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侑「告白ドッキリをしてみよう!」

100 ◆RZWV3S9lzE:2022/11/20(日) 10:49:55 ID:OfNSQPUM
侑「お、同じ気持ち、って言うのは」

せつ菜「私にとって侑さんはとても大切な人です」

せつ菜「スクールアイドルを諦めた私に、侑さんは手を差し伸べてくれた」

せつ菜「侑さんがいなければ……私は今こうしてスクールアイドルをやっていなかったでしょう」

せつ菜「本当に侑さんには感謝しています」ニコ

侑「う、ううん。私もせつ菜ちゃんの歌とか踊り、大好きだもん。辞めちゃうとかもったいなかったしね」

せつ菜「ふふ、ありがとうございます」

せつ菜「私の侑さんに対する気持ちは、尊敬や、友人として好きなんだと思っていました」

せつ菜「恋愛感情なんて、そんなものあるはずないと」

侑「うんうん、そうだよね?」

せつ菜「ですが、今回の件で気づいてしまったんです」

侑(あ、あれ?何か嫌な予感がするんだけど)

101 ◆RZWV3S9lzE:2022/11/20(日) 10:55:51 ID:OfNSQPUM
せつ菜「侑さんに告白されたとき、本当に嬉しかった」

せつ菜「顔が急に熱くなった。胸がドキドキした」

せつ菜「鏡に映った私の顔も――」

せつ菜「頬を緩ませて、とても嬉しそうにしていました」

せつ菜「そしてようやく気づきました。私も侑さんが好きなのだと」

侑「と、友達として?」

せつ菜「1人の女性として侑さんのことが好きです。大好きなんです」

侑「うそ……」

せつ菜「嘘じゃないですよ。私のこの気持ちは本物です」

せつ菜「侑さん。これからは友人としてではなく、恋人としてよろしくお願いしますね♪」ギュッ

侑「せつ菜、ちゃん……」

侑(せ、せつ菜ちゃんも私が好きって嘘でしょ……)

102 ◆RZWV3S9lzE:2022/11/20(日) 14:08:03 ID:OfNSQPUM
せつ菜「私達は恋人になったんですよね。何だか実感が湧かないです」パッ

侑「それは……」

侑(だ、ダメだよ。私はそんな……)

せつ菜「侑さん?」

侑(ドッキリって言うんだ。これ以上……)

侑(これ以上恋人を増やしたら……大変なことになる……)

せつ菜「そうだ、恋人らしいことをしてみませんか?」

侑「え?」

せつ菜「たとえば……その、デートとか」

侑「デート……?」

せつ菜「はい。恋人とデートをする――」

せつ菜「私が憧れてたシチュエーションなんです!!」

103 ◆RZWV3S9lzE:2022/11/20(日) 14:13:19 ID:OfNSQPUM
侑「へ、へー。そうなんだー」

侑(今日デートするとか言い出さないよね?)

せつ菜「小説、漫画、アニメ。色々な物語で主人公とその恋人はデートをしてきました」

せつ菜「それがとても羨ましかったんです」

せつ菜「私には……恥ずかしい話ですけど、この歳にもなって恋人を作ったことがありません」

侑「そ、それは別に普通じゃないかな?私だって恋人いないし?」

せつ菜「今は私がいるじゃないですか」ニコ

侑「あはは、そっかぁ〜」

せつ菜「ええ」ニコニコ

侑「あははは」

せつ菜「なので、ずっと恋人という存在に憧れていました」

せつ菜「恋人ができたらどんなお店にデートしに行こう、と寝る前によく妄想したものです」

104 ◆RZWV3S9lzE:2022/11/20(日) 14:19:08 ID:OfNSQPUM
せつ菜「お揃いのアクセサリーを買ったり、お揃いの洋服を着て、色々な場所をデートしたり……」

せつ菜「喫茶店でパフェを食べさせ合いするとか。私、そういうのに憧れていたんです!!」ペカー

侑(かすみちゃんと似たようなこと言い出したぞ)

