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獣人総合スレ 避難所

568名無しさん@避難中:2010/09/10(金) 05:34:59 ID:KoVNe6eQ0
 艇上の相方が平庭くんに合図する。

「それじゃいくぞ、オー…エス!」

オールが水面を叩き、辺りに水音が響いた瞬間。平庭くんの表情は変わった。
全身で闘志をむき出しに。力強く、なおかつ凄まじい勢いでオールを漕いでいる。
喉元の赤い色も心なしか濃くなっており、さながら返り血を浴びたよう。


「オラオラ池田ァ、スタートが遅いぞォ!もっと速く漕げェ!」
「ハァ…ハァ…分かってるよ…分かってるけど……」

池田と呼ばれた鯉の彼もかなりのピッチで漕いでいるのだが、明らかに平庭くんに
ピッチを合わせるのに精一杯という様子だった。

「オラオラもっとアゲていくぞぉォ!」
「ひいぃぃ……」


 未来の地層の中に立つ2人の教師の前を、猛スピードで艇が通り過ぎていく。
トランシーバーでゴール地点との連絡を取っていた要石先生は、通信を終えると

「あの通り実力はあるんですが、ペアの相手と息を合わせるのが大変でしてねえ」

苦笑しながらヒゲを撫で、少し悩むように言った。

「やっぱりシングルに絞った方が良いかなぁ…?」
「そ、そうなんですか……」


平庭くんの性格の変わりように、泊瀬谷先生はただ呆然とするばかり。
思わず手に持ったペットボトルがずり落ちそうになって、慌てて持ち直した。

川面を通り過ぎた風は、少しだけ秋の気配を含んで涼しかった。




とりあえずおしまい


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