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( ・∀・)「毎日好きと言うようです」
1
:
◆NGYeHpCrH2
:2024/04/24(水) 16:25:54 ID:zoafWSng0
【4月、月曜日】
〜登校中、校門前にて〜
(*・∀・)「おはようございます好きです先輩!」ダダッ
ζ(゚ー゚*ζ「はいはい、おはようねー」
出会ってからの半年間、見かけるたびに好きだと言い続けていた。
〜昼休み、購買にて〜
(*・∀・)「おつかれです、結婚してください!」
ζ(゚ー゚*ζ「だめです、おつかれー」ヒラヒラッ
顔を見るだけで嬉しくて、止まらなくなった。
268
:
名無しさん
:2024/06/16(日) 01:22:34 ID:V8e3gcCY0
相変わらず可愛い二人だけど、着実に進んでるの良き…。
また書いてくれたの嬉しい!次も楽しみにしてる!乙!
269
:
名無しさん
:2024/06/17(月) 23:35:43 ID:zkhj84Io0
おつおつ
270
:
◆xSBhltJ66c
:2024/06/22(土) 21:53:23 ID:p.SgACmw0
すいません、最近サボってYouTube見てました。
配信中のGTA実況がめちゃくちゃ面白かったので、布教の意味を込めて、どんな話を見ていたのかをちょっとだけブーン系にしてみたので投下します。
「毎日好き」の続きじゃなくてごめんよ。
271
:
◆xSBhltJ66c
:2024/06/22(土) 21:54:02 ID:p.SgACmw0
これは、幸せを求めるパン屋さんのお話。
o川*゚ー゚)o生徒会パン屋さんのようです(-@∀@)
◆◆◆
どうもみなさん、病弱美少女中学生です!
o川*゚ー゚)o
『生徒会パン屋さん』というお店でバイトリーダーとして日々働いています。
夢はラプンツェルのように引き篭もって、素敵なパンをお客さんに届けること!
毎日お店でパンを捏ね、訪れたお客さんの接客をし、たまに店長と一緒に営業に行ったりします。
犯罪率がめちゃくちゃ高くてヤバいこのロスサントスで、最高のパン屋さんになるぞ!
272
:
◆xSBhltJ66c
:2024/06/22(土) 21:54:31 ID:p.SgACmw0
◇◇◇
どうもみなさん、マッドサイエンティストです。
(-@∀@)
『生徒会パン屋さん』というお店の店長と、『公務員』の二足の草鞋で日々働いています。
夢は自らの手で作った麻薬入りパンで、食べた人皆の能力を引き上げ、幸せにすること。
まだパン屋さんに並ぶ商品に麻薬は使っていないけど、いつか最高の麻薬が作れたらいいな。
新しいバイトにはバレないように、夢のために今日も頑張るぞ!
273
:
◆xSBhltJ66c
:2024/06/22(土) 21:54:56 ID:p.SgACmw0
◆◆◆
出会いは少し、最悪だった。
o川*゚ー゚)o「田舎からパン屋さんになるためだけに出てきました働かせてください!」ハヤクチッ
(-@∀@)「あー⋯⋯まだ立ち上げたばかりのお店だからねぇ。働く人からは入店料を貰ってるんですよ」
o川*゚ー゚)o「嘘だ!」
(-@∀@)「嘘じゃない!」
o川*゚ー゚)o「じゃあ皆払ってるの?」
(-@∀@)「払っ⋯⋯てる⋯⋯けど、お金の話は汚いからね、あんまりしないほうが良いよね、うん」
o川*゚ー゚)o「じゃあパン屋さん紹介してくれた先輩に連絡するね」
(;-@∀@)「えっ!? 私連絡先教わってない⋯⋯」
o川*゚ー゚)o「うぷぷ、信用されてないんだね」
(-@∀@)
(-@∀@)「そんな、そんなに言うなら今日は入店料はいらないです」
274
:
◆xSBhltJ66c
:2024/06/22(土) 21:57:58 ID:p.SgACmw0
ーーーでも、原付二人乗りで営業に行ったり。
o川*゚ー゚)o「パン屋さんゴーゴー!」
(*-@∀@)「パン屋さんゴーゴー!」
o川*゚ー゚)o「パン屋さんゴーゴーゴー!」(*-@∀@)
ーーー制服作ったり。
o川*゚ー゚)o「デザインできたよ! 神戸屋ベーカリーみたいで素敵でしょ?」
(;-@∀@)「このヒラヒラ、私も着るんですよねぇ」
o川*゚ー゚)o「だめ?」
(-@∀@)「⋯⋯よし、着ましょう!」
275
:
◆xSBhltJ66c
:2024/06/22(土) 21:58:59 ID:p.SgACmw0
ーーー怪我して、病院行ったり。
o川*゚ー゚)o「キューちゃん5万5千円しかない⋯⋯」
(-@∀@)「私も全財産で5万8千円だ。合わせて10万、なんとか足りるかなぁ⋯⋯」
o川*゚ー゚)o「え、キューちゃんの怪我なのに奢ってくれるの?」
(-@∀@)「奢りっていうかワリカンだけども。仕事中の怪我だからねぇ」
(*゚ー゚)「⋯⋯人情話されると悪いことしてる気になるなぁ」←医者
o川*゚ー゚)o「⋯⋯ああ痛い、痛い! 急に痛みだしたなー、これは医療ミスかも!」チラッ
(-@∀@)「パン屋さん開いたばっかりでお金がないけど! なけなしの10万で足りるかなー!」チラッ
(*゚ー゚)「ホント勘弁してくんないかなぁ」
276
:
◆xSBhltJ66c
:2024/06/22(土) 22:00:16 ID:p.SgACmw0
ーーーちょっと、仲良くなれたと、思う。
o川*゚ー゚)o「キューちゃん色々覚えたし、パン屋のラプンツェルとしてお店で頑張るね」
(-@∀@)「www」
(-@∀@)「でも、ラプンツェルはちょっと違うんじゃない? 誰かが君を閉じ込めたりはしないから。楽しくやろうよ」
o川*゚ー゚)o「うん。でも、天岩戸とか、そっちはあんまりかわいくないしなぁ⋯⋯」
(;-@∀@)「そういうんじゃなくて、ね」
277
:
◆xSBhltJ66c
:2024/06/22(土) 22:01:05 ID:p.SgACmw0
◇◇◇
出会った頃は、自分の夢だけ見てた。
(-@∀@)「私さぁ、麻薬入りパンを売りたいんだけど」
(´・ω・`)「⋯⋯これは噂だけどね。ゴミ捨て場とか、麻薬被害者からね、麻薬レシピが手に入ることがあるよ」
◇◇◇
ーーー色々な悪事に、加害者として被害者として巻き込まれた。
(; ^ω^)「いやー、今回は冤罪だったみたいでホント申し訳ない」←善良な警官
(♯-@∀@)「ホントですよ。ウチか弱い学生バイトも雇ってるんだからさあ」←今回は冤罪
(♯-@∀@)「私相手だったら許すわ。その子にはやめてよねぇ!!」
( ^ω^)「ちなみにその学生バイトさんには手ぇ出してないですよね?」
(♯-@∀@)「手ぇ出してるってどういう言い草だ!」
( ^ω^) wwwww
278
:
◆xSBhltJ66c
:2024/06/22(土) 22:02:34 ID:p.SgACmw0
◇◇◇
ーーーいつのまにかアリバイ作りに必死になって。
『お店に血痕があってね、心配になってね、電話したの』
(-@∀@)「あー、それはお客さんが乱闘しちゃったやつだねー。大丈夫、私は『そっちでは』血を流してないから」
『「そっちでは」!? 大丈夫?』
(;-@∀@)「あー、大丈夫大丈夫、資金集めのためにバイトしててね」
『うん、聞いたよ。資金集めのために公務員してるって。キューちゃんにもできることがあったらゆってね』
(-@∀@)
『アサピーさん、気をつけてね。さようなら、ばいばい』
(-@∀@)「ばいばーいっ」ピッ
( ゚∀゚)「あ、終わりました?」
( ゚∀゚)「さあ⋯⋯共犯になったわけで」
( ゚∀゚)「ようこそ、麻薬カルテルへ」
279
:
◆xSBhltJ66c
:2024/06/22(土) 22:03:53 ID:p.SgACmw0
◇◇◇
ーーーちょっと、仲良くなれたと、思う。
(*-@∀@)「見てください、あの黄色いヤツ⋯⋯」
o川*゚ー゚)o「パン屋さんの車!? 購入したの?」
(*-@∀@)「もちろんですよ」
o川*゚ー゚)o「それで怪しいバイトやってたんだ」
(;-@∀@)「怪しくないよ、普通にタクシー運転手やってました」
o川*゚ー゚)o「そうなんだ。怖いバイトして、怪我とかしてるのかなと思ってた」
(-@∀@)「いや、いやいや、そんなことないですよ」
280
:
◆xSBhltJ66c
:2024/06/22(土) 22:04:34 ID:p.SgACmw0
◇◆◇
二人なら、夜のドライブも楽しいしさ。
