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勇者シリーズSS総合スレ避難所 part2
110
:
勇者騎士
◆NblATia1b6
:2011/08/17(水) 14:11:41 ID:sjR61iA60
あり? シンヤが主役だからてっきり飛翔氏が出したお題だと思い込んでたんだが……
違った?
111
:
勇者飛翔
:2011/08/17(水) 18:20:39 ID:EwqMoDoMO
シンヤ修行は自分の発案ではないですねー
気が付いたら皆さんの方で話が進んでいた感じでした(笑)
112
:
勇者騎士
◆NblATia1b6
:2011/08/17(水) 19:16:55 ID:sjR61iA60
>>111
勇者飛翔氏
それは失礼。
こちらの勘違いでした。
ところで、アークレイオン以外の物が書きあがってしまいました(汗
公開はまだ出来ないんですが。
出来ればアークレイオンが終わってからにしたいなあってのもあるんだけど、
もう一つ書いてから一緒にアップしたいってのもあるんだよね。
早めに読んでもらえる様にがんばりますんで。
見捨てないでね〜(汗
113
:
紅勇者
◆c8S1V4qkFs
:2011/08/18(木) 01:28:04 ID:fI5zY9nY0
>>112
おお、完成しましたか。
アークレイオンと同じく、期待して待ってますね。
さてさて、こちらも見捨てられないようにせねば。
SSのお題に関してですが、「姫様ズにちょっかい」をやってなかったので、それもいいかな、と。
前に書いたのは、結局姫と関係無い話になってしまいましたし。
姫をちゃんと書けるかは非常に疑問ですが。
114
:
名無しさん@避難中
:2011/08/18(木) 02:17:56 ID:r5C.naHEO
>飛翔氏
おひさ。どうもです。
>騎士氏
乙ん。またそのうち。
>紅氏
むずいね。三人とも違う理由でむずい。
マドカはキャラじたいがむずい。
アスミは話す相手によってはむずい。
志穂は気づくと喋ってなかったりしてむずい。
115
:
勇者騎士
◆NblATia1b6
:2011/08/18(木) 20:36:03 ID:/C9APnsI0
他人が作ったキャラだから難しいってんでも無さそうだね(汗
いやあ、当の作者が書いたとしたら、一番しゃべんないのはアスミだね。
志穂は意外と喋る。おれの脳内では(爆
マドカはね、一応ヒロインって事になってるから、最初に一言発してくれないと、
ドラマパート動いてくれないんだ。
だから、最初はほとんどマドカが第一声発してるはず。
主役キャラが違う場合は別だけど。
116
:
創発ブレサガ
◆46YdzwwxxU
:2011/08/18(木) 20:45:45 ID:r5C.naHEO
そうなのか。
マドカがボケてアスミがツッコみ、さあ志穂はどうする?みたいなとこがあった。
俺のいつものパターンを適用した弊害か。
まぁ、三人いるとそれだけでも難しいからね。
らしい振る舞いとか役割分担とかまで考えると大変だ。
117
:
勇者騎士
◆NblATia1b6
:2011/08/18(木) 21:31:02 ID:/C9APnsI0
ボケとツッコミという役割分担だったら、志穂は確かに当てはまらないな。
傾向としてはツッコミだけど。
っていうか、ボケる志穂は想像出来ないw
あえて言えば解説役なんだけどね。
あと、展開次第では交渉役?
だから、あのSSでの志穂のアレは、おれが書いても多分ああなるよ。
あと、まとめ役ってのもあるな。
118
:
名無しさん@避難中
:2011/08/18(木) 23:57:48 ID:r5C.naHEO
安心したw
119
:
名無しさん@避難中
:2011/08/19(金) 09:50:29 ID:7zggl21AO
>飛翔氏
ブレイクの体高って何メートルでしたっけ?
120
:
勇者飛翔
:2011/08/19(金) 13:08:24 ID:2sOmh2OoO
ブレイクは一応7mということにしてますねー
とりあえず平均的な勇者の身長に近づけてますが取り立てて細かくは設定してないです。
121
:
名無しさん@避難中
:2011/08/19(金) 13:12:19 ID:7zggl21AO
りょうかい
122
:
創発ブレサガ
◆46YdzwwxxU
:2011/08/19(金) 22:36:35 ID:7zggl21AO
たびたびごめん。
>飛翔氏
ファルブレイクのジェットスマッシュはどれくらい速さ出てる設定?
アレな質問なので、回答拒否してもらっても構わないw
>紅氏
クロス用に離界刀の設定をちょっぴり勝手に解釈してもいい?
まあ、どっちも一文のハッタリのためにしか使わないんだけど……
123
:
勇者飛翔
:2011/08/19(金) 22:58:13 ID:2sOmh2OoO
すいません、技のスピードに関しては全然設定してないですねー
設定で数字を並べて凄さをアピールなんてことにはなりたくないので・・・・・・
124
:
紅勇者
◆c8S1V4qkFs
:2011/08/20(土) 00:38:14 ID:aPNOgK3k0
>>122
構いませんよ。
クロスを行う上での改変は、ある程度お任せします。
125
:
創発ブレサガ
◆46YdzwwxxU
:2011/08/20(土) 00:40:53 ID:H88UfyEgO
>勇者飛翔氏
わかった。もう聞かない。
ただ、こういう場で他人の創作スタイルへの批判ととられかねない発言はちょっと我慢して欲しいんだけど……。
どうしても言いたいなら、名無しで頼むわ。
>紅氏
さんきゅーです。
126
:
勇者飛翔
:2011/08/20(土) 17:03:35 ID:5ibCAFuMO
すいません・・・・・・また馬鹿なこと言っちゃって・・・・・・
127
:
創発ブレサガ
◆46YdzwwxxU
:2011/08/20(土) 22:02:48 ID:H88UfyEgO
大丈夫大丈夫。
この話これで終わりね。
主人公の年齢って意外と高めに固まってるよな。
シンヤはともかく、カイトも20代なのか。
128
:
名無しさん@避難中
:2011/08/20(土) 22:24:28 ID:H88UfyEgO
いかん肝心なことを聞いてなかったよ。
>飛翔氏
合体前のシンヤはブレイクに乗ってるんでしたっけ? ファルコンウイング?
合体前後のシンヤの役割については以前訊いたはずですが、もう一度お願いします。
お手間取らせてすみません。
129
:
勇者飛翔
:2011/08/21(日) 00:12:26 ID:TcqwLMjIO
シンヤは常時ブレイクに搭乗してます。
役割としてはサブパイロットという位置付けになりますかね。
しかし超AIロボと人間パイロットという組み合わせは結構曲者で・・・・・・もっとよく考えて設定するべきでしたっ!
年齢についてはまず人造ロボが活躍する話を書きたくて、それに追従するかたちで私設防衛組織という設定が生まれて、組織に属するなら成人の方がいいかなあという発想からこのような形になりました。
ただ、舞人も勇太も護も未成年だったからあんまりこだわらなくてもよかったようなw
130
:
紅勇者
◆c8S1V4qkFs
:2011/08/21(日) 00:19:09 ID:zCEuu3CY0
>>113
で書いた「姫様ズにちょっかい」のSSの冒頭部ができたので投下しようかと。
でも、これじゃ「ちょっかい」にならないか。
姫様の出番は前より多い……はず。
非戦闘時のメタガ連中を書くのも楽しいものです。
では、投下いたします。
131
:
紅勇者
◆c8S1V4qkFs
:2011/08/21(日) 00:20:21 ID:zCEuu3CY0
文化祭より愛をこめて
「お、ようやく到着か」
秋らしい爽やかな晴れ模様の空の下、メタル・ガーディアン司令、真島烈は、
ようやく辿り着いた目的地を確かめるように、視線を上へと向ける。
ノーネクタイの白いスーツの上下にワインレッドのシャツという普段と変わ
らない服装に、大型の肉食恐竜を思わせる、異常に発達した筋肉と、その肉体
に見合った、凶暴性を匂わせる精悍な顔立ちを有する烈の正面に映るのは、紙
製の花に彩られたアーチ状の看板と、
私立聖流女子学園高校・文化祭
という文字の並び。
「なかなか賑わってるわね」
烈と並び、同じく看板を見上げた後、その奥に広がる校内の様子を見渡すの
は、メタル・ガーディアン副司令にして、彼の妻である白人女性、ソフィア。
一流のモデルや女性でさえも色褪せてしまうであろう美貌と気品の持ち主で
ある金髪碧眼の副司令は、顔に劣らぬ肢体の魅力を、普段とは違い、上品な青
のパーティードレスで更に際立たせている。
格式ある式典ならともかく、高校の文化祭には余りにも不釣り合いなその姿
に、周囲の人間は男女を問わずソフィアに視線を注ぎ、魅了の熱がこもった吐
息を吐き出してはその場を立ち去っていく。
「チケット二枚だ。これでいいんだろ?」
「え!? あ……は、はいっ! ど、どうぞっ!」
「おう、ご苦労さん」
文化祭に現れた「美女と野獣」に、周囲の者と同様に意識を奪われていた受
付のメガネの女生徒は、危うい手つきで仕事を全うする。
「女子高の文化祭なんてのは初めてだが、この雰囲気は俺が高校生やってた頃
と変わんねえな」
未だに熱い視線を送る受付を背に、烈は近くで配られていたパンフレットを
受け取り、催し物に目を通していく。
「烈は高校生の頃、どんな出し物を?」
自分と出会う以前の夫について尋ねつつ、ソフィアは周囲に素早く視線を巡
らせ、周囲の地形を確認していく。
想定外の有事が起こる確率など万に一つ以下であると認識していながらも、
初めて訪れる場所の地理を把握し、非常時にどう動けばいいのかを考えてしま
うのは、一種の職業病か、それとも成長の過程で刷り込まれた条件反射か。
「俺か? 俺は三年間で色々やったぞ。……嬢ちゃん、それ一つ頼むわ」
妻が周囲を見終えるのを見計らい、烈は彼女の問いに応えながら、屋台形式
で展開している焼きそばの模擬店で買い物を済ませる。
普段目にする事のないであろう野獣のような男性の姿に気圧されたのか、強
張った笑みを浮かべる女生徒と商品と金銭のやり取りを終えた烈は、プラスチッ
クのパックに入った焼きそばを凄まじい勢いで吸い込んでいく。
歩きながらの夫の食事に口を開きかけたソフィアだが、ここが祭りの会場だ
という事で、喉まで出かかった言葉を胸の奥へと仕舞いこむ。
「気に食わねえ先公の車をひっくり返したり、気に食わねえ先公の車でチキン
レースしたり、気に食わねえ先公の車で空を飛んだり……嬢ちゃん、それ一つ
くれ」
瞬く間に空になった焼きそばのパックを捨てた直後に、別の模擬店でお好み
焼きを買う夫を見ながら、ソフィアは校舎を見上げる。
解放された窓からいくつもの看板や垂れ幕が下がり、非日常の彩りを魅せる
校舎をいくら見た所で、車が空を飛びそうな気配は無い。
「どうしたソフィア? 空なんか見上げて」
「この学校では、車が空を飛ばないのかしら?」
「……さてな。気合いの入った奴がいりゃ、車の一つや二つくらいは空をかっ
飛ぶかもな」
妻の言葉をどこまで本気と受け取ればいいか判断に困った烈だが、かつて自
分が行った蛮行を思い返し、その光景を目の前の校舎と重ねる。
まさか本当に車を飛ばすような事が起こるとは思わないが、せっかくの文化
祭なのだから、思い出に残るような何かがあってもいい。
その想いを口には出さず、お好み焼きと共に呑み込んだ烈は空になった容器
を捨て、パンフレットを広げる。
「二年A組の教室は……おお、あったあった」
間も無く目的の場所を見つけた烈は、妻と共に校舎の中へと入っていく。
「しかし、悠羽はちゃんとやれてんのかね、これ」
妻と共に、校舎の中でも変わらず周囲の視線を引き付ける烈の手に収まるパ
ンフレットには、
「二年A組 メイド喫茶」
と書かれていた。
132
:
紅勇者
◆c8S1V4qkFs
:2011/08/21(日) 00:21:28 ID:zCEuu3CY0
聖流学園の文化祭が行われる一週間前。
東京湾上に浮かぶ人工島、創世島の地下に広がる対鏖魔機関、メタル・ガー
ディアンに、一通の封筒が届けられた。
「月守悠羽」宛てに届けられた封筒の差出人の名は「高遠マドカ」。
さる事件を契機に共闘する事になった生命ある鋼の騎士達「ブレイブナイツ」
の中心に位置し、仲間と共に数奇な運命を辿る少女の送って来た封筒の中身は、
一通の手紙と二枚のチケット。
二枚のチケットは、言うまでも無く文化祭の入場チケットである。
「た、た、大変です……!」
メタル・ガーディアンの整備班で副主任を務める女性、篠原早希と共に自室
で過ごしていた悠羽は、自分宛てに届けられた手紙を読み進めながら、身体の
奥から沸き上がる、抑えきれない興奮を言葉に変換しようと震える唇を動かす。
「ん? 何かおもろい事でも書いてあったんか?」
「大変ですよ早希さん!」
ベッドの上で仰向けになりながら、同封されていたチケットを珍しげに眺め
ていた早希の上に覆いかぶさる形になった悠羽は、上気した頬と熱のこもった
瞳で彼女の間近に迫る。
「私、メイドさんデビューしちゃいます!」
「……はぁ? 何やて?」
唐突に告げられた言葉を理解できなかった早希に言葉を重ねるよりも早く、
手に収められた手紙を渡す。
悠羽の身体を引き離し、ベッドに腰掛けた早希は、彼女が力強く握っていた
ため、中心に皺が寄ってしまった手紙に目を通す。
マドカの性格や年齢に見合った、どこか子供のような可愛らしい字で綴られ
た手紙の内容を要約すると、趣旨は二点。
一つは、共に闘う仲間を自分達の文化祭に招待したいという事。
とはいえ、さすがに各組織のメンバー全員にチケットを融通する事は難しい
らしく、チケットは代表である烈とソフィアの分だけが用意されている。
もう一つは、マドカから悠羽への提案であった。
「なるほどな。それでメイドデビュー、っちゅうワケか」
全てを理解した早希は、感情を抑えきれず、ベッドの上で転がる悠羽に、妹
を見守る姉の視線を向ける。
マドカの提案は、
「よければ悠羽も一緒にメイド喫茶をやってみないか」
というものであり、既に学校側の了承は得ている、との事であった。
マドカの通う聖流学園に何の縁も持たない悠羽を行事に参加させる事を了承
させる事は容易ではないだろうが、恐らくは学園の理事である白川志穂の祖父
の力添えがあったのだろうと、早希は事情を簡単に推測する。
「メイドさん、メイドさんですよ……ふふっ」
メイドというものにどういうイメージを抱いているのか、枕に顔を埋めた悠
羽は足を交互に上下させながら、「メイドさん」という単語を繰り返しては笑
みを浮かべている。
