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獣人総合スレ 避難所
659
:
名無しさん@避難中
:2011/07/24(日) 00:05:26 ID:tfzZ57ik0
十数分後、自分は部室の中にいた。
慌てて駆けつけた雨宮と桝川の助けを得て、艇と平庭は無事に回収できたのだった。
トランシーバーを持っていなかったので、要石先生を呼びに桝川が自転車に乗って走っていった。
部室で事故の状況を聞き取り、落ち着いて判断を下す雨宮。こういう時には実に頼りがいがある奴だ。
「ほう、オールが折れるとは……まあ二人とも怪我をせずに済んだのが何よりだな」
「……部長、先輩、ありがとうございます……」
「とりあえず平庭は練習中はライフジャケット着用か。動きにくいだろうけど安全第一だ」
「なにはともあれ、艇を救えたのは良かったよ。修理代も馬鹿にならないからなあ」
「あと池田、無茶すんな。艇なんか下流で回収できるんだし、人命の方が大事なんだから……」
「う……すまん、とっさに体が動いてしまった」
「まあとにかくだ、要石先生に報告したら後は休め。どうせオールも無いからな」
その後は駆けつけた要石先生に事故の一部始終を話し、短いお説教を食らった。
そして人が変わったように落ち込んでいる平庭を励ましていると、その日二番目の事件が発生したのだ。
―― 一年生の鰻田は内向的なところがあり、二年生の井森が積極的に接触していたお蔭か、
最近になって部活動にも溶け込めるようになったように見えた。
しかし鰻田としては、軽薄な所がある井森の事をあまり良く思ってはいないようでもあった。
確かに種族をネタにした冗談には好き嫌いがあるし、井森はその手の冗談が大好きである。
この両者は初めから危険な組み合わせだったとも思われるが、それが実証される結果となったのだ。
突然、「あばばばばば!」という悲鳴がトイレの方から聞こえてきた。
部室にいた全員で駆けつけてみると、井森がぷすぷすと焦げ臭い煙を上げてトイレの床に転がっている。
見事に黒焦げだ。……まあ元から黒褐色なんだが。
横には鰻田が立っている。妙に目が据わっていて怖い。何が起こったかは容易に想像できた。
種族をネタにした井森の冗談を、鰻田が現実のものにしてしまったのだろう。
「なんだか嫌に静かだな」と、誰かが言った。そして次第に強くなる嫌な刺激臭と嫌な予感。
ゆっくりと窓の方へ目をやると、嫌な予感、見事に的中。
鰻田による電撃の巻き添えを食って、トイレの換気扇が壊れていた。
「おいおい、換気扇の修繕費なんて部費に計上してないぞ……」
などと呟いている雨宮の顔は真っ青だ。……まあ元から青緑色なんだが。
まったく、厄日というのは存在するものである。
何気なく外に出てみると、強い日差し。
蝉の声に混じって、土手の向こう側から甲高いモーター音が重なって聞こえてくる。
まるで小さなジェット機みたいな音だ。飛行機同好会で新しいマシンでも作っているのだろうか。
互いに河川敷を共有する部活動ということもある。多少の興味はあった。
歩く湿気がモーターに近付くのは向こうも気分が悪かろうと思い、お邪魔する気にはならなかったが。
風が吹き抜け、木の葉や草の葉がざわめいた。
蝉の大合唱の中で、ツクツクボウシが特徴的な声を響かせている。
この夏も、もうすぐ終わりだ。河川敷には白いススキの穂が揺れている。
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