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( ・∀・)「毎日好きと言うようです」
1
:
◆NGYeHpCrH2
:2024/04/24(水) 16:25:54 ID:zoafWSng0
【4月、月曜日】
〜登校中、校門前にて〜
(*・∀・)「おはようございます好きです先輩!」ダダッ
ζ(゚ー゚*ζ「はいはい、おはようねー」
出会ってからの半年間、見かけるたびに好きだと言い続けていた。
〜昼休み、購買にて〜
(*・∀・)「おつかれです、結婚してください!」
ζ(゚ー゚*ζ「だめです、おつかれー」ヒラヒラッ
顔を見るだけで嬉しくて、止まらなくなった。
237
:
◆xSBhltJ66c
:2024/06/11(火) 15:22:15 ID:vuGcRS6E0
少しの、沈黙。
ζ(゚ー゚*ζ「ふうん、本気なんだ」
先輩は受け取ったバラを弄りながら、呟く。
( ・∀・)「⋯⋯⋯⋯はい」
「先輩に、話したいことがたくさんあるんです」
ζ(゚ー゚*ζ「そっか」
先輩は、少し考えたあと。
ζ(゚ー゚*ζ「うん、そうだね」
何かに納得したように頷く。
ζ(゚ー゚*ζ「ちゃんと聞くって言ったもんね」
そして先輩はこちらを一度見て、影のベンチを指差し、言った。
ζ(゚ー゚*ζ「座って、ゆっくり話そうか」
238
:
◆xSBhltJ66c
:2024/06/11(火) 15:25:22 ID:vuGcRS6E0
ベンチへ移動し、並んで座る。
ζ(゚ー゚*ζ「男の人にお花を贈られたの、はじめてかも」
先輩は、受け取ったバラをくるくると回しながら、どことなく嬉しそうだ。
ζ(゚ー゚*ζ「ふふん、キザだね。薔薇なんて」
( ・∀・)「⋯⋯⋯⋯すいません、一本きりで」
俺の心を映し出すように、バラも心なし萎れているように見える。
ζ(゚ー゚*ζ「額のついた花は、一輪、と数えるんだよ」
そっちの方が風情があるでしょ、なんて優しく笑って、余裕の表情だ。
少し悔しい。
ζ(゚ー゚*ζ「それで、何から話してくれるのかな?」
239
:
◆xSBhltJ66c
:2024/06/11(火) 15:26:55 ID:vuGcRS6E0
( ・∀・)「まずは、先輩に謝まらなければいけないことがあります」
ζ(゚ー゚*ζ「許します」
当たり前のように、こちらも見ずに言う。
せめて内容を聞いてからにして欲しい。
ζ(゚ー゚*ζ「キミのことだから、悪気があってやったことではないだろうし」
( ・∀・)「⋯⋯⋯⋯まあ、言うべきでは無いことかな、とも思ったんですけど。色々と用意した段取りがあるのでね、聞いてください」
ζ(゚ー゚*ζ「ふふ、用意したんだ」
( ・∀・)「そりゃもう、寝れなくなるくらいには」
ふふふ、と顔を見合わせて笑う。
240
:
◆xSBhltJ66c
:2024/06/11(火) 15:27:18 ID:vuGcRS6E0
( ・∀・)「実は、先輩が県外に行くって聞いたとき、少しだけ『行かないで欲しい』と思いました」
ζ(゚ー゚*ζ「そりゃそうでしょ」
馬鹿正直だね、と困ったように笑う。
ζ(゚ー゚*ζ「普通ね、仲良い人が居なくなるってなったら、嫌だよ。むしろ、そう思われないほうが寂しいくらい」
( ・∀・)「でも、口に出して言われたら困るでしょ」
ζ(゚ー゚*ζ「まあねぇ」
( ・∀・)「それに、もし先輩が俺のために進学先変えたら、多分一生顔向け出来ないです」
ζ(゚ー゚*ζ「ふふ、いい子だ」
くしゃくしゃ、と、頭を撫でられる。
先輩は俺をデカい犬かなんかだと思っている節があり、褒める時は取り敢えず撫でとけ、と雑な扱いをされる。
それで喜んでしまう自分が単純で困る。
241
:
◆xSBhltJ66c
:2024/06/11(火) 15:28:16 ID:vuGcRS6E0
( ・∀・)「じゃあどうしようか、ということをここ三日ほど、色々考えたんです」
ζ(゚ー゚*ζ「⋯⋯⋯⋯本当、気を使う子だよね、キミは」
頭を撫でる手を止め、ため息を吐く。
( ・∀・)「まず、先輩と同じ学校に進学を考えました」
ζ(゚ー゚*ζ「⋯⋯うん」
( ・∀・)「でも、辞めました」
ζ(゚ー゚*ζ「どうして?」
ぐさり、と頬に指を突きつけられる。
ちょっと痛い。
242
:
◆xSBhltJ66c
:2024/06/11(火) 15:29:25 ID:vuGcRS6E0
( ・∀・)「私学の文系じゃないですか、先輩の進学先」
ζ(゚ー゚*ζ「うん。キミは理系クラスの予定だっけ?」
( ・∀・)「⋯⋯⋯⋯はい。同じ理由で、先輩の進学先の近所に進学、というのも無しです」
頬に刺さっていた指が離れ、ぐしゃぐしゃになった頭を整えるように撫でられる。
ずっと一緒って言ったのに薄情かな、とも思ったが、正解のようだ。
( ・∀・)「じゃあ何が出来るかっていったら、もう背中を押して送り出すか、迎えに行くしかないと思いまして」
ζ(゚ー゚*ζ「キミなら、すぐにでも追いかけてくると思ったけど」
( ・∀・)「気持ちだけなら、そうしたいとこですけど」
現実的には、何もできない。
口に出せずに苦笑した。
243
:
◆xSBhltJ66c
:2024/06/11(火) 15:30:32 ID:vuGcRS6E0
( ・∀・)「進学して、バイトして金貯めて、自分の力で迎えに行けるのが2年後かな、と」