「何にせよ、とりあえず烈さんとソフィアさんに話さなアカンで。ほら、この
チケットも持って行き」
「はい! では、行ってきます!」
早希からチケットを受け取った悠羽は、短距離走の世界記録など遥か後方に
置き去る、まさに疾風の勢いで部屋を飛び出していく。
それほどの勢いにも関わらず悠羽から足音の一切が聞こえないのは、彼女が
普段積んでいる鍛錬の賜物といえる。
「えらい浮かれてもうて。よっぽど嬉しかったんやな」
主の消えた部屋の中、早希は自分の表情が自然と綻んでいる事に気付く。
創世島で生まれ育った悠羽にとって、世界とは自分の家であるこの島の事で
あり、それは、同年代の一般的な女性に比べて、余りにも狭く、偏ったもので
ある。
その悠羽にとって、多数の世界が繋がった今回の事件は、彼女の世界を広げ
る良い契機と考える事も出来る。
もっとも、多数の脅威と立ち向かわねばならない今回の事態は、そう楽観で
きるものではないが。
しかし、
「メイド喫茶やる言うても……悠羽に接客なんか出来るんかいな?」
ふと、そんな疑問が早希の胸に生まれる。
悠羽のこれまでの人生において、接客業というものの経験は、無論あるはず
もない。
それどころか、島の外での買い物や外食の経験さえ無い彼女にとって、いか
に文化祭の模擬店とはいえ、接客を行うというのは、少々無理があるのではな
いか。
「アカン、いきなり心配になってきたわ……」
先ほどまでとは一変、表情を一気に曇らせた早希は宙を仰ぎ、大きなため息
をこぼす。
「当日は、ウチも様子見に行かんと……」
静かに決意を固める早希の表情は、やはり妹を案じる姉のものであった。
133
:
紅勇者
◆c8S1V4qkFs
:2011/08/21(日) 00:27:59 ID:zCEuu3CY0
とりあえず今回はここまでです。
続きは追って投下させていただきます。
色々と危険人物なセッちゃんは、今回はお休みです。
彼女は高校生相手には色々と刺激が強すぎて……。
134
:
名無しさん@避難中
:2011/08/21(日) 01:44:02 ID:Y/EtPJ06O
>飛翔氏
ブレイクのほうだったのか。分かった。
ああもうひとつ、ファルコンウイングの発進やファルブレイクへの合体って本部の承認が必要だったっけ?
>紅氏
投下乙。
なんか烈って某アメフト漫画のがおーみたいな奴だな。勇者の車両形態なら空くらい飛びそうだけどw
そして悠羽の反応がいちいち可愛い。嫁にはしたくないけど可愛い。
司令と副司令が揃って不在なわけだが、「そんなメタル・ガーディアンで大丈夫か?」
135
:
勇者飛翔
:2011/08/21(日) 03:13:15 ID:TcqwLMjIO
ブレサガ氏
ファルコンウイングの発進は平野さんのアナウンスが必要ですが、合体は自由に行えまする。
紅勇者氏
投下乙です!
クレイオンなら空飛んでくれるんじゃないんかと大真面目に期待してしまった自分がいますw
136
:
創発ブレサガ
◆46YdzwwxxU
:2011/08/21(日) 04:29:18 ID:Y/EtPJ06O
クレイオンってすぐ冷静になりそうだよな。戦いに発展させるにはどうすればいいんだろ……?
ちなみに市街戦じゃなくて仕切り直して闘技場的なとこでやります。
他のキャラが出せないしね。
>飛翔氏
ありがとう。
いやまだ本編じゃなくてSSの方なんだけどね。
シンヤ寄り視点で前回の魔族戦みたいなちょっとしたエピソードを挟んだら無駄に長くなってしまった。
シンヤが篠原早希(セイエンオーより)を呼ぶ時は何て呼べばいいかな? 篠原さん?
>紅氏
早希がシンヤを呼ぶ時は呼び捨てでいいよね?
そして今回のSSではあれこれちょっと便利に使わせてもらいます。
オペレーション・カミカゼとか。
実際見たら多分いい気はしないと思うが、そこはごめんなさい。
137
:
紅勇者
◆c8S1V4qkFs
:2011/08/21(日) 05:28:54 ID:zCEuu3CY0
むう、SSの続き書いてたらこんな時間とは。
もう徹夜が堪える歳だというのに……。
早希がシンヤを呼ぶ時は呼び捨てになるでしょうね。
最初は「相馬」と呼ぶかもしれませんが、
「『相馬』やとウチの所の医者と被るし、これからは『シンヤ』って呼ぶわ」
ってな感じで。
あれやこれやを使うのは、ご自由にどうぞ。
色々使っていただけるのは嬉しい限りですよ。
138
:
紅勇者
◆c8S1V4qkFs
:2011/08/21(日) 05:35:38 ID:zCEuu3CY0
あ、感想を頂いてたのに、そのレスをすっかり忘れてました。
>>134
峨王とは、これまた懐かしいですね。
あそこまで強烈ではありませんが、系統としては似てますね。
悠羽を嫁にしたくないだなんて。
嫁にすればもれなくセットで島の愉快な仲間達がついてくるというのに。
夫婦不在のメタガに関しては「大丈夫だ、問題無い」と返しておきますねw
>>135
クレイオンを飛ばすとなると、まずはマドカを説得せねば。
お馬さんごっこに比べれば、空を飛ぶくらい何でも無いでしょうからw
さて、日曜は続きを投下できるかどうか。
139
:
勇者騎士
◆NblATia1b6
:2011/08/21(日) 09:40:05 ID:vj4BnTzY0
>紅氏
文化祭ですか。
じゃあ王女の代わりに悠羽が参加って感じかな?
ディムロードの世界観では、まだクルーガーが謎の黒い車扱いみたいなので。
もっとも、文化祭の時点で、本編ではグレート完了状態だったりするんで、
こっちだとどういう段階かってのはブレサガ氏がどう考えてるかにもよるんだけど。
アークレイオンの段階がどのへんなのかは、クロスの中での扱いは任せるから。
書く前に気にした方が良いと思う。
悠羽の背丈は高そうなので、メイドというより執事に割り振られそうだけど、
恥ずかしがる姿が面白そうだからメイドにって感じかな?
続きに期待。
140
:
名無しさん@避難中
:2011/08/21(日) 10:23:58 ID:Y/EtPJ06O
おいっさー。
そして島の愉快な仲間たちとか要らねえ……。
あー時系列は超適当だから気にしなくていいよ。
以前確かに寄り道エピソードって言ったけど、もうそのへんはSSではこだわらなくても。
141
:
名無しさん@避難中
:2011/08/21(日) 10:48:03 ID:Y/EtPJ06O
って悠羽は20歳で170cm……確かに執事向きかも。
言動が微妙に子どもっぽいのは育った環境の影響か。
最近連投多くてすまない。
142
:
紅勇者
◆c8S1V4qkFs
:2011/08/21(日) 16:48:08 ID:zCEuu3CY0
悠羽が執事をやると、背丈は問題ないのですが、雰囲気が頼りないので……。
それがいい、と言う人にはウケがいいかもしれませんが。
あと、悠羽の言動が子供っぽいのは、島のみんなに愛されすぎた結果ですね。
蝶よ花よと可愛がられまくってる上に、年下の人間と接する機会もありませんので。
さて、文化祭SSの続きを投下いたしますよ。
小出しにしている感じなので、あまり話は進まなかったりしますが。
志穂のキャラが大いにズレてる可能性もありますが、そこはご容赦を。
では、投下いたします。
143
:
紅勇者
◆c8S1V4qkFs
:2011/08/21(日) 16:50:04 ID:zCEuu3CY0
文化祭より愛をこめて その2
そして文化祭当日。
催し物の準備のため普段よりも早い時間から動き出している聖流学園の中で
も、二年A組の教室は特に慌ただしい雰囲気に包まれていた。
その主な原因となっているのが、
「よっしゃ、積んできた荷物はこれで全部やで」
普段の作業着では無く、茶のカーゴパンツに白のパーカー姿の早希が運んで
きた多数の「荷物」と、
「志穂さん、こっちも終わりましたよ」
早希と同じか、あるいはそれ以上の仕事をしたにも関わらず、汗一つかいて
いない悠羽であった。
「ありがとうございます。……アスミさん、それはもう少し左に」
制服姿の生徒達の中にあって明らかに浮いている私服姿の二人であったが、
この場を仕切っている志穂を始め、クラスの生徒は誰一人として彼女らを気に
かけてはいない。
普段のクラスには存在しない、いわば「異邦人」的な存在である彼女らを、
クラスの人間は軽く視線を向ける程度の対応で済ませており、それ以上のコミュ
ニケーションを図ろうとはしていない。
だが、これはクラスの者達が悠羽達に対して一切の興味が無い、という事で
はない。
むしろ、彼女らは以前からマドカ達から聞かされていた「すごい友人」に興
味津々であり、その姿を一目見たい気持ちから、今回の飛び入り参加を快諾し
たのだ。
ただ、今は彼女らのクラスの模擬店であるメイド喫茶の準備が大詰めであり、
早希の運んできた「荷物」を志穂の指示に従って所定の場所に収める作業に集
中しているため、ようやく姿を見せた「異邦人」の相手をする余裕がどこにも
ないだけである。
「これ作れ、言われた時にはどうしよかと思ったけど、何とかなるもんやね」
「今回は無理を聞いて下さって、本当に感謝していますわ」
「荷物」の搬送を終え、教室の床に腰を落ち着けながら一息ついた早希に缶
ジュースを渡した志穂は、彼女の運んできた「それ」が自分の希望通りに仕上
がっている満足を小さな頷きで示す。
早希が運んできた「荷物」。
それは、上品な光沢を放つ木製のテーブルと椅子であった。
これからここで行われるのは、あくまで文化祭の模擬店に過ぎないが、それ
でもそこに最大限の贅を凝らす、という志穂の性分が形となったのが、これら
のテーブルや椅子である。
悠羽が両親の承諾を得て文化祭の参加を決めた直後、志穂は悠羽を通じて烈
に連絡を取り、「今回の模擬店で使うテーブルや椅子をお願いしたい」と打診
した。
娘が参加する祭りのためとあれば断る理由など無く、烈はその依頼の一切を
早希に一任、その日の内に志穂と早希の間で詳しい打ち合わせが行われたのだ。
無論、早希の本業は鋼騎の整備であり、家具作りなど全くの専門外であった
が、世界最高水準の技術力を持つスタッフに、家具作りのために無理矢理応用
させた諸々の設備、そして「モノを創る」事に対する彼女らの情熱が、志穂の
期待に応える完成度を実現させたのである。
――それにしても
A組の生徒達によって並べられる――普段使っている机や椅子は一時的に倉
庫へと移動させている――自作のテーブルから、志穂へと一瞬だけ視線を移し
た早希は、年下の令嬢の横顔から、今回の家具製作の背景を推測する。
『せっかくの祭りだ。思いっ切り良いモノ作ってやれ』
という烈の号令もあり、早希達は何の気兼ねも無く初の家具製作に没頭でき
たが、当然ながら、この作業にはそれなりのコストが発生している。
この教室に並べられているのは、素材に一切の妥協を許さず、家具製作は専
門外とはいえ、多数の優秀な技術屋が一つずつ手作りした特注品である。
もし買い求めるのであれば、本職の家具職人が製作した物には及ばずとも、
それなりの値がつくのは間違いない。
だが、今回の志穂の依頼に関して、金銭のやりとりは一切行われてはいない。
早希自身としては、組織の金銭管理に口を出す立場では無く、鋼騎以外の物
を作る経験を得る事が出来たので文句は何一つ無いが、
――全てはこの姫さんの計算の内、っちゅう事やろうな
テーブルを並べ終えた後、次いで食材の確認と調理班への指示に向かった志
穂の後ろ姿に、早希は内心で舌を巻く。
悠羽をこのメイド喫茶に参加させたい、というのは恐らくマドカの発案なの
だろうが、そこから烈へと話を繋げる発想は間違いなく志穂によるものだろう。
烈の性格を考慮すれば、娘の参加する文化祭への協力は惜しまないだろうし、
高校生相手に金銭のやり取りをしようとしないのは想像に難くない。
結果、A組はクラスの予算程度では到底賄えない物を無料で調達する事に成
功している。
――ほんまに、大した娘やわ
144
:
紅勇者
◆c8S1V4qkFs
:2011/08/21(日) 16:51:07 ID:zCEuu3CY0
早希が志穂について簡潔な結論に辿り着くのと同時に、
「篠原さん。少し、よろしいですか?」
「ん?」
いつの間にか戻ってきていた志穂に促されて立ち上がった早希は、彼女に誘
導されるまま黒板の前へと立たされる。
右にはマドカに案内された悠羽の姿。
何も説明されないまま黒板の前で立つ二人は、転校生さながらに、どうして
いいのか分からないまま、クラス中の視線を浴びるがままになる。
「皆さん、着替えの前に、二人の紹介をいたします」
どうしたものかと考えていた早希の左で、志穂は黒板の前の二人の顔を順に
眺めながら、クラスメイトに染み渡らせるよう、ゆっくりと紹介を始める。
「こちらの方は篠原早希さん。今回のメイド喫茶で使用するテーブルと椅子を
作って下さった方です」
「家具作りは本業と違うけど、それなりのモンが出来たと思うし、大事に使っ
たってや」
志穂の紹介に合わせて早希が言葉を放った直後、クラス中から拍手と歓声が
沸き起こる。
「これ手作りなの!?」
「私にも何か作ってほしぃ〜!」
「しつもーん! 彼氏とかいるんですかぁ?」
最後の質問は余計や、と内心で毒づく早希であったが、自分の作った物が受
け入れられ、喜ばれているという事実に、思わず笑みをこぼす。
「こっちは月守悠羽ちゃん。ひゅぅっと息を吸って、ふぁぁって吐くと凄いん
だよ〜!」
歓声がひと段落した所で、今度はマドカが悠羽の紹介を行うが、
「…………」
「…………」
「…………」
その説明の意味するものが理解出来ないクラスメイトは、珍奇な動物を見る
目で悠羽を見つめる。
「あ、その……私、えっと……」
もとより社交的な性格で無い上に、マドカの紹介のため、クラス中で自身に
対する変な期待が高まっている事を感じ取った悠羽は、緊張で固まった表情に
いくつもの冷や汗を流しながら、次に自分が告げるべき言葉を懸命に探す。
「悠羽ちゃん、リラックスリラックス」
自分の発言が悠羽の緊張の原因になっているとも知らず、マドカは無邪気に
言葉を投げかける。
――じ、自己紹介くらい……簡単なはずです……
マドカの言葉が耳に入っていない悠羽は、モノクロになった視界の中、静か
に呼吸を繰り返す。
――呼吸を整え、己を律すれば
これまでの戦いにおいて窮地に陥った時と同じく、逆境の時にこそ死中に活
を見出すべく、深く静かに呼吸を繰り返す悠羽は、自身の心が次第に落ち着き
を取り戻していくのを感じ、意を決して頭を下げながら口を開く。
「ちゅ、ちゅきもり悠羽です! 今日はよろしくお願い致しますですよ!」
教室に、空白が生まれた。
マドカを始め、その場にいた誰もが、一様に時間を止めたように動かない。
ただ、彼女らの瞳だけは、真っ直ぐに頭を下げた悠羽の頭頂部へと注がれ
ている。
――や、やってしまいました……!
