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リリーホワイトの一日
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9:57
迫ってくる無数の花々の間に、私は一瞬私自身の姿を見ました。
すぐにそれも生命力溢れる色の嵐に覆い隠され、
私の視界にその極彩色しか映らなくなった時、彼女の演奏は終わりました。
そこは元の古ぼけた洋間でした。
しばらく呆然としていたように思います。
「今……、花が……、私が……」
「うふふ、それね。共感覚っていうそうよ」
耳慣れない言葉です。
「妖夢さんも目を回していたわね。
聴覚を上手く刺激することで幻視を引き起こすことができるって、
藍さんが言ってたわ〜。効かない人も多いって言ってたけど、
妖精にも通じるのね〜」
幻想郷では幻視は珍しくないですが、ここまで鮮明なものを見せられるんですね。
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