o川*゚ー゚)o「これアサピーさんのやつ?」
(-@∀@)「ん?なに?」
o川*゚ー゚)o「これ今、ダッシュボードの中にメモが⋯⋯」
(-@∀@)「ああ⋯⋯そうそうそう。なんか色々と、パンのレシピとか必要だなーって思ってて。殴り書きみたいなかんじで」
(-@∀@)「あーこれレシピね、置いてて、ダッシュボードの中にね」
o川*゚ー゚)o
o川*゚ー゚)o「⋯⋯⋯⋯」
o川*゚ー゚)o「はーい」
281
:
◆xSBhltJ66c
:2024/06/22(土) 22:05:35 ID:p.SgACmw0
◆◇◆
二人でも、店内で夢を語るのが楽しかった。
(-@∀@)「今の車も凄く良いけど、生徒会の皆で旅行とか行きたいしね」
o川*゚ー゚)o「行きたい!」
o川*゚ー゚)o「今日海の写真上がってた。救急隊の皆で海に行ったってハインさんに自慢された」
(-@∀@)「ええー、ズル〜!」
o川*゚ー゚)o「キューちゃんも豪華客船乗りたい!」
(-@∀@)「豪華客船に負けられないしね。それこそ飛行機で旅とか」
o川*゚ー゚)o「飛行機!?」
(-@∀@)「絶対楽しいよ。生徒会パン屋最高っていうのを見せつけていきたい!」
(-@∀@)「皆で楽しい旅行してさ」
o川*゚ー゚)o「夢が膨らんでくんねぇ」
(-@∀@)「ほんとですねぇ」
282
:
◆xSBhltJ66c
:2024/06/22(土) 22:06:43 ID:p.SgACmw0
◆◆◆
ーーーだからこそ、誰にも言えない言葉が増えてきて。
o川*゚ー゚)o「⋯⋯最近、サイレンが鳴るとさ」
o川*゚ー゚)o「アサピーさんじゃないかって、不安なの」
◇◇◇
ーーーだからこそ、共犯者とも本音で話せるようになった。
( ゚∀゚)「お前さ。麻薬カルテル、続けたい?」
(-@∀@)「⋯⋯まず、ね。もっとパン屋をデカくしたい」
(-@∀@)「ヘリでパン屋を宣伝したり、従業員みんなで旅行したり⋯⋯」
(-@∀@)「それこそ飛行機とかあったら、楽しいと思うんだよ」
( ゚∀゚)「⋯⋯」
(-@∀@)「⋯⋯今のまま普通にパンだけ売って『頑張って働いて終わったな』ってなるのは、ちょっと寂しいなって思ってるんだよね」
(-@∀@)「だからもっとお金は欲しいとは思ってる」
( ゚∀゚)「⋯⋯金がないと、それは全部はできないね」
(-@∀@)「もうちょっと楽しみたいなって思ってるから」
(-@∀@)「この街を」
283
:
◆xSBhltJ66c
:2024/06/22(土) 22:07:57 ID:p.SgACmw0
◆◆◆
o川*゚ー゚)o「キューちゃんがお祈り出来るのは、みんなにキケンが無いように⋯⋯」
o川*゚ー゚)o「カミサマ」
o川*゚ー゚)o「みんなを守ってください」
これは、幸せを求めるパン屋さんのお話。
o川*゚ー゚)o生徒会パン屋さんのようです(-@∀@) 完.
284
:
◆xSBhltJ66c
:2024/06/22(土) 22:10:58 ID:p.SgACmw0
おっす、インターネットのオタクくんたち、見てるかな?
川 ゚ -゚)どうするどうなるめちゃかわJK委員長のようです
私はめちゃかわJK委員長、犯罪だらけのロスサントスに現れた一筋の光。
高校2年生も6周年を迎えたプロのJKたる私が、この街で何をしているかわかるかな?
(,,゚Д゚)「バイトちゃん、手も動かしてね」
川 ゚ -゚)「うっす、社長。へへへ、勿論ですよ」
答えはなんと、銃の密造でーす!
川 ゚ -゚)「どうしてこうなった?」ボソッ
現在地、謎の倉庫。
この街に来て三十分も経たずに反社(仮)の下働きをしています。
なんで反社(仮)かって、本人たちが反社じゃないって言い張るからです。
⌒*リ´・-・リ「どうしタ、具合悪いカ?」
片言の先輩はちょう優しい。
(,,゚Д゚)「ムリすんなよー」
明らかギャングな社長も優しい。
【+ 】ゞ゚)「ゆっくり覚えたら良いですよ」
私をここに連れてきた元凶も優しい。
コイツ何故私をここに連れてきたんだ!
⋯⋯⋯⋯私が「え〜、社長さんと知り合いなんですか、すご〜い」とか言って無理矢理ついてきたからだった。
ちくしょう、パパ活して美味い飯食いたかっただけなのに。
( <●><●>)「あれ、委員長ギャングになったんですか」
川 #゚ -゚)「やっぱりギャングじゃねぇか!」
(,,゚Д゚)「「ははははは!」」【+ 】ゞ゚)
笑ってんじゃねえよ、絶対逃げ出してやるからな!
完.
285
:
◆xSBhltJ66c
:2024/06/22(土) 22:11:25 ID:p.SgACmw0
元ネタはにじさんじGTA、配役は以下です。
※二次創作だからところどころ違う部分もあります。
o川*゚ー゚)o 周防サンゴ(善良パン屋さん)視点
(-@∀@) レオス・ヴィンセント(パン屋さん・薬の作成者)視点
川 ゚ -゚) 月ノ美兎(パパ活JK)視点
そんな感じで「にじさんじGTA」とか、「生徒会パン屋さん」で日々検索してました。
ブーン系民はインターネットの住人だからメジャーどころの動画は皆が見ている気もする。
逆にインターネットの住人だからこそ実況動画とか避けてそうな気もするけど、面白かったから紹介だよ。
興味ない人には興味ない話かもしれないけど、楽しい話は分け合いたいからね。
実況配信だからストーリー期待するのはちょっと違うんだけど、これまでが凄く良くてね、気になったら切り抜き動画(長い配信の面白いところだけ切り取った動画)だけでも見てみると楽しいですよ。
オチがつかずに終わる可能性もあるけど、それ込みで楽しんでました。
警察視点、ギャング視点、ラーメン屋さん視点、うんち屋さん視点とかいろいろあって見切れないので、○○さんのこういうシーンがよかったよ、とかあったら知りたいです。
ちなみに本日6/22、22:00から 川 ゚ -゚)『チキチキ! 半グレコロシアム〜優勝賞金5,000万円〜』が配信予定らしいです。
どうやって成り上がったんでしょうね。
ちなみに、「毎日好き」進捗は6割くらいです。
ゆっくり待っててください。
286
:
◆xSBhltJ66c
:2024/06/22(土) 22:15:56 ID:p.SgACmw0
追伸、乙や感想ありがとう、とってもとっても嬉しいです。
頑張ります。
暑さに負けずに待っててください。
287
:
名無しさん
:2024/06/22(土) 23:45:30 ID:3uZIo7Zk0
おつ
288
:
名無しさん
:2024/06/22(土) 23:48:11 ID:a/Wepe9w0
乙
GTAってなんぞ?と思ったエセネット民だが楽しめた
ダラーと見続けたい会話がよかった。副業系公務員好き
289
:
◆xSBhltJ66c
:2024/06/23(日) 00:21:26 ID:f71Qqxoc0
>>287
おつありがとう。
>>288
ありがとう、嬉しいです。そして説明不足でごめんね。
GTA(グランド・セフト・オート)っていうゲームがあって、そのゲームではあらゆる犯罪行為や、警察として犯罪を取り締まる行為、加えてお店屋さんだったりをロールプレイできるんだ。
面白いのが、同じ街の中、同時にそれぞれが「自分の視点から」ゲームプレイを配信してること。
リアルタイム01:30
o川*゚ー゚)o パン屋さんにいて、お客さんとお話し中
(-@∀@) 山奥で密造仲間と麻薬の原材料発見
川 ゚ -゚) コンビニでパパに奢らせちゃおw
リアルタイム02:00
o川*゚ー゚)o 車の音が聞こえたからお出迎えしよう
(-@∀@) パン屋さんが近いから密造仲間との無線切らなきゃ⋯⋯
川 ゚ -゚) 違うんすよ、コンビニ強盗とかしてないっすよ、マジですマジマジ
みたいなお話が繰り広げられてるんだ。
当然、自分以外がどこで何してたかなんてわからないからすれ違いも起きたり。
作中の会話内容は8割がそのままで、この例や内心描写だけ作り話なので、気になったらネタ元の動画もちょろっと見てみると楽しいかもです。
切り抜き動画っていう、面白い部分だけ切り取って数分〜数十分の動画もあったりします。
290
:
名無しさん
:2024/06/25(火) 00:33:31 ID:Sj1x2yto0
乙!GTAってただ人を撃つだけのゲームだと思ってたから自分にとっては凄く新鮮だった。
Vはあんまり知らなかったけど面白そうだし見てみる。紹介してくれてありがとう!