頭を下げたまま、悠羽は己の頭頂部に刺さるクラス中の視線と、みるみる紅
潮していく頬の熱を感じる。
――これじゃ、クラスの皆さんが私を変な目で……
恥ずかしさのあまり顔が上げられない悠羽は、床を凝視したまま、このまま
逃げ出してしまおうかと沸騰しかけた頭を振り絞り、今後の対応を考える。
145
:
紅勇者
◆c8S1V4qkFs
:2011/08/21(日) 16:51:57 ID:zCEuu3CY0
が、
「あは、噛んじゃってる。かわいぃ〜!」
「チョー足長くて羨ましぃ!」
「ていうか、スタイルとかヤバくない?」
「しつもーん! 彼氏とかいるんですかぁ?」
悠羽の意に反し、一拍遅れで教室を満たしたのは、多数の笑いと感嘆の声。
予想だにしない反応に恐る恐る顔を上げた悠羽は、彼女らの表情から、自分
が受け入れられたのだと実感し、安堵の吐息と共に胸をなでおろす。
「さぁ皆さん、時間もあまり無い事ですし、そろそろ着替えましょうか」
悠羽が噛んだ事が余程受けたのか、笑いを必死に噛み殺しながら、志穂は騒
ぎが収まりつつあるクラスメイトに号令をかける。
「悠羽さんと篠原さんの分も用意してありますから、一緒にどうぞ」
「ほな、ウチは適当に時間潰して……って、何やて?」
自分の仕事を終え、教室を去ろうとした早希は、志穂の言葉の中に聞き捨て
ならない部分があった事に気付き、勢いよく振り向く。
「今、何か妙な発言があったような気がするんやけど……ウチの気のせいか?」
「妙な? クラスメイトの衣装を用意する事が、変な事でしょうか?」
芝居じみた大袈裟な動きで首を傾げる志穂は、令嬢の笑みを浮かべたまま言
葉を続ける。
「篠原さんも、今日限りとはいえA組の生徒なのですから、クラスの出し物に
は協力していただかないと困りますわ」
「ちょっと待った! ちょっと待ったらんかいその展開! 何やねんそれ!?
ウチはここで使うテーブルと椅子を作っただけや! それが何でメイド服着て
接客せにゃならんのや!?」
全くの予想外の展開に、早希は思わず声を荒げて反論するが、令嬢は余裕の
笑みを崩さず、胸ポケットから一枚の紙を取り出して早希に差し出す。
奪うような勢いでそれを手に取った早希は、そこに書かれている内容を確認
すると同時に、その表情を驚愕に染める。
「な、な、何や……これは」
「やはり、こういった事は文章に残すのが一番ですから」
紙を持つ手の震えが止まらない早希を見据え、志穂の笑みに勝者の喜びが加
えられる。
志穂から早希に渡された紙の内容は、彼女が烈と交わした、今回の文化祭に
おける取り決めを要約したもの、つまりは契約書であった。
この紙に記された契約の内容は二点。
一つは、今回のメイド喫茶で使用するテーブルとイスは、メタル・ガーディ
アン側で用意する、という事。
もう一つは、月守悠羽、篠原早希の両名を文化祭中に限り二年A組の生徒と
して扱い、メイド喫茶成功のために協力させる、という事。
契約書の最後には、「メタル・ガーディアン司令 真島烈」と「私立聖流女
子学園高校二年A組代表 白川志穂」による直筆のサインで締められており、
このサインをもってして、この紙が正式な契約書であると力強く主張している。
「……あのオッサン、いつか死なす」
退路を断つには十分すぎる威力を持つ契約書を見せつけられた早希は、最後
の抵抗として、この場にいない男に呪いの念を送る。
「さあ、篠原さん。着替えはこちらに用意してありますわ」
早希には、その言葉に従う以外の選択肢は残されていなかった。
146
:
紅勇者
◆c8S1V4qkFs
:2011/08/21(日) 16:55:21 ID:zCEuu3CY0
今回は以上でございます。
本音を言うと、この先の展開はあまり考えておりませんので、どう持っていこうかな、と。
他作品の面々も文化祭に来ているだろうし、絡ませてみるかどうか。
ともあれ、続きはまた近い内に。
147
:
勇者騎士
◆NblATia1b6
:2011/08/21(日) 17:13:43 ID:vj4BnTzY0
いただ(-人-)きます
何をって?
メガネメイド様に決まっているではないですか!
志穂のキャラがそんなにずれてるとは思わないけどね。
目的の為なら手段は選ばないってところ、あるよ。
しかしこれだと、
「三人の姫にちょっかいを〜」と言うより、
「三人の姫の文化祭に乱入してみたら〜」ってお題になったみたいだねw
まあ、楽しい方に乗ってくれれば良いんだけど。
ただでさえ、そうそうSSが書き込まれることも無いからさ。
148
:
名無しさん@避難中
:2011/08/21(日) 18:01:43 ID:Y/EtPJ06O
クレイオンの変形シーン書いてたら、地の文がかなりこっぱずかしいことになったw
スプリガンと差別化しないといけないという事情もあったが、まるでメルヘン。
これは後回しだなw
>紅氏
投下乙。
志穂策士だなぁ。俺のSSでは損しないように立ち回っただけだったから、なるほどなーとちょっと思った。
メタガは上も下もノンキすぎるw こういうのは本編ではあんまりないのでほっとするね。
ちゅきもりさんテラちゅきも。
>騎士氏
何でもいい! 今がSSを書くチャンスだ!
149
:
紅勇者
◆c8S1V4qkFs
:2011/08/21(日) 20:18:15 ID:zCEuu3CY0
>>147
27歳のペッタンコ関西弁眼鏡メイドに、どこまで需要があるのか……。
志穂のキャラがズレてなくて何よりです。
烈あたりが相手だと、完全に丸め込めるスペックですね。
ソフィアがいなければ、メタガの裏ボスに君臨できるやもしれません。
>>148
メタガは烈の気質が濃く反映されてるので、ノンキというか大雑把な組織です。
その分、ソフィアが色々と調整してバランスを取っていたりしますが。
150
:
勇者騎士
◆NblATia1b6
:2011/08/21(日) 20:52:22 ID:vj4BnTzY0
>>148
ブレサガ氏
SSなあ。
元々自分で振ったネタだからアレなんだけど、
そっちみたいにいくつか勇者シリーズに相当する作品ががあるわけじゃないからね。
出すとすれば……やはりアレか(汗
いや、何故か続き書き出しちゃってるんだけど……
アークレイオン終わるまで出さないってのは、守れないかもしれない(爆
>>149
紅氏
こっちにはアラサーのメガネ秘書がいるから大丈夫だ!
というか胸なんか要らん!!
志穂はねえ……おれ最初から言ってるよ。
「黒い」ってw
151
:
名無しさん@避難中
:2011/08/21(日) 21:28:23 ID:Y/EtPJ06O
>騎士氏
あ、いや、SSってアレだぜ、サイドストーリー。
まあ、お題がないとちょっとな。
ボーディオン氏が心配だ。あと10日じゃないか。
発破かけに行くべきかな?
152
:
勇者騎士
◆NblATia1b6
:2011/08/21(日) 21:38:05 ID:vj4BnTzY0
>>151
ああ、いや。
一瞬自分が出したお題に、ネタ振り用以外でどう書くかな? とか思ってさ。
まあ、何かお題が出てくれば書きやすいんだけど。
今書いてる奴は……うーん。
夏のライダー映画にゲスト出演する新ライダーみたいな感じで出してやろうか?
みたいな感じで考えてしまった。
つヴぁい氏はね。
とりあえずボーディオンじゃないのを書いたみたいだから、宣言通りって事にはならないよ。
とにかくここ覗いてくれとはコメントしといた。
世界の名前決めてもらうんでしょ?
153
:
名無しさん@避難中
:2011/08/21(日) 21:45:17 ID:Y/EtPJ06O
>>152
わかった。
ゲストか。……いいじゃないか!
つヴぁい氏んとこ見てきたよ。ちょっと安心した。
あと、ブレイブオブうんたらも決めてもらわないとねw
154
:
勇者飛翔
:2011/08/21(日) 22:40:31 ID:TcqwLMjIO
紅勇者氏
乙です!
とりあえず・・・・・・女の人っておっかなあい♪
関西弁で喋る女性メカニックと言うと、どうしてもハリケンジャーのおぼろさんのイメージが浮かんで来ます・・・・・・騎士氏なら分かりますかね?
