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侑「告白ドッキリをしてみよう!」
1
:
◆RZWV3S9lzE
:2022/11/18(金) 20:03:46 ID:kJYt3KBo
――侑の部屋
侑「どんな反応するかな?」
侑「考えただけでもときめいちゃうよ!」
侑「とりあえず、笑って許してくれそうな歩夢とせつ菜ちゃんと〜」
侑「あとはかすみちゃん辺りかな」
侑「電話で……んー、電話はやめておこう」
侑「声でバレるかもだし、LINEで、っと」スッ
侑「……」スッスッ
侑「よし、まずは歩夢から!」ポチ
侑:歩夢〜
侑:今何してるの?
歩夢:漫画読んでるよ
侑「お、もう返事来た。さて、始めますか」スッスッ
52
:
◆RZWV3S9lzE
:2022/11/19(土) 15:06:33 ID:mbMps5jg
かすみ:不在着信
かすみ:不在着信
かすみ:不在着信
かすみ:不在着信
かすみ:侑先輩〜〜電話出てください〜〜
かすみ:不在着信
かすみ:不在着信
かすみ:不在着信
かすみ:もしかして電源切ってます?
かすみ:不在着信
かすみ:不在着信
かすみ:宿題終わったら連絡ください。待ってます。
53
:
◆RZWV3S9lzE
:2022/11/19(土) 15:10:06 ID:mbMps5jg
侑「10回近く電話かけてきてる……」
侑「かすみちゃんってこんなに積極的だっけ?」
侑「恋人になったから、とか?」
侑「……返信しないと」スッスッ
侑:かすみちゃんごめん、今まで寝てた
侑:電話とか全然気づかなかったよ〜
侑:宿題はバッチリ終わったよ!
侑:スタンプ
侑「これでよし!」
侑「んーっ」ノビー
侑「あっ、今日は自分で夕飯作らないとだ」スクッ
侑「お米研いでこよーっと」スタスタ
54
:
◆RZWV3S9lzE
:2022/11/19(土) 15:13:50 ID:mbMps5jg
――リビング
侑「ふぅ、洗い物おしまいっ」フキフキ
侑「返事来たかな?」スッ
侑:スタンプ 未読
侑「まだ既読になってないなぁ。いつもだったらすぐに返事来るのに」
侑「かすみちゃんも忙しいんだよね。たぶん」ガチャ
侑「?」チラ
侑母「ただいま〜」
侑「お母さんおかえり。夕飯温める?」
侑母「ええ、おねがい」ストン
侑「はーい」ピッピッ
侑(そうだ、お母さんに合鍵の件言っとかないと)スッ
55
:
◆RZWV3S9lzE
:2022/11/19(土) 15:19:12 ID:mbMps5jg
侑「ねぇねぇ、お母さん」
侑母「ん?」
侑「合鍵のことさー、私にも教えてよね。今日びっくりしたんだから!」
侑母「何の話?」
侑「歩夢に合鍵渡してるんでしょ?」
侑母「はぁ?なんで歩夢ちゃんに渡すのよ?」
侑「え?」
侑母「いくら幼馴染みだからって合鍵渡さないわよ」
侑「おかしいな、歩夢は確かにお母さんから預かったって言ってたのに……」
侑母「夢でも見てたんじゃないの?」
侑「寝起きだったけど、夢ってわけじゃ……」
侑母「はいはい。夢の内容を話す暇があるならさっさとお風呂入ってきなさい。どうせまだなんでしょう」
侑「わ、わかったよ〜」
56
:
◆RZWV3S9lzE
:2022/11/19(土) 15:23:49 ID:mbMps5jg
――侑の部屋
侑「ふぃ〜」ゴロン
侑「寝るまでもう少し時間あるし、暇になっちゃった」モゾモゾ
侑「……」モゾ
侑「……歩夢、合鍵のこと嘘ついてたのかな?」
侑「いやでも、歩夢が嘘をつく理由なんて……」
侑「そもそも私の家の合鍵を持ち出して何になるの?」
侑「う〜ん、全然わからないや」
侑「まあ、明日それとなく聞いてみればいいか」スッ
侑「ん?お風呂入ってる間にLINE来てたんだ」スッスッ
かすみ:侑先輩〜♡暇なのでかまってください〜♡
侑「5分前かぁ。ちょうどいいタイミングだね♪」スッスッ
57
:
◆RZWV3S9lzE
:2022/11/19(土) 15:27:12 ID:mbMps5jg
侑:私も暇なんだー
侑:もう少しで寝るかもしれないけど、それでもいい?
かすみ:わーい♡
かすみ:侑先輩何してたんですかぁ?
侑:お風呂入ってたよ。かすみちゃんは?
かすみ:かすみんもさっきお風呂入ってました♡
かすみ:その前までは友達と電話してたんです♡
侑:へー
かすみ:むむ、なんだか興味なさそうですね?
侑:そんなことないよ
かすみ:本当ですか〜?
侑:ほんとほんと
58
:
◆RZWV3S9lzE
:2022/11/19(土) 15:43:26 ID:mbMps5jg
侑:逆に誰と電話してたの?とか聞かれると困らない?
侑:そういうのって言いづらいだろうし
かすみ:そうですかね?かすみんは別に聞かれたら答えますよ〜
侑:じゃあ聞いていい?
かすみ:歩夢先輩です♡
侑「えっ」
侑「あ、歩夢?どうして……」
侑「いや、友達なんだし、電話くらいするよね?」
侑「余計なこと言ってないといいけど……」
侑「……私に告白された、とか」
侑「……」スッスッ
侑:歩夢と?
59
:
◆RZWV3S9lzE
:2022/11/19(土) 15:51:32 ID:mbMps5jg
かすみ:はい♡
かすみ:話が弾んじゃって、何時間も電話しちゃったんですよ〜♡
かすみ:あんなに長時間電話したのは久しぶりでした♡
侑:そうなんだ。歩夢とはよく電話するの?
かすみ:たまーにですかね。1ヶ月に1回とか
侑:それだけしか電話しないんだ?
かすみ:そうですね〜。大体はLINEで済みますし♡
侑:たしかにね
かすみ:侑先輩はどのくらいの頻度で電話してるんですか?
侑:歩夢とだよね?ほぼ毎日電話してるよ
かすみ:え
かすみ:毎日ですか
60
:
◆RZWV3S9lzE
:2022/11/19(土) 15:56:01 ID:mbMps5jg
侑:今日は電話してないかも
かすみ:でもほぼ毎日電話してるんですよね?
侑:そんな長時間は話さないけどね
かすみ:隣に住んでるなら会って話せばいいのに
侑:部屋に行ったりベランダ出ないといけないからね
侑:電話だとすぐ話せるしさ
かすみ:む〜〜
侑:かすみちゃん?
かすみ:ずるいです!かすみんも侑先輩と毎日電話したいです〜〜!!
侑:今でも結構電話してる方じゃない?
かすみ:1週間に1回程度じゃないですか〜〜
かすみ:歩夢先輩だけずるいですよぅ〜〜
61
:
◆RZWV3S9lzE
:2022/11/19(土) 15:59:07 ID:mbMps5jg
侑:ずるいだなんてそんな
かすみ:スタンプ
侑:スタンプ
かすみ:これからはかすみんとも毎日電話してくれますよね?
侑:え?
かすみ:かすみんと侑先輩は恋人♡なんですから♡♡
かすみ:幼馴染みの歩夢先輩はよくて、恋人♡のかすみんはダメ、なんてこと……
かすみ:ないですよね??
侑「うぐ……」スッスッ
侑:長時間は電話できないからね
かすみ:わかってますよぉ〜♡
かすみ:1時間くらいにしときます♡♡
62
:
◆RZWV3S9lzE
:2022/11/19(土) 16:02:33 ID:mbMps5jg
侑:1時間でも長いって!
かすみ:え〜〜
かすみ:これでも十分妥協した方だと思いますけど♡
侑「これで妥協って……」スッスッ
侑:いつもそんなに電話してるの?
かすみ:そういうわけじゃないですけどぉ〜
かすみ:好きな人とはずっと電話していたいじゃないですか〜♡
侑:そういうものなの?
かすみ:はい♡
かすみ:侑先輩となら24時間ずっと電話できますよ♡♡
侑「本気で言ってるのかな?」スッスッ
侑:それは凄いね〜
かすみ:えへへ♡
63
:
◆RZWV3S9lzE
:2022/11/19(土) 16:05:30 ID:mbMps5jg
かすみ:あ、そういえば〜♡
侑:うん?
かすみ:明日のデート楽しみですね♡
侑:デート?
かすみ:放課後にデートする約束したじゃないですか〜♡
かすみ:忘れたんですか?
かすみ:スタンプ
侑「約束っていうか無理矢理だよね。あのときのかすみちゃん怖かったなぁ」
侑「あれが本性だったり?あはは、まさかね〜」スッスッ
侑:もちろん覚えてるよ
かすみ:よかったです〜♡
かすみ:忘れてたらどうしようかと思いました♡♡
64
:
◆RZWV3S9lzE
:2022/11/19(土) 16:08:36 ID:mbMps5jg
侑:あはは
かすみ:デートが楽しみでかすみん、今日眠れないかも〜♡♡
侑:ちゃんと寝ないとダメだよ?
かすみ:は〜い♡
侑「明日本当にデートするのかな?」
侑「……適当に理由つけて同好会休むしかないかぁ」ピコン♪
侑「んー、歩夢からだ」スッ
歩夢:侑ちゃん、明日デート行かない?
侑「えっ?」
侑「……」ゴシゴシ
歩夢:侑ちゃん、明日デート行かない?