291
:
◆xSBhltJ66c
:2024/06/25(火) 23:00:22 ID:lX5r9EEA0
>>290
こちらこそ読んでくれてありがとう。
自分が面白かったことの紹介兼文章の練習でしたが、優しい言葉が貰えてうれしいです。
練習で、
・1レスだけの話
・パン屋さんの話(短編くらい)
・麻薬カルテルの話(短編くらい)
が出来上がったので、「なんか自作品の完成まで時間空きそうだな……」って思ったときに投下します。
292
:
◆xSBhltJ66c
:2024/06/25(火) 23:05:23 ID:lX5r9EEA0
かつてはおもちゃ屋の社長であった私も脱サラし、このロスサントスでラーメン屋を始めた。
(´・_ゝ・`)ラーメン屋さんは大忙しのようです
お客様を思い、一人厨房で調理するこの時間が好きだ。
「今何してんスか、警察辞めて?」
客席から漏れ聞こえる会話にに耳を傾けながら、思う。
「警察辞めてから? んーと、この世の悪いこと全部してますよ」
……なんですと?
「全然捕まってないスよね、でも」
「え? うん、なんか警察無能なんスよね」
(´・_ゝ・`) wwwww
ああ、こういう話を聞くと、本当に思う。
(´・_ゝ・`)「最高の店だ」
私の店は、最高だ。
開店初日には、店の前で爆発事故が起こり八人が死亡した。
毎日がとても刺激的で、これからも事件が起こり続けることを願って、完成したラーメンを客席へと運んだ。
善人も悪人も、おいしいものを前にしたときの笑顔は同じだな、と嬉しくなった。
完.
293
:
◆xSBhltJ66c
:2024/06/25(火) 23:12:51 ID:lX5r9EEA0
(´・_ゝ・`) 加賀美ハヤトさんという方がモデルでした。
パン屋さんと違って悪事はせず、真っ向からラーメンだけで勝負していたようです。
今日の投下は終わりです、出来れば「毎日好き」の続きはちょっとずつ進んでます。
294
:
名無しさん
:2024/06/26(水) 12:26:50 ID:.dGZXTkw0
乙乙
1レスが濃い
295
:
◆xSBhltJ66c
:2024/07/09(火) 15:31:24 ID:ggrxUHDw0
お久しぶりです。
完成のめどが立ちました、もうちょっと遂行したら続きを投下します、数日ください。
今日は練習用で作った、にじGTAの短編を投下していきます。
296
:
◆xSBhltJ66c
:2024/07/09(火) 15:32:16 ID:ggrxUHDw0
(-@∀@)ふたりはひみつのようですo川*゚ー゚)o
【生徒会パン屋さん・店内】
o川*゚ー゚)o「パンにローズマリー入れてるの?」
o川*゚ー゚)o「素敵だねぇ」
本当に、素敵だと思ったの。
o川*゚ー゚)o「ここ、お花とかあるの?」
o川*゚ー゚)o「お花摘みに行けるなら、行きたい!」
力になりたいと、思ったんだよ。
297
:
◆xSBhltJ66c
:2024/07/09(火) 15:34:16 ID:ggrxUHDw0
(-@∀@)「またその内⋯⋯今度、行こうね」
(-@∀@)「遠いところにあってね、めちゃくちゃ山道だから」
凄く忙しそうでさ、困らせちゃうかなって、思ったけどさ。
o川*゚ー゚)o「キューちゃん、ハイジとか見るの好きだし、お花摘むの好きだからさ」
o川*゚ー゚)o「お花摘む仕事あったら教えてね」
(-@∀@)「うん、わかった」
(-@∀@)「 ⋯⋯是非とも、ね」
一緒に行くって約束、したんだ。
凄く嬉しかったの。
298
:
◆xSBhltJ66c
:2024/07/09(火) 15:35:55 ID:ggrxUHDw0
◇◇◇
【麻薬カルテル『ENIGMA』拠点】
最初はギスギスしていた麻薬カルテルも、次第に打ち解けてきた。
ニンテンドーダイレクトを見ながら作戦会議なんてするほどに。
|゚ノ ^∀^)「あ、電話かかってきましたわ」
( ゚∀゚)「任天堂からだw」
(-@∀@)「怒られるよw」
パン屋さんもお休みだし、今日一日は研究に使うつもりでいた。
ミセ*゚ー゚)リ「はい差し入れ、ノンアルでーす」
( ゚∀゚)「あざっす」
(-@∀@)「助かるー」
喉を潤しながら、備品リストを眺める。
ああ、もう少しで新製品が作れそうかな、なんて。
|゚ノ ^∀^)「キュートさんから呼ばれたんで行ってきます」
299
:
◆xSBhltJ66c
:2024/07/09(火) 15:37:22 ID:ggrxUHDw0
(-@∀@)
(-@∀@)「今」
(-@∀@)「だっ誰に、呼ばれたって言った⋯⋯?」
(-@∀@)「キュ、キュー⋯⋯」
|゚ノ; ^∀^)「キュートさんです」
なんでその名前がここで出るんだ。
ミセ*゚ー゚)リ「⋯⋯? 大丈夫?」
よっぽど酷い顔をしていたのだろう、ミセリさんが心配しているのがわかる。
ミセ*゚ー゚)リ「キューちゃん、普段タクシーとか使わないの?」
(;-@∀@)「使わない、そもそも出勤の連絡も来てない」
ミセ;゚ー゚)リ「えっ?」
(;-@∀@)「今連絡したら、ここにいることがバレるから連絡も取れないなって考えてました」
300
:
◆xSBhltJ66c
:2024/07/09(火) 15:38:47 ID:ggrxUHDw0
( ゚∀゚)「どうしたどうした」
あまりの動揺に、ボスまで心配しだす。
ミセ;゚ー゚)リ「キューちゃん今日、出勤の連絡無かったって」
( ゚∀゚)「まあまあまあ、今来たんじゃないすか?」
ミセリさんの泣きそうな声に対し、ボスが答える。
楽観的な内容ながら、その声色は気遣いに溢れていた。
(-@∀@)「いや、タクシーの使い方も教えてないし、ずっとパンを捏ねるか移動販売だったから」
( ゚∀゚)「箱入りなんだ」
(-@∀@)「そう、ずっと箱入り」
ミセ*゚ー゚)リ「ちょっと調べたらわかることだけど、心配だよね⋯⋯」
( ゚∀゚)「まあ、終わったらレモナさんに連絡貰おう」
301
:
◆xSBhltJ66c
:2024/07/09(火) 15:39:28 ID:ggrxUHDw0
◆◆◆
花なんか、ほんとは咲いてないのかもと思ったんだよ?
