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戦闘

27:2020/01/03(金) 21:30:58 ID:hJ7.fVEA

 「……誰も彼も今の一瞬を生きる為に、明日を賭けている。 ーーあたしはその皆の未来を『守り』たい。
 ───此処でお前を止めないと未来を拓けないんだよなあ。」

 「はは、……いや、何! こういう役目は他の奴等には役不足だ! 自己犠牲馬鹿のあたしみたいな奴がお似合いって訳だ!」

28:2020/01/05(日) 17:13:40 ID:hJ7.fVEA

 「……誰も彼も今の一瞬を生きる為に、明日を賭けている。 ーーあたしはその皆の未来を『守り』たい。
 ───此処でお前を止めないと未来を拓けないんだよな。」

 「はは、……いや、何。分かってる!! この“役目”は他の奴等には役不足だからな!ーー “自己犠牲馬鹿”のあたしみたいな奴がこそ適材適所って訳だ!」

 その瞳は、まだ諦めた訳でも無く未だに闘志を滾らせ、朗らかに笑い。ーー

 「Wake Up, NEO-Oriharikon」

 爆煙の中で
両腕

29:2020/01/05(日) 19:24:06 ID:hJ7.fVEA

 気付いたら、“左腕”が消し飛んだ。
武装も砕け、装甲も喪失。ーー危機的状況に残ったのは、蛮勇な〝勇気〟と薄っ平な〝根性
〟───。

 喉も爛れ、声もろくに発声出来ない。視界も真っ白だぜ…? 流石に今回ばっかりは“駄目”だなーー。
 嗚呼、怖い。死ぬのは本当に怖くて寂しくて恐ろしい。死んだら『何も』残らないんだよなーー。


 「(……走馬灯って本当に見えるんだな……。)」


 朦朧した意識の中で、あたしは走馬燈を観測(み)た。 是れは褪せる事無い過去の記憶だ。───故郷の風景。 家族の笑顔。アイアスでの日々。戦友達の姿。そして、妹のーー。


  ! ……あーあ。このままだと“未練”が残る。ーーそれに、“前言撤回”だ。

 
 「……まだ、だぜ……!」
 「何度も負けてもッ! 何度も倒れてもッ! ーー立ち続ければいつ、か……必ず勝つ!」
 「あたしはそうやって今迄、戦ってきたんだ…ッッ!」

 「(ーー『何も』残らない……? 冗談じゃない!! 今、生きる者達に是(こ)の〝想い〟全てを託し、未来へーー!!)」


 不思議な感覚だ。
今のあたしは砲撃が来ようが、斬撃が飛ぼうか脚が止める気がしない。ーーあと、もう少しだけ姉ちゃんに、勇気を分けてくれな?

 武装すら無い───が。この右拳はその武装すら凌ぐ“想い”が乗ってるんだぜ…?


 あと、三歩。
 あと、二、歩
 あと、一……。


 「はは、……最期まで甘いな、あたし…も。」
 「ーー未来を、掴め…。」


 だが、その動きは不自然に静止する。 右拳が○の頬に触れた瞬間に、脱力した様に“するり”と拳が降ろされ、血化粧の様に○の頬に“くっきり”と血の跡が残る。
 〝ぐらり〟───その肢体は、垂れされた糸が切れた様に今度こそ地面に斃れた。


 「 (―――ああ、きっとこれで良かったんだーー。)」

 その拳は、決して人を殺める事無く。

 その身体は未来永劫動く事無く呼吸もする事無く。

人類の共通の最終到着である死が訪れた。ーーだが、彼女は満足げな顔で満足気に笑っていた。

30:2020/01/05(日) 19:35:51 ID:hJ7.fVEA

 気付いたら、“左腕”が消し飛んだ。
武装も砕け、装甲も喪失。ーー危機的状況に残ったのは、蛮勇な〝勇気〟と薄っ平な〝根性〟───。

 喉も爛れ、声もろくに発声出来ない。視界も真っ白だぜ…? 流石に今回ばっかりは“駄目”だなーー。
 嗚呼、怖い。死ぬのは本当に怖くて寂しくて恐ろしい。死んだら『何も』残らないんだよなーー。