せつ菜「あとはアニメショップや本屋さんもいいですね。映画館にも行きたいです!!」ペカー

侑「へー。いってらっしゃーい」

せつ菜「はい!一緒に行きましょうね!!」ペカー

侑「あははは」

せつ菜「楽しみです!!!」ペカー

侑「せつ菜ちゃん、もう少し声落とそうか。だんだん大きくなってきたよ」

せつ菜「し、失礼しました。ようやくデートができると思うと嬉しくて……」

侑「せつ菜ちゃんにもかわいいところがあるんだね♪」ナデナデ

せつ菜「そう、ですか?」

105 ◆RZWV3S9lzE:2022/11/20(日) 14:23:02 ID:OfNSQPUM
侑「うんうん」ナデナデ

せつ菜「侑さんにそう言われると嬉しいです♪」

侑「かわいいよ、せつ菜ちゃん♪」ナデナデ

せつ菜「も、もう。いつまで撫でるんですかっ。私は子供じゃありませんよっ」

侑「ごめんごめん♪」パッ

せつ菜「まったく、私は生徒会長ですよ。生徒の中で一番偉いんです!」

侑「ごめんって〜」

せつ菜「で、ですから……」

せつ菜「……私の頭を撫でていいのは、侑さんだけですからね?」チラ

侑「ふふ。ありがとう」ニコ

せつ菜「……////」テレッ

侑(自分で言って照れちゃった。かわいい〜)クスッ

106 ◆RZWV3S9lzE:2022/11/20(日) 14:26:49 ID:OfNSQPUM
せつ菜「……こほん。侑さん、デートの件ですけど」

せつ菜「今日の放課後、空いてますか?」

侑「ん?」

せつ菜「今日の放課後です。デート行きましょう!」

侑「んー、今日?」

せつ菜「はい!!」ペカー

侑「今日はさー。ほら、ね?」

せつ菜「ね、とは?」

侑「えっと、あ、放課後は練習があるでしょ?」

侑「練習を休んでまでデートに行くのは、その、どうかと思うよ?」

せつ菜「それはそうですけど……」

侑「だから今日はやめにしとこう?」

107 ◆RZWV3S9lzE:2022/11/20(日) 14:30:58 ID:OfNSQPUM
侑「明日ならデートに行けるよ!」

せつ菜「明日も練習あるじゃないですか」

侑「あ、そうか」

せつ菜「休みは日曜日だけですよね。あと1週間待てと言うんですか?」

侑「うーん、そうなるのかな?」

せつ菜「そ、そんな、そんなのあんまりです!!」

せつ菜「せっかく今日デートできると思ったのに!!」

せつ菜「ゆ、侑さん!どうか今日だけでも!!」

せつ菜「これからもきちんと練習頑張るので、今日だけは私とデートしてください!!!」

侑「お、落ち着いてよ」

せつ菜「これが落ち着いていられますか!!!」

侑「そんな耳元で叫ばれると私の鼓膜が破けちゃうよー」

108 ◆RZWV3S9lzE:2022/11/20(日) 14:34:33 ID:OfNSQPUM
せつ菜「ご、ごめんなさい。私ったらつい……」

侑「いつものことだから別にいいけどね」

せつ菜「今日、どうしてもダメですか?」

侑「練習があるでしょ?」

せつ菜「今日だけです。明日からこれまで以上に頑張りますから!お願いします!!」

侑「うーん」

せつ菜「あ、いいこと思いつきました!」スチャ

侑「え?」

菜々「これならどうですか?」

侑「え??」

菜々「今の私は中川菜々です。スクールアイドル同好会には所属していません。これならデートに行けますよね?」

侑「何を言ってるの?」

109 ◆RZWV3S9lzE:2022/11/20(日) 14:38:15 ID:OfNSQPUM
菜々「わかりませんか?」

侑「何が言いたいのかはわかるけどさ」

菜々「それなら話が早いです。放課後、お願いしますね」

侑「生徒会は?」

菜々「はい?」

侑「生徒会長の中川菜々さん。生徒会のお仕事はサボるんですか?」

菜々「ひゅー、ひゅー」

侑「口笛吹けてないよ」

菜々「い、いいじゃないですか、今日くらい。生徒会長だってデートしたいんです」

侑「今日はちょっとねー。明日ならいいんだけど」

菜々「今日も明日も同じですよね?練習はありますし」

侑「まあ、そうだね」

110 ◆RZWV3S9lzE:2022/11/20(日) 14:41:26 ID:OfNSQPUM
菜々「今日何か用事があるんですか?」

侑「用事っていうか、練習がさ」

菜々「明日も練習ありますよね?」

侑「そうだねー」

菜々「どうして今日はダメなんですか?」

侑「えっとねー」

菜々「そこまで頑なに拒否するってことは、絶対に外せない用事があるとか?」

侑「いや、そういうわけじゃないけど」

菜々「それならデート行けますよね?」

侑「明日なら行けるよ」

菜々「私は今日行きたいです。せっかく恋人になれた記念日ですから」テレッ

侑「あははは」

111 ◆RZWV3S9lzE:2022/11/20(日) 14:45:24 ID:OfNSQPUM
菜々「では、今日の放課後にデートするということで」

侑「私の話聞いてた?」

菜々「侑さんこそ私の話聞いてましたか?」

侑「明日にしようよ。恋人になって2日目記念でさ」

菜々「……怪しい」

侑「あ、怪しいってなにが」

菜々「絶対に何か理由があるはずです。その理由を教えてくれませんか」

侑「だから、練習が」

菜々「……」ジトー

侑「うぐ……」

侑(歩夢とデートするから菜々ちゃんとは行けません、なんて言えるわけないよね)

侑(あれ、かすみちゃんともデートするんだっけ?)

112 ◆RZWV3S9lzE:2022/11/20(日) 14:49:38 ID:OfNSQPUM
侑(……2人同時に?やばくない?)

侑(え、ちょ、どうしよう)

侑(時間をずらす?いやでも、放課後だからデートする時間なんて数時間しかない)

侑(それにそんなことしたら絶対に怪しまれる)

侑(なぜかもうバレてるような気がするけど、それは私の気のせいかもしれないし)

菜々「あ、思い出しました」

侑「なにを?」

菜々「この展開、昔小説で読んだことがあります」

侑「小説……?」

菜々「その小説の主人公は浮気をよくする人で、デート日が重なったときに似たような会話を――」

侑「今日の放課後、デートするの楽しみだね!!」

菜々「え?」

113 ◆RZWV3S9lzE:2022/11/20(日) 14:53:40 ID:OfNSQPUM
菜々「侑さん?何か用事があるのでは」

侑「よ、用事なんてないって。もしあったとしても、菜々ちゃんとのデートの方が大事だもん」

侑「練習も今日は休んじゃおうか。1日くらい休んだって問題ないよね♪」

菜々「嬉しいです」ニコッ

侑「あははは」

侑(どうしよう、菜々ちゃんともデートすることに……)