侑「嘘でしょ……」
65
:
◆RZWV3S9lzE
:2022/11/19(土) 17:07:36 ID:mbMps5jg
侑「あ、歩夢からもデートのお誘いが来るなんて……」
侑「なんて返事をすれば……」スッスッ
侑:デート?
歩夢:うん。せっかく侑ちゃんと恋人になれたんだし♡
歩夢:初デートしたいなーって♡
侑:そうなんだ
歩夢:なんか反応薄くない?
歩夢:もしかして明日用事あるの?
侑「どうしよう、本当のことなんて言えるわけないし」
侑「それっぽく誤魔化してみよう」スッスッ
侑:実は明日、どうしても外せない用事があって〜
侑:だから歩夢とはデートできないかも
66
:
◆RZWV3S9lzE
:2022/11/19(土) 17:10:24 ID:mbMps5jg
歩夢:そうなの?
侑:ごめんね
歩夢:外せない用事って何?
侑「……」スッスッ
侑:大切な用事なの。ごめんね
歩夢:その用事の内容を聞いてるんだけど??
侑:歩夢怒ってる?
歩夢:怒ってないよ
歩夢:スタンプ(顔面に膝蹴り)
歩夢:スタンプ(顔面に膝蹴り)
歩夢:スタンプ(顔面に膝蹴り)
侑「絶対怒ってるじゃん……」
67
:
◆RZWV3S9lzE
:2022/11/19(土) 17:13:09 ID:mbMps5jg
侑「理由を話さずに済む方法は……」
侑「……私も同じスタンプ送ってみるか」スッスッ
侑:歩夢、そんな怒らないでよ〜
侑:スタンプ(顔面に膝蹴り)
歩夢:は??
侑:ごめんなさい
歩夢:私のことバカにしてるよね?
侑:してないです
歩夢:私は侑ちゃんに用事の内容を聞いてるの
歩夢:ふざけてる場合じゃないでしょ
侑:ごめんなさい
歩夢:謝罪が聞きたいわけじゃないんだけど
68
:
◆RZWV3S9lzE
:2022/11/19(土) 17:16:05 ID:mbMps5jg
歩夢:その外せない用事の内容は?
侑:それはその
歩夢:それは?
侑:ちょっと話せないと言いますか
歩夢:はぁ??
侑:落ち着いて
歩夢:落ち着いてるよ
歩夢:私との初デートよりも大事な用事なの?
侑:えっと、なんと言えばいいのか
歩夢:はっきり言いなよ
歩夢:歩夢とつまらないデートなんかするよりも、もっと大切な用事があるって。言いなよ、ほら
歩夢:スタンプ(顔面に膝蹴り)
69
:
◆RZWV3S9lzE
:2022/11/19(土) 17:19:17 ID:mbMps5jg
侑「怖い、怖いよ、歩夢キレすぎだよ……」
侑「なんでこんなにキレてるの……?」
歩夢:どうしたの?言いなって
歩夢:私とデートしたくないんでしょ?
侑:私は別に歩夢とデートしたくないってわけじゃ
歩夢:私よりも別の用事の方が大切なんだよね?
侑:えっと、明後日はダメなの?
歩夢:ダメ
侑:明後日なら行けると思う
歩夢:私は明日の話をしてるんだよ?
歩夢:すり替えようとしないでよ
侑「どうしよう、どうしよう」
70
:
◆RZWV3S9lzE
:2022/11/19(土) 17:23:35 ID:mbMps5jg
歩夢:このままだと埒が明かないね
歩夢:今からそっち行くよ。LINEだと面倒になってきた
侑「へっ」
歩夢:すぐ支度するから
侑「やばいやばい、歩夢が来ちゃう」スッスッ
侑:待って
歩夢:なに?
侑「凄い怒ってるみたいだし、もし、かすみちゃんとデートするから歩夢とは行けないって知られたら……」
侑「な、何かないの?この状況を打開する方法は……」
歩夢:上着羽織った。家出るね
侑:明日デートしよう!!
侑「……私の負けだよ。もうこれしか方法が思いつかなかった」
71
:
◆RZWV3S9lzE
:2022/11/19(土) 17:26:06 ID:mbMps5jg
歩夢:え?いいの?
侑:うんうん
歩夢:大切な用事があるんでしょ?
侑:よくよく考えたら歩夢の方が大事だしさー
侑:不安にさせてごめんね
歩夢:ううん、いいの。侑ちゃんが私を選んでくれたから♡
歩夢:侑ちゃん大好き♡♡
歩夢:スタンプ
侑:スタンプ
歩夢:明日楽しみだな〜。どこ行く?
侑:歩夢とならどこでも
歩夢:そっかぁ♡
72
:
◆RZWV3S9lzE
:2022/11/19(土) 17:29:36 ID:mbMps5jg
歩夢:どこに行こうかな〜♡
侑「……」スッスッ
侑:それは明日考えない?もうそろそろ寝ないと
歩夢:あー、そうだね。明日学校だもんね
侑:うん。おやすみ〜
歩夢:おやすみなさい、侑ちゃん♡
歩夢:大好き♡♡
侑「……」ボフッ
侑「どうしよう、本当にどうしよう」
侑「かすみちゃんとデートの約束をしたのに、歩夢とも約束してしまった」
侑「だってしょうがないじゃん。あの状況で断れないよ」
侑「どうしよう……」
73
:
◆RZWV3S9lzE
:2022/11/20(日) 08:00:28 ID:OfNSQPUM
侑「はぁ……」ピコン♪
侑「……今度は誰?また歩夢?」スッ
かすみ:侑先輩、浮気をする人ってどう思いますか?
侑「!?」ガバッ
侑「な、な、え、う、浮気って?」
侑「まさかバレ……いや、そんなわけ」
侑「そもそもこれって浮気なの?」
侑「……」
侑「既読つけちゃったし、返信しないと……」スッスッ
侑:いきなりどうしたの?
かすみ:ん〜、特に理由はないですよ?
かすみ:侑先輩はどう思うのかな〜って
74
:
◆RZWV3S9lzE
:2022/11/20(日) 08:03:42 ID:OfNSQPUM
侑:浮気をするのはよくないと思うよ。うん。
かすみ:ですよね〜
かすみ:浮気なんて最低ですよね。同じ日にデートの約束を取りつける人って本当に最低ですよね♡
侑「」
侑「これって、ま、まさか」
侑「いや、でも」
侑「偶然、これは偶然なんだ」スッスッ
侑:そんな人がいるの?
かすみ:いるみたいですよ〜♡
かすみ:かすみんの身近にもいるかもしれませんね♡
侑:あははは
かすみ:スタンプ(顔面に膝蹴り)
侑「ひっ」
75
:
◆RZWV3S9lzE
:2022/11/20(日) 08:07:00 ID:OfNSQPUM
侑「あ、歩夢が使ってたスタンプと同じやつだ」
侑「偶然、だよね?これって人気だし、無料で配布されてるやつだし」
侑「2人が繋がってるわけ……」ピコン♪
かすみ:侑先輩♡
かすみ:かすみんは侑先輩だけを愛していますから♡
かすみ:そのことを忘れないでくださいね?
かすみ:おやすみなさい♡
かすみ:スタンプ
侑「……」スッスッ
侑:おやすみ
侑「……」スッ
侑「……寝よう」
76
:
◆RZWV3S9lzE
:2022/11/20(日) 08:11:09 ID:OfNSQPUM
――翌朝・侑の部屋
侑「……んん」モゾモゾ
侑「ふわぁ〜……」ノビー
侑「んむ……」グシグシ
侑「……」ボケー
侑「……」スッ
せつ菜:朝、生徒会室に来てください。待ってます。
侑「生徒会……?」スッスッ
侑「……あ、そうか。せつ菜ちゃんにも……」
侑「……」
侑「……」スッスッ
侑:わかった
77
:
◆RZWV3S9lzE
:2022/11/20(日) 08:14:06 ID:OfNSQPUM
侑「……」スタスタ
侑「……」ガラッ
侑「……」スッ
侑「……ふぅ〜。風が気持ちいいな……」
侑「はぁ……」
侑「昨日に戻れるなら戻りたい……」ガララッ
侑「……」チラ
歩夢「おはよう」ニコ
侑「……おはよ」
歩夢「今日もいい天気になりそうだね〜」
侑「うん……」
歩夢「昨日も遅くまで起きてたでしょ。まだ眠そうだよ?」
78
:
◆RZWV3S9lzE
:2022/11/20(日) 08:17:01 ID:OfNSQPUM
侑「なかなか寝付けなくてさ。ふあ……」
歩夢「ふふ、大きなあくび♪」クスッ
侑「もー、笑わないでよ」
歩夢「ごめんごめん。じゃあ、下で待ってるね?」スッ
侑「先に行ってていいよ?」
歩夢「待ってるよ。一緒に行きたいし」
侑「そっか、ありがとう」
歩夢「ううん♪」
侑「ねぇ、歩夢」
歩夢「なぁに?」
侑「……なんでもない。すぐ着替えてくるから!」
歩夢「うん、わかった♪」ニコッ
79
:
◆RZWV3S9lzE
:2022/11/20(日) 08:20:38 ID:OfNSQPUM
――待ち合わせ場所
歩夢「侑ちゃーん」フリフリ
侑「歩夢、待たせてごめ――」
かすみ「侑先輩〜♡」ヒョコッ
侑「――ん!?」
侑(な、なんでかすみちゃんがここに!?)
