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獣人総合スレ 避難所

664ババアとローラーブレード ◆TC02kfS2Q2:2011/10/07(金) 23:32:20 ID:SqTnCTAA0
 「ニャ!」

 脚がハの字に広がって両手が空中をかき乱す。尻尾がピンと立ち、コレッタはしりもち付いた。痛いというより恥ずかしい。
よくよく周りを見れば自分と同い年ぐらいの子がすいすいとローラーブレードを履いて気持ちよさそうに滑走しているではないか。
それどころか明らかに年下の子の姿も見える。コレッタはしりもちの状態そのままから立ち上がろうとして、再びしりもちついた。
 どうしてあんな見栄を張ったんだろうニャ。にひひと笑うクロとミケの顔がぼんやりとコレッタの目に浮かぶ。

 コレッタは自分のことを笑われているわけではないのに、周りの子たちの笑い声が気になって気になってぶんぶんと首を振った。
いっそのことあの子たちにネコじゃらしをぽいーっと投げつけちゃえニャ!と爪を立てる。その子たちに混じってぽつんと大きな影が。

 「……今、わたしが手を出すのは得策ではないな」

 はやる気持ちを抑えて、揺れる尻尾を我慢して。
 三十路のネコが木陰からこぶしを握っていた。普段は保健室のおば……おねえさんの白先生を押し込める。

 しかし、デジカメでも持って来ればよかったかなと、ちょっぴり後悔する。
 いや。そんなよこしまな考えはよくない。いっしょにコレッタと公園の周りで風になるんだ。
 白先生は注文していたローラーブレードが届くのを首を長くして待っていたのだった。

 コレッタが転んでは膝で立ち上がり……を繰り返していた。

 翌日、コレッタは学園の廊下でもローラーブレードを履いたつもりになっていた。
 両手をぶんぶんと振って歩く姿は奇妙だった。それをからかうクロやミケに、コレッタはぷいーっと尻尾を膨らませる。
 
 コレッタが二人をしかとして奇妙な行進を続けていると、目の前にゆらゆらと揺れる白くて大きなネコじゃらしが現れた。
 あまりにも気持ちよさそうに揺れるので、コレッタは我を忘れて飛びついた。だが、それはネコじゃらしではないぞ、尻尾だ。

 「ご、ごめんなさいニャ!」
 「……」
 「ヒカルくんの尻尾が」

 白いイヌの高等部の少年、犬上ヒカル。イヌの大きな尻尾を見紛って、本気で飛びついたことを謝るコレッタは
尻尾の持ち主の少年にことの成り行きを話した。彼はちょっと考えた末、コレッタの頭をぽんと撫でる。
 
 「じゃあ、一緒に練習する?」


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