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獣人総合スレ 避難所
666
:
ババアとローラーブレード
◆TC02kfS2Q2
:2011/10/07(金) 23:33:20 ID:SqTnCTAA0
ベンチにちょこんと座り、ミケやクロが気持ちよさそうに滑走している姿を眺めていたコレッタは、ペタン!ペタン!と、
尻尾を大きく上下に動かしてベンチを叩いていた。同じベンチには間を空けてヒカルが文庫本を読んでいる。ふと見上げると、
空にはうろこ雲で埋め尽くされて遠くまで続いていた。まるで氷漬けの水面を底から見上げているような色合いだったが、
ヒカルはコレッタに空のことでお話しするようなことはしなかった。コレッタをそっとして置きたかったからだ。
コレッタの尻尾がヒカルの大きな尻尾を叩くので、ヒカルは気になって仕方がなかったが、コレッタをそっとしてあげたかった。
あまり応援しようとすると逆効果になるかもしれないと、ヒカルは悟ったからである。結局その日はコレッタは帰ってしまった。
#
悔しくて、悔しくて。
コレッタはその晩、きょうは一度も履かなかったローラーブレードを両腕で抱きかかえ、自室のベッドの隅っこで
縮こまり、涙を溜めていた。ピカピカだったピンクのローラーブレードも、いつも間にやら細かい傷が増えていた。
「もっと早く滑れるようになりたいニャ」
惨めで、惨めで。
白先生はその晩、きょう初めて履いたローラーブレードを両足にはめて、公園の遊歩道の隅っこでしりもちつきながら
涙を溜めていた。つや消しブラックの膝当ても、たった半日で細かい傷が増えていた。
「コレッタに……教えてやるんだ。いてててて」
#
ヒカルとコレッタが公園に来始めてから一週間。
コレッタはしっかりとローラーブレードを履いて公園のベンチに座っていた。
「滑らないの?」
「うん……ニャ」
元気の無い会話をヒカルは続け、コレッタの前に立った。
後ろ手を組んで、俯き加減のコレッタをじっと見つめているとヒカルの背後からねこじゃらしがゆっくり顔を出してきた。
気づかれないように、気づかれないように……かっちえりと固めた脚をぶらぶらとさせているコレッタはヒカルに胸のうちを開ける。
「コレッタね。きのうのよる一人で考えてたんだニャ。ミケやクロに追い抜かされてくやしいニャって。でもお母さんが
『コレッタちゃんのできることだけやればいいのよ』って言うから、きょうは履いてみたニャね」
ヒカルはコレッタの話を聞きながら、ゆっくり後ろ手でねこじゃらしをコレッタに見えるよう、見つからぬよう傾けた。
「かけっこも逆上がりもコレッタは苦手だから、ちゃんとすべれるかわからなかったニャ。でも、ヒカルくんといっしょだから
コレッタもすべれるようになったニャ。なのに……きょうはいまいち……ニャ?」
コレッタがヒカルの背後から覗いていたねこじゃらしに気づくと不思議と一瞬で消えた。きょとんとするコレッタは目を丸くする。
「なんだろう。一瞬ねこじゃらしが見えたような……。でね」
ヒカルはコレッタの話を聞きながら、再びゆっくり後ろ手でねこじゃらしをコレッタに見えるよう、見つからぬよう傾けた。
「ヒカルくんがおうえんしてくるから……ニャ?!」
コレッタがヒカルの背後から覗いていたねこじゃらしに気づくとまたもや不思議と一瞬で消えた。コレッタは爪を見せ隠し。
ヒカルが尻尾のようにねこじゃらしをぴくぴく背後で動かしているうちに、コレッタはおもわず飛びついてしまった。
まだ、滑ることが出来なかった頃のコレッタがヒカルの尻尾に飛びついたときの再現のように。
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