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個人スレ
305
:
名無しさん@避難中
:2011/07/31(日) 15:57:26 ID:aEChLuHE0
乳袋という単語を初めて知った。言い得て妙だと思った。
306
:
名無しさん@避難中
:2011/08/08(月) 19:01:32 ID:61SYP02Q0
ロリ女王率いる大帝国が世界を支配しようとする世界。
小さな国や街は団結して立ち向かったがボロボロ状態。
ほとんどの国が没して田舎村くらいしか残っていなかった状況で、その田舎村から反乱軍が立ち上がった。
しかし反乱軍はほとんどが前線で戦う騎士だったためリーダーがいなかった。
そこで革命の旗印に若い市民からお飾りの王を選んで立てた。
戦いの中でお飾りの王も成長していく。
反乱軍は帝国から次々と領地を取り返し、ついに帝国と激突。
だがロリ女王は戦争を望んでいなかった。
二人組の悪い女摂政が世界から争いをなくすためとそそのかしていたのだ!
魔物を操る悪の帝国との戦闘中、王は帝国のロリ女王のもとへと走る!
そして和解し二人組の女摂政と最後の勝負!
という夢を見た。
本当にどこまで俺は無敵なんだ。
307
:
名無しさん@避難中
:2011/08/08(月) 21:08:07 ID:2TWgxEJY0
>>306
面白そう
308
:
名無しさん@避難中
:2011/10/15(土) 00:11:16 ID:nZN9Pt5.O
はー…
やっぱり振られたんかな
はっきりわからないと、気持ちの整理がつかないよ
何が悪かったんだろ
会ってたときは楽しそうだったのに
orz
309
:
名無しさん@避難中
:2011/10/15(土) 19:01:40 ID:nZN9Pt5.O
じっとしていると、そのことばかり考えて気持ちが沈んでいく
別のことをしていれば、その時は気が紛れるけど、
ふと思い出して一気に現実に引き戻されて、気持ちが寒くなる
どうしたらいいんだろう
何がいけなかったんだろう
諦めきれないなんて、未練がましいって分かってるけど…
こんなの生殺しだよ
一緒に行こうね、って言ってたのに
予定合わせるね、って言ってくれてたのに
どうして?
なにがなんだか分からないよ
連絡してみていいのかなあ…
うざがられそうで、イヤだな…
310
:
名無しさん@避難中
:2011/10/15(土) 20:34:05 ID:7rcQRmCE0
相手とのやりとりがどんなもんだったか分からないから当てずっぽうで書くけど
メールは不着事故あるよ
期限があることなら再確認しとけ
期限がないことなら返事がないのが返事と思って諦めろ
相手にトドメをさして貰うことを期待すんな
そこまでの手間をかけたいほどお前のことが好きじゃなかったんだろ
例え恋愛感情でなくても真剣に向き合ってるなら少なくとも不義理はしない
相手からみてその程度の存在だって侮られてるんじゃないか
311
:
名無しさん@避難中
:2011/10/15(土) 22:02:39 ID:c8zMJy/20
ありがとう、ごめんね
こんな「誰も見てないであろうスレ」にも見てくれてる人がいたことに感動した
>返事がないのが返事と思って諦めろ
これはホントにそうだよね
がんばって忘れるようにする 出来るのか…?
辛いね。辛いよ。
これもお話しの肥やしだったのかな?
これでもっと人の心に訴えるお話が書けるかな?
…そうでも思わないとやってけないよ…
片想いに悩む人の応援団に成りたい。
ガンバレ! 言い出せない人たち!!
312
:
名無しさん@避難中
:2011/10/16(日) 10:41:49 ID:KyDk648w0
万が一の可能性として、ウザいメールとかしてないだろうな?w 返事に困ったりするのとか、絨毯爆撃とか。
313
:
名無しさん@避難中
:2011/10/16(日) 16:06:00 ID:BF4cxz0k0
ああ、確かにありえそう>返事に困る
ぼかして書いてるだけマシだけど、こんなところでぐちぐち書いてるんだもんなぁ
出したメールが「楽しかったね、また行こうね」みたいな
内容のない文章だったら「楽しかったね、またねー」で終わるか
また直接合ったときにでも軽く触れることにして返信しないかもしれんなぁ
そういやメールの推敲しまくってたら挨拶だけ書いて
肝心の内容がさっぱりのままで送ってたことが自分は一回あったな
まぁ本気で相手が楽しみにしてるなら向こうから言い出してくるだろ
314
:
名無しさん@避難中
:2011/10/16(日) 17:26:49 ID:hGodrGgkO
>>312
それは大丈夫かと…
今月に入って一回しか送ってないし、
それも他の話に混ぜて軽く確認する感じでしたんだけど…
>>313
厳しいねw
でもそれが現実かな。相手してくれてありがとう
315
:
名無しさん@避難中
:2011/11/07(月) 17:25:46 ID:xTlFFE92O
創作発表板の中の数ある物語のキャラクター達は実はハルトシュラー派とクリーシェ派に分かれている。
しかし殆どのキャラクターがその事を自覚していないという……。
316
:
名無しさん@避難中
:2011/11/07(月) 18:22:56 ID:VsNvjdPs0
弟子連中やGGGなんかはハルト派で
桃花なんかの後発組ははっちゃんのイメージ
317
:
名無しさん@避難中
:2011/11/07(月) 19:43:02 ID:jNU8vK120
正直発子クリーシェは良く知らない
というか創発キャラのことをあまり知らない
318
:
名無しさん@避難中
:2011/11/07(月) 20:21:05 ID:VsNvjdPs0
(´・ω・`)ショボーン
319
:
名無しさん@避難中
:2011/11/07(月) 20:26:37 ID:yZI.Gql60
GGGの連中は作品外で語りまくってるだろw
320
:
名無しさん@避難中
:2011/11/07(月) 20:50:56 ID:VsNvjdPs0
いや交流があるという意味で。マッ缶スレの初期とか初代トナメとか
321
:
名無しさん@避難中
:2011/11/08(火) 02:19:09 ID:NU59c0OU0
GGG世代と桃花世代は最近よく絡んでるよ。桃花とハルトに至っては実は切っても切り離せない設定のつながりがあったりするし。
322
:
名無しさん@避難中
:2011/11/08(火) 04:05:01 ID:Sfgqb77w0
なんかあったっけ?
323
:
名無しさん@避難中
:2011/11/08(火) 15:50:43 ID:k1hxrv2I0
創発の館関連かな?
まあ、設定は生やす物だって忍者ハッタリ君も言ってたし、
ぶっちゃけそこら辺はあまりこだわらず、好きにしていい所だと思う。
324
:
名無しさん@避難中
:2011/11/08(火) 15:54:41 ID:HqFTt9d60
館はまずハルトが出てるしね。
325
:
名無しさん@避難中
:2011/11/08(火) 16:12:47 ID:GnY7oJPg0
ハルトシュラーが桃花を創作したっていう設定の作品も幾つか
326
:
名無しさん@避難中
:2011/11/08(火) 16:17:34 ID:wYmTv7NY0
性質は同じとまで言い切ってるのも。
327
:
名無しさん@避難中
:2011/11/13(日) 00:31:34 ID:ZcfS9dm.O
そういや週末は忙しいって言ってたな1は。
しかし、ゆっっっくりやるものだと分かっていても、人がいないとイライラするな。
俺も本スレの後半を仕上げるまで動かないけど。
つか書き手が絶対的に不足!
328
:
名無しさん@避難中
:2011/11/13(日) 15:46:25 ID:RAi74XuUO
書き手不足=飽きたら終了のお知らせ
329
:
名無しさん@避難中
:2011/11/13(日) 15:53:02 ID:ZcfS9dm.O
すでにヤバそうな気配がw
330
:
名無しさん@避難中
:2011/11/13(日) 16:04:46 ID:TAqvfs/QO
あの手の企画は話し合いより、思い付いたら即行動の方が吉とでるよね。
331
:
◆wHsYL8cZCc
:2011/11/28(月) 22:02:56 ID:OG3gOrGU0
彼女がその影を三つ、その目で認め、それは手遅れであった、状況を悟った。
もはや退路は無く、彼女は戦わざるをえない状況下に陥り、そしてその為に、魔剣を取った。もはや手遅れだったのだ。
仮に、今この場で勝利しても、いずれ敵は数多の勢力を持って彼女に襲い来るだろう。本質的な脅威は彼女の見えぬ所にあり、それは長い闘いとなる事を意味している。しかし、まずは目の前の脅威を取り払わねばならなかった。
彼女――無限彼方は息を殺し、そして待つ。
敵も同様に、息を殺し、彼方に見つからぬよう細心の注意を払っているだろう。
だが、一度見つけた敵を逃す訳にはいかなかった。
これほどの脅威は滅多にない。まさに不倶戴天ともいえる敵。彼方が、最も恐れる相手。
かさり、と、枯葉がこすれるような音が背後から一瞬だけ聞こえる。
彼方は瞬時に振り返り、手にした魔剣を思い切り振りかざす。だが、
「外した!?」
計算ミスだった。
なまじ剣術に手練れているために、彼方の斬撃に魔剣の方がついて来れなかったのだ。
魔剣は彼方の斬撃によって大きくしなり、その切っ先は彼方のイメージとは大分離れたところにあった。結果、予測した地点とは大きくズレた所にヒットし、空しく壁を叩いただけだった。
「あああああ!!!」
そして、必殺の一撃から運よく逃れた影の一つは、常軌を逸した速度で、かつ一切の無駄の無い動きでもって、その場から離れていく。
反撃は無かった。
奴らの性質は、逃げることにある。攻撃手段を持たないのだ。
逃げて、逃げて、逃げ延びて。
そしていつの日か、多数の仲間と共に数の力を見せつけてくる。そんな相手だ。
彼らは、何億年もそうしてきた。そしてこれからも。人類が彼らとの戦いを止める日はきっと来ないはずだ。
それほどの強かさを、彼らはその小さな黒い体に内包しているのだ。
彼方は携帯電話を手に取り、アドレス帳からある人物を選び、電話をかけた。
一人では心が折れそうだったようで、増援を呼ぶというほどではないが、遠隔でアドバイスしてくれる人物を求めた。
「もしもし?」
『……もしもし?』
「ああ、よかった。出なかったらどうしようと思ってた!」
『どうしたの彼方さん?』
彼方が電話をかけた相手は、ひょんな事から知りあい、気が付いたら友人になっていた、直りんという女の子だった。
こういう場面では、彼女の精神的なタフさはこの上なく心強いと考えたらしい。
「奴が出た!」
『奴?』
「だから奴よ! 黒くてデカくて……。ああ、なんてスピードなの!?」
彼方が電話で話している最中にも、黒い影は彼方の目の前をとてつもないスピードで駆け抜けて行った。
332
:
◆wHsYL8cZCc
:2011/11/28(月) 22:10:08 ID:iJn6AVJk0
神が隠されていた。
御霊舎(みたまや)の戸は閉じられていた。
ケガレを見せないようにとの処置。または、自分がケガレとなるかもしれない時の処置。
通常の神棚とは作りが違う大きな物だった。
神職の家系で用いられる物。
それが隠されている。それも形式に則った神封じではなかった。
ただ乱暴に閉じただけだ。
敵が現れた時の緊急処置。
隠す必要はなかった。だが、つい衝動的に戸を閉めてしまったのだ、と言った感じだ。
日が落ちかけて、赤い夕陽が差し込んで来る。一見すると普通の民家に思えた。敷地は広い。そこに民家と、道場と、社があった。
中央の家の両脇に、小さい体育館のような道場と、いわゆる神道において神をまつる神社。
それらが一つの敷地に集まっていた。
赤い夕陽に照らされて、哀愁ある画を見せてくれていた。
真ん中の民家に通されて、最初に目についたのは閉ざされた御霊舎だった。それさえなければ普通の家なのに。そう思った。
しばらく待たされ、じっとその御霊舎を見ていた。少々広い程度の座敷で、座布団も使わずに私は正座して待っている。
閉ざされた御霊舎。その意味はよく解っている。
客人であるはずなのに、それどころか深い関係にある間柄だというのに、お茶も座布団も用意して貰えず、座らされすでに一時間。
しっかりとアポイントメントを取って、予定された時刻にやってきた筈だが、結果はこれだ。
時間になってもアポを取ったはずの人物は現れず。通された部屋にある御霊舎は隠され、そこでひたすら待たされた。意味はよく解っている。こちらから無理に面会を申し出たとは言え、あまりの仕打ち。
歓迎されていない。それどころか、忌み嫌われている。ひしひしとそれが伝わってくる。
事実、ここに来てから私は部屋へ通してくれたアルバイトの巫女以外には会っていない。
私は、御霊舎が鎮座する部屋で一人、正座して待っていた。
今日ここに来た理由は、ある種のけじめをつけるためだった。
足がしびれている。一時間も正座して、微動だにせずに居たんだから。
座敷には御霊舎以外にはほとんど何もなかった。
おそらくは天袋に様々なものが押し込められているだろう。入りきらない物は丁寧に箱に納められ、御霊舎の脇に置かれている。
彼方には解る。そこは客を招く部屋ではない。そこは、神を祀る部屋でもない。
呪術を執り行う部屋。
外法を使う部屋。
現代では失われたはずの秘法を再現するための部屋。
その一族は、ずっとそれを行ってきたのだ。
ずっとずっと。千年以上だ。
私が今いるのは、無限一族分家の一つ。無限史明の自宅。
姉さんが、無限桃花が育った家。
私は史明さんを訪ね、京都までやって来たのだ。
その史明さんが私をどう思っているか、それは今のところの扱いで概ね解ってしまう。いや、最初から解ってはいたのだけれど。
333
:
◆wHsYL8cZCc
:2011/11/28(月) 22:20:21 ID:OG3gOrGU0
帰宅して玄関を開けて、無造作に靴を放り投げて、歩き出す前に靴下まで脱いで、裸足で冷たい廊下の上に立った。
外は雨が降っていたので、履いてた靴は陰干しするべく乾燥剤を入れた下駄箱に押し込んで、濡れた傘は下駄箱の影に立てかけておく。
時計を見ると、夜の八時になろうとしている頃だった。早く帰ったわけでもないし、遅くもない。彼女にとってはそんな時間帯だ。
部屋着に着替えるより先に冷蔵庫を開けて、ペットボトルに入った冷たいジュースをラッパ飲みして、また冷蔵庫にしまう。
ここまでやって、彼女――は無限彼方はようやく帰宅した、と自分で思う。玄関を開けてからここまで、ルーティンワークとして一つにまとまっている。
そして、冷蔵庫の影に隠れている小汚いソフトボールを見つけて、彼方は呆れ顔でため息をついた。
「……また部屋ん中うろうろして。落ち着いてられないのかしら」
彼方はそれを持って、居間に移動して、テーブルの上にそれをそっと置いた。
それに一瞥くれてから、さっさと上下スウェットの部屋着に着替え始める。着替えながらも、ちらちらとそれに視線を送るが、それはぴくりとも動かずに、ただのソフトボールのままだった。
着替えて、服を丁寧にクローゼットにしまって、テーブルの前に座る。改めてコップに注いだジュースを飲みながら、彼方はそのソフトボールを指でちょいちょい突いてみる。
「おい、いい加減馴れろよ。一人の時は動き回るクセに。それとも腹減ってスネてんの?」
ソフトボールは突かれるまま、テーブルの上をころころと転がるだけだった。
「にしても汚いボールね……」
と、そのソフトボールを見て言う。それは定期的に彼方が洗ってはいたが、なぜかすぐに汚れてしまうのだ。それも、泥が染みついたならまだしも、新陳代謝で垢が出てくるような、脂ぎった汚れ。後でまた洗おう、と彼方は思った。こんな物が自分の居ない間に自分の部屋をうろついているのは、どうにも気持ちのいい事ではなかった。
このボールは、少し前に彼方が海に出かけた時に拾って来た物だ。
寄生という化け物を二匹ほど始末して、その時にお世話になった海の家の爆乳お姉さんに別れを告げ、彼方が一人で海岸沿いを歩いていた時、コレが浜辺にぷかぷか浮いているのを発見した。
彼方は脚を止めて、じっと見つめた。なぜならば、ほんの微かに、ホントにちょっとだけ、寄生の力を感じたからだ。
彼方が近づくと、ぷかぷか浮かんだソフトボールからは、先端が赤く輝く触覚らしきものが数本伸びて、もぞぞと像みたいな、芋虫みたいな脚みたいなのが伸びて、げっ歯類の前歯のような歯が上下左右斜めから生えた、身体の半分ほどを占める大きな口を開いた。
そして、横に浮かんでた木片を触覚で掴んで、ビート版代わりにして、ばちゃばちゃと泳いで逃亡を図った。
しかし、波に押されて前に進むどころか押し流されていた。
それでもめげずに一生懸命逃げようと、このソフトボールの寄生は水面を短い脚で叩いている。
数分ほど彼方はそれを観察し、浜辺の波に負けて引いては戻るそれをじっと見ていた。
引いては戻り、引いては戻り。ぱちゃぱちゃと水飛沫をあげながら必死こいて逃げようとする謎の生物と、突っ立ったままじっとそれを見ている彼方。
差し込む夕陽と、ざーざーと静かに奏でる波打ち際。彼方自身、なんとシュールな光景だろうか、と思った。
334
:
◆wHsYL8cZCc
:2011/11/28(月) 22:20:54 ID:OG3gOrGU0
ふむ。やっぱり人称変えてもあんまり変わらないな。
335
:
名無しさん@避難中
:2011/12/29(木) 01:53:09 ID:DxYMRTwgC
age
336
:
名無しさん@避難中
:2012/02/21(火) 16:34:45 ID:8A4MgTyc0
個人的に眠い
337
:
名無しさん@避難中
:2012/02/25(土) 20:37:33 ID:jPMuCflw0
ぬるぽ
338
:
名無しさん@避難中
:2012/02/25(土) 20:46:53 ID:O/uRtOgo0
ガッ
339
:
名無しさん@避難中
:2012/03/23(金) 04:08:00 ID:p.kcw2jI0
アレちょいネタ成分大杉じゃね? あんまアレで魅力を伝えられるのかと個人的に
340
:
名無しさん@避難中
:2012/03/27(火) 13:08:44 ID:HVrspZjQ0
ニャー
341
:
名無しさん@避難中
:2012/06/19(火) 11:10:35 ID:7KL06dns0
個人的に腹減った
342
:
名無しさん@避難中
:2012/06/19(火) 11:23:35 ID:Yh9Fi/AE0
では味噌ラーメンだ
白米憑きだぞ?
343
:
名無しさん@避難中
:2012/07/02(月) 18:40:47 ID:vTAoheS60
個人的にポテチ食いてえ
344
:
名無しさん@避難中
:2012/07/05(木) 23:33:33 ID:kiJiwKjU0
駄目人間は広告を見て、クーラーを数十回払いで買う
客を信じているという売人から無担保で買ったクーラーを使いながら、彼は代金を払わない
督促を突っぱねる駄目人間に、売人はしょうがない、と男に薬品をかがせた
事故を装って彼を殺し、保険金を得るため
345
:
名無しさん@避難中
:2012/07/06(金) 21:17:08 ID:joc63YZ20
本板のモブ少女スレの者だけど、またちょっとこの場所をお借りしてもいいかな?
結構なレス数(最低でも20ぐらい)を書き込んでしまうと思うので、また事前に聞いておこうと思って
346
:
名無しさん@避難中
:2012/07/06(金) 21:35:58 ID:CqDp6VYQ0
どぞー、その為の個人スレですよ
347
:
名無しさん@避難中
:2012/07/06(金) 22:01:31 ID:joc63YZ20
ありがてぇ!そしたら明日の夜にお借りしますねー
348
:
名無しさん@避難中
:2012/07/07(土) 21:03:46 ID:8KpNPSX60
てなわけで「モブ少女-3-」でお借りします
早速投下・・・と行きたい所ですが、一つだけ前回の修正点だけ
本板
>>231
ですが、あれはNGとして無かった事にさせて下さい
話しの流れで似たような部分は出てきますが、あくまで本板
>>230
の続きからと言う点だけ了解いただければ・・・
んでは、投下します
349
:
名無しさん@避難中
:2012/07/07(土) 21:04:23 ID:8KpNPSX60
ー京都駅ー PM 1:05
友人「・・・」ソワソワ
女A「あんたねぇ、少しは落ち着きなさいよ」
友人「う、だって・・・」
女A「心配なのは分かるけど、気にしたって仕方ないでしょ」
友人「そうは言うけどさぁ・・・やっぱ心配だもん」ソワソワ
女A「大丈夫よ」
友人「そうかなぁ・・・」
男B「お?何の話しだ?」
女A「少女の事よ」
男B「あー、派手にぶっ倒れたもんなぁ」
女A「まぁ、元々頑丈そうには見えなかったけど」
男B「にしたって、あそこまで病弱だとは・・・」
友人「いやぁ、昔はそうでもなかった、はずなんだけど・・・」
少年「・・・」ムッ
女A「まぁ軽い貧血だっていってたから、大した事は無いでしょ」
友人「で、でも、この間もそんな事言って、ずっと眠ってたじゃんかぁ・・・」
女A「たまたまでしょ」
友人「そ、そんな都合良くは考えられないんだけど」
女A「あーもう!さっきからうじうじと男らしくないわね!」
友人「いや私女だし」
女A「ともかく、今の私達ができることなんて何も無いでしょ」
男B「まぁせいぜい土産話を作っておく位だな」
友人「う、うん・・・」
女A「ったく、あんたがそんなんじゃ調子狂うじゃない」
友人「ご、ごめん」
女A「いやだから」
男A「おーい、わかったぞー」タッタッタッ
女A「っと、おかえり」
男A「どうも今来てる3番のバスに乗ればいいっぽいな」
女A「そ、じゃあいきましょ」
女D「あっれ〜、男Aじゃ〜ん?」
女A(うわ、なんか嫌な声が・・・)
350
:
名無しさん@避難中
:2012/07/07(土) 21:10:47 ID:8KpNPSX60
男A「ん?おー、女Dか」
男B「よっすー」
女D「よっすー、何してんの?」
男A「これからバス乗って移動する所だ」
女D「そうなの?どれどれ?」
男A「あそこの3番のやつだよ、終点まで行く予定だ」
女D「へー、そうなんだ〜、ねぇ、それ私も一緒に」
女A「駄目よ」
女D「っと、いたんだ」
女A「・・・」
女D「やだー、何そんな怖い顔してるの?」
女A「よく言うわ、昨日あんだけ気味悪い事しといて」
女D「何の事?」
女A「あんたねぇ・・・」
少年「他の奴はどうした」
女D「あ、少年く〜ん!今一人なんだよね〜」
男B「ん?班で行動しなきゃいけないんじゃなかったっけか?」
女D「なんかぁ、はぐれちゃってさぁ」
女A(絶対嘘だこいつ)
女D(まぁ嘘だけど)
男B「おいおい迷子か?」
女D「あー、そうかもねー」
男A「大丈夫なのか?」
女D「大丈夫だよ、そんな子供じゃあるまいしwww」
男A「ん、まぁそっか、連絡すりゃいい話しだもんな」
女D「そそ、ねぇ、それより私もあんた達についていってm」
女A「駄目って言ったでしょ、班と合流して観光しなさい」
女D「え〜、いいじゃん別に」
女A「駄目よ」
女D「ぶ〜、けち、まぁいいや」
男A「バス探してるんなら、あそこの窓口行けば案内してくれるぜ」
女D「はいは〜い」
351
:
名無しさん@避難中
:2012/07/07(土) 21:17:39 ID:8KpNPSX60
女A「それじゃそういうことで、行きましょ」グイッ
男A「あ、お、おい、引っ張んなよ!」ズルズル
女A「うるさい馬鹿っ!」グイグイ
男A「なんだそりゃあ!?」ズルズル
女A「ほら、友人達も早く!」
友人「え、あぁ、うん」タタタッ
男B「ちょ、待てよ!」タタタッ
女D「はいはーい、いってらっしゃーい」
少年「・・・」
女D「あれ?ってか少女ちゃんは?」
少年「具合が悪くて、今は旅館にいる」
女D「へぇ、そうなんだ・・・」
少年「・・・」
女D「じゃあさ、今少年君って、『空いてる』って事だよね?」
少年「・・・」ムッ
女D「ねぇ、普通に回っても面白くないし、よかったらこれから二人で」
女A「少年君っ!」
少年「・・・すまんな」スタスタ
女D「あ〜あ・・・」
女D「・・・ま、いっか」
女D(正直、もうそんなに興味ないし)
352
:
名無しさん@避難中
:2012/07/07(土) 21:25:44 ID:8KpNPSX60
女A(あいつ、絶対なんか企んでる)
女A(少女に対してか、少年君に対してか)
女A(それとも、別の何かに対してか・・・)
女A(とにかく、あいつにはあまり関わらないでおこう)
友人「・・・」
女A「・・・ちょっと、あんたがそんなんで、どうすんのよ」
友人「え?」
女A「あいつが怪しいって言ってきたのはあんたなのよ」
女A「その本人が参っちゃっててどうするの、ってこと」
友人「・・・はは、そだね」
女A「しっかりしなさい」
友人「・・・うん、ごめん、今は考えるのはやめにする」
女A「それでよし!」
男A「・・・あ」
男B「ん?どした?」
男A「3番じゃなくて、2番だった」
女A「はぁ?もー!あんたもしっかりしろー!」バシーン
男A「いったぁ!?」
友人「・・・」
友人(そうだ、今あたしがあれこれ考えてたって、仕方ない)
友人(少女の分まで、ちゃんと楽しんであげなくちゃ・・・)
353
:
名無しさん@避難中
:2012/07/07(土) 21:28:43 ID:8KpNPSX60
ー京都駅ー PM 1:12
ワイワイ
ガヤガヤ
少女(駅に着いたはいいけど、公衆電話が中々見当たらないなぁ・・・)
少女(うぅ、やっぱり取りに戻った方が良かったかな・・・)
少女(う、ううん、あそこには戻りたくない、あそこに戻るなら帰った方がましだよ!)
少女(・・・それにしても)
少女「人、多いなぁ・・・」キョロキョロ
女D「・・・」スタスタ
女D(はぁ〜、タイクツ)
女D(男A達もすぐ行っちゃったし、行くとこも特にないし)
女D(班の奴らからトイレのふりして抜けてきたのは、後悔してないけどさ)
女D(せっかくの自由時間なんだから、もっと遊ばなきゃね〜)
女D「・・・ん?」
少女「・・・」キョロキョロ
女D(・・・あれって、少女だよね?)
女D(あんな所で何してるわけ?何か探してるみたいだけど・・・)
女D(つか今旅館にいるんじゃないの?具合が何たらはどうしたのよ)
女D(・・・暇だし、からっかってみようかな)
354
:
名無しさん@避難中
:2012/07/07(土) 21:30:13 ID:8KpNPSX60
少女「・・・」キョロキョロ
女D「なにしてるの?少女ちゃん」
少女「へ・・・?」クルッ
女D「こんにちわ」
少女「あっ・・・」ビクッ
女D「具合が悪いって聞いたけど、もう大丈夫なの?」
少女「あ、えっと・・・」オドオド
女D「もしかして・・・あいつら探してるとか?」
少女「ぇっ!?ど、どうして?」
女D「いや、ちょうど旅館から開放されてきた所かなって」
少女「あ、う、うん・・・」
女D「あと、明らかに挙動不審だし」
少女「あ、あぅ・・・」
女D「まぁ、なんでもいいけどさ、こんな所に一人でいるのは危ないと思うな」
少女「う・・・」シュン
女D「・・・」
女D(あれ、こんなにびくびくしてる子だっけ)
女D(昨日話してた時は、まぁ多少キョドってたけど、普通だったよね)
少女「あ、あの」
女D「ん?」
少女「男Aくん達が今どこにいるか、知ってたりしない、かな・・・?」
女D「・・・」
女D(さて、どうしようかな)
女D(わざと違うバスに案内してあげるのも、面白いよね)
女D(うん、それ面白そう)
女D「・・・知ってるよ」ニヤリ
少女「え?」
355
:
名無しさん@避難中
:2012/07/07(土) 21:34:30 ID:8KpNPSX60
女D「つっても、正確にじゃないけど」
少女「ほ、ほんとに!?」
女D「はぁ、つかマジで迷子なわけ」
少女「は、恥ずかしながら///」
女D「ふ〜ん」
少女「・・・」モジモジ
女D(ちょっと、大丈夫なのこの子)
女D(具合が悪いって、頭の具合とかじゃないの)
女D「あれ」
少女「へ?」
女D「あのバスに乗ってったみたいだよ」
少女「あのバスって・・・2番のところ?」
女D「うん、実はあいつらに会ってさ」
少女「え!?」
女D「ついさっきだから、今からなら追いつけるんじゃない?」
少女「わ、わかった、行ってみるね!」テッテッテッ
女D「はいはい、気をつけて」ヒラヒラ
少女「あ・・・」ピタッ
女D「ん?」
少女「・・・」テッテッテッ
女D「・・・?」
少女「あ、あの、その・・・」
女D「なに?」
少女「ご、ごめんなさいっ!」ペコリッ
女D「・・・はぁ?」
356
:
名無しさん@避難中
:2012/07/07(土) 21:43:51 ID:8KpNPSX60
少女「あの、私、勝手に勘違いしてて・・・」
女D「いや、なにを?」
少女「女Dちゃんって、凄く自信満々だし、堂々としてて・・・」
少女「ちょ、ちょっと、怖いな、って思っちゃってて・・・」
女D「・・・」
少女「で、でも、そうじゃなかった」
少女「ほんとは、こんなに優しいんだね」
女D「いや、これぐらいでそんな評価爆アゲされても」
少女「ありがとう」ニコッ
女D「・・・」
少女「あ、え、えっとそれじゃあっ!///」テッテッテッ
女D「・・・」
女D「なにあいつ、意味分かんない」
女D「・・・」
女D「ちょっと!」タッタッタッ
少女「へ?」クルッ
女D「そっちじゃなくて、あっち」
少女「あっちって・・・3番のとこ?」
女D「そ、さっき言ったじゃん」
少女「あ、ご、ごめん、そうだっけ・・・」
女D「それにあんた、降りる駅とか分かるわけ?」
少女「・・・あ、そういえば、そうだね」
女D「終点まで行くって言ってたから、今から行けば追いつくんじゃないの」
少女「そ、そっか」
女D「早く行けば」
少女「う、うん、何から何までありがとう!」テッテッテッ
女D「・・・」
女D「・・・」ポリポリ
357
:
名無しさん@避難中
:2012/07/07(土) 21:50:34 ID:8KpNPSX60
少女「えっと、3番・・・あった!」
少女「○○行き・・・これで最後まで乗っていけばいいんだよね」
少女(・・・それにしても)
少女(女Dちゃんって、あんなに優しい人だったんだ)
『・・・わるいね、ありがとっ!』
『じゃあ私が好きになってもいいってことだよね?』
『行動あるのみ!どうなるか分からないっ!』
『できたら席交換して欲しいんだ・・・』
少女(あー、私の馬鹿・・・!)
少女(一人で勝手に怖がって、恥ずかしい・・・)
少女(こんなんだから、少年君だって・・・)
少女(・・・あれ?)
少女(そもそも、どうして女Dちゃんの事を考える時は)
少女(少年君も一緒に、考えちゃうんだろ)
少女(全然、関係ないはずなんだけどな・・・)
少女「うーん・・・」
《えー、次はー、○○ー、○○ー、っです》
358
:
名無しさん@避難中
:2012/07/07(土) 21:58:20 ID:8KpNPSX60
少女(それにしても、追っかけるのに必死で降りる駅とか考えてなかったなんて・・・)
少女(もー、なんか、本当に馬鹿だなぁ、私・・・)
少女(女Dちゃんがいて本当に良かったなぁ)
ブロロロロロ…
《えー、次はー、□□ー、□□ー、っです》
少女「・・・」
プシュー…
《えー、次はー、△△ー、△△ー、っです》
少女「あ、あの、どうぞ」スクッ
ガタガタ…
《えー、次はー、××ー、××ー、っです》
少女「・・・」ボーッ
少女(・・・もしも)
少女(もしも、神様の話しが本当なら)
少女(今、私が見ているこの景色も)
少女(このバスに乗っている色んな人たちも)
少女(他のものも、男A君に関係ないもの、全部・・・)
『この世界を形作る、パズルのピースでしかありません』
少女(・・・)
少女(やっぱりそんなの・・・)
少女「信じ、られない・・・」ウトウト
少女「・・・」
少女「・・・」スーッ
プシュー…
ブロロロロロ…
エー、ツギハー…
359
:
名無しさん@避難中
:2012/07/07(土) 22:03:30 ID:8KpNPSX60
??『じゅけん?』
??『うん』
??『 受験するの?』
??『うん』
??『どうして?』
??『えっと、お母さんがそうしなさい、って』
??『ふーん』
??『 ちゃんは?』
??『あたしは、ふつうに・・・』
??『うん』
??『・・・でもさ』
??「うん?」
??『 が受験するってことは』
??『うん』
??『一緒の中学には、行けないって事だよね?』
??『え?』
??『だって、そうでしょ?』
??『・・・そ、そっか』
??『もー、ちゃんと考えてるの?』
??『う、ごめん』
??『またすぐ謝るー』
??『ご、ごめん』
??『ほらー』
??『あ、う・・・///』
??『・・・』
??『・・・』
??『決めたっ!』
??『へ?』
??『私も受験する!』
??『え、えぇ?そんな簡単に・・・』
??『できるよ!あたしだもん!』
??『う、うーん・・・』
??『確かに、勉強はあまり好きじゃないけどさ』
??『な、なら・・・』
??『でも、あんたと同じ学校に行けない事の方が嫌!』
??『・・・ ちゃん・・・』
??『ね、あたしも頑張るからさ、一緒の所受けようよ!』
??『・・・大丈夫?』
??『まかせないさいっ!』
??『・・・』
??『・・・』
??『・・・くすっ』
??『へへっ』
??『うん、うんっ!』
??『よーし!そうと決まれば早速勉強だー!』
??『へ?』
??『あたしんち来てよ、んで勉強教えて!』
??『え、えぇ?私が?』
??『ほらほら早く!』
??『あ、ちょ、ちょっと、引っ張らないで〜!』
360
:
名無しさん@避難中
:2012/07/07(土) 22:11:15 ID:8KpNPSX60
少女「・・・!」ハッ
プシュー…
ブロロロロロ…
少女「・・・」
少女「また、昔の夢・・・」
少女(ぼやけた視界の奥に見える、いつかの記憶)
少女(ここ最近、こういう夢を見る事が多くなった)
少女(考えすぎてるだけ、かもしれないけれど・・・)
少女(これも、神様の仕業、とかなのかな・・・)
少女「・・・あ」
少女(というか、今どこなんだろう?)
少女(そんなに眠ってはいないはず・・・)
《えー、次はー、◇◇ー、◇◇ー、終点っです》
少女「・・・へ?」
少女(しゅ、終点!?)
少女(そんな眠ってたんだ・・・い、今何時だろう?)
少女(って、携帯がないから分からない・・・)
少女(でも、そんなには時間経ってないはず・・・だよね)
少女(とりあえず降りたら、皆を捜そう)
361
:
名無しさん@避難中
:2012/07/07(土) 22:19:16 ID:8KpNPSX60
終点 -見知らぬ寺-
少女「・・・」キョロキョロ
少女「・・・」ポツーン
少女「はぁ・・・」
少女(うーん、まいったなぁ)
少女(どこなんだろうここ、随分山奥みたいだけど)
少女(皆どころか、人っ子一人いないし、公衆電話もないし・・・)
少女(うぅ、こんなことなら、大人しく旅館に・・・)
少女(あ、い、いや、それは駄目だって)
少女(でも、本当にどうしよう)
少女(とりあえず、奥に見える神社に行ってみようかな)
少女(お寺なんだから、最悪住職さんぐらいは居るよね)
少女(・・・でも、なんだか遠目に見る限り、凄く不気味なんだけど)
少女(なんというか、ホラー映画に出てくる寂れた寺というか、そんな感じの・・・)
バサバサッ!!!
少女「っひ!」ビクッ
カァーカァー
少女「か、からす・・・」ヘナヘナ
少女(うぅ、駄目だ、薄暗い所に一人でいると、余計不安になってくる・・・)
少女(今日は晴れているのがせめてもの救いだね・・・)
少女(でも、もうすぐ日が暮れるだろうし、急がないと)
少女「よ、よし!」テトテト
362
:
名無しさん@避難中
:2012/07/07(土) 22:28:09 ID:8KpNPSX60
少女(い、いや、あったんだよ、そう、きっと最初から、うん、うん)
少女(へ、へんに怖がるから、いけないんだよ)
少女(どうせ、このお寺の説明とかそんな感じのが書かれて)
【慰霊碑】
少女「・・・」ゾワゾワ
少女「・・・」
少女「・・・」グスッ
少女(も、もうやだ・・・)
少女(ど、どうしてこんな物がこんな所に・・・)
阿久津長介
加藤貞治
井上洋子
:
:
少女(戦争か何かで、無くなった人達の名前、かな・・・)
少女(・・・)
少女(・・・随分と、多くの人が、亡くなったんだ)
斉藤信介
吉岡凛
立花恵
:
:
少女(・・・)
少女(あれ?)
少女(なにか、おかしいような・・・)
少女(・・・?)
少女(なんだろう、凄く・・・)
少女(凄く、懐かしい感じが・・・)
_;」/:。、@「ー^
少女「っ・・・!?」フラッ
363
:
名無しさん@避難中
:2012/07/07(土) 22:41:44 ID:8KpNPSX60
少女(ま、またこれ!?)