でも、よかった。
アサピーさんは嘘はついていなかったみたいだ。
アサピーさんなんだか頑張ってるみたいだからさ、無理してほしくないんだよね。
でも、そうもいかないでしょ?
302
:
◆xSBhltJ66c
:2024/07/09(火) 15:39:52 ID:ggrxUHDw0
◇◇◇
【麻薬カルテル『ENIGMA』拠点】
数分も経たずに、その電話は掛かってきた。
『ハインです、今パン屋に来たんだけど』
兼業でパン屋に籍を置く、ハインさんからだ。
パン屋になる前からの付き合いで、頭の上がらない相手である。
『キューちゃんから今ね、ローズマリーがうんたらって聞いて』
(-@∀@)「ローズマリー⋯⋯?」
『変なこと教えてない?』
(;-@∀@)「いやなんにも教えてない!ほんとに」
『あたしはあれだよ、「手伝えない」からね』
(;-@∀@)「私は」
(;-@∀@)「なにも、ほんとに、言ってないし」
303
:
◆xSBhltJ66c
:2024/07/09(火) 15:41:49 ID:ggrxUHDw0
『キューちゃんローズマリー取って帰ってくるって話だけど』
『大丈夫だよね?』
(;-@∀@)「大丈夫⋯⋯」
電話しながら、地図を見る。
山には、昨日まで表示されていなかった花の表示がある。
⋯⋯この花、麻薬の原材料じゃないのか!?
(;-@∀@)「いや、とりあえず向かいます」
『うん。タクシーで帰るって話だから、パン屋戻ったげて』
304
:
◆xSBhltJ66c
:2024/07/09(火) 15:42:22 ID:ggrxUHDw0
(;-@∀@)「ごめん、緊急事態。パンにローズマリーとかリラックス効果のあるお花を使ってたんだけど、一人でハッピーフラワーの群生地行っちゃったみたいで」
※ハッピーフラワー:麻薬の原材料
( ゚∀゚)「あー、それでレモナさん呼ばれた感じ?」
ミセ;゚ー゚)リ「大丈夫、警察とか?」
(;-@∀@)「いや、電話ができてるから捕まってないはず⋯⋯」
( ゚∀゚)「いい、いい、一回帰れ!」
ミセ;゚ー゚)リ「大丈夫、送ろうか?」
(;-@∀@)「いや、大丈夫、車で来てるから⋯⋯」
305
:
◆xSBhltJ66c
:2024/07/09(火) 15:44:04 ID:ggrxUHDw0
◇◇◇
【アジト前・二人】
(;-@∀@)「車がない!」
ミセ;゚ー゚)リ「レッカーされちゃったんだ⋯⋯」
(;-@∀@)「レッカー!? そんなんあんの!?」
ミセ;゚ー゚)リ「いいよもう、乗っていきな! 私の車早いから送るよ!」
(;-@∀@)「ごめん、恩にきます!」
306
:
◆xSBhltJ66c
:2024/07/09(火) 15:44:41 ID:ggrxUHDw0
◇◇◇
【車内・二人】
(;-@∀@)「キュートくんに電話かけます!」
ミセ;゚ー゚)リ「いいから早くかけな!」
出ろ、出ろ、出ろ⋯⋯繋がった!
(;-@∀@)「キュートくん今日出勤した?」
『今日出勤のとき道間違えちゃってね、そしたら地図にアサピーさんの言ってた花のマークがあって、そこに行ってみた!』
⋯⋯⋯⋯嘘だろ。
307
:
◆xSBhltJ66c
:2024/07/09(火) 15:45:16 ID:ggrxUHDw0
『でも重くて積めなかったから、みんなでピクニックに行こうね』
.
308
:
◆xSBhltJ66c
:2024/07/09(火) 15:46:49 ID:ggrxUHDw0
え?
(;-@∀@)「あー、今、その花持ってる?」
『んーん、重くて積めなかったの。なんか重いって⋯⋯』
『パンいっぱい持ってたから!』
よかった、本当によかった!
(;-@∀@)「そっか、大変だったねぇ⋯⋯」
『でね、すぐ出勤したいんだけど⋯⋯⋯⋯』
309
:
◆xSBhltJ66c
:2024/07/09(火) 15:47:26 ID:ggrxUHDw0
■■■
【車内・二人】
合流後。
店にキューちゃんを一人で残し、しゃーないからアサピーのレッカー車を取りに市役所へ向かっていた。
从 ゚∀从
この街で生きる以上、どうしたって後ろ暗いところはできる。
だとしても、今回キューちゃんを巻き込んだことは許せなかった。
許せなかった、のだが。
(;-@∀@)『ハインさん今日一日、医者業務にキュートさん連れて行けませんか?』
合流してからのコイツの狼狽えようといったら、見てられん。
ここまで過保護やったか、コイツ?
从 ゚∀从「怪しいことは、してないんだもんね?」
運転しながら、問いかけてみる。
(-@∀@)「してないです」
おう、そんならもっと胸張って言えや。
310
:
◆xSBhltJ66c
:2024/07/09(火) 15:48:18 ID:ggrxUHDw0
(-@∀@)「ただ、その⋯⋯なんか⋯⋯人質になった時もそうなんだけど」
从 ゚∀从「なんや」
(-@∀@)「言動が怪しまれやすいのかな。そもそも、私自身が」
从 ゚∀从「ははっ」
本気で困ってるのがウケるな。
いや、ウケてる場合と違うんやけど。
311
:
◆xSBhltJ66c
:2024/07/09(火) 15:48:45 ID:ggrxUHDw0
从 ゚∀从「⋯⋯何してもいいけどさ、キューちゃんだけは」
(-@∀@)「分かってます」
(-@∀@)「私も、パン屋を大きくしていきたい」
さっきの狼狽えた声とは違い、真剣な声。
从 ゚∀从「 ⋯⋯それが今やりたいことなんやな?」
とりあえずは、信じたるからな。
ムカつくから口には出さんけど。
312
:
◆xSBhltJ66c
:2024/07/09(火) 15:49:11 ID:ggrxUHDw0
□□□
【麻薬カルテル『ENIGMA』拠点】
アサピーを送り届けた後。
ミセ*゚ー゚)リ「あのさ」
( ゚∀゚)「?」
ミセ*゚ー゚)リ「キューちゃんが花を摘んじゃってさぁ、今後アサピーこっちにいていいのかなって⋯⋯」
ミセ*゚ー゚)リ「キューちゃんのためにも捕まってほしくないな⋯⋯って、思っちゃって⋯⋯」
( ゚∀゚)「あー⋯⋯」
313
:
◆xSBhltJ66c
:2024/07/09(火) 15:49:58 ID:ggrxUHDw0
( ゚∀゚)「正直アサピーにも夢があってさ。でも、両方は取れない案件だよね、これに関しては」
( ゚∀゚)「キュートさんの安全をとるのか」
( ゚∀゚)「隣でバレないように薬を練り続けるのか」
( ゚∀゚)「俺らとしては⋯⋯切るのが、皆の為だよな」
314
:
◆xSBhltJ66c
:2024/07/09(火) 15:51:58 ID:ggrxUHDw0
ミセ*゚ー゚)リ「このまま3人で私達が頑張ってパンをめちゃくちゃ買うとかどうですか?」
( ゚∀゚)「あのパン屋、今めちゃくちゃ安いもんね。レモナさんどう思う?」
|゚ノ ^∀^)「タクシーでキュートさんが『沢山お花摘んだんだ!』って無邪気な顔で言ってて、私は心が痛くて⋯⋯」
ミセ*゚ー゚)リ www
( ゚∀゚)「俺がそれ現地で聞いてたらアサピー切ってたね」
( ゚∀゚)「まあ、なんにせよ、だ」
( ゚∀゚)「アイツが戻ったら、四人で話し合いだな」
315
:
◆xSBhltJ66c
:2024/07/09(火) 15:53:10 ID:ggrxUHDw0
◆◆◆
重量オーバーでお花が持てない!
何が重いんだ?
⋯⋯パンかな、やっぱ。
でもこんなとこにパン捨ててったら、アサピーさんが次に花畑に来た時に傷つくかな。
あーん、こんなことなら置いてくればよかったよ何か!!