ブレサガ氏
篠原さんで問題ないですね。
基本的にあの世界のキャラは下の名前で呼び合うって概念がないもんでw
155
:
勇者騎士
◆NblATia1b6
:2011/08/21(日) 22:46:55 ID:vj4BnTzY0
あー、耐えられないかもしれない。
もう結構進んだんだよ あの話。
なんか主人公が某ジョーンズ先生みたいになってるけど。
もう今のが書けたら公開しちゃうかもしれない。
>>153
ブレサガ氏
とにかく待ちましょう。
あの人あまりネットは見れない環境なんだと思う。
>>154
おぼろさんはわかりますよ。
なんかすごいタイムリーだねえw
ハリケンジャーネタなんてwww
156
:
天空勇者
◆tTB5y6n.0k
:2011/08/22(月) 01:03:54 ID:PMzFV.Ls0
どうも。お久しぶりです、はい。
いろいろと進んでたので読みましたけどもう、すごいとしかいいようがないわよこれ。
ついにクロス始まったーって感じですね。ちょっとドキドキしながら読んでましたw
で、とりあえずメイド早希にちょっかい出してボコボコにされるご主人様役は私がいただこうか。
もう、グレート化を前にして一向に筆が進まない。
もうちょっとなんだけどな。くそぅ……もうちょっとなんだけどな。
157
:
創発ブレサガ
◆46YdzwwxxU
:2011/08/22(月) 21:40:04 ID:GOHO/RKkO
あーWikiの存在を忘れてた。いい加減にどうにかしないとな。
>>154
りょうかい。
そろそろファルブレイク回も書き始めるわ。
前回フィードバッカー使わなかったから、いろいろ詰めこまないといけないんだよな……。
>>155
まあ、つヴぁい氏については、取り敢えず最悪の事態は免れたっぽいし、焦ることもないかな。
>>156
おひさー。
おたがいがんばらー。
158
:
勇者騎士
◆NblATia1b6
:2011/08/22(月) 21:55:33 ID:JWTCX9R20
♪ちゃっちゃらっちゃ〜 ちゃっちゃら〜
何故か最近、毎朝会社がインディ・ジョーンズのテーマをBGMに掛けている。
その度にシーンが思い浮かんじゃうんだよな。
>>156
天空氏
グレート待ってますよ〜。
グレート勇者が増えれば、うちのもクロスでグレート化させてもらえるかもしれないし(汗
>>157
Wikiはおれも時々思い出した様に見てる。
あっちのは訂正したりすんの?
さて。
こっちはなんか、期待を裏切った様な形で捗ってるのがなんなんだが……
あんまり何も出さないのもアレなので、今書いてる奴も出せる状態になったら出すよ。
つーか、出さないまま持ってられない。
159
:
名無しさん@避難中
:2011/08/22(月) 22:15:05 ID:GOHO/RKkO
うん、まあ、いろいろ修正するつもり。
アイバンホーンも加筆してみたりな。
でも、次の帰省まで1ヶ月は掛かるから今は何とも……
グレート化はたぶんやるとしてもSSだけになると思うね。最終決戦で……とかは無理ぽ。
理由は、グレート合体のない勇者や、まだ話が進んでない勇者についてどうしても不公平になるのと、
強さ的な意味で多少扱いが悪くなっても「まだグレート合体じゃないからな。Gだったら倒せたな」と言い訳がきくからw
その日が来るのを楽しみにしてるのさ。
160
:
勇者騎士
◆NblATia1b6
:2011/08/22(月) 22:21:55 ID:JWTCX9R20
帰省しないと修正できないのか。
そりゃ厄介だな。
まあ、グレートに関してはそれが良いと思う。
もしうちの方の次を発表して、それが少しづつクロスに絡んできたとしても、
なかなか合体しない(というかさせないw)んで、
もし出してくれるなら、それも困るだろうしね。
161
:
紅勇者
◆c8S1V4qkFs
:2011/08/22(月) 23:42:41 ID:TEj9wQ560
>>154
女性は恐ろしいものなのですよ……w
そろそろマドカとアスミもちゃんと喋らせてやらねば。
>>156
メイド早希に手を出すと、もれなくメイドスパナが飛んできますよ?
もしくはメイドドリル。
グレート合体、楽しみにしてますね。
グレートに関しては……まあ、パワーアップも考えてはいるんですが、
さてさて、公開はいつになるのやら。
とりあえずはSSを完成させないと。
162
:
紅勇者
◆c8S1V4qkFs
:2011/08/25(木) 23:01:39 ID:s7O/qy3Y0
SSの続きが書けたので、報告&投下をば。
しかしこのSS、まだまだ長くなりそうな気配が……
今回もあまり話は進んでないし。
ダラダラ書くよりも、キッチリ締める事を考えないと。
あ、あと騎士氏に一つ言っておかねば。
マドカ達のクラスメイト、勝手に一人創作してしまいました。
不都合があれば、いつでも言って下さい。
では、投下いたします。
163
:
紅勇者
◆c8S1V4qkFs
:2011/08/25(木) 23:03:08 ID:s7O/qy3Y0
文化祭より愛をこめて その3
「悠羽ちゃん、着替え終わった?」
「はい、終わりました……けど……」
更衣室代わりにと、教室の後ろに備え付けられたカーテンの仕切り越しに話
しかけるマドカの無邪気な声に、悠羽は羞恥と不安の入り混じった細い声で応
える。
「じゃ、開けるね〜」
「え? ちょっ……!」
マドカが勢いよく開けたカーテンの奥にいたのは、
「これはちょっと……は、恥ずかしい、です」
身を捩り、両手で懸命にスカートを押さえるメイド服姿の悠羽であった。
必要以上にフィットし、身体のラインを浮き上がらせる、明らかにサイズの
合っていない服と、かなりの短さながら、下着は辛うじて見えない絶妙な長さ
のミニスカートを身に着けた悠羽は、耳まで朱に染めながら、泣きそうな瞳で
「何とかしてくれ」とマドカに助けを求める。
だが、マドカがその視線の意味を察知するよりも早く、
「悠羽ちゃんチョーかわい〜!!」
「やっぱり足長いよねぇ」
「背高いし、モデルみたい!」
悠羽のメイド姿を目撃したクラスメイトから、次々と賞賛の声があがる。
「お〜。マドカもいいけど、悠羽もいいじゃない」
クラスの大半がメイド服に身を包む中、髪を後ろで結んだアスミは、白のシャ
ツに黒のベストという、いわゆる執事風の格好をしたアスミは、熱のこもった
クラスの空気に流されず、あくまでマイペースを保ちながら、マドカと悠羽の
姿を交互に見やり、快活な笑みを浮かべる。
「わ、私もアスミさんの格好がいいです!」
アスミの姿を見て、メイド以外の選択肢もあると認識した悠羽は、自分を見
て笑みを浮かべる男装の麗人を指差し、玩具をねだる子供のように小さく跳ね
る。
「まあ、悠羽の身長を考えれば、こっちでもいいかもしれないけど……さ?」
悠羽の反応が意外だったのか、わずかに困惑した表情で頬をかいたアスミは、
言葉を濁し、自分の後方、教卓にいる二人へと結論を譲る。
「その申し出は却下です。悠羽さんにはメイドになって頂きます」
有無を言わせぬ口調で悠羽の意見を打ち砕いたのは、他のメイドとは異なる
ロングスカートに、「メイド長」と書かれた腕章を着け、更には細いフレーム
の伊達眼鏡まで身に着けた志穂。
「なんや悠羽。憧れのメイドさんになれたんやから、もう少し喜ばなアカンの
ちゃうか?」
志穂に続いたのは、同じくロングスカートのメイド服に、「超メイド」と書
かれた腕章を着けた早希。
「だって、この服、サイズが……」
二人に気圧されながらも、何とか抵抗を試みようとする悠羽だが、
「何を寝惚けた事言うてるんや! ええか、体育祭や文化祭っちゅうんはクラ
ス同士のガチンコ勝負なんやで! これに勝てば進級してクラス替えするまで
の間、A組は二年の覇権を握る事が出来るんや! その勝負に勝つためや、ちょっ
と恥ずかしいくらいでガタガタ抜かすんやない!」
「早希さんの言う通りですわ。A組の生徒である悠羽さんには、クラスの勝利
に貢献してもらう義務があります」
仁王立ちで吠える超メイドと、眼鏡をくいっ、と上げる仕草を魅せるメイド
長の前に、これ以上の抵抗の無意味さを思い知らされてしまう。
メイド服を着て接客をする事に激しく抵抗していた早希であったが、もはや
逃げ道は無いと悟って観念した後は、開き直ったかのような積極さを発揮し、
わずか数分の間に、志穂と並ぶクラスのまとめ役の座を獲得していた。
年長者であり、創世島でも整備班の面々をまとめている実績もあるため、初
対面であるにも関わらず、クラスメイトは早希を慕い、彼女の言葉を疑う事無
く従っている。
164
:
紅勇者
◆c8S1V4qkFs
:2011/08/25(木) 23:03:45 ID:s7O/qy3Y0
開店直前にもう一人のリーダーを得たA組は、メイド長の志穂が接客担当の
メンバーをまとめ、超メイドの早希が調理とドリンク担当のメンバーをまとめ
るという形に落ち着いた。
「ほな、メニューの確認やけど――」
全てのメンバーが着替え終わり、更衣室用に使っていた空間をキッチンに変
えた調理班は、新しいリーダーである早希を中心に集まり、メニューを片手に
最終確認を行う。
調理を担当するのは、もともと料理が得意という生徒が何人と、その他は「接
客は苦手」という内向的な生徒で構成されており、カーテンの向こうから聞こ
える騒々しさに比べ、こちらは盛り上がりに欠ける、静かな雰囲気に包まれて
いる。
このクラスに限らず、様々な人間が集まれば、そこにはそれぞれの違いがあ
り、同じ時間を共有したとしても、その中で抱く想いは同一ではない。
そんな当たり前の事に気付いた早希が改めて調理メンバーの顔を見渡すと、
この空気を楽しんでいる者が多数を占めているものの、ただ一人、決して楽し
んでるとは言えない顔をしている者も混ざっている。
もともとこういった行事よりも、一人で過ごす方が合っている性格なのだろ
う、おかっぱ頭の生徒は、メニューに視線を注ぎながらも、どこか「早く帰り
たい」と言わんばかりの空気をわずかだが滲ませている。
「メニューは今の所これだけやけど、ウチがさっき追加で頼んだ分があるし、
午後からはもっと色々作っていくで」
早希の言葉に調理班のメンバーは目を輝かせるが、やはり例の生徒だけは表
情を変えず、無感動な視線をメニューに落としている。
「それじゃ、準備に取り掛かろうか」
早希の号令を受けた調理班のメンバー達は、それぞれ事前に決めておいた準
備の役割を果たすべく持ち場へと移動し、作業を開始する。
「自分、長谷川、っていうたか? ちょっとええか?」
皆が作業を始めた直後、早希はおかっぱ頭の生徒、長谷川恵理子――彼女は
食器を並べる係であった――に声をかける。
「あ……はい」
声をかけられた驚きで、伏しがちだった目をわずかに開いた恵理子は、今日
初めて会った相手に対する怯えを表情と声に滲ませる。
「そない怖がらんでもええよ。ちょっとウチと話せえへんか?」
「え? でも、準備が」
「そこは他の誰かに頼むし、気にせんでええよ。ほら、行くで」
近くの生徒に食器の事を頼んだ早希は、そのまま恵理子の手を引き、教室の
外へと足を踏み出す。
教室の外に出た事により、超メイドの姿を見たA組以外の生徒の顔が一様に
驚きに染まるが、早希はそれらを気にせず、恵理子の手を引いたまま、人気の
無い場所を探すべく足を動かしていく。
165
:
紅勇者
◆c8S1V4qkFs
:2011/08/25(木) 23:04:50 ID:s7O/qy3Y0
一方、メイド長志穂率いる接客チームは。
「では皆さん。『お帰りなさいませ』から練習していきましょう。……はい」
『お帰りなさいませぇ〜』
志穂の号令のもと、一列に並んだ多数のメイドと少数の執事が同時に発声し、
それぞれの角度で頭を下げる。
「語尾は無闇に伸ばさないように。あと、おじぎの角度は揃えて下さい。では、
もう一度」
『お帰りなさいませ』
「ええ、良くなってきましたわ。……ですが」
形になってきた接客チームを見る志穂の笑みは一瞬で固まり、右手で眼鏡の
フレームをくいっ、っと上げる。
「月守悠羽さん」
「は、はぃぃっ!」
伊達眼鏡のレンズ越しに鋭くなっていくメイド長の視線の先にいるは、顔の
筋肉だけで無理に笑みを作ったまま直立する長身のメイド。
「その、他人より上手にやれ、とは言いませんが」
普段とはまるで様子の違う年上の友人の姿を見ながら、メイド長は大きなた
め息を一つ。
「せめて普通に、は出来ませんか?」
「が、頑張ってはいるんですけど……」
その長身に明らかに見合っていない、小さなサイズのメイド服を窮屈そうに
着た悠羽が顔を真っ赤にしながらうなだれる様子を見たメイド長は、更に大き
なため息を漏らす。
見栄えの良い長身に、どこか幼げな顔と仕草というギャップを持つ悠羽がメ
イドとして加われば、クラスの大きな戦力になる。
そう睨み、わざわざサイズの小さなメイド服を用意するという小細工まで弄
したというのに、彼女がここまで接客に向いていないとは予想外であった。
クラスメイトに注目されているという、これまでの彼女の人生において経験
した事の無い状況に適応しきれていないのが主な原因なのだろうが、この緊張
がこれからも続くようであれば、接客担当から外す事も考えなければいけない。
もしくは、接客でも調理でも無い、マスコット的な役割を与えれば、そこに
彼女の活路があるのではないか。
「悠羽には、ちょっと荒療治が必要なんじゃない?」
自身の計算違いの修正に頭を悩ませているメイド長の意識を引き戻したのは、
本日限りの執事となったアスミの言葉。
「荒療治、と言いますと?」
「悠羽が緊張して上手く出来ない、って言うならさ。皆と一緒に発声練習をや
るんじゃなくて、本番に近い事をやらしてあげた方がいいって事」
そう言って、アスミは教卓から銀の丸型トレイを、調理班のスペースから水
の入ったコップとメニューを用意し、悠羽に渡す。
「ほら、これ持って実際に接客すれば緊張なんてしなくなるよ。マドカ、お客
さんの役、やってあげなよ」
「うん、分かった」
アスミの言葉に従い、マドカは近くの椅子に腰をおろし、その座り心地に小
さな感嘆の声をあげながら悠羽を見上げる。
「ほら、悠羽。お客さんだよ」
アスミに背を叩かれ、よろめきながら数歩前進した悠羽は、ちょうどマドカ
の左側で静止。
自分の知らない間に話が進んでしまったが、この展開も悪くないと思い直し
た志穂は、アスミの「荒療治」を黙認する形で眼鏡の位置を直す。
その時、視界の隅に早希が調理班の長谷川恵理子の手を引いて教室の外に出
ていく姿が見えたが、志穂はそれについて意識を割こうとせず、目の前の事態
を見守る事に専念する。
「お、おか、おか……」
接客チームの視線が集中する中、悠羽の持つ銀のトレイと、そこに乗せられ
たコップが小刻みに揺れる。
「悠羽ちゃん、頑張って!」
「じっくり一本!」
「ディーフェンス! ディーフェンス!」
事の成り行きを見守るクラスメイトの、何やらよく分からない声が飛び交う。
――そうです。私には、このクラスの皆がついています
幾分か落ち着きを取り戻し、トレイの震えを止めた悠羽は、窮地に陥った時
の常として、瞼を閉じ、深く、静かに呼吸を繰り返す。
――応援してくれる皆のためにも、私は負けられません!
