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【嫁と過ごす】東方キャラとイチャつくスレ36【この時間】
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真冬の昼下がり。ただ何をするでもなく、両手を畳みに突き、炬燵のなかで脚を伸ばす。
閉ざした障子の隙間からは日差しが射して、それでも体は少し寒い。
そんな冷え切った私を、身も心も温めてくれるのは、隣で同じく脚を伸ばしている、
しかし少々ぎこちない様子の、彼の存在。
ただでさえ狭い炬燵を、向い合うように対になってではなく、隣り合って座るひととき。
肩と肩が、体と体が密着して、少々狭苦しいのだけれど、でもそれが温かい。
体が温かくて、そして……心も温かい。ドキドキ、喧騒の無い、静かな部屋の中で、胸の鼓動をはっきりと感じる。
何時もどおり、静かに、優しく……ドキドキ、胸を打つ鼓動。激しかったり、忙しなかったりはしないの。
だって当然、何時も通りだもの。何時もどおり、彼を想ってる。何時もどおり、○○を感じてる。
○○もきちんと、温もりを感じてくれているだろうか? 私には分からない。
でも、○○の鼓動は感じるよ。ドキドキ……激しくて、バクバク……忙しなくて、切なくて。
何時もどおりの鼓動だね。音は違っても、私と一緒のときはいつも一緒。何時もどおりのこの鼓動。
だから、今の私たちは、何時も通り同士、おそろい、だね。
分かるよ……○○の鼓動。だって、○○の心をずっと、食べてきたから。
驚いてくれたときも、悲しそうだったときも……嬉しかったときも、○○の傍にいてつまみ食いしてきたけれど、
やっぱりこの味が一番好き。何をするでもなく、隣り合って、体を寄せ合って、同じ視界を共有する、
このときの心の味が、一番好き。ねぇ、○○が抱いているその気持ちは、その心は、何て言う心なの?
分かるよ……胸がそんなにもバクバクしていて、冷たくて体中真っ白なのに、耳と頬だけがほんのり赤くて、
表情はぎこちないのに、頬も目尻も緩んでいて、私から見ても分かる。分かりやすい。
でも○○は、その気持ちに何ていう名前を名付けるのかな。
「ねぇ○○……こっち、向いて?」
「……ヤダ」
こんなにも近いのに、逸らして見えない双眸を垣間見ようと声を掛けるも、拒絶されてしまう。
重く、低く、小さな声。でも、明確な拒絶は感じない。あるのは、照れ隠しの力ない抵抗。
体寄せ合って温めあえるこの位置関係は好きだけど、○○の顔が全部見えないのが玉に瑕。
でも、それはそれで駆け引きがあっていいなって、最近気づいたよ。
「どうして?」
「恥ずかしい……から」
面と向かって見つめあったときの心は、その次に好き。
もうずっと一緒なのに、○○はちょっと驚いてくれて、いっぱい恥ずかしがってくれる。
だから、その顔を見たい。恥ずかしがってくれる、その顔が見たい。
「むぅ……ん、ふふ♪」
「ぁ……」
脱力した彼の手に、そっと手を重ねる。太くて骨ばった指に、自身の食指を重ねる。うん、今から食べてみたいよ。
腕を絡ませて、少し彼を引いてみる。抵抗はない。きっと、無理やりに彼の顔を覗き込もうとしても、抵抗しなかったのだろう。
気づいているよ。私に手を握られて、少し驚きつつも○○も握り返してくれていることを。温かい、ね。
「ねぇ、胸に手をあてていい?」
「……ヤダ」
「どっちが、いい?」
「なんでどっちかすることになっているの」
「どっちも、するよ」
今日はクリスマス。外に出てデートが良いなと私は言ったのだけれど、
家でのんびりしたいと言った○○が、恥ずかしそうに顔を背けるのはなぜかしらね?
○○の胸に手をあてて、顔を乗り出して、少し背けがちな○○の両目をじっと見つめる。
その私に突き出した両手は、抵抗? それとも、私を抱きとめようとして、くれているのかな。
手のひらに伝わる、温かく力強いこの心は、ねぇ……なんて名付けるの?
「小傘……」
「んぅ?」
「びっくり……するんだけど」
「うん、知ってるよ」
なかなか面と向かって私を見つめてくれないくせに、
一度目と目が合うとなかなか離れようとしないその視線は、なぜなのかしらね。
強張っていたはずの腕が、私を強く優しく抱きしめていて、
拒絶を口にしていた唇が、いつか切なげに私の名前を呼んでいて。
「小傘……」
「ん……なぁに?」
「大好き」
「うん♪ 私も、大好き……だよ」
クリスマスが何なのか、私には良く分からない。
みんなデートに行くなか、一日中家でゴロゴロするのは少し性に合わなくて退屈だけど、
でも、いいものだよね。最高の、クリスマスプレゼントを、ありがとう。○○。
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