ζ(゚ー゚*ζ「迎えに来られても、私がキミと一緒に帰ってくるとは限らないじゃない?」
そもそも在学中だしねぇ、と茶化される。
( ・∀・)「まあ、それならそれでいいんですよ」
ζ(゚ー゚*ζ「いいんだ」
少しムッとして、撫でる手が乱暴になる。
( ・∀・)「俺が寂しいだけです。振られても、断られても、先輩が笑ってくれたら、いいんです」
手が、止まる。
髪をそっと直し、離れていく。
244
:
◆xSBhltJ66c
:2024/06/11(火) 15:32:30 ID:vuGcRS6E0
( ・∀・)「それに、先輩って地元がここでしょう?」
( ・∀・)「はじめての引越しで辛いことがあっても、誰かが迎えにくると思えば少しは違うかなって」
ζ(゚ー゚*ζ「ふふ、私が引越しくらいで⋯⋯」
余裕そうに笑い、何かに気付いたように、こちらを見る。
ζ(゚ー゚*ζ「モララーくん、キミも誰かに迎えに来て欲しかったの?」
聡い人だなと思う。
少し考えて、答える。
( ・∀・)「先輩と会ってからは、そういうのは無いですけどね。そもそも誰に来てもらうんだ、って話ですし」
笑いかけてみるが、先輩は心配そうな顔のままだ。
本当にもう平気なんだけど、経験上こういうときに弱音を吐かないと絶対逃がしてくれない。
( ・∀・)「⋯⋯⋯まあ、人間関係出来上がってる中に途中から入ってきた俺と、先輩では全然違うんでしょうけど」
245
:
◆xSBhltJ66c
:2024/06/11(火) 15:32:54 ID:vuGcRS6E0
「一番辛いのはアレです」
「帰る場所がないこと」
.
246
:
◆xSBhltJ66c
:2024/06/11(火) 15:35:26 ID:vuGcRS6E0
( ・∀・)「いや、家にはいくらでも帰れるんですけど。なんて言ったらいいのかなぁ⋯⋯。昔居た場所に、自分の居場所がどんどん無くなっていくんですよね」
( ・∀・)「また連絡するね、なんて言ってた友達が一人一人とゆっくり減っていって、ゼロになる」
( ・∀・)「たまにこっちから連絡してみれば、もう友達じゃなくて珍しいお客さんみたいな扱いになってて」
( ・∀・)「⋯⋯⋯⋯そういうのも何回かやれば慣れるもんで。もうどこ行ってもお客さんなんだなって、諦めちゃうんですよ」
ζ(゚ー゚*ζ「⋯⋯⋯⋯」
隣の先輩が、一歩近くに寄ってくれる。
ζ(゚ー゚*ζ「ごめんね、置いていくことになって」
(;・∀・)「わー! 違います違います、先輩が遠くに行っても俺がいますよって話です!」
心配かけないように、先輩がそうならないようにと口に出した言葉が、かえって逆効果だった。
( ・∀・)「どれだけ離れても、先輩の場所はちゃんと後ろで俺が守ってますから!」
ζ(゚ー゚*ζ「本当に、キミは私のことばっかり」
ありがとう、と先輩は小さく微笑んだ。
やっと、安心してくれたようだ。
247
:
◆xSBhltJ66c
:2024/06/11(火) 15:36:14 ID:vuGcRS6E0
ζ(゚ー゚*ζ「⋯⋯⋯⋯ねぇ」
ζ(゚ー゚*ζ「いつか、私が言ったこと、覚えてる?」
優しい声で、語り掛けられる。
( ・∀・)「いやぁ、色々お話しましたから、どれのことやら」
ζ(゚ー゚*ζ「あはは、確かに」
いつも、一緒だった。
たくさんの言葉を交わした。
そのいつもに、終わりが近づいている。
248
:
◆xSBhltJ66c
:2024/06/11(火) 15:37:34 ID:vuGcRS6E0
ζ(゚ー゚*ζ「『結婚しなくてもできること、一緒に全部しよう』って言ったの」
ζ(゚ー゚*ζ「それじゃ、ダメなの?」
( ・∀・)「⋯⋯⋯⋯⋯⋯ダメじゃ、ないです」
( ・∀・)「ダメなわけがないんですけど」
( ・∀・)「それでも、伝えておきたかったんです」
ζ(゚ー゚*ζ「うん」
( ・∀・)「分不相応だってのも、困らせてるのもわかってます。後輩として可愛がって貰ってるのに。いつか恋人に、なんて不純な気持ちで、ずっと一緒にいました」
( ・∀・)「そんなの、ズルじゃないですか。だから、諦めたかったんです、本当は」
ζ(゚ー゚*ζ「⋯⋯⋯⋯うん」
249
:
◆xSBhltJ66c
:2024/06/11(火) 15:38:33 ID:vuGcRS6E0
( ・∀・)「先輩、いつか言ってくれたじゃないですか。告白は、言わされてるうちはダメなんだって。胸を張って、自分から、タイミングを選んでやりなさいって」
( ・∀・)「だから」
( ・∀・)「諦める前に、一度、伝えておきたかったんです」
だって好きなんだ。
ズルしてでもずっと一緒にいたかったんだ。
あなたがもしも俺を好きになってくれたら、なんて、夢みたいなことを思ってた。
250
:
◆xSBhltJ66c
:2024/06/11(火) 15:40:22 ID:vuGcRS6E0
( ・∀・)「先輩、好きです」
( ・∀・)「ずっとずっと好きでした」
( ・∀・)「ほかの言葉なんて思い浮かばないくらいに」
でも、俺じゃダメなんだろうなって、本当はずっと気付いてた。
( ・∀・)「最後の告白です。もう、好きですとか、結婚してくださいとか、そういうことを言って困らせません」
混乱して、熱に浮かされて、考えないようにしていたことが、今になってゆっくりと表に出てきた。