半ば忘我の世界に入った状態での深い呼吸の繰り返しは、悠羽の精神を戦闘
時と変わらないレベルに研ぎ澄ませていく。
そして、解放された窓から吹き込む風を全身の細胞一つ一つでが感じられる
ほどに感覚を鋭くした悠羽は、ゆっくりと瞼を開く。
わずかな間を空けて再び開かれた視界は、もはや先ほどまでとは別世界。
テーブルや椅子の細かな木目や、そこに座るマドカの髪の毛の一本に至るま
でを克明に映し出す視界は、悠羽の中に自身と落ち着きを取り戻すには十分以
上効果があった。
166
:
紅勇者
◆c8S1V4qkFs
:2011/08/25(木) 23:05:32 ID:s7O/qy3Y0
「お帰りなさいませ、お嬢様」
今までとは全く違う、一切の淀みが無い挨拶に、見守る者達の中から小さな
驚きが生まれる。
マニュアルでは、この後はコースターの上に水を置いてメニューを渡し、「ご
注文がお決まりになりましたら、こちらのベルでお呼び下さい」の台詞と共に
一礼する事になっているが、今の悠羽はどこまで出来るのか。
期待と不安が入り混じった視線で皆が見守る中、悠羽は落ち着いた動作でコー
スターをマドカの前に置き、コップを右手に収める。
――このコップをコースターの上に
しかし、この時、クラスの者はもとより、悠羽自身でさえ気付いていなかっ
た事が、一つだけ存在した。
落ち着いて接客をこなしていく彼女の精神は、今や戦闘時のそれと同じ状態
になっているという事が。
水の入ったコップは、兵器と同等の戦闘能力を有する悠羽にとっては、小さ
な鈍器とも呼べる物であり、それを手にするという事は、
――叩きつけます!
音速に限りなく近い速度で動く悠羽の右腕は、異世界の生体兵器と渡り合い、
それらを屠ってきた女神の鉄槌となってコースターに振り下ろされる。
だが、
――いけません!
自分の行いが間違いだと気付いた悠羽は、破壊兵器と化した右腕を急停止。
音の壁を破る寸前の右腕を更に上回る意志と反射の速度をもって、コップ
はコースターにコンマ数ミリの距離を残して静止、鉄槌による破壊は寸前の所
で防がれる事となった。
突如起き、何も分からぬままに収束した悠羽の行動に、クラスメイト達は茫
然とした表情で固まったまま、誰も動けずにいた。
彼女の戦士としての姿を知っている三人を除いては。
「ゆ、悠羽ちゃん、惜しかったね! もう少しだったよ!」
眼前で静止するコップに目を奪われながら、笑顔を振りまくマドカ。
「そ、そうだね。今のでちょっと緊張がほぐれたんじゃない?」
冷や汗を一筋垂らし、悠羽の肩を叩くアスミ。
「さあ皆さん。悠羽さんの緊張もほぐれた事ですし、もう一度挨拶の練習にし
ましょう」
そして、手を叩き、皆の意識を引き戻す志穂の働きのおかげで、クラスメイ
トは、それ以上何も追求する事無く、再び挨拶の練習に戻る。
「悠羽さん」
眼鏡のフレームに冷たい輝きを宿したメイド長は、マドカに謝罪している悠
羽に、これまでにない、表情だけの笑みを浮かべる。
「一歩間違えばマドカさんが危険だった、という事は、覚えておいて下さいね?」
「す、すいません……。つい、力が入ってしまって」
「志穂ちゃん、あたしは大丈夫だから。悠羽ちゃんも気にしないで。きっと出
来るから。リラックスリラックス、だよ」
普段と変わらない、無邪気な笑みで悠羽の手を握ったマドカは元気良く立ち
上がり、クラスメイトの中に加わる。
「マドカさん……私、出来るでしょうか」
「大丈夫ですよ」
マドカの温もりを逃がさぬように握った悠羽の手に、志穂の声が重なる。
「マドカさんは不思議な人ですから、あの人に『出来る』と言われれば、何で
も出来てしまいそうな気がしてきませんか?」
そう言われ、悠羽は気付く。
先ほどまで身体を蝕んでいた緊張が、嘘のように無くなっている。
それは、呼吸で身体の気を高めた効果かもしれないが、手に残るマドカの温
もりが悠羽の中に力を与えているという可能性も、彼女は否定しない。
「私、なんだか出来そうな気がしてきました!」
両手を握り締めた悠羽は、その顔に自然な笑みを宿し、クラスメイトの所へ
と駆け寄っていく。
「これで、A組のメイド喫茶は盤石になりましたわ」
不安要素であった悠羽の緊張が解けた事により、自分の思い描いていた姿に
限りなく近づいたメイド喫茶の開店を前に、メイド長は静かに笑う。
167
:
紅勇者
◆c8S1V4qkFs
:2011/08/25(木) 23:07:45 ID:s7O/qy3Y0
以上でございます。
いつになったら開店するんだろ、このメイド喫茶は。
では、続きはまた近い内に。
168
:
勇者騎士
◆NblATia1b6
:2011/08/25(木) 23:26:06 ID:88cGRsDo0
>>162-167
紅氏 乙ですー!
クラスメイトは問題ないですよ。
なんか女神さまの長谷川さんみたいに思えるけどw
早希は何が超なのかわからんwww
超エグレむ(ゴスッ
169
:
名無しさん@避難中
:2011/08/26(金) 09:45:18 ID:/FMck7uYO
投下乙。
何だかよく分からんが、半分部外者がやりたい放題なのは分かったw
この喫茶店は危険だ。
170
:
創発ブレサガ
◆46YdzwwxxU
:2011/08/27(土) 13:07:42 ID:g24wLXEwO
祝! 創作発表板三周年!
勇者スレの記念日は確か30日だったかな?
その日には(PCからは相変わらず無理なので)携帯電話から単発の短編を投下できるように書いているのさ。
ただし登場人物は少ない。
171
:
勇者騎士
◆NblATia1b6
:2011/08/27(土) 20:04:17 ID:Mfrhee6o0
おー! そう言えばそうだったかね?
じゃあ、出来るだけその日に間に合う様に書きたいなあ。
172
:
創発ブレサガ
◆46YdzwwxxU
:2011/08/28(日) 05:27:54 ID:.u0wvU.EO
取り敢えず前編を投下しておきます
173
:
名無しさん@避難中
:2011/08/28(日) 05:30:04 ID:.u0wvU.EO
第X話 フライトナーVS.スプリガン/裏切りの天農
「揚力刀、竜巻斬り!」
「必殺! アーク……フィニーッシュ!」
「ジェットスマッシュ!」
「――粉砕せよ、ライトニングライトアーム」
「絶技、神炎掌!」
「DD――アタァァッ!」
「流派超重延加拳、“火炎車”」
「げふー!?」
今日も今日とて、マッドサイエンティストの巨大ロボットがせせこましい悪さをして正義の味方〈勇者〉を誘
きだし、ちょっと苦しめることには成功するけど最後にはやっぱり必殺技でぼかーん。
概ねこんな感じでいつものようにこの〈科学の都市〉世界の平和は守られたのだったが、この数時間後にもう
ひとつ、ちょっとした事件があったことを知る者は少ない。
「おのれフライヤーズ、おのれ異世界の〈勇者〉どもめ!」
フォグ・ライン研究所、広大なスペースを誇るその開発室の片隅から、男が地団駄を踏む音が広がっていく。
先の戦いで「げふー!?」と何かのギャグのように吹っ飛ばされた男、フォグ・ライン(27歳独身)は、当
たり前だがいらいらしていた。
ここのところ妙に敗けが込んでいる。はて、最後にフライヤーズとの戦いに勝ったのはいつだっただろう。い
や、そもそも勝ったことなんてあったっけ? ないはずはないのだが、記憶にない。
(……おかしい)
フォグ・ラインはちょっとだけ悩んで、それから気にしないことにした。天才の一秒は、ひと掴みの黄金より
貴重なのだ。
(切り替えの早いのが私の良いところだ)
そうでもなければ、自費で製造した巨大ロボットに乗り、〈勇者〉たちに戦いを挑み続ける悪のマッドサイエ
ンティストなんてやってられない。
174
:
名無しさん@避難中
:2011/08/28(日) 05:34:20 ID:.u0wvU.EO
ポジティブ狂博士フォグ・ラインが、さっそくフライヤーズと〈勇者〉たちをけちょんけちょんにするための
作戦を練ろうとホワイトボードに向かったときだった。
「――誰だっ!?」
背後に“ひと”の気配を感じ、フォグ・ラインは声を発しながら振り返った。思いのほかキレの鋭いその動き
は、意外な若さ(27歳。ちなみに独身)のなせるわざか。
フォグ・ライン研究所の所員は今、自分しかいないはず。不法侵入者に決まっているが、厳重なセキュリティ
を掻い潜ってどうやってここまで?
(すわ我が底知れぬ才能を危険視した秘密結社が送りこんだ凄腕暗殺者か!?)