侑(歩夢の後ろに隠れてて気づかなかった……)
かすみ「えいっ♡」ギュッ
侑「うひゃ」ビクッ
侑(う、腕を絡ませてきた……。やばい、歩夢に見られ――)チラ
歩夢「うひゃ、だって。かわいい〜」ニコニコ
侑(あ、あれ?なんともない?)
80
:
◆RZWV3S9lzE
:2022/11/20(日) 08:24:41 ID:OfNSQPUM
かすみ「侑先輩、おはようございます♡」ニコッ
侑「お、おはよう」
かすみ「かすみんの顔に何かついてます?」ギュー
侑「いや、どうしてここにいるのかなって」
かすみ「むっ。かすみんがいたらいけませんか?」プクー
侑「そういうわけじゃ……」
歩夢「かすみちゃんも今日から一緒に学校行きたいんだって」
侑「えっ。かすみちゃんの家ってここから遠いよね?」
かすみ「侑先輩と一緒に学校行きたいので、これくらいへっちゃらですよ♡」ムギュ
侑「そ、そっか」
侑(かすみちゃんくっつきすぎだよぉ……)
歩夢「……」ニコニコ
81
:
◆RZWV3S9lzE
:2022/11/20(日) 08:29:39 ID:OfNSQPUM
歩夢「かすみちゃん、侑ちゃんと一緒にいるときはいつもそんな風に猫なで声で話してるの?」ニコニコ
侑「猫なで声?」
かすみ「あ、歩夢先輩?何を言ってるんですかぁ?」
かすみ「かすみんはいつもこうですよ〜?えへっ♡」
歩夢「ふーん。まあ、そういうことにしとこうか」
侑「猫なで声って?」
歩夢「えっとね〜」
かすみ「早く学校行きましょう?遅刻しちゃいますよっ」グイグイ
侑「わわっ」
歩夢「じゃあ私も♪」ムギュ
侑「歩夢!?」
侑(歩夢まで腕を……。何この状況……)
82
:
◆RZWV3S9lzE
:2022/11/20(日) 08:34:28 ID:OfNSQPUM
かすみ「それで、しず子が〜」ギュー
歩夢「へ〜」ギュー
侑「……」スタスタ
侑(みんなに見られて恥ずかしい……)
侑(というか、2人とも力強すぎない?全然振りほどけないんだけで……)
侑(気分はさながら犯行現場を取り押さえられた犯人だよ……)
侑(それにしても……)チラ
歩夢「でね〜」
かすみ「あはは」
侑(なんで歩夢は何も言ってこないの?いつもの歩夢ならかすみちゃんが腕を絡めてきた時点で怒ってるのに……)
侑(ま、まさか2人は知ってるの?)
侑(2人同時に付き合ってるって……。いや、私にその気は全然ないんだけどさ〜……)
83
:
◆RZWV3S9lzE
:2022/11/20(日) 08:38:33 ID:OfNSQPUM
侑(付き合う気がないなんて言ったらどうなるかな?)
侑(実はドッキリでした〜!2人とは付き合えない!って)
侑(大変なことになるだろうな〜。あはは)
侑(あはは、あはははっ)
侑(……笑えないよ。どうしよう)
歩夢「デートどこに行こうかな〜」
侑「……!」ビクッ
かすみ「えー?歩夢先輩、恋人いるんですかー?」
歩夢「うん、そうなの。楽しみ〜」
かすみ「実はかすみんもー、恋人ができてー」
かすみ「今日初デートする予定なんですよー」
侑(やばいやばいやばい)ダラダラ
84
:
◆RZWV3S9lzE
:2022/11/20(日) 09:05:22 ID:OfNSQPUM
歩夢「へ〜、そうだったんだ。奇遇だね?」
かすみ「そうですねー」
侑(逃げたいけど両腕をガッチリ固められて逃げられない)
侑(変な挙動を見せたら怪しまれるからしないけど……)
かすみ「歩夢先輩の恋人ってどんな人なんですか?」
侑「ちょ」
かすみ「侑先輩?どうかしました?」ニコッ
侑「い、いや、なんでも?」
かすみ「……」ニコニコ
歩夢「えっと、私の恋人はね?」
歩夢「優しくてかっこよくて、とっても頼りになる人だよ。あと最近ピアノも始めてね〜」
かすみ「へー、なるほどなるほどー」
85
:
◆RZWV3S9lzE
:2022/11/20(日) 09:10:01 ID:OfNSQPUM
かすみ「かすみんの恋人も似たような感じですよー。同じようにピアノの始めたらしくてー」
かすみ「その人のピアノを聴くの、とっても大好きなんです!」
侑(ちょっと嬉しいな……)テレ
歩夢「そっかぁ」
歩夢「ここまで恋人が似てるなんてね。もしかして同じ人だったりするのかな?」
侑「……」ピクッ
かすみ「まさかぁ。同じ恋人ってことは浮気じゃないですか」
かすみ「かすみんの恋人はそんなことしませんっ。ね、侑先輩?」ギュー
侑「はは、ははは。そうだね」
歩夢「そうだよね。ね、侑ちゃん?」ギュー
侑「あはははは」
侑(これ絶対バレてるやつじゃん)
86
:
◆RZWV3S9lzE
:2022/11/20(日) 09:14:05 ID:OfNSQPUM
かすみ「もし、歩夢先輩の恋人に浮気されたらどうしますか?」
侑「……」
歩夢「変なこと言わないでよ。昨日付き合い始めたばかりだよ?浮気なんてするわけないじゃん」ギュッ
侑「あ、歩夢、痛いよ」
歩夢「え?ごめんね、ちょっと強すぎたかな?」ギュー
侑(痛い)
かすみ「ですよねー。同じ日に恋人作るわけないですもんねー」ギュゥ
侑(痛い痛い)
歩夢「そんな最低な人いる?」ギュー
かすみ「世の中は広いですから。いるかもしれませんよ」ギュー
歩夢「そうかなぁ。怖いね、侑ちゃん」ムギュ
侑(もうやめてよ、汗と震えが止まらないよ)
87
:
◆RZWV3S9lzE
:2022/11/20(日) 09:49:34 ID:OfNSQPUM
かすみ「もしも、もしもですよ。歩夢先輩が付き合ってる恋人に浮気をされたらどうします?」
歩夢「その話まだ引っ張るの?」
侑「そ、そうだよ。そんな話したって楽しくないじゃん。もっと楽しい話しようよ」
かすみ「はぁ?」
侑「えっ」
かすみ「こ、こほんっ。なんでもないです〜♡」
歩夢「どうしたの?化けの皮剥がれちゃった?」
かすみ「化けの皮なんて言わないでくださいよ〜♡」
かすみ「かすみんはぁ、そんな皮持ってないです〜♡」
歩夢「あはは。被ってるのは猫かな?」
かすみ「もぉ、歩夢先輩ってば〜♡」
侑「……」ポカン
88
:
◆RZWV3S9lzE
:2022/11/20(日) 09:53:43 ID:OfNSQPUM
かすみ「歩夢先輩、さっきの話の続きですけど〜」
侑(かすみちゃんがわからなくなってきた……)
歩夢「浮気をされたらだっけ?」
かすみ「はい♪」
歩夢「うーん、そうだなぁ」
歩夢「浮気をされるのはやっぱり嫌だよ。悲しいもん」
歩夢「私の魅力が足りないからかな、とか考えちゃうかも」
かすみ「そんな、歩夢先輩は魅力的でとってもかわいいですよ〜!」
歩夢「ありがとう。自分が世界で一番かわいいと思ってるかすみちゃん。お世辞でも嬉しいよ」
かすみ「歩夢先輩、一言多いって言われません?」
歩夢「言われたことないな〜」
かすみ「うふふ。みんな気を使ってるんですね〜」
89
:
◆RZWV3S9lzE
:2022/11/20(日) 09:56:56 ID:OfNSQPUM
歩夢「んんっ。侑ちゃんはどう?」ギュッ
侑「へっ」
歩夢「恋人に浮気をされたら、侑ちゃんならどうする?」
侑「そ、そんな話私に振られても」
かすみ「かすみんも気になります〜。教えてください〜♡」ギュー
侑「う、浮気をされるのは嫌だよ。悲しいもん」
かすみ「その台詞、さっきも聞いたような〜?」
歩夢「自分の言葉で言おうよ」
侑「ご、ごめん。や、やっぱりさ、浮気をするのはよくないと思うよ。うんうん」
かすみ「なるほど〜〜♡」
歩夢「で、どうするの?」
侑「え?」
90
:
◆RZWV3S9lzE
:2022/11/20(日) 10:01:08 ID:OfNSQPUM
侑「だから、浮気をするのはよくないと……」
歩夢「うんうん。浮気をされたら侑ちゃんはどうする?」
侑「え……?」
歩夢「浮気をするのはよくない、って言うのは侑ちゃんの感想でしょ?」
歩夢「浮気をされたら、侑ちゃんならどう行動するの?」
侑「あ、ああ。叱るかな?ダメだぞー、って」
歩夢「それだけ?」
侑「あとは……もうしないように約束する、とか?」
かすみ「ふむふむ」
歩夢「なるほどね。教えてくれてありがとう」ニコッ
侑「う、ううん?このくらいなら別に?」
歩夢「……」ニコニコ
91
:
◆RZWV3S9lzE
:2022/11/20(日) 10:05:50 ID:OfNSQPUM
歩夢「かすみちゃんならどうする?」
かすみ「かすみんですか?かすみんはですね〜」
歩夢「うんうん」
かすみ「侑先輩とほぼ同じですよ。まずは叱ります」
かすみ「そして、どうして浮気したのか理由を聞いて、もう二度と浮気しないように約束させます」
かすみ「それでも反省しないようなら……」
かすみ「……」チラッ
侑「へぁ」
かすみ「うふふ♡」ニコッ
侑「ど、どうしてこっちを見たの?」
かすみ「……♡」ニコニコ
侑(これが無言の圧力……)
92
:
◆RZWV3S9lzE
:2022/11/20(日) 10:09:57 ID:OfNSQPUM
かすみ「次は歩夢先輩の番ですね♪」
歩夢「え〜、私?私は別にどうもしないよ〜」
かすみ「本当ですかぁ?結構怒りそうに見えますよ?」
歩夢「かすみちゃん、私をなんだと思ってるの?」
かすみ「えへへ、ごめんなさ〜い」
歩夢「まったく……」ハァ
歩夢「でも、そうだね。私だったら――」
歩夢「――殺すかな」
侑・かすみ「えっ?」
歩夢「殺すよ。私を裏切る人なんていらないもん」
歩夢「謝っても絶対許さない。私という恋人がいるのに浮気をするのが悪いんだよ」
歩夢「殺されたってしかたないよね?」
93
:
◆RZWV3S9lzE
:2022/11/20(日) 10:14:08 ID:OfNSQPUM
侑「あ、あゆ、歩夢……?」カタカタ
かすみ「あ、歩夢先輩……あの……」
歩夢「……なーんちゃって」
かすみ「へっ?」
歩夢「冗談だよ。私がそんなことするわけないじゃない」
歩夢「2人をちょっと驚かせようとしただけ♡」
かすみ「も、も〜!びっくりしたじゃないですかぁ〜!!」
かすみ「歩夢先輩、冗談きついですよぉ〜!!」
歩夢「ごめんごめん♪」クスッ
侑「……」
侑(歩夢のあの顔は本気だった、ような……)
侑(どうしよう、私今日死んじゃうのかな……?)