少女「くぅ・・・」ジンジン
少女(だ、大丈夫、今回はそんなに強くない・・・)
少女(なんだろう、今、石碑に触れようとしたら、おこったような・・・)
少女「・・・」
少女「・・・」ソーッ
/:。、@
少女「っ!」バッ
少女(や、やっぱり・・・!)
少女(なにか、関係あるのかな・・・)
少女(もしかして、何に反応しているかが分かれば)
少女(この正体不明の症状も、少しは改善される、のかな・・・?)
少女(・・・)
少女(だ、だめだ、その為にわざわざ手を伸ばす気に派なれないや)
少女(それに、どちらにしろこの石碑には、あまり近づかない方が良さそう)
少女(そうなると、門に近づかない方が良いって事だから・・・)
少女「・・・あれ、もしかして、出られない?」
少女「・・・」
少女「い、いや、ここで待つのも、一つの手だよね、うん」
少女「・・・」
少女「・・・はぁ」ガックシ
少女(なんだか、本格的にめげてきたなー・・・)
少女(賽銭箱前の階段で、少し休んでいよう・・・)
364
:
名無しさん@避難中
:2012/07/07(土) 22:52:26 ID:8KpNPSX60
-喫茶店 音の集-
男A「はぁー、疲れた・・・」
男B「もう、歩けん・・・」
女A「だっらしないわね」
男A「いや、さすがに五キロはしんどいぜ」
友人「でも、綺麗な町並みだったね」
女A「そうね、正直期待してなかったけど、ゆっくりと散歩するには丁度良かったわね」
少年「・・・」ムッ
男B「はぁ〜、しかし少年は流石だな」
少年「ん?」
男B「この残暑の中、長距離歩いたってのに、汗一つ掻いてないぜ」
少年「あぁ・・・まぁ、慣れてるからな」
男B「んー、俺も朝走ろうかなぁ」
男A「どうせ続かないんだ、やめとけ」
男B「し、失礼な!これでも決めた事はやり通す主義なんだぜ」
男A「お前そう言ってこの間もダンベル始めたとか言ってたじゃねぇか」
男B「あ、あぁ〜、そうだっけか?」
友人「して、そのダンベルは今どこに?」
男B「あ、はは、えっと」
女A「あたしの所よ」
男A「ほら見ろ」
男B「やや、違うんだって!それはこいつが『使わないんなら頂戴』とか言うから貸してるだけであって」
男A「つまり使ってねぇんじゃねぇか」
男B「ま、まぁ、そうともいうな」
男A「しん○すけかお前は」
友人「・・・ん?なんでまた女Aがダンベルなんか欲しがるんだい?」
女A「う」ギクッ
友人「・・・ははぁん」
女A「な、なによ・・・いいでしょ別に」
友人「大丈夫、大丈夫、まだまだ引き締まってる方だって」ポンポン
女A「う、うるさいわね!そんなんじゃないわよ!///」
友人「あんたに比べたら、あたしなんかぽっちゃりん子ちゃんだからさ、気にするな」
女A「べ、別にスタイル気にしてダイエットとかじゃないわよ!」
男A「ふ〜ん、お前も一応そう言う事気にするんだな」
女A「い、一応って何よ!ってだからそういうのじゃ」
男A「別にそんな太ってるようには見えn」
女A「ふんっ」ゴッ
男A「ごはっ!?」バタリ
女A「あんた、これ以上言ったら殴るわよ」ゴゴゴゴ…
男B「な、殴ってから言うなよ・・・」
友人「はははwww」ゲラゲラ
365
:
名無しさん@避難中
:2012/07/07(土) 22:54:29 ID:8KpNPSX60
友人「んでそれがさー!また面白くってwww」
男B「へぇ〜?今度見てみっかな」
友人「まじおすすめだって!その日一日の活動に支障をきたす位笑うよwww」
男B「え、じゃあやめよ」
友人「なんでさー!?」
男A「ははっwww」
女A「・・・」
女A(どうやら、元の調子に戻ったみたいね)
女A(だからって弄られるのは簡便だけど・・・)
女A(まぁ、ずっと俯いていられるよりはマシか)
テュルルル、テュルルル
友人「ん?ちょい失礼」カチャ
友人「ってあれ、社会からだ」
男B「あ?まだ集合時間じゃねぇよな?」
友人「んー、とりあえず出てみる」ピッ
友人「はいはーい、友人ちゃんですよー」
電話『――――!』
友人「なにさ、そんな慌てて」
電話『――――?』
友人「ん?いや、いないけど?」
友人「つうか、まだ旅館じゃないの?」
電話『――――』
友人「どしたのさ、何かあった?」
電話『……――』
友人「え?う、うん・・・」
電話『――――』
友人「・・・え?」
366
:
名無しさん@避難中
:2012/07/07(土) 22:56:11 ID:8KpNPSX60
電話『――――』
友人「ちょ、どういうこと・・・?」ワナワナ
男A「なんだなんだ?」
女A「さ、さぁ?」
少年「・・・」ムッ
電話『――――』
友人「だ、だってあの子、携帯持ってるはずじゃ・・・」
電話『――――』
友人「い、いやいや、保健先生に預けたあとは、何も知らなくて・・・」
電話『――――』
友人「わ、分かった、とりあえずこっちでも探してみる」
電話『――――』
友人「そっちも何か分かったらすぐ連絡してよ、この電話で良いからさ」
電話『――――』
友人「ん、それじゃあ・・・」ピッ
男A「なんだったんだ?」
男B「やけに切迫してるような感じだったな?」
友人「・・・」
女A「どうしたのよ、何かトラブル?」
友人「・・・」
女A「ちょっと、何か言」
友人「まって、落ち着かせて・・・」ガタガタ
女A「ちょ、あ、あんた・・・」
少年「あいつに何かあったのか」
友人「!」
少年「・・・あったんだな」ムッ
男A「お、おいおい、何なんだよ?」
女A「あいつ?」
女A(少年くんがあいつって呼ぶのって・・・)
女A「・・・まさか」
友人「・・・」
友人「少女が、行方不明、だって・・・」
男B「!」
男A「おいおい・・・」
367
:
名無しさん@避難中
:2012/07/07(土) 23:01:42 ID:8KpNPSX60
男A「じゃあ、俺は京都駅から順番に回ってみる」
女A「あたしも行くわ、あんただけじゃ不安だし」
男A「お前、いくら俺でもこんな時にふざけたりは」
女A「分かってるわよ、でも極力まとまって行動した方が良い」
男A「・・・」
女A「それに、少年くんはともかく、あたしらを一人にする気?」
男B「だな、こんな夕暮れ時に女子が一人でいるのは危険すぎる」
男A「分かった、それじゃあ女Aは俺と一緒に、男Bと友人は旅館に戻って現状把握、少年はここら一帯だな」
友人「あ、あたしは大丈夫、一人で別の所探す」
男B「駄目だ」
友人「な、なんでさ!」
男B「聞いてなかったのかお前、俺たちまで迷子になったらどうする」
友人「それなら、私は少年君t」
男B「いいからこい」ガシッ
友人「あ、ちょ、ちょっと!」ズリズリ
女A「頼んだわよー!」
男B「おーう!」
女A「・・・強がっちゃって」
男A「友人があんなに取り乱してる所、初めて見たぜ」
女A「その前からずっと心配してたからね、気が気じゃないでしょ」
少年「・・・急ごう、日が暮れる」
男A「そうだな、見つけたらまずは社会に電話、そのあと俺らな」
少年「分かった」タスタス
女A「私達も行きましょう」
男A「おう」
女A(・・・)
『ど、どうしよう、どうしよう、あの子に、な、何かあったら・・・』
女A(何が、元の調子に、よ)
女A(・・・ばか)
368
:
名無しさん@避難中
:2012/07/07(土) 23:13:41 ID:8KpNPSX60
ってうぉぉぉぉ!抜かしてるぅ!!
>>361
の後にはこれです、さーせん・・・
-見知らぬ寺 境内-
シーン…
少女(やっぱり、人気がない)
少女(観光客の一人でもいるかと、思ったんだけどなぁ・・・)
少女(よ、よし、ここは勇気を出して・・・)
少女「あ、あのー?」ビクビク
シーン…
少女「す、すみませーん」
シーン…
少女「ど、どなたか、いらっしゃいません・・・かぁ・・・」
シーン…
少女「・・・うぅ」
少女(も、もういやだ、怖い・・・)
少女(どうして携帯置いてきちゃったんだろう・・・)
少女(し、仕方ない、諦めて山を下りよう)
テトテト…
少女(・・・あれ?)
少女(なんだろう、これ、石碑?)
少女(こ、こんなの、入口にあったっけ・・・?)
少女(・・・)
369
:
名無しさん@避難中
:2012/07/07(土) 23:14:53 ID:8KpNPSX60
再び
>>367
の続きから
少女「・・・」ポツーン
カァーカァー
ザワザワ
少女「・・・」
少女(どれぐらい、時間経ったのかな)
少女(持ってない時は特に感じてなかったけど)
少女(携帯電話がないと、不便なんだなぁ・・・)
少女(すっかり、薄暗くなってきちゃった)
少女(降りようかな、どうしようかな・・・)
少女(でも、迷子になった時はその場所を動いちゃ駄目だって、言うよね)
少女(それに、あの石碑にはなるべく近づかないって決めたし・・・)
少女(うぅ、入ってくる時は平気だったのに、なんで門の前なんかにあるんだろう・・・)
少女(けど、ここにいたって、誰も来ないだろうし・・・)
少女(・・・)
少女(私、なんて馬鹿なんだろう)
少女(きっと皆、心配してるよね)
少女(迷惑、かけてるよね)
少女(・・・それとも)
少女(誰も、気に留めてないかな・・・)
少女(だって、私は『その他大勢』だし)
少女(単なる、パズルのピースだし)
少女(このまま、きっと・・・)
少女(・・・忘れ、られる?)
少女(あの、遊園地の人みたいに)
少女(保健先生みたいに)
少女(そこに建つ、慰霊碑の人達みたいに・・・)
少女「いやだ、なぁ・・・」
370
:
名無しさん@避難中
:2012/07/07(土) 23:24:21 ID:8KpNPSX60
カァーカァー
バサバサ
少女「・・・」
少女(ここを出よう)
少女(じっとしていたって、仕方ない)
少女(石碑も至近距離まで近づかなければ、フラフラしないだろうし)
少女(外に出たらもっと迷子になるかもしれないけれど、人に会えれば大丈夫)
少女(携帯でも借りて、学校に連絡するしかない)
少女「・・・よしっ」スクッ
トテトテ
トテトテ
ゴツンッ
少女「あぅっ!?」ドサッ
少女「いったた・・・な、なに?」
少女(なんか、壁みたいなものに、あたったような・・・)
少女「・・・ははっ」
少女(ま、まさか、そんな、ね・・・)
少女(見えない壁があるわけでもないし)スクッ
スタスタ
ゴツンッ
少女「っ!」
少女「・・・え?」
ペタペタ
少女「そ、そのまさか・・・?」
少女(門の所に見えない壁が・・・?)
少女(そ、そんな、そんな、さっきまでは無かったのに・・・!)
コンコン
少女「・・・」
少女(こ、こんなのって、あり・・・?)
371
:
名無しさん@避難中
:2012/07/07(土) 23:31:44 ID:8KpNPSX60
少女(な、なんで?どうして?)
少女(漫画でもあるまいし、そんな不思議な事があるわけ・・・)
『彼女にはちょっとだけ『勘違い』してもらいます』
少女「・・・」
少女(いや、ありえる)
少女(私は知っているじゃない、その最たるモノを・・・)
少女(神様が居て、人が簡単に忘れ去られて、記憶も改ざんされる)
少女(そんな世界に、何が起こっても・・・)
サラサラ…
少女「・・・?」
少女(あれ?音が・・・)
少女(何の音だろう、後ろから聞こえているような・・・)クルッ
サラサラ……
少女「!!」
少女(じ、神社が、砂になっていく・・・?)
少女(い、いや、神社だけじゃない、周りの木々や、地面、空気まで)
少女(『そこにあるもの』が、消されていっている・・・!)
少女(まるで、消しゴムで絵を消していくような、そんな感じで・・・)
サラサラサラ……
少女「・・・」
少女(それに、なんだか・・・)
サラサラサラサラ……
少女(なんだか・・・)
サラサラサラサラサラ……
少女(どんどん、こっちに近づいてきている、ような)
ザラザラサラザラサラ……
少女「っ・・・!」ゾッ
少女「だ、誰かっ!誰かいませんか!?」ゴンゴンッ
少女「お願いっ!誰かっ・・・!誰かぁっ!!」ゴンゴンッ
372
:
名無しさん@避難中
:2012/07/07(土) 23:37:16 ID:8KpNPSX60
少年「・・・」ムッ
少年(ひとまず俺たちの回った所には居なかった)
少年(行き違いかもしれないが、あいつは考えも無しに、ふらふらとする様な奴とは思えない)
少年(ましてや携帯電話も持たず、誰にも行き先を言わず、勝手に居なくなるなんて)
少年(そもそもがおかしい・・・いや、今はそんなことどうでもいい)
少年(ともかく、あいつの興味がうつりそうな所を回ってみるしか・・・)
??「そこの少年、少し宜しいでしょうか?」
少年「・・・」ムッ
??「あぁ、そんな睨まないで下さい、怪しい者ではありません」
少年「・・・いや、十分怪しいんですが」
??「えぇ!?どこらへんがでしょうか?」
少年(ジャージにサングラス姿の男を、怪しむなと言う方が無理な話だ)
少年「なにか、俺に用ですか」
??「えぇ、ちょっとお困りのあなたに人生のアドバイスを」
少年「間に合ってます、それでは」スタスタ
??「あぁ!うそうそうそ!ちょっと待って下さい!」ダバダバ
少年「すみません、急いでいるので」スタスタ
??「そんな事言わずに、お時間取らせませんからっ!」ダバダバ
少年「いえ、すみません」スタスタ
??「しょ、少女さんの居場所を知ってると言ってもですか!」
少年「・・・!」ピタツ
??「おっと、やっと止まってくれましたか・・・」
373
:
名無しさん@避難中
:2012/07/07(土) 23:43:30 ID:8KpNPSX60
少年「・・・お前、何者だ」
??「うぉぉ、その台詞を吐かれたのは流石に初めてです、いいですねぇ、実にいい!」
少年「・・・」ムッ
??「あぁもう冗談ですよ冗談、まったく、ユーモアに欠ける所はあっちもこっちも変わりませんね・・・」
少年「・・・」ムッ
??「いえいえ、私が少女さんを誘拐した犯人だとか、そう言うわけではないです」
少年「・・・」ムッ
??「はは、やだなぁ、そんな褒めないで下さいよ」
少年「・・・」ムッ
??「まぁ今は私が何者かなんでどうでも良いでしょう、ね?」
少年「・・・」ムッ
??「少女さんは今、○○寺という所に居ますよ」
少年「・・・」
??「ここからですと、少し先を右に曲がった所にある停留所から行けます」
??「って、あぁもう日も暮れてしまいますね、彼女もだいぶ怯えていることでしょう」
少年「・・・」ムッ
??「大丈夫、彼女は無事ですよ、ってだから誘拐犯じゃありませんってば」
少年「・・・」
??「ともかく、なるべく早く向かってあげて下さい、頼みましたよ?」
少年「・・・」
??「ではでは、お急ぎの処を失礼致しm」
少年「まて」
??「は、はい?」
少年「・・・助かった、恩に着る」
??「え?あ、あぁ、いえ、気にしないで下さい」
少年「じゃあな」スタスタ
??「・・・」
??「うむむ、流石ですね」
??「さて、これでどうなることやら」
374
:
名無しさん@避難中
:2012/07/07(土) 23:49:10 ID:8KpNPSX60
ザラザラザラザラ…
少女「うぅっ・・・」グスッ
少女(もう、目と鼻の先まで、消えちゃってる・・・)
少女(でも前には見えない壁があっていけないし、どうしよう・・・)
ザラザラザラザラ…
少女(ど、どうにかするしかない!)
少女(頑張って殴れば、この壁を壊せないかな・・・!)
少女「っ・・・えいっ!」ガンッ
少女「くっ・・・このっ・・・!」ガンガンッ
ザラザラザザラザラ…
少女「お、おとがっ、すぐそこまでっ」ガンガンッ
少女(怖くて振り向けない・・・)
少女「お願いっ、出してっ、ここからっ!」ガンガンガンッ
ザラザラザラザラザラ…
少女「っ・・・!っ・・・!」ガンガンッ
少女(い、いやだっ、いやだっ、消えたくないっ!)
少女「・・・!・・・!」ガンガンッ
ザラザラザラザラザラ…
少女(いやっ!いや・・・!)
少女「うあっ!」ガンッ
ピシッ
少女「うあぁぁっ!」ガンッ
ピシッ
パリーン!
少女「・・・!」
375
:
名無しさん@避難中
:2012/07/07(土) 23:53:54 ID:8KpNPSX60
少女(や、やった!今、今、確かに割れたよね!)
少女(何がとかどうしてとか色々疑問だけど、とりあえずどうでもいい!)
少女(は、早く逃げないとっ!)
グイッ
少女「うわっ!?」
ドサッ
少女「っつ・・・」ジンジン
少女(こ、転んでる場合じゃない、は、早く立ち上がって・・・)
グイッ
少女「あれ?」
グイッ
少女「な、なんで?」
少女(脚が・・・何かに引っかかって・・・)チラッ
ザラザラザラザラザラザラザラザラ
少女「ひっ・・・!」
少女(ち、ちがう、引っかかってるんじゃない)
少女(私の、わたしの脚が・・・)
少女「消えてる・・・!」
376
:
名無しさん@避難中
:2012/07/07(土) 23:59:37 ID:8KpNPSX60
少女(そんなっ・・・足首から先が、消えている、何も無い!?)
ザラザラザラザラザラザラザラザラ
少女(ど、どんどん、向かってきてる・・・!)
少女(こ、このままじゃ、このままじゃ)
少女(私自身が、消されてしまう・・・!)
少女「い、やっ・・・」ズルッ
少女(な、なんでっ!?脚に、力が入らない・・・!)
少女(あ、諦めちゃ駄目だ、這ってでも、『これ』から逃げないと!)
少女「くっ・・・!」ズルッ
ザラザラザラザラザラザラザラザラ
少女「・・・」クタッ
少女(あ・・・)
少女(・・・あれっ)
少女(あれっ・・・)
少女(ちから、はいらな)
ザラザラザラザラザラザラザラザラ
少女「あ・・・」
少女(いしき、ぼーっと、あれ・・・)
少女「ぅ・・・ぁ・・・」
少女(わたし、きえ、このまま、だれも、しらない)
少女(そんな、いや、でも、きもち、いい)
少女(このまま、このまま、いやだ、わたし)
少女(このまま、だれも、しらない、きもち、このまま)
少女「・・・」
少女「・・・しょ、うねん、くん・・・」
ガシッ!
377
:
名無しさん@避難中
:2012/07/08(日) 00:07:09 ID:ksjpguxk0
少女「・・・へ?」
グイッ
少女(誰かが、手を・・・)
ドサッ
シーン…
少女「・・・ぅ」
少女(・・・誰?)
少女「・・・」
少年「大丈夫か」
少女「・・・あ」
少女(少年君・・・)
少年「おい、しっかりしろ」
少女「・・・」
少年「聞いているのか、おいっ!」
少女「・・・ぅ」
少年「!」
少女「しょ、うねん、くん・・・?」ジワッ
少年「あぁ、どうした?」
少女「少年君・・・少年君っ!!」ガバッ
少年「っ、お、おいっ」
少女「こ、こわっ、こわかっ・・・」ポロポロ
少年「・・・」ムッ
少女「うぅ、ひっく、あり、ありがとう・・・」ポロポロ
少年「・・・」
少女「うっ、くっ、うぅっ・・・」ポロポロ
378
:
名無しさん@避難中
:2012/07/08(日) 00:11:24 ID:ksjpguxk0
少女「・・・」グスッ
少年「落ち着いたか?」
少女「う、うん・・・」
少年「そうか」
少女「・・・」
少女(暖かい・・・)
少女(凄く、安心する・・・)
少女「・・・」
少年「・・・あの、だな」
少女「う、うん?」
少年「そしたら、そろそろ・・・」
少女「・・・?」
少年「いや、すまんが、離れてもらえると・・・」
少女「・・・??」チラッ
少女「・・・」ダキツキー
少女「・・・」
少女「・・・!」バッ
少年「・・・」ムッ
少女「あっ、あぅっそそそその、ご、ごご、ごめんっ!///」
少年「いや・・・」
少女「うぅ・・・///」
少女(うぁぁぁぁあぁぁぁああぁぁ!!な、何やってるんだろう!何やってるんだろう!)
少年「・・・」
少女「・・・///」
少女(き、気まずくなっちゃった・・・)
少女「あ、え、えっと、ありがとう、助けてくれて・・・///」
少年「いや、気にするな」
少女「そ、そんな、気にするよ」
少年「大丈夫だ」
少女「そ、そう?でも、ありがとうね」
少年「あぁ・・・」
少女「・・・///」
少年「ひとつ、聞いても良いか?」
少女「へ?あ、う、うん」
少年「どうして、あんな所で倒れていたんだ?」
少女「え?そ、それは、その・・・」
少女「・・・って、あれ?み、見てなかったの?」
少年「何をだ?」
少女「いや、その、ざざざー!って言うやつ・・・」
少年「・・・?」
少女「え、あれ?それから、引っ張って助けてくれたんだよね?」
少年「いや、俺は・・・ここに来たらお前が倒れていて」
少年「発作が起こったのかと思って、慌てて起こしただけなんだが」
少女「そ、そうなの?」
少年「あぁ」
少女「そ、そっか、そうなんだ・・・」
少年「・・・なにか、あったのか」ムッ
少女「あ、い、いや、見てないならいいんだ!」アワアワ
少年「・・・」ムッ
少女(少年君には、『アレ』が見えてなかった・・・?)
少女(・・・ますます、訳が分からない)
379
:
名無しさん@避難中
:2012/07/08(日) 00:17:08 ID:ksjpguxk0
少年「なんでもいいが、そろそろ帰ろう」
少女「へ?あ、そうだね・・・今何時なのかな?」
少年「7時過ぎだ」
少女「し、しちじすぎっ!?」
少年「とりあえず、旅館に連絡するぞ」
少女「う、うん・・・」
少女(そ、そんなに時間経ってたんだ・・・)
プルルルル
ガチャ
電話『――――』
少年「あぁ、俺だ、見つけた」
電話『――――!?』
少年「大丈夫そうだ、多少疲れているっぽいが」
電話『――――!!』
少年「○○寺だ、今からだと・・・1時間ぐらいか」
電話『――――』
少年「分かった、切るぞ」
電話『――――!』
ガチャ
少年「行こう」
少女「う、うん」
少女「・・・」
少女「あの、もしかしてなんだけど・・・」
少年「ん?」
少女「結構、大事になってる?」
少年「それは、もう」
少女「うぅぅ・・・」ガックシ
380
:
名無しさん@避難中
:2012/07/08(日) 00:22:28 ID:ksjpguxk0
-旅館ロビー- PM 8:52
友人「・・・」ソワソワ
女A「・・・」
友人「・・・」ウロウロ
男B「お、おいおい、ちょっとは落ち着けって」
友人「わ、わかってるさ・・・」ソワソワ
男A「とても分かっているようには見えないんだが」
友人「し、仕方ないじゃないか、心配なんだから・・・」
女A「少年君も一緒なんだし、大丈夫よ」
友人「う、うん・・・」
社会「あー、おせぇな・・・」イライラ
担任「少年の連絡通りなら、そろそろだと思いますよ」
社会「わーってるよぉ」
保健「・・・」シュン
社会「しっかし、お前も阿呆な事するなぁ」
保健「・・・」
社会「『あの時は確かに大丈夫だと思った』なんて、仮にも免許持ってる奴が言う台詞かよ」
保健「う、そ、それについてはさっきも・・・」
社会「あぁ?」
保健「・・・すみません」シュン
社会「確かに俺もあるけどよ、後になって冷静に考えてみたら、どうしてそうしたか分からない、なんて事はな」
保健「・・・」シュン
社会「まぁ、帰ってきたらちゃんと礼だけは言っとけよ」
保健「はい・・・」シュン
友人「うー・・・遅い・・・まさか途中で事故とか・・・」ウロウロ
女A「あーもう落ち着けっつうの!」バシッ
友人「ぐえっ!?」ヨロッ
女A「どうせそんな事言っている間に帰って――」
ガラガラ
女A「――きたわね」
友人「!」バッ
少年「・・・」ムッ
男A「おう!お帰り!」
男B「・・・ってあら?少女ちゃんは?」
少年「・・・」クルッ
少年「・・・おい」ムッ
少女「・・・た、ただいま・・・」ソーッ…
友人「しょ、しょうじょぉ〜!!」ダダダダッ!
少女「う、うわぁぁ!!」ビクッ
381
:
名無しさん@避難中
:2012/07/08(日) 00:28:46 ID:ksjpguxk0
友人「ひ〜ん、少女ぉ、よかったよぉ・・・」スリスリ
少女「あ、あうぅぅ!」ジタバタ
男B「案の定だな」
女A「ま、しばらくそっとしときましょ」
社会「って、わけにもいかねぇんだな」スタスタ
男A「あ、お、おい!」
社会「ほら、どいたどいた、担任そいつ抑えてろ」ペイッ
担任「はいはい・・・」
友人「あー!ちょ、ちょっとぉ!」ジタバタ
社会「よぅ」
少女「あ、しゃ、社会先生・・・」
社会「どっか怪我とかしてないか?」
少女「は、はい、大丈夫です」
社会「そうか、じゃあ遠慮はいらんな」
少女「へ?」
パシーン!
少女「っ!」ジンジン
男A「!」
女A「ちょ!」
男B「おいおい!」
保健「しゃ、社会先生っ!?」
少年(頭か・・・)ムッ
友人「な、な・・・」ワナワナ
友人「なにさらしとんねんわれぇ〜!!」ジタバタ
担任「うぉおい暴れるなぁ、どうどう・・・」
382
:
名無しさん@避難中
:2012/07/08(日) 00:31:07 ID:ksjpguxk0
社会「事情は聞いた、保健から許可を貰って合流しにいったそうだな」
少女「・・・」
社会「その時に班の奴らへ連絡しなかった俺らにも責任はある・・・が、問題はそこじゃない」
社会「お前の勝手な行動のせいで集団に迷惑をかけた、それは分かるな」
少女「・・・はい」
社会「その歳になれば自己管理位できて当然だ、唯一の連絡手段を忘れてうろうろしたのは頂けない」
社会「俺らがどれだけ心配してたか、分からないお前じゃないだろう」
少女「・・・」
社会「あー、まぁ・・・」ポリポリ
少女「・・・?」
社会「無事で何よりだ、一人で心細かったろうに」ポンポン
少女「!」
社会「おかえり」ナデナデ
少女「・・・」
社会「・・・」ナデナデ
少女「・・・っ、うぅ、す、すみ・・・」グスッ
社会「・・・」ナデナデ
少女「す、すみま、せんっ・・・」グスッ
社会「・・・ん」ナデナデ
少女「うっ、うぅ・・・」ダキッ
社会「うぉっと・・・」ヨロッ
少女「あ、ありがとう、ございます・・・」ヒック
社会「お、おう・・・」
少女「・・・」ヒック
社会「・・・」
-5分後-
少女「・・・」ヒック
社会「・・・」ナデナデ
社会「な、なぁ、そろそろ、これ、どうにかならんか・・・?」オロオロ
男A「さぁな」
男B「役得じゃねぇか」
女A「よかったわね」
友人「そうだそうだ!羨ましいぞこの野郎!」
社会「お、おーい、保健さーん、担任さーん」
保健「ふふっ、良いじゃないですか」
担任「下手したら体罰ものなんですから、それぐらい我慢して下さいよ」
社会「うぉおい、ちょっと教師っぽい事したらこれかよ・・・」
383
:
名無しさん@避難中
:2012/07/08(日) 00:34:30 ID:ksjpguxk0
-さらに5分後-
少女「す、すみません、つい・・・///」
社会「い、いやぁ、俺もついな、すまん」
少女「そんなっ、私がいけないんですから、当然です」
社会「き、嫌わない?」オドオド
少女「はい」
社会「ほ、ホントに?痛くなかった?」オドオド
少女「大丈夫ですよ、それに実はちょっと、良かったって思ってるんです」
社会「え?」
少女「ここに来る間、どうやって謝ろうって、ずっと考えてたんですけど」
少女「沢山迷惑かけたし、どうしよう、上手く言えるかなって、自信無くって・・・」
少女「だけど、社会先生が殴ってくれたので、すっきりと言えました」
少女「あの、改めて、大変ご迷惑をおかけして、申し訳ありませんでした」ペコリ
社会「あ、あぁ、いや、分かってくれたなら、それで、うん」
少女「はい、有り難う御座います」
保健「少女ちゃん」
少女「あっ!」
少女(そ、そうだ、保健先生!)
少女(あんな事になってたけど、だ、大丈夫だったのかな・・・?)
保健「私もね、謝らなきゃと思って」
少女「え?」
保健「本当なら、一人で行かせるようなつもりは、なかったんだけど・・・」
保健「どうかしてたみたい、なんだかボーッとしてて、結局こんなことに・・・」
少女「そ、そんな、保健先生は何も」
保健「ううん、それでも謝らせて、本当、ごめんなさい」ペコリ
少女「そ、そんな、えっと・・・もう大丈夫なんですか?」
保健「え?なにが?」
少女「あ、いえ・・・なんでもありません」
保健「?」
少女(やっぱり、覚えてないのかな)
少女(いや、きっと自覚が無いだけで覚えてはいるんだ)
少女(・・・ともかく、いつも通りの保健先生で良かった)
社会「さて、と、詳しく話を聞きたい所だが・・・」
社会「もう夜も遅い、それはまた時間がある時にでも聞かせてもらおう」
社会「風呂でも入って、ゆっくり疲れでも取ってくれ」
少女「は、はい、分かりました」
社会「んじゃ、俺らは戻るか、あとよろしくな女A」
女A「はい」
友人「あたしらも、お風呂行こ」
男A「俺らは部屋に戻るか」
男B「だな」
少年「・・・」タスタス
少女「あ、あのっ、少年君っ!」
少年「・・・」ムッ
少女「今日は、本当にありがとう」
少年「・・・あぁ」タスタス
友人「あいっかわらず無愛想だねー」
女A「そういうあんたは、すっかり調子乗ってるわね」
友人「な、なにがさ」ギクッ
女A「さっきまであーんなに、『ど、どうしよう!どうしよう!』って」
友人「わ、わぁー!さぁ暖かいお風呂が待ってるぞー!!」ワタワタ
少女「?・・・ふふっ」クスリ
384
:
名無しさん@避難中
:2012/07/08(日) 00:37:21 ID:ksjpguxk0
-202号室- PM9:49
友人「ふわぁ〜・・・さすがに疲れたなぁ」
女A「そりゃ、一日中歩き回ったんだからそうでしょうよ」
少女「ご、ごめんね・・・」
友人「いやいや、さっきもお風呂で言ったじゃん、気にする必要ないって」
少女「う、うん」
女A「まぁでも、今日はもう寝ましょ、明日も早いんだし」
友人「そうだねー、電気消すよ?」
少女「うん、おやすみ」
女A「おやすみ」
友人「はいはーい、明日も頑張ろー!」カチッ
少女(はぁ・・・今日は本当に色々あったな)
少女(神様が来て、保健先生がおかしくなって)
少女(迷子になって、変な石碑があって)
少女(分けも分からず消えそうになって、少年君が来てくれて・・・)
少女(・・・)
少女(あの時の少年君、かっこよかった、な)
少女(・・・)
少女(・・・?)
少女(あれ、なんだろう、この・・・)
少女(凄く、安心すると言うか、ドキドキすると言うか・・・)
少女(・・・)
少女(まぁいいや、今日はもう寝ちゃおう)
少女(明日こそは、何も起こりませんように・・・)
385
:
名無しさん@避難中
:2012/07/08(日) 00:39:36 ID:ksjpguxk0
えー、以上です
なんかもういろいろとあれ、ですがあえて何も言わず落ちます
場所をお貸しして頂き有り難う御座いました!