うまく、笑えているだろうか。
( ・∀・)「いつもみたいに。断ってくれて、いいですから」
声が、震えていないだろうか。
( ・∀・)「ちゃんと、諦めます。ただ、俺は、あなたが好きだから」
( ・∀・)「迷惑かもしれないけど、遠くに行っても無くならない、帰る場所はあるって伝えたかったんです」
251
:
◆xSBhltJ66c
:2024/06/11(火) 15:41:23 ID:vuGcRS6E0
もう、心配はかけたくなかった。
何も出来ることがないから。
今の自分みたいにへたったバラ一輪を片手に、未来に迎えに行く、なんて無責任な告白をした。
( ・∀・)「それさえ伝われば、他にはもう、いいです」
ζ(゚ー゚*ζ「⋯⋯⋯⋯そっか」
先輩の顔を見れなかった。
顔を逸らして、無意味に透き通った空を見た。
先輩は、黙って俺の手の上に、その小さな手を重ねた。
252
:
◆xSBhltJ66c
:2024/06/11(火) 15:43:13 ID:vuGcRS6E0
◆◆◆
「こんなに、天気が良くてさ」
「はい」
「空が抜けるように青くて、どこまででも行けそうで」
「⋯⋯はい」
「でも、どこにも行けないのが、嫌になるよね」
「本当ですね」
◆◆◆
253
:
◆xSBhltJ66c
:2024/06/11(火) 15:45:54 ID:vuGcRS6E0
どれくらいの時間だろうか。
穏やかなような、気まずいような、心地良いような不思議な気持ちで。
無言で二人、並んで空を見ていた。
ζ(゚ー゚*ζ「モララーくん」
重ねられた手が、ゆっくりと離れていく。
(;・∀・)「え、えー、はい、まあ、そういうことです」
(;・∀・)「じゃあ、失礼しますね」
言葉はなくとも、渾身のプロポーズが失敗したのだと、じわじわ実感が湧いてくる。
気まずくなり、立ち上がってその場を後にする。
ζ(゚ー゚*ζ「こら」
座っている先輩に手を引かれ、元の位置に戻る。また、横並びである。
顔が見れない。
ζ(゚ー゚*ζ「私から逃げようとするのが、キミの悪いところだよ」
254
:
◆xSBhltJ66c
:2024/06/11(火) 15:46:15 ID:vuGcRS6E0
動けなくなっていると、肩へ先輩が倒れ込んでくる。
( ・∀・)「!?」
ζ(゚ー゚*ζ「そして私の悪いところは、素直になれないところだね」
( ・∀・)「そ、そうなんですか?」
ζ(゚ー゚*ζ「そうなんです、実はね」
くすくすと、安心したように笑う。
255
:
◆xSBhltJ66c
:2024/06/11(火) 15:47:58 ID:vuGcRS6E0
ζ(゚ー゚*ζ「今日さ」
ζ(゚ー゚*ζ「行かないで、って言われると思ってたの」
( ・∀・)「⋯⋯⋯⋯言いませんよ。それだけは、絶対」
ζ(゚ー゚*ζ「ふふ、ありがとう。そう言ってくれるとも、思ってたよ」
256
:
◆xSBhltJ66c
:2024/06/11(火) 15:49:33 ID:vuGcRS6E0
ζ(゚ー゚*ζ「ごめんね、信じてあげられなくて」
( ・∀・)「いえ、そんな⋯⋯」
ζ(゚ー゚*ζ「キミを置いて一人で遠くに行くのも、許してくれるって分かってて謝るのも、素直じゃないのも。ぜんぶ、ぜんぶごめんね」
( ・∀・)「そんなの、謝ることじゃないですよ。むしろ、気にしてくれるのが嬉しいくらいです」
ζ(゚ー゚*ζ「ありがとう。私も、同じ気持ちだからね」
257
:
◆xSBhltJ66c
:2024/06/11(火) 15:50:39 ID:vuGcRS6E0
ζ(゚ー゚*ζ「自分はずるいとか、何もできないとか。それでも、一緒に居たいとか。同じ気持ちだからね」
ζ(゚ー゚*ζ「キミほど素直に言えないけど、キミを大事に思ってるよ」
.
258
:
◆xSBhltJ66c
:2024/06/11(火) 15:52:11 ID:vuGcRS6E0
嬉しいけど。多分、先輩の大事と、俺の好きは、少し違うんだろうな。
ζ(゚ー゚*ζ「ちゃんと、考えるから」
( ・∀・)「⋯⋯はい」
ζ(゚ー゚*ζ「あ、信じてないね」
拗ねるような声。
(;・∀・)「いやいや、信じてます、信じてますよ!」
ζ(゚ー゚*ζ「まあ、私も疑っちゃったし。こういうところもお互い様かなぁ」
考えるような、声。
259
:
◆xSBhltJ66c
:2024/06/11(火) 15:53:17 ID:vuGcRS6E0
(;・∀・)「信じてますけど! こういうのって即決で答えが出ない時点で、それがもう答えみたいなもんじゃないですか!」
先輩の声を聞くと、自分の暴走を自覚して、逃げ出したくなることがある。
情けなくて、涙が出そうなのを必死で堪えていた。
ζ(゚ー゚*ζ「モララーくん、あのね」
(;・∀・)「気付いてるんですからね、先輩が俺のこと、デカい犬かなんかだと思ってること!」
ζ(゚ー゚*ζ「モララーくん」
(;・∀・)「あーもう、帰りますね俺! 心配しなくてもちゃんと諦めますから! 明日からまたよろしくお願いします!」
ζ(゚ー゚*ζ「ちょっと」
胸元を掴まれ、引き寄せられる。
先輩が近づき、その唇が、俺の頬に触れる。
260
:
◆xSBhltJ66c
:2024/06/11(火) 15:53:40 ID:vuGcRS6E0
ζ(゚ー゚*ζ「ちゃんと、考えるって、言ってるんだけど」
.