侑(菜々ちゃんも頑固すぎるよ。別にデートなんていつしたっていいじゃん)

菜々「デートプランは私が考えていいですか?」

侑「い、いいよー」

菜々「ありがとうございますっ」

菜々「放課後までにきちんと練っておきますね?」

侑「わーい、楽しみだなー……」

114 ◆RZWV3S9lzE:2022/11/20(日) 14:57:49 ID:OfNSQPUM
菜々「えーと、まずは……。ふふ、デートプランを考えるだけでとってもワクワクしますね♪」

侑「そ、そっか。よかったね?」

菜々「はい」ニコニコ

侑(わー、眩しい笑顔だ。凄い嬉しそう)

侑(こんな笑顔を見てたら、今更ドッキリだなんて言えるわけないよ……)

侑「……」

侑「菜々ちゃん、私そろそろ行くね?」スクッ

菜々「もう行くんですか?時間はまだありますよ?」

侑「同好会にも顔出しておきたいからさ」

菜々「なるほど。私はここでデートプランを練ってますね♪」

侑「お仕事もしないとダメだよ?」

菜々「も、もちろんわかってます」

115 ◆RZWV3S9lzE:2022/11/20(日) 15:00:36 ID:OfNSQPUM
侑「またあとでね」ガチャ

菜々「あ、侑さん」

侑「?」チラ

菜々「楽しみにしていてくださいね」ニコッ

侑「……うん、楽しみにしてる」ニコ

バタン

菜々「……」ギュ

菜々「侑さんと恋人になれたんだ。放課後にもデートできるし……」

菜々「ふふ、嬉しいなぁ……♪」

菜々「……胸がドキドキしてる♪」ガチャ

菜々「? 侑さん、何か忘れ物でも――」チラ

歩夢「――おはよう、菜々ちゃん」ニコッ

116 ◆RZWV3S9lzE:2022/11/20(日) 15:04:36 ID:OfNSQPUM
――昼・教室

侑「はぁ〜〜」グデー

侑(どうしよう、どうしよう)

侑(ついに恋人が3人になってしまった)

侑(そして今日3人とデートをします)

侑(やばいって。私は1人しかいないんだよ?)

侑(こうなったらみんなと一緒にデートしようかな?)

侑(あはは、絶対ギスギスして楽しくないやつだ)

侑(どうしてこんなことになったんだろう)

侑(私はただ、ドッキリを仕掛けようとしただけなのに)

侑(私のこと本当に好きだとは思わないもん。そんな素振り全然見せてこなかったし)

侑(……少なくとも私は気がつかなかった)

117 ◆RZWV3S9lzE:2022/11/20(日) 15:07:58 ID:OfNSQPUM
侑(昼寝をして目が覚めたら昨日に戻ってないかなぁ)

侑(そしたらこんな愚かな行為、絶対にやらないのに)

侑「はぁ〜〜」ピコン♪

侑「……」スッ

歩夢:お昼一緒に食べようよ

侑「歩夢か……」スッスッ

侑:部室行けばいい?

歩夢:今日は屋上で食べたい気分なんだ〜

歩夢:待ってるね

歩夢:スタンプ

侑「……」スッスッ

侑:了解、すぐ行く

118 ◆RZWV3S9lzE:2022/11/20(日) 15:11:39 ID:OfNSQPUM
――屋上

侑「歩夢、お待たせ――」

かすみ「あ、侑先輩〜。こっちです〜♡」フリフリ

せつ菜「侑さん!!」ブンブン

侑「え、どうして2人がここに?」

かすみ「どうしてって、一緒にお昼食べるためですよ?」

せつ菜「私達も歩夢さんに呼ばれたんです!!」

侑「へー。そうなん、だ」ピタ

侑(ちょっと待って)

侑(歩夢、せつ菜ちゃん、かすみちゃん)

侑(この組み合わせって――)

歩夢「――侑ちゃん♡」ギュッ

侑「ひっ」

119 ◆RZWV3S9lzE:2022/11/20(日) 15:15:31 ID:OfNSQPUM
侑「あ、歩夢?」チラ

歩夢「侑ちゃんいい匂い〜♡」ギュー

侑「いつの間に後ろにいたの?」

歩夢「うふふ♡」ニコ

侑(笑顔なのに目が笑ってないよ……)

かすみ「歩夢先輩だけずるいです〜。かすみんも抱きついちゃいますっ。えいっ♡」ムギュ

侑「わっ」

せつ菜「わ、私も!!」ギュー!

侑「痛い痛いっ」

せつ菜「ご、ごめんなさい!!」スッ

歩夢「侑ちゃんは本当に人気者だね〜」スッ

侑「そ、そうかな?そんなこと、ないと思うけど」

120 ◆RZWV3S9lzE:2022/11/20(日) 15:19:36 ID:OfNSQPUM
かすみ「ふふ。侑先輩はモテモテですもんね〜♡」パッ

せつ菜「そうですね!複数の人と付き合うなんて凄いと思います!!なかなかできませんよ!!」

侑「えっ?」

かすみ「せつ菜先輩っ」

せつ菜「あ、これはまだ内緒でした!!」ペカー

侑(ま、まさか……)

