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川 ゚ -゚)オーライオーライのようです
12
:
名無しさん
:2025/08/24(日) 18:19:06 ID:FTVLCsf20
いつものようにエレベーターホールまでフサに見送られ、一階のロビーを歩く。
オープン型のカフェがビル内に併設されており、そこにビコーズの顔を久々に見た。恐らく同僚と何かを話し込んでおり、挨拶もせずにそのままビルを出る。
例えば。これが下手な小説ならば、私はビルを出ず、気付かれないよう物陰に隠れながら彼らの会話を盗み聞きするだろう。
するとビコーズはこのように吐き捨てているはずなのだ。
( ∵)「そりゃ最初は話題性で売れたけど、それがずっと続いたら飽きられるわな」
( ^Д^)「でも、そうやってネガい小説を沢山書く方向に持って行ったのはビコーズさんでしょ?」
( ∵)「だって、それしか取り柄が無さそうだったし。商業ベースに持って行くなら、その要素を切り売りするしかなかったのよ」
( ^Д^)「悪い人だねえ。それって、ずっと何かを恨み続けてろってのと一緒じゃん」
( ∵)「そうだよ、あの事件への怨念を切り売りして金を稼ぐって話。折角の被害者様だもん、テーマの種にしないでどうすんのってこと」
妄想である。職場のビルに併設されたカフェで易々と話すわけが無い、彼らも一端のビジネスマンだ。
だが、似たようなことは絶対に思っているはずだ。
ビコーズも、フサも、歴代の編集者も、全員が全員、思っているに違いない。何せ、当の私がそう思っているのだから。
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