261
:
◆xSBhltJ66c
:2024/06/11(火) 15:55:00 ID:vuGcRS6E0
耳元で、声がする。
( ・∀・)「⋯⋯⋯⋯?」
優しい匂いがする。
あたまが、働かない。言葉の意味を、遅れて理解する。
ζ(゚ー゚*ζ「あのね、そもそも、誰から贈られた花でも喜んで受け取るなんて、思わないでね」
( ・∀・)「⋯⋯⋯⋯え、え?」
ζ(゚ー゚*ζ「一人にしたら悪いなとか、少し目を離した隙に成長したなぁとか、これから先離れたくないなぁとか、色々、色々、色々思ってるの、私も」
( ・∀・)「せ、せんぱい?」
ζ(゚ー゚*ζ「ちゃんと、考えるから」
突き放される。
少し離れたことで、先輩の顔が見えるようになる。
口元を抑えた先輩は、バラのように真っ赤だった。
262
:
◆xSBhltJ66c
:2024/06/11(火) 15:56:30 ID:vuGcRS6E0
ζ(゚ー゚*ζ「割と、前向きに、考えているから。いい子で待っているように」
大事そうにバラを一輪携えて、先輩は後ずさる。
ζ(゚ー゚*ζ「あとね。大事なものは、一つあればいいから。どんな結果になっても、百輪の薔薇なんてなくても、未来の私を迎えに来てね」
じりじりと、後ずさって。
ζ(゚ー゚*ζ「じゃ、じゃあ、そういうことだから」
帰ってしまった。
( ・∀・)「え?」
( ・∀・)「え?」
(*・∀・)「⋯⋯⋯⋯え!?」
263
:
◆xSBhltJ66c
:2024/06/11(火) 15:57:35 ID:vuGcRS6E0
初夏だった。
空に吹き抜ける風が頬を撫でる。
頬の微かな湿り気を強く感じた。
強気だった先輩がだんだん弱々しくなっていく姿を思い返して、今日の俺もこんな感じだったのかな、なんて他人事みたいに考えていた。
いつものように、俺には先輩の心がわからなくて。
いつもと違って、先輩には余裕が無さそうだった。
そして、いつもの日常が、終わって。
いつもと違う、日常が始まった気がする。
( ・∀・)いつもと違う、ようです. 完
264
:
◆xSBhltJ66c
:2024/06/11(火) 16:04:25 ID:vuGcRS6E0
別なお話も書きたいんだけどね、面白そうなネタが降ってきたので、書きました。
もう一話だけ続きます、難産なので夏の間にもう一話来るかも、くらいに思っておいてください。
乙とか読んだよとか、書いてもらえると嬉しいです。
もちろん読んでもらえるだけでもうれしいです。
265
:
名無しさん
:2024/06/11(火) 19:57:33 ID:TNKv7FQE0
乙乙乙
266
:
名無しさん
:2024/06/11(火) 22:10:35 ID:NPwikQL60
ニヤニヤしてまう
267
:
名無しさん
:2024/06/13(木) 22:44:52 ID:8cDJBd.20
乙乙
大事にしたいと思ってる相手に対しても実際には理想像を押し付けていた、みたいなことありがちだからこそ、
言葉にして伝え合う姿勢をとるこの二人それぞれをとても好ましく思ってる
268
:
名無しさん
:2024/06/16(日) 01:22:34 ID:V8e3gcCY0
相変わらず可愛い二人だけど、着実に進んでるの良き…。
また書いてくれたの嬉しい!次も楽しみにしてる!乙!
269
:
名無しさん
:2024/06/17(月) 23:35:43 ID:zkhj84Io0
おつおつ
270
:
◆xSBhltJ66c
:2024/06/22(土) 21:53:23 ID:p.SgACmw0
すいません、最近サボってYouTube見てました。
配信中のGTA実況がめちゃくちゃ面白かったので、布教の意味を込めて、どんな話を見ていたのかをちょっとだけブーン系にしてみたので投下します。
「毎日好き」の続きじゃなくてごめんよ。
271
:
◆xSBhltJ66c
:2024/06/22(土) 21:54:02 ID:p.SgACmw0
これは、幸せを求めるパン屋さんのお話。
o川*゚ー゚)o生徒会パン屋さんのようです(-@∀@)
◆◆◆
どうもみなさん、病弱美少女中学生です!
o川*゚ー゚)o
『生徒会パン屋さん』というお店でバイトリーダーとして日々働いています。
夢はラプンツェルのように引き篭もって、素敵なパンをお客さんに届けること!
毎日お店でパンを捏ね、訪れたお客さんの接客をし、たまに店長と一緒に営業に行ったりします。
犯罪率がめちゃくちゃ高くてヤバいこのロスサントスで、最高のパン屋さんになるぞ!
272
:
◆xSBhltJ66c
:2024/06/22(土) 21:54:31 ID:p.SgACmw0
◇◇◇
どうもみなさん、マッドサイエンティストです。
(-@∀@)
『生徒会パン屋さん』というお店の店長と、『公務員』の二足の草鞋で日々働いています。
夢は自らの手で作った麻薬入りパンで、食べた人皆の能力を引き上げ、幸せにすること。
まだパン屋さんに並ぶ商品に麻薬は使っていないけど、いつか最高の麻薬が作れたらいいな。
新しいバイトにはバレないように、夢のために今日も頑張るぞ!
