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【SS】天邪鬼いつまた帰る【二次創作】
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『帰らざる河』11
※独自設定を含む内容です
「何が可笑しい…」
正邪は気圧されまいと絞り出すような声で女に問う。
「ああ、笑って済まねえだ…それで今度は自分が世のため人のために立ち上がろうとしただか? おめえも変な天邪鬼だなや」
女はそう言うと一息つくかのように茶碗の飯と漬け物を口にした。正邪も女の次の言葉を待ってそれにならう。
「…それでおめえはどうするつもりだった? ひっくり返した世の中の新しい王様にでもなるつもりだっただか?」
「違えよ…私はただのさばっている奴らに吠え面かかせたかっただけだ…そこまで面倒見る気はねえよ」
「フン、なるほど…だからおめえは負けたんだなや」
「まっ…負けてなんかいねえ!! あの時だって巫女とか邪魔する奴らが現れなけりゃ…」
「邪魔する奴が現れなくてもどのみちおめえは失敗しただよ。自分のやりたい事だけやって後は知らん顔するような奴に誰が付いていく?」
「べ…別に誰にも付いてきて欲しいなんて思ってねえ…」
「それだけでねえ。紫さぁの話じゃおめえ、一番の力になってくれた仲間を見捨てて逃げたんだべ?」
「 !! …それは…」
正邪は緊張した。痛いところを突かれただけではない。
笑顔で語る女の声音が明らかに変調したからだ。
「天邪鬼は悪党だからとおめえは言うかも知れんが悪党にも通さなきゃなんねえ筋がある…それが出来ねえようならおめえが吠え面かかせようとした連中の事とやかく言えねえだよ」
「ンな綺麗事言ってられっかよ! 力のある奴に対抗するには力が必要だ! その力を得るにはズルく立ち回る必要もある! そして形勢が不利になればそれを立て直すために犠牲を払ってでも生き延びなきゃならねえんだ!!」
「虫のいい事言ってんでねえ!!」
理論武装する正邪を女は一喝 した。
(続く)
>>71
ありがとうございます。
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