94
:
◆RZWV3S9lzE
:2022/11/20(日) 10:17:42 ID:OfNSQPUM
――虹ヶ咲学園
侑(ふ〜。ようやく自由になれた)
侑(人が増えてきたからさすがに離してくれたね)
かすみ「今日って朝練ないですよね?」
歩夢「ないよ。あったらバスだもん。ね?」
侑「ん、そうだね」
かすみ「なるほど〜」
歩夢「まだ時間あるし、部室に顔出す?」
かすみ「ですね〜。みんないると思いますし」
歩夢「侑ちゃんもそれでいい?」
侑「あー、私は用事があるんだった」
かすみ「用事ですか?」
95
:
◆RZWV3S9lzE
:2022/11/20(日) 10:21:40 ID:OfNSQPUM
侑「ちょっと生徒会の方にね」
歩夢「生徒会ってことは、せつ菜ちゃん?」
侑「うん。話があるって呼び出されてるんだ」
かすみ「こんな朝から呼び出しですかぁ?何か怪しい匂いがしますよ〜?」
侑「あはは、何言ってるの。そんなわけないじゃん」
かすみ「ですよね〜。言ってみただけです♡」
歩夢「ふふ、かすみちゃんってば」ツンツン
かすみ「えへへ〜」
侑「じゃあ行ってくるね。時間があれば部室の方にも寄るからさ」
かすみ「は〜い♡」
歩夢「またあとでね、侑ちゃん」フリフリ
侑「また〜」フリフリ
96
:
◆RZWV3S9lzE
:2022/11/20(日) 10:26:27 ID:OfNSQPUM
――生徒会室前
侑(ドッキリ、これはドッキリ)
侑(せつ菜ちゃんに限って私に恋愛感情はないだろうけど、これ以上恋人が増えるのは本当にまずい)
侑(このままだと私が殺されてしまう)
侑(入室してすぐに「ドッキリでしたー!」って叫ぶ)
侑(これならせつ菜ちゃんが何か言う前に先手を取れる)
侑「すー、はぁー……」
侑「……よしっ」グッ
侑「……」コンコン
『どうぞ』
侑(入室してすぐ、入室してすぐ)ガチャ
侑「ドッキリ――」
菜々「――侑さんっ!!!!!」
侑「!?」キーン
97
:
◆RZWV3S9lzE
:2022/11/20(日) 10:30:34 ID:OfNSQPUM
菜々「侑さん!!!待ってましたよ!!!!」
侑「ちょ、うるさい、うるさいって」
菜々「え!!?なんですか!!!?」
侑「うるさいってば!!」
菜々「何言ってるのか全然聞こえません!!!!!」
侑「声のトーン落としてよ!!うるさいっ!!!」
菜々「……ああ、これは失礼しました。少し声を張りすぎてしまったみたいですね」
侑「少し?」
菜々「なにか?」
侑「いや、別に。今日は菜々ちゃんなのに大声だったね」
菜々「おっと、そうでした」スチャ
せつ菜「――ふぅ」シュル
98
:
◆RZWV3S9lzE
:2022/11/20(日) 10:35:23 ID:OfNSQPUM
侑「あ、もう大声出さないでね。これ以上叫ぶと生徒会にクレーム入れるからね」
せつ菜「そんな大声出していましたか?」
侑「あはは、自覚なしって凄いなぁ」
せつ菜「よくわかりませんが気をつけますね」
侑「よろしくね。この距離だと鼓膜破けちゃうから」
せつ菜「ふふ。ご冗談を」
侑「あはは」
侑(ドッキリって言おうとしたら、せつ菜ちゃんの声でかき消されてしまった)
侑(朝からよくあんな大声出せるよね〜)
侑(タイミングを完全に逃しちゃったよ……)ハァ
せつ菜「侑さん、とりあえず座ってください」スッ
侑「はーい」ボフッ
99
:
◆RZWV3S9lzE
:2022/11/20(日) 10:42:48 ID:OfNSQPUM
せつ菜「呼び出したのは昨日の件です」ボフ
侑「んん?」
せつ菜「侑さん?」
侑「えっと、なんで隣に座ってるのかな?」
せつ菜「いけませんか?」
侑「そ、そういうわけじゃないけどさ」
侑(少しせつ菜ちゃんの様子がおかしいような?)
侑(いつもなら隣じゃなくて正面に座るのに)
せつ菜「話を戻しますね。侑さんが昨日告白してくれたあと、自分の部屋でよく考えました」
せつ菜「考えて考えて、たくさん考えて。そして、辿り着いた答えは――」
侑「実はその告白なんだけど――」
せつ菜「――私も侑さんと同じ気持ちでした」
侑「――」ピタッ
100
:
◆RZWV3S9lzE
:2022/11/20(日) 10:49:55 ID:OfNSQPUM
侑「お、同じ気持ち、って言うのは」
せつ菜「私にとって侑さんはとても大切な人です」
せつ菜「スクールアイドルを諦めた私に、侑さんは手を差し伸べてくれた」
せつ菜「侑さんがいなければ……私は今こうしてスクールアイドルをやっていなかったでしょう」
せつ菜「本当に侑さんには感謝しています」ニコ
侑「う、ううん。私もせつ菜ちゃんの歌とか踊り、大好きだもん。辞めちゃうとかもったいなかったしね」
せつ菜「ふふ、ありがとうございます」
せつ菜「私の侑さんに対する気持ちは、尊敬や、友人として好きなんだと思っていました」
せつ菜「恋愛感情なんて、そんなものあるはずないと」
侑「うんうん、そうだよね?」
せつ菜「ですが、今回の件で気づいてしまったんです」
侑(あ、あれ?何か嫌な予感がするんだけど)
101
:
◆RZWV3S9lzE
:2022/11/20(日) 10:55:51 ID:OfNSQPUM
せつ菜「侑さんに告白されたとき、本当に嬉しかった」
せつ菜「顔が急に熱くなった。胸がドキドキした」
せつ菜「鏡に映った私の顔も――」
せつ菜「頬を緩ませて、とても嬉しそうにしていました」
せつ菜「そしてようやく気づきました。私も侑さんが好きなのだと」
侑「と、友達として?」
せつ菜「1人の女性として侑さんのことが好きです。大好きなんです」
侑「うそ……」
せつ菜「嘘じゃないですよ。私のこの気持ちは本物です」
せつ菜「侑さん。これからは友人としてではなく、恋人としてよろしくお願いしますね♪」ギュッ
侑「せつ菜、ちゃん……」
侑(せ、せつ菜ちゃんも私が好きって嘘でしょ……)
102
:
◆RZWV3S9lzE
:2022/11/20(日) 14:08:03 ID:OfNSQPUM
せつ菜「私達は恋人になったんですよね。何だか実感が湧かないです」パッ
侑「それは……」
侑(だ、ダメだよ。私はそんな……)
せつ菜「侑さん?」
侑(ドッキリって言うんだ。これ以上……)
侑(これ以上恋人を増やしたら……大変なことになる……)
せつ菜「そうだ、恋人らしいことをしてみませんか?」
侑「え?」
せつ菜「たとえば……その、デートとか」
侑「デート……?」
せつ菜「はい。恋人とデートをする――」
せつ菜「私が憧れてたシチュエーションなんです!!」
103
:
◆RZWV3S9lzE
:2022/11/20(日) 14:13:19 ID:OfNSQPUM
侑「へ、へー。そうなんだー」
侑(今日デートするとか言い出さないよね?)