386
:
名無しさん@避難中
:2012/07/09(月) 21:50:41 ID:x5ki5Sgw0
乙
387
:
「電子の瞳」 0/39
:2012/08/10(金) 23:33:13 ID:RqRH2I3w0
気分転換のつもりが39レスになってしまった単発モノ投下。
連続投下で二時間前後スレを独占する。その間生暖かく放置いただければこれ幸い。
388
:
「電子の瞳」 1/39
:2012/08/10(金) 23:35:24 ID:RqRH2I3w0
「電子の瞳」
「この忙しい時に誰よ?」
50キロ離れた実家と同じ市外局番。
延々と鳴り続ける着信音に軽い殺意を覚えたが当然相手に伝わるはずもなく、朝食の洗い物の
手を止め、渋々と携帯電話を開いた。
振り向きざまにアッパーカットを喰らったような、きつい冗談が炸裂する。
約六十歳の義父義母は田んぼへ苗や水の見回りに。三十三歳のダンナと二人の子供はいつもの
ように仕事学校幼稚園。そして三十歳の私は、なりふり構わず軽自動車に飛び乗った。
虚ろな光の中、白いシーツの上で静かに母が眠っている。
くも膜下出血と思われる強い頭痛。本人から救急車の出動要請。だが、救急車が到着した時には
すでに意識不明。短時間のうちに再出血があったと思われ病院へ搬送中に心肺停止。
なにやら沈痛な面持ちで、見慣れない服を着る者が淡々と話している。
「……忙しくなるな」
しかし私はまるで聞く耳をもたず、ただぼんやりと五年前に他界した父のことを
思い出すだけだった――――――――
口やかましい父、物静かな母。そして一人っ子の私。
死ね、バカ親父。うるせー、クソババァ。そして飛び交う往復ビンタ。
一部二階建ての小さな家に仲睦ましく親子三人暮らし。ちょいと騒がしいが、いたって平凡な家庭。
中学の同級生だった父と母。生きていればともに五十歳。七歳女と四歳男の孫がいる。
私も早い結婚だったが、両親は更にその上を行く。ヤンキーは結婚が早いという俗説そのもの
の夫婦だった。
父は高校中退後大工見習いをしたらしいが、私が物心ついた頃は家庭ごみから産業廃棄物まで
何でも請け負いますと言う会社でゴミ収集車やクレーンのついたトラックの運転手をやっていた。
母は高校進学などはなから眼中になかったようで、中学卒業後から父と結婚するまでの間、
電子部品製造工場で働いていたと聞く。
薄化粧、地味な服装であっても保護者参観日でやたらと目立った母。
だがその容姿とは裏腹に、女工さん時代のなごりなのかテスターやら半田ごての入ったマイ工具箱を
持ち、調子の悪い電気製品をばらしては一人にたにたと悦に入るちょっとした変態でもあった。
389
:
「電子の瞳」 2/39
:2012/08/10(金) 23:37:06 ID:RqRH2I3w0
酒、煙草。父のバイク母の車の無断借用無免許運転。
その度に平手打ちが飛んできたが、ありきたりな思春期の通過儀礼も終え、ダメもとで挑んだ
地元のしがない銀行に就職が決まり、高校卒業後なんとか一社会人となれた。
そして何故か稲作農家の息子にみそめられ、二十一にして仕事を辞め嫁ぐことになる。
「……藍子。嫁になるってことはな、その家の女になるってこった。
働け。楽しようなんて考えるな。ただひたむきに働け。幸せなんて後からちゃんとついてくる」
少し照れくさそうに、父はにやりと笑った。
「うるせー、わかってる。……お父さん」
「……もう藍子とお父さんの親子漫才聞けなくなるわね」
少しうつむき、母は涙を拭いた。
「やかましいわ。なにが漫才だ。……お母さん」
少し照れくさくて、素直にありがとうと言えなかった。
柄にもない。
しかし心でそう念じても、あふれる想いを止めることは出来なかった――――――――
大袈裟すぎる披露宴。
瓦屋根の大きな家。天井の高い、実家より立派な農機具小屋。
家事だけで農作業は一切やらなくていいと嫁入り前から言われていた。
だが父の言葉や持て余す時間、近隣の眼。ついでに言えばなによりも私自身が雛壇でかしこまる
性格ではなかった。軽トラックに乗り、物珍しさで小型の草刈り機をかついだ。そして義父義母の
冗談交じりの褒め言葉を真に受け、作業のしやすい長方形の田畑に限り自ら進んでトラクター
に乗り込むようになった。
無免で乗った車はマニュアルの軽自動車、バイクは古いカワサキの四気筒。
両親の影響か車や機械に苦手意識はない。そして周囲からちらほらと聞こえてくるあそこの嫁は
機械に乗って凄いと言う声が活力となり、ますます私をその気にさせた。
元々は万が一の時の予備機として残された出番の少ない古いトラクターと田植え機だが、
いつのまにか私専用の玩具となり、乗るだけならゆくゆくは農業を継ぐ会社員のダンナと同等になった。
そして、どこまでも真っ直ぐに苗が植えられた見栄えのいい田にするために、義父からレクチャーを
受け気合と根性で鉄の塊と格闘した。
成すままに子供を授かり、両家にとって初孫となる娘が生まれる。
目に入れても痛くないとはよく言ったもので、自慢の嫁と呼ばれた私も主役の座をあっさりと
娘に引き渡すこととなる。
それは私の実家でも同様だった。
娘が生まれる前から、おばあちゃんらしくしなくちゃと長い髪をばっさりと切った母。
そして、まだ首も据わらないうちから、くしゃくしゃの笑顔でべらべらと赤子に話しかける父。
私もこうやって育てられたのかと胸に手をあてる。
娘の将来に一抹の不安を覚えたが、父と母、緩みっぱなしの笑顔は何度見ても悪い気はしなかった。
娘が一人で立ち上がり言葉を紡ぎ始めた頃。
田植えが予想外に順調に進み、ぽっかりと時間が空いた土曜日の午後。
気晴らしに、娘を義母に任せたまま何の連絡もせずに一人実家に帰ってみた。
引き戸の玄関が大きく開けられ、なにやらごそごそと父と母が仲良く手を動かしている。
車に気づき立ち上がったが、孫がいないと分ると露骨にがっかりした顔をし、父は何事も
なかったように私に背を向けまたしゃがみこんだ。
390
:
「電子の瞳」 3/39
:2012/08/10(金) 23:38:45 ID:RqRH2I3w0
「何してんの?」
危うく背中を蹴とばしそうになったが無理矢理笑顔を浮かべ尋ねる。
「ああ、下駄箱貰ってきてな。いま場所決め中だ」
振り向くことなく父は答える。なにが始まってるのかと私は一歩玄関に踏み込んだ。
「うおっ、でかっ!!!」
「すげーだろ? 一間より先の桐の一品物だ。職人に頼んだらたぶん二十万じゃきかんだろ」
自慢げにそう言いながら父は立ち上がり、膝を軽くはたいた。
ぱっと見横幅2メーター弱の木製下駄箱。
当然狭い玄関の土間に収まるわけもなく、半分近くが合板の廊下の上に乗っている状態だった。
どうやら下駄箱がぐらつかないように土台をこしらえているようである。
材質の色合いが廊下と近いせいか、サイズを無視すれば下駄箱にそれほど違和感はない。父の作る
土台が貧乏臭くなければそれなりに目に映えるものになるだろう。
「そんなん何で貰えたのさ?」
「ああ。バリアフリーの玄関にリフォームする家あってよ。それで邪魔になるっつーことで
処分依頼きたんだ」
「玄関リフォームするんだったら、ついでにこの下駄箱もリフォームすればいいのに」
「普通そう思うけどな。ま、うちと違って金余っててしょうがない家なんだろうよ。
それにこの下駄箱ちょっと戸が硬くて音すんだよ」
そう言いながら父は引き戸に手を掛け動かした。襖のようにすーっと動くと思いきや、ごすごす
ごろごろと思いのほか大きな音がする。
「直せんの?」
「いや、そう頻繁に開け閉めするもんでもねーしこのままでいいだろ。それに迂闊に手だして
木目汚したり傷つけんのも嫌だしよ」
仕事柄、父は時々粗大ゴミに出された程度の良い不用品を家に持ち帰っていた。
どう見ても新品にしか見えない収納家具から、できれば勘弁してもらいたい電子レンジまで。
新築時に揃えられた物以外、家具、電化製品の半数以上はどうやら父が貰ってきた不用品で
まかなわれていたようである。
いまでもはっきりと憶えていることがある。
幼稚園から小学校に上がる直前の春。ランドセルは胸躍る真っ赤な新品が届いた。
一方で、友達の家にはそびえ立つ要塞のような学習机が誇らしげに鎮座するのに、私の部屋
に机が届く気配は一向になかった。そして入学式直前の四月。それは突然やってきた。
夢見るピカピカの新一年生には少々酷な仕打ちである。目の前に現れたのは刑事ドラマの取調室に
ありそうな、味も素っ気も無いネズミ色のオフィス机だった。
泣いた。それこそ火がついたように泣いた。
はじめから新品の学習机など買うつもりはなく、されど、なるべく程度のいいものを探すために
父は人事異動などで人や物の動きの激しい年度末まで粘ったのだろう。しかしそんな涙ぐましい
努力など物心に毛が生えた程度のわがまま娘に通用するはずもなかった。
だが呪文を唱え、母が愛嬌の欠片も無いオフィス机に魔法をかける。
ハローキティのデスクマット。
ピンクの縁取り。有名な片耳リボンの白い猫。
あまりの可愛らしさに涙など一発で吹き飛んだ。何のこともない。学習机が欲しかったんじゃない。
はじめから何かしらキャラクターのついたマットがあればそれで満足だった。母からすれば幼稚で
単純な子供そのものだっただろう。
人を驚かすのが好きなのか、母はいつも唐突だった。
デスクマットに続き、電気スタンド、本棚も私が登校しているうちにこっそりと母の手により
据え付けられた。あれが欲しいこれが欲しいといってもスーパーやデパートに一緒に買いにいく
ことはほとんどなく、いつもある日突然目の前に現れていた。
小さい頃はそれで満足だった。
しかし日々を重ね父の仕事を覚えた頃には、思春期にありがちな反発の理由にしかならなかった。
391
:
「電子の瞳」 4/39
:2012/08/10(金) 23:40:14 ID:RqRH2I3w0
「でもさー、こんなでかいのうちだって邪魔なるだけで意味無くね?」
多少の傷や汚れは風格で押し通せる佇まいを持っている。しかしまだ目に馴染まないのか
その下駄箱はいまいち邪魔にしか見えず、そして、なにより収まる靴が圧倒的に足りないはずだった。
「おめーも夢がねー奴だな」
私の問いに父はつまらなそうに答える。
「は……?」
「大家族なってテレビ出ろとは言わんけど、家族で野球チーム作れるぐらい頑張ってみろや。
まだ若いんだし余裕だろ? そんとき向こうさん全員揃って遊びにきてもこの下駄箱なら大丈夫
って寸法よ」
「おいおい無茶言うなよ。産むの私だぜ?そんな猫みたいにぽんぽんぽんぽん産めるかっちゅーの」
「でも男の子は欲しいわよね?」
「まぁ、そりゃそうだけど……」
いつしか母の願いは叶えられる。しかし、隣に父の姿は無かった――――――――
すい臓がん。余命三ヶ月。気づいたときにはすでに手遅れ。しかし、もし早期発見出来た
としても五年後の生存率はきわめて低い。
本人にはもう告知済み。入院はせずに自宅療養。元気なうちに片付けるべきことを片付ける。
もう駄目だなと思ったら病院に行って死ぬ。延命治療などいらない。無理して看取らなくてもいい。
大事な話があると、珍しく母の携帯から連絡が入った。
嫁ぎ先から一番近い高速インターの出口駐車場。
カーラジオの時計表示だけが侘しく灯る母の車の中で、その話は語られた。
冗談を言うような人じゃない。静かにこぼれていた涙がすべてだった。
「……ふざけんな」
母を押しのけ、ハンドルを奪った。
殺しても死ぬような奴じゃない。がんなんて高級な病気にかかるタマじゃない。
タイヤの上げる悲鳴など聞きもせず心の中で唱え続けた。
どこをどう走ったかよく憶えていない。酷い音をたてて車を降り、薙ぎ払うように玄関を開けた。
「よう。……どうした?こんな夜遅くに」
父と会うのは一ヶ月ぶりだった。
居間でテレビを見ていた。背中だけならたいして変わりはなかった。だが静かに振り返った父は、
秋を迎えてしまったひまわりのように、確実にやつれ始めていた。
「……な、……なに余裕かましてんだよ?」
誰も気づかなかった。誰も気づけなかった。
やり場の無い怒りと悲しみに声が震える。
それでも父はやはり父だった。私を見て、いつものようににやりと笑った。
「藍子。武士は食わねど高楊枝つってな。男にはどんなに怖くてもつらくても、それこそ消えて
しまいたいほど惨めなときでも、意地張って見栄張ってカッコつけなきゃならん時があるんだよ。
……おめーも俺の息子ならそれぐらい憶えとけ」
すでに父は何もかも受け入れていたのだろう。
ありふれた安いセリフに魂が宿る。消えゆく命を引き換えにして。
父の姿がぼやけた。
もう父の身を張った冗談に乗るしか、私に残された道はなかった。
392
:
「電子の瞳」 5/39
:2012/08/10(金) 23:41:53 ID:RqRH2I3w0
「……うるせー、知るかそんなの。……死にぞこないが何カッコつけてんだよ。そんな暇あったら
とっとと病院いけよ! 頑丈しか取り柄がねーくせして訳わかんねー病気なってんじゃねーよっ!
……だいたいな、わたしゃー女だ。なに血迷ってんだよ、早くも頭にがん廻ったか?
寝言は寝て言えや!このクソボケ親父がっ!!!」
「きゃんきゃんきゃんきゃんうるせーな。いちいちヒステリー起こすなよ。もしかしてあれか?
おめー、その若さで更年期か?」
「やっ、やかましいわ、このタコ助っ!!! ……心配して損した。死ね。頼むから今すぐ死んでくれ」
「おいおい、親に向かって死ねとはひでえ奴だな。一体誰に似たんだよ?」
「アンタだろうがっ!!!」
笑った。
泣いたまま、母が笑った――――――――
缶ビールとポケット瓶の安ウィスキー。肴はモルヒネで作られた鎮痛剤。
使い捨てのビニール傘を杖代わりに持ち、自ら望んで成人用の紙おむつを履いた。
蜜月は瞬く間に過ぎゆき、父は居るべき場所に戻った。
そして入院した二週間後、少しほっとしたように穏やかに息を終えた。
お経も戒名も無い自宅で行なわれる簡単な家族葬。準備はもう充分出来ていた。
ふざけた家だと思われて構わない。通夜葬式関係なく弔いにきてくれた客には好きなだけ酒飲ませろ。
父の希望で式前から酒が振舞われ、コップ片手にほろ酔い加減で和やかに式は終わろうとしていた。
しかし最後の最後の喪主挨拶。母は涙を流し続け、一言も発せなかった。
肩を震わす母を見て思う。
私にはわからない、そして相容れない二人の世界があるのだろう。
小さい頃、悪いことをして何度か母から平手打ちを喰らったことがある。その度に母は
無言で涙を流し続けた。どんなに謝ろうが母の涙は止まらない。母娘、二人で泣き暮れたこともある。
だけどそれはそれ、これはこれ。
きっと棺桶の中の父もやきもきしているに違いない。意を決めて、抱いていた娘をダンナに託す。
お坊さんの代わりに簡単な説法を説いてくれた葬儀業者の担当に合図を送る。
小さく会釈が返ってくる。
小さな家によくこれだけの人を詰め込んだなと妙に感心する。そしてありがたく思う。
ひとつ息を吐いた後、半歩前に出て深く頭を下げる。
バカな父で皆様には最後の最後まで本当にご迷惑おかけしました。
短い人生でしたが皆様のおかげで楽しく幸せに過ごせたと思います。
至極簡単なことだと思った。そのままありのまま話せばいいと思った。
しかし探した言葉よりも先に、まぶたの奥に何度も何度も父の姿が映し出された。
それでも父の言葉を胸に、あふれた涙を拭いもせず私は顔を上げた――――――――
四十九日が過ぎ、市が管理する墓地公園の一角に父の遺骨を納骨。
実家の財政面には触れたことがなくいろいろ心配したが、それなりの生命保険に加入して
いたらしく母の生活に当面の心配は無さそうだった。
父と母、若いうちから随分頑張って家を建てたと聞く。その借金もなんとか払い終え、わずか
ながらの蓄えもある。嫁ぎ先で収穫された季節の野菜、そして秋には必要以上の新米を届けている。
退職金、弔い金、生命保険。お父さんには悪いけど贅沢しなければ死ぬまで遊んで暮らせる。
そう言って少し寂しそうに笑う母。やがて父のいない生活が普通になり始めた。
393
:
「電子の瞳」 6/39
:2012/08/10(金) 23:43:32 ID:RqRH2I3w0
待望の男の子誕生。
父の死から一年後。入れ替わるように新しい命が生まれた。
毎週とは行かないがなるべくすくすく育つ孫の顔を見せようと、ダンナと四人、もしくは私と
子供二人、まれに義父義母総出で実家を訪ねた。
「最近あちこち出かけること多いから、来る前に必ず電話頂戴ね」
片道50キロ。約一時間のドライブ。
もし無駄足になった場合、ダメージはそれなりにある。母に言われるまでもなく連絡を入れるのは
当然だった。母も携帯電話は持っているが、緊急を要する連絡はほとんどなく、家の固定電話に
連絡するだけでたいていは事足りていた。
父のいない寂しさを微塵も出さずに、明るく振舞う一人暮らしの母。
生活には余裕があるようで経済的な不安をこぼすこともなく、働きに出ることもなかった。
暇を持て余しそうだが、話を聞く限り父に代わって古くなってきた家の手入れしたり、仲のいい人と
買い物にいったりと、質素ながらも悠々自適のご隠居さんのような暮らしを満喫していた。
子供を連れて実家に遊びに行くと必ず母は駄菓子屋レベルの小さなおもちゃを用意していた。
孫の成長に合わせるように、単純なものから少しずつ複雑なものに移り、時には人気キャラクター
のプリントされた帽子やバッグなどを取り出してまだまだ幼い子供達を喜ばせていた。
「また来てね」
私達が帰るとき、母は必ず玄関から出て見送ってくれた。
チャイルドシートに縛りつけた四歳の息子は厳しいが、小学生になり生意気になってきた娘はパワー
ウィンドウのスイッチを自ら操り、身を乗り出しておばあちゃんばいばいと手を振るようになった。
バックミラーから姿が消えるまで、母もずっと手を振り続けた。
時とともにどこそこの嫁から、誰々ちゃんのお母さんと呼び名が変わる。
家の仕事中心だった生活が何事も子供優先となり、そして同じ学区内の知り合いが増えていく。
最後に会ったのは三月の終わり。最後に電話で話したのは五月の初旬。
田植えが終わったら遊びに行く。この前お花見に行ってきた。なんのとりとめもない定期連絡。
まさかそれが今生最後の会話になろうとは、私はおろか母でさえ夢にも思っていなかっただろう。
風薫る五月。
突然、母が死んだ――――――――
「……皮肉だな。……バカ親父」
父が死んだ病院と同じ病院に母は運ばれた。幸か不幸か五年前の経験がよき教科書となる。
縁者に連絡後、到着を待つことなく病院関係者と旅立つ儀式が執り行われる。そして父を送って
くれた葬儀業者との最初の簡単な打ち合わせが終わる。
携帯電話、財布、保険証や診察券の入ったポーチ。そして家の鍵。
母の所持品を受け取り実家に向かう。
印鑑、遺影用の写真の準備。近所への連絡。父と同じく家で葬式をあげるので家の中が片付いて
いるかざっと確認。そしてきちんと戸締りをした後、再び病院の今度は慰霊室へ。
一人暮らしの母。一人っ子の私。
いろいろと協力はあると思うが、喪主としてやるべきことは腐るほどある。
悲しみにひたる暇は無い。そして逆に今はそのほうがありがたい。
軽自動車で片道約二十分の道を走る。気がつけばあっという間に家の前だった。
394
:
「電子の瞳」 7/39
:2012/08/10(金) 23:46:03 ID:RqRH2I3w0
玄関に鍵を差し込む。
印鑑。
以前と変わりがなければ、わりと平凡な場所に置かれている。
遺影。
気は重いが母の寝室を物色すればなんとかなるだろう。
近所への連絡。
一番つらいところだが、母と仲のよかった元町内会長婦人に連絡すれば、友達つながりで
すぐに伝わって行くはずだ。
とりあえず玄関を開け靴を脱ぎ廊下に上がる。
「…………?」
母の寝室から電子音のような音がした。
気のせいか何かモーターの動くような音もする。少し抵抗はあるが、しかし電気物が好きだった母。
私の知らないうちに鳥の鳴き声がするような時計でも買ったかと、寝室のドアを開いた。
「ひっ!」
誰もいないはずの寝室。
「 …………。」
なのに、犬がいた。
白い身体に黒い顔。真ん中をくりぬいたフライ返しのような耳としっぽの小型犬が、何故か母の
寝室でくつろいでいた。
室内犬、座敷犬。
部屋の中で犬を飼うのは別に珍しいことじゃない。個人的に犬が嫌いというわけでもない。
世間一般に可愛いと思われる犬は普通に可愛いと思うし、愛嬌のある奴は憎めない。
しかし、その犬はありえなかった。
母から犬を買った貰ったなど金輪際聞いた憶えは無い。そしてなによりも、その犬は小型犬で
あると同時に、どっからどう見ても正真正銘のロボットなのである。
「…………訳わからん」
薄い灰色の絨毯を敷いた八畳の和室にダブルのベッドまでは記憶がある。
しかしそこに加わったシュールな珍客によって、私の思考能力は停止する。
声に反応したのかそれこそ不思議な物を見る子犬のように、ロボット犬が耳やしっぽを
振りながら呆然と立ち尽くす私を見上げた。
「……いやいやいや。……小首かしげても可愛くねーから」
全否定。
平凡に平穏に暮らしているときならさぞかし驚き喜んでいたことだろう。
しかしあまりにも間が悪すぎた。巨大なお化けナスを顔にしたような、SF映画のロボット警官が
可愛がっていそうなその外見は、今の私には趣味の悪い冗談にしか思えなかった。
「ひぃ!」
存在を拒絶する私に抗議でもするかのごとく、突然ロボット犬が顔から訳の解らない音と光を
放ちながら激しくかたかた動き始めた。
全てはプログラムで制御された挙動。当然意思の疎通など出来るわけもなく、尻込む私など
お構いなしにロボット犬はむやみやたらと意味不明な動作を繰り返した。
395
:
「電子の瞳」 8/39
:2012/08/10(金) 23:47:27 ID:RqRH2I3w0
「あーっ、もうっ! この忙しい時にっ!!!」
通夜葬式の最中に突然動き出したら……
そう思うとぞっとした。反射的にロボット犬を抱き上げ、二階の自分の部屋に駆け込んだ。
押入れを開け、躊躇せずロボット犬を空いている衣装ケースの中に閉じ込める。そして問答無用で
戸を閉めた。
邪険に扱われて暴れだすかとひやひやしたが、いまのところ暴力的な音は聞こえてこない。
本物の犬ではないが罪悪感は感じている。しかしロボット犬には申し訳ないが、はっきり言って
今はそれどころでない。ふーふーと大きく深呼吸を繰り返し、そして改めてやるべきことを思い返し、
駆け足で階段を降り母の寝室に戻った。
「……何これ?」
再び母の寝室に入る。
さっきは気が動転して気がつかなかったが、ベッドの脇に巨大な二次元バーコードのような柄がついた
膝たけほどの円柱が立っている。土台となる部分は何かデジタル表示のついたコードレス電話充電器
の親玉みたいな装置だった。
表示部分にメーカー名が記されている。すぐに記憶が蘇る。
十年ほど前に発売され、テレビなどで盛んに取り上げられた高額なペットロボット。
これはそのペットロボット用の充電器か何かに違いないだろう。
そして不協和音は続く。
小さなテーブルの上にノートパソコンが乗っている。パソコンを買ったということも、母からは
まったく一言も聞いてない。最後に家に来たのは三月末。親子といえどずけずけと寝室に入るのは
気が引けるので定かではないが、その時、パソコンもロボット犬もまったく気配すら感じなかった。
とりあえずパソコンはそのままでも構わないが、二次元バーコードの円柱はどう見ても
不自然かつ違和感ありありなので、この際コンセント抜いて片付けてしまえと電源コードを辿った。
「 …………。」
まるでここに仕舞ってくださいと言わんばかりのスペースがある。
プラスチックのパイプで組まれた足の長いこたつのようなもの。天板があり、その上には
簡単な本棚に数冊の雑誌と単行本、ほかに文房具やら化粧道具が整然と並べられている。
そして仕舞ったらこれを下ろしてくださいと言わんばかりに、こたつ布団のような布が天板の
上で綺麗にたたまれていた。
「……もしかして、……隠してた?」
誰に聞くわけでもなく、自然と声が漏れた。
一目瞭然とはまさしくこのことだ。コンセントを抜かずそのまま押し込み、慎重におあつらえの布を
下ろしたら二次元バーコードの妙に浮ついた存在感は綺麗さっぱり消え去った。
「おわっ!?」
ぴんぽんと、唐突にチャイムの音がけたたましく鳴り響いた。
電気物が好きだった母。
メンテナンスは完璧だ。チャイム用の電池はさぞかし高級品が使われていることだろう。
二ヶ月ほど帰ってないとはいえ間違いなくここは私の実家。
だから諸事情により母の寝室に忍び込んではいるが、泥棒を働いてるようなやましさや後ろめたさを
感じる必要はこれっぽっちの欠片も無い。
ひとつ呼吸を置く。
「ちっ! 誰よ、この忙しいときにっ!」
しかし間違いなく殺気だった顔で、私は玄関に向かって飛び出していた。
396
:
「電子の瞳」 9/39
:2012/08/10(金) 23:49:25 ID:RqRH2I3w0
「……藍子ちゃん。……泉ちゃん救急車で運ばれたって内田さんから聞いたんだけど」
「 …………。」
勢いよく玄関を開けた。
二人の女性が青い顔で立っていた。
まずい。
思わず心の中でつぶやいた。
江藤さん。
歩いて五分ほどのところに住んでいる、今年で八十になるはずの元町内会長婦人。
父と母がこの地に家を建てたときからずっと世話になっている、私たち家族にとって
親代わりのような人だ。
私の結婚式でよかったよかったと泣いた。私が育てましたと嫁ぎ先産の新米を持っていったら、
ありがとうありがとうと泣いた。娘が生まれたとき恐縮するような出産祝いをいただき、顔を
見せに行ったら曾孫が出来たと泣いた。そして父の病気を知り、ほろほろと涙を落とした。
「……藍子ちゃん?」
「 …………。」
頭が追いつかない。
年のせいか江藤さんはだいぶ涙もろくなっている。
しかし今はそれよりも突然の訃報のショックで、そのまま天に召されそうな気がして怖い。
「……藍子ちゃんどうしたの?」
「 …………。」
不安げに名前を呼ばれる。
たぶん内田さんの家で母を待っていたか、内田さんから私が帰ってきたと連絡があったのだろう。
母が救急車に乗ったことは知っている。もはや隠すことは不可能だ。覚悟を決め腹をくくる。
「……江藤さん、内田さん。……その節は母が、……いろいろと母がお世話になりました」
察しろ。察してくれ。
そう強く念じながら頭を下げた。
「……どうしたの? ……どういうこと?」
江藤さんの声が胸に突き刺さる。しかしどうすることも出来ずに、目頭が熱くなるのを
感じながら顔を上げた。
「……救急車で病院に運ばれたんですけど、……間に合わなくて、……くも膜下出血で、
母は病院で、…………息を引き取りました」
事実を認めてしまった刹那、悲しみが電光石火で駆け抜ける。
歯を食いしばり、しっかりしろしっかりしろとぐらつく頭の中で何度も唱え続けた。
母は死んだ。
しかし、悲しいから信じられないからと言って一人娘であり喪主となろう私が、嘆き、泣き崩れて
その死から逃げ出す訳にはいかないのである。
「……嘘でしょ?」
「…………」
ぽつりと内田さんがつぶやいた。
青い顔のまま、江藤さんは言葉を失った。
内田さん。
母より若干年上の、10メートルほど離れた隣家の主婦。
当然、挨拶や世間話は普通に交わす。が、なにぶん過去の恥ずかしい歴史を知られているので
ある程度の距離感は保っている。私に対しては内田さんもそうだろう。
397
:
「電子の瞳」 10/39
:2012/08/10(金) 23:50:44 ID:RqRH2I3w0
「救急車来てうるさいなって思ってたらまさか泉さんのとこ来るなんて思わなくて、
何も出来なくて、泉さん運ばれてって、それで怖くなって慌てて江藤さんに連絡して、それで……」
途切れる声。
そして内田さんはわっと声を上げて泣き始めた。
しばし呆然とし、取り残されていた江藤さん。
事実を飲み込めたのか、嗚咽を漏らしながら静かに内田さんの肩を抱いた。
不思議な感覚に見舞われる。
何度も繰り返したしっかりしろという自己暗示が効いたのか、はたまた内田さんにいきなり派手に
泣かれてしらけてしまったのか、まるでいまいち入り込めない映画でも見ているかのように、
冷静になりつつある自分がいた。
「……内田さん。……あまり気にしないでください」
わんわんと泣き続ける内田さんに声を掛ける。
救急車で運ばれる瞬間を目撃したとしても、内田さんが母の死に負い目や責任を感じる必要は
どこにも無い。
沈痛な面立ちで江藤さんは内田さんに手を沿え慰めている。
気丈な振る舞いが見ていて気の毒になるが、正直ほっとする。母の死のショックで江藤さんが
倒れるようなことになったら、それこそ天国から父が降りてきて死ぬほどブン殴られたことだろう。
そして内田さんが少し落ち着いたところで、人でなしと思われようがお願い事にはいる。
つらい役どころであろう母の友人知人への連絡。家を出て十年近い私より確実に母の友人関係を把握
しているはずだ。母の実家関係者への連絡はすでに母よりひと回り年上の伯母にお願いしてある。
我ながら酷い奴だと思う。しかし父のときもずっと手伝ってくれた江藤さん。素直に甘える。
「あの。江藤さん、お願いがあるんですけど、……いぬ。……あ、いや、犬じゃなくて、い、いっ、
遺影用の写真のことなんですけど、もし江藤さんでも内田さんでも母の写った写真あったら
貸してもらえませんか? むこうに帰れば写真あるんですけど私も気が動転しててそこまで
気が廻らなくて、今からまたすぐ病院戻らないと駄目なんで母の部屋探す時間無くて、それで
戸締りして行くんですけど、父のときと同じ葬儀屋さんなんで融通は利くと思いますけど出来れば
早いほうがいいんですけど……
あ……。……すいません。……病院は太田総合病院です」
冷静だったはずが、不意にロボット犬が脳裏をかすめ激しくうろたえてしまう。
しかし二人から突っ込みが入ることもなく、涙と鼻水でぼろぼろになっている内田さんが
花見のときの写真があると答えてくれた。
「……すいません。……じゃあ夜でもいいんで後で貸してもらえませんか?」
「……ええ。……準備しておきます」
「藍子ちゃん、すぐ病院行くの?」
「……はい。……死亡届とかの書類の関係で葬儀屋さんに早め印鑑に渡したほうがいいので。
それにそろそろ身内の者が病院に着くと思いますので」
涙目ではあるが内田さんも江藤さんも、そして取り乱してしまった自分も、だいぶ平常心を
取り戻しつつある。
「そう。わかった。……藍子ちゃん、運転気をつけてね。……あと無理しないでね」
「……はい」
「……藍子さん。……写真、USBメモリーとCDロムどっちがいい?」
「は……?」
「……写真、プリントしたのと画像入ったメディア両方準備したほうがいいでしょ?」
「あ……。えーと、お任せします、内田さんの用意しやすいほうで。……わざわざすいません」
いまいち波長が合わないなと、心の中で苦笑する。
しかし一瞬理解に苦しんだが内田さんなりに気を遣っているのだろう。好意はありがたく頂戴する。
398
:
「電子の瞳」 11/39
:2012/08/10(金) 23:52:43 ID:RqRH2I3w0
「……うん。じゃあこれから準備して落ち着いたら病院持っていく」
「はい、お願いします。……あと江藤さんすいません、申し訳ないんですけどご近所さんに
母のこと連絡してもらっていいですか? ……ちょっと私誰に連絡すればいいかわからなくて」
「藍子ちゃん。そんなこと心配しなくていいから早く病院に行ってあげて。近所に連絡したら私も
内田さんと一緒に行くから。でも、藍子ちゃん、こんなときだからこそ本当に車には気をつけてね。
それと無理なことはしなくていいからね」
「……はい。……気をつけます。……すいません、じゃあ、あとお願いします」
江藤さんの心遣いが目に沁みる。
背を向け家に入る。台所の食器棚。変わっていないはんこ置き場から三文判を取り出す。
玄関の鍵を閉め車に乗り込む。
しかし、アクセルを踏むには視界がぼやけ過ぎていた。
目をこすりながら、しっかりしろともはや口癖になった呪文を唱え続けた――――――――
太田総合病院、慰霊室。
嫁ぎ先の義父。そして母の実家の長女である六十二歳になる伯母と、婿旦那の伯父が
すでに母との対面を済ませていた。
私を入れて四人、縁者への連絡状況や葬儀に関することがぽつぽつと話されていく。
そして数十分後、葬儀業者の担当が来て、葬儀の日時が正式に決まった。
明日朝一番で自宅に搬送、通夜。明後日、お昼葬式、そのまま火葬場へ。
父のときとまったく同じで。
運良く父の時と同じ担当者がまた面倒を見てくれる。それだけ伝えれば話はついたようなものだった。
続いて江藤さんの団体が到着する。
江藤さん内田さん。後の二人は顔は憶えているが名前と一致しない。丁重な挨拶を受け、ああそうかと
思い出す。そしてそれぞれ母との対面を果たす。
「……藍子さん。これ写真」
約束通り、早速内田さんから大きな封筒を受け取る。大袈裟なと思いつつ、軽く礼を言って
さっそく葬儀屋さんも含めたみんなの前で中身を確かめる。
まさかのA4プリント用紙。
その中で、江藤さんと一緒に、母が静かに微笑んでいた。
「…………いい写真……ですね」
私の知らない母。
五枚の写真。三枚は昼の桜をバックにしたもので、残りはカッパを着込み、草刈り機を担いで
妙なポーズですましている写真だった。
「三脚使ってロウ形式で撮ってるから。でも、安いデジカメでもカメラの水平と手ぶれに気を
つけてればだいぶ違ってくるわよ。あ、CDはジェイペグに変換して落としてるから大丈夫」
「 …………。」
いや技術的なことじゃなくて雰囲気が。つーか、専門用語解りません。
心の中で突っ込むも当然言えるわけはなく、目をこすりながらただこくりとうなずいた。
「これ、今年の桜?」
写真をしげしげと見つめながら、ハンカチ片手に伯母が内田さんに尋ねる。
「そうです。泉さんに誘われて三人でお昼食べに、桜の前でお弁当広げたんです。
あと草刈りのは去年の夏の始めですね」
気持ちの整理ができたのか、内田さんはだいぶ落ち着きをとり戻していた。カメラ用の三脚を
持っているくらいだから写真を撮るのが好きなのだろう。答える声には程々の明るさがある。
「そう。じゃあ、あたしが最後に会ったより後ね。ほんといい写真。なんか女優さんみたい。
……悔しいわね。ちょっとバランスが違うだけでどうしてこんなに差がついたのかしら?」
面長の母、丸顔の伯母。
間違いなく姉妹で似ているのだが、微妙に違う。
ハンカチ片手におどける伯母。
みんな笑うところなのは判っている。だが、切り取られた母の笑顔はあまりにもせつなすぎた。
笑い声に代わり漏れたのは、鼻をすする僅かな涙声だけだった――――――――
399
:
「電子の瞳」 12/39
:2012/08/10(金) 23:54:56 ID:RqRH2I3w0
お通夜当日。
私の実家に泊まり込んだ伯母。早朝から駆けつけてくれた江藤さん内田さん。
そして昨夜病院に来たが一旦家に帰り、いろいろな荷物とともにダンナの運転するミニバンに乗り、
孫を引き連れて義母がやって来た。
父の葬儀を見ているので義母の準備にぬかりはない。
嫁ぎ先周辺の立派な葬式と比べればママゴトみたいなものだろう。私が伝えた以上に必要とする
ものを持ち込み、まだ事をよくわかっていないと思われる孫を見ながら台所居間座敷と動いた。
神経質とは言わないが、だいぶ綺麗好きだった母。
どこの部屋も目立つ汚れやほこりは無く、掃除の必要もないくらい家の中は綺麗にされていた。
ただ、子供が貼ったと思われるピンクのハローキティのシールが下駄箱にそのまま残されていた。
カード大のビニールでできた厚いタイプのもので、廊下側の側面と引き戸の二ヶ所に同じものが
貼られている。しかし剥がそう軽く引っ掻いたら糊の部分が残るという最悪の結果を招いたので
そのままにすることにした。上の娘が貼ったのかデタラメに貼られたわけでもなく、同じ高さで
水平も取れているのでそんなに見苦しくもない。とりあえず各部屋の要所の掃き拭きで体裁を整え
母の帰りを待った。
黒い車に乗って母が帰ってくる。
棺桶、簡易的な祭壇と遺影。親戚一同と札が入った花が二組。
質素そのものの供養物。葬式なんかに無駄金使わなくていいと言い残した父のときと同じ。
と、思っていたが、葬儀業者の担当がなにやら台を置き小型の液晶テレビを据え付け、
電源を入れた。
「おーっ」
内田さんの撮った写真と思われる数々の静止画が、穏やかに移りゆくスライドショーとなって
画面に映りだされた。
私の声に手を止め、ぞろぞろとみんな集まってくる。
「なんか恥ずかしい」
内田さんがつぶやく。しかし満更でもなさそうだった。
「おばあちゃんテレビ出てる」
四歳息子の素朴な感想。
「凄いわねー。今のテレビなんでも出来るのね。やっぱりチューナーじゃなくて液晶テレビ
買ったほうがいいわね、安くなったし」
どこか残念な伯母。
「……これからお年寄りいっぱいくるからありがたいわ」
早くも涙目の江藤さん。
「……えーと、これ頼んでないですよね。お金かかるんですか?」
ちょっと感動したが、オプション料金をふんだくられるのも嫌なので担当に確認する私。
「いや、遺影の写真わざわざCDでもらいましたんでね、料金は結構ですよ。写真絞り込んで
DVDに作り直してますけど、それだけでたいして仕事してませんから」
「おー、すいません、ありがとうございます。内田さんもありがとうございます」
さもすれば不謹慎と思われるかもしれない。と不安がよぎるが、葬儀業者が持参するくらいならば
ごく普通の葬儀にも普及しているのだろうと素直に甘えることにする。
400
:
「電子の瞳」 13/39
:2012/08/10(金) 23:56:40 ID:RqRH2I3w0
葬式の打ち合わせが始まる。
三人の弔辞。孫二人による簡単な別れの言葉。そして喪主挨拶。
三十分どころか十分で終わるかもしれないと伯母が笑う。長いだけの葬式よりよっぽどいいと
義母も笑う。
火葬場への移動の際、運転手さんはくれぐれも飲酒はなさらないように。
担当から念を押される。ダンナ。マイクロバスを借りて明日来る義父。ともに晩酌はやらず、
付き合い以外ではほとんど飲まないタイプなので問題はない。
最後に明日の予定時刻を再確認し、三人の人足を連れて葬儀業者の担当が帰っていく。
簡単な仕事で滞在時間は一時間にも満たないだろう。しかし要点は明確に説明され充分事足りた。
そして葬儀業者と入れ替わり、早速、二台のタクシーが家の前で止まる。
江藤さんと同年代か年上と思われる女性四人と男性二人の団体さん。
ごめんくださいと言う挨拶より早く、私と江藤さんが玄関に出迎える。どこか見覚えのある人が四人。
あとの二人はどう考えても初対面のお年寄りだった。
焼香を上げたあと、内田さんからどこそこの誰々さんと紹介される。
タイミングを計ったように伯母と義母によってお茶やジュース。やっと朝九時半を過ぎたというのに