歩夢「そろそろお昼食べよっか。時間なくなっちゃう」

かすみ「ですね〜」

せつ菜「侑さん、こっちです!!」

侑「う、うん」

歩夢「侑ちゃん」ヒソ

侑「うひゃ」ビクッ

121 ◆RZWV3S9lzE:2022/11/20(日) 15:22:55 ID:OfNSQPUM
歩夢「かわいい声出すね〜」クスッ

侑「いきなり耳元で話しかけられたらね……」

歩夢「ねぇ、侑ちゃん」

侑「……」

歩夢「逃げようなんて考えたらダメだよ?」

侑「……逃げる?」

歩夢「侑ちゃんの足じゃ私達3人に勝てないもんね?」

歩夢「なんでこんなことしたのか――」

歩夢「――じっくり聞かせてね♡」

侑「……」

侑(……バレてる)

侑(3人に、全部バレてる……)

122 ◆RZWV3S9lzE:2022/11/20(日) 15:26:18 ID:OfNSQPUM
せつ菜「侑さん、どうぞ!!」スッ

侑「いいの?」

せつ菜「はい!!」

侑「じゃあ……はむ」モグモグ

侑「うん、おいしいっ」

せつ菜「よかったです!!」ペカー

かすみ「かすみんのコッペパンもどうぞ〜♡」スッ

かすみ「もちろん手作りですよ〜♡」

侑「あむっ。相変わらずおいしいね〜」

かすみ「えへへ♡愛情がこもってますから♡」

侑「あはは」チラ

歩夢「……」ニコニコ

123 ◆RZWV3S9lzE:2022/11/20(日) 15:30:18 ID:OfNSQPUM
かすみ「侑先輩〜♡侑先輩もあ〜んってしてくださいよぉ〜♡」

侑「はいはい。あーん」スッ

かすみ「あ〜ん♡」パクッ

かすみ「ん〜♡おいひいれふ〜♡」モグモグ

侑「食べながら喋ったらダメでしょ?」

かすみ「ふぁ〜い♡」

かすみ「侑先輩の手作りお弁当、おいしいですね♡」

侑「これお母さんが作ったやつだよ」

かすみ「へ?」

歩夢「ふっ」

せつ菜「あはははっ!!」

かすみ「笑わないでくださいよぉ〜!!」プンプン

124 ◆RZWV3S9lzE:2022/11/20(日) 15:35:08 ID:OfNSQPUM
せつ菜「かすみさんは面白いですね!!」

かすみ「かすみんは面白いじゃなくてかわいいんです〜!!」

歩夢「かすみちゃんは芸人に向いてるかもね」

侑「あ、たしかに」

かすみ「えぇ!?侑先輩同意しないでください〜!!」

かすみ「かすみんの将来の夢はアイドルなんですからぁ〜!!」

せつ菜「かすみさんはアイドルになりたいんですか?」

かすみ「はい。かすみんの将来の夢はぁ、世界で一番かわいいアイドルになることなんです〜」

せつ菜「なるほど!!」

侑「かすみちゃんならきっとなれるよ♪」

かすみ「わぁ♡侑先輩ありがとうございます〜♡♡」ムギュ

侑「わわ」

125 ◆RZWV3S9lzE:2022/11/20(日) 15:38:58 ID:OfNSQPUM
かすみ「侑先輩好き好き♡♡」ムギュー

せつ菜「むむ」

侑「こ、こんなところでやめてよ」

かすみ「どこならいいんですかぁ〜?」ギュー

侑「そ、それは」

かすみ「ふふ♡2人きりのときだけにしますね♡」パッ

かすみ「歩夢先輩が怖い顔で見てるので♡」

侑「歩夢が?」チラ

歩夢「こ、怖い顔なんてしてないよ?ただ普通に見てただけだもん」

歩夢「かすみちゃん、デタラメ言わないでよ」

かすみ「えへへ〜。ちょっとした冗談じゃないですかぁ〜」

歩夢「もー……」ハァ

126 ◆RZWV3S9lzE:2022/11/20(日) 16:14:01 ID:OfNSQPUM
歩夢「侑ちゃん、あ〜ん」スッ

侑「へっ」

歩夢「私の卵焼きは食べてくれないの……?」

侑「いや、もらうね。あむっ」モグモグ

歩夢「どう?」

侑「うん、おいしいよ」ニコ

歩夢「よかったぁ。侑ちゃんのために頑張って作ったんだ〜」

かすみ「かすみんのコッペパンの方がおいしいですよね〜♡」

歩夢「むっ」

侑「2人ともおいしいよ?」

かすみ「かすみんは一番おいしいって言ってもらいたいんです〜!!」

侑「あはは」

127 ◆RZWV3S9lzE:2022/11/20(日) 16:18:47 ID:OfNSQPUM
せつ菜「2人が手作りなら、明日は私も自分で作ってきますね!!」

侑「!?」

せつ菜「何か食べたい物とかありますか?」

侑「い、いや、私は別に……」

せつ菜「それなら得意料理を作ってきます!!」

侑「せ、せつ菜ちゃん?無理しなくていいんだよ?」

せつ菜「無理なんてしてませんよ!!好きな人に手料理を食べてもらいたいので、早起き頑張りますっ!!」ペカー

侑「そ、そっか。ははは。頑張らなくていいんだけどな」ボソ

かすみ「侑先輩、ご愁傷様です♡」

侑「かすみちゃんにも分けてあげるからね」

かすみ「かすみん、難しい言葉わからな〜い♡」

侑「この……」

128 ◆RZWV3S9lzE:2022/11/20(日) 16:22:46 ID:OfNSQPUM
歩夢「せつ菜ちゃんの得意料理って?」

せつ菜「カレーならよく作りますよ!!」

歩夢「カレーは持ち運びが面倒だし、別のにしたら?」

せつ菜「たしかに!!むむむ……!!」

かすみ「クッキーとかどうでしょう?」

せつ菜「ああ、クッキーなら私でも作れます!!」

歩夢「へー、そうなんだ?」

せつ菜「はい!!クッキーを美味しく作るコツはたくあんと塩辛をたくさん入れることです!!」

かすみ「なるほど〜」

侑「それで本当にクッキーができるの?」

せつ菜「もちろんです!!とってもおいしいですよ!!」ペカー

侑(自信満々だなぁ……)