せつ菜「小説、漫画、アニメ。色々な物語で主人公とその恋人はデートをしてきました」
せつ菜「それがとても羨ましかったんです」
せつ菜「私には……恥ずかしい話ですけど、この歳にもなって恋人を作ったことがありません」
侑「そ、それは別に普通じゃないかな?私だって恋人いないし?」
せつ菜「今は私がいるじゃないですか」ニコ
侑「あはは、そっかぁ〜」
せつ菜「ええ」ニコニコ
侑「あははは」
せつ菜「なので、ずっと恋人という存在に憧れていました」
せつ菜「恋人ができたらどんなお店にデートしに行こう、と寝る前によく妄想したものです」
104
:
◆RZWV3S9lzE
:2022/11/20(日) 14:19:08 ID:OfNSQPUM
せつ菜「お揃いのアクセサリーを買ったり、お揃いの洋服を着て、色々な場所をデートしたり……」
せつ菜「喫茶店でパフェを食べさせ合いするとか。私、そういうのに憧れていたんです!!」ペカー
侑(かすみちゃんと似たようなこと言い出したぞ)
せつ菜「あとはアニメショップや本屋さんもいいですね。映画館にも行きたいです!!」ペカー
侑「へー。いってらっしゃーい」
せつ菜「はい!一緒に行きましょうね!!」ペカー
侑「あははは」
せつ菜「楽しみです!!!」ペカー
侑「せつ菜ちゃん、もう少し声落とそうか。だんだん大きくなってきたよ」
せつ菜「し、失礼しました。ようやくデートができると思うと嬉しくて……」
侑「せつ菜ちゃんにもかわいいところがあるんだね♪」ナデナデ
せつ菜「そう、ですか?」
105
:
◆RZWV3S9lzE
:2022/11/20(日) 14:23:02 ID:OfNSQPUM
侑「うんうん」ナデナデ
せつ菜「侑さんにそう言われると嬉しいです♪」
侑「かわいいよ、せつ菜ちゃん♪」ナデナデ
せつ菜「も、もう。いつまで撫でるんですかっ。私は子供じゃありませんよっ」
侑「ごめんごめん♪」パッ
せつ菜「まったく、私は生徒会長ですよ。生徒の中で一番偉いんです!」
侑「ごめんって〜」
せつ菜「で、ですから……」
せつ菜「……私の頭を撫でていいのは、侑さんだけですからね?」チラ
侑「ふふ。ありがとう」ニコ
せつ菜「……////」テレッ
侑(自分で言って照れちゃった。かわいい〜)クスッ
106
:
◆RZWV3S9lzE
:2022/11/20(日) 14:26:49 ID:OfNSQPUM
せつ菜「……こほん。侑さん、デートの件ですけど」
せつ菜「今日の放課後、空いてますか?」
侑「ん?」
せつ菜「今日の放課後です。デート行きましょう!」
侑「んー、今日?」
せつ菜「はい!!」ペカー
侑「今日はさー。ほら、ね?」
せつ菜「ね、とは?」
侑「えっと、あ、放課後は練習があるでしょ?」
侑「練習を休んでまでデートに行くのは、その、どうかと思うよ?」
せつ菜「それはそうですけど……」
侑「だから今日はやめにしとこう?」
107
:
◆RZWV3S9lzE
:2022/11/20(日) 14:30:58 ID:OfNSQPUM
侑「明日ならデートに行けるよ!」
せつ菜「明日も練習あるじゃないですか」
侑「あ、そうか」
せつ菜「休みは日曜日だけですよね。あと1週間待てと言うんですか?」
侑「うーん、そうなるのかな?」
せつ菜「そ、そんな、そんなのあんまりです!!」
せつ菜「せっかく今日デートできると思ったのに!!」
せつ菜「ゆ、侑さん!どうか今日だけでも!!」
せつ菜「これからもきちんと練習頑張るので、今日だけは私とデートしてください!!!」
侑「お、落ち着いてよ」
せつ菜「これが落ち着いていられますか!!!」
侑「そんな耳元で叫ばれると私の鼓膜が破けちゃうよー」
108
:
◆RZWV3S9lzE
:2022/11/20(日) 14:34:33 ID:OfNSQPUM
せつ菜「ご、ごめんなさい。私ったらつい……」
侑「いつものことだから別にいいけどね」
せつ菜「今日、どうしてもダメですか?」
侑「練習があるでしょ?」
せつ菜「今日だけです。明日からこれまで以上に頑張りますから!お願いします!!」
侑「うーん」
せつ菜「あ、いいこと思いつきました!」スチャ
侑「え?」
菜々「これならどうですか?」
侑「え??」
菜々「今の私は中川菜々です。スクールアイドル同好会には所属していません。これならデートに行けますよね?」
侑「何を言ってるの?」
109
:
◆RZWV3S9lzE
:2022/11/20(日) 14:38:15 ID:OfNSQPUM
菜々「わかりませんか?」
侑「何が言いたいのかはわかるけどさ」
菜々「それなら話が早いです。放課後、お願いしますね」
侑「生徒会は?」
菜々「はい?」
侑「生徒会長の中川菜々さん。生徒会のお仕事はサボるんですか?」
菜々「ひゅー、ひゅー」
侑「口笛吹けてないよ」
菜々「い、いいじゃないですか、今日くらい。生徒会長だってデートしたいんです」
侑「今日はちょっとねー。明日ならいいんだけど」
菜々「今日も明日も同じですよね?練習はありますし」
侑「まあ、そうだね」
110
:
◆RZWV3S9lzE
:2022/11/20(日) 14:41:26 ID:OfNSQPUM
菜々「今日何か用事があるんですか?」
侑「用事っていうか、練習がさ」
菜々「明日も練習ありますよね?」
侑「そうだねー」
菜々「どうして今日はダメなんですか?」
侑「えっとねー」
菜々「そこまで頑なに拒否するってことは、絶対に外せない用事があるとか?」
侑「いや、そういうわけじゃないけど」
菜々「それならデート行けますよね?」
侑「明日なら行けるよ」
菜々「私は今日行きたいです。せっかく恋人になれた記念日ですから」テレッ
侑「あははは」
111
:
◆RZWV3S9lzE
:2022/11/20(日) 14:45:24 ID:OfNSQPUM
菜々「では、今日の放課後にデートするということで」
侑「私の話聞いてた?」
菜々「侑さんこそ私の話聞いてましたか?」
侑「明日にしようよ。恋人になって2日目記念でさ」
菜々「……怪しい」
侑「あ、怪しいってなにが」
菜々「絶対に何か理由があるはずです。その理由を教えてくれませんか」
侑「だから、練習が」
菜々「……」ジトー
侑「うぐ……」
侑(歩夢とデートするから菜々ちゃんとは行けません、なんて言えるわけないよね)
侑(あれ、かすみちゃんともデートするんだっけ?)
112
:
◆RZWV3S9lzE
:2022/11/20(日) 14:49:38 ID:OfNSQPUM
侑(……2人同時に?やばくない?)
侑(え、ちょ、どうしよう)
侑(時間をずらす?いやでも、放課後だからデートする時間なんて数時間しかない)
侑(それにそんなことしたら絶対に怪しまれる)
侑(なぜかもうバレてるような気がするけど、それは私の気のせいかもしれないし)
菜々「あ、思い出しました」
侑「なにを?」
菜々「この展開、昔小説で読んだことがあります」
侑「小説……?」
菜々「その小説の主人公は浮気をよくする人で、デート日が重なったときに似たような会話を――」
侑「今日の放課後、デートするの楽しみだね!!」
菜々「え?」
113
:
◆RZWV3S9lzE
:2022/11/20(日) 14:53:40 ID:OfNSQPUM
菜々「侑さん?何か用事があるのでは」
侑「よ、用事なんてないって。もしあったとしても、菜々ちゃんとのデートの方が大事だもん」
侑「練習も今日は休んじゃおうか。1日くらい休んだって問題ないよね♪」
菜々「嬉しいです」ニコッ
侑「あははは」
侑(どうしよう、菜々ちゃんともデートすることに……)
侑(菜々ちゃんも頑固すぎるよ。別にデートなんていつしたっていいじゃん)
菜々「デートプランは私が考えていいですか?」
侑「い、いいよー」
菜々「ありがとうございますっ」
菜々「放課後までにきちんと練っておきますね?」
侑「わーい、楽しみだなー……」
114
:
◆RZWV3S9lzE
:2022/11/20(日) 14:57:49 ID:OfNSQPUM
菜々「えーと、まずは……。ふふ、デートプランを考えるだけでとってもワクワクしますね♪」
侑「そ、そっか。よかったね?」
菜々「はい」ニコニコ
侑(わー、眩しい笑顔だ。凄い嬉しそう)
侑(こんな笑顔を見てたら、今更ドッキリだなんて言えるわけないよ……)
侑「……」
侑「菜々ちゃん、私そろそろ行くね?」スクッ
菜々「もう行くんですか?時間はまだありますよ?」
侑「同好会にも顔出しておきたいからさ」
菜々「なるほど。私はここでデートプランを練ってますね♪」
侑「お仕事もしないとダメだよ?」
菜々「も、もちろんわかってます」
115
:
◆RZWV3S9lzE
:2022/11/20(日) 15:00:36 ID:OfNSQPUM
侑「またあとでね」ガチャ
菜々「あ、侑さん」
侑「?」チラ
菜々「楽しみにしていてくださいね」ニコッ
侑「……うん、楽しみにしてる」ニコ
バタン
菜々「……」ギュ
菜々「侑さんと恋人になれたんだ。放課後にもデートできるし……」
菜々「ふふ、嬉しいなぁ……♪」
菜々「……胸がドキドキしてる♪」ガチャ
菜々「? 侑さん、何か忘れ物でも――」チラ
歩夢「――おはよう、菜々ちゃん」ニコッ
116
:
◆RZWV3S9lzE
:2022/11/20(日) 15:04:36 ID:OfNSQPUM
――昼・教室
侑「はぁ〜〜」グデー
侑(どうしよう、どうしよう)
侑(ついに恋人が3人になってしまった)
侑(そして今日3人とデートをします)
侑(やばいって。私は1人しかいないんだよ?)
