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川 ゚ -゚)オーライオーライのようです
6
:
名無しさん
:2025/08/24(日) 18:13:32 ID:FTVLCsf20
売れた。新人としては異例の売れ行きとはビコーズが叫んでいた気がするが、それからどれだけ売れたのかは分からない。
確かに、新聞、雑誌、ウェブ媒体、少なくとも各メディアからの文学的評価は決して悪いものではなかった。
が、あくまで「現役大学生の処女作にしては」と前置きが付く程度のもので
本当のところは「内藤市小六女児失踪事件」の被害者が年を経て文壇に立った、しかも、犯人と過ごした半年間を下敷きにした長編小説を引っ提げて
といったセンセーショナルな話題性がヒットの全てだったことは、私自身が誰よりも理解しているつもりだ。
思い出す。私が先論社に持ち込んだ習作を読んで、ビコーズは言った。
社会的な認知度も高い事件だけに、取り扱いは慎重にならざるを得ない。何より、商業作品として世に出すにしてはパーソナルな要素が強過ぎる。
だが、この恨みは、売れる。
( ∵)「仮にこれでデビューしたとして、多分、売れます」
( ∵)「売れるけど、被害者の女の子が大人になって小説を書いた、その話題性だけで売れるだけ。問題はその後」
やはり先論社八階打ち合わせブースにて、ビコーズはコーヒーを啜りながら言った。
( ∵)「話題性でデビュー作が売れた後の作家の消費期限ってのは、正直言って短いんです。勿論担当編集として素直さんにはそうなってほしくないし、多分、そうならない」
( ∵)「素直さん、個人的な恨みの描写が巧くて、面白いんです」
犯人に対する怨念の具体性、語彙、暗喩やフレーズの巧みさ、得意なんだと思います。
二作目、三作目でここをブラッシュアップして伸ばせば、ずっと売れ続ける。
( ∵)「そしたら、ずっと作家としてやっていけます」
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