でも今日わかったもんね、ここに花が咲いてるって。
みんながもっと、ひまになったらさ。
⋯⋯ここにみんなでピクニックに来よっか。
キューちゃんがいいとこ見っけたんだよ。
って、みんなに教えてあげるのだ。
316
:
◆xSBhltJ66c
:2024/07/09(火) 15:54:44 ID:ggrxUHDw0
◆◆◆
【生徒会パン屋さん・一人】
o川*゚ー゚)o「さすがに、さ」
o川*゚ー゚)o「あんだけ大人が集まって騒げばさ、キューちゃんでも気づくよ」
o川*゚ー゚)o「あれは、触っちゃいけない花だったんだ」
o川*゚ー゚)o
o川*゚ー゚)o「⋯⋯⋯⋯」
「ひとりではしゃいで、ばっかみたいー」
317
:
◆xSBhltJ66c
:2024/07/09(火) 15:57:54 ID:ggrxUHDw0
〇〇〇
【警察】
( ^ω^)「数日前の爆発事故の現場の血液が誰のものか判明したお」
( ^ω^)「アサピーだ」
( ^ω^)「パン屋が、麻薬の製造に関わってる可能性があるお」
「パン屋さん?」「あの、かわいいとこか」「確かめっちゃ頑張ってだよね」「こないだ買ったよー」「誰かアサピー捕まえた人いる?」「冤罪ばっかだよアイツ」「でも怪しいんだよな、言動がさ」
( ^ω^)「すぐにどうしようってんじゃなくて、なんかあったときのためにアンテナ張っとくくらいでいいお」
( ^ω^)「この街の犯罪者は、全員僕らで捕まえるお」
(-@∀@)ふたりはひみつのようですo川*゚ー゚)o 完.
318
:
◆xSBhltJ66c
:2024/07/09(火) 16:06:48 ID:ggrxUHDw0
|゚ノ ^∀^)まるで、夢のようです
宝物が欲しかった。
きらきらで、特別で、大切な、宝物が欲しかった。
特に目的はなく、そんな宝物を探しにロスサントスへ来て。
なんとなく流されて、麻薬カルテルに入りました。
|゚ノ ^∀^)
もう数日で、この街の暮らしも終わってしまう。
仲間だって、警察だって、すれ違うだけの人たちですら、輝かしい夢のようなものを持っているのに。
私の宝物はまだ見つからない。
319
:
◆xSBhltJ66c
:2024/07/09(火) 16:08:46 ID:ggrxUHDw0
驚いて二人でアサピーさんのほうを見ると、何でもない風にタバコを吸っている。
(-@∀@)「半分は私が負担するから、もう半分ボスとかに聞いてみて」
ミセ;゚ー゚)リ「い、いいのアサピー?」
(-@∀@)「私、もう自分の夢は叶えたから」
ミセ;゚ー゚)リ「じゃあもう無理しなくてよくない?」
|゚ノ;^∀^) ウンウン
アサピーは唯一、麻薬カルテル以外に居場所を持つ人物だ。
危険な橋を渡るべきではない。
320
:
◆xSBhltJ66c
:2024/07/09(火) 16:09:24 ID:ggrxUHDw0
(-@∀@)「でもここで稼いどけばもうワンチャンあるかもしれない」
ミセ*゚ー゚)リ「ワンチャン?」
(-@∀@)「家のランクちょっと上げるとかね」
パン屋さんの拠点を大きくしたいとは、確かに常々言っていたけれど。
(-@∀@)「ここから私は、パン屋の利益はもらうけど、粉の利益は二人に渡すわ」
321
:
◆xSBhltJ66c
:2024/07/09(火) 16:09:55 ID:ggrxUHDw0
ここまで一緒にやってきた私たちのため、というのもあるのだろう。
夢のため、人のために働く姿は、まぶしく見えた。
……やってることは悪党のそれなんですけど。
|゚ノ ^∀^)
|゚ノ ^∀^)「私、夢がないんどす。だから」
(-@∀@)「夢、無いの?」
無いんです。
だから、ちょっとおどけて言ってみる。
|゚ノ ^∀^)「足りひんのやったら、あちきが負担します」
夢は見つからなかったけど、仲間は出来たから。
その夢を手助けできたら、それは私の夢といってもいいんじゃないだろうか。
なんていうのは、ちょっと恥ずかしいかな。
322
:
◆xSBhltJ66c
:2024/07/09(火) 16:10:54 ID:ggrxUHDw0
ミセ;゚ー゚)リ「無理しないで二人とも無理しないで、アサピーは特に無理しないで」
(-@∀@)「だって私もうヘリ買ったもん」
|゚ノ ^∀^)「私もう夢叶えてるんですわ」
二人で遠慮するミセリさんを説得にかかる。
(-@∀@)「調べたらさあ、4,5人乗りボートが500万くらいで買えるんだって」
ミセ*゚ー゚)リ「「へー」」|゚ノ ^∀^)
(-@∀@)「最終日にパン屋さん全員でヘリで空の旅して、ボートで渡航して、ビーチで遊ぶっていう計画立ててたんだけど」
ミセ*゚ー゚)リ「いいなー」
(-@∀@)「その分のお金さえあれば、大丈夫」
323
:
◆xSBhltJ66c
:2024/07/09(火) 16:11:14 ID:ggrxUHDw0
ミセ*゚ー゚)リ「豪邸買えたらパーティしたいから、生徒会のみんなで来てよ」
(-@∀@)「ヘリで行きます」
|゚ノ ^∀^)「ええですねえ」
パン屋の方々も、エニグマの皆さんも、仲良くできたら、それは素敵だと思う。
旅人として帰る場所がない私は、少し羨ましく思って。
ミセ*゚ー゚)リ「レモナさん一緒に住みます?」
急に、当たり前みたいに言われたその提案に驚いてしまう。
|゚ノ ^∀^)
|゚ノ ^∀^)「ええどすの?」
324
:
◆xSBhltJ66c
:2024/07/09(火) 16:11:52 ID:ggrxUHDw0
ミセ*゚ー゚)リ「一緒にお金出してくれるって話でしたし、どうです?」
|゚ノ ^∀^)「ええどす、じゃあ、ええと……」
うまく言葉がまとまらなくて。
|゚ノ ^∀^)「私はね、宝物探しに来たんですわ、この街には」
どう答えていいか、わからなくて。
325
:
◆xSBhltJ66c
:2024/07/09(火) 16:14:10 ID:ggrxUHDw0
ミセ*゚ー゚)リ「私が宝物になろうかな、レモナさんの」
.
326
:
◆xSBhltJ66c
:2024/07/09(火) 16:17:15 ID:ggrxUHDw0
|゚ノ ^∀^)
ミセ*゚ー゚)リ
|゚ノ ^∀^)「「ははははは」」ミセ*゚ー゚)リ
顔を見合わせて、笑った。
このあとどんな話をしたのかは秘密だけれど、この街に来れてよかったな。
|゚ノ ^∀^)まるで、夢のようです 完.
327
:
◆xSBhltJ66c
:2024/07/09(火) 16:24:41 ID:ggrxUHDw0
とりあえず手元にある分は投下終わりです。
エニグマやパン屋さんについて詳しく知りたい人は動画漁ってみてください。
「毎日好き」の続きはもうちょっと待ってね。
オリジナルで別な話も書きたいけどね、途中まで書いて「これは……面白いのか……?」となって止まったりしてます。
読んだよとか乙とか書いてあると喜びます。
それではまた。
328
:
名無しさん
:2024/07/09(火) 21:11:13 ID:l4SbCuwI0
乙乙
329
:
名無しさん
:2024/07/10(水) 02:38:40 ID:cL9wEFAc0
おつぅ
330
:
名無しさん
:2024/07/10(水) 17:18:17 ID:Qx6tYm8w0
乙です
331
:
名無しさん
:2024/07/11(木) 00:23:47 ID:/TUmgNgE0
つべでパン屋さんまとめの動画があったから見たよ。それ見てからまたこっちに読みに来たらより楽しめた。
毎日好きも楽しみにしてる!乙〜!