お茶菓子に混じって、はやばやお酒と簡単なつまみも用意される。
「……泉さんには、庭の草刈りとか家の電気のこととかいろいろ面倒見てもらってね」
勧められるままに日本酒を手にした男性が話を切り出した。それぞれ好みの飲み物を手にした
五人がうんうんとうなずく。うち、二人の女性は静かに泣いている。
江藤さん宅であれをしたこれをしたなどの話は聞いていたが、どうやらそれだけでは飽き足らず
高齢者の一人暮らしや老夫婦だけで住む家を江藤さんとともに母は訪問していたらしい。
庭の草刈り草むしり。蛍光灯や電球、および解りづらい位置、機能を果たす電池の交換。
そんな、あまり不便は感じないが出来るなら直したいぐらいの小さなことを、母は進んで手助け
していたようだ。
「草刈りでも電気の球の交換でも何でもやってくれて、何をやっても絵になる人だった……」
冷や酒が注がれたコップを置き、ぐすりと鼻を鳴らし男性は顔に手のひらをあてた。
「……まだまだ若いのにもったいない。……旦那さんも早かったのに意地悪は続くもんだ」
コップに手が伸びる。そしてありき日の母が映し出されるテレビを赤い眼で眺めた。
金曜日。日中。
弔いに来てくれるのは時間に余裕のある人たち。
父を知るもの、母を知るものがぽつりぽつりと訪れてくる。父のときと同じように通夜葬式初七日
全部ふっくるめたことにして、飲んでも差し支えの無い人にはお酒を振舞う。
藍子ちゃん久しぶり。お孫さんも大きくなって。
ある程度覚悟はしていたが、何度も繰り返される死因の説明や、涙も交えた近況報告が
次第につらくなってくる。江藤さんや内田さんがそばにいるとはいえ、やはり主役は母、
そして喪主の私。始めだけでとうの昔に子供と一緒に二階の遊び部屋に逃げ込んだダンナを
少し恨めしく思いながら、なんとか務めを果たす。
江藤さんに、来そうな人はほとんど来た。と教えられたのは午後四時を廻った頃だった。
母の実家関連の人は今日は来ないで葬式に来ると伯母から聞いている。
喪主失格と言われそうだが、父の遺言にのっとり、私も弔い客に混じって軽くお酒を飲んでいた。
ひと段落ついたと思ったら急に酔いや疲れが顔に出たようだ。伯母や江藤さんに少し休んだら
と言われた瞬間、張り詰めた糸が切れるように居間で眠りに落ちた。
「アイ子、アイ子?」
どこかで私を呼ぶ声がする。
「…………うおっ、かずみん」
顔を上げた先に中学の同級生だった和実がいた。その後ろで和実の父がぺこりと頭を下げた。
気を利かせたのか、江藤さんや伯母達は缶ビールと乾き物の菓子皿を置いたあと、揃って
座敷に移動している。ちらりと壁掛け時計を見る。どうやら一時間ほど眠ってたようだ。
401
:
「電子の瞳」 14/39
:2012/08/10(金) 23:58:13 ID:RqRH2I3w0
「喪主がもう平常運転?」
たぶん叔母達から話を聞いたのだろう。そう言いながら和実は少しにやけながら缶ビールを
指差した。もう焼香を済ませたようで和実の父は少し赤い眼をして折りたたんだ風呂敷を携えている。
「……いやいや。涙も枯れ果てたんで水分補給ですよ。……なんで来た?クルマ?」
「ううん、親子水入らずでサイクリング」
和実の家とは5キロほど離れているが大きな坂道もなく自転車ならそれほど苦にならない
時間でこれる。
地元で一番仲が良かった奴。
部活のランニング最中、空き地の隙間で煙草を吸ってるのを先生に見つけられ、親が呼び出しを
喰らった以来の腐れ縁である。
高校卒業後も結構一緒に遊んでいたが、ともに結婚し家を出て、次第に連絡を取らなくなって
しまうパターンで現在に至っている。
ご無沙汰してます。わざわざすいませんと和実の父に挨拶し、二人に缶ビールを渡す。
すみに寄せられた灰皿を取り寄せ、そして二人が飲みやすいように私も缶ビールを開け口をつける。
「つーか、かずみんさ。ありがたいとは思うけど、まさかこのためにわざわざ帰ってきたの?」
二十四で結婚。旦那と子供二人、ちょっと離れた街でアパートを借りて暮らしている。
「……いや。……実はいま実家いるんだわ」
そう言って和実は少し苦そうに缶ビールを飲んだ。
「ん、休みずれて今頃帰省中?」
「いや、実は別れちゃってさ……」
「へ……?」
「すいません、離婚しちゃいました」
「はあー!?」
私の声に今度は和実の父が苦笑いを浮かべながら缶ビールを傾けた。
「……おいコラ。人に平常運転とか言っときながらアンタもそのざまか?」
「かたじけない。やっぱ駄目やね、出来ちゃった婚は……」
ビール片手に、きまりが悪そうに頭を掻く和実。
不意に、押入れに閉じ込めたロボット犬の黒い顔が頭をよぎる。別に離婚を責めるつもりはないが、
気が許せるせいか小さな苛立ちや怒りの矛先が和実に向けられる。
「あー、どいつもこいつも何でこんなときに限ってめんどくさいこと持ち込むんだよ」
「申し訳ない。……まぁ、それは置いといて。……随分急だったよね、お母さん」
心苦しさがあるのか和実から軽く謝りがはいる。そしてすぐさま本来の話に戻る。
「まあね。まだ実感が沸かないというか、信じられないというか……。でも、んなことも
言ってられないしね。……お父さんも気をつけたほうがいいですよ。お酒とか煙草の量多い人は
体のこと気にしたほうがいいです」
「ははは、孫と言うか子供増えたからね。定年までしっかり健康管理するよ。定年なっても
楽させてくれそうにないけど」
和実の父はそう言って和実を一瞥したあと、少し申し訳なさそうに笑った。
私の両親より十歳年上だったはずで、そろそろそんな話題が出てもおかしくないころだろう。
ただ、いい意味で気を遣わないで話してくれるので、暗い気分を一時忘れさせてくれる。
「……そう言えばかずみんち犬飼ってたよね。元気にしてる?」
急にロボット犬が頭に浮かんだのは覚えがある。種類はよく解らないがダックスフントのような
犬を和実が飼っていたからだ。茶色と黒の毛色で足の短い、なにかと忙しい犬だった。
「だいぶ前に死んじゃった。もう七、八年なるかな。……突然どうした?」
「あ、いや。……子供がね。……犬飼いたいとかなんとかぬかしてはじめてさ」
母が知らないうちに犬飼い始めてて。ロボットの。
そう口に出そうになったが、咄嗟に子供のせいにしてごまかす。
402
:
「電子の瞳」 15/39
:2012/08/10(金) 23:59:37 ID:RqRH2I3w0
「そう。……可愛かったけどね。ちゃんとわたしのクルマの音わかってて、クルマで帰ると
犬小屋から出てしっぽ振ってお出迎えしてくれるの。でも死んじゃうとやっぱ喪失感
みたいなのでかくてね。また飼いたいとは思うけどつらくなるからしばらくはいいかなって。
それに今は子供で忙しくてそれどころじゃないし」
「……そっか。犬って結構頭いいもんね。……で、話し戻して悪いけど、お母さんよく離婚
許してくれたね。大丈夫だった?」
「いろいろあったけど……。もうね、娘は憎くても孫は可愛いくてしかたないって感じ。
なんて言うか、もう孫がいればわたしなんかどうでもいいみたいな」
「あはは、わかるわかる。うちの親もそうだった」
和実とずっと喋っていたかったがそういうわけにもいかず、束の間の気楽なおしゃべりは
和実の父が腰を上げたところで終わりとなる。葬式が終わって落ち着いたら速攻で家飲みしようと
約束し、玄関先で手を振り二人を見送る。
夕暮れ。
淡い光の中を普通の自転車に乗って和実親子が帰っていく。平凡なはずの風景も、もう私には手が
届かないと思うと途端に悲しみがこみ上げてくる。だが、まだ始まったばかりで仕事は残っている。
滲んだ涙をごしごしと拭い、あとひと踏ん張りと気合を入れなおし、役目に戻る。
四人兄弟の末っ子だった母。
だいぶ暗くなった頃、遠方から母の二人目の姉と兄が、空港から伯父の車に送られてやってきた。
ともに飛行機を使っても移動で数時間潰さなければならない場所で暮らしている。余程のことが
なければ顔を見ることはない。どちらの顔も父の葬式の時以来である。
突然の死。早すぎる死。
ありきたりな会話が繰り返され皆また肩を落とす。そして二人が泣き明かした後、葬式や火葬後の
予定をいるもの皆で確認する。
もう夜も九時をまわり、近隣から弔いに来る人もいない。
母の兄弟が揃い、改めて母を送るささやかな酒宴が始まる。そんな矢先、車の止まる音がした。
喜久雄おじさん。
二つ年下の、死んだ父の弟が奥さんに送られてやってきた。
「……藍子。俺、今日泊まってっていいか?」
「あ、うん、いいよ。寝る場所子供の遊び部屋で散らかってるかもしんないけど」
焼香を上げたあとおじさんに尋ねられる。昨日の時点では行けるなら通夜にも顔を出すという
事だったがどうやら仕事の目処がついたのだろう。予定はしていなかったが、父と似て口数が
多く、場を明るくにぎやかにしてくれる人で断る理由はどこにもなかった――――――――
「美人薄命とはよく言ったもんだよなあ……」
壁掛け時計の短針はほぼ真上を指している。
一旦帰る者は帰路につき、泊まっていく母の三人の兄弟と喜久雄おじさん、そして私が残る。
父と母、中学の同級生で家もそれなりに近いことから、長女の伯母と喜久雄おじさんが中心と
なり昔話や最近の地元の話、家族そして病気のことなど、コップを片手に会話が続いていく。
飲み明かすつもりもないが皆程々にお酒が強く、ちびちび飲みながらのんべんだらりと
時を重ねていく。
「喜久雄クン。ちょっと聞き捨てならないわね」
「まあ私たちも美人姉妹ってもてはやされたけど、年も離れてたし泉は別格だったから」
二人の姉は六十二、六十。兄は五十六、末っ子の母は五十で喜久雄おじさんは四十八。
父のことも邦雄クンと呼んでいた人たちからすればまだまだ子供みたいなものだろう。
二人の伯母がくすくすと笑う。ほんの少し母の面影を残す伯父もまた苦笑いを浮かべている。
この場の五人、酔いと思い出したようにこみ上げる涙で眼は赤い。ただ、それも嘆きの涙から
母を慕い想う涙に移ろいつつある。
403
:
「電子の瞳」 16/39
:2012/08/11(土) 00:01:21 ID:4w.gkcV.0
「いや、もちろん恵子姉さんも公子姉さんもべっぴんですよ、あたりきですよ。……でもね、
なんていうか、なんかいい人ほど早く死ぬっていうかね……」
「キクおじ。それもちょっと御幣あるんじゃね?」
「いちいち突っ込むなよ言葉のあやだからよ。藍子もなあ、もう少し黙ってりゃいい女なんだけど」
「よく言われます」
「その一言が余計なんだよ。なしてわからん?」
伯父伯母がやれやれと言わんばかりに失笑する。
そしてじゃれる私を追い払うように手を振ったあとセカンドバッグを手に取り、喜久雄おじさん
は話を切り出した。
「もう三十年前になりますか……。
入籍する前から俺の家で暮らしてたんですけど、藍子できてお腹大きくなって泉さん仕事
辞めた時ですよ。仕事に出た最後の日だけど、お土産といいますか記念品貰いまして。
泉さんいわく、退職記念で貰ったけど使わないから代わりに使って、って俺にこれくれましてね」
そう言って喜久雄おじさんは持ってきたセカンドバックから、もうあまり見る事の
なくなった小型のカセットプレーヤーを取り出した。
大切な思い出なのだろう、そのプレーヤーはシルクのような真珠色のスカーフに丁寧に
包まれていた。
「多分初代だと思うんだけど、一世風靡したウォークマンですよ。ソニーの」
「――!?」
思わぬところから、思わぬ名が飛び出してきた。
咄嗟に聞き返しそうになる。しかし私よりも先に伯父が驚いたように声を上げた。
「おー懐かしいな、それ俺も貰ったよ。……勝手に送られてきたんだけど」
「……泉仕事辞めたときでしょ? あのとき確かうちにはテレビ買ってくれたような?」
「そうそう。私の嫁ぎ先にも突然泉からテレビ送られてきた」
叔父に続き二人の伯母も驚き、どこか懐かしむような笑みを浮かべ会話に加わる。
「お母さんってソニーで働いてたの?」
私一人微妙に蚊帳の外になっている。が、ロボット犬が脳裏をかすめ聞かずにはいられなかった。
「いや、ソニー向けの電子部品作ってる工場ってだけで正式にはソニーじゃないな。
結構大きい工場だけど、名前も普通になんとか電子工業って感じだったからたぶん下請け孫受けか、
関連企業ぐらいだろうな」
「今の中国とか台湾みたいなもので弱電関係が勢いあった頃よね。泉も十八になったら
夜間の交代制で働くって言ってたわ。その分お金もいいからって」
伯父が答え伯母があいづちを入れる。無言の私をちらりと見たあと、喜久雄おじさんは話を続ける。
「それで、そのとき俺まだ高校生でしてね。本当は貰ったんじゃなくてわざわざ買ったんじゃと
疑いましたけど、貰ってしまえばこっちのもんで、周りに持ってる奴なんて誰もいなくて凄い
嬉しくてそれこそテープ擦り切れるまで聞いてましたよ。家にはモノラルのラジカセしかなかった
けど気分はステレオでね。そのあと兄貴も車買い換えるからって乗ってた軽自動車俺におろして
くれましてね。ラジオしかない車だったんでウォークマン聞きながら随分ドライブしたもんです。
二人で家建てる前で余裕なんてあるわけないのに、ちょっと早いけど高校卒業祝いだとか言って
無理しちゃってね。……うちの母親死んだ時も、兄貴のときも泉さんつきっきりで看病してくれて。
…………ほんとに泉さんにはどんだけ世話になったか」
「……俺には社内販売で安かったからって言ってたな」
「……あたしもそう聞いたわ」
「……うん」
404
:
「電子の瞳」 17/39
:2012/08/11(土) 00:03:00 ID:4w.gkcV.0
昔話があだとなり、場に再び重い涙が蘇る。
しかしすぐにでも確かめたくて、はびこる涙を蹴散らしトイレに立つふりをしてさりげなく
居間を覗いた。
「そういうことか……」
32型の液晶テレビ。
いままで特に気にしたことはなかったが、テレビのメーカーは案の定ソニーだった。
とくれば母の部屋にあるパソコンも、もはや見るまでもないだろう。
ささやかな安堵感を覚え、ため息が漏れる。
何の前触れも無しに突然目の前に現れた犬型のペットロボット。
意味が解らなかった。
そして気が動転していたとはいえ、その無機質な不気味さに私は躊躇うことなく蓋をした。
しかし伯母達の話を聞いて母の想いはなんとなく理解できた。
ほんの三年しか努めていない私でさえ、勤め先だった銀行の口座は大切に使っているし
貯金やローンなどの金融商品はいの一番に勤め先だった銀行の商品を検討する。
電機物が好きだった母。
それが十代後半の青春まっしぐらな頃に働いた職場でつちかわれたものならば、下請けや
関連企業だったとはいえそのメーカーに愛着を持つのは至極当然のことだろう。
生活に余裕ができた今、昔少し関係のあった会社が作った最先端ペットロボット購入。
ついでにパソコンも。だけど年甲斐もなく何買ってんだと私にぶつくさ言われそうなので、
誰にも見せずに隠し持っていた。となれば話はすべて収まる。
いやー、お母さんお茶目でさ。実は……。
更なる追い討ちでそれこそお通夜状態になるのは目に見えているが、そう切り出せば話の流れ的に
自然だろう。もうロボット犬を隠す必要も無い。喜久雄おじさんのウォークマンが隠れ蓑になって
くれるはずだ。そうトイレで一考し、わざとらしく何度も水を流して座敷に向かった。
「藍子。この家どうすんだ?まさか売ったりしないよな?」
「へ……?」
しかし私の思惑は速攻で打ち砕かれる。
喜久雄おじさんの一言によって、座敷の話題は別のところにシフトされた。
「すぐにどうこうって話じゃないけど、なんとか残せないか?藍子も恵子姉さんも
そんな遠くなくて来やすい場所にあるんだから、売ったり取り壊したりしないで残そうや。
それで月一回、いや彼岸ごとでもいいからみんなで集まって兄貴と泉さん悼む会やらないか?」
「……ごめん。まだそこまで頭まわってなかったや。……残せるなら残したいけど」
思っていたこととあまりにもかけ離れた話題で思考がおぼつかない。
「藍子ちゃん、別に焦らなくてもいいわよ。でも家のことも含めて相続関係は手続きが
いろいろ面倒だから落ち着いたら早めに取り掛かったほうがいいわね。保険でも銀行でもこっち
から請求しない限り向こうは絶対お金出してくれないから。つらくて大変だとは思うけど、
家の中全部ひっくり返して通帳とか保険証書探しなさい。せっかく頑張って貯めたもの
どぶに捨てるようなまねしちゃ駄目よ」
涙目ながらも、場がいきなり現実的で生臭い話になる。
父が死んだときはそういうことは一手に母が請け負ったし、ある程度準備も出来ていた。
しかし今回はあまりにも突然すぎて、とにかく葬儀のことにしか頭が廻らなかった。
まだ葬式も終わってないうちから不謹慎かもしれない。
だが伯母の言うとおり落ち着いたら早めに着手したほうがいいだろう。
405
:
「電子の瞳」 18/39
:2012/08/11(土) 00:06:22 ID:4w.gkcV.0
「……遺産相続か。……面倒なんだろうな」
「藍子ちゃん。あたし達三人、泉の遺産なんていらないからね。相続人から外しておいて。
それでもし余裕があるようなら喜久雄クンが言ったようにこの家残してもらいたいわ。
泉や邦雄クンがこの街で頑張って生きた証だから……。でも、まずは葬式の費用とかお墓の
こととか払うもの全部払ってからね」
「伯母さん……」
「藍子ちゃん。俺も泉と邦雄君には世話になるだけなって何もしてやれなかった。
だから罪滅ぼしって訳じゃないけど、泉の残したものは受け取れない。
藍子ちゃんが三つか四つのときで憶えてないかもしれないけど、泉が家建てた後、俺も中古だけど
家買ってさ。滅多に行けないからってそのときわざわざ飛行機乗って三人で遊びに来てくれたんだ。
それで帰り際に二人からお祝い貰ってね。現金十万円とスーパーの商品券五万円分……。
俺より六つも年下の妹夫婦から貰う額じゃないよな。俺なんか泉が家建てるとき本当に
まったく何もしてないのにそんなことひとつも顔に出さずにぽんと置いていった。情けなかったけど
頭金だなんだで生活に余裕なくて心底助かったよ。それからも事あるごとにわざわざ書留で
お金送ってくれてね。それなのに俺は不義理のしっぱなしで……」
伯母に続き、伯父が眼を真っ赤にし申し訳なさそうに話す。
叔父の言うとおり私にはまったく記憶にない初めて聞く話だった。
果たしていくら身内とはいえ、そんなにぽんぽんとお金を出せるほどの余裕がうちにあったの
だろうか。
「親父、見栄っ張りだったから……」
「泉も見栄っ張りというか意地っ張りというか、結構プライド高かったからね。似た者夫婦なんでしょ。
私も本当にいろいろよくしてもらった。もう生前に遺産貰ったようなものよ。だから気にしないで。
……ごめんね藍子ちゃん。本当は今話すことじゃないのにね。もう明日帰っちゃうから早めに言って
おいたほうがいいかと思って」
そう言いながら二番目の伯母が涙を拭いた。
父の残した保険金で母は働くことなく暮らしていた。そしてそれはみんな知っている。
実際のところ母がどれだけお金を持っているか見当もつかないが、テレビドラマのような遺産を
めぐる骨肉の争いが起こらないように伯母達のあいだで前もって話し合ったのだろう。
父のときもそうだった。
三人兄弟の真ん中だが、父の幼い頃に両親が離婚。その後、父と喜久雄おじさんは一度も別れた
父、そして長男と会っていないらしい。早い話が絶縁状態で、そして今現在どちらも所在不明。
生きてるか死んでいるかも分らない。早くに喜久雄おじさんが相続権を放棄し、もし別れた父や
長兄が現れても一切財産分与はしないと宣言した。
贅沢をしなければ一生遊んで暮らせる。
一括で貰ったのか、年金型で分割して貰っているのか不明だが、母の言うことを真に受ければ、
保険金の残高はかなりの額になるだろう。たださすがに具体的な物は何も見えてないので、
伯母達の声を一旦胸に収める。
「……うん。まず、もう少し落ち着いてから考える。……一応聞いておくけど、固定資産税だっけ?
家の税金とかって高いのかな?」
「この家なら多分十五万でおさまると思うけどな。ただ家として機能させるなら電気ガス水道は
止めないほうがいい。電気とかの基本料合わせてたまに使うぐらいなら税金合わせて月三万みて
おけば余裕で釣りくるだろ。俺もいくらか出すから何とかしようや…………。
……悪い。もう少し落ち着いてからだな」
もう場違いな話でもないが、そう言ってすまなさそうに喜久雄おじさんは頭を掻いた。
月々三万円の出費。簡単にはいわかりましたと言える額ではない。母が残すことになるお金を
あてにしなければ厳しいだろう。突然の話とはいえ自分の不甲斐なさに溜息が出る。
気の抜けたビールに口をつけ、重い会話が途切れたついでに横目で時計を見る。
午前一時。針を見た瞬間眠気が襲ってくる。そろそろ伯母達も疲れただろう。涙なのか酔いなのか
眠気なのかもう赤い眼の判別はつかない状態だ。
「……そろそろ布団しこうか?」
「……そうね。……藍子ちゃんこそ疲れたでしょ。あたしたち勝手に布団出すから、藍子ちゃん
先に休んだら?」
406
:
「電子の瞳」 19/39
:2012/08/11(土) 00:08:23 ID:4w.gkcV.0
実際のところは私が眠いだけだった。狙った通りに伯母からお休みの言葉を引き出し、そして
喜久雄おじさんに一声掛ける。
「……うん。悪いけどそうさせてもらいます。……キクおじ。二階に布団出しておくから
適当にやってて。お母さんには悪いけど百姓は早寝早起きが基本だからそろそろ限界で」
「ああ悪いな。……藍子、明日の弔辞俺が一番先でいいんだな?」
「うん。キクおじ、恵子叔母さん、江藤さん。それでちょっと心配だけど沙織と翔太の順番」
「……わかった。……早いもんだな。兄貴死んだときなんて沙織やっと立てるぐらいで翔太
なんか影も形もなかったのにな」
「あたり前だっちゅうの。まだ翔太四歳だし。……うん、まあ、そういうことで申し訳ないけど
あとお願いします。じゃあおやすみなさい」
叔母達のおやすみという声を聞きながら二階に上がる。
物置兼子供の遊び部屋と化した二階のもうひと部屋に喜久雄おじさんの寝る布団を敷き、自分の
部屋のベッドに倒れ込む。
お風呂入らなきゃと思うも一度閉じたまぶたは開くことなく、しまったと飛び起きたときには、
すでに外は明るみをおび始めた朝だった――――――――
土曜日。朝五時前。
農家に嫁いで十年。染み付いた習慣で自然と目が覚める。
下に降りるとすでにみんな起きていて、二人の伯母は朝ごはんの準備をし、伯父は新聞を読み、
喜久雄おじさんは携帯電話で話し中だった。
特に手伝うこともなさそうだったのでざっとシャワーを浴びる。
髪を乾かしているところで、喜久雄おじさんから二人の息子がこれから来るからと聞かされる。
中学生と高校生。ともに野球に打ち込んでいて、学校はともかく部活は休めないという理由で
早朝の来訪だ。十年前、私の結婚式で花束贈呈役をやってくれた二人の従兄弟だが、その時に比べ
二人ともだいぶ口数が少なくなった。少し寂しくもあるがそれが普通のことだろう。
予定通りの時間に喜久雄おじさんの奥さんと従兄弟二人がやってきた。
一家四人で手を合わせたあと、父の葬式の時もいたはずだが改めて叔母達に紹介する。
朝早くからありがとう。野球頑張ってね。練習終わったらこれで何か食べて。
学生服が眩しいのか伯母達は目を細めながら小遣いを渡した。上の子は涙を滲ませ、下の子は
どういう顔をしたらいいか分らないようで、困り顔でありがとうございますと頭を下げた。
あわただしく従兄弟とおじさんの奥さんが去ったあと、簡単な朝食をとる。
景気付けだといきなり喜久雄おじさん、伯父、私の三人で缶ビールを煽る。そして十二時開始の葬式
までにどれくらいの人が来るのか大まかに確認する。
九時になれば嫁ぎ先の家族縁者が総出でやってくる。江藤さん内田さんもその頃だ。
十時頃、父母の中学時代の同級生が結構な数来るらしい。そして母や伯母達の親族関係が十一時頃から
葬式、火葬と参列する。
時間は六時半。喪服を着るにはまだ早い。
それでも突然の訪問者があってもいいようにそれぞれ身を整え、そして身を休める。
朝一番の弔問者は意表をついて私の中学校の同級生四人だった。
おくやみ欄見たらびっくりしちゃって。と切り出され、お決まりのパターンで会話が進んでいく。
二人は私の結婚式に呼んだが、もう二人は属するグループが違う人で正直意外だった。
四人のうち二人は結婚しているが、まだ子供はいないようで現れたダンナと子供二人が話のネタに
なり葬式直前とは思えない黄色い声が上がる。そして連名で頂いた御霊前の香典返しのつもりで
缶ビールやジュースをそれぞれに持たせた。
407
:
「電子の瞳」 20/39
:2012/08/11(土) 00:10:57 ID:4w.gkcV.0
「でも藍子元気そうでよかった。うちの田舎のばあさんの葬式のとき、そこの家の人心労で
倒れちゃって救急車呼んだからね。そりゃもう大騒ぎでさ。……だからたいへんだとは思うけど、
あんま無理しないでね。藍子変なところで生真面目だからさ」
優しい言葉に身がつまされ目頭が熱くなる。ぐっと堪え、偉そうに講釈をたれる。
「……あはは、泣かせること言うなよ。……まあ、頑丈だけが取り柄だからそれは大丈夫。
それに峠はもう越えちゃったしね。あとは時間かけてゆっくり下るだけっす。ちょっとつらいけどね。
……あんたらもさ、親孝行したいときには親は無し。ってならないように日頃から親のこと
気にかけておいたほうがいいよ。……うちの親父のときはがんで余命宣告されてたからいろいろ
準備できたけど、さすがに今回はまいってるから」
親が死んだというのに、まるで他人事のように言葉が出る。
もう場の雰囲気は完全に中学時代の教室になっていた。改めて友達のありがたさを痛感する。
「……親が死ぬなんて考えたことないなぁ。……なんていうか一緒に暮らしてて一緒に年食ってく
からさ、年とったなぁとか老けたなぁとか解んないんだよね。藍子には悪いけど、親はいつまでも親。
みたいな感じでいまんところ死ぬなんて想像できないよ」
「まあ、私んとこが早いだけだけどね。それでも親父のがんはしょうがないとしても五十そこらで
脳出血で死ぬなんて夢にも思わなかった。一寸先は闇ってゆうかホント何あるか解らないよね」
「うん。さすがにこの田舎じゃ通り魔はなさそうだけど交通事故は充分ありえるしね」
井戸端会議よろしく玄関先で喋っていたら小さくクラクションを鳴らされる。
見覚えのある顔が窓越しにぺこりと頭を下げた。父の葬式にも来てくれた父と母の同級生の一人だった。
また落ち着いたらと私の友達を送り出し、車を連ね団体でやってきた同級生達を出迎える。
背の小さい、随分可愛らしい女性が私の前に立った。
「……藍子ちゃん?」
「……はい」
返事とともに手を握られた。
そして、そうそうと言いながら大粒の涙をこぼした――――――――
男性六名、女性七名の母および父の同級生達。
ひと通りの涙のあと、伯母と喜久雄おじさんが中心となって場を仕切り始め、子供二人が活躍する。
四人が代表で葬式に参列し、残りの人は父の墓へお参りに行ったあと、地元で小規模な同窓会を
兼ねたさよなら会を開くと、父の友人代表から聞かされた。
「お母さんとは小中学校、お父さんとは中学校で一緒だったの」
朝十時。
形だけの葬式だが、始まるにはまだ時間に余裕もある。しめやかながらも母の思い出話が語られ、
和やかに時が過ぎ行く。そして玄関先で私の手を握ったとても五十歳には見えない杉下と名乗る
同級生の一人が私の前で話し始めた。
中卒で働く。
さほど珍しいことでもないが、それでも当時でさえだいぶ少数派だったらしい。工場で働くことに
なる母と修行しながら美容師資格取得を目指す杉下さんは、互いに共感意識みたいなものを持って
中学時代を過ごしていたようだ。
やがて母は父と結婚し、地元を離れた杉下さんは修行を続け、遠く離れた街で自らの店を持つ
までになる。
408
:
「電子の瞳」 21/39
:2012/08/11(土) 00:13:53 ID:4w.gkcV.0
「別に日本一の美容師になるとか大それたこと考えてた訳じゃない。でも、自分の腕で
食べて行くんだから当然自分の店を持ちたいとは思ってた。結婚とかも考えたけど、結局は
仕事を選んで実家にもほとんど帰らないでがむしゃらに仕事をした。中学卒業してから泉と
邦雄に会ったのは成人式と厄払い兼ねたクラス会の二回だけ」
そう言って杉下さんはどこか懐かしむように遠くを眺めた。
父と母は入籍届けを出しただけで式は挙げていない。目標を持ち仕事に打ち込んでいたのなら、
地元や友達のことを忘れ邁進するのも別に不思議ではない。
「四十二の時、念願かなってやっと自分の店を持つことが出来たの。借金もあるしやっとスタート
ラインに立っただけだったけど、でもオープンの時はやっぱり嬉しくて身体が震えたわ。
地元の友達にもオープンの案内は出していて、祝電とか開店祝いのお花たくさん贈ってもらった。
形だけのことかもしれないけど、地元を離れた者にとってはそれだけで頑張れる糧になるの。
嬉しかった。それで泉と邦雄からもわざわざ祝電と開店祝い送ってもらってね、鉢植えの
お金のなる木。育て方のパンフレットまでついてて泉っていうか邦雄らしいって大笑いした」
八年前。同級生なのですぐに経年の計算が出来て助かる。
嫁ぎ先で作る家庭菜園の野菜物に関しては知識がついてきている。だが、基本的に草花に興味が
ないので観葉植物と思いあたるぐらいで、お金のなる木がどんなものなのか、また開店祝いに
相応しいものなのかいまいち理解できなかった。
「お店オープンして三ヶ月ぐらいたった頃だったわ。スタッフが受付したんだけどご新規さんで
一週間前に私指名で予約が入ってね、ロングをばっさり切りたいって。それで当日待っていたの。
そしたらね、よう杉っち。いい店だなって、いきなりかすみ草の花束抱えた邦雄と薔薇の花束
持った泉が店に来たの。それこそ何の連絡も無しにね」
涙を浮かべながらも、杉下さんは楽しそうに話す。
父と母なら充分やりそうなことだった。バカな夫婦だと思わず私もにやけてしまう。
「偽名使って予約したこと泉は謝った。でも驚いたけどクラス会から十年ぶりぐらいに会えて
嬉しくてそんなことは関係なかった。開店祝いとか貰ったけど、地元の友達で実際に店に来て
くれたのは泉と邦雄が初めてだったの。なんか中学時代に戻ったみたいで楽しくてね。
そのあとで、お洒落で落ち着いてていい店ね、杉っち偉い偉い。ってお店褒めてくれて……。
仕事が嫌になったときもある。辞めようと思ったことも一度や二度じゃない。でも続けててよかった。
大袈裟だけど、報われる瞬間ってこんな時のことだと思ったわ。嬉しくて涙出てきちゃってね。
泉も邦雄も歯の浮くようなお世辞言うタイプじゃないから余計にね」
素直に褒められたら誰も悪い気はしないだろう。
そして杉下さんの場合、褒められる対象の次元が違う。苦労してやっと手にした自分の店を
お世辞抜きで認められたなら喜びもひとしおだろう。
ハンカチを眼にあてたあと、杉下さんは持っていたバッグからシンプルな写真立てを取り出し
私の前に置いた。一礼をしてそっと写真立てを手に取った。
心が震える。
滅多に見ることのなかった、色の付いたワイシャツにダークスーツを着た父。
白い襟を出し、同じくダークスーツでショートの髪と派手なオレンジの口紅に負けていない母。
杉下さんを中心に、花束を持ち立ち並ぶ三人は、まるで大きなコンサートを成功させた音楽家の
ように誇らしげな笑みを浮かべていた。
我が両親ながら、不覚にもカッコいいと思ってしまう。
されど、亡き父と母を懐かしむには、その写真はあまりにも鮮やかすぎた。
409
:
「電子の瞳」 22/39
:2012/08/11(土) 00:15:03 ID:4w.gkcV.0
「…………なんていうか、……若いっていうか、青春してますね」
「うふふ。楽しかった。お金は貰ったけど本当に楽しくて夢みたいな仕事だったわ。
娘に赤ちゃん生まれるから髪短くしようかなと思ったけど近くにいいところなくて、って泉が言えば、
邦雄は邦雄で、考えてみれば式も挙げてねーし写真もねーしジジババになる前にプロに頼んで写真
撮ってもらおうかと思ってよ。だからね。しかもね、いざスタイリングすんでカメラはって聞いたら
胸ポケットから写ルンです出したの。ふざけんなコラって大笑いしたわ」
良き思い出。
杉下さんの笑顔はそう語っていた。
八年前。
孫の誕生を心待ちにしていた父と母。やがて来る悲しみなど影すら見えなかった頃。
「……でもね。……泉、私に邦雄の病気のこと教えてくれなかったの。喪中のはがき来ただけで」
「…………」
「電話でどうして教えてくれなかったのよって責めた。泉はただごめんって言うだけだった。
確かに地元にもほとんど帰らなかったし、連絡も入れなかった。でも泉も邦雄もずっと友達だと思ってた。
なんだか仲間はずれにされたみたいで凄いショックでね。しばらく仕事手につかなくてお店休んだの。
スタッフも泉たちが来たときのこと憶えてるから気を遣ってくれてね、気づいたら太田の駅に立ってた。
でも連絡入れてタクシー乗ればいいだけなのに私はそこから動けなかった」
また杉下さんの瞳から大粒の涙がこぼれた始めた。
もしかして杉下さんは父のことが好きだったのだろうかと、げすなことを考える。
「結局、泉には会わずじまいで実家に帰ったわ。……でも、やっぱりどこか納得いかなくて夜、
邦雄と仲のよかった同級生のところ訪ねたの」
「…………」
「そうしたら、いろいろ頻繁に会う人は口止めされてて、仲のいい人たちにも病気のこと知らされて
なくて、亡くなる二ヶ月前くらいに一緒にお酒飲んだときも痩せたなって聞いても、おかげさまで仕事
忙しくて孫娘も出来て遊ぶのも忙しいって病気のことなんか一言も口にしないでって聞かされて……」
「……杉下さん」
「それなのに私一人で勝手に先走りして、泉責めて恨んで、電話でいいから一言ごめんって謝れば
すむのにそれさえもできなくて……。本当は会っていろいろ話したかったのに、年賀状にあの時は
ごめんって書いて、忙しいせいにしてそれで自分の気持ち誤魔化して……」
うつむき鼻をすする音だけが残った。
母は死んだ。
もう杉下さんの胸を締めつける想いが果たされることはない。
涙があふれた。
しかし、その悲しみに寄り添いながらも、どこか冷めている自分がいる。
「……母がばっさり髪切ったときはびっくりしましたよ。娘生まれる前ですけど実家帰ったら
いきなり髪短くなってて、最初、えっ、この人誰?って思いましたもん。
……杉下さん。父のことは気にしないでください。っていうか謝らないといけないのは
こっちのほうですよ。ホント、バカな親父で、病人なら病人らしく寝てりゃあいいのに元気な
振りして見栄張ってカッコつけて自分ばっかり綺麗な思い出溜め込んで残された人つらい
思いすんの判ってんのに全部母に押し付けていけしゃあしゃあと死んじゃいましたからね。
……ふざけんなコラって話ですよ」
「 …………。」
「……すいません。父のこと嫌いじゃないんですけど、思い出したら急に腹が立っちゃって」
何を話してるんだと我に返る。
だが湿っぽい涙を吹き飛ばすチャンスだと、ここぞとばかりに調子に乗る。
410
:
「電子の瞳」 23/39
:2012/08/11(土) 00:16:46 ID:4w.gkcV.0
「杉下さん。私と違ってべらべら喋るタイプじゃないんであれですけど、母は杉下さんに
髪切ってもらえて嬉しかったと思いますよ。八年前にばっさり切ってから、あれからずーっと
同じ髪型なんです。あのテレビの写真見てもらえば分ると思いますけど、花見の写真が今年の
春なんですけど髪型ほとんど変わってないですよね。それだけ気に入ってたと思いますよ。
だから、……えーっと。全然理由になってないですけど母のことは大丈夫です。さっきも
言いましたけど母もそういう役どころだと判ってたと思うし。あまり気にしないでください。
娘の私が保証しますよ」
「…………」
杉下さんから返事はなかった。
しまった喋りすぎたかと思ったところで、代わりにぐすっと大きく鼻をすする音がした。
「……藍子ちゃんはお母さん似?」
「顔はどちらかといえば母親似だと言われますけど、口数多いところは父親に似たなって
よく言われます。いやー、娘生まれたときなんですけどね、よっぽど嬉しかったのかそれこそ
新生児相手にマシンガントーク炸裂させてましたからね。……あのバカ親父に育てられたら
嫌でもこうなりますよ」
わずかに残った涙をごしごしと拭う。
そして浮かべる渾身の笑顔。
涙の影に隠れて、杉下さんにも小さな笑みがともった――――――――
正午。
軽い自社のPRのあと、葬儀担当の進行により葬式が始まる。
葬式のありかた、送りかた。
百戦錬磨の話術に身を任せ、皆うなずき、泣き、そして笑う。
そのままそれぞれの形で黙祷を捧げ、余韻を残したまま弔電が読まれる。
中学のときから有名だったが、兄の彼女として初めて会ったとき、地味な作業服姿なのに
あまりに綺麗で格好良くて目を合わせられなかった。
喜久雄おじさんの弔辞が始まる。
微笑ましい思春期妄想話で小さな笑いをとり、父との結婚や家を建てたことを振り返る。
私には記憶にないが、父やおじさんの母、私にとって父方の祖母を看病し見取ってくれた
ところで涙を流し、がんになってしまった父に最後までつらい顔も見せずに付き合って
くれたと、声を震わせた。
歳が離れているせいか姉妹という感覚は希薄だったかもしれません。
涙を誘いながらも面白おかしくまとめた喜久雄おじさんに続き、伯母が前に出る。
良くも悪くもいちずで頑固。しかしその頑なさは強さであり優しさでもありました。
うっすらと涙を浮かべながらも、若き日の母を朗々と語る。
歳が離れている。伯母はそう言ったがやっぱり姉妹だよなと感心する。
高校進学か否かで母と揉めて互いに譲らず大喧嘩になったというエピソードは、思わず
どっちもどっちだろっと心の中でツッコミを入れてしまう。
泉ちゃんが娘だったらよかったのにと何度思ったことか。
終始淡々としていた伯母とは対照的に、いきなり涙全開の江藤さん。
どんなお願い事でも、嫌な顔ひとつしないでいつも笑顔で接してくれて、終いには小間使い
みたいに何でも頼んじゃって、それなのに時間潰しにちょうどいいとか運動不足解消になる
とか言ってお礼もがんとして受け取らないで。
そう涙ながらに語る姿は、もはや弔辞というより懺悔に近い痛ましさがある。
411
:
「電子の瞳」 24/39
:2012/08/11(土) 00:19:22 ID:4w.gkcV.0
太田のおばあちゃんへ!
そして、思いのほかぼろぼろになってしまった江藤さんのあと、孫二人が桶の前に立つ。
とちるな、とちるなよと我が子に念力を送る。最初の一声だけ一緒。あとは娘が喋り、
それぞれ自分の名前を言って終わり。
そんなに難しいことではないはずだが喪主という立場も忘れ、親として初めて見る学芸会
のように、こっちのほうがドキドキしている。
おばあちゃん。急に死んじゃってびっくりしています!
