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【大妖精小悪魔リリーてゐ】中ボス!!その7【静葉椛キスメ屠自古】

72名無し妖精:2015/07/28(火) 08:09:50 ID:inOnyjHs0
『な…なんだい?』
「いまどきこんな付加価値も何もないマッチを街頭で一人一人売って商売が成り立つか?」
『しかしだな、ほかに売る方法など…』
「丘の上に大きな屋敷があるだろう」
『ああ、あのお金持ちの?』
「あの規模ならマッチもそれなりに消費するだろう。まずは手始めにあの屋敷にマッチの定期購買の契約を"結ばせる"。ついて来い」

(お屋敷)
『何の御用ですかな』
屋敷の玄関にて、老執事と相対する父娘。
「マッチを買ってほしいんだよ。こちらは月に百箱、その代わりそちらは毎月決まった額の代金を支払う。その都度買うより面倒がなくていいだろ?」
『あいにく、今のところマッチには困っておりませんので。お引取り願いますか』
「…立派な屋敷ですね」
『ええ、このお屋敷は旦那様が一代で築いた財で建てた物。貴方たちには縁のない場所です』
「立てるのに何年かかったんでしょうね。でも、燃えるのは一晩…儚いものですねえ?」
『…!?…貴様!?』
「最近、不審火が多いようですね」
『…!?…まさか!?』
「別にマッチを買ってくれとは言いませんよ。ああでも売れ残ったマッチをどうしようかな。外にいる浮浪児どもに分けてやろうか…」


「五件か。まあ上出来かな」
『ありがとうありがとう。これでこの工場の借金も返済でき…』
「何を寝ぼけている」
『!?』
「この金を頭金に工場に工業用機械を導入する。銀行と河城重工に行って来い」
『ファッ!?』
「それともなにか親父、月五百箱を一本一本手作りする気か?」
『わ、わかった…』
これが後に世界的企業となる蘇我カンパニーの始まりである…




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