身構えたフォグ・ラインの視界には、ひとりの男がいた。
これまた怪しい人物だった。
何かの研究者とひと目で判る白衣を着ていた。金属基調の遮光器は覆面のつもりか。
「よし。取り敢えず、どこからどう見ても一人前の変質者だな」
フォグ・ラインは、状況の割りには落ち着いた態度で携帯端末を取り出し、ボタンを操作した。
「もしもし、ケーサツか!?」
「待てや」
男はツッコミを入れつつ瞬間移動のような素早さでフォグ・ラインに接近、その手から端末を払い落とし、木
っ端微塵に粉砕した。
「何をするキサマー!?」
「狂博士ともあろう者が官憲に頼るな! 沽券に関わるんだよ!」
「何ぃ!? 私が警察を頼ってはいかんのか!? ちゃんと税金も払っているのだぞ!」
「え。……ま、マジで……? 俺払ってない……」
遮光器の男は何やら愕然としていた。
「いや、客員研究員としての給与から天引きされていたかもしれんな?」
「私が知るか」
もっともだった。
175
:
名無しさん@避難中
:2011/08/28(日) 05:37:36 ID:.u0wvU.EO
ようやく場が一段落したのを見計らって、不法侵入の男は本題に入るべく語り始めた。
「俺の名は天農。下は……男にはいっかこれ……下の名前は気にするな。俺は天農、見ての通りの天才博士だ」
「何だ、私のファンか。すまないが、今は少々忙しい。サインをやるから今日はもう帰りたまえ」
「天才博士だっつってんだろ!」
「ならば私は超天才だ!」
「え? 何? そこに張り合って来んの? なら俺は超かっこいい天才ィー!!」
「フハハハ! それでも超かっこいい超天才のこの私を前にしては、お前に勝機などないがな!」
「小学生かお前は」
「うん、そこで急に冷めるな?」
……なかなか本題に入れない、難儀な性格のふたりだった。
意外にも、軌道を修正しようとしたのはフォグ・ラインのほうからだった。
「まあ、良かろう。私は、“孤高のマーッドサイエンティスト”、フォグ・ライン!! ロボットを造らせたら
右に出る者はないという男だ」
「これはご丁寧にどうも。これは、つまらないものだが」
「こいつはどうも。ほう、創世島メタル・ガーディアン名物の“元祖創ガ煎餅”か。後で美味しくいただこう」
幼稚さ丸出しの応酬の後で今更やるにしては、ちょっと、いや、かなり間が抜けて見えた。
「――む? それはそれとしてだ。どこかで見たような気がしていたら、貴様はにっくき〈勇者〉の一味ではな
いか!? 確か青いちっこいのに指示を出していたな」
「なかなかの観察眼だな。いかにも俺は〈高速格闘フィールド〉世界の勇者級“スプリガン”の師でもある」
異世界の狂博士は、にやりと笑って腕を組んだ。
フォグ・ラインがショックを受けたように一歩だけ後じさる。
「くっ……どうやってここを突き止めたというのだ……!?」
「……破壊活動するロボの目立つところにわざわざ研究所の名前が書いてあったのにもびっくりしたが、へいち
ゃらな顔して研究所の広告を出しているのにもびっくりした。だが、もっとびっくりしたのは、そこまでやって
おいて『くっ……どうやってここを突き止めた!?』などと驚くお前のノーテンキさだよ……」
天農は、『フォグ・ライン研究所 人員募集!』と題されたチラシを目の前でぴらぴら振った。
176
:
名無しさん@避難中
:2011/08/28(日) 05:39:33 ID:.u0wvU.EO
「まあ、この世界は基本的に平和だからな……」
「そうだな」
理屈はよく分からなかったが、そういうユルい世界なのだろうと納得しておく天農だった。
居心地の良いところだ。大空研究所の客員研究者という扱いで半月あまり、ひねくれ者の天農の抱いた偽らざ
る感想である。
「それで? 天農とやら」
どこか開き直ったような気分で、フォグ・ラインは頭脳をフル回転させる。
「貴様はここに何をしに来たのだ。〈勇者〉の仲間として私を倒すつもりかね?」
ならば、できたてほっかほかのロボで蹴散らすまでだ。異世界の技術を採り入れてみた野心的な最新型。ちょ
うど都合の良いことに、この開発室で充電中、それももうすぐ完了なわけだし。
(あの“青二才”と戦うことになっても、むしろちょうどいい実験だ。いきなり一〇体二〇体の〈勇者〉どもに
袋叩きにされるよりは、まだしも有用なデータが取れるだろう)
フォグ・ラインは連戦に向けて腹を据えた。
だが、天農の口から滑り出した言葉は、フォグ・ラインのまるで予想だにしないものだった。
「まさか」
天農は不気味な笑みを一層濃くしていた。猛獣が牙を剥くような表情でもあった。
遮光器に剣呑たる光が宿る。
「――狂博士フォグ・ライン。俺と手を組まないか?」
つづく
177
:
名無しさん@避難中
:2011/08/28(日) 05:44:34 ID:.u0wvU.EO
以上。SSの前半部です。
こういうこともあるでしょうが、こうでないこともあるでしょう。
ageてしまってすみません。
178
:
紅勇者
◆c8S1V4qkFs
:2011/08/28(日) 17:23:48 ID:7L2rAqnk0
投下乙です。
フライトナー世界は今日も平和ですね。
天才科学者どうしのやり取りがステキすぎますw
メタガ名物の煎餅は……どこかで美味しく使わせて頂きます。
後半も楽しみにしてますね。
さて、30日が記念日なら、こちらも何か考えようかな?
179
:
勇者騎士
◆NblATia1b6
:2011/08/28(日) 19:47:37 ID:G0U3FdSU0
>>ブレサガ氏 乙ですー
まあ、元々ヒネている? 様に思える天農博士の事ですから、
フォグ・ライン博士も意外な結末に絶句するんだろうなあ とw
後半楽しみにしてますぜ〜
さて。
こっちは進まなかった(汗
間に合うかな?
180
:
天空勇者
◆tTB5y6n.0k
:2011/08/29(月) 23:56:45 ID:lxs/AftIO
>>172
投下乙です。いや、面白いw ふむ、いつもながら素晴らしいですな。
あの人員募集広告はお遊びのつもりだったけどこういう形で活かされるとは。というかあれ、どんなでしたっけ。
ま、いっか。続き楽しみに待ってます!
明日が記念日……今日中に仕上げられるかな……。
181
:
創発ブレサガ
◆46YdzwwxxU
:2011/08/30(火) 04:42:19 ID:dKwTCI3IO
スレの立った時間まではもーいいよね?
勇者シリーズSS総合スレ3周年だよ! おめでとう! いえー。
本スレでも良かったんだけどこっちに。
感想どうも。続きの投下は夕方か夜かな。
もうコメディはそこそこにシリアスにやるので、ちょっと退屈かもしれないが、お付き合いください。
>勇者騎士氏
いきなりで悪いんですが、アークレイオンのED主題歌のタイトルって何でしたっけ?
182
:
勇者騎士
◆NblATia1b6
:2011/08/30(火) 05:32:59 ID:IT.D10Mg0
立った時間なんておぼえてないっすよ。
おれの方は、推敲そっちのけでコラム書いてます。
まだ一話のサブタイトルついてねー
とりあえず他のSSとか落ち着いた頃に投下の運びとなると思いますが。
>>181
ブレサガ氏
「わたしのナイト様」だね。
次のもOP&ED考えようかね。
ディムロードも……とか思ったけど、他人様のはなかなか難しい。
183
:
創発ブレサガ
◆46YdzwwxxU
:2011/08/30(火) 06:30:59 ID:dKwTCI3IO
>騎士氏
ありがとー。
ちょっと予定を変更して投下します。
>>173
から
>>176
の続き
184
:
/裏切りの天農
:2011/08/30(火) 06:32:42 ID:dKwTCI3IO
「……んなに?」
フォグ・ラインは思わず眉根を寄せて、不敵に笑う天農をまじまじと見た。幻聴か、さもなければ冗談だろう
と思った。
(“俺と手を組まないか”、だと?)
解釈に幅の出る言い回しだったが、天才科学者たる自分を〈勇者〉の側に引き入れようとしている可能性につ
いて、フォグ・ラインは考えなかった。それよりは、この男が“こちら”の側にやって来るほうが、よほどあり
得そうに思えたからだ。
なるほど天農は見るからにいわゆる“正統派の正義の科学者”といった風ではなかった。言動だけならまだし
も、その顔には何か得体の知れない暗いものが見え隠れしている。その意味では〈騒嵐の世界〉のテロリストた
ちにも似ていた。
そして、フォグ・ラインの見立ては正しかった。
「この俺〈高速格闘フィールド〉の狂博士延加拳の天農が、〈科学の都市〉の狂博士フォグ・ラインに、ふたり
で共闘してフライトナーや〈勇者〉どもを根絶やしにしようじゃないかと持ち掛けているのだ」
天農は、先の台詞の意味するところについて誤解のないように註釈を入れた。
“〈勇者〉を敵に回す用意がある”と、そうはっきり口にしたのだ!
「……それは。つまり〈勇者〉を裏切るということだな?」
「もとより俺たちは〈勇者〉ではない。一介の拳法家の身で世界なんぞを背負わされてたまるか。いわんや、自
分の生まれた場所ですらない八つの世界をや、だ」
〈勇者〉と勇者級の違いについて、フォグ・ラインは知らない。興味もない。
――〈勇者〉たちの中でも、ディムロードとスプリガンのふたりだけは、厳密には〈勇者〉には分類されず、
“勇者級”などと呼ばれるものであるらしい
そう遠くない以前に、あの闇の道化からそんな情報を得ただけだ。そして、その意味するところを考えるなど、
この天才が貴重な時間を割いてまですることではあるまい。
どうでもいいことだ。
差し当たって重要なのは、天農とスプリガンが〈勇者〉たちが多かれ少なかれその制約を受ける勧善懲悪(と
いうと語弊があるが)的な側面を無視し得るということだ。
185
:
名無しさん@避難中
:2011/08/30(火) 06:33:57 ID:dKwTCI3IO
それはつまり、“悪”にも、“人類の敵対者”にもなれるということだ。
フォグ・ラインは思案げな表情で、顎先に手をやった。
「……ふむ。だが、それは、わざわざあの〈勇者〉たちと敵対する理由にはなっていない」
妥当な指摘だ。天農はその動機についてすらすらと喋った。それはこういうわけだった。
「そもそも俺たちが参戦した理由は、究極的には“武者修行”だ。より多種多様な強敵と当たることがスプリガ
ンを人類最強にする。〈勇者〉として振る舞うことは、それと一貫性があった」
「……確かに。テロリストのロボット、昆虫人間、超人の乗る機動兵器、謎の巨大怪獣、変質して暴走する機械、
そして天才の狂博士フォグ・ラインの超科学技じゅちゅ……によって最強のポテンシャルを得る巨大ロボット。
“異種”格闘戦がしたいなら、相手には困らないのかもしれんな」
「さらっと流したが、お前今さっき舌回ってなかっただろ。やーいやーい」
「うっ、うるさいっ!!」
シリアスに語っていたはずなのに、微妙に締まらないふたりだった。
「話を戻すぞ。そういうわけだったのだが、最近は〈勇者〉たちと行動を共にするメリットが薄れてきた」
「……分かったぞ。つまり、オイシイ敵を他の〈勇者〉に横から掻っ攫われるわけだ」
「そういうことだ」
天農は我が意を得たりと頷いた。
フォグ・ラインは今日の戦いを思い出していた。
……とてもではないが、あの戦闘がスプリガンの修行になるとは思えなかった。なまじ〈勇者〉が強力で、し
かも“正義の味方”だけあって使命に対して馬鹿に真面目なものだから、スプリガンとしては実戦で充分に技を
磨くことも儘ならないのではないか。
「さっきはお前への勧誘台詞だったから対〈勇者〉を強調したが、今後の俺たちは、性の善悪を問わず目ぼしい
強者にはそれこそ手当たり次第に戦いを挑んでいくつもりだ」
大迷惑な男だった。こいつはこんなトンがったアタマをしていて〈勇者〉たちの中でどういうポジションだっ
たのだろうかとフォグ・ラインは思った。
186
:
名無しさん@避難中
:2011/08/30(火) 06:35:09 ID:dKwTCI3IO
「そしてフォグ・ライン。俺がお前を誘うのは、お前が“狂博士”だからだ」
「どういう理屈だ」
「俺の〈高速格闘フィールド〉において、“狂博士”とは人知及ばぬ人類最大の代名詞、特別中の特別を意味す
る称号だった」
「話にならん。〈科学の都市〉世界ではそうでもないだろう。……もちろん? このフォグ・ラインが凡人の理
解を越えた超天才であるのは事実だとしてだが?」
「“純粋な科学技術において、〈科学の都市〉は、〈高速格闘フィールド〉を凌ぐ”。自覚しろ、お前はそんな
世界の狂博士なのだ」
天農の声には、明確な賞賛の響きがあった。それは本音ではあったのだろう。心にもない世辞に付き纏うわざ
とらしさのようなものを、フォグ・ラインは感じなかった。
「実際に、フォグ・ラインロボは俺から見て実に興味深い。お前なら、スプリガンをもっと強く、もっと強く出
来るかもしれない」
「……貴様たちのメンタリティは狂博士というより、狂戦士のそれだな」
フォグ・ラインは鼻で笑った。強さ、いや、“暴力”に取り憑かれた人種のような。
「訊きそびれていたが、スプリガンも貴様と同じ価値観なのか? 貴様だけが先走っていて後から喧嘩別れなど
笑えんぞ」
「問題ない。あいつ自身の“夢”を果たすには、誰よりも強くなることが優先される。それこそ最も完全なかた
ち、グレートとなった〈勇者〉よりも強くならねばならない」
フォグ・ラインの中からは、いくらか疑念が消えていた。
ざっと事情を聴くに、まあまあ、筋は通っている、ように思う。強いてけちを付けようとしなければ、の話で
はあったが。
「お前にもメリットはある。俺は〈高速格闘フィールド〉の異端の技術を提供できる。そして“より強くなった
究極形のスプリガンなら、貴様にとっての最大の邪魔者であるフライヤーズ、その〈勇者〉フライトナーにも引
導を渡せる”だろう」
「ほう……」
そのひと言が決め手となった。
フォグ・ラインは冷たい眼差しで薄く笑った。
187
:
名無しさん@避難中
:2011/08/30(火) 06:36:07 ID:dKwTCI3IO
これまで、フライヤーズには、さんざん辛酸を舐めさせられた。
思い浮かべたのは我が天才をすら揺るがす、もうひとりの天才。ロボット工学の王者たるフォグ・ラインの自
信を粉砕し得る者。
――いずれ完全なる勝利を飾り、我が頭脳と我が指先こそが、世界最高であることを証明してみせるからな!
いつか敗北の天空に誓った雪辱を想う。
ならば、答えなど決まっていた。そうまで言われては。
「さぁ、俺と手を組み、〈勇者〉を倒そうじゃないか、狂博士フォグ・ライン」
異世界の狂博士が今一度、決断を迫る。合意を求めて、岩石のように皮膚の硬くなった戦闘者の手を伸ばす。
フォグ・ラインは、もちろん、それを――
「だが断る」
――跳ね除けた。
あまりに苛烈で明確なその拒絶の意思は、天農を少なからず驚かせた。
「“究極形のスプリガンなら、邪魔者であるフライヤーズ、〈勇者〉フライトナーにも引導を渡せる”、だと?
――貴様は私を舐めているのか」
聞き捨てならない言葉を反芻してから、フォグ・ラインはいっそ痛快な気分で大喝した。
「貴様はひとつ勘違いをしている。フライトナーを倒すのはこの私だ。この天才科学者フォグ・ラインだ! 貴
様たちではない」
異世界の狂博士天農だか勇者級スプリガンだか何だか知らないが、ポッと出のゲストキャラに横取りされてた
まるものか!