いつもお菓子とか、おもちゃとか、いろいろ買ってくれてありがとお!
お菓子は食べちゃったけど、おもちゃとか、色鉛筆とか、クレヨンは、大事に使います!
寂しいけど、天国に行っても、太田のおじいちゃんと一緒に、沙織と翔太と、お父さんと
お母さんのことを、ずっと見守っててください!
関谷小学校、曽我沙織! せきやようちえん。そがしょうた!
悲しみの場で垣間見た子供達の成長に、万感の想いが込み上げる。
座敷に並んだ参列者から大きな拍手が沸いた。
お利口さん。頑張った。口々に上がる声を受け、娘と息子が少し恥ずかしそうに笑った。
誰の為かも判らずに、ただ、涙がとめどなく流れた。
そしてきらきらと瞳を輝かせながら戻ってくる二人を、人目もはばからず抱きしめた。
いずれ私の名も呼ばれ、最後の言葉を残して別れの式は終わる。
何度も何度も抱きしめ、頑張ったね、偉いねと子供の頭を撫でる。
涙を拭い、隣に立つダンナに子供達を託す。
変わらぬ人、成長した人、年老いた人。
見渡した景色が五年前と重なる。そして、もう隣に、母はいない。
わずかに瞳を濡らしている葬儀担当が小さくうなずく。
また涙を拭う。朝からビールも飲んだ。体調も顔色もよかった。化粧水と色付きリップだけで
化粧は済んだ。マスカラ塗らなくてよかったと思う。いまさら何考えてんだと自分自身にあきれ、
くすりと笑う。葬儀担当が襟を正す。あ、いや、合図のつもりじゃなくて、と少しだけ焦る。
うららかな日々。
都合で春彼岸を過ぎた月末に、子供を連れ私と母とで父の墓参り。
すでに充分綺麗にされていた画一的な墓の前で、みんな揃って手を合わせた。
嫁ぎ先付近ではあまり見ないファミリーレストランで、遅めの昼食を取る。
誰々ちゃんはあーでこーで誰々はあーでこーでと、母が知るはずもない名を出し得意げに喋り
続ける娘。先に出てきたフライドポテトを大事そうに一口一口噛み締めながら食べる息子。
ただにこやかに、娘の話を聞き息子の世話をする母。
家に戻り、ゆっくりと時を過ごす。
そして義母が準備する夕飯の時間に間に合うように、家を出る。
これからまた忙しくなるんでしょ? そう。なんだかんだで次これるのは五月の月末なるかな。
沙織。お墓参り楽しかった? うん。お墓きれいだった。あと、あのファミレスまたいきたい。
翔太は?フライドポテト美味しかった? ……おいしかった。
そう、よかった。じゃあ、また遊びに来てね。 うん、また来る。おばあちゃんバイバイ。……バイバイ。
ばいばい。また来てね――――
まぶたに映る母は、バックミラーの中で、いつまでも手を振り続けていた。
何度も何度も涙をふく。
しっかりしろと自らを奮い立たせ、今度こそと無理矢理笑顔を浮かべ大きくうなずく。
葬儀担当が姿勢を正した。小さな咳払いが静寂を呼ぶ。
母に別れを告げる時が、もうそこまで来ていた――――――――
412
:
「電子の瞳」 25/39
:2012/08/11(土) 00:23:59 ID:4w.gkcV.0
「……しかし、江藤さん見ていて気の毒だったよなあ」
時計の針は夜の十時。
出棺、火葬と滞りなく進められ、母を送る儀式はすべて終わった。
江藤さんや内田さんが切り盛りする家に戻ったのは夕方近い時間だった。
酒宴の最中、遺骨を前に皆で冥福を祈り、お墓をどうするかという話になる。
墓地公園の小さなものなので、父と同じ墓に納骨できるのか新たに区画を購入しないと
いけないのか確認が必要と皆に説明する。
母方の親戚は火葬が終わるとともに帰路に着き、嫁ぎ先の近親者も家族を除けば義父の
運転するレンタカーのマイクロバスで実家をあとにした。夜の八時を廻る頃には江藤さんや
内田さんはじめ近所の人たちもぽつぽつと帰り始め、そして九時には、少し静かな時間が
あったほうがいいとぐずる孫二人をミニバンに押し込み、空き缶の詰まったゴミ袋を抱え、
義母もダンナと一緒に帰っていった。
「……うん。へたすりゃ私よりお母さんと一緒にいた時間長いし、それこそ遠くの親類より
近くの他人状態だったから」
「……親より子が先に死ぬのがどんなにつらいことか、ひしひし伝わってきたわね」
しばらく騒がしかった家も、今日も泊まっていく伯母と喜久雄おじさんと私だけになる。
内田さんが差し入れしてくれたオードブルをつまみにして、三人で改めて冷えた缶ビールを開ける。
「江藤さんの旦那さんって死んでどのくらいなるんだ?」
「えーと、たしか私が高校二年のときだから十二、三年なるのかな」
「旦那さんだいぶ長い期間自治会会長やってて、すごい世話になったって泉から聞いてたけど?」
「うん。元々自治会の役員だったんだけど、定年退職したタイミングで会長の選考あって、
いい機会だからってそのまま押し付けられて十年ぐらいやったみたい。それで江藤さんも役員の
奥さんってこともあるけど、新しく越してきた人とか凄い親身になって面倒みてたから
内田さんもそうだけど、うちの親父なんか特に江藤さん夫婦には頭上がらなかったみたい」
「それじゃあ泉さんも世話したくなるよなあ。……兄貴のときもそうだったけど、死にたくて
死ぬんじゃないのは判ってるけど、やっぱ早すぎる死ってのは残されたものはつらいよな。
それも江藤さんぐらいの年になればなおさらに」
「喜久雄クンの年だとまだ早いけど、あたしぐらいの年代になるとぽつぽつ出てくるわよ。
高校の同級生で心筋梗塞というか突然死が二人とがんが一人。六十そこらでもやっぱり
早いと思うものね。子供が高校生とか大学生だと見ていて本当に可哀想になってくるわ」
同居はしていないが三人の孫がいる伯母。中高生の子を持つおじさん。そして私。
それぞれがそれぞれの想いで無言になる。
「……藍子。つらいことがあったら何でもいい、一人で悩まないで俺とか恵子姉さん頼れよ。
それと、ちょっとでも身体に違和感感じたらすぐ病院行けよ」
「は? ……突然どうしたのさ?」
いつになく真剣な顔つきで喜久雄おじさんが私に向かってくる。
喜久雄おじさんの言いたいことは充分判っている。しかしわざと煙たそうに返した。
「……怒ってもいい。そのかわりちゃんと憶えておいて欲しいんだ。兄貴も、泉さんも
頑張りすぎたんだよ。医者いらずでちょっとやそっとのことじゃびくともしなかった。でも、
そのせいで二人とも気づいたときにはもう遅かった。……いまさらな話だけど、ちょっとした
身体の異変に気づいたときすぐ医者に行ってれば二人ともまた違った道を歩めてたかもしれない」
「 …………。」
「親子だからしょうがねーけど、俺から見れば藍子もまんまその型なんだよ。だから身体のことに
限らずつらいことあったら何でもかんでも自分で背負い込まないで、俺じゃなくても周り頼れよ。
お互いいい年なって親にもなったけど、俺にとって藍子はたった一人の可愛い姪っ子であり、
可愛い娘であり兄弟みたいなもんだからよ」
413
:
「電子の瞳」 26/39
:2012/08/11(土) 00:25:28 ID:4w.gkcV.0
「……うざっ!」
「うざっ。じゃねーだろコラっ!」
ぷっ、と小さく伯母が吹き出した。
父の代わりを喜久雄おじさんが務めているようなものだ。伯母にとっても、もう見慣れた光景だ。
「邦雄クンに負けず劣らずあなたたちもホントいいコンビね」
「あはは。どっちもバカ親父の血筋だから」
私の返事に気を悪くしたのか、喜久雄おじさんはゲンコツを握り息をかける真似をする。
大袈裟に身を引いて、暴力反対とおどけてごまかす。
「まったく、昔から生意気で何回ブン殴ろうと思ったことか……。まぁ、冗談はさておき、
藍子。悔しい思いや、やりきれない思いしてんのはお前だけじゃない。みんなそうだ。だから
一人でくよくよしたり思いつめたりすんなよ」
冗談めかした仕草はすぐに姿を消す。喜久雄おじさんは真顔で話を続けた。
「……藍子も嫁いで親になって周りのみんなから頼りにされてるんだ。冗談抜きにして本当に
身体には気をつけてくれよ。あとさっきも言ったけど、何でもかんでも無理して一人で片付けよう
なんて思うな。やばいと思ったらすぐ周りに言え。みんなその気は無くても何かしら人に頼って
生きてるんだ、恥ずかしいことじゃないから遠慮なんかすんなよ」
言われなくても父のこともあり健康には留意している。
ただ、自分ではそんなつもりはなかったが、いろいろ痛々しく見えたところもあったのだろう。
無理しないでね。
江藤さんや友達に言われたことを、喜久雄おじさんにも力説される。
「……うん。気をつける。…………ありがとう。キクおじ」
素直に受け止める。そして感謝する。
「……きもっ!」
「――!?」
ぶーっと大きな音を立てて伯母が吹き出した。
顔が赤くなっていくのが自分でわかる。間違いなく頬は引き攣っているだろう。
「おいコラ。こっちがしおらしくしてんのにいい年こいたオッサンが、きもっ。じゃねーだろーがっ!」
「けっ! いまさらしおらしくしたところで熱でもあんのかって言われんのが関の山だろうが。
くくくっ、真面目に話してんのに茶化されたときの気恥ずかしさを、お前も思い知りやがれ!」
「ぬおー。痛いとこ突きやがって……」
照れ隠し。
お互いバカだよなと胸の中で笑う。
そしてむせてしまって大ごとになっている伯母を慌てて介抱し、やっと治まったと思ったら
二人揃って怒られる。
「……でも、よかったわね。天気もよくて、いい葬式になって」
小言をついて気が鎮まったのか、ビールで喉を潤したあと伯母が話を振ってくる。
「……人柄ですかね。穏やかで最高の葬式日和だった。あと、沙織の挨拶もよかったよな。
簡単だけど胸打つものがあった。……藍子、あれお前考えたのか?」
414
:
「電子の瞳」 27/39
:2012/08/11(土) 00:27:20 ID:4w.gkcV.0
「いや、ダンナがアドバイスというか、ほとんど考えたって感じ。昨日から三人で練習してたし。
……でも、葬儀屋さんにどうですかって言われたときは無理無理って思ったけど、いざ蓋を
開けたらビシッと決めちゃってさ。もうね。親バカは百も承知だけど、知らないうちに大人に
なってんだなって感動しちゃったわ。なんていうかテレビ出てる子役より百倍可愛いって思ったし。
葬儀屋さんもちょこっと泣いてたし」
「年寄りになるとね、テレビとかでああいうシーン見るだけでうるっときちゃうのよ。お約束事
だけど、葬儀屋さんもそれ見越してたんじゃない?」
「沙織頑張ったもんなあ。……それにひきかえお母さんときたら」
喜久雄おじさんから苦言が入る
身に覚えがありすぎるので控えめに確認する。
「……そんなダメだった?」
「いや、駄目じゃねーけどさ。でも、感無量で言葉にできません。ってしばらく絶句されてもな。
結婚式の感極まった新郎挨拶じゃあるまいし」
「いやいや申し訳ない。さっきも言ったけど沙織と翔太見てたら胸一杯になっちゃって、考えてた
こと全部飛んじゃってさ。なんとか取り繕ったつもりだったけどね、やっぱダメすか?」
「あたしは味があっていいと思ったわよ。なんていうかこの家の葬式らしいというかね。無言の
時間長かったけどそのあとはしっかりしてたし。……邦雄クンのときの泉に比べたら立派なものよ」
「……うん、まあ、その。……藍子なりに頑張ったし、急造喪主にしてはよかったんじゃないか?
まぁ、それでも俺的には沙織がMVPだけどな」
伯母から出た母の名に少しどきりとする。
喜久雄おじさんも何か思うところがあるのか言葉が濁る。
「MVPならやっぱり藍子ちゃんでしょ。……一番つらいはずなのに、泉のために頑張ってくれて。
…………本当に、感謝しきれないくらいに」
伯母の瞳から、ぽろぽろと涙がこぼれはじめた。
「伯母さん……」
いつのまにか喜久雄おじさんも眼を真っ赤にしている。
五年前の母の姿が蘇る。
だめだと思い、きつく眼を閉じる。でもやっぱりだめだった。
「……でもね、藍子ちゃん。……祭りが終わっただけ。……つらくなるのはこれからだからね。
喜久雄クンが言ったように、どんな些細なことでもいい。困ったことがあったら何でも言って。
泉の代わりにはなれないけど、出来る限りのことは協力するから」
「…………うん。……なんでもお願いするから」
祭りは終わった。
伯母の言葉が妙に胸に残った。
毎度のことながらごしごしと涙を拭う。
そして無理矢理笑顔を浮かべ、缶ビールを飲み干した――――――――
415
:
「電子の瞳」 28/39
:2012/08/11(土) 00:29:13 ID:4w.gkcV.0
日曜日。やはりいつもの習慣で五時には眼が覚める。
下に降りたら、やはり伯母はすでに起きていて、朝食の準備に取り掛かっている。
喜久雄おじさんはのんびりと新聞を読んでいる。
「おはようございます。……二人とも早いね」
「おはよっす。……まあ、いつも起きるのこの時間だしな」
「田舎はみんな朝早いからね」
昨日の夜。
伯母の涙を皮切りに三人でしとしと泣いたあと、また葬式の反省会をしながらビールを飲み続けた。
日付が変わるころ限界を感じ、一番最初に風呂に入って自分のベッドに倒れこんだ。
伯母と喜久雄おじさんはまだまだ余裕な雰囲気だったが、それでも風呂上りの挨拶時、じゃあうちらも
そろそろと言っていたのでそんな遅くまでは起きていないはずだ。
ご飯、味噌汁、玉子焼き。義母お手製の漬物、ちょっと贅沢な厚さで切られたちくわとかまぼこ。
珍しいものは何もないが、うまいうまいと言いながら缶ビール片手に喜久雄おじさんは箸を進める。
結局私と伯母も喜久雄おじさんに誘われるように、生姜醤油でちくわとかまぼこをつつきながら
缶ビールを飲み始めた。
「藍子ちゃん。あたし明日の午後からまた来るから。なんだったらまた泊まっていってもいいわよ」
「俺も火曜日の夜からなら、しばらくここに寝泊りして会社通ってもいいぜ?」
メインの朝ごはんを食べ終え、ダラダラと缶ビールを飲み続ける。
見もしないテレビを見ながら今後のことがちらほらと話される。二人からの申し出に素直に乗ってみる。
「うん。伯母さんもそうだけどキクおじも、もし仕事の負担なんないならお願いしたいかな……。
家の事もそうだけど、手始めにちょっと早めに決めたいことあって」
「ん、何だ?重要なことか? それとも今話しても差し支えないことか?」
間髪いれず喜久雄おじさんが問い返してくる。
八時半前後に喜久雄おじさんの奥さんが迎えに来る。伯母もその車に同乗し、約二十キロ離れた家に
帰る段取りになっている。ちらりと時計を見る。車が来るまでまだ時間は充分ある。
「まあ、家に比べたら可愛いもんだけど、やっぱりお金の絡みもあるから早目の方がいいかな。
お母さんの車と親父のバイクのことなんだけどね。……どうしようかと思って」
「あー、兄貴の単車か……」
私の提案に喜久雄おじさんは少しばつが悪そうに頭をかいた。
「……藍子。実は泉さんに口止めされてて、今だから言えんだけどよ」
「なに?」
「……泉さん兄貴の単車結構乗ってて、うちにも何度か単車で遊びに来たことあるんだわ」
「マジで!?」
予想外の告白が返ってくる。
母がバイクの免許を持っていたのは知っている。ただ、父がいるときからいままで母がバイクに
乗っている姿は見たことが無い。父の死後、狭いガレージの中でノスタルジックなオブジェの
ようにピカピカにされているのは分っていたが、飾り物にしているだけで実際に母がバイクに
乗っているとは夢にも思っていなかった。
「ああ。ただ、綺麗に磨いて乗るのはいいんだけど中型でも泉さんが乗るにはでかい単車だから
見てて危なっかしくてな。それで、集合管とシート以外ノーマルで程度もいいからかなりの額で
売れるよってさりげなく処分促してみたら、もったいないから隠し財産でとっとくって耳貸さな
かったんだよ。そのうち藍子も乗るかもしれないからとも言ってたな。
……藍子。お前免許あんだろ?お前はどうしたいんだ?」
「うーん。親父死んだときは忘れ形見だって盛り上がってたけど、さすがに三十なって子供二人
いるとなると昔みたいに後先考えずに盗んだバイクで走り出すって訳にはいかないからね。
ゆくゆくは乗りたいと思うけど、そうなると今度は維持費のこととかも出てくるしさ。
でも売るとなるとやっぱりお母さんと同じでなんか抵抗あるし。……悩みどころだね。
いやー、でも免許あるのは知ってたけどお母さんバイク乗ってたって正直驚きだな。まめに磨いて
いるだけかと思ってた。それに私無免で乗ったときなんて思いっきり引っ叩かれたから」
416
:
「電子の瞳」 29/39
:2012/08/11(土) 00:31:10 ID:4w.gkcV.0
「若気の至りは分るけど、事故とか怪我とか人様に迷惑掛けるの怖いから普通の親なら
そりゃ当然怒るだろ。生意気で口だけは達者なバカだけど可愛い可愛い一人娘なんだからよ。
……まあそれはさておき、急いで決めることもないわな。別に俺の家で預かってもいいし。
一応免許あるし簡単な整備なら出来ないこともない。俺も暇つぶしに乗るかもしれないけど、
藍子も乗りたくなったら俺んとこ来ればいい。とりあえず税金と車検出すぐらいの余裕ならある」
「……うん。維持費のことは置いといてそうしてもらうのがベストかな。さすがに誰もいない
家に置きっぱなしにするわけにいかないし……」
さりげなく酷いことを言われた気がするが聞かなかったことにする。
憧れであり、象徴だった。
大きな黒いバイクにまたがる父は大人でカッコよかった。せがんでは父の後ろに乗ってはしゃいだ。
ノーヘル二人乗りで近場を走り回ったこともある。そして後で二人揃って母にこっぴどく怒られた。
昔から親子揃ってバカだったなと心の中で苦笑する。
ずっと大切にされていた黒いバイク。
母に代わり今度は父の弟が乗り継いでいく。何の不満もない。
「藍子ちゃん。泉の車、オートマじゃなくてマニュアルでしょ?」
「え……? あ、うん。……マニュアルだけど」
感慨にふけっているところで伯母に話しかけられる。
「じゃあ、遺産いらないって言っときながらあれだけど、車はあたし貰ってもいい?」
「えっ、いいの? バイクと違って中古で買った普通の軽だから価値なんかないけど」
意外な申し出が伯母からなされた。母の車。極端に古くはないが、営業車で使われるような地味な
銀色の、小さく質素な軽自動車だった。
「いいわよ。あたし乗ってる車とうの昔に十年超えてだいぶ疲れちゃってるからね。軽にしたら
いくらかでもガソリン節約なるでしょ。それに維持費も安いし。ただ、形見分けとかじゃなくて
純粋に普段の足として使うからそれに抵抗あるなら遠慮するけど」
願ったり叶ったりでどこにも反対する理由は無い。
体のいい処分だが、実の姉に乗ってもらうなら母も納得するだろう。
「ううん、大丈夫。親父のバイクはあれだけど、中古車だけど車は定期的に買い替えてたから
そんな気になんないし」
「そう。じゃあ、落ち着いたら付き合ってる車屋さんに連絡して名義変更とかの手続きしてもらうわ」
「うわっ、伯母さん助かる。あとで税金納めてるか確認しておくわ。つーか今車検所もって来る!」
「そんなに焦らなくていいわよ。……でも任意保険の解約とかもあるから、今すぐとは言わないけど
明日にでも確認はしたほうがいいわね」
「うん。……やっぱ、やらないといけないこと色々出てくるよね」
「ええ。別に死者に鞭打つつもりはないけど、葬式やお墓のことも含めて人が死ぬとういのは
何かと大変なことなのよ。……でも日曜日だし今日はゆっくりしてればいいじゃない。疲れたでしょ?
関谷のお義母さんも気を利かせて沙織ちゃんと翔太くん連れて帰ったことだし」
話してみるもんだなと思う。
バイク、車。思いのほかとんとん拍子に話が決まり、ほっと一息つく。
話が済んだところで朝食の後片付けとなる。そしてそのままの流れで三人で居間や座敷を掃除する。
約束の時間よりずいぶん早く喜久雄おじさんの奥さんが車で迎えに来た。
半端なタイミングだったので奥さんも掃除に参加させ、切りのいいところで終わりとする。
最後にもう一本と喜久雄おじさんが冷蔵庫から缶ビールを出す。そして奥さんに叱られる。
しばらく談笑したあと、まだ結構な量が残っている缶ビールや袋菓子をみんなに分けて持たせる。
「じゃあ藍子ちゃん、また明日ね」
「俺もなんかあったらすぐ来るからそん時は連絡くれよな」
別れ際に言葉を残し車に乗り伯母達が帰っていく。またお願いしますと声を掛け、手を振って見送る。
午前九時。
見上げれば、昨日と同じ爽やかな五月晴れだった――――――――
417
:
「電子の瞳」 30/39
:2012/08/11(土) 00:32:58 ID:4w.gkcV.0
「何からやろうか?」
祭りは終わった。
言葉どおり誰もが去ってしまった家は、祭りのあとに似た寂しさを存分に醸しだしていた。
口に出したところで実際は何もやる気がなく、テレビのリモコンをいじっては溜息をついた。
もはやアルコール中毒かと苦笑いしながら、冷蔵庫から缶ビールを取る。ラップに包まれた
かまぼこをとんでもない厚さで切り、チューブの生姜をしぼり醤油をたらす。居間に戻り、
肴をみみっちくかじりながらビールを飲み始める。
「何か久しぶりだな」
一人きりの時間。
テレビはついているものの、それ以外、音のする気配はない。
嫁ぎ先の家は広く、誰にも邪魔されることのない自分専用の部屋と呼べる場所があった。
しかし子供が生まれ、特に二人目ができた頃にはそこも安住の地ではなくなっていた。
お義母さんありがとう。と、半ば力技で孫二人を連れ帰った義母に心の中で礼を言う。
新聞を広げ何か変わったことはないかと記事を追う。ゆっくりと新聞を見るのも久しぶりだ。
「…………新聞も止めなきゃ」
まったくやる気はないのだが、さっきの伯母とのやりとりが脳裏に残っているのかすぐ
現実に引き戻される。
めんどくさいなと、つい思ってしまう。
嫁になって親にもなった。ただ、一人暮らしの経験はなく、当然世帯主にもなったことがない。
嫁ぎ先でもダンナの給料の一部を家に入れているだけで、実際に月々の生活費がどのくらい
かかっているのかまったく理解していない。そういうことはすべて義母の仕事だ。
ちょっと甘えすぎてたなと軽く反省する。
めんどくさいと言っても新聞屋に連絡して解約を連絡すればいいだけだ。電話帳で調べて電話する
だけでいい。電話番号を調べるのすら億劫なら、あとで江藤さんに連絡して聞けばいい。
ほっとけばたぶん三千円前後の請求が毎月来る。日曜日なので明日午前中に連絡して片付けようと
頭に刻み込む。
些細なことだが、ひとつ事を進めたことで俄然やる気が出てきた。
ビールを飲みながら考える。車、バイクの税金の支払い確認。任意保険の解約、所有者の名義変更。
貯金借金、金融口座の確認。父、母の生命保険はどうなっているか。家はとりあえずこのままで
固定資産税の支払い確認。電気ガス水道はどうするか、灯油でボイラーを炊いているのでその
支払いはどうなっているのか。固定電話、携帯電話もどうするか。そして、一番重要な遺産相続の
手続きはどうやるのか。
「あはははは。…………やることだらけだな」
思いついたことを挙げただけでも軽く眩暈を覚えるほどだった。
それでも程々の酔いからくる高揚感で、根拠もなく何とかなりそうな予感はする。
とりあえず、遺産相続の流れみたいな手順書がほしいと思う。
家に行けばパソコンで検索できるんだけど。携帯じゃ面倒だし。と少し嫁ぎ先が恋しくなる。
「パソコ……ン?」
418
:
「電子の瞳」 31/39
:2012/08/11(土) 00:35:35 ID:4w.gkcV.0
胸がざわめく。
母の寝室に行けばパソコンはある。
しかしインターネットに接続できるかどうかは定かでない。
「 …………。」
でも本当はそんなことどうでもいい。
胸が騒ぐ理由は判っている。忘れていた、押入れに閉じ込めたロボット犬のことだ。
「 …………。」
高額なペットロボット。
葬儀の邪魔になる。と、押入れに閉じ込めた。
確かに最初はそう思った。でも、それもひとつの理由というだけで本当はそれだけじゃない。
母のイメージを壊されたくなかった。母との思い出を汚されたくなかった。
そして何よりも、一人暮らしの母が寂しいおもいをしていると他人に思われたくなかった。
残された状況から、母もロボット犬を隠していたはずだ。
しかし、ロボット犬を一番隠したかったのは、間違いなく私自身だ。
「……まいったな」
自分に言い聞かせるようにつぶやき、溜息をひとつ。
気を落ち着かせようと缶ビールを煽る。しかし、爽快なはずの喉越しもどこか鈍い。
「いや、たかがこれきしのことで落ち込んでどうするよ? 下手すりゃもっと怪しいのとか
いかがわしいやつ出てくるかもよ?」
はっきりと声に出し、気持ちを切り替える。
半分ほどになったの分厚いかまぼこを一口で食べきり、残った缶ビールを一気に飲み干す。
ぺこりと缶を押しつぶし、かまぼこが乗っていた小皿と一緒に流し台に置く。
テレビを消し、広げた新聞やチラシをたたむ。
少しだけ躊躇したあと、ぴしゃぴしゃと両手で頬をはたき、気合を入れなおす。そして死にに
行くわけでもあるまいしと心の中で無理矢理笑いながら立ち上がる。
「もしネットに繋がるようなら遺産相続で検索。ついでに固定資産税も」
母の寝室に入る前に目的を明確にする。
ずけずけと他人の部屋に入るのは気が引ける。同じく無断でずけずけと他人の部屋に入り込む
ような人とは付き合いたくない。最低限の常識やエチケットだと思ってる。
そういや、無断で車とかバイク借りましたね。いまさらながらごめんなさい。
過去の汚点を心の中で両親に詫びる。自分に甘いなと苦笑する。そして、もう一度やることを
確かめ、ドアに手を掛ける。
踏み込んだ部屋の中、あらゆる物が新鮮に写る。
葬儀期間中、二人の伯母が着替えで使用しただけで、母の寝室に入った者も部屋を見せろと
言う者もいなかった。私も軽く片付けたりちらりと覗いただけで、長々と居座るのは小さい頃の
記憶と母が死んだ日を除けばほぼ初めてだった。
419
:
「電子の瞳」 32/39
:2012/08/11(土) 00:37:33 ID:4w.gkcV.0
深呼吸。そして早速パソコンの乗っている小さなテーブルの前に膝を折って座る。
当然の如くソニー製のノートパソコンである。最新型とは言い難い、程々に厚さのあるタイプだ。
電源とマウスのケーブルのほかに青いケーブルが刺さっている。
ケーブルを辿り絨毯を這いつくばる。下手すれば気づかない、部屋の片隅にあるランプが光っている
装置に向かっている。ルーターやアダプターといったネット接続用の装置で間違いないはずだ。
詳しくはないがそれぐらいは私でも判断できる。
居間にある固定電話は前々からあるもので変わりはない。
母が自分でやったのかは不明だが、ネット接続用の装置も寝室の目立たない場所に接地されている。
うがった見方かもしれないが、ロボット犬と同時にパソコンとネット接続環境も間違いなく隠して
いたと確信めいてくる。
もう一度パソコンの前に座り直す。
ネット接続は可能。遺産相続、税金関係。大雑把に把握するくらいなら検索すれば充分だ。
ゆっくりと慎重に両手で画面を開く。電源ボタンを探す。すぐに見つかる。
どこか居心地の悪さを感じ深呼吸を繰り返す。大袈裟に考えるなと眼を瞑る。そして電源ボタンを押す。
画面に色が入る。OSが立ち上がる。
特徴的なロゴマークにXPの文字。なんだうちのと同じかと安心する。間を置いてブラックアウト。
「なっ!!!」
画面がロゴマークから壁紙に切り替わる。
縁側でまどろむ猫のように、玄関の下駄箱の上に座るロボット犬。
「…………マジかよ」
家族やペットの画像が壁紙や待ち受け画面に使われるのはよくあることだ。
母の携帯も、母が自分で孫たちの写真を撮り、自分で待ち受け画像に設定していた。
もしかすればデジタルカメラも隠しているかもしれないが、携帯で写真を撮り、メモリーカードで
パソコンに取り込んだのだろう。それくらいのことは母なら楽勝と思われる。
でも、それはどうでもいい。
問題は母がそこまでもロボット犬を可愛がっていたのかということだった。
私の了見が狭いのだろうか。それともロボット犬に嫉妬しているのだろうか。
自分の気持ちがこんがらがる。でも確実に言えるのは、最後の日、母はロボット犬とともに
過ごし、そして、そこに私はいなかった。
早くも目的を見失っている。
しかし、もうそれもどうでもよくなった。いたたまれなくなり、天井を見上げ大きく息を吐く。
「はいはい、わかりました。すみませんでした。今、持ってきますよ」
ふて腐れた中学生のような声を出し、がさつに立ち上がる。
ベッド脇の布をたくし上げ、ロボット犬の充電器と思われる装置を引き出す。
二階の自分の部屋に行き押入れを開ける。そして、恐る恐る衣装ケースの蓋を開けた。
「……死んじゃったか? ……いやいや。携帯と同じで単なるバッテリー切れでしょ?」
衣装ケースの中でロボット犬は伏せのポーズで固まっていた。
指で突付いてみる。二本指で強く押してみる。動き出す気配がないことを確認し両手で持ち上げる。
微動だにしないロボット犬を抱え、慎重に階段を下りる。
また母の寝室に戻りロボット犬を床に置く。そして充電器を手元に引き寄せた。
420
:
「電子の瞳」 33/39
:2012/08/11(土) 00:39:47 ID:4w.gkcV.0
携帯の充電と同じだろと自分に言い聞かせロボット犬を持ち上げる。
お腹の部分に接点のような金属部がある。これだなと、今度は充電器のほうを確認する。
向きを考えて、充電器の上にロボット犬を乗せる。がさがさしてるうちに首に近い背中のランプが
オレンジ色に点灯する。
よしっ。と心の中でつぶやく。
別に動かしたいわけでもない。もし、いま突然誰かが訪ねてきたら間違いなくまた隠すだろう。
ただ、押入れに閉じ込めていたという罪悪感からは解放された。
充電が終われば、また動き出すのだろうか。でも、初めて見たときのように大きくうろたえる
ことはないだろう。
なんとなく喉が渇き、また冷蔵庫から缶ビールを取り出す。
小皿の漬物と一緒に、母の部屋に戻り一口二口と喉に流し込む。漬物をつまみまた一口。
げふっとおくびをひとつ。そしてまたパソコンの画面に注目する。
「 …………。」
当初の目的はブラウザのアイコン。
すぐにそれは見つかった。しかし、それ以上に気になるものがある。
AIBO ERS−7M3購入日。
そのテキストファイルには、そうファイル名がつけられていた。
「 …………。」
ことりと缶ビールをテーブルに置く。
他人の日記を盗み見るような背徳感に、鼓動が早まる。
見る必要があるのかと己に問う。そんなことよりブラウザ立ち上げろとも思う。
しかし囚われた瞳を動かすことができず、誘われるようにカーソルを重ねる。
「マジでっ!?」
最初に飛び込んできたのは値段だった。
思わず桁を確認した。しかし何度見ても間違いはない。
三十万。
3の後に0が五つ。白地に黒いフォントで、間違いなくそう記されている。
眩暈がした。
ある程度の額だろうと思っていたし認識もあった。しかし私の予想は悪いほうへ裏切られた。
その金額は、ダンナの手取りの給料を楽勝で超え、半年の一度のボーナスに迫る金額であった。
価値観の違い。
何度も繰り返し胸の中で唱える。そして充電中のロボット犬に目を向ける。
「おまえ、三十万かよ……」
なかば呆れ顔でぼんやりとつぶやく。
だがロボット犬は充電中。ぴくりとも動かない。
気を取り直しテキストファイルをもう一度確認する。
購入日は今年の一月下旬。購入先は有名なオークションサイトのショップ。
記憶を辿る。
二月中旬の土曜日、子供二人と私で実家に泊まっている。そして三月末の墓参り。
母がロボット犬を買ってから家に二回来ていたことになる。しかし、ロボット犬もパソコンも、
そのとき間違いなく家の中に姿は無かった。
421
:
「電子の瞳」 34/39
:2012/08/11(土) 00:41:34 ID:4w.gkcV.0
「三十万だもんな。もったいなくて人前に出せないか……」
趣味のものとしても高価すぎるが、それだけが理由とは当然思っていない。
むしろ、気恥ずかしくて人前に出せなかったと思うほうが自然だろう。
溜息が何度も漏れた。
父が死んだとき、母には保険金なんていらないと突っぱねた。あって困るものじゃないのは
判っている。しかし私は受け取りを頑なに拒んだ。もう嫁ぎ先で、義父義母の協力があってだが
生活の基盤はできていて人並み以上に暮らせていた。それに私が保険の積み立て金を出していた
わけじゃない。
そして一人っ子なのに結婚してすぐ家を出てしまったことと、父が死んで母が一人暮らしに
なると判っていても、かと言って、母に合わせた生活にすることは簡単には出来ないことに
負い目を感じていたからだ。何のこともない。母の寂しさをお金で解決しようとしたのだ。
だから母のお金であり、別に生活に支障がないのならどう使おうが文句を言うつもりはない。
しかし、それでも、どんなに贔屓目に見ても、ロボット犬を受け入れるこは出来なかった。
「……まいったな。……どうしようか?」
さっきからずっと同じことをつぶやき、溜息を繰り返している。
母が死んだ日、江藤さんと内田さんの前で犬と口走ってしまったが、二人ともロボット犬には
何も触れてこなかった。そして葬式期間中の落ち着いた時間でさえ、ロボット犬はおろかパソコンの
パの字すら出てこなかった。江藤さんたちにもロボット犬のことは隠していたと思って違いないだろう。
はたして母の遺品として日の目に当てていいものか。それとも私が墓場まで持っていこうか。
私が悪いのは判っているが頭が痛くなってくる。最初に隠さなければこんなに悩むこともなかったはずだ。
「あーっ、もう!」
重い空気に堪えきれず、立ち上がりドアを開けた。
少しだけ空気が流れる。勢いのままにどたばたと歩き回り、家中のドアを全開にする。
わずかに澱みは薄れた。でも何も変わらない。
とぼとぼと、またそのままパソコンの前に戻り、テキストファイルを閉じる。
「 …………。」
壁紙のロボット犬。
あたり前だが、どう見てもロボットである。充電中のロボット犬を見る。やはりどう見繕っても
電気で動くロボット以外の何者でもない。
ペットが欲しかったのなら何故、本物の犬を買わなかったのだろうか。
詳しく判らないが、三十万という予算なら血統書付きのそれこそお犬様と呼ばれそうな犬が
買えたのではないか。それに母の性格や暮らしぶりなら、朝夕の散歩や食事の世話もそれほど苦に
ならないのではないか。
「……だめだ」
無造作にパソコンの電源ボタンを押し、画面を閉じた。
電源が落ちるのを見届けもせず、階段を上がり自分の部屋に駆け込んだ。そしてベッドに倒れ込む。
母はどうしたかったのだろうか。
私はどうしたらいいのだろうか。
天井をぼんやりと眺め答えを探す。
父のバイクは母の手によって大切に保管され、時には母により火が入れられていた。
あのロボット犬もそうするべきなのか。
それとも娘や孫にさえも見せなかったその意志を貫き、また押入れの衣装ケースの中で、
ひっそりと眠り続けてもらうのがいいのだろうか――――――――
422
:
「電子の瞳」 35/39
:2012/08/11(土) 00:42:58 ID:4w.gkcV.0
「この際、恵子伯母さんに決めてもらうか?」
ベッドの上、仰向けで棒のようになりながら天井を睨んでいたらひらめいた。
「……それでよくね? 私にとっちゃ一大事だけど伯母さんにしたら些細なことだろうし」
世紀の大発見でもしたかのように、むっくりとベッドから起き上がる。
「お母さんの部屋開けたらロボット犬いて、葬式のとき暴れたらヤバイと思って自分の
部屋にしまってたらころっと忘れてた。って伯母さんにほぼ正直に話せばいいじゃん」
ひとすじの光を手がかりに、思考が明るい場所を目指し始めた。
「つーか、そんな深刻になる必要なかったんじゃね? 三十万もするけど早い話がオモチャだし」
だんだん悩んでいた自分が馬鹿みたいに思えてきた。
伯母なら笑い飛ばすだろうか。それとも値段を聞いて卒倒するだろうか、怒りまくるだろうか。
「あはは、こりゃ明日の午後見ものだな」
伯母の驚く顔が眼に浮かぶ。
くくく、と含み笑いをしたところで、ぐうっ。と大きく腹が鳴った。そういえばお腹が空いたなと
カラーボックスの上の目覚まし時計を見る。
「…………マジすか?」
時計の針はすでに十一時を大きく廻っていた。
そんな馬鹿なとポケットから携帯電話を取り出し開いたが、目覚まし時計と大差はない。
「まいったな。そんな悩んでたんだ……」
時間の感覚のずれに少し怖くなる。
九時に伯母達を見送り、少し間を置いてから母の寝室に入った。九時半頃パソコンを開いたとしても
なんだかんだで二時間近く、ロボット犬のことで悩んでいたことになる。
一人でくよくよしたり思いつめたりすんなよ。
喜久雄おじさんの言葉が蘇る。
これが思いつめるということなのかと胸の中でつぶやく。
江藤さんや中学の友達。そして喜久雄おじさんと伯母の声。