273
:
◆xSBhltJ66c
:2024/06/22(土) 21:54:56 ID:p.SgACmw0
◆◆◆
出会いは少し、最悪だった。
o川*゚ー゚)o「田舎からパン屋さんになるためだけに出てきました働かせてください!」ハヤクチッ
(-@∀@)「あー⋯⋯まだ立ち上げたばかりのお店だからねぇ。働く人からは入店料を貰ってるんですよ」
o川*゚ー゚)o「嘘だ!」
(-@∀@)「嘘じゃない!」
o川*゚ー゚)o「じゃあ皆払ってるの?」
(-@∀@)「払っ⋯⋯てる⋯⋯けど、お金の話は汚いからね、あんまりしないほうが良いよね、うん」
o川*゚ー゚)o「じゃあパン屋さん紹介してくれた先輩に連絡するね」
(;-@∀@)「えっ!? 私連絡先教わってない⋯⋯」
o川*゚ー゚)o「うぷぷ、信用されてないんだね」
(-@∀@)
(-@∀@)「そんな、そんなに言うなら今日は入店料はいらないです」
274
:
◆xSBhltJ66c
:2024/06/22(土) 21:57:58 ID:p.SgACmw0
ーーーでも、原付二人乗りで営業に行ったり。
o川*゚ー゚)o「パン屋さんゴーゴー!」
(*-@∀@)「パン屋さんゴーゴー!」
o川*゚ー゚)o「パン屋さんゴーゴーゴー!」(*-@∀@)
ーーー制服作ったり。
o川*゚ー゚)o「デザインできたよ! 神戸屋ベーカリーみたいで素敵でしょ?」
(;-@∀@)「このヒラヒラ、私も着るんですよねぇ」
o川*゚ー゚)o「だめ?」
(-@∀@)「⋯⋯よし、着ましょう!」
275
:
◆xSBhltJ66c
:2024/06/22(土) 21:58:59 ID:p.SgACmw0
ーーー怪我して、病院行ったり。
o川*゚ー゚)o「キューちゃん5万5千円しかない⋯⋯」
(-@∀@)「私も全財産で5万8千円だ。合わせて10万、なんとか足りるかなぁ⋯⋯」
o川*゚ー゚)o「え、キューちゃんの怪我なのに奢ってくれるの?」
(-@∀@)「奢りっていうかワリカンだけども。仕事中の怪我だからねぇ」
(*゚ー゚)「⋯⋯人情話されると悪いことしてる気になるなぁ」←医者
o川*゚ー゚)o「⋯⋯ああ痛い、痛い! 急に痛みだしたなー、これは医療ミスかも!」チラッ
(-@∀@)「パン屋さん開いたばっかりでお金がないけど! なけなしの10万で足りるかなー!」チラッ
(*゚ー゚)「ホント勘弁してくんないかなぁ」
276
:
◆xSBhltJ66c
:2024/06/22(土) 22:00:16 ID:p.SgACmw0
ーーーちょっと、仲良くなれたと、思う。
o川*゚ー゚)o「キューちゃん色々覚えたし、パン屋のラプンツェルとしてお店で頑張るね」
(-@∀@)「www」
(-@∀@)「でも、ラプンツェルはちょっと違うんじゃない? 誰かが君を閉じ込めたりはしないから。楽しくやろうよ」
o川*゚ー゚)o「うん。でも、天岩戸とか、そっちはあんまりかわいくないしなぁ⋯⋯」
(;-@∀@)「そういうんじゃなくて、ね」
277
:
◆xSBhltJ66c
:2024/06/22(土) 22:01:05 ID:p.SgACmw0
◇◇◇
出会った頃は、自分の夢だけ見てた。
(-@∀@)「私さぁ、麻薬入りパンを売りたいんだけど」
(´・ω・`)「⋯⋯これは噂だけどね。ゴミ捨て場とか、麻薬被害者からね、麻薬レシピが手に入ることがあるよ」
◇◇◇
ーーー色々な悪事に、加害者として被害者として巻き込まれた。
(; ^ω^)「いやー、今回は冤罪だったみたいでホント申し訳ない」←善良な警官
(♯-@∀@)「ホントですよ。ウチか弱い学生バイトも雇ってるんだからさあ」←今回は冤罪
(♯-@∀@)「私相手だったら許すわ。その子にはやめてよねぇ!!」
( ^ω^)「ちなみにその学生バイトさんには手ぇ出してないですよね?」
(♯-@∀@)「手ぇ出してるってどういう言い草だ!」
( ^ω^) wwwww
278
:
◆xSBhltJ66c
:2024/06/22(土) 22:02:34 ID:p.SgACmw0
◇◇◇
ーーーいつのまにかアリバイ作りに必死になって。
『お店に血痕があってね、心配になってね、電話したの』
(-@∀@)「あー、それはお客さんが乱闘しちゃったやつだねー。大丈夫、私は『そっちでは』血を流してないから」
『「そっちでは」!? 大丈夫?』
(;-@∀@)「あー、大丈夫大丈夫、資金集めのためにバイトしててね」
『うん、聞いたよ。資金集めのために公務員してるって。キューちゃんにもできることがあったらゆってね』
(-@∀@)
『アサピーさん、気をつけてね。さようなら、ばいばい』
(-@∀@)「ばいばーいっ」ピッ
( ゚∀゚)「あ、終わりました?」
( ゚∀゚)「さあ⋯⋯共犯になったわけで」
( ゚∀゚)「ようこそ、麻薬カルテルへ」
279
:
◆xSBhltJ66c
:2024/06/22(土) 22:03:53 ID:p.SgACmw0
◇◇◇
ーーーちょっと、仲良くなれたと、思う。
(*-@∀@)「見てください、あの黄色いヤツ⋯⋯」