332
:
◆xSBhltJ66c
:2024/07/20(土) 13:54:06 ID:yQdk9mkE0
>>328-330
乙ありがとうです。
>>331
楽しかったねーって共有がしたかったので、元動画見てくれたこと嬉しいです。
そして、待っててくれてありがとう。
投下します。
333
:
◆xSBhltJ66c
:2024/07/20(土) 13:55:00 ID:yQdk9mkE0
愛しすぎて嬉しすぎて死んだらどうしよう。
ζ(゚ー゚*ζわたしの帰る場所のようです
走って逃げていた。
何から逃げているのかは自分でもわからない。
先を考えること、彼に応えること、自分に向き合うこと、とにかく考えうるすべてのことから、逃げていた。
とても幸せで、少し後ろめたくて、でもやっぱり幸せなのだった。
334
:
◆xSBhltJ66c
:2024/07/20(土) 13:55:41 ID:yQdk9mkE0
ζ(゚ー゚*ζ(どうしよう)
恋人には、なるべきではないと思っていた。
近づきすぎると、あの子はいつか私のために大事なことを捨ててしまうんじゃないかと不安だったから。
挨拶のように繰り返された結婚してください、という言葉は、親愛と恋愛の区別がつかないあの子なりの、ずっと一緒にいようねという意思表示だと思っていた。
ζ(゚ー゚*ζ(本当に、私のことを好きなんだ)
嬉しい。
あの子は私が思っているよりずっと強く、ずっと思慮深く、ずっと頼りになるということが、ただ、たまらなく嬉しい。
335
:
◆xSBhltJ66c
:2024/07/20(土) 13:56:45 ID:yQdk9mkE0
そして、それを信じられていなかった自分が、少しだけ後ろめたいのだ。
ζ(゚ー゚*ζ(でも、さぁ)
急成長し過ぎではないか。
守ってあげるべき後輩だと思っていたのに、急に、あんなに、男の子になってしまった。
いや、少しずつ成長はしていたのに、日々が楽しすぎて気付いていなかったのかもしれない。
ずっと一緒にいたのに、いつもいつも予想外のことばかりだ。
336
:
◆xSBhltJ66c
:2024/07/20(土) 13:57:08 ID:yQdk9mkE0
そして、予想外といえば。
ζ(゚ー゚*ζ『割と、前向きに、考えているから。いい子で待っているように』
あの返事。
我ながら、もっと他に何か無かったのだろうか。
普段は好きにするよう言っておいて、いざ逃げられそうになると慌ててしまう自分が情け無い。
ζ(゚ー゚*ζ『あとね。大事なものは、一つあればいいから。どんな結果になっても、百輪の薔薇なんてなくても、未来の私を迎えに来てね』
自分勝手にも程がある。
というか、これはもう実質答えじゃないかな。
意識して、唇が熱くなる。
ζ(゚ー゚*ζ『じゃ、じゃあ、そういうことだから』
そういうことだからって何!?
卒業まであと半年以上あるんですけど。
明後日からまた毎日会うんですけど、どんな顔して学校行けばいいのかな?
337
:
◆xSBhltJ66c
:2024/07/20(土) 13:57:58 ID:yQdk9mkE0
ζ(゚ー゚*ζ「⋯⋯⋯⋯」
手元の薔薇に目をやる。
当然、答えはない。
私だって、ずっと、好きだった。
それなら答えなんて、決まってるようなものだけど。
ζ(゚ー゚*ζ『私、誰とも付き合わないし、結婚しないから』
あの子のためと思って言い続けた言葉。
これを今更反故にするのは、あの子からどう見えるだろうか。
ぐるぐる、ぐらぐら、思考が回る。
進んで、戻って、傍へと逸れて、どっちに進めばいいのかわからない。
学校から、あの子は逃げられでも、自分からは逃げられない。
誰にも言えないことだけど、誰か一緒に考えてくれないだろうか。
338
:
◆xSBhltJ66c
:2024/07/20(土) 13:58:21 ID:yQdk9mkE0
◆◆◆
(;'A`)「あのね、どんな相談かは知らないけど、多分人選ミスだよ」
ζ(゚ー゚*ζ「言わないでくださーい」
迷った末に辿り着いたのは喫茶店だった。
いつも通りガラガラ、カウンター席でマスターと二人きりだ。
('A`)「お友達とかには頼めないの?」
ζ(゚ー゚*ζ「近すぎる関係性だと、かえって相談しにくいんですよ。その点このお店なら、気まずくなったら二度と来なければいいだけなので」
('A`)「わりかし酷い事を言っている自覚を持つように」
鳴物入りの新メニュー、水出しアイスコーヒーが差し出される。
ζ(゚ー゚*ζ「はーい」
ミルクとガムシロップを入れ、掻き混ぜながら答える。
339
:
◆xSBhltJ66c
:2024/07/20(土) 13:58:54 ID:yQdk9mkE0
('A`)「まあ、相当混乱してるみたいだから、愚痴くらいは聞くけどね」
ζ(゚ー゚*ζ「あ、ありがとうございます」
('A`)「いいえー、お仕事ですから」
拗ねちゃった。
ζ(゚ー゚*ζ「えー⋯⋯こ、これは友達の話なんですが」
('A`)「飲んだら帰りなさいね」
ζ(゚ー゚;ζ「な、なぜ!?」
今、話を聞いてくれる流れでしたよね!?
('A`)「多分自分の話なんだろうけどね。本当に友達の話ならお嬢ちゃんが考えてあげるべきだし、わざわざ隠すくらいならもう少し自分で考えなさい」
ぐうの音も出ない。
340
:
◆xSBhltJ66c
:2024/07/20(土) 13:59:43 ID:yQdk9mkE0
ζ(゚ー゚*ζ「実は私の話なんですけど」
('A`)「うん」
ζ(゚ー゚*ζ「なんです、けど」
('A`)「うん」
ζ(゚ー゚*ζ「⋯⋯⋯⋯ちょっと覚悟を決めるので、待ってください」
(;'A`)「無理に言わなくていいんだよ」
困惑しながらも、こちらを心配するような声。
341
:
◆xSBhltJ66c
:2024/07/20(土) 14:01:49 ID:yQdk9mkE0
ζ(゚ー゚*ζ「一人で考えると袋小路なので相談したいんですが、口に出すのに勇気がいるもので」
('A`)「わからなくも無いけどね」
誰か他の客が来るのでは、と不安になり、入り口のほうを見る。
マスターは仕方ないな、といった表情をして、入り口まで行き、掛札を「close」に変える。
ζ(゚ー゚*ζ「いいんですか?」
('A`)「いや、未成年の娘さんと二人きりって時点で大分マズい。流石に鍵は開けとくからね」
ζ(゚ー゚*ζ「そういうことではなく」
商売的に大丈夫なのか、という話である。
342
:
◆xSBhltJ66c
:2024/07/20(土) 14:02:11 ID:yQdk9mkE0
('A`)「お嬢ちゃんもね、卒業したら大学生なんだから。ちょっと顔見知り程度の大人をあまり信用しないように」
そして渋い顔で戻ってくる。
カウンターを挟んで向き合う形に戻る。
('A`)「俺のこともね。怪しいな、と感じたらすぐ逃げなさい」
ζ(゚ー゚*ζ「⋯⋯凄い過保護」
('A`)「学生さんの多いところで商売する以上、当然のことだよ。逆に学生だからという理由で付け込んでくるヤツも多いから」ケッ
顔を顰めて言う。
何かあったのだろうか。
343
:
◆xSBhltJ66c
:2024/07/20(土) 14:02:36 ID:yQdk9mkE0
ζ(゚ー゚*ζ「私、卒業、するんですよねぇ⋯⋯」
('A`)「やっぱり悩みは進路か」
ζ(゚ー゚*ζ「進路に絡んではくるんですが」
ζ(゚ー゚*ζ「⋯⋯えー、ちょっとした条件付きの、返さなくていい奨学金があるんですが」
('A`)「うんうん」
ζ(゚ー゚*ζ「それに手が届きそうなので、県外に進学を考えてるんですよ」
344
:
◆xSBhltJ66c
:2024/07/20(土) 14:03:42 ID:yQdk9mkE0
('A`)「⋯⋯君。もしかしてだけど凄い頭いいの?」
ζ(゚ー゚*ζ「頑張れば平均より上だけど、トップクラスだと最下位争い中、くらいのレベルです」
('A`)「それは、なんというか⋯⋯」
('A`)「挑戦するか悩むね」
ζ(゚ー゚*ζ「悩むんですよ」
諦めるには近すぎて、覚悟するにはちょっと遠いレベル。
誰かの応援があれば、頑張れるかもしれない。
('A`)「あの子なら応援してくれそうだけどね」
あの子。
( ・∀・)
他の人から見ても、そう思ってしまうくらいには近い関係なのだろうか。
345
:
◆xSBhltJ66c
:2024/07/20(土) 14:04:39 ID:yQdk9mkE0
ζ(゚ー゚*ζ「実はそれを期待して、モララーくんには真っ先に伝えました」
('A`)「ほう」
ζ(゚ー゚*ζ「それで、告白、されまして⋯⋯」
(*'A`)「ほほう!」
ζ(゚ー゚*ζ「どう、しよう、か、なぁ⋯⋯と」
もうこうなればヤケだ、と口には出したものの、どうにも気恥ずかしい。
目を合わせず、アイスコーヒーの水滴を見つめながら話す。
