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獣人総合スレ 避難所

783『ユメミルコネコ』 ◆TC02kfS2Q2:2013/10/16(水) 19:30:52 ID:10nzO7Xs0

 保健室の白先生が居眠りしていた。
 人目も憚ることなく、無防備に椅子に仰け反ってすやすやと。

 そろりそろりと忍び寄る小さなユメミルコネコが一人。
 どきりどきりと揺れ動く小さな胸に希望を乗せて。

 「ちょっとかりるニャ」

 白先生を起こさないように、子ネコのコレッタがメガネをひったくった。薄い手のひらには重くのしかかるオトナのメガネ。
 コレッタは頬を赤くしながら白先生のメガネをかけた。

 メガネをかければちょっと一人前に見えるかもしれないと、コレッタはメガネのつるを摘んでいい気になっていた。
 そして白先生の真似をしてゆっくりと、子ネコにはちょっと大き目のメガネをかける。

 初めての視界はぐるぐると廻るよう。瞳は鳴門のようにぐるぐると廻るよう。
 足元もふらふら、オトナになるって厳しいニャ。

 メガネをかける前は「白先生みたいなオトナになりたいニャ」と、まだ見ぬ未来の希望へと手のひらをぐっと伸ばしていたのだが、
今やその手は制御不能!度があっていないからと子ネコのコレッタには理屈は通じぬ。

 足元でんじゃらす!
 コレッタは前のめりに転びそうになりつつ声を上げた。

 ふにゃあああああああ!!

 助かったニャ?
 でも、おかしいニャ?
 
 やわらかく。とろけそうな肌触り。ボーダーのシャツ越しながら、薄っすらと感じる(永遠の)嫁入り前の……。

 「コ、コレッタ!!何しているんだ!!」
 「ご、ごめんなさいニャ!白先生みたいになりたくて……ニャ」
 「わたしみたいに?か?」
 「ニャ!」

 白先生はぐっと額に汗たらして堪えた。お願いだから爪は立てないでくれ。胸が痛いんだ。比喩でもなく、ホンキで。
 コレッタの手中に収まりきれない白先生の無駄に大きな胸は子ネコになぜか自慢げだった。


  おしまい。


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