129 ◆RZWV3S9lzE:2022/11/20(日) 16:27:04 ID:OfNSQPUM
かすみ「味見をしたことは?」

せつ菜「ありません!!!」ペカー

侑「えっ」

歩夢「それなのにおいしいってわかるの?」

せつ菜「はい!!こう見えて私って、料理が上手なんですよ!!見ただけでなんとなくわかります!!!」ペカー

かすみ「さすがです〜。せつ菜先輩の手料理を食べられる侑先輩が羨ましいな〜」

歩夢「だね〜」

侑「……」

せつ菜「よければ2人にも――」

かすみ「結構です」

せつ菜「そんな遠慮なさらずに」

歩夢「私達はいいよ。侑ちゃんにだけ作ってあげて?」

せつ菜「は、はあ。そうですか、残念です」

130 ◆RZWV3S9lzE:2022/11/20(日) 16:32:36 ID:OfNSQPUM
せつ菜「とにかく、明日のお昼は楽しみにしていてくださいね?」

せつ菜「デザートに最高のクッキーを用意しますから!!」ペカー

侑「あはははは」

歩夢「よかったね〜。侑ちゃん♪」

かすみ「羨ましいです〜♡」ツンツン

侑「あのさぁ、せつ菜ちゃんの料理の腕前知ってるよね?」ヒソヒソ

かすみ「ええ、もちろん♡」

歩夢「色とか匂いが既にアレだもんね♪」

侑「それなのに酷いよ。私にだけ食べさせようとするなんて……」

歩夢「せつ菜ちゃんの好意を無駄にするつもり?」

かすみ「だって――」

歩夢・かすみ「――恋人なんでしょ?」

侑「……!」ビクッ

131 ◆RZWV3S9lzE:2022/11/20(日) 16:36:59 ID:OfNSQPUM
歩夢「ふふ。侑ちゃんの驚いた顔も私は好きだな〜」クス

かすみ「かすみんは笑顔の方が好きですぅ〜♡」クスクス

侑「……」

歩夢「ねぇ、侑ちゃん」スッ

かすみ「かすみん達、とっても怒ってますからね?」ニコ

侑「歩夢、かすみちゃん……」

せつ菜「3人で内緒話ですか?私も混ぜてください!!」

歩夢「そうだね。みんなで話し合わないとね」

かすみ「ですね〜。みんな、侑先輩の恋人なんですから♡」

せつ菜「ああ、あの件ですね!!」

せつ菜「侑さんが3人と付き合ってるなんて驚きました!!」

せつ菜「侑さんはモテモテですね!!!」ペカー

132 ◆RZWV3S9lzE:2022/11/20(日) 16:41:01 ID:OfNSQPUM
歩夢「本当にね。いつからこんな子になっちゃったんだろう」ナデナデ