ああ、そうだ。フォグ・ラインのロボが、〈勇者〉たちをメタメタにするからこそ意味があるのだ。こればか
りはどこの誰にも譲るつもりはない。そこのところヨロシク!
「……フン」
交渉に失敗した天農は、深く溜め息を吐いた。
「やはり人間というのは難しいな。どこに地雷があるやら分かったものじゃない」
これだけは使いたくなかったと呟きながら、何やら白衣の懐をがさごそ探る。拳銃の類と見て、フォグ・ライ
ンは警戒。
果たして照明の光に閃いたのは、そういう物騒な物ではなかった。
188
:
名無しさん@避難中
:2011/08/30(火) 06:37:22 ID:dKwTCI3IO
トランプでババ抜きでもするように両手指の中で扇状に広げられた、数枚ばかりのLサイズのカード。
「……もう一度だけ、考える気はないか? 今ならこの、〈鋼の騎士道〉世界の可愛すぎる女子高生たちを隠し
撮りした生写真セットも付けるが?」
――それは、いかがわしい写真であった。
――それは、大変けしからん写真であった。
――それは、いろとりどりの美少女たちの笑顔の弾ける、隠し撮りとは思えない出来映えの写真であった。
内心で「ふっ、決まったな」などと自分の言葉に酔っていたフォグ・ラインも、これには目を剥いた。
「マニア垂涎の全二〇種。……シークレットもあるよ」
「貴様はホントに〈勇者〉の仲間だったんだろうな!?」
「不良なんだ」
「不良とか優等生とかそういう問題ではないだろうこの性犯罪者がッ!!」
「は……あ!? お前にだけは犯罪者呼ばわりされる筋合いはないッ!!」
「あっ、分かったぞ!! そのバイザーにカメラ機能を隠してあるのだろう。盗撮の割りにカメラ目線の写真が
チラホラあるのはそれが理由だッ!!」
「ギクッ」
天農が急速に顔を逸らし、下手っぴな口笛を吹き始める。『わたしのナイト様』、……図々しいにもホドがあ
る選曲だった。
フォグ・ラインは、いかがわしい写真を無感動に眺めるうち、だんだんと悲壮な覚悟を決めたような表情にな
っていった。
「……なあ、天農。やはり私たちは手を組むべきかもしれん」
「あん?」
「貴様に近くを徘徊される婦女子たちがあまりにも不憫だ……。それならばいっそ、この私が貴様を引き受けた
ほうが……」
「ちょっ、おまっ、今更んなって紳士ぶってんじゃねえよ!! 手を組む!? ……だが断る!! こっちから願い下げだこのヘタレがッ!!」
天農が激怒していた。自らの非を自覚しての、いわゆる“逆ギレ”である。
「盗撮魔め。……卑劣極まるその行為こそが最大の裏切りと知るのだな!!」
狂博士のはずのフォグ・ラインの台詞は、まるで〈勇者〉の口上になっていた。
もうムチャクチャだった。
そして、フォグ・ラインは、ムチャクチャついでに、“それ”を目覚めさせた。
189
:
名無しさん@避難中
:2011/08/30(火) 06:40:05 ID:dKwTCI3IO
「痴漢退治だ――“ナイトウォーカー”!!」
ふたりの頭上、フォグ・ラインの背後に、警戒色の光が二つ。
それは、不穏の赤を発する光源を添えられた、高性能カメラアイだった。
開発室に何故か備え付けられていたスポットライトが点き、巨大鋼鉄塊の生誕を演出。
闇夜を彷彿させる紫の巨人だ。体高およそ一八メートル(推定)。曲面を多用した外装のために、機械らしか
らぬ不気味な印象があった。
『ぎぎぎぎぎ』
調律の狂ったような電子音声を響かせて動きだす。〈科学の都市〉でも異端とされる、“極めて自動的な”機
械仕掛けが!
いつものフォグ・ラインのロボではない! 何故ならこれは狂博士の搭乗を待たずとも動く。出来損ないの生
き物のように牙を剥くのだ。
『ぎぎぎぎぎぎ、マッサツ、マッサツ』
「……おい、それ、お前の作か? どこか違う世界で聞いたようなことを言っているが?」
天農はロボを指差して、不審そうに尋ねた。
「フハハハ!! それも当然だ。何せこの“ナイトウォーカー”は、異世界の反政府組織、以心伝心党……でな
く……一心不乱党……違うな……“天”、そうだ確か“天”が付いていたぞ? ……美味しいえび天党……?」
「ちゃんと覚えてやれよ! 総菜屋になってるじゃねーか!」
〈騒嵐の世界〉の反政府組織“維新夜天党”のメンバーが聞いたらブチキレそうな大間違いだった。
なんかもう面倒臭くなったフォグ・ラインは開き直った。
「……ええい、そんなことはどうでもよいのだっ! とにかく凶悪なテロリストのロボット技術を一部流用した
実験機、この“ナイトウォーカー”の前には、いかなる敵であろうとも、砕けるのみ!」
維新機士型フォグ・ラインロボ“ナイトウォーカー”!
異世界の技術の融合こそ、この奇怪な敵の正体!
対する天農は――
「対巨大戦準備だ、馬鹿弟子」
どこかもったいぶった口調で、〈高速格闘フィールド〉世界最強の勇者級機械仕掛けを喚んだのだが、
「あ、いけね。あいつ外で待機――」
『マッサツ、マッサツ』
皆まで言わせず、ナイトウォーカーが、遮光器の破廉恥漢に猛然と襲い掛かった。
フォグ・ラインの科学技術が少女たちを救うと信じて!!
ご声援ありがとうございました!!
おわり
190
:
名無しさん@避難中
:2011/08/30(火) 06:41:34 ID:dKwTCI3IO
「天農博士、お時間よろしいでしょうか。その遮光器のことで、お話があるのですが」
「これはこれは岩崎女史。……え? ちょ、ちょっとタンマ! 痛い痛い! そこは怪我してるのだが!?」
「問答無用です」
ぎゃー!!
余談ではあるが。後日、〈鋼の騎士道〉世界のナイトベースでの一幕である。
191
:
創発ブレサガ
◆46YdzwwxxU
:2011/08/30(火) 06:43:40 ID:dKwTCI3IO
以上、自分の記念作品はおしまいです。
いろいろアレだけど笑って許してねw
ではな!
192
:
勇者騎士
◆NblATia1b6
:2011/08/30(火) 21:04:38 ID:B7JlrKEI0
声優の滝口順平氏が他界されましたね。
勇者シリーズ的には、「太陽の勇者ファイバード」のDrジャンゴを演じておられましたが、
世間的にはドクロベエ様でしょう。
もう子供の頃から刷り込まれてますからねえ あのお声は。
安らかに眠ってくださいと、心よりお祈りいたします。
さて、気持ちを切り替えて!
>>184-191
ブレサガ氏 乙です。
いかがわしい写真……ムムムけしからん!
これは作者として検閲しなければっ!!
恐らく予想では、無防備になりがちなマドカが中心とみた!
それだけに、クレイオンの怒りを買う可能性が……はっ!?
ひょっとして、仲間になった方が、手に入る可能性大???
え〜(汗
天農博士? もしなんでしたら新作勇者を仲間にします〜???(核爆
主人公はそういう写真に興味ないんで、作者に送っていただければ〜〜〜
ダメだろ おれ(爆
しかしフォグ・ライン博士は意外と紳士だ。
193
:
紅勇者
◆c8S1V4qkFs
:2011/08/31(水) 00:46:08 ID:uGLAzxXQ0
投下乙です。
フォグさん意外に真人間……なのか、天農がアレなだけなのか。
姫様ズの生写真、某島に持って頂ければ非常に喜ばれる事請け合いでございます。
タイトルに名前が出てるのに、出番の無いフライトナーとカイト達……。
頑張れカイト。
さて、日付が変わってしまいましたが、こちらも投下の用意が出来ました。
中身は以前にもあった、SSのお題にあたる導入部的なものですね。
難しいお題になってしまいましたが……これ、つないで頂けるのかしら?
不安ではありますが、投下いたします。
194
:
紅勇者
◆c8S1V4qkFs
:2011/08/31(水) 00:48:48 ID:uGLAzxXQ0
悠羽のドキドキ☆大作戦
「い、いきなり何を言い出すんですか!?」
東京湾上に浮かぶ人工島、創世島の地下に広がる対鏖魔機関、メタル・ガーディ
アンの一角に、素っ頓狂な声が響き渡る。
声の発生源は、スタッフが多く集まる食堂。
声の主は、薄い青のジーンズに、「可燃物」と大きく書かれた白いTシャツと
いう、ラフな格好の女性。
女性としての美しさと戦士としての力強さを両立させた、細くしなやかに引き
締まった長身と、背の中ほどまで伸ばした黒髪を不規則に乱す女性、月守悠羽は、
年齢よりも幾分か幼く見える顔を朱に染めながら、自分の正面に座る男女を交互
に見やる。
「そう驚く事ぁねえだろうよ」
悠羽の取り乱す様を愉快そうに眺める、黒のスーツをノーネクタイで着る男、
真島烈はジョッキを傾け、ビールを一気に飲み干す。
「そうよ悠羽。人の話は最後まで聞きなさい」
烈の言葉を継いだのは、彼の左に座る金髪碧眼の女性、ソフィア。
見事な曲線を描く身体にフィットした白のスーツを見事に着こなすソフィアは、
それ一つを見ても品格の高さが伺える動作でコーヒーを一口飲み、言葉を続ける。
「私達はね、悠羽に色々な経験をしたもらいたい、そう言っているのよ」
「そうそう。腕っ節と鋼騎の操縦技術を磨くばかりが人生じゃねえってこった」
育ての両親の言葉を聞き、それらを呑み込んだ悠羽は、しかし未だ納得のいか
ない表情で目の前のコーラに刺さったストローを噛み、でも、と小さく漏らす。
「いきなり言われても、困ります……」
ストローを噛み飽きた悠羽は、コーラに息を軽く吹き込み、表面に小さな泡を
生み出す。
「男の人と付き合え、なんて」
突如告げられた両親の不可解な発言は、前日の夜に端を発する。
「悠羽と男の人を付き合わせる?」
業務に区切りをつけ、私室のベッドに腰掛けて酒を酌み交わしながら様々な話
題に花を咲かせていた夫婦の空気を変えたのは、烈の発した言葉。
「付き合わせるっていってもだな、惚れただの何だのって大袈裟なやつじゃなく
て、もっとこう」
「話の内容次第では」
烈の言葉が終わらない内に、ソフィアは夫の肩に手を乗せる。
「……酷いわよ?」
「おいおい、目がマジだぜソフィアさんよ」
妻の静かな圧力を苦笑いで乗り切った烈は酒を飲み干し、脇のテーブルに空の
グラスを置く。
「悠羽だっていつまでもガキじゃねえんだ。このまま年食ってババアになっても、
島の外の世界を知りません、ってのは辛すぎるだろ? 悠羽には、もっと色々な
世界を見せてやるべきだよ」
そう言って、上着も脱がないままベッドの上に仰向けで寝転がった烈は、天井
の照明の眩しさに目を細める。
「ハタチにもなって、腕っ節と鋼騎の知識と操縦技術以外はまるでダメ、っての
は……な。もう少し、女の子らしい事も出来るようにならねえと、嫁に行った時
に困っちまう」
「あら、今日はなんだか父親らしいわね」
同じくベッドに身を預けたソフィアは、そっと夫の横に寄り添う。
「でも、それは私も同じ。やっぱり、あの子に普通の女としての人生と幸せを教
えてあげたいもの」
195
:
紅勇者
◆c8S1V4qkFs
:2011/08/31(水) 00:49:45 ID:uGLAzxXQ0
烈の腕に抱かれるソフィアの声が、わずかに沈む。
自分達の世界が、そこまで余裕のある状況でないのは分かっている。
だが、娘に闘争に浸かった人生を送ってほしいなど、願う訳もない。
普通の女性として、どこにでも転がっているような、けれども小さな幸せを抱
いた人生を送る事が出来れば、それはどれだけ素晴らしいか。
「せっかく色々な世界の連中が集まってるんだ。これを機に色々な事をやらせる
のも、悪くないだろ」
妻の髪に指を這わせながら、烈は天井の照明を見続ける。
「ダチとつるんで遊んだり勉強したりしながら、たまに男と付き合ったり別れた
り。そういう、そこいらのガキが当たり前にやってる事を悠羽にもやらせたいん
だよ、俺は」
「ええ、そうね」
烈の言葉に何一つ当てはまらない、およそ一般的とはかけ離れた少女時代を過
ごしたソフィアだが、それでも彼の言わんとしている事は理解出来る。
「で、だ。その一環として、悠羽に他の世界の連中と軽いお付き合いをさせたい、
という訳よ。つっても、せいぜい一日どこかに出かけるくらいにしたいけどな」
「なるほど、あなたの考えは理解出来たわ。……でも」
ソフィアの目に、鋭さが宿る。
「誰が、悠羽と一日を過ごすのかしら?」
「またもや目がマジになってるぜソフィアさんよ」
妙な虫が寄ってくれば即座に逃げ出すであろう、鋭い青の視線に苦笑いを漏ら
す烈。
「正直言って、何も考えてねえよ。なにしろ、悠羽にもまだ話してねえからな。
悠羽に振られりゃ、そこで終わりだよ」
言葉を終えると同時に大きな欠伸をした烈は、ベッドに付いているスイッチに
手を伸ばし、部屋の照明を全て消す。
「とにかく、明日、悠羽に話してからだな」
「ってなワケだ」
簡単に事情を説明した烈は、幾分か表情の和らいだ娘の反応を伺いつつ、言葉