侑(こうなったらみんなと一緒にデートしようかな?)
侑(あはは、絶対ギスギスして楽しくないやつだ)
侑(どうしてこんなことになったんだろう)
侑(私はただ、ドッキリを仕掛けようとしただけなのに)
侑(私のこと本当に好きだとは思わないもん。そんな素振り全然見せてこなかったし)
侑(……少なくとも私は気がつかなかった)
117
:
◆RZWV3S9lzE
:2022/11/20(日) 15:07:58 ID:OfNSQPUM
侑(昼寝をして目が覚めたら昨日に戻ってないかなぁ)
侑(そしたらこんな愚かな行為、絶対にやらないのに)
侑「はぁ〜〜」ピコン♪
侑「……」スッ
歩夢:お昼一緒に食べようよ
侑「歩夢か……」スッスッ
侑:部室行けばいい?
歩夢:今日は屋上で食べたい気分なんだ〜
歩夢:待ってるね
歩夢:スタンプ
侑「……」スッスッ
侑:了解、すぐ行く
118
:
◆RZWV3S9lzE
:2022/11/20(日) 15:11:39 ID:OfNSQPUM
――屋上
侑「歩夢、お待たせ――」
かすみ「あ、侑先輩〜。こっちです〜♡」フリフリ
せつ菜「侑さん!!」ブンブン
侑「え、どうして2人がここに?」
かすみ「どうしてって、一緒にお昼食べるためですよ?」
せつ菜「私達も歩夢さんに呼ばれたんです!!」
侑「へー。そうなん、だ」ピタ
侑(ちょっと待って)
侑(歩夢、せつ菜ちゃん、かすみちゃん)
侑(この組み合わせって――)
歩夢「――侑ちゃん♡」ギュッ
侑「ひっ」
119
:
◆RZWV3S9lzE
:2022/11/20(日) 15:15:31 ID:OfNSQPUM
侑「あ、歩夢?」チラ
歩夢「侑ちゃんいい匂い〜♡」ギュー
侑「いつの間に後ろにいたの?」
歩夢「うふふ♡」ニコ
侑(笑顔なのに目が笑ってないよ……)
かすみ「歩夢先輩だけずるいです〜。かすみんも抱きついちゃいますっ。えいっ♡」ムギュ
侑「わっ」
せつ菜「わ、私も!!」ギュー!
侑「痛い痛いっ」
せつ菜「ご、ごめんなさい!!」スッ
歩夢「侑ちゃんは本当に人気者だね〜」スッ
侑「そ、そうかな?そんなこと、ないと思うけど」
120
:
◆RZWV3S9lzE
:2022/11/20(日) 15:19:36 ID:OfNSQPUM
かすみ「ふふ。侑先輩はモテモテですもんね〜♡」パッ
せつ菜「そうですね!複数の人と付き合うなんて凄いと思います!!なかなかできませんよ!!」
侑「えっ?」
かすみ「せつ菜先輩っ」
せつ菜「あ、これはまだ内緒でした!!」ペカー
侑(ま、まさか……)
歩夢「そろそろお昼食べよっか。時間なくなっちゃう」
かすみ「ですね〜」
せつ菜「侑さん、こっちです!!」
侑「う、うん」
歩夢「侑ちゃん」ヒソ
侑「うひゃ」ビクッ
121
:
◆RZWV3S9lzE
:2022/11/20(日) 15:22:55 ID:OfNSQPUM
歩夢「かわいい声出すね〜」クスッ
侑「いきなり耳元で話しかけられたらね……」
歩夢「ねぇ、侑ちゃん」
侑「……」
歩夢「逃げようなんて考えたらダメだよ?」
侑「……逃げる?」
歩夢「侑ちゃんの足じゃ私達3人に勝てないもんね?」
歩夢「なんでこんなことしたのか――」
歩夢「――じっくり聞かせてね♡」
侑「……」
侑(……バレてる)
侑(3人に、全部バレてる……)
122
:
◆RZWV3S9lzE
:2022/11/20(日) 15:26:18 ID:OfNSQPUM
せつ菜「侑さん、どうぞ!!」スッ
侑「いいの?」
せつ菜「はい!!」
侑「じゃあ……はむ」モグモグ
侑「うん、おいしいっ」
せつ菜「よかったです!!」ペカー
かすみ「かすみんのコッペパンもどうぞ〜♡」スッ
かすみ「もちろん手作りですよ〜♡」
侑「あむっ。相変わらずおいしいね〜」
かすみ「えへへ♡愛情がこもってますから♡」
侑「あはは」チラ
歩夢「……」ニコニコ
123
:
◆RZWV3S9lzE
:2022/11/20(日) 15:30:18 ID:OfNSQPUM
かすみ「侑先輩〜♡侑先輩もあ〜んってしてくださいよぉ〜♡」
侑「はいはい。あーん」スッ
かすみ「あ〜ん♡」パクッ
かすみ「ん〜♡おいひいれふ〜♡」モグモグ
侑「食べながら喋ったらダメでしょ?」
かすみ「ふぁ〜い♡」
かすみ「侑先輩の手作りお弁当、おいしいですね♡」
侑「これお母さんが作ったやつだよ」
かすみ「へ?」
歩夢「ふっ」
せつ菜「あはははっ!!」
かすみ「笑わないでくださいよぉ〜!!」プンプン
124
:
◆RZWV3S9lzE
:2022/11/20(日) 15:35:08 ID:OfNSQPUM
せつ菜「かすみさんは面白いですね!!」
かすみ「かすみんは面白いじゃなくてかわいいんです〜!!」
歩夢「かすみちゃんは芸人に向いてるかもね」
侑「あ、たしかに」
かすみ「えぇ!?侑先輩同意しないでください〜!!」
かすみ「かすみんの将来の夢はアイドルなんですからぁ〜!!」
せつ菜「かすみさんはアイドルになりたいんですか?」
かすみ「はい。かすみんの将来の夢はぁ、世界で一番かわいいアイドルになることなんです〜」
せつ菜「なるほど!!」
侑「かすみちゃんならきっとなれるよ♪」
かすみ「わぁ♡侑先輩ありがとうございます〜♡♡」ムギュ
侑「わわ」
125
:
◆RZWV3S9lzE
:2022/11/20(日) 15:38:58 ID:OfNSQPUM
かすみ「侑先輩好き好き♡♡」ムギュー
せつ菜「むむ」
侑「こ、こんなところでやめてよ」
かすみ「どこならいいんですかぁ〜?」ギュー
侑「そ、それは」
かすみ「ふふ♡2人きりのときだけにしますね♡」パッ
かすみ「歩夢先輩が怖い顔で見てるので♡」
侑「歩夢が?」チラ
歩夢「こ、怖い顔なんてしてないよ?ただ普通に見てただけだもん」
歩夢「かすみちゃん、デタラメ言わないでよ」
かすみ「えへへ〜。ちょっとした冗談じゃないですかぁ〜」
歩夢「もー……」ハァ
126
:
◆RZWV3S9lzE
:2022/11/20(日) 16:14:01 ID:OfNSQPUM
歩夢「侑ちゃん、あ〜ん」スッ
侑「へっ」
歩夢「私の卵焼きは食べてくれないの……?」
侑「いや、もらうね。あむっ」モグモグ
歩夢「どう?」
侑「うん、おいしいよ」ニコ
歩夢「よかったぁ。侑ちゃんのために頑張って作ったんだ〜」
かすみ「かすみんのコッペパンの方がおいしいですよね〜♡」
歩夢「むっ」
侑「2人ともおいしいよ?」
かすみ「かすみんは一番おいしいって言ってもらいたいんです〜!!」
侑「あはは」
127
:
◆RZWV3S9lzE
:2022/11/20(日) 16:18:47 ID:OfNSQPUM
せつ菜「2人が手作りなら、明日は私も自分で作ってきますね!!」
侑「!?」
せつ菜「何か食べたい物とかありますか?」
侑「い、いや、私は別に……」
せつ菜「それなら得意料理を作ってきます!!」
侑「せ、せつ菜ちゃん?無理しなくていいんだよ?」
せつ菜「無理なんてしてませんよ!!好きな人に手料理を食べてもらいたいので、早起き頑張りますっ!!」ペカー
侑「そ、そっか。ははは。頑張らなくていいんだけどな」ボソ
かすみ「侑先輩、ご愁傷様です♡」
侑「かすみちゃんにも分けてあげるからね」
かすみ「かすみん、難しい言葉わからな〜い♡」
侑「この……」
128
:
◆RZWV3S9lzE
:2022/11/20(日) 16:22:46 ID:OfNSQPUM
歩夢「せつ菜ちゃんの得意料理って?」
せつ菜「カレーならよく作りますよ!!」
歩夢「カレーは持ち運びが面倒だし、別のにしたら?」
せつ菜「たしかに!!むむむ……!!」
かすみ「クッキーとかどうでしょう?」
せつ菜「ああ、クッキーなら私でも作れます!!」
歩夢「へー、そうなんだ?」
せつ菜「はい!!クッキーを美味しく作るコツはたくあんと塩辛をたくさん入れることです!!」
