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一日一回書き込むスレ

446ueda ◆CA2XtAZAaM:2012/03/25(日) 08:50:06 ID:Ljt7TcgE
【ドラえもん のび太と哀戦士できすぎくん(その32)】

ドラえもんには人工的なものであるとはいえ、心があった
だから、生き物の死というのも理解できた

ドラえもんには蓄積されたデータからうまれた疑似的なものとはいえ、直感があった
だから、親友の危機もなんとなくわかった



去っていくクリミナル・イズ・ヤスの後ろで、動くものがあった

それは、自分にかけられていたタイムふろしきをはねのけ、立ち上がった



生まれたままの姿のドラえもんが、そこにいた

体は黄色いし、耳もあるし、声もいつものそれとはちがう



気配に気づいたクリミナル・イズ・ヤスがふりむいた

クリミナル・イズ・ヤス「お、おまえは……!?」

次の瞬間、クリミナル・イズ・ヤスは上方へとふきとんでいた
ドラえもんが彼にアッパーカットをはなったのだ

穴の上でクリミナル・イズ・ヤスを待っていた頭脳戦艦ハルは、
自分の相棒が穴の下からふっとんできて、天井に激突し、はねかえり、
床にたたきつけられたのを見た



ドラえもんは、もの言わぬのび太顔の少年をみた

彼は自分にかけられていたタイムふろしきを手に取ると、それを少年にかけてやった

少年の時間が、みるみるうちにまきもどっていく

その体に命がもどり、キズは消え、
肉体の構造もほんらいのものへと戻っていった



彼は、カインドハーテッド・ガンマンから、野比のび太にもどったのだ



意識をとりもどしたのび太は、目の前にいるものをみた
それはいつか見たことがある、自分のところへくる前のドラえもんの姿だった

改造される前の状態にもどったことで、ふうじられていたのび太の記憶は完全に解放された

四次元ポケットからでてくるいくつものひみつ道具
それらがもたらしたいくつもの出会い、いくつもの冒険、いくつもの思い出

のび太はそのすべてを取り戻していた

いっぽうで改造人間でいた時のことものび太はおぼえていた
タイムふろしきはつつんだ者の時間をまきもどすが、その記憶まではまきもどさないからだ

違和感をかんじていたのは、どこか悲しかったのは、いちばんの親友が死んでしまっていたからだ

通路でのたたかいでドラえもんを傷つけてしまったことも、彼は覚えていた

そして、それ以前にもドラえもんをおしいれにとじこめたり、
ジャンボガンで撃とうとしたりとひどい目にあわせてしまったことも……

のび太「ドラえもん…… ごめん…… いままで……」

ドラえもん「生き返っていきなりあやまらなくたっていいだろ」

のび太「ドラえもん……」

ドラえもん「本当に、よかった…… でも、それより今は……」

上にはまだ頭脳戦艦ハルがいる
クリミナル・イズ・ヤスがあんな事になってしまったから、追撃をかけてくるだろう

ドラえもん「いくぞのび太くん。 まだ戦いはおわってない」

四次元ポケットを腹につけなおしたドラえもんは、武器としてショックガンをのび太にわたした
そして、二人はゴミの山をのぼって穴の上にむかった



(つづく)


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