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川 ゚ -゚)オーライオーライのようです
13
:
名無しさん
:2025/08/24(日) 18:20:42 ID:FTVLCsf20
努めて、ウェブ媒体での感想は読まないようにしている。だが、何を書かれているかは想像が付く。
手を変え品を変え、過去の事件への怨嗟を延々と小説に転嫁し続けているだけ。
話題性で売れたデビュー作の劣化再生産。ワンパターン。いつまで経っても被害者面。どうせ、それ以外の小説などまともに書けやしない。
ああ、そうだ。その通りだ。だが、今までの私は確かにそれだけで十分だった。
低空飛行ながらも何作と安定して売れ続けた。ある程度の数のファンも付いた。共感します、その一言だけで職業小説家を続ける意義はあると錯覚できた。
他方で、ある時期に、共に生涯を遂げても良いと思える人と出逢った。
私の過去、現在、その全てを受け入れてくれた。
ミルナに汚された身体、両親の離婚、そのうち仕事漬けで帰って来なくなった母、やけを起こして飛び出した家
幾多もの男との爛れた関係、何度か試した狂言自殺、藁をもすがる思いで書き上げた小説、全て、全てを私と共に背負う意志を、彼は私に見せてくれた。
夜な夜なあの頃の夢を見て、飛び起きると、あの頼りなくも温かい二本の腕ですぐに抱きかかえてくれる。
今までに得られなかった、絶対的な空間。自由、安寧、充足、幸福。いち人間としての極めて一般的な幸福。形式としての幸福。
まさか、私が取り込まれるとは思いも寄らなかった。貴方のおかげで、私はいよいよ何も書けなくなりそうだ。
家に帰り、自室の引き出しを開けて、数年分のミルナの手紙を読んだ。
どの手紙も、ただでさえ癖が強く乱雑な文字のインクが滲み、擦れ、輪をかけて汚い。私がどれだけこの男を許せないかを確認する時間。
もっとも最近は、日々の暮らしの中で薄れ行く怨念を無理矢理にでも充填する時間。
手紙を捲りながら、ある自転車選手のことを思い出した。癌と闘いながらも克服し、世界大会を複数回にわたって連覇した伝説の選手。
だがドーピング疑惑が持ち上がり、最初はのらりくらりと批判をかわしていた本人も、やがて逃げ場が無くなったと見て渋々それを認めた。
スポンサーは離れ、協会からは永久追放を食らい、今、自転車競技界で彼の話をすることはタブーに近い、と言う。何故か、思い出した。
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