侑「ひっ」ビク

かすみ「侑先輩〜。話をする前に、かすみん達に何か言うことありません?」

侑「え、あ……」

侑「ご、ごめんなさい……」

せつ菜「何に対して謝罪しているんですか!!!」

侑「え、えっと、その……」

歩夢「せつ菜ちゃん、もう少し声落としてね。侑ちゃんが怖がってる」ギュッ

せつ菜「あ、すみません。怒鳴ってるわけじゃないんです。せつ菜のときはつい声を……」

かすみ「菜々先輩になればいいんじゃないですか?」

かすみ「さっきから声うるさいので。正直迷惑です」

せつ菜「わ、わかりました」スチャ

133 ◆RZWV3S9lzE:2022/11/20(日) 16:44:29 ID:OfNSQPUM
歩夢「侑ちゃんがいるのにお構いなしだね」

かすみ「んん。ついうっかりです♡」

歩夢「もっと素を出してもいいんじゃない?」

かすみ「かすみんはぁ〜、これが素ですよ〜♡」

歩夢「あはは」

侑「……」

菜々「あの、さっきの話の続きですけど」

かすみ「そうですね。侑先輩はなぜ謝罪を?」

歩夢「私達に謝らないといけないことをしたのかな?」

侑「知ってるくせに……」ボソ

歩夢「もちろん知ってるよ?侑ちゃんの言葉で聞きたいの♡」ニコ

かすみ「ですです♡」

134 ◆RZWV3S9lzE:2022/11/20(日) 16:48:56 ID:OfNSQPUM
侑「それは、だから……」

菜々「だから、なんでしょう?」

侑「……浮気をして、ごめんなさい」

かすみ「あ〜。実際に侑先輩の口から聞くとショックだなぁ〜♡」

歩夢「同日に3人に告白だもんね。逆に凄いよ」

侑「あ、あはは」

菜々「笑う要素ありました?」

侑「……」フイ

歩夢「侑ちゃんの癖だからしかたないよ。この子、誤魔化すときはいつも笑うんだから」

歩夢「幼稚園の頃も――」

かすみ「歩夢先輩の幼馴染みマウントは聞き飽きました。今関係ないことを話すのやめてくれませんか?」

歩夢「はいはい」プイッ

135 ◆RZWV3S9lzE:2022/11/20(日) 16:54:24 ID:OfNSQPUM
菜々「侑さん、なぜこんなことをしたんですか?」

侑「それは……」

菜々「私は別に怒ってなどいません。自分以外とお付き合いしているのは確かに悲しいですけど……」

菜々「それでも私は侑さんが好きですから。浮気をされたくらいでは嫌いになりませんよ」ニコ

侑「菜々ちゃん……」

かすみ「あ、かすみんも同じこと思ってますよ♡」

歩夢「私もかな。絶対に別れる気はないから安心してね♪」

侑(私としては今すぐみんなとお別れしたいんだけど、口が裂けても言えないよね。多分殺される)

侑(だけど、みんな思ったより怒ってないみたいで少し安心したよ。最低でもリンチくらいはされると思ってたし)

侑(でも、どうして3人は知ってたんだろう?)

侑「あ、あの、聞きたいことが」

歩夢「なぁに?」

136 ◆RZWV3S9lzE:2022/11/20(日) 17:00:30 ID:OfNSQPUM
侑「みんなは……その、私が3人に告白したことをどうして知ってるのかな……?」

かすみ「簡単ですよ。かすみんが歩夢先輩にLINEを送ったからです♡」

侑「LINE?」

歩夢「うん。かすみちゃんから、侑ちゃんに告白されて付き合うことになったってLINEが届いて――」

菜々「今朝、侑さんが生徒会室を出たあとに2人が入ってきて、私はこの件を知ったわけです」

侑「そう、だったんだ……」

かすみ「それにしても、今朝の侑先輩は最高でしたね♡」

歩夢「ずっとオロオロしててかわいかったなぁ♡」

かすみ「汗も凄かったですよね。まあ、気持ちはわかりますけど♡」クスッ

歩夢「内心バクバクだったんじゃない?」

侑「両腕をガッチリ固められてたし、2人の圧もやばかったし、心臓止まるかと思ったよ……」

かすみ「うふふ♡侑先輩ってばかわいい〜♡」

137 ◆RZWV3S9lzE:2022/11/20(日) 17:03:41 ID:OfNSQPUM
歩夢「あの表情とかキュンキュンしちゃったもん♡」

かすみ「歩夢先輩ってドSですよね〜」

歩夢「えー、そんなことないよー」

かすみ「え〜?」

侑「はは……」

菜々「何の話をしているんですか?私にも詳しく……」

歩夢「あとで教えてあげるね♪」

菜々「ありがとうございますっ」

かすみ「侑先輩っ。理由を話してくれませんか?」ギュッ

侑「り、理由?」

かすみ「どうして3人に告白したのかですよ♡」

侑(つ、ついに来た……)

138 ◆RZWV3S9lzE:2022/11/20(日) 17:09:05 ID:OfNSQPUM
菜々「3人が好きだからじゃないんですか?」

歩夢「だよね?そうじゃないと告白なんてしないでしょ?」

かすみ「そうですけど、他にも理由があるかもしれないじゃないですか〜」

菜々「他に理由なんてあります?」

歩夢「たとえば?」

かすみ「えっと、罰ゲームとか?」

歩夢「罰ゲーム?誰が侑ちゃんにそんなことするように仕向けたって言うの?」

かすみ「わ、わからないから聞くんですよっ。侑先輩、3人に告白した理由を教えてくださいっ!」

侑「あー、えっと……」

侑(正直に話していいの?)

侑(ドッキリでした!3人に恋愛感情なんて最初から持ってませーん!って?)

侑(ダメだ、それだけは絶対にダメだ。私の命が危ない)

139 ◆RZWV3S9lzE:2022/11/20(日) 17:14:31 ID:OfNSQPUM
侑(3人がこうして友好的なのは、私が3人に対して恋愛感情を持ってると思っているからだ)

侑(もし、恋愛感情がなくて、3人をからかうために告白したって知られたら……)

侑(絶対に大変なことになる――)ホワンホワン

侑『実はドッキリでしたー!!私は別にみんなに恋愛感情なんて最初から持ってませーん!!』

侑『だからみんなとは付き合えないんだ!ごめんね!!』

歩夢『ドッキリ?』

菜々『えっと、何の冗談ですか?』

かすみ『そうですよ、昨日は嘘じゃないって』

侑『あははっ!そんなのドッキリを成功させるための嘘に決まってるじゃーん!!』

侑『今回の告白ドッキリは、みんなをからかうために仕掛けたんだよ!!』

かすみ『そ、そんな……』

菜々『侑さん……。嬉しかったのに……』

歩夢『……』

140 ◆RZWV3S9lzE:2022/11/20(日) 17:18:43 ID:OfNSQPUM
侑『いやー、それにしてもドッキリって楽しいよね!』

侑『途中はヒヤヒヤしたけど、ときめいちゃったよ!』

侑『みんなも楽しんでくれたかな?』

歩夢『は?』

侑『えっ』

かすみ『この顔が楽しそうに見えますか?』

侑『か、かすみちゃんのそんな顔、初めて見たかも』

菜々『侑さん……』スチャ

せつ菜『騙したんですね……!!!』ググッ

侑『ま、待って。なんでメガネ外したの。その握り拳で一体何をするつもりなの』

歩夢『悪戯する子にはお仕置きしないとね』

侑『お、お仕置というのは』

歩夢『うふふ♡』ニコニコ

侑『怖いよ、目が全然笑ってないよ!』

141 ◆RZWV3S9lzE:2022/11/20(日) 17:23:53 ID:OfNSQPUM
せつ菜『選んでください!!せつ菜スカーレットストーム(物理)か、せつ菜スカーレットストーム(物理)か!!!』

