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リリーホワイトの一日

21名無し妖精:2015/04/02(木) 19:10:40 ID:YXjVYxks0
9:46
「あらあら、かわいいお客さんね〜」
物音を聞きつけたのか、メルランさんが姿を現しました。
「えっと、屋根が」
「いいのいいの。どうせいつどこが崩れてもおかしくないくらいのボロ家なんだから」
そう言ってもらえると助かりますが。
「そんなことよりこっちこっち。ちょうど春っぽい曲を作っていたのよ〜」
彼女に案内されて通されたのは応接間です。
豪華な調度は古びてしまって見る影もありませんが、
意外と小奇麗に手入れされているようで、薄汚れた様子はありません。
「お一人ですか?」
てっきり三人揃って演奏しているものと思ったのですが。
「ルナサ姉さんは自分に合う音を探しに行くっておでかけ中よ」
「リリカさんは?」
「その後をつけていったわ」
「メルランさんは出かけなかったのですか?」
「この春の陽気だと、どこにいても春らしい明るい音が向こうからやってくるのよ」
その分ルナサさんは音集めに苦慮しているのかもしれません。
それにしても随分賑やかに聞こえたあの音楽を、
本当に彼女一人で奏でていたことには驚きです。




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