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【SS】天邪鬼いつまた帰る【二次創作】
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『帰らざる河』12
※独自設定を含む内容です
「おめえは負けてねえって言うが仲間を見捨てて逃げる奴のどこが勝ってるっていうだ!? そんな屁理屈こねるおめえはぶちのめしたいっちゅう神や宗教家たちと何も変わらねえだよ!」
「なっ…お前に何が分かるってんだ!? 山にこもって生きる世間知らずの山姥に何が!?」
「あいにくこっちがお断りでも向こうから関わってくる場合があるんでな、思われてるほど世間知らずでねえだよ」
女は正邪を見据えながら飯を一箸口にした。対する正邪は身じろぎひとつ出来ず女をにらむだけである。
「仮におめえの言う下克上が果たされたとしてもだ、おめえの志を受け継いで新しい世の中を治めるようになった奴も時が経てば弱いもの貧しいものを置き去りにするようになる…世の中ってもんはそういうもんだ」
「…私の下克上が元の木阿弥になるってのか…」
「そうなったらおめえはどうする? 今度は昔の仲間をやっつけるつもりか?」
正邪はもう何も言い返せなかった。
かつての同志が変節しないという保証は何もないからだ。
正邪の視線は下を向き、ただ膳の上の食器を見つめるだけだった。
(私の…私の望んでいるものも…結局は…)
「ほれ、いつまでも固まってねえでさっさと食(け)え。人は腹を減らすとろくな事を考えねえからな」
無遠慮な女の言葉を聞いた時、正邪の中で何かが弾けた。
言っている事は間違ってはいない。だが正邪にとってそれは爆発的に癪にさわった。
「クソッ面白くねえ!! いらねえやこんなもの!!」
正邪はやおら立ち上がり自分の膳を蹴り飛ばして女をにらんだ。
女は目を見開き顔をこわばらせて床に散乱した茶碗や飯を凝視していた。
荒い息のまま女の出方を伺っていた正邪だが、やがてしびれを切らし「ケッ!!」と吐き捨てると部屋の奥の自分が寝ていた布団に向かい、その上に胡座(あぐら)をかいて座り込んだ。
女はそれでもまだ身動きしない。
(続く)
>>73
地味な話にお付き合い戴いてありがとうございます。
正邪の回想は折り返し地点を過ぎてますが、余裕がある時でないと中々書き進められないので今しばらくのご辛抱を…
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