侑『選ぶ……?』

かすみ『侑先輩〜。ちょっとそこに立ってくださいよ〜』

かすみ『かすみん、人がこんな高い場所から落ちたらどうなるのか試してみたくて〜♡』

侑『やらなくてもわかるでしょ!?』

かすみ『かすみん、難しい言葉わからな〜い♡』

侑『くっ……』

歩夢『侑ちゃん、私と付き合うなら特別に許してあげるよ』

侑『え……?』

かすみ『ちょ、何抜け駆けしてるんですか!?』

せつ菜『ず、ずるいですよ!!』

歩夢『ふふっ。こういうのはね、早い者勝ちなんだよ』

かすみ『ずるいです!ずるいです〜!!』

142 ◆RZWV3S9lzE:2022/11/20(日) 17:28:14 ID:OfNSQPUM
せつ菜『それなら私とも付き合ってください!!』

せつ菜『そうすれば今回の件、全て水に流します!!』

かすみ『かすみんも!かすみんも恋人になりたいです〜!!』

侑『う……』

歩夢『……だってさ。どうする?侑ちゃん?』

侑『それは……』

侑『……』

侑『……ごめん。やっぱり付き合えない』

侑『好きでもないのに付き合えるわけないよ。みんなには悪いけど、これからも友達として――』

侑『……ちょ、み、みんな?どうしたの、私を囲んで』

せつ菜『裁判長!!今回の罪状は!?』

歩夢『告白ドッキリ罪です。絶対に許されることではありません』

かすみ『う〜〜ん。重罪ですね〜。判決は――』

143 ◆RZWV3S9lzE:2022/11/20(日) 17:33:11 ID:OfNSQPUM
歩夢・せつ菜・かすみ『――死刑♡』

侑『うわあああああっ!!!』

侑(――ダメだ。これだけは絶対に阻止しなければ)

かすみ「目を瞑って何してるんでしょう?」

菜々「さあ」

侑(他に切り抜ける方法はないの?)

侑(逃げるか?いや、歩夢に言われた通り、私の足じゃ3人を振りきることはできない。持って30秒だろう)

侑(だから、私のするべきことは――)

歩夢「侑ちゃん?」

侑「……好きだから。3人が好きだから、告白したんだ」

菜々「ほら、私の言った通りでしたよ?」

かすみ「むむ。他に理由があったと思ったんですけど〜」

144 ◆RZWV3S9lzE:2022/11/20(日) 17:37:29 ID:OfNSQPUM
歩夢「侑ちゃんを疑うの?」

かすみ「う、疑ってませんよぉ〜」

かすみ「かすみん達は両想いなので〜♡」

侑「……」

侑「3人にはこんなことをして申し訳ないと思ってる」

侑「1人を選べなくて、本当にごめんなさい。私は3人が好きなの。その、大好きなの」

侑「私と、これからも恋人として付き合ってくれる?」

菜々「侑さん……」スチャ

せつ菜「もちろんです!!私も大好きです!!!」ペカー

かすみ「なんでメガネ外したんですか?」

かすみ「あ、かすみんも侑先輩が大好きです〜♡♡」

かすみ「恋人としてお願いしますね♡♡」ニコッ

145 ◆RZWV3S9lzE:2022/11/20(日) 18:26:14 ID:OfNSQPUM
歩夢「ねぇ、侑ちゃん」

侑「えっと……」

歩夢「やっぱり侑ちゃんはモテモテだね」

歩夢「昔から侑ちゃんの周りにはいつも人が集まってた」

歩夢「本当に、侑ちゃんは人気者だもんね」

侑「歩夢……?」

歩夢「さっき言ったでしょ?別れるつもりはないって」

歩夢「私のこの気持ちは……昔から変わらないよ」

歩夢「侑ちゃん、大好きだよ。ずっと一緒にいようね♡」

侑「みんな……ありがとう……」

歩夢「うん♡」ニコッ

せつ菜「これで一件落着ですね!!」ペカー

146 ◆RZWV3S9lzE:2022/11/20(日) 18:30:28 ID:OfNSQPUM
かすみ「侑先輩〜♡ハーレムができてよかったですね〜♡♡」

侑「わ、私はそんなつもりは」

かすみ「わかってますよぉ〜♡」ムギュ

せつ菜「私も侑さんに抱きつきますっ!!」ムギュ!