もしかしたら私だけ何も見えてなかったかもしれないと悔やみ、みんなに心の中で礼を言う。
そしてここで止まったらまた同じことをくり返しそうなので、大きく深呼吸をして両手で
頬を叩き気分を入れ直す。
「お腹空いたしコンビニ弁当でも買いにいくか!」
ここ三日の食事を思い出しながら階段を下りる。
バリエーションが無いわけではないが、ほとんど同じものを食べている。
なんかジャンクっぽいもの食べたいよなと、頭の中で思いを巡らす。
「久々に自転車で行ってみっかな」
歩けない距離でもないが少し遠いので自転車を使うことにする。
あれ買ってこれ買ってビールはあるからアイスとなんかくだらない雑誌でも買って、と候補を挙げる。
423
:
「電子の瞳」 36/39
:2012/08/11(土) 00:44:14 ID:4w.gkcV.0
「テレビ見ながらまたダラダラでいいや。たぶん今日誰も来ないだろうし」
トイレに行き、軽く身だしなみを整える。
天気はいい。五月晴れもいいところだ。全力でペダルを漕いで汗でもかけば、お昼ご飯もビールも
さぞかし美味しいだろう。いい気分転換にもなる。
いつもどおり、下駄箱の上の鍵掛けフックに自転車の鍵がかかっている。
裏口の錠を掛け、ポケットの携帯電話や財布、家の鍵を確認する。
「帰ってきたらビール飲んでご飯食べて眠くなったら寝よう。明日から本気出す!」
伯母と喜久雄おじさんの顔が思い浮かぶ。
改めて支えられて生きているんだなと痛感する。
今後やるべきことは腐るほどある。
だけど無理はせず、最初から伯母や喜久雄おじさんを頼ろうと自分につぶやく。
ばしりと強めに頬を叩き気持ちをリセットする。
「チキンとフランクフルトもいいよな。オーブンで油飛ばせばさらに美味いし」
今日は昼酒で英気を養う。明日から気合入れてやる、……たぶん。
天国の母には怒られるかもしれないが、自堕落ぶりが次第に楽しくなってくる。
気分のままに、自転車の鍵をくるくるさせながら土間にあるサンダルを履く。
自転車だしスニーカーのほうがいいかと履いてきた靴を探す。ああ、下駄箱の中かと戸を開ける。
「――――!?」
母の寝室からかすかに電子音が響いた。
「 …………。」
充電が終わっただけと、自分に言い聞かせる。
廊下に腰をかけスニーカーを取り出し土間に置く。下駄箱の戸を閉めてサンダルから履き替える。
「 …………。」
モーター音と、カタカタカシャカシャという動作音が続いている。
スニーカーの紐を縛り終え、気のないふりをして立ち上がる。
「 …………。」
音は確実に近づいてくる。でも、特に気にすることはない。そこに何が居るかは判っている。
だが、胸に手をあてれば、やはり無視する訳にはいかなかった。
長い息を吐き、ゆっくりと振り返る。
「 …………。」
カタカタ動いていたロボット犬が、下駄箱の前で立ち止まった。
そして、耳やしっぽを振りながら、顔から訳の解らない光を放ち始めた。
「………タ・キ・テ・ネ」
「えっ……?」
424
:
「電子の瞳」 37/39
:2012/08/11(土) 00:45:35 ID:4w.gkcV.0
何が起こったのか解らなかった。
喋るはずのないロボット犬が、何かつぶやいた気がした。
画面がロゴマークから壁紙に切り替わる。
縁側でまどろむ猫のように、玄関の下駄箱の上に座るロボット犬――――
「まさかっ!?」
力任せに下駄箱の戸を開け、思い切り閉めた。
玄関中に酷い音が響き渡る。ロボット犬は下駄箱を向いている。そして、またしっぽを振りながら
光を放ち始めた。
「 マ・タ・キ・テ・ネ」
「――――!?」
ロボット犬が喋った。
聞き間違いじゃない。
生まれたばかりのコンピューターのようなたどたどしい発音で、また来てねと確かに言った。
小さい頃から幾度と見た、母の無邪気な笑顔が次々と蘇る。
「…………やられた」
やがて、思い出は風となり、立ち尽くす私を追い越していく。
そして、すがろうと手を伸ばすことさえ叶わずに、宙に紛れ消えていった。
己のあさはかさを恨んだ。己のあさましさを呪った。
「……ふざけんな、クソババァ。 ……こんなの、……こんなの反則だろう……が」
胸を締めつける想いが、置き去りにされた感情とひとつになる。
クソババァ、クソババァ、お母さん、お母さん。
何度も何度もその名を呼んだ。何度も何度も姿を探した。
でも、あの時から判っていた。
私に答えてくれるのは古い写真に似た、もう戻れない色褪せた静寂だけだと。
見慣れた景色が歪んだ。
尽きることのない泉のように、とめどなく涙があふれた――――――――
425
:
「電子の瞳」 38/39
:2012/08/11(土) 00:47:04 ID:4w.gkcV.0
全てはプログラムで制御された挙動。
どれだけの時間が過ぎたか分からない。
うなだれ立ち尽くしたまま、ただひたすらにむせび泣いた。
ロボット犬はそんな私など目もくれず、廊下の上をカタカタと音を立て動き続けていた。
そして思い出したように立ち止まり、下駄箱を向いてはまた来てねと、機械的な発音で繰り返した。
こみ上げる涙を拭いながらも思う。
母はロボット犬を隠したかったのではなく、きちんと芸が出来るまで人前に出したくなかったのだと。
また来てねの一言にほだされ号泣しているが、冷静になってロボット犬を見ればこっちを向かないで
下駄箱に向かって言うわ、その発音も大概だわ、袋小路の無限ループに陥って延々とまた来てねを
いい続ける状態だわで母に無礼を承知で言えば、実はちょっと馬鹿っぽい。
自分の趣味も兼ねているが、孫を喜ばせようとこっそりとそれこそ目玉が飛び出そうになるほどの
高額なロボット犬を買い求め、たぶんパソコンを使い芸を仕込もうとした母。
そして、あまりにも突然のことではあるが、それでも世間体や体裁だけは気にし、ロボット犬を
隠してしまった私。
親の心子知らず、子の心親知らず。
ロボット犬に負けず劣らず、まったく親子揃って馬鹿だなと思う。
「 マ・タ・キ・テ・ネ」
相も変わらず、ロボット犬は下駄箱に向かってまた来てねとつぶやいていた。
なんとかの一つ覚えとはよく言ったもので、その様子はおバカさんを通り越して、微笑ましい
なんてぶっちぎり、可哀想も追い抜いて、もはや呆れてしまうほどだった。
「……そんなに追い返したいか、馬鹿犬。……でも残念だな。ここは私の家だ」
全てはプログラムで制御された挙動。当然意思の疎通など出来るわけもない。
また来てねとしか言わないロボット犬を相手に、涙ながらに強がったところで意味は無い。
こんな馬鹿な娘を持ち、母は幸せだったのだろうか。
胸の中で想う。
またひときわ熱く、涙がこぼれる。
幸せを計るのは惨めなことだろうか。答えを求めるのは愚かなことだろうか。
何度も何度も涙を拭う。止まらないのは判っている。それでも、何度も何度も涙を拭う。
母は幸せだったのだろうか。そして、父は幸せだったのだろうか。
わからない。
でも、ひとつだけはっきりしていることがある。
父と過ごした、そして母と過ごした日々。間違いなく私は幸せだった。
「……つーか、コンビニに行くだけだっちゅーに」
全てはプログラムで制御された挙動。
ましてや母の魂など宿るわけもなく、やはりロボット犬は私の声など知らぬ存ぜぬでカタカタと
動くだけだった。
「バカ親父のバイクのほうがよっぽどカワイイっての。……ったく、訳わかんねー奴残しやがって」
まだ間に合うだろうか。
母のように、私はこのロボット犬を愛でることができるだろうか。
426
:
「電子の瞳」 39/39
:2012/08/11(土) 00:48:18 ID:4w.gkcV.0
「……ん? ……あれ?」
ずっと甘えっぱなしだった。小さな頃からずっとずっと甘えっぱなしだった。
残念ながらすっかり忘れていた。母は母である。しかし、おばあちゃんでもある。
「……沙織と翔太呼べばあいつら単純だから喜ぶんじゃね? つーかそれが当初の目的じゃん」
何故一番最初に気がつかなかったのだろうかと悔やむ。
一向に止む気配のない涙をごしごしと擦り、携帯を開き時間を確認する。
十二時五分過ぎ。
また軽く眩暈を覚える。なんだかんだで二十分前後一人で悶々としていた勘定だ。
「お昼食べ終わったぐらいか……。昨日の今日であれだけど、じいちゃんもばあちゃんもダンナも
緊急収集かければいいじゃん。たぶん午後からも草刈りだと思うけど、この際草のことは
忘れてしまえ。ちょっとぐらい伸びたって別にいいじゃん。
ついでに恵子伯母さんもキクおじも呼ぶか。それで江藤さんと内田さんも呼んで、それであれだ。
みんなで馬鹿犬中心にして内田さんに記念写真撮ってもらおう!」
馬鹿馬鹿馬鹿と自分を罵った矢先、今度は思い出したように、ぐぅっ、と腹が鳴った。
「あー、もうっ! ダンナ連絡してとりあえず昼メシ買いに行ってくる。おいコラ馬鹿犬。
お前は留守番しとけ。あんま期待はしてないから心配すんな」
当然私の命令など聞くわけもなく、ロボット犬は知らぬ存ぜぬでカタカタと動き回っていた。
そして小憎たらしいことに、懲りずにまた来てねと言い放った。
ごめんなさい。暗い場所に閉じ込めて。
ありがとう。母の思いを伝えてくれて。そして、母と一緒に暮らしてくれて。
「また来てねじゃなくて、いってらっしゃいだボケがっ!まったく世話かかるったらありゃしねえ!」
動き続けるロボット犬を無理矢理抱き上げ抱きしめる。
触られるのを嫌う小動物のようにじたばたしていたが、やがて静かになる。少しだけカワイイと思う。
きっとまた悩み、同じ過ちをくり返し、ことあるごとに涙を落とすだろう。
でもそれで構わない。たぶんそれが残された私の仕事だ。幸せなんて後からちゃんとついてくる。
どうか天国から、私たちのことをずっと見守っててください。
娘が捧げた言葉を胸の中で唱え、空に向かい祈る。
ロボット犬をそっと廊下に戻し涙を拭う。そしてコンビニに行く前に言いそびれたことを笑顔で伝える。
「おいコラ馬鹿犬。今日からお前も家族の一員だ。ひとつよろしくな。私もまだまだ未熟者だけど」
物言わぬ電子の瞳が私を見上げた。
そして耳やしっぽを振りながら、幾何学模様の白い光をいつまでもいつまでも放ち続けた。
まるで、いつか見た父のように。
いつか見た、母のように――――――――
「電子の瞳」
おわり
427
:
名無しさん@避難中
:2012/08/11(土) 00:53:11 ID:4w.gkcV.0
以上。投下終了
428
:
名無しさん@避難中
:2012/08/11(土) 12:39:12 ID:n8auydWk0
乙乙!もの言わぬ瞳がものいうっていうのが良いなぁ…
大作乙でした
429
:
ヘ ノ
: ヘ ノ
ヘ ノ
430
:
ヘ ノ
: ヘ ノ
ヘ ノ
431
:
名無しさん@避難中
:2012/11/11(日) 21:04:04 ID:PkKI55YEO
age
432
:
名無しさん@避難中
:2013/01/04(金) 23:13:28 ID:j6cRMRog0
あけまして規制よ解けろ
明日の昼位から、こっそり「モブ少女」でお借りします
433
:
名無しさん@避難中
:2013/01/04(金) 23:32:51 ID:NWMt5qbw0
ガタッ
434
:
名無しさん@避難中
:2013/01/05(土) 13:26:57 ID:MoGjiiek0
モブ少女14時からちまちま行きます
435
:
名無しさん@避難中
:2013/01/05(土) 14:05:28 ID:MoGjiiek0
間があいてるのであらすじから
・修学旅行に来たよ!
・少女が迷子になったよ!
・なんか変な現象が起きて消されそうになるよ!怖い!
・少年に助けてもらったよ!ぱねぇ!
・旅館に帰ってきたよ!←いまここ
436
:
名無しさん@避難中
:2013/01/05(土) 14:10:11 ID:MoGjiiek0
友人「ひ〜ん、少女ぉ、よかったよぉ・・・」スリスリ
少女「あ、あうぅぅ!」ジタバタ
男B「案の定だな」
女A「ま、しばらくそっとしときましょ」
社会「って、わけにもいかねぇんだな」スタスタ
男A「あ、お、おい!」
社会「ほら、どいたどいた、担任そいつ抑えてろ」ペイッ
担任「はいはい・・・」
友人「あー!ちょ、ちょっとぉ!」ジタバタ
社会「よぅ」
少女「あ、しゃ、社会先生・・・」
社会「どっか怪我とかしてないか?」
少女「は、はい、大丈夫です」
社会「何か変なやつに捕まったとか、財布盗られたとか」
少女「い、いえ、そういうのではなく、あの、単純に迷子と言うか・・・」
社会「そうか、じゃあ遠慮はいらんな」
少女「へ?」
パコーン!
少女「あつっ!」ヒリヒリ
男A「!」
女A「ちょ!」
男B「おいおい!」
保健「しゃ、社会先生っ!?」
友人「な、な・・・」ワナワナ
友人「なにさらしとんねんわれぇ〜!!」ジタバタ
担任「うぉおい暴れるなぁ、どうどう・・・」
437
:
名無しさん@避難中
:2013/01/05(土) 14:20:18 ID:MoGjiiek0
社会「事情は聞いた、保健から許可を貰って合流しにいったそうだな」
少女「は、はい・・・」ヒリヒリ
社会「その時に連れ添っていかなかった俺らにも責任はある・・・が、問題はそこじゃない」
社会「わざとじゃないとはいえ、お前の考え不足な行動のせいで集団に迷惑をかけた、それは分かるな」
少女「・・・はい」
社会「その歳になれば自己管理位できて当然だ、唯一の連絡手段を忘れてうろうろしていたのは頂けない」
社会「俺らがどれだけ心配してたか、分からないお前じゃないだろう」
少女「・・・」
社会「あー、まぁ・・・」ポリポリ
少女「・・・?」
社会「無事で何よりだ、一人で心細かったろうに」ポンポン
少女「!」
社会「おかえり」ナデナデ
少女「・・・」
社会「・・・」ナデナデ
少女「・・・っ、うぅ、す、すみ・・・」グスッ
社会「・・・」ナデナデ
少女「す、すみま、せんっ・・・」グスッ
社会「・・・ん」ナデナデ
少女「うっ、うぅ・・・」ダキッ
社会「うぉっと・・・」ヨロッ
少女「あ、ありがとう、ございます・・・」ヒック
社会「お、おう・・・」
少女「・・・」ヒック
社会「・・・」
-5分後-
少女「・・・」ヒック
社会「・・・」ナデナデ
社会「な、なぁ、そろそろ、これ、どうにかならんか・・・?」オロオロ
男A「自分でまいた種だろ」
女A「よかったわね」
友人「てめぇこら何少女泣かせとんじゃこりゃぶっとばしてやる!」バタバタ
男B「おー、どうどう、お前は落ち着け、な?」
438
:
名無しさん@避難中
:2013/01/05(土) 14:30:00 ID:MoGjiiek0
-さらに5分後-
少女「す、すみません、つい・・・///」
社会「い、いやぁ、俺もついな、すまん」
少女「そんなっ、私がいけないんですから、当然です」
社会「き、嫌わない?」オドオド
少女「はい」
社会「ほ、ホントに?痛くなかった?」オドオド
少女「大丈夫ですよ・・・それに実はちょっと、良かったって思ってるんです」
社会「え?」
少女「ここに来る間、どうやって謝ろうって、ずっと考えてたんですけど」
少女「沢山迷惑かけたし、どうしよう、上手く言えるかなって、自信無くって・・・」
少女「だけど、社会先生が殴ってくれたので、すっきりと言えました」
少女「あの、改めて、大変ご迷惑をおかけして、申し訳ありませんでした」ペコリ
社会「あ、あぁ、いや、分かってくれたなら、それで、うん」
少女「はい、有り難う御座います」
保健「少女ちゃん」
少女「あっ!」
少女(そ、そうだ、保健先生!)
少女(あんな事になってたけど、だ、大丈夫だったのかな・・・?)
保健「私もね、謝らなきゃと思って」
少女「え?」
保健「本当なら、一人で行かせるようなつもりは、なかったんだけど・・・」
保健「どうかしてたみたい、なんだかボーッとしてて、結局こんなことに・・・」
少女「そ、そんな、保健先生は何も」
保健「ううん、それでも謝らせて、本当、ごめんなさい」ペコリ
少女「そ、そんな、えっと・・・もう大丈夫なんですか?」
保健「え?なにが?」
少女「あ、いえ・・・なんでもありません」
保健「?」
少女(やっぱり、覚えてないのかな)
少女(いや、きっと自覚が無いだけで覚えてはいるんだ)
少女(・・・ともかく、いつも通りの保健先生で良かった)
社会「さて、と、詳しく話を聞きたい所だが・・・」
社会「もう夜も遅い、それはまた時間がある時にでも聞かせてもらおう」
社会「風呂でも入って、ゆっくり疲れでも取ってくれ」
少女「は、はい、分かりました」
社会「んじゃ、俺らは戻るか、あとよろしくな女A」
女A「はい」
友人「あたしらも、お風呂行こ」
男A「俺らは部屋に戻るか」
男B「だな」
少年「・・・」タスタス
少女「あ、あのっ、少年君っ!」
少年「・・・」ムッ
少女「今日は、本当にありがとう」
少年「・・・あぁ」タスタス
友人「あいっかわらず無愛想だねー」
女A「そういうあんたは、すっかり調子乗ってるわね」
友人「な、なにがさ」ギクッ
女A「さっきまであーんなに、『ど、どうしよう!どうしよう!』って」
友人「わ、わぁー!さぁ暖かいお風呂が待ってるぞー!!」ワタワタ
少女「・・・ふふっ」クスリ
439
:
名無しさん@避難中
:2013/01/05(土) 14:36:04 ID:MoGjiiek0
-202号室- PM9:49
友人「ふわぁ〜・・・さすがに疲れたなぁ」
女A「そりゃ、一日中歩き回ったんだからそうでしょうよ」
少女「ご、ごめんね・・・」
友人「いやいや、さっきもお風呂で言ったじゃん、気にする必要ないって」
少女「う、うん」
女A「まぁでも、今日はもう寝ましょ、明日も早いんだし」
友人「そうだねー、電気消すよ?」
少女「うん、おやすみ」
女A「おやすみ」
友人「はいはーい、明日も頑張ろー!」カチッ
少女(はぁ・・・今日は本当に色々あったな)
少女(神様が来て、保健先生がおかしくなって)
少女(迷子になって、変な石碑があって)
少女(分けも分からず消えそうになって、少年君が来てくれて・・・)
少女(・・・)
少女(あの時の少年君、かっこよかった、な)
少女(・・・)
少女(・・・?)
少女(あれ、なんだろう、この・・・)
少女(凄く、安心すると言うか、ドキドキすると言うか・・・)
少女(・・・)
少女(まぁいいや、今日はもう寝ちゃおう)
少女(明日こそは、何も起こりませんように・・・)
440
:
名無しさん@避難中
:2013/01/05(土) 14:41:21 ID:MoGjiiek0
翌朝 -食堂- AM 7:02
友人「さぁ、メシだメシだ!」
女A「朝っぱらから元気なやつね」
少女「女Aちゃんは眠そうだね」
女A「自慢じゃないけど、朝は弱いのよ・・・」
友人「低血圧そうだもんねー」
女A「別にそう言うわけじゃないけれど、なんかテンションが上がらないと言うか」
友人「あ〜、わかる」
女A「疑わしいわね」
友人「なにおぅ!これでも私だって朝は弱い方なんだぜ!」
女A「ごめん、全然説得力無いわ」
友人「そんなっ!ひどいっ!こんなか弱い乙女を捕まえて!」ウルウル
女A「はい少女、トレーとお皿」
少女「わ、ありがとう」
友人「無視すんなー!つか私の分は?」
女A「ごめんなさい、私の腕は2つまでしかないのよ」
友人「ちぇ、いいさいいさ自分でとりにいくさ」ブツブツ
女A「これで少しはテンション下がったかしら」
少女「ど、どうだろう・・・」
男A「おぅ、おはよう」
女A「おはよう」
少女「あ、おはよう」
友人「おりょ〜?あとの二人は?」
男A「男Bはまだ寝てる、少年は朝でかけたまま戻ってきてないよ」
女A「また走ってるのかしら」
男A「多分そうだろうな」
少女「・・・」
友人「ん?どした少女?」
少女「へ?な、なに?」ビクッ
友人「いや、なんか俯いてたから」
少女「い、いや、別に、なんとも・・・」ドキドキ
友人「・・・そう?」
少女「う、うん・・・」ドキドキ
友人「・・・」
少女「・・・」ドキドキ
友人「あ!少年君!」
少女「!」ビクゥッ
友人「じゃなかったわー」
少女「・・・」ホッ
友人「あんた、やっぱり昨日何かあったわね」
少女「う、うぇっ!?そ、そ、そんなこと」
女A「怪しいわね」
男A「怪しいな」
少女「な、なにもないって!」
友人「今更そんな言い訳は通用しないねぇ!さぁ今のうちに全部吐いちまいな!」
少女「う、うぅ・・・」
社会「お、いたいた、少女ちゃ〜ん」
少女「あ、はいっ!」
社会「食事中すまんな、昨日の事でちょっと話があるから、食い終わったら俺らの部屋まで気てくれ」
少女「も、もう食べ終わってるので、今行きます!」
社会「そうか?まだ時間あるし、急がなくても」
少女「い、いいえ!いきましょう!」ガタッ
友人「まてぇ!逃げるな!」
少女「よ、呼び出しならしょうがないよね〜」テッテッテッ
友人「く、くそぅ!後でじっくり話してもらうからなー!!」
社会「なんか、取り込み中だったか?」
少女「いえ、助かりました・・・!」
社会「そ、そうか、何か良く分からんが、役に立てたなら何よりだ!」
441
:
名無しさん@避難中
:2013/01/05(土) 14:48:12 ID:MoGjiiek0
社会「んじゃ、俺らの部屋で話すか、保健と担任もいるから」
少女「はい」
社会「あー、言っとくが、叱る為じゃねぇぞ」
少女「え?」
社会「んなもんは昨日のアレで十分だろ、それよりもお前の体調に付いて保健がな」
少女「そ、そうですか、わかりました」
女D「ん?」
女B「お、どうしたの?」
女D「・・・いや、なんでも」
女D(今の、確かに少女と社会だったわね)
女D(昨日、あいつが迷子になったとか言う話を聞いたけど・・・)
女D(私のせいに、なるのかしら)
女D(・・・めんどくさ)
女B「そういえば、女D?」
女D「あ?」
女B「結局さぁ、少年君の事はどうするの?」
女D「いや、昨日も言ったじゃん、もう止めだって」
女C「ほらね、言わんこっちゃない」
女D「なによ」
女C「修学旅行だからって、変に意地張らなくても良いって話し」
女D「別にそんなんじゃないわよ」
女C「どうだか」
女D「なに、やけにつっかかるわね」
女C「私はさぁ、あんたにはいい所あると思ってるから、ツルんでるけどさ・・・」
女C「もうちょっと、その衝動的な部分を直した方が良いと思うよ」
女D「・・・余計なお世話よ」
女C「はいはい」
女D「・・・」
442
:
名無しさん@避難中
:2013/01/05(土) 15:00:46 ID:MoGjiiek0
-PM 9:00 旅館ロビー-
社会「ほい、それじゃあ今日から奈良に移動しての観光になるぞー」
社会「午前中は奈良公園に行って、午後から東大寺と正倉院を回るからな」
社会「明日一日は自由行動だし、まぁ今日位は大人しく付いてこい、以上!」
ハーイ
社会「うし、じゃあ旅館の方に挨拶して、バスに乗り込め〜」
友人「で、社会達とは何を話してたの?」
少女「大した事ではないよ、体調には気をつけてって話しだけ」
友人「ほんとに?」
少女「うん、初日から崩してたから、無理はしないようにって、釘さされちゃった」
女A「そうね、辛かったらすぐに言うのよ、昨日先生から何種類か薬貰ってきてるから」
少女「あ、うん、ありがとう」
男B「おぉ、さすが優等生、抜かり無いぜ」
男A「じゃあうちの班は体調崩したら女Aに報告するってことで!」
女A「はいはい、なんでもいいから、とっととバスに乗りなさい」
男B「ちぇー、乗りワリィなぁ・・・」
女A「朝っぱらから元気なあんた達の方がおかしいのよ」
友人「ところで少年君は?」
男A「あー、なんか従業員の人から話しがあるって」
友人「へ?なんでまた?」
男A「さぁ?」
少年「・・・またせた」スタスタ
男B「おー、何の話しだったんだ?」
少年「大した事ではない」
友人「なんだいなんだい、少女も少年ももったいぶっちゃって!」
少年「・・・」チラッ
少女「・・・!」ピクッ
少年「・・・」ムッ
少女「あ、え、えーっと、皆揃ったし、乗ろう!」アセアセ
友人「お、おー?」
少女(う、なんだか、少年君と目を合わせられない!)
少女(昨日助けてもらったんだし、失礼なのは分かってるんだけど・・・)
少女「・・・」チラッ
少年「・・・」ムッ
少女「っ・・・///」パタパタ
少女(な、なんか、今日の私、変だ!)
443
:
名無しさん@避難中
:2013/01/05(土) 15:01:19 ID:MoGjiiek0
一度ここまでで区切りです、近いうちにまたお借りするかも
444
:
名無しさん@避難中
:2013/02/20(水) 15:15:20 ID:ooCa7jMc0
ちとお借り
445
:
名無しさん@避難中
:2013/02/20(水) 15:38:45 ID:ooCa7jMc0
――人には、己を綴じる糸がある。人と人には、互いを繋ぐ糸がある。
――だから、私はね、それを結ぶんだ。
――解(ほつ)れた糸を、結び直すんだ。
――それが私の存在理由。
――私たちの存在理由。
――お前にも、いつかそれがわかる日が――
ガタン
「……ん……あ」
車体の揺れか、あるいは無意識の拒否か。
そのどちらかを理由として俺は微睡みから目覚め、胸糞の悪い夢は打ち切り終演と相成った。
「……ったく」
例え舞台が終わろうとも、それ見ていた観客の記憶までが消えるわけではない。終演を迎えても、観客の心に感動は残る。
当たり前の話だ。
問題は、感動という言葉が、実際には必ずしも良い情動だけを指して言う言葉ではない、という事だ。
このけったくその悪い、吐き気すらする気色の悪さも、広義では感動という言葉の内に含まれてしまう、という事だ。
……ようはアレだ、悪い夢を見た、という事。ただそれだけの事。
どうもいかんな。こういう芝居がかった言い回しを、別に誰かに聞かせるわけでもなく、自分の脳内で繰り広げてしまう
というのは、俺の悪癖だ。まるで誰かに脳内を読まれる準備でもしてるみてえじゃねえか。あるいは、今こうして考えている
事、思っている事、やっている事、それらを全て本にでもしようとしてるかのような――
「……なわけにいくかよ」
――そんなわけにはいかなかった。今俺が考えている事、思っている事、やっている事は、世間に公表できるような類の
事じゃない。……いや、何も別に法律に反しているからだとか、非道徳的だからとか、そういった理由で公表ができないわけ
じゃないんだが――
ガタン
「おっと……」
今度こそ、車体の揺れが俺の意識を現実へと引き戻す。目的の駅への到着だ。ブレーキ音が響き、小さな無人駅へと
俺の乗った電車は停止した。
「……へぇ、ここが、ねぇ」
降り立った俺を確認し、車掌は電車を発進させる。
残された俺は周囲をぐるりと見渡した。時刻は夕刻。いわゆってしまえば、一つの逢魔が時という時間でも、ある。
446
:
名無しさん@避難中
:2013/02/20(水) 15:39:00 ID:ooCa7jMc0
一旦お返し
447
:
名無しさん@避難中
:2014/03/03(月) 08:26:11 ID:aIPs/uPQO
あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
448
:
名無しさん@避難中
:2014/03/03(月) 08:27:11 ID:aIPs/uPQO
ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい
449
:
名無しさん@避難中
:2014/03/03(月) 08:28:13 ID:aIPs/uPQO
ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい
450
:
名無しさん@避難中
:2014/03/03(月) 08:28:45 ID:aIPs/uPQO
いやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだ
451
:
名無しさん@避難中
:2014/03/03(月) 08:29:12 ID:aIPs/uPQO
ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
452
:
名無しさん@避難中
:2014/03/03(月) 08:30:15 ID:aIPs/uPQO
あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
453
:
名無しさん@避難中
:2014/04/10(木) 01:27:44 ID:1wbjJb3g0
ksks
454
:
名無しさん@避難中
:2014/05/07(水) 21:30:47 ID:7eVe13kc0
ぬるぽ
455
:
名無しさん@避難中
:2014/06/06(金) 01:55:04 ID:G6MKJPDQ0
ぬこぽ
456
:
名無しさん@避難中
:2014/06/06(金) 06:54:29 ID:lHHHRMOM0
がにゃ
457
:
名無しさん@避難中
:2014/06/20(金) 07:33:22 ID:sKGOxfmY0
祈るよ
458
:
名無しさん@避難中
:2014/06/29(日) 20:05:50 ID:/rU7jAqI0
俺がげろぶちょな感想を書くスレっていうのを建てようと思ったけれど
絶対1000行く前に飽きる気がする
459
:
名無しさん@避難中
:2014/06/29(日) 20:29:46 ID:617vPKMY0
表板には批評スレがあるから辛口コメントはそこでいいんじゃないか?w
460
:
名無しさん@避難中
:2014/06/29(日) 20:50:23 ID:b8chRxj20
>>458
何なら俺が手伝ってやんぜ?
461
:
名無しさん@避難中
:2014/06/29(日) 20:55:01 ID:/rU7jAqI0
>>459
批評がしたいんじゃなくて個人的嗜好に基づいて創発作品に好き勝手な感想を書きたいんだ
そして感想の感想もOKなカオスで腐敗したスレにしたい(願望)
>>460
じゃあげろぶちょな感想を書くからなんか創発作品紹介してくれ
462
:
名無しさん@避難中
:2014/06/29(日) 20:57:31 ID:617vPKMY0
ならば誤爆スレで話題になってる仁科学園を見てくるのだ。しかし今、まとめがちょっと不安定になってるから気を付けてw
463
:
名無しさん@避難中
:2014/06/29(日) 21:14:58 ID:b8chRxj20
げろぶちょってどういう意味だ?w
464
:
名無しさん@避難中
:2014/06/29(日) 21:43:35 ID:/rU7jAqI0
>>463
道ばたに吐かれたゲロと同程度っていう意味の造語、今日生まれたばかりです
>>462
作品の指定が無かったからウィキの表紙一点買い下の三本読んできた
カップルウォッチャーととろ
カップルウォッチャーととろvs.幸せ撲滅計画(1)
カップルウォッチャーととろvs.幸せ撲滅計画(2)
とろろで検索して見つからなかったからどうしようかと思ったけど
とろろじゃなくてととろなのね
シェアワールドって時点で読む気しなかったんだけどコミカルですげー読みやすい
不良三人組や先輩後輩と卓上同好会がすごく魅力的だった、卓上同好会入りたい
あとキャラクター知らなくてもすらすら読める形に仕上がってるのをすごく褒め称えたい
ただ登場人物が多くてととろちゃんがどちらかというとメインより引き立て役なのが残念
コスプレしてまで荒事に乱入する根性を持った女の子がどうしてそこまでするのか
そこまでする性格にいたったのかがこの三本読んだだけじゃ分からない
かといって続きを探して読みたいかというとこの三本で綺麗にまとまってるから
たぶんそこまではしないだろうなってぐらいだった
あともしかして後輩ってラブコメスレの沼ガールかな
465
:
名無しさん@避難中
:2014/06/29(日) 21:47:23 ID:/rU7jAqI0
そういえば仁科学園で思い出したけど雑談スレでおすすめされてたワンオラクルって
もう削除されてるのかな、白紙しかひっかからぬ
寝る前にあと一本ぐらいならげろぶちょな感想が書けそうなんで
シェアワールド以外の短編おすすめしておくれ、リミットは十時ぐらい
466
:
名無しさん@避難中
:2014/06/29(日) 22:36:55 ID:Fp05bZpA0
>>465
「先輩後輩シリーズ」
「演劇部シリーズ」もよろしく。
どちらもコメディタッチです。
467
:
名無しさん@避難中
:2014/06/29(日) 22:39:13 ID:b8chRxj20
乙
感想も創作の一種なんやなと思わせてくれる
でも読む気しなかったとか思ってても言うなよう・・・悲しいじゃないか
仁科のは単にまとめ作業が間に合ってない、
タイミングの問題じゃねえのかな?
468
:
名無しさん@避難中
:2014/06/29(日) 22:40:50 ID:YJrcdkxw0
読む気おきない言う割にちゃんと読んでるから嫌いじゃないぜw
469
:
名無しさん@避難中
:2014/06/30(月) 20:13:28 ID:cBj2A2do0
>>466
シェアワールド以外って言ったじゃない!まぁ読んできたけどな
ただ演劇部シリーズは演劇部でウィキ検索しても
タイトルに演劇部って入ってる作品が見つからなかったしどれかわからんしパス
とりあえず先輩後輩でウィキ検索してタイトルに先輩って入ってたの読んできた
先輩、先輩の秋です!
俺が読んでないところで進展してやがるこいつら!
個人的に後輩ちゃんは妖怪めいた存在なのかと思ってたけど、もしかして普通の女の子なのか!
それを後輩ちゃんの姿からじゃなくて先輩の心の声から描写するのがうめぇ
後輩ちゃんって実は青春にありがちなちょっと問題を抱えただけの普通の女の子だったんだなぁ
けどそれをほんの少し先に生まれただけの先輩が全部背負うのは重すぎる
先輩が「早く気の置けない友人や素敵な彼氏を見つけて俺離れして欲しい」って思うのは当然なんだけど
そういう判断をこの年齢でやっちゃうから先輩は格好いいんだと思う
普通は若さゆえのあれこれに振り回されたりしそうなもんなのに
>>467
乙あり。シェアワールド読む気しないのは誤爆スレやらなんやらで
内紛を外に持ち出して暴れ回る住人だか荒らしだか抱えてた頃をチラ見したから、
シェアワールド自体に良いイメージないのよ、あと個人的な感覚だとシェアワールドって
連続してそれぞれの書き手同士で影響し合う性質上
追いかけてないこちらからだと絶対原作が手に入らない
二次創作作品みたいな受け取り方になるから
原作知らない二次創作読んでもなーって感情に近い物がどうしてもつきまとうんだよね
>>468
読まないで感想を書くのは相当なテクニックを要求されるからなw
470
:
名無しさん@避難中
:2014/06/30(月) 20:22:02 ID:cBj2A2do0
あ、普通に褒めてしまった
これなら該当ウィキに感想つけたほうが良かったか
現代物が続いたんで次はファンタジー系読みたいな
おすすめ作品紹介してクレクレ
471
:
名無しさん@避難中
:2014/06/30(月) 20:48:26 ID:QlZrJbZs0
それならもうファンタジーっぽいスレを見るのが一番早いが中身を把握してないから勧めようがないぜw
まとめあるから適当に見てきてはどうか
472
:
466
:2014/07/01(火) 20:25:10 ID:k2n/WYYY0
>>469
細かな感想、ありがとうございます!いち住人としてやっぱ嬉しい。
ただ、「演劇部」シリーズはwiki内検索して頂いたにもかかわらず、たどり着けなかったのは、なんか申し訳ないなぁ…。
今動いているシリーズのひとつとして名前を出してみたけど、見て頂く側からのサービスが足りんかったかあ 。
もし、wikiを編集する事あったら参考にさせて頂くぜ。
またきてね。
473
:
名無しさん@避難中
:2014/07/01(火) 21:04:08 ID:MvJcemeE0
>>471
読んでもないスレを薦めるとは相当なテクニシャンだな
ファンタジーっぽい作品を創作するスレの
『勇者「俺達四人そろえば怖いものなし」』読んできた
頭ハッピーセットは名言
セクロストークからの戦士さん格好いい抱いて!からの展開が急転直下
そして間に挟まる勇者くんと賢者ちゃんのラブコメがかわいい
お前らそんなことしてる場合か!っていう状況がドラマを生み出すんですね
中盤にかなり重たい要素を盛り込んでいただけにラストは希望がきちんと描かれていいい
ただラストに向けた戦士さんのごにょごにょからの流れの
魔王?の不安要素?の提示があった割には明るく終わってて謎が残る
四天王最後の一人が示唆した不幸は現実に昔にあったことで
おそらく似たような状況になるであろう勇者くん達が
それにぶち当たらないってどういうこと?
