった。
誰かの泣き声が聞こえる。ゆっくりと視線を上に向けると、それはゼルタのものだった。

「ゼルタ……?」

「ハルニレさん、バカだよ、あたしは死んでるのに……こんな無茶……」

ゼルタが必死に、泣きながらパイプのようなもので瓦礫を退かそうとしている。
やがて気付く。自分の下半身が、瓦礫によって下敷きにされているのを。

「ハハッ、ザマアネエヨ……」

視線を彷徨わせると、すぐ側にあの少年らしき、トランプを持った腕が見えた。
死んでいるのか、と血の気が失せるのを感じる。しかし生きているらしく、腕が動いた。
ハルニレは動く手でゼルタの足を掴み、自分の声が聞こえるように座らせる。

「ゼルタ、聞ケ。俺ハ自力デ脱出出来ル。オ前ハアノ地味ナガキヲ助ケルンダ」

「で、でも……」

「行ケ!アノバケモン倒セルノハ、アノガキダケナノカモシレネーンダゾ!」

ゼルタはしばし呆然としていた。ハルニレが何を言っているのか分からないと言いたげに。
その時、悲鳴と咀嚼音が聞こえた。瓦礫で動けなかった誰かが食われたらしい。
ハルニレの視界の隅にも、触手が見えた。

「ハヤクシロ!食ワレタラ終ワリナンダゾ!」

兎が跳ねるように、ゼルタは萌芽の元へと向かった。
その直後、ハルニレの腕に冷たいものが当たる。それは加減を知らない強さで、絡みつく。

「(クソッ、腕、折レテヤンノ……)」

右腕に引き攣るような痛みを感じる間に、瓦礫から引きずり出され、視界がどんどん高くなる。
やがて、視線はぽろろの顔らしき部分まで到達した。鼻と鼻(ぽろろに鼻はないが)がくっつきそうな距離だ。

「ハッ……ワザワザ近ヅイテクレルトハ、ゴ苦労ナコッテ」

ガパリと大口を開けるぽろろ。口の向こうは、闇だ。
ハルニレは≪/メタル≫を持った腕を、ぽろろの眉間に、勢いよく突き刺した。

「【エルム街の悪夢】!!」

ぽろろが断末魔のような咆哮を上げた。そして電気ショックでも受けたように、ピタリと動きを止める。
ハルニレの体は触手をすり抜け、重力に従って地へと落ちていった。

【ターン終了:ぽろろの瓦礫の雨霰攻撃。受けるなり回避なりお好きにドゾー】
【ハルニレ→萌芽:怪我を負った場合、ゼルタが介助します。ぽろろの動きを止めましたので攻撃をどうぞ】


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