 「(……走馬灯って本当に見えるんだな……。)」


 朦朧した意識の中で、あたしは走馬燈を観測(み)た。 是れは褪せる事無い過去の記憶だ。───故郷の風景。 家族の笑顔。アイアスでの日々。戦友達の姿。そして、妹のーー。

  ! ……あーあ。このままだと“未練”が残る。ーーそれに、“前言撤回”だ。

 
 「……まだ、だぜ……!」
 「何度も負けてもッ! 何度も倒れてもッ! ーー立ち続ければいつ、か……必ず勝つ!」
 「あたしはそうやって今迄、戦ってきたんだ…ッッ!」

 「(ーー『何も』残らない……? 冗談じゃない!! 今、生きる者達に是(こ)の〝想い〟全てを託し、未来へーー!!)」


 不思議な感覚だ。“誰か”隣で身体を支えてくれる様に軽いや。
今のあたしは砲撃が来ようが、斬撃が飛ぼうか脚が止める気がしない。……はは、痩せ我慢だって? 確かに武装が無いからなー。───けど。見ろよ! 姉ちゃんの右拳はその武装すら凌ぐ“想い”が乗ってるんだぜ───!


 あと、三歩。
 あと、二、歩
 あと、一……。


 「はは、……“駄目だ”。最期まで甘いな、あたし…も。」
 「ーー未来を、掴め…。」


 だが、その動きは不自然に静止する。 右拳が○の頬に触れた瞬間に、脱力した様に“するり”と拳が降ろされ、血化粧の様に○の頬に“くっきり”と血の跡が残る。
 〝ぐらり〟───その肢体は、垂れされた糸が切れた様に今度こそ地面に斃れた。


 「 (―――ああ、きっとこれで良かったんだーー。)」

 その拳は、決して人を殺める事無く。

 その身体は未来永劫動く事無く呼吸もする事無く。

人類の共通の最終到着である死が訪れた。ーーだが、彼女は満足げな顔で満足気に笑っていた。

31:2020/01/05(日) 19:46:51 ID:hJ7.fVEA

 気付いたら、“左腕”が消し飛んだ。
武装も砕け、装甲も喪失。ーー危機的状況に残ったのは、蛮勇な〝勇気〟と薄っ平な〝根性〟───。

 喉も爛れ、声もろくに発声出来ない。視界も真っ白だぜ…? 流石に今回ばっかりは“駄目”だなーー。
 嗚呼、怖い。死ぬのは本当に怖くて寂しくて恐ろしい。死んだら『何も』残らないんだよなーー。


 「(……走馬灯って本当に見えるんだな……。)」


 朦朧した意識の中で、あたしは走馬燈を観測(み)た。 是れは褪せる事無い過去の記憶だ。───故郷の風景。 家族の笑顔。アイアスでの日々。戦友達の姿。そして、妹のーー。

  ! ……あーあ。このままだと“未練”が残る。ーーそれに、“前言撤回”だ。

 
 「……まだ、だぜ……!」
 「何度も負けてもッ! 何度も倒れてもッ! ーー立ち続ければいつ、か……必ず勝つ!」
 「あたしはそうやって今迄、戦ってきたんだ…ッッ!」

 「(ーー『何も』残らない……? 冗談じゃない!! 今、生きる者達に是(こ)の〝想い〟全てを託し、未来へーー!!)」


 不思議な感覚だ。“誰か”隣で身体を支えてくれる様に軽い!
今のあたしは砲撃が来ようが、斬撃が飛ぼうか脚が止める気がしない。……はは、痩せ我慢だって? 確かに武装が無いからなー。───けど。見ろよ! 姉ちゃんの右拳はその武装すら凌ぐ“想い”が乗ってるんだぜ───!


 あと、三歩。
 あと、二、歩
 あと、一……。


 「ーーはは、…皆…ごめんな……。」


 だが、その動きは不自然に静止する。 右拳が○の頬に触れた瞬間に、脱力した様に“するり”と拳が降ろされ、血化粧の様に○の頬に“くっきり”と血の跡が残る。
 〝ぐらり〟───その肢体は、垂れされた糸が切れた様に今度こそ地面に斃れた。


 「 (―――ああ、そうだな。……きっとこれで良かったんだよなーー。)」


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