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【豊姫】綿月姉妹 レイセン 先輩兎達 幾望の14日月【依姫】
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中生代の頃、依姫は多重人格だった。
なんでも、星を見ると「天津甕星」という荒神の神格が憑依するそうで、
真っ暗な空の中で唐突に星を仰いでは、
「……ヘヘ、久しぶりに外に出られた。この小娘は意思が強すぎて困るぜ(笑」
などと乱暴な口調で叫んだりしていた。
ある日、夕食の時に「天津甕星」が出たことがある。
突然おかずの春巻きを手掴みでムシャムシャと食べ始めて、「久々の飯だぜ(笑」と言った。
食べ物関係のジョークを一切許さない豊姫が、
天津甕星の頭にゲンコツ振り落とすと天津甕星は涙目になっておとなしくなった。
それ以来、食事時に天津甕星が出たことは無い。
そして別人格とやらは、依姫が八意教室に入った辺りでパタリと出なくなった。
最近になって、使者のリーダーになった依姫にその頃のことを尋ねたら、
クッションに顔を埋めて、手足をバタバタさせてのた打ち回っていた。
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