示唆された不幸は勇者くんたち個人がどうこうっていう問題じゃなく
人間のおぞましさが原因なだけにそれがあっさり解消されるとも思えなかったんだけど
まぁ最終決戦後の勇者くんたちが超絶頑張ったか人間がちったぁマシになったと
思えばいいのかな
474
:
名無しさん@避難中
:2014/07/01(火) 21:47:05 ID:MvJcemeE0
次は何を読もうかね
げろぶちょな感想でよければ自薦他薦問わんよー
>>472
げろぶちょ感想によく常駐スレの作品を薦めようと思ったなw
もし編集するなら有名シリーズは専用タグつけてシリーズと分かるようにまとまってると
ふらっとやってきた自分のような外野にも見やすいかもしれない
サイドバーの更新履歴を確認する限り2012年末で編集止まってるみたいだから
今は新規が読めない名作が過去スレにいっぱい埋まってるんじゃないかなぁ
そのままだと新しい書き手さんも過去作確認できなくて入りづらいだろうし
編集に慣れて無くて大変だと思うなら既存テンプレートのままでいいから
未収録作追加するだけでも結構違うと思うよー
475
:
名無しさん@避難中
:2014/07/01(火) 21:57:30 ID:has25eYI0
シェアワは創発内にあるシェアワを更に合体させようとしていたスレが地味に好きでした
>>474
では、和風な創作スレの彩華シリーズを推薦
476
:
名無しさん@避難中
:2014/07/01(火) 21:58:18 ID:7D0EmWZc0
あ ん た が 神 だ
みんな感想に飢えてるだろうからな。どれで書いても喜ばれると思うぞ。
特にもう感想の望めないような昔のやつはな。
477
:
名無しさん@避難中
:2014/07/01(火) 22:02:08 ID:c6Y1X/HE0
キャラスレとかロボスレとかあるけど中の人がけっこう本気出したのがまとめられていないから困る。
478
:
名無しさん@避難中
:2014/07/01(火) 22:32:11 ID:7D0EmWZc0
まとめwikiでタグ付けてシリーズ分けってのはいいかもしれんね
まあ仁科とかだと最終的には作者別にそれぞれ別名が付くみたいな感じになりそうだけどなw
479
:
名無しさん@避難中
:2014/07/02(水) 01:00:50 ID:zfJ0R2G.0
俺も他人の小説に感想書くこと自体は好きなんだけど
どうしても切り口が文章校正みたいな方向に行って煙たがられるので
それが許される場以外では自重している(´_ゝ`)
480
:
名無しさん@避難中
:2014/07/02(水) 21:42:59 ID:ly5s2K360
>>475
ぎゃあー、和風な創作スレって創発ウィキに作品まとめないじゃんよ
とりあえず創発ウィキにhtmlあったからそこで彩華で検索かけたんだけど出てこなかった
htmlも2スレ目にはなかったから見つけられなかった、すまぬ
改めて作品のあるURLを教えて貰えれば読みに行くよ
あと
>>475
が言ってるクロス企画ってこれじゃないかな?
現行スレも生きてるみたいだよ
創発シェアワスレクロス企画(仮)
http://www26.atwiki.jp/sousaku-mite/pages/1235.html
481
:
名無しさん@避難中
:2014/07/02(水) 21:43:33 ID:ly5s2K360
とりあえず今日は魔女っ子&変身ヒロイン&魔法少女創作スレのウィキから
ディーナ・シー 魔法少女地獄
タイトル通りの地獄っていうか、魔法少女っていう力を流し込まれた街の話
この話の何が好きかっていうと魔法少女や魔女っ子っていう言葉から得られるイメージを
ボキッとへし折ってくれるところ
みんな魔法や魔力があるんだろうけど力の使い方が魔法少女の使い方じゃない
魔法少女の名を冠しただけの無法街というかヤンキー?極道?の抗争が前提にあって
そこに魔法の力っていうファンタジーが加わって殺傷力が上がってる感じ
文体がその街に雰囲気にあってて読んでておおーってなるのが好き
前にも読んだことあるけど数年開けて読んでも楽しめた
個人的にエンマちゃんがすごく好き
続きも読みたいんだけどウィキにも収録されてないから
そもそも存在してないって思った方が良さそうで残念
482
:
名無しさん@避難中
:2014/07/02(水) 21:48:29 ID:ly5s2K360
>>476
シェアワールドは読む気しないと明言してる人間が神であってたまるか!w
>>477
ロボスレウィキやら仁科ウィキやら創発ウィキやらなら左上の@メニューから
新規ページ作成選んでタイトル入力してワープロモード選んで本文コピペするだけでいいんだけどね
今はスマホ使いの人も多いだろうから編集したくても出来ないひとが多そう
>>479
文章校正を活用して良い点のみをあげるのに徹するのならその感想読んでみたい
どうしても文章校正で悪い点を並べると感想と言うより批評よりになるからなぁ
483
:
名無しさん@避難中
:2014/07/02(水) 21:58:15 ID:ly5s2K360
今日はもう寝るけどまた何かおすすめがあったら紹介しておくれ
URL貼ってくれてもいいのよ
484
:
名無しさん@避難中
:2014/07/02(水) 22:11:56 ID:Tq7heKBg0
>>482
まとめようにもログが残って無かったりwww
数少ないのがこれくらいか
http://www26.atwiki.jp/sousaku-mite/pages/1200.html
485
:
名無しさん@避難中
:2014/07/02(水) 23:48:59 ID:mEhqEdGs0
でも読んでるじゃん!!>シェア
何だかんだで文章表現って日本語的に正しけりゃそれでOKってだけでもないからな
変なところだらけでも面白いのは面白いし、正しかろうがつまらんのはつまらん
まあどうすれば伝わるか、演出できるか、よく悩みながら書くのは当たり前だけど
486
:
479
:2014/07/03(木) 01:13:25 ID:UJLZ2T9I0
>>482
むかし文芸部的な場所で部誌の編集やってたときの癖が抜けなくてな……
俺としては、批評という行為の本懐は粗探しでなく「作品の価値を引き出す」
ことだと思ってるので、面白いと思ったら言葉を尽くしてクソ褒めるわけだが
日本語がおかしくて躓くようなことが多いと、だいたい感想そっちのけで添削祭りになって
終いには作者から「国語の先生かてめーは!」と怒られる。
487
:
名無しさん@避難中
:2014/07/03(木) 19:28:23 ID:cZhUvBfg0
「文章はちょっと好みじゃないけど」とか「主人公が合わないけど」とか
ついつい付け加えたくなる気持ちは分かるw
488
:
名無しさん@避難中
:2014/07/03(木) 21:06:55 ID:yl2FYEdU0
>>484
軽快なテンポでさくさく読める良作です
彼方ちゃんと直りんちゃんの掛け合いもかわいらしいです
以下はネタバレ感想なので未読の方は作品読了後にご覧ください
無限彼方大人編〜Archenemy〜
http://www26.atwiki.jp/sousaku-mite/pages/1200.html
クロゴキブリのおさらいを読んでしまった、読んでしまったorz
っていうかゴキブリいやああああああああ
ネタバレになるとかそういうのどうでもいいぐらいゴキブリいやあああああああ!
最後の鼻に飛んでくるところとか鳥肌立った!!
お前らも何も知らずに読んで鳥肌立てばいいのに!!
489
:
名無しさん@避難中
:2014/07/03(木) 21:15:21 ID:x/sBn.FQ0
>>488
ありがとう
490
:
名無しさん@避難中
:2014/07/03(木) 21:18:58 ID:yl2FYEdU0
そろそろ週末で時間が出来るからちょっと多めにおすすめしてくれても大丈夫
ウィキ収録済み作品だと探しやすいので助かります
>>485
出された物は何でも食べるよ!でもなんとかファイトだけは勘弁な!
あれ長いし投下も早いし追いつける気がしない
491
:
名無しさん@避難中
:2014/07/03(木) 21:35:05 ID:x/sBn.FQ0
真剣に書いたとなるともう秘密のスレのしかない……
492
:
名無しさん@避難中
:2014/07/05(土) 14:30:10 ID:yyk0otVY0
リクエストは限界があると思うんだよね
創発板の住人ってあんまり自分の薦めないだろ
だからって他人様の薦めようって気にも・・・なるかな?
493
:
名無しさん@避難中
:2014/07/05(土) 21:33:44 ID:Sq.1tGaE0
専ブラの調子悪くていつもみたいに書き込めない
>>492
限界かぁ、だったらもうげろぶちょ感想は今回で一旦やめとく
>>491
エロは感想つけるの難しいなー
494
:
名無しさん@避難中
:2014/07/05(土) 21:36:41 ID:Sq.1tGaE0
今日は雑談スレで紹介されてた作品読んできた、収録してくれた人ありがとう
私立仁科学園まとめ@ ウィキからワンオラクル
http://www15.atwiki.jp/nisina/pages/207.html
これおすすめされてた理由が分かる気がする、読んでると心の細かい傷をえぐるえぐる
こっちはもういい年なのにこんな思春期物にえぐられるってどういうことよ
でも個人的に主人公もその周辺も全部いけ好かない
こう思わせてくれるってことはすごくよく書けてるってことだし書き手の意図通りなんだろうなー
なんか負かされたようですんごい悔しい
また十年後ぐらいに読んでみたいなこれ、なんか読む時期によって印象が変わりそうな気がする
495
:
名無しさん@避難中
:2014/07/05(土) 21:44:21 ID:Sq.1tGaE0
なんか限界とか言われて悔しいのでおすすめ作品のURL置いておく
長い話が読みたいなら連載中のモブ少女、さくっと読みたいなら唇の皮をおすすめ
モブ少女
http://www26.atwiki.jp/sousaku-mite/pages/865.html
新ジャンル「今にも剥がれそうで剥がれない唇の皮」
http://www26.atwiki.jp/sousaku-mite/pages/159.html
496
:
名無しさん@避難中
:2014/07/06(日) 00:21:25 ID:ijbErmVw0
>>494
すげーわかるわw
青臭さにイライラするっていうか、ストレス溜まるよなw
それがすごい
497
:
名無しさん@避難中
:2014/07/06(日) 18:21:30 ID:bjlwWDRU0
◆aPSupcKIa.スレで何かお願いします!
498
:
◆aPSupcKIa.
:2014/07/06(日) 19:04:50 ID:LEfd2HdA0
!?
499
:
名無しさん@避難中
:2014/07/07(月) 20:21:23 ID:EGkEmBl.0
>>498
しっしっ、自分のスレから出てこない。ハウス!
500
:
名無しさん@避難中
:2014/07/07(月) 20:22:07 ID:EGkEmBl.0
>>497
まとまってもない、あらすじもない中から選んで感想ってまた面倒くさい指定を
とりあえず何かって指定だったんでタイトルから選んで読んできたよ
海の男と箱入り娘
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/3274/1388211656/51-55
リッケちゃん可愛い、とても可愛い
よく考えたら見た目コンテナなのに可愛いってすごい
視点の健哉さんがいい人でわりとリッケちゃんに好感持ってるのがいいんだろうね
あと健哉さんは気にしてなかった分だけこっちはリッケちゃんの見た目が超気になって
想像力をかき立てられる。病気が病気だし美少女なんて都合の良いことはないんだろうけど
どんな見た目だったとしてもきっと好感の持てる女の子だろうなって思う
終わりがかなり近くて切ないことになりそうなのは分かってるんだけど
この先の二人もちょっと見てみたい
501
:
名無しさん@避難中
:2014/07/07(月) 20:26:19 ID:EGkEmBl.0
にしても三題噺スレ懐かしいなー
創発ウィキに収録されてる作品増えないかな
502
:
名無しさん@避難中
:2014/07/07(月) 21:31:51 ID:p2ynJsgc0
ごめん。
でも感想ついてない作品見ると「チャンスだ!俺が俺俺俺がレスしてやんよ!」って思うだろ?
503
:
名無しさん@避難中
:2014/07/08(火) 10:01:28 ID:kchJqFxA0
つまり投下してここに晒せば感想を書くと把握
504
:
名無しさん@避難中
:2014/07/08(火) 18:01:50 ID:oNfOis6Q0
そうはさせるか!
505
:
名無しさん@避難中
:2014/07/08(火) 19:51:40 ID:q3KnGSKg0
>>502
チャンスだとかそんなこと考えたこともなかったので共感できぬ、すまぬ
>>503
こいやー、げろぶちょな感想をぶちまけてやるぜー
>>504
じゃあ代わりに創発作品紹介しておくれ
女装か男装してるキャラが出てくると嬉しい、DSはチェック済み
506
:
名無しさん@避難中
:2014/07/08(火) 19:59:10 ID:j3XfXoPs0
TSならあるんだが……
507
:
名無しさん@避難中
:2014/07/08(火) 20:24:45 ID:oNfOis6Q0
>>505
逆に創発板でおすすめない?
508
:
名無しさん@避難中
:2014/07/08(火) 21:21:43 ID:q3KnGSKg0
>>507
>>495
をめっちゃ推しております
あとは現行ラブコメスレはD君もザリガニックもおすすめ
http://maguro.2ch.sc/test/read.cgi/mitemite/1312708736/
>>506
よし、とりあえずURLを貼りたまえ
509
:
名無しさん@避難中
:2014/07/08(火) 21:30:57 ID:oNfOis6Q0
あ、
>>495
これ薦めてたのあんただったのか!
なんか別人だと思ってたわ
ありがと
510
:
名無しさん@避難中
:2014/07/08(火) 21:38:02 ID:q3KnGSKg0
ごめん、現行ラブコメスレはこっちか
http://maguro.2ch.net/test/read.cgi/mitemite/1312708736/
511
:
名無しさん@避難中
:2014/07/08(火) 23:30:43 ID:oNfOis6Q0
モブ少女クッソ長いなw
台詞系苦手だしちょっとずつ読も
512
:
名無しさん@避難中
:2014/07/09(水) 01:19:57 ID:rcKUOIzg0
>>508
【魔王】ハルトシュラーで創作発表するスレ 3作目
http://maguro.2ch.net/test/read.cgi/mitemite/1283782080/
ここの720くらいから
513
:
名無しさん@避難中
:2014/07/09(水) 20:06:40 ID:wbB6f8JQ0
>>512
読んできたよー
キャラスレバックヤード。TS倉刀の場合。
http://maguro.2ch.net/test/read.cgi/mitemite/1283782080/722-736
ごめん、これ原作知らない二次創作だ
台詞だけのシーンが多いんだけど、キャラを知らないで読んでるから誰が誰の台詞か見分けられなかった
あと前提になる関係性も掴めてないからほんとうに何がなにやらっていううちに読み終わってしまった
でも男のゲロシーンもありだなって思いました
処女がどうのって話からゲロシーンに持っていく流れが好き
514
:
名無しさん@避難中
:2014/07/09(水) 20:23:57 ID:HUTx964o0
なぜそんなに嘔吐が好きなんだ・・・サルトルかよ・・・
515
:
名無しさん@避難中
:2014/07/09(水) 21:24:54 ID:wbB6f8JQ0
>>514
今ちょっとゲロシーンのある作品を読むのがブームなんだよ
数年後にはなんであんなに一生懸命ゲロシーンのある作品探してたんだろうって思い返すんだよ
それにほら幼なじみ、女装、男装、主従、年の差もちゃんと平行して探してるからセーフセーフ
516
:
名無しさん@避難中
:2014/07/09(水) 21:37:06 ID:HUTx964o0
ゲロにもそんなバリエーションあんのか・・・
まあ趣味はいろいろだよな
517
:
名無しさん@避難中
:2014/07/10(木) 13:14:04 ID:xZ959cac0
まとめ見たらもっといっぱいあったけどどれ貼ればいいかわからない。とりあえず一次の色が濃いやつが狙い目とわかった
518
:
名無しさん@避難中
:2014/07/28(月) 01:44:37 ID:O4ZDqmAQ0
画像フォルダ整理してたら出てきたので貼ってみる
http://www.dotup.org/uploda/www.dotup.org5216424.jpg
519
:
名無しさん@避難中
:2014/07/28(月) 01:52:18 ID:O4ZDqmAQ0
なんかデザインが違う
休憩時間に資料見ずに書いたやつくさい
http://www.dotup.org/uploda/www.dotup.org5216817.jpg
520
:
名無しさん@避難中
:2014/07/28(月) 02:01:52 ID:O4ZDqmAQ0
ぼくのかんがえた桃花
http://www.dotup.org/uploda/www.dotup.org5216832.jpg
・死神桃花
命を刈り取る形をした刀をもつオサレ系桃花
刈り取った命は一度蔵で乾燥させた後に脱穀する
521
:
名無しさん@避難中
:2014/07/28(月) 02:03:26 ID:wxwpAURo0
あくせすかわいい
522
:
名無しさん@避難中
:2014/07/28(月) 02:06:35 ID:O4ZDqmAQ0
http://www.dotup.org/uploda/www.dotup.org5216847.jpg
・サーベル桃花
刀ではなくサーベルを操る桃花
しかしそのサーベルもタイガーである
桃花の刀は黒がデフォルトなので虫歯説が濃厚
523
:
名無しさん@避難中
:2014/07/28(月) 02:13:10 ID:O4ZDqmAQ0
http://www.dotup.org/uploda/www.dotup.org5216853.jpg
・ドラゴン桃花
文字通りドラゴンの桃花
恐らく戦闘能力はべらぼうに高いであろう
これには寄生も苦笑い
524
:
名無しさん@避難中
:2014/07/28(月) 02:41:12 ID:O4ZDqmAQ0
http://www.dotup.org/uploda/www.dotup.org5216865.jpg
・無限桃花(男)
同世代の無限家に女性がほとんど生まれず、
また男性ながら寄生の精神干渉を受けにくい特異体質のため、
例外的に桃花の名を襲名する方向でかたまっている。
しかし様々な諸事情によりちんこをもぐ事が襲名の条件になってしまい、
寄生と戦いつつも自分の代わりに無限桃花を継いでくれる嫁探しに奔走する羽目になる
……というムダに長い設定をもった桃花
525
:
名無しさん@避難中
:2014/07/28(月) 02:51:02 ID:wxwpAURo0
シビアだなw
526
:
名無しさん@避難中
:2014/07/28(月) 05:34:51 ID:/CSG0.lo0
嫁探しワロタwww
527
:
名無しさん@避難中
:2014/07/29(火) 21:49:00 ID:qyyforP60
>>524
のお話をすごく見てみたい
528
:
名無しさん@避難中
:2014/10/15(水) 20:36:32 ID:ryuUQW8M0
リアル連休貰えたから今週末げろぶちょな感想書くよー
自薦他薦問わんよーおすすめしておくれー
とりあえず和風な創作スレの彩華シリーズ探したいからおすすめがなかったら和風な創作スレを読む予定
529
:
名無しさん@避難中
:2014/10/15(水) 20:47:11 ID:QCZgi/ms0
. ,';;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|
,'' ´ ̄  ̄` ' - 、;;;;;;;;;;;;;;;|
. ,' .,、r‐' マ:::::::フ' ー‐- .、,. `'‐ 、;;;|
|/ _ `` ´ ,,.、.、 ヾ:..、, `| .な そ
. レ'´_ヾェ、,_ ,,、r〆__`' ';::::::`':.、,│ い ん
r|. ヽ モl~フ / ヾ、モl ,、 |;:::::::::::::`i な
l l  ̄ l .'  ̄ | ヽ:::::::::l も
ヽ! ! l:!l' l:::::::::::', の
/::ゝ、._ L..___ ____....ノ::l ノ:::::::::::::ヽ. は
/::i:::::r'"´ ̄  ̄ ``ヽ;:::::::l´!:::::::::::::::::::ヽ
,'::/:::::i, ー‐───- l::::::::',';:::::::::::::::::::::l
. lノ::::::::::', ‐- /::::::::::::',';:::::::::::::::::::|
/::::::::::::::ヽ ノ:::::::::::::::::',';、::::::::::::i::l
/:;:::::::::::::::::ヽ,、 ,.r:'"::::::::::::::::::::::〈/\:::::::!リ
. /::/,'::::::::::::::::::::::::ヾ‐-‐''"::::::::::::::::::::::::::::i;:::l/\\/
. !:/ l;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;||::/ \ヽ、
530
:
名無しさん@避難中
:2014/10/15(水) 21:07:31 ID:QCZgi/ms0
というかあまりこのスレでもやってほしくないんだよなあ
↓こっちでやってくれんか
【評価】創作物の批評依頼所【批判】
http://hayabusa6.2ch.net/test/read.cgi/mitemite/1288012319/l50
531
:
名無しさん@避難中
:2014/10/16(木) 06:01:43 ID:3F6Fz95M0
>>528
待っていたぜ
532
:
名無しさん@避難中
:2014/10/16(木) 20:55:46 ID:Xd0fhfDI0
>>530
そこは感想スレじゃないし、感想の感想アウトだし、他薦可ではない様子だからちょっと違う
他にスレを使いたい人がいるなら譲るけど、
>>530
はスレ使う?
>>531
一つ褒めて三つけなすの精神でげろぶちょな感想をお送りするよー
533
:
名無しさん@避難中
:2014/10/16(木) 21:45:59 ID:p4np0lR20
なら感想スレでやって
534
:
名無しさん@避難中
:2014/10/16(木) 22:06:37 ID:p4np0lR20
というか続けたいなら専用スレ立ててそこでやってくれ
535
:
名無しさん@避難中
:2014/10/16(木) 22:41:09 ID:3F6Fz95M0
ここだろそれ
536
:
名無しさん@避難中
:2014/10/17(金) 02:20:17 ID:eTMBPzIQ0
とりあえずここでもここじゃなくてもいいが特定のスレにこもって出てこないでくれ
537
:
名無しさん@避難中
:2014/10/17(金) 12:41:05 ID:C5172YVw0
うぜぇ
538
:
名無しさん@避難中
:2014/10/17(金) 22:47:28 ID:Bq/Sy0XM0
>>534
規制中&テンプレが決められないから立てられない
テンプレの文章降ってわいてこないかな
>>536
ごめん、ここ数日避難所で感想を書いた心当たりがない
539
:
名無しさん@避難中
:2014/10/17(金) 22:49:39 ID:Bq/Sy0XM0
スレ使う人が居ないみたいだから先に使わせて貰います
和風な創作スレttp://www26.atwiki.jp/sousaku-mite/pages/866.htmlのログ読んできた
ttp://www26.atwiki.jp/sousaku-mite?cmd=upload&act=open&pageid=866&file=1220743518.html
数字はレス番
98
ふっと吸い寄せられるような文章
最初に「立派な漆の柱」って出てきたのがイメージしやすいから読みやすかった
105-107 破魔巫女銀杏1
本体がバイクってうすうす分かってたのに首無しライダーを
最初に攻撃したのはなんでなんだろう
伏線かなーと思ったけど別にそうでもなかったっぽい
108-112 破魔巫女銀杏2
式神なのに法律を気にする玄狐ちゃんかわいい
こういう霊的な存在と機械類の相性って良くないイメージがあるんだけど
取り憑くっていうやり方が面白い
122-124 135-136 玄浄祓い旅
ほうほうと思いながら読んでたらまさかの展開
え、でもタイトル?と思ってから後半読んで納得
最後まで読んだらぴたっとはまるこういう感覚好きだな、面白かった
156-159 破魔巫女銀杏3
今回の銀杏ちゃんを見てるとぎんなんちゃんって連呼して殴られたい衝動に駆られる
あとお金を取るって結構はっきり言ってる割には
お金を取らないことが多いから銀杏ちゃんの生活が心配
540
:
名無しさん@避難中
:2014/10/17(金) 22:51:43 ID:Bq/Sy0XM0
続きはまた明日読む予定
おやすみなさい
541
:
名無しさん@避難中
:2014/10/18(土) 22:25:59 ID:FbX..7Hg0
和風な創作スレttp://www26.atwiki.jp/sousaku-mite/pages/866.htmlのログ読んで来たよー
ttp://www26.atwiki.jp/sousaku-mite?cmd=upload&act=open&pageid=866&file=1220743518.html
数字はレス番
178-179 大州の国の大陰陽師
オズの魔法使いは小さい頃読んだきりでうろ覚えだけど、大胆なアレンジが面白い
スレで出たアイデアを形に出来る書き手さんってやっぱすごいな
大陰陽師ってどんな人なんだろう、続きが気になる
187-188
花粉症かなーと思ったらやっぱり花粉症だった
オチも民話っぽくてこういう人外と人間の交流好きだな
196
一ページの漫画になりそうなぐらいスルスルッとイメージが沸いた
こういうのを読むとやっぱりわくわくそわそわする
なんか和風ものって女の子が戦う話が多いなー
542
:
名無しさん@避難中
:2014/10/18(土) 22:29:39 ID:FbX..7Hg0
保管されてるログがこのあたりで切れてるのでとりあえずここまで
スレをお返しします
543
:
名無しさん@避難中
:2014/11/11(火) 00:44:14 ID:PqU/SZcUO
はあん感想乙
544
:
名無しさん@避難中
:2015/05/14(木) 01:10:58 ID:89mk70qgO
ttp://light.dotup.org/uploda/light.dotup.org185386.jpg
545
:
名無しさん@避難中
:2016/06/29(水) 18:19:57 ID:be6IuXh60
ksks
546
:
名無しさん@避難中
:2017/06/12(月) 18:58:19 ID:EDCAY2qI0
COC用に考えていたシナリオ(未完成)を投げとく
誰かTRPG者がいたら再利用でもしておくれ
推奨人数1〜4人
導入1
舞台はS県の山に囲まれた田舎町である結女(ユメ)町
名前は夢の暗示なので初心者へのヒントでもあります
熟練者に勘付かれそうならユイメ、ユウメとでもごまかしといてください
PLは旅行者、仕事で赴任してきた等なんでもいいです
旅行者には「お一人様からのひっそり田舎ツアー」とでもしておけば
PL以外の旅行者を設定する必要はありません
この町には田舎には不釣合いな大きい病院があります
これがいわゆるラストダンジョンになります
旅行者や赴任者に北の山の上にデカデカと田舎には不釣合いな病院があることを最初に印象づけてください
特産品とかはとくにないです
旅行者には新鮮な田舎の空気でも吸わせといてください
西も東も南も山でとにかく山しかありません
町の中を川が流れていますが重要ではありません
一応PL(たち)は南側の山を越えて町に入ってきたということにしてください
導入2
まずPLにはホテルでも旅館でもいいので一泊させてください
目覚めた翌日からが本格的なストーリーのはじまりです
ホテルや旅館の従業員はAPP12+1D6の別人に置き換わっていますが
PLが特に注目しない限りは言及する必要はありません
シフトが違うとでも伝えておいてください
新聞でもニュースでもいいので町内で殺人事件が発生したとPLには知らせます
新聞にもニュースにも興味がないというPLには誰かの噂を聞かせるか
外出先で警官でも通りすがらせて事件の事を教えてください
仕事で赴任した人には初通勤前に準備期間ということで1日の休みを与えてください
出勤させる必要はありません
適当に町民に出会わせるなら「美人が多い」ということを印象づけてください(具体的にはAPP12+1D6)
事件の詳細は「西の山で町民が大きな獣に襲われた」これがキーです
西の山はそんなに高くない山ですが人の手があまり入っていません
導入3
好奇心旺盛なPLは事件に首を突っ込みたがるでしょう
そうでないPLのために導入を用意します
事件なんか知らんと町を歩いているPLにはAPP12+1D6の高校2年生の女の子を
西の山に入ろうとしたPLにはAPP12+1D6の大学2年生の男性を
被害者の家を訪ねたPLにはAPP12+1D6の未亡人を会わせます
さらに家にはAPP12+1D6の小学校4年生の双子の男女の子供が2人います
彼等は同じ一家の人です(こんだけダイスを振れば一人くらいは高APPが出るでしょう)
それぞれのNPCに事件で亡くなられたのはこの一家のお父さんだということを告白させてください
(続く)
547
:
名無しさん@避難中
:2017/06/12(月) 20:27:50 ID:EDCAY2qI0
出会ったNPCはPLに父(または夫)の死に関して語ります
具体的に「あれはふつうの獣の仕業ではない」
「数日前から夜な夜な家の周りを見たこともない獣がうろついていた」と証言します
そして見ず知らずのPLに「一緒に真相を探ってください」とお願いします
事件の解決に協力してくれるなら何でもしますと言わせて良いです
一家はやたらとPLに好意的で家に泊まっていってくださいとも言います
そこでPLが乗ってくればよし
そうでないなら夜PLを怪物に襲わせてください(殺す必要はありません)
この怪物こそが一家のお父さんを殺した獣です
夜は不死身ですが光が苦手で昼は弱体化します
探索1
警察に駆け込んでも獣の仕業でしょうと片づけられてしまいます
町から出ようとすると濃い霧に覆われて町に戻されるようにしてください
病院に行っても今は特に何もありません
やはり出会う人はAPP12+1D6です
一家のお父さんの情報は「外から来た人」でAPP12+1D6でなくても構いません
お父さんの日記を家のどこかに隠しておいてください
「家族に不満はないけど町から出たい」というような事が書いてあります
重要な探索ポイントは西の山です
昼でも夜でも山に入ると猟師のおじいさんと出会います
この人はAPP12+1D6でなくても良いです
お助け要員で銃(ショットガンorライフル)・目星・聞き耳・追跡・応急手当と探索に必要なものは一通り持っています
この人も怪物がただの獣ではないと知っていますが正体まではつかんでいません
事情を話せば協力してくれますが、昼間は怪物に出会えません
夕方になると怪物と遭遇しますが夜は不死身なので倒せません
光を当てれば怯みますが倒すにはいたりません
怪物の恐ろしさを印象づけるなどしてその日は一旦帰らせてください
(続く)
548
:
名無しさん@避難中
:2017/06/12(月) 21:13:03 ID:EDCAY2qI0
その日の夜にPLが怪物に襲われます
もし一家の世話になっている場合は一家を襲っているものと誤認させてください
この戦闘は一家のNPCの誰かを戦闘に参加させてもいいです
適度にPLを痛めつけたらNPCを負傷させて撤退させてください
探索2
翌日は一家のNPCがもっとも好感度が高そうなPLを引き止めます
愛のささやきでも何でもいいのでPLを篭絡してください
怪物退治を諦めたらバッドエンドです
町から出られませんが平穏な日々を送ることになります
怪物退治に行く場合は町で準備を整えてもいいです
猟師のおじいさんに協力してもらうなどして山の中の怪物のすみかの洞窟を突き止めたら
あとは「昼間にすみかの外におびき出す」ことができれば退治できます
数や戦闘能力はPL側の強さに合わせて調整してください
洞窟ごと崩落させて怪物を閉じ込めたらバッドエンドです
怪物は死にませんし町(夢の世界)から出る方法は洞窟の中にしかありません
怪物を倒したということでめでたしめでたしと思って洞窟を探索せずに一家に帰ったら
そこで改めて一家のNPCに猛烈な感謝と好意を伝えられます
PLが応じたらバッドエンドです
(続く)
549
:
名無しさん@避難中
:2017/06/12(月) 21:31:52 ID:EDCAY2qI0
洞窟の探索は翌日でも構いません
洞窟の中は一本道の単純なつくりとなっており
一番奥の空間にいくつかのバッグやポーチが無造作に投げてあります
それはこれまで夢の世界に閉じ込められて脱出を試みた人のものです
漁ってみると重要なメモが見つかります
「町から出ようとすると怪物に襲われる」「心から諦めなくてはならない」「怪物は夜は不死身」など
既知の情報とともに脱出方法が書いてあります
「怪しい人間が西の山に出入りしている」「そいつらは怪物に襲われない」「脱出方法が山の中にあるかも?」とかなり遠回しです
同じ空間にはこれ見よがしに怪しい大きな壷があります
中には白い粉末が入っていてこれを飲むと夢から覚めます
メモの内容と合わせてアイデアでその事実を匂わせてもいいでしょう
解決1
目覚めた場所は見知らぬ部屋です
病室のような場所とPLには伝えてください
SANチェックが入ります
仲間のPLも同じ場所にいます
脱出しなかったPLも精神分析で起こすことができます
猟師のおじいさんは残念ながら既に死んでいて夢の中でしか生きられない人ですが
この時点ではPLは知る術がありません
肉体は衰えておりSTRとDEXを半減させてください(あまりに厳しいようなら弱体させなくてもかまいません)
道具はなくなっておりここからは病院からの脱出となります
(続く)
550
:
名無しさん@避難中
:2017/06/12(月) 21:50:31 ID:EDCAY2qI0
PLは病衣です
監視カメラはありません
ドアに鍵もかかっていないのでそっと脱出してください
忍び足・隠れる・聞き耳を活用させてください
PLのスタート地点は地下階であり地上への昇降口まではほとんど危険なく行けます
問題は地上から病院外への脱出です
病院関係者に見つかると即座に屈強な用心棒を呼ばれます
(用心棒の装備はPLの強さに合わせてください)
裏口を作ってもいいかもしれません
解決2
病院から脱出してもモタモタしていると追っ手がきます
町内で頼りになるのは警察署ぐらいのものです
どうにかたどり着けば保護してもらえて無事解決となります
551
:
名無しさん@避難中
:2017/06/12(月) 21:56:59 ID:EDCAY2qI0
解決3
エピローグでは病院が裏で夢の世界の研究をしていたことが明らかになります
現実の人間を夢の世界に引き込んで夢の世界を拡大しようとしていました
世間には真実は公表されずPLにのみ警察から教えられますが
その警察も頭のおかしい連中が人さらいをしていたとしか認識していません
夢の中のものは何一つ現実には帰ってきません
ただし持ち物はちゃんとシナリオ終了後に警察から返してもらえます
いけないものを持っていたら警察に没収されます
552
:
名無しさん@避難中
:2017/06/12(月) 22:02:37 ID:EDCAY2qI0
細部を詰めるのが面倒くさすぎる!