侑「わわっ」

歩夢「私も〜♡」ギュー

侑「歩夢まで……」

かすみ「そうだっ。デートどうします?」ギュー

侑「デート……あ、えーと……」

歩夢「もうみんな知ってるよ?」

せつ菜「同じ日に3人とデートの約束をするなんて凄いですよね!!さすが侑さんです!!!」ペカー

侑「うぐ……」

147 ◆RZWV3S9lzE:2022/11/20(日) 18:34:12 ID:OfNSQPUM
侑「だってみんな、どうしてもって言うからさ」

歩夢「これだけは譲れないもん。かすみちゃんには負けられないし♪」

かすみ「ふふっ。絶対に今日デートしたかったです♡」

せつ菜「恋人になった記念日なので!!」ペカー

侑「あははっ」

かすみ「1人ずつだとさすがに時間が足りないので〜」

かすみ「みんな一緒にデートしちゃいません?」

歩夢「そうだね。それが一番いいと思う」

せつ菜「私も賛成です!!」

侑「え、みんなはそれでいいの?」

かすみ「とりあえず今日はそれで我慢しましょう♡」

歩夢「うんうん♪」

148 ◆RZWV3S9lzE:2022/11/20(日) 18:39:14 ID:OfNSQPUM
せつ菜「侑さんが3人に分身できるならいいんですけどね!!分身できますか!?」

侑「できたら苦労しないよ!」

せつ菜「ですよねっ!!!」ペカー

かすみ「侑先輩っ。次からはちゃんと、デートの日は重ならないように調整してくださいね?」

侑「う、うん、わかってるよ。ごめんね」

せつ菜「私はみんなとするデートも楽しいと思いますよ!!」ペカー

かすみ「それはそうかもしれないですけど、ほら、2人きりだと色々できますし。ね?」

せつ菜「色々とは?」

歩夢「かすみちゃん何考えてるの?やらし〜〜」

かすみ「ち、違いますよぉ!キスとかです、キス!!」

せつ菜「キス……!!!////」プシュー

侑「せつ菜ちゃんの顔が真っ赤になっちゃった♪」クスッ

149 ◆RZWV3S9lzE:2022/11/20(日) 18:42:25 ID:OfNSQPUM
歩夢「あはは、かわいいね〜」

せつ菜「か、からかわないでくださいっ!!////」

かすみ「侑先輩、キスはまだですよね?」

侑「え?あー、そのー」

かすみ「え?ま、まさかもう……?」

侑「あはははは」

かすみ「笑って誤魔化さないでくださいよぉ〜!!」

歩夢「んんっ。それよりもデートだよ、デート」

歩夢「どこに行くかもう決まってるの?」

かすみ「あ、それはまだ……」

せつ菜「私に任せてくださいっ!!!」バッ

侑「わっ」

150 ◆RZWV3S9lzE:2022/11/20(日) 18:46:27 ID:OfNSQPUM
せつ菜「デートで行きたい場所の目星は付けておきました!!」

せつ菜「あとはみなさんと一緒に、どこに行くかデートプランを練りましょう!!」

かすみ「ちょっと見せてもらいますか?」

せつ菜「どうぞ!!!」

かすみ「ありがとうございます。……わぁ、いっぱい書いてますね〜」

せつ菜「全部行きたい場所です!!」

かすみ「これを全部行くのは無理なので、いくつかに絞りましょうか」

かすみ「せつ菜先輩、今日行きたい場所ってあります?」

せつ菜「えっと――」

歩夢「よかったね、侑ちゃん」ギュ

侑「……うん♪」ギュ

侑(――これでいいんだ)

151 ◆RZWV3S9lzE:2022/11/20(日) 18:51:47 ID:OfNSQPUM
侑(今は恋愛感情なんてないかもしれない。でも、これから好きになっていけばいいんだ)

侑(私を愛してくれる3人のために、私も、みんなを愛せるようになっていかないとね)

侑(もしかして、もう好きになってたりして)

侑(だからこの3人に告白ドッキリを仕掛けようとしたとか?)

侑(ドッキリにしようとしたのは、仮にフラれたとしても冗談で済ませられるから)

侑(私達の関係を壊したくなかったから)

侑(みんなに、嫌われたくなかったから)

侑(……なんてね。そんなわけないか。あはは)

侑(時間はかかるかもしれないけど――)

侑(この方法が誰も悲しまない一番の方法だから――)

歩夢「――告白ドッキリは大失敗だったね」

侑「――え」

152 ◆RZWV3S9lzE:2022/11/20(日) 18:54:17 ID:OfNSQPUM
歩夢「みんなに告白ドッキリのことを伝えられなかった」

歩夢「大失敗でしょ?」ニコ

侑「あゆ、む?何を言って――」

歩夢「私には隠さなくていいよ」

侑「……」

侑「い、いつから」

歩夢「うん?」

侑「いつから、気づいてたの?」

歩夢「何年一緒にいると思ってるの?」

歩夢「侑ちゃんのことくらい、全部お見通しだよ?」

侑「歩夢……」

歩夢「……」ニコ

153 ◆RZWV3S9lzE:2022/11/20(日) 18:59:58 ID:OfNSQPUM
侑「まさか、最初から?」

歩夢「ふふっ」

歩夢「2人には言わないから安心してよ。私達だけの秘密にしようね」

歩夢「2人だけの秘密♡」チュ

侑「……!」

歩夢「ほっぺでごめんね。唇にしたら、2人に気づかれちゃうかも。そうしたら私が怒られちゃう」クス

歩夢「ねぇ、侑ちゃん?」

侑「……うん」

歩夢「……たとえ嘘だとしても、告白してくれて嬉しかったよ」

歩夢「絶対に、絶対に離さないからね」

歩夢「大好きだよ、侑ちゃん♡」ニコッ

侑(歩夢の言ってることがどこまで本当なのか、私にはわからない)

侑(だけど、1つだけわかることがあるとすれば――)

侑(――私は歩夢には勝てないってことだ)

おしまい

154 ◆RZWV3S9lzE:2022/11/20(日) 19:01:02 ID:OfNSQPUM
前作です

侑「歩夢が重すぎる」
https://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/25558/1668668840/l30


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