を重ねる。
「別にいきなり男女の付き合いをしろ、って話じゃねえよ。ダチと軽く遊んでく
るくらいの気持ちでいい」
「そういう事なら大丈夫です。皆さん良い人ですし、お出かけしたらきっと楽し
いですよ」
父の提案が、自分の予想していたものとは違った軽いものであると理解した悠
羽は、笑みを取り戻してコーラの残りを飲む。
「行きたい場所があったら連れて行ってもらってもいいぞ。金は領収書さえありゃ、
こっちの経費で落としてやるから気にしなくていい。誰と行く事になるかは知ら
んが、楽しんでこい」
「はい。お土産、ちゃんと買ってきますね」
普段から島の外に出ないだけに行きたい場所も多いのであろう、既に頭の中で
候補地を選び始めた悠羽は、当初の困惑など微塵も感じさせない、無邪気な笑み
でストローの袋を弄っている。
「さて、と」
悠羽の了承を得る事には成功した。
となれば、次は悠羽をエスコートする王子様を見つけてくる必要がある。
他の世界の男性陣はもとより、ただ異性との交流を経験させる、という点で見
れば、自分の世界には無い、人格を持つ鋼の勇者達も相手として問題無い。
乗り物の姿と機能を有する彼らが相手なら、移動も楽に出来て一石二鳥なのか
もしれない。
「誰が俺の娘の相手になってくれるのかね」
娘を想う父親の口は、自然と笑みの形になっていた。
196
:
紅勇者
◆c8S1V4qkFs
:2011/08/31(水) 00:53:59 ID:uGLAzxXQ0
以上でございます。
という訳で、悠羽と一日デートしてくれる王子様を募集しております。
人間・ロボは問いません。
デートにかかった費用は、領収書さえあればメタガの方で負担いたします。
繋げにくいお題ではあると思いますが、気が向いたらよろしくお願いいたします。
197
:
勇者騎士
◆NblATia1b6
:2011/08/31(水) 05:48:54 ID:zprzy9MI0
>>193-196
紅氏 乙です〜
さてさて。
これはまたハードルが高いお題が来たなあ(笑
とりあえず、うちは女の子ばっかりなんで。
本当にロボを出すか、爺を出すかってなところでしょうかね。
まあ高遠博士なら普通に浅草巡りとかしそうな予感もしますが(爆
公開していない範囲なら、ちょうどいい男子はいますけどねえ。
こりゃちょっと考えますかね。
新作投下してからゆっくりと。
198
:
ブレサガ
◆46YdzwwxxU
:2011/08/31(水) 06:03:01 ID:7NYTb1cMO
>騎士氏
ああ残念だ。俺も冥福を祈るよ。
ファイバードの記憶をほとんど失ってしまった俺としては、ノットリダマス11世の人って認識かな。
ここで言うことじゃないけど。
俺が曖昧にしてる時って、実際に設定を詳細には決めてないことが多い。
ほんとはちゃんと考えて描写したほうがいいんだけど。
どんな写真だったのかはそれぞれのご想像にお任せって感じでよろしく。
新作が楽しみだ。
>紅氏
乙。
お題はむずそうねー。
シンヤ、カイト、クレイオン、奏太遥介と割りと候補はいるが、子どもや爺に逃げるとかダブルデートという手もあるか。
しかし最終的にはやっぱりレズが一番!的なオチになる予感しかしないw
俺がノるとしたら、天農でもいいが……どっちかというとスプリガン向きかな?
すぐには無理っぽいけど覚えておきます。
199
:
天空勇者
◆tTB5y6n.0k
:2011/09/01(木) 04:47:55 ID:.jszOmEg0
>>184
乙です! この二人天才なのに流石、アホだ。惣菜屋にワロタw
でもフォグ・ラインがなんだかちょっとだけかっこいいよ……w
ところで、アスミの写真ならセットで買おげふんげふんいや、なんでもないです。
>>194
コーラを泡ブクしてる悠羽がかわいすぎるのです……。
カイトと付き合わせてみるとおそらく、アイがこっそりついてきて。
悠羽にはあっさり気づかれて、カイトに怒られ呆れられて。結局デート失敗しそう。
フライヤーに付き合わせてみると今度はカイトがついてきて。
面白半分にアイまでついてきて結局尾行組は二人(一人と一機)を見失って
お前のせいだ、カイトこそなんなの、なんだ、なによ、うがー、うぅー。
で、なんやかんやデート組は割とうまくいく。
ってところまでは想像できた。どうだろ? 書けないけど。
よし。第9話は結局間に合わなかったけど書き上げました。予想以上に長くなった!
http://plaza.rakuten.co.jp/swings/diary/201108310000/
200
:
勇者騎士
◆NblATia1b6
:2011/09/01(木) 22:05:55 ID:NwOI5Q3k0
>>199
天空氏 アップお疲れ様です〜
やはり強化合体も有人ですか。
そういうパターンは、マイトガインで一度ありましたよね。
舞人&浜田君でw
名前もグレートでは無かったですが、
これはうちみたいにワザとはずしたのか、
それとも、改めてグレートが現れるのか……
その辺気になるところですよね〜。
アイちゃんがそんなに操縦技術があったとは。
しかしカイトが認めたんですから、相当なんでしょうね。
これからの二人&勇者ロボの活躍に期待です。
さて。
ふっふふふふふ
うちも整いましたよ(爆
期日には間に合わなかったけどー(涙
とりあえず次スレでぶっこきます。
201
:
勇者騎士
◆NblATia1b6
:2011/09/01(木) 22:18:46 ID:NwOI5Q3k0
新番組予告
深遠なる時間の闇の彼方から、太古の戦士たちが蘇る。
空を穿ち、天空を駆け、大地を割る。
それほどの力を持った戦士達を狙うのは、一体何者なのか。
そうはさせない!
誰よりも先に、俺が見つけ出して手に入れてやるぜ!!
そして、戦士を解放してやる。
世界中から集まってくる、
古代の超テクノロジーを手に入れようと目論む奴らを、蹴散らす為に!
新番組「天帝勇者ディバルガー」
君の勇気、そして冒険心も、
俺がこの手で、解放する!!
ttp://www.wind.sannet.ne.jp/kazmad7/divhome.htm
長らくお待たせしましたが、よろしくお願いいたしま〜す。
もちろん、アークレイオンもね〜
終わってないからね〜(核爆
202
:
勇者騎士
◆NblATia1b6
:2011/09/01(木) 22:58:29 ID:NwOI5Q3k0
次スレじゃなくて次レスの間違いでした(汗
さて。
アークレイオン進めるか。
203
:
名無しさん@避難中
:2011/09/02(金) 00:09:58 ID:0sidVLpEO
投下乙
>天空氏
敵がフォグ・ラインじゃない……だと!? なんだかすごい久し振りな感じがした。
エアバスターの豆腐メンタルやべえw こういうサブロボの人格?が出たリアクションはいいな。
まさかアイが参戦したり合体の相手が彼らだとは思わなかったが、セミグレートかグレートも満を持して登場したということで、次回のお楽しみ。
>騎士氏
【プロローグ】
世間ではこれを第一話という気がするw
冒頭みたいな思わせぶりな昔話みたいなのは相変わらずお上手ねー。
トンデモ神話がいかにもな感じで良かった。“汎”っていう字にはロマーンがある。
【第一話】
俺もよく使う携帯電話ライト!
電気ウナギ様は……予告編的にはもうちょっと破天荒なイメージだったが、そうでもなかったね。
たぶん若かりし高遠博士ってこんな感じだったんじゃねーかな?w この中だと一番好きになれそう。
電気ビリビリな感じの戦闘が楽しい。……だが、騎士氏が敢えて変形ナシをやるのはちょっと意外だった。
204
:
紅勇者
◆c8S1V4qkFs
:2011/09/02(金) 01:31:34 ID:nBEn0WCM0
>>197
お爺様と浅草観光、ほのぼのしてていいじゃないですか。
あのお爺様は面倒見良さそうな方なので、悠羽を可愛がっていただけそうな。
新作の方は……神話ものは個人的に大好物ですよ。
主人公はもとより、中華トリオの今後の活躍に注目したいですね。
こういう奴らって、なんだかんだで美味しい所をもっていきますし。
合体は焦らされるほどに期待させてもらいますよ?
>>198
悠羽がソッチに目覚めるかどうかは、セッちゃんの有無に関わってきますw
自己主張が実に強い上にすぐ暴れそうになる人なので、SSを書く時の都合で出たり消えたり。
天農と悠羽の組み合わせとなると、悠羽は天農に振り回されっぱなしになりそうな。
天農的には以前のSSに出てた「破鋼拳の術理を探る」には良い機会になりそうですが。
>>199
カイト版もフライヤー版も、実に面白そうな展開ですね。
いっそのこと、こちらで書きたいくらいに妄想が広がりそうですよw
フライトナー本編は、アイの隠れたハイスペックぶりがステキです。
決めポーズまで取ってたエアバスターに思わず萌えてしまいました。
表情豊かなロボの活躍はいいものです。
基地の内部紹介もあり、楽しませていただきました。
次回も楽しみにしてますね。
205
:
名無しさん@避難中
:2011/09/02(金) 02:49:56 ID:0sidVLpEO
>紅氏
それでも俺は熱きレズ魂を信じるのさ!
悠羽と天農の組み合わせは思ったより難しい。天農のほうがどう出るかが微妙。
たぶんちょっとだけ敵愾心をちらつかせるとか、女子高生組とは違う対応をするんじゃないかな。
対破鋼拳関連はもうあまりやれることが思い付かない。
すまないが、今のところそっちを細かく書く予定は俺にはなかったりする。
206
:
天空勇者
◆tTB5y6n.0k
:2011/09/02(金) 03:31:50 ID:gJ6DFFpkO
>>200
えぇ結論から言いますと、グレート/スーパーじゃないのはわざとです。あと一回強化計画があります故。
で正直な話、アイに関して急展開過ぎましたね。勢いで配属させたけど、どう処理しよう……。
補足するとすれば、アイは操縦技術に優れている、というよりかはカイト製メカの扱いだけは一級といったところです。
>>201
新作乙です。
おそらくこっちのケータイブラウザの問題かと思うのですが文字列が見辛くなってるんであとでPCから読ませていただきます。
>>203
合体とアイに関しては上記の通りです。フォグ・ラインはちょっとお疲れ気味なので休憩中ってことで。
バスターズは今回出すべきか迷ったのです。まあせっかくの? アイの正式な初陣ってことでとりあえず全機出して早々と退出。
総合スペック的にはフライトナー以上のはずなのにサブロボ故の悲しい性なんだ、許せ……。
>>204
デート編を書いていただけるなら大歓迎でございあす!
アイはカイトの性格や癖、拘りを知り尽くしてるからこそのってことに、しておいてください。
大空所長もそれを知っているからこそアイを配属させたってことに、しておいてください(笑)
エアバスターは近接攻撃なんで中身がナロー。ノリはいい設定なのでこんな感じに。
かわいそうなえあばすたー。
207
:
勇者飛翔
:2011/09/02(金) 12:39:18 ID:tsX1Xu5oO
ああ、どんどん新作が増えてこちらが置いてかれる・・・・・・
ブレサガ氏
乙ですー
誰の手も借りずに宿敵の打倒に燃えるのはこの手のキャラのお約束ですねー
オリジナルの維新機志とは呻き声が微妙に違うのが面白いですな。
天農博士、最低!
天空勇者氏
お久しぶりそして乙ですー
「リア充爆発しろ!」と誰かの叫び声が聞こえたのは気のせいでしょうか←
強化合体は燃える! しかしその後の話が妙に生々しいのがこの作品の味ですね・・・・・・
紅勇者氏
以前シンヤ修行編を書いて頂いたので今回はパスということで・・・・・・
勇者騎士氏
乙です
携帯からじゃ見れないので、後で読ませて頂きますね。
208
:
勇者飛翔
:2011/09/02(金) 21:55:08 ID:tsX1Xu5oO
あ、でも悠羽×武藤隊長はちょっと書いてみたいかなあ・・・・・・ちょっと一考してみますね
209
:
紅勇者
◆c8S1V4qkFs
:2011/09/03(土) 02:05:15 ID:YvrY91ZQ0
>>205
天農が敵愾心をちらつかせてくるとは、ちょっと意外。
かといって、あまり仲良しな感じもしませんが。
日常モードの緩い悠羽だと、女子高生相手とは違う態度に「???」ってなりそうな。
>>206
デート編……書いてみるか迷いますね。
少し考えてみます。
>>208
隊長さんが相手だと、悠羽を安心して任せられそうです。
もし書いて頂けるというのなら、ぜひ。
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