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獣人総合スレ 避難所

656名無しさん@避難中:2011/07/24(日) 00:03:32 ID:tfzZ57ik0
 そして昼休み、谷川の目くばせ。眼光が鋭い。それはハンターの目である。
これから起こる事は大体予想できる。それでも席を立った。廊下に出て、彼女の後に付いていく。
たどり着いた先は、屋上だった。この暑い時期、強い日差しが降り注ぐ屋上に人影は少なく、
この個別面談の目撃者が少ないであろう事は、幸いと言えるのかもしれなかった。
 下界に蝉の声が響く中、日陰に並んで腰を下ろして弁当を広げる。
傍目には仲良く昼食を食べているように見えるかもしれない。実際に行なわれているのは
成績低下の理由を問い詰めるという、どう見ても和気藹々とは表現しがたい対話なのだが。

「前よりも10点も落とすってどういう事なのよ。前よりも簡単な位だったのに」
「部活で時間を取られて勉強の時間が短かったんだよ。ここまで下がったのは反省してるけどさ」
「前も言ったと思うけど、部活を理由にしないで」
「今度の大会が最後なんだ、それさえ終われば……」
「そんな言い訳は聞きたくない。勉強時間が短かくて、ここまで成績が下がる?」

原因は分かっているし、その事への反省もある。そこへ追い討ちを掛けるような谷川の叱責。
きっと、カワセミに捕まって枝に叩き付けられている小魚の気分はこんな感じなのだろう。

「これが結果なんだから、そうなんだろう」
「開き直ってどうなるのよ。このままじゃ駄目なのは分かってるんでしょ?」
「次のテストは大会の後だから、こんな悪い成績にはならないだろうさ」
「そういう意味じゃない」
「谷川が心配するのも分かるけどさ、」
「分かってない!」

珍しく谷川が声を荒げた。

「私がどんな思いでショーちゃんの成績の心配をしているか、ショーちゃんは分かってない」
「……」
「私は……私は……」

言葉に詰まっている。これほど感情的になった谷川は初めてかもしれない。
見れば、目に涙を浮かべていた。それほど酷い言葉を投げかけた覚えは無いのだが……
他人の成績の変動がそれほど大事な事なのだろうか。自分には理解できなかった。

「……まあ、落ち着けよ。そして理由を話してくれ」
「……ごめん、ちょっと取り乱しちゃったね」

谷川は深呼吸をして、再び話し始めた。


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