レス数が1スレッドの最大レス数(1000件)を超えています。残念ながら投稿することができません。
【嫁と過ごす】東方キャラとイチャつくスレ36【この時間】
-
初投稿です。お手柔らかに…。
周囲はほぼ闇。光源はないが、月の明るい夜だった。ついでに言うと荷物もない。逃げて来たんだ。
逃げたんだ、俺は。同じことの繰り返しが。同じような日常が。温もりのないあの場所が。もう、嫌になったんだ。だから逃げたかった。そして気づいたら、この山奥にたった一人。ただ歩き続けた。歩き続けて何かあるわけでもないのに。当てもなく彷徨った。
神社があった。本当に何かあるとは思っていなかったが。昔からあったのか、随分傷んでいる。鳥居に書かれている神社の名前も、最初の『博』しか読めない。建物のほうもボロボロだった。ポケットに手を突っ込むと、五円玉が1枚あった。俺が最後に使う金か。少し笑いがでてきた。
\チャリーン/
二礼。
二拍。
一……。
「あんた…誰?」
ありえない。誰もいないはずなのに。
振り向くと少し変わった巫女服の少女とその後ろに大勢の人。
「ここは……?」
見覚えのない場所にいた。周囲は明るく、月がよく見えた。
神社もよく見るとかなり立派になっていたり、何よりあの鬱陶しいほどの森もない。
もう1度聞こうとしたとき、
「おい、お前も呑んでいけよぉ〜」
そうだそうだ飲んでけ飲んでけと周囲も騒ぎ立てる。小さな角の生えた女の子に手を引かれ、俺は奇妙な宴会へと引き込まれていった。
「うぇぇ…酔った……」
未成年なのに呑ませれまくりものの見事に酔った。
人間のようで人間でない人が集まり騒ぐ。
この宴は一体なんなんだろう。
「大丈夫?」
「あ…ありがとうございます」
さっきの巫女さんが水をくれた。
水を一気に飲み干し、大きく息をついた。
「ごめんなさいね、いきなり」
「いえ…大丈夫です…」
「あなた…名前は?」
「俺は…○○っていいます。ここは…?」
「幻想郷。博麗神社」
「幻想郷…?博麗神社……?」
聞いたことのない場所。
「幻想郷は外の世界で忘れられたものや否定されたものがくる場所。全てを受け入れる、幻想の楽園」
「外の世界……?」
彼女が何を言っているのか理解できない。
忘れられたものがくる場所…?
「あなた……外から来たのね」
「…よくわかりませんがそうなんでしょうね」
「簡単に来ることはできないはずなんだけど…どうやって来たの?」
「ただ…逃げただけです」
自嘲気味に少し笑いながら言った。
「同じことの繰り返しが。同じような日常が。温もりのないあの場所が……嫌になって…逃げだして…気がついたらここに」
「そう…」
「…あなたは帰った方がいいわ。あなたを待ってる人の為に」
「なんでです?あんなつまらない、生きてる意味の無い場所なんて…」
涙ぐみながら言った。
どうせ自分は…。
「あなたねぇ…」
少女は俺の頭を抱きながら言った。
「10数年しか生きてないのにそんなこと言わないの。」
「生きる意味なんて生きてれば勝手に出てくるものなんだから。」
息を殺しながら俺は少女の腕の中で泣き続けた。
「…名前聞いてもいいですか?」
「霊夢。博麗霊夢」
「霊夢さん…お願いが2つあるんですがいいですか?」
「…何?」
「1つはこのまま抱き締めていて欲しいのと……もうひとつが」
「また……会えますか?」
「多分会えるわよ。想いが強ければ」
「そうですか…よかっ……た」
そのまま俺は眠りに誘われていった。
「…霊夢」
「何よ紫」
「もしかして……一目惚れ?」
「ちょっ……ちがっ」
「しー。起きちゃうでしょ。……いいの?帰して」
「いいのよ。だって……
想いが強ければ会えるから」
「おい○○ー」
「何だよ」
「いや最近機嫌いいなと思ってさ。なんかあったん?」
「そうだな……生きる意味を見つけたからかな」
「何だそれ」
想いが強ければ会えるんでしょう?
友達と話す俺の鞄から『博麗』とかかれた御守りが下がって揺れていた。
fin
|
|
掲示板管理者へ連絡
無料レンタル掲示板