o川*゚ー゚)o「パン屋さんの車!? 購入したの?」
(*-@∀@)「もちろんですよ」
o川*゚ー゚)o「それで怪しいバイトやってたんだ」
(;-@∀@)「怪しくないよ、普通にタクシー運転手やってました」
o川*゚ー゚)o「そうなんだ。怖いバイトして、怪我とかしてるのかなと思ってた」
(-@∀@)「いや、いやいや、そんなことないですよ」
280
:
◆xSBhltJ66c
:2024/06/22(土) 22:04:34 ID:p.SgACmw0
◇◆◇
二人なら、夜のドライブも楽しいしさ。
o川*゚ー゚)o「これアサピーさんのやつ?」
(-@∀@)「ん?なに?」
o川*゚ー゚)o「これ今、ダッシュボードの中にメモが⋯⋯」
(-@∀@)「ああ⋯⋯そうそうそう。なんか色々と、パンのレシピとか必要だなーって思ってて。殴り書きみたいなかんじで」
(-@∀@)「あーこれレシピね、置いてて、ダッシュボードの中にね」
o川*゚ー゚)o
o川*゚ー゚)o「⋯⋯⋯⋯」
o川*゚ー゚)o「はーい」
281
:
◆xSBhltJ66c
:2024/06/22(土) 22:05:35 ID:p.SgACmw0
◆◇◆
二人でも、店内で夢を語るのが楽しかった。
(-@∀@)「今の車も凄く良いけど、生徒会の皆で旅行とか行きたいしね」
o川*゚ー゚)o「行きたい!」
o川*゚ー゚)o「今日海の写真上がってた。救急隊の皆で海に行ったってハインさんに自慢された」
(-@∀@)「ええー、ズル〜!」
o川*゚ー゚)o「キューちゃんも豪華客船乗りたい!」
(-@∀@)「豪華客船に負けられないしね。それこそ飛行機で旅とか」
o川*゚ー゚)o「飛行機!?」
(-@∀@)「絶対楽しいよ。生徒会パン屋最高っていうのを見せつけていきたい!」
(-@∀@)「皆で楽しい旅行してさ」
o川*゚ー゚)o「夢が膨らんでくんねぇ」
(-@∀@)「ほんとですねぇ」
282
:
◆xSBhltJ66c
:2024/06/22(土) 22:06:43 ID:p.SgACmw0
◆◆◆
ーーーだからこそ、誰にも言えない言葉が増えてきて。
o川*゚ー゚)o「⋯⋯最近、サイレンが鳴るとさ」
o川*゚ー゚)o「アサピーさんじゃないかって、不安なの」
◇◇◇
ーーーだからこそ、共犯者とも本音で話せるようになった。
( ゚∀゚)「お前さ。麻薬カルテル、続けたい?」
(-@∀@)「⋯⋯まず、ね。もっとパン屋をデカくしたい」
(-@∀@)「ヘリでパン屋を宣伝したり、従業員みんなで旅行したり⋯⋯」
(-@∀@)「それこそ飛行機とかあったら、楽しいと思うんだよ」
( ゚∀゚)「⋯⋯」
(-@∀@)「⋯⋯今のまま普通にパンだけ売って『頑張って働いて終わったな』ってなるのは、ちょっと寂しいなって思ってるんだよね」
(-@∀@)「だからもっとお金は欲しいとは思ってる」
( ゚∀゚)「⋯⋯金がないと、それは全部はできないね」
(-@∀@)「もうちょっと楽しみたいなって思ってるから」
(-@∀@)「この街を」
283
:
◆xSBhltJ66c
:2024/06/22(土) 22:07:57 ID:p.SgACmw0
◆◆◆
o川*゚ー゚)o「キューちゃんがお祈り出来るのは、みんなにキケンが無いように⋯⋯」
o川*゚ー゚)o「カミサマ」
o川*゚ー゚)o「みんなを守ってください」
これは、幸せを求めるパン屋さんのお話。
o川*゚ー゚)o生徒会パン屋さんのようです(-@∀@) 完.
284
:
◆xSBhltJ66c
:2024/06/22(土) 22:10:58 ID:p.SgACmw0
おっす、インターネットのオタクくんたち、見てるかな?
川 ゚ -゚)どうするどうなるめちゃかわJK委員長のようです
私はめちゃかわJK委員長、犯罪だらけのロスサントスに現れた一筋の光。
高校2年生も6周年を迎えたプロのJKたる私が、この街で何をしているかわかるかな?
(,,゚Д゚)「バイトちゃん、手も動かしてね」
川 ゚ -゚)「うっす、社長。へへへ、勿論ですよ」
答えはなんと、銃の密造でーす!
川 ゚ -゚)「どうしてこうなった?」ボソッ
現在地、謎の倉庫。
この街に来て三十分も経たずに反社(仮)の下働きをしています。
なんで反社(仮)かって、本人たちが反社じゃないって言い張るからです。
⌒*リ´・-・リ「どうしタ、具合悪いカ?」
片言の先輩はちょう優しい。
(,,゚Д゚)「ムリすんなよー」
明らかギャングな社長も優しい。
【+ 】ゞ゚)「ゆっくり覚えたら良いですよ」
私をここに連れてきた元凶も優しい。
コイツ何故私をここに連れてきたんだ!
⋯⋯⋯⋯私が「え〜、社長さんと知り合いなんですか、すご〜い」とか言って無理矢理ついてきたからだった。
ちくしょう、パパ活して美味い飯食いたかっただけなのに。
( <●><●>)「あれ、委員長ギャングになったんですか」
川 #゚ -゚)「やっぱりギャングじゃねぇか!」
(,,゚Д゚)「「ははははは!」」【+ 】ゞ゚)
笑ってんじゃねえよ、絶対逃げ出してやるからな!
完.