かすみ「なるほど〜」
侑「それで本当にクッキーができるの?」
せつ菜「もちろんです!!とってもおいしいですよ!!」ペカー
侑(自信満々だなぁ……)
129
:
◆RZWV3S9lzE
:2022/11/20(日) 16:27:04 ID:OfNSQPUM
かすみ「味見をしたことは?」
せつ菜「ありません!!!」ペカー
侑「えっ」
歩夢「それなのにおいしいってわかるの?」
せつ菜「はい!!こう見えて私って、料理が上手なんですよ!!見ただけでなんとなくわかります!!!」ペカー
かすみ「さすがです〜。せつ菜先輩の手料理を食べられる侑先輩が羨ましいな〜」
歩夢「だね〜」
侑「……」
せつ菜「よければ2人にも――」
かすみ「結構です」
せつ菜「そんな遠慮なさらずに」
歩夢「私達はいいよ。侑ちゃんにだけ作ってあげて?」
せつ菜「は、はあ。そうですか、残念です」
130
:
◆RZWV3S9lzE
:2022/11/20(日) 16:32:36 ID:OfNSQPUM
せつ菜「とにかく、明日のお昼は楽しみにしていてくださいね?」
せつ菜「デザートに最高のクッキーを用意しますから!!」ペカー
侑「あはははは」
歩夢「よかったね〜。侑ちゃん♪」
かすみ「羨ましいです〜♡」ツンツン
侑「あのさぁ、せつ菜ちゃんの料理の腕前知ってるよね?」ヒソヒソ
かすみ「ええ、もちろん♡」
歩夢「色とか匂いが既にアレだもんね♪」
侑「それなのに酷いよ。私にだけ食べさせようとするなんて……」
歩夢「せつ菜ちゃんの好意を無駄にするつもり?」
かすみ「だって――」
歩夢・かすみ「――恋人なんでしょ?」
侑「……!」ビクッ
131
:
◆RZWV3S9lzE
:2022/11/20(日) 16:36:59 ID:OfNSQPUM
歩夢「ふふ。侑ちゃんの驚いた顔も私は好きだな〜」クス
かすみ「かすみんは笑顔の方が好きですぅ〜♡」クスクス
侑「……」
歩夢「ねぇ、侑ちゃん」スッ
かすみ「かすみん達、とっても怒ってますからね?」ニコ
侑「歩夢、かすみちゃん……」
せつ菜「3人で内緒話ですか?私も混ぜてください!!」
歩夢「そうだね。みんなで話し合わないとね」
かすみ「ですね〜。みんな、侑先輩の恋人なんですから♡」
せつ菜「ああ、あの件ですね!!」
せつ菜「侑さんが3人と付き合ってるなんて驚きました!!」
せつ菜「侑さんはモテモテですね!!!」ペカー
132
:
◆RZWV3S9lzE
:2022/11/20(日) 16:41:01 ID:OfNSQPUM
歩夢「本当にね。いつからこんな子になっちゃったんだろう」ナデナデ
侑「ひっ」ビク
かすみ「侑先輩〜。話をする前に、かすみん達に何か言うことありません?」
侑「え、あ……」
侑「ご、ごめんなさい……」
せつ菜「何に対して謝罪しているんですか!!!」
侑「え、えっと、その……」
歩夢「せつ菜ちゃん、もう少し声落としてね。侑ちゃんが怖がってる」ギュッ
せつ菜「あ、すみません。怒鳴ってるわけじゃないんです。せつ菜のときはつい声を……」
かすみ「菜々先輩になればいいんじゃないですか?」
かすみ「さっきから声うるさいので。正直迷惑です」
せつ菜「わ、わかりました」スチャ
133
:
◆RZWV3S9lzE
:2022/11/20(日) 16:44:29 ID:OfNSQPUM
歩夢「侑ちゃんがいるのにお構いなしだね」
かすみ「んん。ついうっかりです♡」
歩夢「もっと素を出してもいいんじゃない?」
かすみ「かすみんはぁ〜、これが素ですよ〜♡」
歩夢「あはは」
侑「……」
菜々「あの、さっきの話の続きですけど」
かすみ「そうですね。侑先輩はなぜ謝罪を?」
歩夢「私達に謝らないといけないことをしたのかな?」
侑「知ってるくせに……」ボソ
歩夢「もちろん知ってるよ?侑ちゃんの言葉で聞きたいの♡」ニコ
かすみ「ですです♡」
134
:
◆RZWV3S9lzE
:2022/11/20(日) 16:48:56 ID:OfNSQPUM
侑「それは、だから……」
菜々「だから、なんでしょう?」
侑「……浮気をして、ごめんなさい」
かすみ「あ〜。実際に侑先輩の口から聞くとショックだなぁ〜♡」
歩夢「同日に3人に告白だもんね。逆に凄いよ」
侑「あ、あはは」
菜々「笑う要素ありました?」
侑「……」フイ
歩夢「侑ちゃんの癖だからしかたないよ。この子、誤魔化すときはいつも笑うんだから」
歩夢「幼稚園の頃も――」
かすみ「歩夢先輩の幼馴染みマウントは聞き飽きました。今関係ないことを話すのやめてくれませんか?」
歩夢「はいはい」プイッ
135
:
◆RZWV3S9lzE
:2022/11/20(日) 16:54:24 ID:OfNSQPUM
菜々「侑さん、なぜこんなことをしたんですか?」
侑「それは……」
菜々「私は別に怒ってなどいません。自分以外とお付き合いしているのは確かに悲しいですけど……」
菜々「それでも私は侑さんが好きですから。浮気をされたくらいでは嫌いになりませんよ」ニコ
侑「菜々ちゃん……」
かすみ「あ、かすみんも同じこと思ってますよ♡」
歩夢「私もかな。絶対に別れる気はないから安心してね♪」
侑(私としては今すぐみんなとお別れしたいんだけど、口が裂けても言えないよね。多分殺される)
侑(だけど、みんな思ったより怒ってないみたいで少し安心したよ。最低でもリンチくらいはされると思ってたし)
侑(でも、どうして3人は知ってたんだろう?)
侑「あ、あの、聞きたいことが」
歩夢「なぁに?」
136
:
◆RZWV3S9lzE
:2022/11/20(日) 17:00:30 ID:OfNSQPUM
侑「みんなは……その、私が3人に告白したことをどうして知ってるのかな……?」
かすみ「簡単ですよ。かすみんが歩夢先輩にLINEを送ったからです♡」
侑「LINE?」
歩夢「うん。かすみちゃんから、侑ちゃんに告白されて付き合うことになったってLINEが届いて――」
菜々「今朝、侑さんが生徒会室を出たあとに2人が入ってきて、私はこの件を知ったわけです」
侑「そう、だったんだ……」
かすみ「それにしても、今朝の侑先輩は最高でしたね♡」
歩夢「ずっとオロオロしててかわいかったなぁ♡」
かすみ「汗も凄かったですよね。まあ、気持ちはわかりますけど♡」クスッ
歩夢「内心バクバクだったんじゃない?」
侑「両腕をガッチリ固められてたし、2人の圧もやばかったし、心臓止まるかと思ったよ……」
かすみ「うふふ♡侑先輩ってばかわいい〜♡」
137
:
◆RZWV3S9lzE
:2022/11/20(日) 17:03:41 ID:OfNSQPUM
歩夢「あの表情とかキュンキュンしちゃったもん♡」
かすみ「歩夢先輩ってドSですよね〜」
歩夢「えー、そんなことないよー」
かすみ「え〜?」
侑「はは……」
菜々「何の話をしているんですか?私にも詳しく……」
歩夢「あとで教えてあげるね♪」
菜々「ありがとうございますっ」
かすみ「侑先輩っ。理由を話してくれませんか?」ギュッ
侑「り、理由?」
かすみ「どうして3人に告白したのかですよ♡」
侑(つ、ついに来た……)
138
:
◆RZWV3S9lzE
:2022/11/20(日) 17:09:05 ID:OfNSQPUM
菜々「3人が好きだからじゃないんですか?」
歩夢「だよね?そうじゃないと告白なんてしないでしょ?」
かすみ「そうですけど、他にも理由があるかもしれないじゃないですか〜」
菜々「他に理由なんてあります?」
歩夢「たとえば?」
かすみ「えっと、罰ゲームとか?」
歩夢「罰ゲーム?誰が侑ちゃんにそんなことするように仕向けたって言うの?」
かすみ「わ、わからないから聞くんですよっ。侑先輩、3人に告白した理由を教えてくださいっ!」
侑「あー、えっと……」
侑(正直に話していいの?)
侑(ドッキリでした!3人に恋愛感情なんて最初から持ってませーん!って?)