346
:
◆xSBhltJ66c
:2024/07/20(土) 14:05:25 ID:yQdk9mkE0
(*'A`)「いや、いやいや、おめでとう! 本当におめでとう!」
心からの拍手。
進路に悩んでるのに合格発表みたいになってしまった。
ζ(゚ー゚*ζ「ま、まだそうなるとは決まったわけでは!」
('A`)「え? 嫌なの?」
ζ(゚ー゚*ζ「⋯⋯そうじゃなくて! これから忙しくなりますし。県外進学ですし。会える時間も減るし、寂しくさせるし、今まで断ってたのはなんだったのって話になるし。それに」
('A`)「それに?」
ζ(゚ー゚*ζ「⋯⋯⋯⋯もし、落ちたら、格好悪いし」
('A`)「あのね」
('A`)「進学とか就職って、大体格好つかないものでね」
ちょっと呆れるような声。
自分でも、間抜けなことを言っているのは分かっている。
347
:
◆xSBhltJ66c
:2024/07/20(土) 14:08:21 ID:yQdk9mkE0
ζ(゚ー゚*ζ「分かってます」
ζ(゚ー゚*ζ「分かってるんですけど」
ζ(゚ー゚*ζ「あの子の中で『先輩』は、いつでも優しくて、格好良くて、一歩前を行く存在なんです」
('A`)「⋯⋯⋯⋯」
ζ(゚ー゚*ζ「でも、これからはどんどん忙しくなって、失敗して、少しずつ余裕が無くなっていくから」
('A`)「そうやって考えられることを、優しさっていうんだと思うよ」
348
:
◆xSBhltJ66c
:2024/07/20(土) 14:09:02 ID:yQdk9mkE0
ζ(゚ー゚*ζ「私、最近自分のことばっかり考えてるんです」
ζ(゚ー゚*ζ「前は違ったのに。もっと我慢して、あの子の選択肢が増えるように行動できた」
('A`)「今は違うの?」
ζ(゚ー゚*ζ「今は⋯⋯」
ζ(゚ー゚*ζ『誰かを選ぶ前に、ちゃんと分からせておかないといけないでしょ?』
ζ(゚ー゚*ζ『キミの人生で出会う人の中で、私が一番かわいいってこと』
ζ(゚ー゚*ζ「少しずつ、自分勝手になってる。あの子が自分を選ぶように誘導してるような。そんな気がします」
349
:
◆xSBhltJ66c
:2024/07/20(土) 14:09:49 ID:yQdk9mkE0
琥珀色の瓶の底を額にガン、とぶつけられた。
ζ(゚ー゚*ζ「あいたぁ!?」
('A`)「それが人を好きになるってことだよ」
ζ(゚ー゚*ζ「そうなんですかねぇ」
額をさすりながら、思う。
そんな、傲慢でいいのかな。
350
:
◆xSBhltJ66c
:2024/07/20(土) 14:10:43 ID:yQdk9mkE0
('A`)「そうそう、俺も若い頃はそんなんでした」
マスターは瓶から自分のコーヒーカップに何かを注ぎ、一気に煽る。
ζ(゚ー゚*ζ「それなんです?」
('A`)「コーヒー用のブランデー。ちょっとおじさん、素面で話聞くの限界だから」
ζ(゚ー゚*ζ「真面目に相談してるのに」
('A`)「だからだよ」
('A`)「恋愛なんて真面目に考えたら失敗するんだから、ちょっと力抜きなさい」
ブランデーは流石に出せないけど、と寂しそうに笑った。
351
:
◆xSBhltJ66c
:2024/07/20(土) 14:12:36 ID:yQdk9mkE0
ζ(゚ー゚*ζ「マスターも若い頃失敗しました?」
('A`)「まあ俺もまだ若いっちゃ若い歳だけども。失敗しましたとも」
ζ(゚ー゚*ζ「参考にしたいから教えてください、って言ったら怒ります?」
('A`)「大して面白くもないよ」
ζ(゚ー゚*ζ「いいです。私だけ恥かくの嫌なので」
(;'A`)「いい性格してるね、本当に」
('A`)「⋯⋯⋯⋯昔、バリバリに働いてた頃、一緒に住んでた娘(こ)がいてねー」
ζ(゚ー゚*ζ「えっ」
('A`)「はは、意外だろ。昔は金さえあれば幸せになれると思ってたし、幸せにできると思ってたのよ」
傲慢だよなぁ、と、カップを傾ける。
352
:
◆xSBhltJ66c
:2024/07/20(土) 14:13:33 ID:yQdk9mkE0
◆◆◆
そこそこ忙しく、たまに二人でゆっくりして。それなりに上手くいってたんだけど、いつだったかテレビでウェディング特集をやっていてね。
まだ早いな、って思いながら隣見たら、キラキラした目でテレビ見てるからさ。
裏でこっそりドレスだの式だのの金額調べたら目玉が飛び出たわ。
ζ(゚ー゚*ζ「お金で諦めたんですか?」
いや、もっと仕事詰めたよ。
金があれば全部解決するから、働けば解決だなんて簡単に考えてた。
必死で働いてね。休みも日雇いバイトしたり、勉強会行ったり。ちょっと遊ぶ時間は無くなるけど、サプライズだと思って何も言わなかった。
でも、彼女からすりゃ急に忙しくなれば不安だわな。
川 - )「何か手伝えることはないか」
なんて心配されたけど、いつも「大丈夫」って答えてたよ。
353
:
◆xSBhltJ66c
:2024/07/20(土) 14:15:06 ID:yQdk9mkE0
で、あれは⋯⋯三ヶ月目くらいか。
あの頃は忙しくて時間感覚曖昧になっててね。
ある朝家に帰ったら「大事な話がある」って言われてさ、正直「寝せてくれよ」って感じだったから、敷きっぱなしの布団に倒れて「あいあい」なんて生返事をした。
川 - )「別れて欲しい」
川 - )「一緒にいても頼って貰えないなら、一緒にいる意味ないだろう?」
なーんも言えなかったね。
居てくれるだけで幸せだったから、苦労とか心配とかかけたくなかったから、幸せにしたくて頑張ってだんだけど。
そういうの、ずっと恥ずかしくて伝えられてなくてね。
何か言わなきゃ、立ち上がらなきゃって考えてるうちに寝ちゃって、起きたらもう夜で、荷物纏めていなくなってたよ。
情けなくて、申し訳なくて、寝転がったまま泣いて、泣いて、泣き疲れて、気づいたら寝てて、起きたら朝になってた。
なんか虚しくなって、仕事も辞めたよ。
手元には金だけ残った。
354
:
◆xSBhltJ66c
:2024/07/20(土) 14:17:19 ID:yQdk9mkE0
◆◆◆
からん、と、アイスコーヒーの氷が溶け、音を立てる。
ζ(゚ー゚*ζ「⋯⋯聞いてよかったんですか?」
軽い気持ちで、聞いていい話だったんだろうか。
('A`)「んふふ、お気遣いどうも」ピン
気遣いは無用、とばかりにデコピンされた。
('A`)「まあ何にせよ、あの経験からお嬢ちゃんに言えることは一つだ」
('A`)「良いことも悪いことも、何をやっても思い通りにいかないんだから、好きにしたらいいんだよ」
ζ(゚ー゚*ζ「えっ、そっち!?」
355
:
◆xSBhltJ66c
:2024/07/20(土) 14:18:23 ID:yQdk9mkE0
('A`)「ん? 他に何かあるかな?」
ζ(゚ー゚*ζ「てっきり、話し合うのが大事だよ、というような方向に進むのかと」
('A`)「それが出来ないからここにいるんだろう?」
そうでした。
('A`)「⋯⋯⋯⋯分かってても出来ないよなぁ」
呆れるように、嘆息するように、呟く。
356
:
◆xSBhltJ66c
:2024/07/20(土) 14:18:56 ID:yQdk9mkE0
('A`)「大切な人には幸せでいて欲しいし、そのためならいくらでも苦労できるんだ」
('A`)「でも、相手も同じ思いだったら?」
('A`)「俺は止められちまうと思って隠して、一人で努力して、結局バレて悲しませだけど⋯⋯」
('A`)「二人で幸せになるためには、相手にも苦労させる弱さが必要なのかもね」
分かんないけどさ、と弱々しく笑う。
ζ(゚ー゚*ζ「酔ってます?」
('A`)「んふふ、だからね、恋愛相談なんか酔わなきゃやってられませんわ」
わざわざ茶化す気もないけど、と笑う。
357
:
◆xSBhltJ66c
:2024/07/20(土) 14:19:20 ID:yQdk9mkE0
ζ(゚ー゚*ζ「でも、ありがとうございます」
なんとなくだけど、やらなきゃいけないことがわかった気がする。
残り少ないアイスコーヒーを飲み干し、立ち上がる。
ζ(゚ー゚*ζ「今日はお世話になりました。それと、酷いこと言ってすいませんでした」
('A`)「んー? なんか言ったっけか、悪いこと」
ζ(゚ー゚*ζ「最悪もう来なければいいとか」
('A`)「はは、流石に冗談だって分かってるよ」
ζ(゚ー゚*ζ「冗談だって分かって貰えると思ってましたけど」
ζ(゚ー゚*ζ「言いたいことは、言うべきだと思ったので」
358
:
◆xSBhltJ66c
:2024/07/20(土) 14:21:14 ID:yQdk9mkE0
('A`)「⋯⋯⋯⋯あー」
('A`)「お嬢ちゃんは、やっぱり頭がいいなぁ」
ζ(゚ー゚*ζ「ふふ、励みになります」
「んじゃ、また二人でおいで」
「ええ、きっと」
.