285
:
◆xSBhltJ66c
:2024/06/22(土) 22:11:25 ID:p.SgACmw0
元ネタはにじさんじGTA、配役は以下です。
※二次創作だからところどころ違う部分もあります。
o川*゚ー゚)o 周防サンゴ(善良パン屋さん)視点
(-@∀@) レオス・ヴィンセント(パン屋さん・薬の作成者)視点
川 ゚ -゚) 月ノ美兎(パパ活JK)視点
そんな感じで「にじさんじGTA」とか、「生徒会パン屋さん」で日々検索してました。
ブーン系民はインターネットの住人だからメジャーどころの動画は皆が見ている気もする。
逆にインターネットの住人だからこそ実況動画とか避けてそうな気もするけど、面白かったから紹介だよ。
興味ない人には興味ない話かもしれないけど、楽しい話は分け合いたいからね。
実況配信だからストーリー期待するのはちょっと違うんだけど、これまでが凄く良くてね、気になったら切り抜き動画(長い配信の面白いところだけ切り取った動画)だけでも見てみると楽しいですよ。
オチがつかずに終わる可能性もあるけど、それ込みで楽しんでました。
警察視点、ギャング視点、ラーメン屋さん視点、うんち屋さん視点とかいろいろあって見切れないので、○○さんのこういうシーンがよかったよ、とかあったら知りたいです。
ちなみに本日6/22、22:00から 川 ゚ -゚)『チキチキ! 半グレコロシアム〜優勝賞金5,000万円〜』が配信予定らしいです。
どうやって成り上がったんでしょうね。
ちなみに、「毎日好き」進捗は6割くらいです。
ゆっくり待っててください。
286
:
◆xSBhltJ66c
:2024/06/22(土) 22:15:56 ID:p.SgACmw0
追伸、乙や感想ありがとう、とってもとっても嬉しいです。
頑張ります。
暑さに負けずに待っててください。
287
:
名無しさん
:2024/06/22(土) 23:45:30 ID:3uZIo7Zk0
おつ
288
:
名無しさん
:2024/06/22(土) 23:48:11 ID:a/Wepe9w0
乙
GTAってなんぞ?と思ったエセネット民だが楽しめた
ダラーと見続けたい会話がよかった。副業系公務員好き
289
:
◆xSBhltJ66c
:2024/06/23(日) 00:21:26 ID:f71Qqxoc0
>>287
おつありがとう。
>>288
ありがとう、嬉しいです。そして説明不足でごめんね。
GTA(グランド・セフト・オート)っていうゲームがあって、そのゲームではあらゆる犯罪行為や、警察として犯罪を取り締まる行為、加えてお店屋さんだったりをロールプレイできるんだ。
面白いのが、同じ街の中、同時にそれぞれが「自分の視点から」ゲームプレイを配信してること。
リアルタイム01:30
o川*゚ー゚)o パン屋さんにいて、お客さんとお話し中
(-@∀@) 山奥で密造仲間と麻薬の原材料発見
川 ゚ -゚) コンビニでパパに奢らせちゃおw
リアルタイム02:00
o川*゚ー゚)o 車の音が聞こえたからお出迎えしよう
(-@∀@) パン屋さんが近いから密造仲間との無線切らなきゃ⋯⋯
川 ゚ -゚) 違うんすよ、コンビニ強盗とかしてないっすよ、マジですマジマジ
みたいなお話が繰り広げられてるんだ。
当然、自分以外がどこで何してたかなんてわからないからすれ違いも起きたり。
作中の会話内容は8割がそのままで、この例や内心描写だけ作り話なので、気になったらネタ元の動画もちょろっと見てみると楽しいかもです。
切り抜き動画っていう、面白い部分だけ切り取って数分〜数十分の動画もあったりします。
290
:
名無しさん
:2024/06/25(火) 00:33:31 ID:Sj1x2yto0
乙!GTAってただ人を撃つだけのゲームだと思ってたから自分にとっては凄く新鮮だった。
Vはあんまり知らなかったけど面白そうだし見てみる。紹介してくれてありがとう!
291
:
◆xSBhltJ66c
:2024/06/25(火) 23:00:22 ID:lX5r9EEA0
>>290
こちらこそ読んでくれてありがとう。
自分が面白かったことの紹介兼文章の練習でしたが、優しい言葉が貰えてうれしいです。
練習で、
・1レスだけの話
・パン屋さんの話(短編くらい)
・麻薬カルテルの話(短編くらい)
が出来上がったので、「なんか自作品の完成まで時間空きそうだな……」って思ったときに投下します。
292
:
◆xSBhltJ66c
:2024/06/25(火) 23:05:23 ID:lX5r9EEA0
かつてはおもちゃ屋の社長であった私も脱サラし、このロスサントスでラーメン屋を始めた。
(´・_ゝ・`)ラーメン屋さんは大忙しのようです
お客様を思い、一人厨房で調理するこの時間が好きだ。
「今何してんスか、警察辞めて?」
客席から漏れ聞こえる会話にに耳を傾けながら、思う。
「警察辞めてから? んーと、この世の悪いこと全部してますよ」
……なんですと?
「全然捕まってないスよね、でも」
「え? うん、なんか警察無能なんスよね」
(´・_ゝ・`) wwwww
ああ、こういう話を聞くと、本当に思う。
(´・_ゝ・`)「最高の店だ」
私の店は、最高だ。
開店初日には、店の前で爆発事故が起こり八人が死亡した。
毎日がとても刺激的で、これからも事件が起こり続けることを願って、完成したラーメンを客席へと運んだ。
善人も悪人も、おいしいものを前にしたときの笑顔は同じだな、と嬉しくなった。
完.
