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【嫁と過ごす】東方キャラとイチャつくスレ36【この時間】
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しっとりいいですね、素敵です
「今日は特に冷えるわね〜」
「はい、最近冷え込んできましたね。レティさんもお体に気をつけ……その心配はいりませんね」
「そうねぇ、でもそう気遣ってくれる○○も、好きよ? ただ……」
「ただ?」
「○○にはもう少し、自分のコトにも気遣って欲しい、かな」
凍みるような寒気が私達を包む。寒い、突き刺すように体を芯から冷やしていくようで――
――最も、私はこの寒気にこそ温もりを、ヒトが春に感じるような陽気を感じるのだけれど。
それはヒトである彼と分かち合うことは出来なくて……だから愛しの旦那様は縮こまり、微かに体を震わせている。
熱放射する断面積を少しでも減らし、振動で熱を作りだす為の、ヒトの本能……今まで何度も見てきた、いじらしいと思った。
でも目の前の彼に対しては、もっと熱いものが込み上げてきた。別の感情が湧き上がってきた。だから私は……
「っ!?」
「ふふ、抱きついちゃった」
抱きしめた。図体の良い、大きな身体を。所々ゴツゴツしてて別段抱き心地が良いわけじゃないけど。
でも温かい、そして儚い。私より大きく見えるはずのその体は、余りにもか弱く、小さい。消え入りそうなヒトの魂火。
「ぁ……」
「う……ん、こうするのも、いいわね」
「レティさんって」
「ん?」
そっと○○の腕が私の体に、背中に回される。ぎゅうと抱きしめられる。
それは優しくて、ワレものを扱うような抱擁。優しすぎる抱擁。
その気遣いも、私は大好きだけど、でももっと本気で抱きしめてくれたら、と思ってみたりもする。
ヒトが優しさを携えて抱く力は、妖怪の私にはあまりにも儚い。
「レティさんって……こんなにも温かいんですね」
「あら……今頃気付いたのかしら?」
それは当然。私達妖怪の生命はヒトのそれよりも熱く、激しく燃えている。
それは私が冬の妖怪だからとて関係ない。否、冬の妖怪だからこそ、私は滾り、燃え盛っている。
「じゃあ○○を、温めてあげるわ……私の熱で、融けてしまえるまで」
「レティさんが……それを言うんですか?」
「そう言いたくなるくらい、冷えた人間がいるのよ」
ぎゅむぅと○○を抱きしめる。彼は甘えるように――あるいはなけなしの男気から、幽かに私を甘やかすように
――私に身体を頭を委ねてくる。彼と出会うまではあまり自分の体に自信がなかったというか、興味がなかったけれど、
彼はこうして甘えてくれる。好きだ、綺麗だといって、私の腕の中で安寧を求めてくれる。
寒気を操る私の力を、今は彼の中に凍み入り巣くう寒気を取り除くことに傾注しよう。
儚いヒトの生命を、やがて芽吹く蕗を守る新雪の覆いのように、包んで温めよう。
「ふふ、いつもこの位甘えてくれてもいいのにね」
「でも今日はレティさんも、ちょっと積極的です」
まあ、こうやって抱きしめたくて、抱きしめられたくて、
だからいつもよりちょっと本気出して寒気を渦巻かせている。それは内緒の話。
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