359
:
◆xSBhltJ66c
:2024/07/20(土) 14:22:09 ID:yQdk9mkE0
◆◆◆
客が店を出ていく姿を見るのが好きだ。
少し重い木のドアがゆっくり開き、外から差す光の中に足を踏み出す姿が、好きなんだ。
その客が笑顔だったら、尚更に。
カランとベルが音を立ててドアが閉まり、店内は静寂につつまれる。
('A`)「⋯⋯⋯⋯お幸せに」
過去に愛した人を思う。
思えば彼女も、俺が家を出るときはニコニコと背中を見送ってくれた。
あの頃は気恥ずかしくて申し訳なかったが、今なら彼女の気持ちもわかる気がする。
送り出す側は、見守ることしか出来ず、だからこそ祈ってしまうのだろう。
('A`)「あの子たちが、幸せでありますように」
酔いのせいか、重くなった瞼を閉じ、呟く。
('A`)「俺も、好きだったよ」
360
:
◆xSBhltJ66c
:2024/07/20(土) 14:23:21 ID:yQdk9mkE0
戻らない日々を思う。
愛した人の幸せを思い、あの頃言えなかったことを、今度は大きな声で言ってみる。
カランッ
('A`)「大好きだったよー!」
ζ(゚ー゚;ζ
(;'A`)
ζ(゚ー゚;ζ「あ、あの、お会計、忘れてて⋯⋯」
('A`)「奢りです」
ζ(゚ー゚;ζ「で、でも」
('A`)「奢りだから」
ζ(゚ー゚;ζ
('A`)「ひとりにしてよぉぉぉぉ!!!」
「すいませんごちそうさまでした!」ヒュンッ三ζ
カランッカランッ
361
:
◆xSBhltJ66c
:2024/07/20(土) 14:24:23 ID:yQdk9mkE0
('A`)
('A`)「⋯⋯」
(ノA`)「⋯⋯⋯⋯」
人生は思い通りにならないことばかりで。
話し合うべきだった、口に出さなきゃよかった、なんて後悔ばっかりで。
それでも。
('A`)「それでも、大好きだったんだよ」
こればっかりは、どうしようもない。
店の外、光の下を歩くあなたが、どうか幸せでありますようにと願いながら。
新しい客を迎えるために、立ち上がった。
362
:
◆xSBhltJ66c
:2024/07/20(土) 14:24:51 ID:yQdk9mkE0
◆◆◆
そんなこんなで。
激動の土曜日を乗り越え、悩みながらも日曜日を越え、なんともう月曜日の朝である。
ζ(゚ー゚*ζ「⋯⋯⋯⋯ねむーい」
登校中はいつだって眠い。
いつもなら、そろそろあの子が声を掛けてくる頃だ。
(;・∀・) ζ(゚ー゚*ζ「おーい」
ζ(゚ー゚*ζ「⋯⋯⋯⋯遠くないかな?」
(;・∀・)「い、いつもー、これくらいです、よ?」
嘘だ。
普段なら、にこにこと走って駆け寄ってきているはずが、今日は気まずそうにゆっくりとこちらへ近づいてくる。
363
:
◆xSBhltJ66c
:2024/07/20(土) 14:25:27 ID:yQdk9mkE0
ζ(゚ー゚*ζ「あーあ、嫌われちゃった」
(;・∀・)「いやいやいやいや、そんなことは全然決して絶対無いですよ!?」
冗談めかして非難すると、焦って走ってきた。
わかりやすくて、とてもよろしい。
ζ(゚ー゚*ζ「はい、おはよう」
(;・∀・)「お、おはよう、ございます」
ぎこちない返事。
なんとなく目を合わせられないまま、しばらく無言で、並んで歩く。
一歩だけ、近づいてみる。
364
:
◆xSBhltJ66c
:2024/07/20(土) 14:25:55 ID:yQdk9mkE0
(*・∀・)「ち、近くないですか?」
ζ(゚ー゚*ζ「駄目かな?」
(*・∀・)「駄目じゃないですけど⋯⋯」
ζ(゚ー゚*ζ「けど?」
(*・∀・)「⋯⋯⋯⋯心臓が持たないので」
ζ(゚ー゚*ζ「ふふ、なにそれ」
365
:
◆xSBhltJ66c
:2024/07/20(土) 14:26:29 ID:yQdk9mkE0
一歩、離れる。
緊張が和らぎ、なんだかいつもの雰囲気だ。
ζ(゚ー゚*ζ「色々と考えたんだけどさ」
なんでもないことのように、切り出してみる。
ζ(゚ー゚*ζ「まだ答えない、という結論になりました」
モララーくんの足が止まる。
( ・∀・)「⋯⋯⋯⋯そ、うですか」
私も止まり、待つ。
366
:
◆xSBhltJ66c
:2024/07/20(土) 14:26:51 ID:yQdk9mkE0
ζ(゚ー゚*ζ「期待を持たせるようなことを言って、こんな答えでごめんね」
ゆっくりとモララーくんが歩き出し、私も並んで歩く。
ζ(゚ー゚*ζ「現実的に考えるとさ、断ったほうがキミのためなんだろうなって思ったんだ」
ζ(゚ー゚*ζ「これから少しずつ会える時間は減るし、その時間でキミには他に好きな子を作る自由もあるし」
ζ(゚ー゚*ζ「それに、遠距離恋愛っていうのは破局しやすいらしいし?」
( ・∀・)「⋯⋯」
無言で俯く彼の手を握る。
ζ(゚ー゚*ζ「でも、やだ」
強く、握る。
ζ(゚ー゚*ζ「キミがいないのは、いやだ」
367
:
◆xSBhltJ66c
:2024/07/20(土) 14:27:57 ID:yQdk9mkE0
ζ(゚ー゚*ζ「キミがきてくれるなら。私はこの先、恋愛とか結婚とか、そういうの全部出来くなってもいい。二年後に、必ず答えを聞きにきて」
.
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