夢の怪物もモデルがちゃんとあるけどマイナーすぎて
シナリオ面も合わせてオリジナルにしか見えないっていう
病院からの脱出を考えるので力尽きる
院長室に殴りこみもケアしようと思ったけどなあ
事件の背後に大きな組織がーーってのも考えたけどやりすぎると遊びにくいし
このシナリオ自体が難しすぎるかもしれない
町の人は無実で悪いのは病院関係者だけということにしようか
大きな陰謀がどうのこうのにしようかとかそこまで考えるの面倒だから投げた
553
:
名無しさん@避難中
:2017/09/02(土) 10:01:24 ID:Btm3pLnA0
テストスレが見当たらないのでしょうがないからここでテスト
書き込めますか
554
:
名無しさん@避難中
:2017/09/02(土) 10:02:17 ID:Btm3pLnA0
問題ないみたいっすね
あっちではどうかな
555
:
名無しさん@避難中
:2017/09/25(月) 20:52:10 ID:3A01vMi20
COC用に一晩で考えたシナリオを投げ捨てる
タイトル R-18COC(仮)
推奨人数3人ぐらいだけど1人でもクリアできないことはない
学生探索者用 男性PC推奨 PC同士は友人設定が好ましい
推奨技能 目星、聞き耳、忍び足、跳躍
難易度 クソ、全滅前提、継続探索者非推奨
90年代エロアニメみたいなR-18エログロ
舞台
地方都市
簡易マップ
①
②
③
④
⑤ ⑥
1神社、2空き家、3共学の高校、4女子高、5警察署、6マンション
距離3〜4間が200m、1〜3が600m、1〜2が1000mぐらい
1日目
PCは3か4に通う高校生です。
4の学校に超絶美少女(死語)が転校してきます。
3の学校の生徒は学友の噂話で美少女のことを知ります。
美少女のステータスや技能(後述)は非開示でお願いします。
SIZ以外の全能力がMAXです。
巨女(大女)好きならSIZもMAXにしてください。
超絶美少女なのでPLやKPの好みで構いません。
ただし好きキャラにしようとする人には「覚悟しとけ」と忠告を忘れずに。
女子高で美少女はたちまち注目の的になりますが、あまりに美しすぎて誰も話しかけられません。
下校時にようやくPCと会話するチャンスが与えられます。
彼女と会話がしたければPCのPOWの4倍でロールさせてください。
最初に成功した1人のみが、彼女の興味を引くことに成功します。
成功したPLには恋愛ポイントを1点あげてください。
失敗したら翌日の放課後まで再挑戦できません。
この日は美少女とのフラグ立て以外のイベントはありません。
556
:
名無しさん@避難中
:2017/09/25(月) 21:17:46 ID:3A01vMi20
2日目
登校に空き家の前を通るPCは引越しのトラックが空き家の前に止まっているのを見つけます。
該当するPCがいない場合は、登校時に引越しのトラックが空き家の方に向かうのを目撃させてください。
トラックには業者のマークがなく、黒ずくめの男たちが乗り込んでいて明らかに怪しいです。
何か大きな荷物を空き家に運び込んでいますが、この時点では何もできません。
共学の高校では朝から男子の何人かが美少女を見に欠席しています。
女子高でも他学年の女子が美少女を見に集まっています。
しかし学校内では普通に時間が過ぎていき放課後までイベントはありません。
放課後に再び美少女との会話のチャンスが訪れます。
ただし前日に成功したPCがいれば彼限定になり、ロールも不要です。
何を話しても美少女の反応は淡白で「そう」としか言いませんが、
前日に恋愛ポイントを獲得していれば「PCの名前」を聞いてきます。
これで恋愛ポイントが1点加算されます。
美少女を無視して空き家に向かうこともできます。
ちょうど屈強な黒ずくめの男たちを引き連れて、老人が空き家に戻ってくるところです。
勇気を出して話しかけてみると「歴史学者」と名乗り「神社のことを調べている」と答えてくれます。
557
:
名無しさん@避難中
:2017/09/25(月) 21:36:50 ID:3A01vMi20
3日目
本格的な探索のはじまりです。
2つの高校ではほとんどの生徒が美少女に夢中になっていて、もう授業になりません。
先生は授業を諦めて帰っていいよと言います。
この間に空き家に向かうと屈強な男の見張りが2人います。
男への目星が成功すると、注意力が散漫だとわかります。
ゲノム兵ばりの無能で簡単な陽動に引っかかるでしょう。
正面から忍び込まずとも跳躍と登攀があれば塀を乗り越えて敷地内に入れます。
敷地内では人の気配がしないので自由に行動できます。
1階に3部屋と地下への入り口があり、1つを調べるのに1時間を要します。
制限時間は午後の4時までで、5時になると学者が大勢の黒服を引き連れて戻ってきます。
部屋は学者の部屋と空き部屋が2つで、当たりは学者の部屋です。
全部で3つの資料があり、それぞれの回収に1人1時間を要します。
3人で同時にやれば1時間で終わります。
神社に何かが封じられている事、復活のいけにえとして女を捧げる事、
復活した何かを手懐けるためには特別ないけにえが必要な事が書いてあります。
その特別ないけにえは超絶美少女のことで、さらに処女でなければならいこと、
国の協力が得られていることが明らかになります。
地下には女性が捕らわれており、鍵開け技能で救出も可能ですが、脱出が大変になります。
下校時間になれば三度目の美少女との接触が可能になります。
条件は1日目、2日目と同じです。
ただし順調に恋愛ポイントを獲得して2点になっていた場合には特別なイベントになります。
558
:
名無しさん@避難中
:2017/09/25(月) 22:05:40 ID:3A01vMi20
既に2点獲得していた場合、美少女は「どうして私につきまとうの」と質問してきます。
それに対して該当PCに「可能な限りクサいセリフ」を言わせてください。
KPの判断で満足したら美少女はマンションの一室にPCを案内します。
当然2人きりです。
マンションには何も物がなく空き部屋のようです。
そこで美少女は自分が人間ではないと告白します。
体は借り物で本性は怪物、それでも自分を愛せるかと問います。
「はい」と答えると1D10/1D100の正気度チェックが入ります。
狂気に陥ったら実際に正気度は減りませんが美少女は姿を消します。
翌日には学者と黒服も空き家から消えておりシナリオエンドです。
正気を保ってしまった場合、美少女とヤっちゃいます。
彼女の処女が失われた状態でシナリオは続行します。
559
:
名無しさん@避難中
:2017/09/25(月) 22:18:05 ID:3A01vMi20
4日目
メタ的に言うと猶予時間です。
2つの高校では誰もが美少女のとりこになっており、もう授業どころではありません。
ここで空き家の探索を続けられます。
この日失敗してもまだチャンスはあります。
見張りは相変わらず2人だけで、学習能力がないかのごとく無能です。
もし前日に戦闘して見張りを倒していても補充されます。
前日との重要な変更点は「いけにえの女」です。
捕らわれている女は前日に救出しても別人が補充されます。
補充は現地調達です。
誰が補充されるかはKPの趣味にゆだねます。
警察に通報してもむだです。
国がバックについているので公務員と呼ばれる存在は当てになりません。
560
:
名無しさん@避難中
:2017/09/25(月) 22:40:39 ID:3A01vMi20
5日目
カタストロフの日です。
学者と黒服はいけにえ用の女を連れて、神社に移動します。
空き家には見張りがいないので、最後の探索ができます。
タイムリミットは正午です。
正午になると地響きとともに神社から無数の触手があふれて街を襲います。
あちこちで地割が発生し道路は寸断されます。
低い場所にいる人は触手の津波に飲み込まれて死亡します。
学校の屋上ならしばらくは持ちこたえますが触手はどんどんせり上がってきます。
美少女を取り込んだ触手は本体を現しますが、それを目にする前にPCは全滅するでしょう。
全滅を避けるポイントは美少女の処女喪失にあります。
美少女は普通に女子高にいて、触手は彼女を取り込むために女子高だけは破壊しません。
そこで時間の猶予ができます。
実は「処女を失わせればいい」という情報をPCが得ていれば、恋愛ポイントなど不要で
混乱に乗じて「言いくるめ」でヤってしまえます(説得は時間がない)。
処女喪失状態でも美少女が触手に捕らわれるところまでは同じですが、
処女ではないことを確認した後で触手は神社があった山に消えます。
これにてシナリオクリアとなります。
561
:
名無しさん@避難中
:2017/09/25(月) 22:52:40 ID:3A01vMi20
性描写をどうするかはKPにゆだねます。
PLが不快にならない程度にお願いします。
以下は小さいイベントごとの分岐です。
空き家の探索で時間切れで学者と鉢合わせると黒服に囲まれて警察に引き渡されます。
警察もグルなので最終日まで拘束されます。
いけにえの女には生気がなく、救出してもあまり意味がありません。
警察に保護してもらうことはできますが、保護するだけで動いてくれません。
しかし警察官個人には良心があるので、説得ができれば上の命令で動けないと話してくれます。
話してくれるだけで何もしてくれませんが。
復活を止めるのは不可能です。
このシナリオでは少なくとも想定していません。
黒服はいずれも武道と拳銃の技能を持っており、目星すればやばい人たちとわかります。
いないとは思いますが美少女の処女喪失でクリアなら集団で襲いかかればいいという
外道なアイデアを実行するとイヤボーンで消し炭になります。
562
:
名無しさん@避難中
:2017/09/25(月) 23:01:33 ID:3A01vMi20
触手はシアエガを想定しており学者と黒服はシアエガの分身です。
でもシアエガって人を憎んでるから復活させるのに国が協力するメリットないじゃんっていう。
超絶美少女の正体がN様だから全部暇潰しなんだよって言っちゃうともう何でもありでシナリオもクソもないよね。
まあ元からクソシナリオなんだけど。
シアエガを封印する5つの何とかも出てこないしシアエガ以外の別の触手野郎にしたほうがいいんじゃないかな…。
どうせバトルにはならないんだし。
なんで触手にこだわるかって、元が夢で見たネタだから。
触手に街が埋め尽くされてみんな高台に避難したけど地盤崩壊してこれ全滅するわって夢を見た。
563
:
名無しさん@避難中
:2017/09/25(月) 23:09:09 ID:3A01vMi20
あ、後日談を忘れてました。
事件は局地的な強い地震で土砂崩れや地盤の崩壊が起きたせいにされてしまいます。
生き残った学生たちはトラウマを抱えて生きることになります。
特に美少女とヤっちゃったPCは二度と普通の恋愛ができなくなります。
やっぱりシアエガは止めた方がいいかな。
奉仕種族が主を復活させようとしてるほうがいいかも。
当初の筋書きでは学者は邪神の力を借りようとする愚かな人間で、
美少女がN様ともしらずに最終的に邪神の怒りを買って死ぬっていうお話にしようかなって。
ちくしょう、まとめられない。
シナリオの細部を詰めるって本当に大変。
思い付きを書きなぐってるからこうなるんだよ。
564
:
あ
◆TC02kfS2Q2
:2017/11/03(金) 18:55:39 ID:JZfH4RBs0
て
565
:
名無しさん@避難中
:2018/05/09(水) 18:31:59 ID:oN5Ed7rA0
2部edイメージ
https://youtu.be/KhRuIuWV2jI
566
:
名無しさん@避難中
:2018/05/27(日) 00:06:47 ID:BrSFbgxI0
https://youtu.be/aOyk0iwF6Oo
567
:
名無しさん@避難中
:2018/06/07(木) 20:48:46 ID:CRWab/Nk0
3 opイメージ
https://youtu.be/7ad9DsvvdU4
568
:
名無しさん@避難中
:2019/06/13(木) 21:19:39 ID:ohBQdcnY0
今週末にフリーゲーム「マスターコンバット」のクリアレポートを投下します
普通のプレイじゃなくて縛りプレイなのでクリアの参考にはなりません
というか10年以上前のゲームなので知ってる人の方が少ないのでは?と思いつつもやります(決意表明)
569
:
名無しさん@避難中
:2019/06/14(金) 20:47:09 ID:CWyfbaYI0
ほなさっそく
マスターコンバット extra mode 陣形縛り
古いフリーゲームですがマスターコンバットを陣形縛りでクリアします
マップ上の全ての勢力を自勢力下に置き、深淵の魔王も倒します
兵法もなるべく使わずに最後まで全て揃った状態でクリアします
このゲームはロマサガ3のマスコンバットのクローンというか二次創作というか
そんな感じのゲームです
マスコンだけを遊べるようにしたゲームですね
ある程度このゲームを知っている前提で話をするのでご了承下さい
570
:
名無しさん@避難中
:2019/06/14(金) 20:49:18 ID:CWyfbaYI0
〇自軍が使える兵種
軽装兵 これが基本
重装兵 軽装兵より防御力はありますが、攻撃力と移動力は低いです。
戦士 重装兵の強化版。攻撃力も防御力もスタミナも移動力も高いが、軽装兵より移動力は低い。
忍者 軽装兵より攻撃力も防御力も移動速度も高い。
指揮官 武器防具開発で強くできます。指揮官が倒れると全軍弱体化
本家と違って騎兵がいません
生命力(ライフ)は一律の100のはず
〇システムの違い
・本家と違って体力(スタミナ)ゲージがあります
これが尽きるとモラルの減少が激しくなり、攻撃中に自動でダメージを受けるようになります
防御中に回復しますが、後退中は減少しないだけで回復しません
スタミナもモラルも兵士個別に設定されていて、表示されるゲージは全軍の平均値っぽいです
スタミナはモラルと違って攻撃力や防御力には影響しません(多分)
・ライフダメージが表示されます
1〜Xまでダーメジがあり、Xは10です
交戦したノックバックで画面端まで後退すると自動でXダメージになります
このノックバックは自分で後退した分の距離も含まれます(どういう事かは実際にやれば解ります)
よって端に追い詰められると不利です
また自軍が敵陣の端に到達すると敵のスタミナとモラルを少し減少させます
逆に自軍はスタミナとモラルが少し回復します
すでに敵のスタミナが無くなっている場合はライフダメージを与えます
571
:
名無しさん@避難中
:2019/06/14(金) 20:50:14 ID:CWyfbaYI0
〇陣形と兵法
戦闘に勝つと敵が使っていた陣形と兵法が手に入ります
本来は敵によって陣形と兵法(技)を駆使して戦うゲームですが
今回は陣形縛りなので陣形は初期の縦列陣形のままです
〇extra modeとは
クリア後に選べるようになるモードです
最初から全陣形と全兵法を使えますが、一度使うと二度と使えなくなります
兵法は戦術開発で再び使えるようになりますが資金を消費します
開発資金の少ない兵法を使い回す事が重要になります
ゲームの目的は22ターン以内(半月で1ターン)に深淵の魔王を倒す事になります
ただし基本陣形である縦列陣形と基本兵法の全軍前進・全軍後退・全軍防御だけは無くなりません
〇基本戦術
基本的には自軍と敵軍は対等か敵がやや強いので正面から攻撃ばかりしていると負けます
そこで防御と後退を駆使して敵軍のモラルとスタミナ切れを狙います
敵軍はモラルゲージが減ると後退して回復するのでその間に前進して攻撃しますが
こちらもモラルゲージがあるので深追いは禁物です
常にモラルゲージが敵軍を上回り、尚且つ交戦時は最大の状態であることを心がけます
また安価な兵法を有効に使うことも必要になります
強敵戦や連戦では傭兵を雇うことも考えましょう
よく使う安価な兵法は上翼攻撃と下翼攻撃(両者とも開発資金は5)です
572
:
名無しさん@避難中
:2019/06/14(金) 20:55:23 ID:CWyfbaYI0
では実際の攻略順序です
まず工業振興(多額)に資金をブッこみます
余った資金はまだ使いません
陣形選択画面で防壁の陣形を縦列陣形に変えて、
更に兵法選択では全軍突撃と全軍退却、全軍休息を外しておきましょう
初戦:ツィガフ
敵陣形:防壁の波陣(前列・防御+)
兵力:4000
兵種:前列・重装兵、後列・兵士(弱)
基本戦術を使うまでもありません
兵士(弱)は敵専用の兵種で、こちらの軽装兵より弱いです
まず重装兵が前進してくるので引きつけて自陣側で防御して耐えます
縦列陣形は地味に【踏ん張り+】効果があるのでノックバックも少ないです
敵はモラルゲージが減ると後列と交代してくるので、その間にこちらは後退してモラルゲージを回復
モラルゲージを維持しながら敵の兵士(弱)と正面から当たります
またモラルゲージが減ると敵は交代してくるので、後退で回復からの防御で耐える
→交代で敵指揮官が前に出たら攻撃……を繰り返します
敵に全軍突撃されても耐え切れるので慌てない
その内、敵指揮官が倒れるでしょう
敵指揮官が倒れたら敵軍は撤退するか突撃してくるので
突撃された場合は防御で耐えて敵のモラルゲージが尽きた所で攻勢に転じます
偶に押し負けるので注意
押し負けないようにするには敵軍が交代する際の防御中にも適度に攻撃を加える事ですが
やり過ぎるとモラルゲージが減った状態で敵の攻撃を耐えなければならなくなってしまいます
引き際を見極めましょう
573
:
名無しさん@避難中
:2019/06/14(金) 20:59:43 ID:CWyfbaYI0
二戦目:プドニ
敵陣形:防壁の波陣(前列・防御+)
兵力:5000
兵種:前列・重装兵、後列・重装兵
最初の基本戦術の出番です
ツィガフと同じく前列と後列を入れ替えながら攻撃してきます
普通に戦うと押し負けるので、辛抱強く耐えましょう
敵軍は全軍突撃に加えて前列突撃まで使いますが、モラルゲージを維持していれば耐えられます
敵の兵法が尽きて全軍後退するようになったら、前進して背後を突きましょう
ただし深追いしないように
敵軍のスタミナが尽きればモラルの減少も激しくなるのでより楽に戦えます
それでも正面から攻撃することは避けて、ちくちく後退する背後を突きましょう
勝負を焦らない事です
この戦いが終わったら工業振興(多額)で産業を「充実」にします
余った資金は全額武器防具開発に回して構いません
574
:
名無しさん@避難中
:2019/06/14(金) 21:03:06 ID:CWyfbaYI0
三戦目:バカダ
敵陣形:三波状陣(前列・防御+、中列・攻撃+、後列・移動力+)
兵力:
兵種:前列・重装兵、中列・重装兵、後列・重装兵
序盤の難敵です
バカダと言って馬鹿には出来ません
これまでの敵と違い、前列交代はしません
基本戦術で戦いますが、下手をすると普通に押し切られます
問題は陣形回復でモラルを最大まで回復される事
陣形回復の最中の敵軍は無防備ですが、攻撃してはいけません
こちらは後退してモラル回復に努めましょう
自陣画面端ギリギリでの戦いになりますが押し切られないように注意
何人か倒されても慌てない、耐え切れると信じましょう
全軍突撃と陣形回復・速と陣形回復を使い切ると、漸く敵は後退するようになります
その頃には敵のスタミナも尽きているので、前進と後退を繰り返して敵のライフを削りましょう
575
:
名無しさん@避難中
:2019/06/14(金) 21:04:52 ID:CWyfbaYI0
四戦目:クィンティン
敵陣形:上翼突破の陣(後列・攻撃+)
兵力:6000
兵種:兵士(弱)
縦列陣形が有利に働く対面です
下翼が弱いので自陣側でモラルゲージを維持しながら正面から当たりましょう
敵が突撃してきたら防御で耐えて、敵軍の後退に合わせて自軍も後退してモラルゲージを回復
再び自陣側で待ち受けて交戦します
敵指揮官が倒れると突撃してくるかも知れないので注意
運が悪いと押し切られる可能性があります
敵指揮官が倒れた後の突撃は敵軍のモラルゲージが尽きるまで耐えてから攻勢に出ましょう
この辺りから民衆が最高になると思うので、民衆が最高になったら一度重い税を取ります
未だなら最高になるまで待ちましょう
そして税金徴収で得た資金で工業振興で産業を最高にします
その後は民衆が最高になる度に重い税を一回取ります
576
:
名無しさん@避難中
:2019/06/14(金) 21:06:11 ID:CWyfbaYI0
五戦目:アロンダイ
敵陣形:疾風陣(移動力+)
兵力:4500
兵種:軽装兵
速攻前進と速攻後退を駆使して攻撃してきますが、基本戦術で普通に耐えられます
速攻後退には追い付けないので素直に敵の兵法が尽きるのを待ちましょう
577
:
名無しさん@避難中
:2019/06/14(金) 21:09:02 ID:CWyfbaYI0
六戦目:ハルバード
敵陣形:攻撃の波陣(前列・攻撃力+)
兵力:5000
兵種:上翼・戦士、下翼:兵士(弱)
戦士が手強いので基本戦術は使いません
初めて兵法「下翼攻撃」を使います
まず自陣一杯まで後退して前列交代を誘います
強撃前進が強いので防御で受けないようにしましょう
前列交代で敵指揮官が出てきたら下翼攻撃で敵指揮官を狙い撃ちにします
モラルを維持する事を忘れずに
再び交代したら、こちらは後退でモラルゲージを回復しましょう
敵指揮官が再度前線に出てくるまで攻撃は控えます
全軍突撃されないように注意
敵のモラル回復手段は後退しかないので基本戦術が通用しないこともないですが
戦士が強いので注意
指揮官を倒した後の全軍突撃では普通に押し負ける可能性があります
防御して敵のモラルゲージが尽きるのを待ちましょう
勝利後は自軍に戦士が自動で加わる様になります
更に戦士を雇用すれば、それに加えて戦士が増えます
578
:
名無しさん@避難中
:2019/06/14(金) 21:10:27 ID:CWyfbaYI0
七戦目:ローブルグ
敵陣形:中央突破の陣(前列・攻撃力+)
兵力:4500
兵種:魔族男(敵専用)
基本戦術が通用しないので辛い戦いになります
下翼攻撃を再開発しましょう
敵はモラルゲージが尽きても後退等の回復行動を取りません
こちらが攻勢に転じて漸く後退防御を使用します
その間にこちらも後退してモラルゲージを回復しましょう
普通の前進では押し負けるので強攻撃でなければいけません
敵は後退防御が尽きてから、漸く普通に全軍後退します
そこで前進して敵指揮官を仕留めましょう
敵指揮官が倒れた後の全軍突撃でも押し負ける可能性があるので注意
防御で敵のモラルゲージが尽きた所で攻勢に転じます
生き残り勝負になるかも知れません
余裕を作りたければ、敵軍が後退防御中に攻撃を仕掛ける事
ただしモラルゲージの消耗には注意して深追いしない様に
579
:
名無しさん@避難中
:2019/06/14(金) 21:11:16 ID:CWyfbaYI0
ここまで前編
続きは明日
580
:
名無しさん@避難中
:2019/06/15(土) 13:03:46 ID:WJyFKWXg0
ここから中編〜後編
続きいきます
八戦目:サイズヅ
敵陣形:魚鱗の陣(雨で強化)
兵力:
兵種:魔族小(敵専用)
基本戦術で十分いけます
余り強い戦術もありませんが、全軍突撃と前列突撃のコンボに注意
全軍突撃後に前後列の間が空いて、再び前列交代されるようになると苦しいです
そうなったら……諦めましょう
下翼攻撃かあれば便利かも
581
:
名無しさん@避難中
:2019/06/15(土) 13:04:28 ID:WJyFKWXg0
八戦目:冥王の塔
敵陣形:十字陣(生命力+:前半後半共通)
兵力:8000(前半)、10000(後半)
兵種:信者(敵専用)
基本戦術では勝てません
信者は軽装兵より弱いですが、信じる者達で自爆攻撃をして来ます
敵が使用して来たら、タイミングを見計らって速攻退却で全力で距離を取るようにしましょう
速攻退却は全軍が素早く退却(画面端まで逃げたら戦線復帰不能)というネタみたいな技です
後退と違いモラルも回復しません
しかし、移動速度と開発費用の安さで利用価値があります
上手く自爆攻撃を避ければ、正面から交戦しても楽に勝てます
ただし敵指揮官だけは強いので注意
後半戦でも相変わらずの自爆攻撃が脅威で更に退却も封じられますが
そもそも敵の情報操作で指示が出せないので関係無いです
敵が情報操作をして来たら、即座に後退指示を出して距離を取り、被害を抑えましょう
兵力差が倍近くあっても、自爆の被害を抑えれば勝てます
582
:
名無しさん@避難中
:2019/06/15(土) 13:06:10 ID:WJyFKWXg0
カウント間違えてました
十戦目:双龍の峰
敵陣形:疾風陣(移動力+)
兵力:
兵種:魔族女(敵専用)
恐らく四天王で一番弱い
速攻前進、統率回復(強・弱)、後退攻撃で攻め続けて来ますが
後退攻撃をしている間に自軍のモラルゲージを回復しておけば何とか耐えられます
その後は全軍後退の隙に背後を突く基本戦術で良いでしょう
傭兵も兵法も不要です
勝利後は入手した竜燐で武器開発
双龍の峰クリア後にユルテムと同盟を結び、その先に進軍できるようにします
ユルテムは弱小なので今更戦う必要はありません
583
:
名無しさん@避難中
:2019/06/15(土) 13:07:29 ID:WJyFKWXg0
十一戦目:永久凍土
敵陣形:虎穴陣(防御+、移動力-)
兵力:4500
兵種:巨人(敵専用)
巨人の攻撃力と速攻前進の中攻撃で基本戦術では押し負けます
モラルゲージが尽きても強攻撃か強防御でもしない限りは後退しないのも厄介
自陣に引き付けた後に下翼攻撃で正面から当たる方が良いでしょう
その儘、力押しでも突破可能
勝利後は氷の剣を入手
指揮官の攻撃力が上昇する?効果があったと思います(曖昧)
584
:
名無しさん@避難中
:2019/06/15(土) 13:09:08 ID:WJyFKWXg0
十二戦目:竜の山
敵陣形:方陣(前半:体力+)、(後半)
兵力:6500(前半)、(後半)
兵種:小鬼(敵専用)、スライム(敵専用)
小鬼は兵種としては兵士(弱)と同じ程度
しかし、力押しでは前列交代で回復しながら攻めて来る相手には厳しいので
まず防御して後列との交代を誘い、交代中に後退してモラルゲージの優位を維持しながら
後列の敵指揮官が前に出てきた所で自陣にて迎撃すると良いでしょう
兵法は必要ありません
戦闘後の選択ではドラゴンを退治します
後半戦はドラゴンとの特殊戦闘
敵指揮官のドラゴンは縦一列との交戦判定があります
ある程度モラルゲージが減ると指揮官突撃してくるので基本戦術が通じません
自陣に引き付けて、全軍前進・強か強撃前進で力押しするしかありません
敵指揮官のドラゴンを倒せば勝利となります
勝利後は入手した竜燐で防具開発
585
:
名無しさん@避難中
:2019/06/15(土) 13:12:38 ID:WJyFKWXg0
十三戦目:海底宮
敵陣形:魚鱗の陣(雨で強化)
兵力:
兵種:魔族小(敵専用)
四天王で二番目に弱いです
おおあまごいで天候を雨にしてからの全軍突撃、前列突撃、強撃前進が強力ですが耐え切れます
おおあまごいは二度使うので注意
敵軍のモラルゲージ回復手段は全軍後退しかないのでちまちま隙を突いて攻撃します
ただし相手が強撃前進を使い切るまでは自軍のモラルゲージ回復を優先した方が良いでしょう
兵法は必要ありません
この辺りで魔女が登場します
国威も最高になるので同盟を結べる所とは結んでしまいましょう
特にコウガイと同盟を組めば以後忍者が自動的に参戦します
残る敵は「国力:強大」以上と魔物だけになります
586
:
名無しさん@避難中
:2019/06/15(土) 13:13:56 ID:WJyFKWXg0
十四戦目:朱雀要塞
敵陣形:阿修羅道(指揮官強化++)
兵力:5500
兵種:魔族男(敵専用)
敵は大熱波(火攻めの強化)、全軍休息、指揮官突撃でモラルゲージを維持しながら前進します
基本戦術では勝てません
こちらは最初に指揮官突撃を決めましょう
一騎打ちの形になり、相討ちに持ち込めたら勝利確定
敵軍のモラルゲージが減るのを待って突撃
それだけで勝てます
下手に戦術を練るよりも、この方が安上りで楽に勝てます
587
:
名無しさん@避難中
:2019/06/15(土) 13:15:23 ID:WJyFKWXg0
十五戦目:魔神殿
敵陣形:虎穴陣(防御力+、移動力-)
兵力:6500
兵種:魔族女(敵専用)
大地震はこちらを無防備にする技です
タイミングが悪いと兵力を失うでしょう
事前に精霊の森と同盟を組んでいれば、こちらに兵力2000が足されます
数で優位になるので基本戦術で戦えます
傭兵も兵法も必要ありません
四天王を倒したので深淵が出現しますが、未だ魔王とは戦いません
588
:
名無しさん@避難中
:2019/06/15(土) 13:16:51 ID:WJyFKWXg0
十六戦目:東の森
敵陣形:ぐるぐる陣
兵力:5000
兵種:スライム(敵専用)
隠し勢力の東の森の魔女こと「うぃっちさん」との戦いです
スライムの強さは大した事は無いのですが、戦術が厄介
特にスライムフィーバーで新たに倍の兵力を出現させるので実質的な兵力は10000となります
他にも大地震、大熱波、生命力回復(生命力・モラル・スタミナ回復)と
いやらしい攻撃ばかりして来ます
スライムフィーバー後に大地震と大熱波の二回目を使用します
こちらは傭兵を雇い、基本戦術でスライムフィーバー後の猛攻を耐えましょう
スライムフィーバー後に敵のモラルゲージが尽きたら、強撃前進か全軍前進・強で押し切ります
それでも勝てないかも知れません
攻め過ぎず守り過ぎず、陣形を整えながらじっくり戦う事が重要です
589
:
名無しさん@避難中
:2019/06/15(土) 13:19:15 ID:WJyFKWXg0
十七戦目:ベア
敵陣形:縦列陣形、三点突破の陣(踏ん張り+)、縦列陣形(踏ん張り+)
兵力:4000(一戦目)、4000(二戦目)、6000(三戦目)
兵種:兵士(弱)(一戦目)、前列・兵士(弱)、後列・軽装兵(二戦目)、戦士/忍者/軽装兵/重装兵(三戦目)
傭兵を雇えば然程苦労せずに勝てます
雇わなくても基本戦術で十分勝てます
一戦目は敵の防柵を攻撃しつつ投石をかわす戦いです
投石は鈍足な重装兵でも前進と後退で避けられるので、モラルゲージを維持しながら戦いましょう
防柵が破られると全軍突撃して来ますが、敵軍のモラルゲージが尽きるまで待って攻めれば勝てます
もっと楽に勝ちたければ、おとり作戦を使いましょう
二戦目は前列こそ弱いですが、後列の攻撃が厳しくなります
速攻交代でモラルゲージを維持しながら攻めて来るので、後方で守っていると押し切られます
全軍突撃、前列突撃を凌ぎ切れば勝ったも同然ですが、油断は禁物
三点突破の攻撃力に圧し負ける事があります
ここで兵力を失い過ぎると三戦目が厳しくなります
三戦目は傭兵を雇っていない場合は苦しい戦いになるでしょう
相手は自軍が傭兵を全て雇っていた状態と同じ兵力です
兵法こそ後退防御、全軍突撃、統率回復・強と少ないですが、戦士と忍者に苦戦させられます
基本戦術で戦い、敵軍のモラルゲージとスタミナゲージが尽きるのを待ちます
戦士はスタミナが高いので中々スタミナゲージが尽きませんが
他の兵種が先に尽きるので慌てずに戦いましょう
何人か兵が倒されても焦らない事です
残る敵は「国力:強大」と深淵の魔王のみ
強大国家は何れも二連戦なので注意しましょう
590
:
名無しさん@避難中
:2019/06/15(土) 13:22:10 ID:WJyFKWXg0
十八戦目:アントラ
敵陣形:下翼突破の陣(前半:後列・攻撃力+)、背水の陣(後半:攻撃力++、移動力-)
兵力:4600(前半)、5800(後半)
兵種:前列・軽装兵/重装兵、後列・軽装兵/忍者(前半)
前・軽装兵/戦士(上翼)、後・重装兵/戦士(上翼)(後半)
下手な強国よりも強敵です
上翼攻撃と下翼攻撃を用意しておきましょう
傭兵で戦士部隊と忍者部隊を雇用するのも忘れずに
前半戦は上翼攻撃をしているだけで勝てます
相手が後退攻撃を始めたら、こちらも後退してモラルを回復しましょう
敵指揮官を倒せば撤退しますが、残り兵力が多い場合は突撃して来ることもあります
問題は後半戦です
背水の陣の攻撃力上昇効果がエグい
モラルを消耗させる前にこちらが倒れます
耐え切る事は不可能です
最初に敵軍は速攻前進を仕掛けてくるので、こちらは後退しましょう
そうすると敵軍が自陣の半分まで攻め入った所で全軍突撃を使います
こちらはそれに対して、ギリギリまで後退してから全軍防御・強で受けます
モラルゲージが尽きかけると敵軍は後退防御するので、こちらはモラルゲージを維持しながら攻撃
最後に速攻前進で攻めて来る所を自陣端で強撃前進か全軍前進・強で迎え撃ちます
正面からの消耗戦になりますが、生き残り勝負で何とか勝てます
591
:
名無しさん@避難中
:2019/06/15(土) 13:24:17 ID:WJyFKWXg0
あ、戦術を間違えてました
用意する兵法は前半が上翼攻撃、後半が全軍防御・強と強撃前進or全軍前進・強です
592
:
名無しさん@避難中
:2019/06/15(土) 13:25:05 ID:WJyFKWXg0
十九戦目:テリザロ
敵陣形:強撃陣(前半:攻撃力+、移動力-)、中央突破の陣(前列・攻撃力+)
兵力:
兵種:軽装兵/重装兵/戦士(上翼)(前半)、前列・軽装兵、後列・軽装兵/忍者(後半)
前半の強撃陣が厄介です
普通に耐えようとしても押し切られる可能性があります
敵の全軍突撃に合わせて、全軍防御・強で持ち堪えましょう
その後、敵軍は後退攻撃でモラルゲージを回復するので、こちらも後退してモラルを回復
以下、速攻前進と後退攻撃の繰り返しで兵法が尽きるまで耐えたら、基本戦術で勝てます
後半戦もあるので消耗し過ぎない様に注意
後半戦は兵法を用意しなくても基本戦術で十分勝てますが、厳しい戦いになります
最初に分断作戦を使われても、焦らず防御して耐えましょう
敵軍はモラルゲージが尽きると後退するので、その隙にこちらも後退
以後は前半戦と同じです
593
:
名無しさん@避難中
:2019/06/15(土) 13:26:11 ID:WJyFKWXg0
二十戦目:カトマ
敵陣形:強撃陣(前半:攻撃力+、移動力-)、背水の陣(後半:攻撃力++、移動力-)
兵力:5500(前半)、5500(後半)
兵種:軽装兵(前半後半共通)
前半の強撃陣はテリザロと同じ戦法が通用します
全軍防御・強で耐えましょう
ただしモラルゲージが尽きても、こちらが前進するまで後退しない事があります
敵軍のスタミナゲージが尽きるまでが大変ですが、どうにか勝てます
ここで削られ過ぎると、後半戦で勝てません
後半の背水の陣も厳しい戦いになります
アントラ戦の様に、自陣端まで下がり敵の全軍突撃を誘ったら
スタミナゲージを見て上翼攻撃か下翼攻撃で一気に突破してしまいましょう
下手に防御すると押し切られます
攻撃は最大の防御なり
594
:
名無しさん@避難中
:2019/06/15(土) 13:27:08 ID:WJyFKWXg0
二十一戦目:スバイツァ
敵陣形:上翼突破の陣(前半:後列・攻撃力+)、方陣の陣(体力+)
兵力:4800(前半)、5600(後半)
兵種:前列・重装兵/戦士、後列・軽装兵/戦士(前半)
前列・軽装兵/忍者(下翼)、後列・軽装兵/忍者(下翼)(後半)
前半戦は敵の上翼攻撃に合わせて下翼攻撃、後退に合わせて自軍も後退で楽に勝てます
後半戦も基本戦術で勝てますが、敵軍のスタミナが方陣の効果で強化されているので、
スタミナ切れを狙うのは難しいでしょう
前列交代で攻めて来る敵を自陣で待ち受け、全軍突撃後に後退する相手の背後を突きます
ただし偽りの退却、全軍突撃、統率回復・弱の連続使用には注意して下さい
595
:
名無しさん@避難中
:2019/06/15(土) 13:27:38 ID:WJyFKWXg0
二十二戦目:小鬼の巣窟
敵陣形:縦列陣形
兵力:4000
兵種:小鬼
何も言う事はありません
全軍前進だけで勝てます
このタイミングで戦えば復活しません
残るはラスボスの深淵の魔王だけになります
596
:
名無しさん@避難中
:2019/06/15(土) 13:27:58 ID:WJyFKWXg0
最終戦:深淵
敵陣形:闇の翼
兵力:6000
兵種:ドラゴン、魔族、四天王
ただ勝つだけなら、陣形を天の翼にして分断作戦からの指揮官突撃で完勝出来ます
折角なので縦列陣形だけで戦ってみたから強かった……
こちらのモラルゲージを無くす全軍突撃の強化版の奈落の風が凶悪です
大地震や超高速デルタも使って来ます
これに加えて、速攻交代、強撃前進、統率回復・強もあります
攻めても守っても押し切られます
最後なのでケチケチせずに兵法をふんだんに使いましょう(でも最低限にしたい)
用意する兵法は全軍突撃、防柵作戦、陣形回復・速、全軍前進・強です
傭兵も戦士と忍者両方雇っておきましょう
まず開幕いきなり全軍突撃で相手の奈落の風を誘います
奈落の風を使われるとこちらのモラルゲージが無くなるので、防柵作戦と陣形回復・速で即回復
防柵が破られる前に陣形回復が終われば勝ちです
後は防柵が破られたタイミングで全軍前進・強を使いましょう
生き残り勝負になりますが押し勝てます
597
:
名無しさん@避難中
:2019/06/15(土) 13:36:18 ID:WJyFKWXg0
ターン数を数え間違えていたのでクリアまでの猶予は全部で24ターンです
各勢力を一つ一つ相手していると間に合わないので、適度に同盟を結ぶことになります(同盟ではターン経過せず)
以下感想
ラスボスが強かった(小並感)
それと国力・強大の国が国力・最高の国より強い
資金は余りまくりました
これはクリア後のモードなのでまずは普通にプレイして四天王を倒してから魔王を倒して下さい
通常プレイでは陣形や兵法が消えたりしないから大丈夫
フリーゲームだから気軽に遊べます
初心者でもやり方さえ分かれば10時間以内でクリア出来るでしょう
ただ古いゲームなのでUIがちょっと不便です
598
:
名無しさん@避難中
:2019/08/01(木) 19:54:48 ID:Ih0UqNY20
えーと再度検証してみた結果、もっと削れる事が分かりました。
六戦目ハルバード、兵法必要ありません。
十六戦目森の魔女、兵法必要ありません。
十七戦目ベア、兵法必要ありませんが、かなり厳しい戦いになりました。
少しでもミスると負ける可能性あり。
十八戦目アントラ、前半戦は兵法必要無しでも勝てるが、忍者を雇う必要あり。
後半戦は上翼攻撃や下翼攻撃では勝てず。
兵力5500以上をキープして突撃誘いからの後退回復からの強撃前進で何とか勝てる。
以下、テリザロ、スバイツァは兵法必要ありません。
カトマは一戦目、全軍防御・強で二度の速攻前進からの全軍突撃を耐えた後、相手の後退に合わせて後退。
速攻前進を全軍防御で耐えてモラルゲージを枯らしてから前進攻撃で敵の後退を誘い即再防御から落ち着いて後退。
四度目の速攻前進を防御で凌げば敵軍のモラルゲージとスタミナゲージが尽きるので、それから前進攻撃で後退を誘い背後を突く。
ここで相手の前進とかち合ってしまうと強撃前進を使われてしまうので、そうなると詰みます。
深追いしない様に攻防共に十分に距離を取りましょう。
二戦目はアントラと同じく強撃前進を使います。タイミングが悪いと押し負けますが、兵種が弱いので傭兵は必要無し。
599
:
名無しさん@避難中
:2019/08/01(木) 19:57:38 ID:Ih0UqNY20
そして一戦分余裕があったので、序盤のスピアとも戦えます。
基本戦術で十分勝てるので警戒する必要はありません。
最終的に全土制覇で国力:最高、産業:最高、住民:満足の残資金196になりました。
これが最も効率が良いと思います。
600
:
名無しさん@避難中
:2020/06/08(月) 16:37:20 ID:DQJT.wng0
//////////
601
:
名無しさん@避難中
:2020/06/08(月) 16:38:12 ID:DQJT.wng0
/あ/あ/あ/あ/あ/あ/
602
:
名無しさん@避難中
:2022/04/09(土) 07:54:40 ID:tW/zXVAk0
♥��💦
603
:
名無しさん@避難中
:2022/04/09(土) 07:54:54 ID:tW/zXVAk0
♥��
604
:
名無しさん@避難中
:2022/04/09(土) 07:55:19 ID:tW/zXVAk0
💦
✨
😘
605
:
名無しさん@避難中
:2022/04/09(土) 07:55:43 ID:tW/zXVAk0
💕
❣��
💞
💓
606
:
名無しさん@避難中
:2022/04/09(土) 07:57:21 ID:tW/zXVAk0
💩
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