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ここだけ魔法少女の街ロールスレ かけら1個目

210珠輝 ◆ITqPX258yc:2015/04/19(日) 01:38:26 ID:XyJA2LTc
>>209

受け取った名刺を素早く胸ポケットに忍ばせて、樹心院は深々と頭を下げた。
ある意味では当然のことなのだが、魔法『少女』の事情を相談できる成人女性なんていうのはそうそう居ない。
だからこそ、この出会いは得難いものだと言えた。

そんな佐藤さんが真剣なトーンで街からの退去を提案すると、樹心院はきゅ、と目を閉じて考えたが。
やがてひとつひとつ言葉を選ぶようにして、ゆっくり瞼と唇を開く。

「……自分のことだけなら、無理なんてしないですよ。
 だけれど私には、お母さんと、妹と――どうしても、本当の気持ちを知りたい子がいるんです」

「それに佐藤さんだって、魔法少女であることからも、この街からも逃げてないじゃないですか。
 そんな人に楽な道を勧められたところで、おいそれと首を縦に振れませんよね」

貴人の端くれとして整えた微笑ではなく、歳相応の悪戯っぽい笑みで、口の端が釣り上がる。
街の秘密を知った以上は、運命共同体。もしかしたら樹心院はそういう風に思っているのかもしれなかった。

「今日はありがとうございました。市役所の、佐藤さん」

やがて車が自宅のほど近くで止まると、樹心院はそう言い残して、車の外に出ようとするだろう。
街の裏側でまで市民の安全に気をやる大人。佐藤の有り様に対する心からの敬意を、その言葉に込めて。

211市役所の佐藤さん:2015/04/19(日) 01:54:50 ID:GVkIcBF6
>>210
【やっべぇ、やらかした。この子、思った以上に“若い”ぞ!?】

「いんやぁ、街だけじゃなくて市内の同じ学校って手も一応あるよ?
 ……あと褒めるな。そんなに立派なもんじゃない。
 このまま「だれでもないいないはずの誰か」になるよりマシってだけね」

【願いが不老不死系の魔法少女がいたら止めてあげてください】
【いずれ全部に置いて行かれることになりますから!】

「んじゃまぁ、がんばり」

【走り去るメシエ天体M45のマーク】
【数分後、車の中からこそばゆいいいという絶叫があがったのはヒミツよ】


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