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TRPS雑談所ブンヒナ出張版2
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目の前にいきなり現れたバイクに真雪が目を白黒させている。
萌芽は真雪では無い誰かに解説を始めた。
「”ACCELVENT”と”SHOOTVENT”を”あやふや”にして、さらに『永久機関』《ノイマンズドリーム》のエネルギーと僕の”才能”を使って創ってみました」
「なんか見た目が犬っぽいのは、このわんこのせいですかね」
専門用語ばかりで正直意味が分からない。
ただ分かるのは、萌芽の持つ文明と、萌芽自身の能力で作った、という事くらいだ。
そうして、萌芽から犬を渡された。
緑色の首輪を付けた、小さなビーグル犬。首輪にねこ、と書かれている。
「ねこ…ちゃん? あなたの名前…? なワケ無いか」
「何してるんです真雪さん、はやく乗ってください」
ちぐはぐな名前に困惑していると、赤くて丸い何かが飛んできた。突き指した。
拾ってみると、炎と血液のデザインのヘルメット。どうやら、それを被ってあのバイクに乗れと、そういう事らしい。
「この子渡した後にそんなの投げないでよ、この子が怪我したらどうするの。私だって痛かったのに」
文句を言いながらヘルメットを被り後部座席に乗る辺り、ちゃっかりと言うか真雪も自分を分かっているらしい。
「ジョジョくん……? ま、ついてこれるでしょ。これ二人乗りですし」
「え、置いてっちゃうの? ま、待って何で怒ってるのちょっと萌芽話を聞いてええーーーー!!!!!!」
拗ねたような萌芽の言葉を問いただそうとするも、全力のスピードでバイクが走り出す。
真雪の絶叫を残して、そのバイクは部屋から消えていった。
「萌芽の……バカ…っ!」
やっと止まったバイクで、真雪は肩で息をしながら萌芽の背中に頭を預けた。
腕に抱いていた犬の様子はどうだろうかと下を向く。
「ちょっと、あなた!?」
突然、犬が真雪の腕を飛び出した。真雪もバイクを降り、追いかける。
「どうしたのわんちゃん…」
犬が威嚇するその視線の先には、一人の男がいた。身長がとにかく高い。
「襲い掛かるのとかはなしですよ、今の話を聞く限り、手負いのキミが勝てる相手じゃないでしょう?」
不意に、後ろから聞こえた声。
振り返ると、バイクから降りたらしい萌芽が腰元に手をやりながら犬に話しかけていた。
その目線は目の前の男に向かっている。
「僕たち、この先にいる人に用があるんです、通してもらえますか?」
真雪は行動して良いものか分からず、ただ呆然と立ち尽くしていた。
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