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リリーホワイトの一日
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10:04
今度彼女が手に取ったのは、薄緑色のオカリナでした。
先程までの激しいトーンとは一転、穏やかな調べが流れ始めます。
小川の流れのように澄んだ音が、水底を撫でるように静かに奏でられたかと思うと、
春風のように軽くふわりと吹き上がり、私の周りを通り過ぎていきます。
激しい音楽で弾幕ごっこに移る一歩手前まで上がった私のテンションが、
穏やかに静まっていくのを感じます。でも確かに、それは躁の音でした。
私の中の生命力をゆっくりと盛り上げ、次第に体の隅々まで元気を満ちさせていくのが分かります。
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