侑(ダメだ、それだけは絶対にダメだ。私の命が危ない)
139
:
◆RZWV3S9lzE
:2022/11/20(日) 17:14:31 ID:OfNSQPUM
侑(3人がこうして友好的なのは、私が3人に対して恋愛感情を持ってると思っているからだ)
侑(もし、恋愛感情がなくて、3人をからかうために告白したって知られたら……)
侑(絶対に大変なことになる――)ホワンホワン
侑『実はドッキリでしたー!!私は別にみんなに恋愛感情なんて最初から持ってませーん!!』
侑『だからみんなとは付き合えないんだ!ごめんね!!』
歩夢『ドッキリ?』
菜々『えっと、何の冗談ですか?』
かすみ『そうですよ、昨日は嘘じゃないって』
侑『あははっ!そんなのドッキリを成功させるための嘘に決まってるじゃーん!!』
侑『今回の告白ドッキリは、みんなをからかうために仕掛けたんだよ!!』
かすみ『そ、そんな……』
菜々『侑さん……。嬉しかったのに……』
歩夢『……』
140
:
◆RZWV3S9lzE
:2022/11/20(日) 17:18:43 ID:OfNSQPUM
侑『いやー、それにしてもドッキリって楽しいよね!』
侑『途中はヒヤヒヤしたけど、ときめいちゃったよ!』
侑『みんなも楽しんでくれたかな?』
歩夢『は?』
侑『えっ』
かすみ『この顔が楽しそうに見えますか?』
侑『か、かすみちゃんのそんな顔、初めて見たかも』
菜々『侑さん……』スチャ
せつ菜『騙したんですね……!!!』ググッ
侑『ま、待って。なんでメガネ外したの。その握り拳で一体何をするつもりなの』
歩夢『悪戯する子にはお仕置きしないとね』
侑『お、お仕置というのは』
歩夢『うふふ♡』ニコニコ
侑『怖いよ、目が全然笑ってないよ!』
141
:
◆RZWV3S9lzE
:2022/11/20(日) 17:23:53 ID:OfNSQPUM
せつ菜『選んでください!!せつ菜スカーレットストーム(物理)か、せつ菜スカーレットストーム(物理)か!!!』
侑『選ぶ……?』
かすみ『侑先輩〜。ちょっとそこに立ってくださいよ〜』
かすみ『かすみん、人がこんな高い場所から落ちたらどうなるのか試してみたくて〜♡』
侑『やらなくてもわかるでしょ!?』
かすみ『かすみん、難しい言葉わからな〜い♡』
侑『くっ……』
歩夢『侑ちゃん、私と付き合うなら特別に許してあげるよ』
侑『え……?』
かすみ『ちょ、何抜け駆けしてるんですか!?』
せつ菜『ず、ずるいですよ!!』
歩夢『ふふっ。こういうのはね、早い者勝ちなんだよ』
かすみ『ずるいです!ずるいです〜!!』
142
:
◆RZWV3S9lzE
:2022/11/20(日) 17:28:14 ID:OfNSQPUM
せつ菜『それなら私とも付き合ってください!!』
せつ菜『そうすれば今回の件、全て水に流します!!』
かすみ『かすみんも!かすみんも恋人になりたいです〜!!』
侑『う……』
歩夢『……だってさ。どうする?侑ちゃん?』
侑『それは……』
侑『……』
侑『……ごめん。やっぱり付き合えない』
侑『好きでもないのに付き合えるわけないよ。みんなには悪いけど、これからも友達として――』
侑『……ちょ、み、みんな?どうしたの、私を囲んで』
せつ菜『裁判長!!今回の罪状は!?』
歩夢『告白ドッキリ罪です。絶対に許されることではありません』
かすみ『う〜〜ん。重罪ですね〜。判決は――』
143
:
◆RZWV3S9lzE
:2022/11/20(日) 17:33:11 ID:OfNSQPUM
歩夢・せつ菜・かすみ『――死刑♡』
侑『うわあああああっ!!!』
侑(――ダメだ。これだけは絶対に阻止しなければ)
かすみ「目を瞑って何してるんでしょう?」
菜々「さあ」
侑(他に切り抜ける方法はないの?)
侑(逃げるか?いや、歩夢に言われた通り、私の足じゃ3人を振りきることはできない。持って30秒だろう)
侑(だから、私のするべきことは――)
歩夢「侑ちゃん?」
侑「……好きだから。3人が好きだから、告白したんだ」
菜々「ほら、私の言った通りでしたよ?」
かすみ「むむ。他に理由があったと思ったんですけど〜」
144
:
◆RZWV3S9lzE
:2022/11/20(日) 17:37:29 ID:OfNSQPUM
歩夢「侑ちゃんを疑うの?」
かすみ「う、疑ってませんよぉ〜」
かすみ「かすみん達は両想いなので〜♡」
侑「……」
侑「3人にはこんなことをして申し訳ないと思ってる」
侑「1人を選べなくて、本当にごめんなさい。私は3人が好きなの。その、大好きなの」
侑「私と、これからも恋人として付き合ってくれる?」
菜々「侑さん……」スチャ
せつ菜「もちろんです!!私も大好きです!!!」ペカー
かすみ「なんでメガネ外したんですか?」
かすみ「あ、かすみんも侑先輩が大好きです〜♡♡」
かすみ「恋人としてお願いしますね♡♡」ニコッ
145
:
◆RZWV3S9lzE
:2022/11/20(日) 18:26:14 ID:OfNSQPUM
歩夢「ねぇ、侑ちゃん」
侑「えっと……」
歩夢「やっぱり侑ちゃんはモテモテだね」
歩夢「昔から侑ちゃんの周りにはいつも人が集まってた」
歩夢「本当に、侑ちゃんは人気者だもんね」
侑「歩夢……?」
歩夢「さっき言ったでしょ?別れるつもりはないって」
歩夢「私のこの気持ちは……昔から変わらないよ」
歩夢「侑ちゃん、大好きだよ。ずっと一緒にいようね♡」
侑「みんな……ありがとう……」
歩夢「うん♡」ニコッ
せつ菜「これで一件落着ですね!!」ペカー
146
:
◆RZWV3S9lzE
:2022/11/20(日) 18:30:28 ID:OfNSQPUM
かすみ「侑先輩〜♡ハーレムができてよかったですね〜♡♡」
侑「わ、私はそんなつもりは」
かすみ「わかってますよぉ〜♡」ムギュ
せつ菜「私も侑さんに抱きつきますっ!!」ムギュ!
侑「わわっ」
歩夢「私も〜♡」ギュー
侑「歩夢まで……」
かすみ「そうだっ。デートどうします?」ギュー
侑「デート……あ、えーと……」
歩夢「もうみんな知ってるよ?」
せつ菜「同じ日に3人とデートの約束をするなんて凄いですよね!!さすが侑さんです!!!」ペカー
侑「うぐ……」
147
:
◆RZWV3S9lzE
:2022/11/20(日) 18:34:12 ID:OfNSQPUM
侑「だってみんな、どうしてもって言うからさ」
歩夢「これだけは譲れないもん。かすみちゃんには負けられないし♪」
かすみ「ふふっ。絶対に今日デートしたかったです♡」
せつ菜「恋人になった記念日なので!!」ペカー
侑「あははっ」
かすみ「1人ずつだとさすがに時間が足りないので〜」
かすみ「みんな一緒にデートしちゃいません?」
歩夢「そうだね。それが一番いいと思う」
せつ菜「私も賛成です!!」
侑「え、みんなはそれでいいの?」
かすみ「とりあえず今日はそれで我慢しましょう♡」
歩夢「うんうん♪」
148
:
◆RZWV3S9lzE
:2022/11/20(日) 18:39:14 ID:OfNSQPUM
せつ菜「侑さんが3人に分身できるならいいんですけどね!!分身できますか!?」
侑「できたら苦労しないよ!」
せつ菜「ですよねっ!!!」ペカー
かすみ「侑先輩っ。次からはちゃんと、デートの日は重ならないように調整してくださいね?」
侑「う、うん、わかってるよ。ごめんね」
せつ菜「私はみんなとするデートも楽しいと思いますよ!!」ペカー
かすみ「それはそうかもしれないですけど、ほら、2人きりだと色々できますし。ね?」
せつ菜「色々とは?」
歩夢「かすみちゃん何考えてるの?やらし〜〜」
かすみ「ち、違いますよぉ!キスとかです、キス!!」
せつ菜「キス……!!!////」プシュー
侑「せつ菜ちゃんの顔が真っ赤になっちゃった♪」クスッ
149
:
◆RZWV3S9lzE
:2022/11/20(日) 18:42:25 ID:OfNSQPUM
歩夢「あはは、かわいいね〜」
せつ菜「か、からかわないでくださいっ!!////」
かすみ「侑先輩、キスはまだですよね?」
侑「え?あー、そのー」
かすみ「え?ま、まさかもう……?」
侑「あはははは」
かすみ「笑って誤魔化さないでくださいよぉ〜!!」
歩夢「んんっ。それよりもデートだよ、デート」
歩夢「どこに行くかもう決まってるの?」
かすみ「あ、それはまだ……」
せつ菜「私に任せてくださいっ!!!」バッ
侑「わっ」
150
:
◆RZWV3S9lzE
:2022/11/20(日) 18:46:27 ID:OfNSQPUM
せつ菜「デートで行きたい場所の目星は付けておきました!!」
せつ菜「あとはみなさんと一緒に、どこに行くかデートプランを練りましょう!!」
かすみ「ちょっと見せてもらいますか?」
せつ菜「どうぞ!!!」
かすみ「ありがとうございます。……わぁ、いっぱい書いてますね〜」
せつ菜「全部行きたい場所です!!」
かすみ「これを全部行くのは無理なので、いくつかに絞りましょうか」
かすみ「せつ菜先輩、今日行きたい場所ってあります?」
せつ菜「えっと――」
歩夢「よかったね、侑ちゃん」ギュ
侑「……うん♪」ギュ
侑(――これでいいんだ)
151
:
◆RZWV3S9lzE
:2022/11/20(日) 18:51:47 ID:OfNSQPUM
侑(今は恋愛感情なんてないかもしれない。でも、これから好きになっていけばいいんだ)
侑(私を愛してくれる3人のために、私も、みんなを愛せるようになっていかないとね)
侑(もしかして、もう好きになってたりして)
侑(だからこの3人に告白ドッキリを仕掛けようとしたとか?)
侑(ドッキリにしようとしたのは、仮にフラれたとしても冗談で済ませられるから)
侑(私達の関係を壊したくなかったから)
侑(みんなに、嫌われたくなかったから)
侑(……なんてね。そんなわけないか。あはは)
侑(時間はかかるかもしれないけど――)
侑(この方法が誰も悲しまない一番の方法だから――)
歩夢「――告白ドッキリは大失敗だったね」
侑「――え」
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