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1566：尋常な名無しさん：2021/01/11(月) 06:52:58 ID:SvZddQ2I: ジャンヌﾈｷやウルフウッドﾆｷには悪いが、自分としてはアブラハムの宗教――キリスト教もキリスト教徒もキリスト教国も大ッ嫌いだ
なぜって ”教義の根幹に帝国主義的要素を内包している” からだ
彼らキリスト教圏国家に根強く息づく覇権主義と拡張主義、差別意識などの根源がキリスト教にあるのではないかと私は考えている

問題は『布教』というシステムとそれを良しとする教義、及びキリスト教を元にした道徳教育にある
特定の宗教色が薄い日本にいては実感が薄いだろうが、世界では道徳教育というのは宗教の教義を下地にして構築されている
これはつまり『自分の宗教が良しとしていることは道徳的に疑う余地のない絶対的な善である』ということでもある

キリスト教圏においての『布教の善』は”人種や宗教を異にしていても共有して然るべき道徳”として刻み込まれ、教徒の人々に深刻な影響を及ぼしている
快楽殺人者ですらも殺人が社会的な道徳に悖ることは理解できているし、宗教、国家を問わず殺人が許されない行為とされていることに異論を唱える事はないだろう
これは個人の趣味嗜好や宗教とは別に、殺人の悪性を”道徳”という世界的に共通する共同幻想として、宗教よりも深い区分にあると認識しているからだ
信徒や教会がどう思うかとか聖書の真意はどういった意味かなどはこの段階まで来てしまったら既に関係ない

そして宗教より深いレベルで影響があるということは、宗教家のコントロールが効かないということでもある
そもそも、抑えようにも宗教そのものの根幹が布教というシステムを通してそういった行為を良しとしている為に宗教家本人すらもその影響下にある
根源的な価値観が同一基板である以上、説法が決定的な説得力を持ち得ないのだ
『布教』という、宗教のための行為を良しとして道徳レベルで教徒に刷り込んでしまった時点で、布教システムの一側面は彼らの民族性や歴史すらも左右することとなった

『布教を行うことを良しとする』彼らにとって
『自分達の思想は自分達に同調しない他者の思想より優れている（自分達以外の他者は劣った思想の持ち主である）』事は大前提（でなければ布教する意味がない）であり
『己の善性と優位性を絶対とし、相手の事情も民族性も風土も歴史も関係なく一方的な同調を要求し他者を塗りつぶす』布教という行為は己の道徳に基づいた善行なのである

古くは帝国主義時代のキリスト教布教に伴う侵略行為や人種差別、異端審問や魔女狩りなど
近代ではアメリカの民主主義至上主義やソ連を始めとした共産主義国家の革命思想の輸出行為
現在ではヴィーガン、ＢＬＭ、人権思想、リベラリスト、アンティファ、過激派フェミニスト、ポリコレ、捕鯨反対運動 etcetc……

未来においても新たなガワを使用するだけで、その本質は変わることはないだろう
卵（民族性）が先か、鶏（宗教）が先かは知らないが、現代に至るまでにアブラハム系宗教の「布教」という教義は文化的侵略の口実や後押しになっている
時代によってガワが違うだけで、自分の思想を唯一絶対のものとし、同調しない他者に対し自分より劣ったものと見做して押し付けてくるという構造は何ら変わりがない

ときには悪意すらなかったりするのが一層タチが悪い
たとえ純然たる善意と慈愛に基づく行為だとしても相手の価値観の変化を目的とする以上、やはり侵略という側面は確かに存在するのだ
事実、白人国家や白人が時折ごく自然に垣間見せる上から目線の独善の押し付けや差別意識は、時代とともに形を変え、しかし変わらず確かに息づいている
上に挙げたようなような白人国家の侵略と押し付けの歴史は、こういった布教システムの暗黒面の顕れだと見ることはできないだろうか

多分に悪意を含んだ捉え方であり、坊主（帝国主義的独善）が憎いから袈裟（キリスト教）まで嫌っていることは自分でも認識している
だが両者が不可分であり、互いに補完、助長している限り、袈裟まで嫌いになる人間が出てくるのも自然ではないだろうか
キリスト教国がキリスト教を元に道徳教育を行う限り、こういった帝国主義的な独善の押しつけもごく自然に行われる差別行為も変わることはないだろう