293
:
◆xSBhltJ66c
:2024/06/25(火) 23:12:51 ID:lX5r9EEA0
(´・_ゝ・`) 加賀美ハヤトさんという方がモデルでした。
パン屋さんと違って悪事はせず、真っ向からラーメンだけで勝負していたようです。
今日の投下は終わりです、出来れば「毎日好き」の続きはちょっとずつ進んでます。
294
:
名無しさん
:2024/06/26(水) 12:26:50 ID:.dGZXTkw0
乙乙
1レスが濃い
295
:
◆xSBhltJ66c
:2024/07/09(火) 15:31:24 ID:ggrxUHDw0
お久しぶりです。
完成のめどが立ちました、もうちょっと遂行したら続きを投下します、数日ください。
今日は練習用で作った、にじGTAの短編を投下していきます。
296
:
◆xSBhltJ66c
:2024/07/09(火) 15:32:16 ID:ggrxUHDw0
(-@∀@)ふたりはひみつのようですo川*゚ー゚)o
【生徒会パン屋さん・店内】
o川*゚ー゚)o「パンにローズマリー入れてるの?」
o川*゚ー゚)o「素敵だねぇ」
本当に、素敵だと思ったの。
o川*゚ー゚)o「ここ、お花とかあるの?」
o川*゚ー゚)o「お花摘みに行けるなら、行きたい!」
力になりたいと、思ったんだよ。
297
:
◆xSBhltJ66c
:2024/07/09(火) 15:34:16 ID:ggrxUHDw0
(-@∀@)「またその内⋯⋯今度、行こうね」
(-@∀@)「遠いところにあってね、めちゃくちゃ山道だから」
凄く忙しそうでさ、困らせちゃうかなって、思ったけどさ。
o川*゚ー゚)o「キューちゃん、ハイジとか見るの好きだし、お花摘むの好きだからさ」
o川*゚ー゚)o「お花摘む仕事あったら教えてね」
(-@∀@)「うん、わかった」
(-@∀@)「 ⋯⋯是非とも、ね」
一緒に行くって約束、したんだ。
凄く嬉しかったの。
298
:
◆xSBhltJ66c
:2024/07/09(火) 15:35:55 ID:ggrxUHDw0
◇◇◇
【麻薬カルテル『ENIGMA』拠点】
最初はギスギスしていた麻薬カルテルも、次第に打ち解けてきた。
ニンテンドーダイレクトを見ながら作戦会議なんてするほどに。
|゚ノ ^∀^)「あ、電話かかってきましたわ」
( ゚∀゚)「任天堂からだw」
(-@∀@)「怒られるよw」
パン屋さんもお休みだし、今日一日は研究に使うつもりでいた。
ミセ*゚ー゚)リ「はい差し入れ、ノンアルでーす」
( ゚∀゚)「あざっす」
(-@∀@)「助かるー」
喉を潤しながら、備品リストを眺める。
ああ、もう少しで新製品が作れそうかな、なんて。
|゚ノ ^∀^)「キュートさんから呼ばれたんで行ってきます」
299
:
◆xSBhltJ66c
:2024/07/09(火) 15:37:22 ID:ggrxUHDw0
(-@∀@)
(-@∀@)「今」
(-@∀@)「だっ誰に、呼ばれたって言った⋯⋯?」
(-@∀@)「キュ、キュー⋯⋯」
|゚ノ; ^∀^)「キュートさんです」
なんでその名前がここで出るんだ。
ミセ*゚ー゚)リ「⋯⋯? 大丈夫?」
よっぽど酷い顔をしていたのだろう、ミセリさんが心配しているのがわかる。
ミセ*゚ー゚)リ「キューちゃん、普段タクシーとか使わないの?」
(;-@∀@)「使わない、そもそも出勤の連絡も来てない」
ミセ;゚ー゚)リ「えっ?」
(;-@∀@)「今連絡したら、ここにいることがバレるから連絡も取れないなって考えてました」
300
:
◆xSBhltJ66c
:2024/07/09(火) 15:38:47 ID:ggrxUHDw0
( ゚∀゚)「どうしたどうした」
あまりの動揺に、ボスまで心配しだす。
ミセ;゚ー゚)リ「キューちゃん今日、出勤の連絡無かったって」
( ゚∀゚)「まあまあまあ、今来たんじゃないすか?」
ミセリさんの泣きそうな声に対し、ボスが答える。
楽観的な内容ながら、その声色は気遣いに溢れていた。
(-@∀@)「いや、タクシーの使い方も教えてないし、ずっとパンを捏ねるか移動販売だったから」
( ゚∀゚)「箱入りなんだ」
(-@∀@)「そう、ずっと箱入り」
ミセ*゚ー゚)リ「ちょっと調べたらわかることだけど、心配だよね⋯⋯」
( ゚∀゚)「まあ、終わったらレモナさんに連絡貰おう」
301
:
◆xSBhltJ66c
:2024/07/09(火) 15:39:28 ID:ggrxUHDw0
◆◆◆
花なんか、ほんとは咲いてないのかもと思ったんだよ?
でも、よかった。
アサピーさんは嘘はついていなかったみたいだ。
アサピーさんなんだか頑張ってるみたいだからさ、無理してほしくないんだよね。
でも、そうもいかないでしょ?
302
:
◆xSBhltJ66c
:2024/07/09(火) 15:39:52 ID:ggrxUHDw0
◇◇◇
【麻薬カルテル『ENIGMA』拠点】
数分も経たずに、その電話は掛かってきた。
『ハインです、今パン屋に来たんだけど』
兼業でパン屋に籍を置く、ハインさんからだ。
パン屋になる前からの付き合いで、頭の上がらない相手である。
『キューちゃんから今ね、ローズマリーがうんたらって聞いて』
(-@∀@)「ローズマリー⋯⋯?」
『変なこと教えてない?』
(;-@∀@)「いやなんにも教えてない!ほんとに」
『あたしはあれだよ、「手伝えない」からね』
(;-@∀@)「私は」
(;-@∀@)「なにも、ほんとに、言ってないし」
303
:
◆xSBhltJ66c
:2024/07/09(火) 15:41:49 ID:ggrxUHDw0
『キューちゃんローズマリー取って帰ってくるって話だけど』
『大丈夫だよね?』
(;-@∀@)「大丈夫⋯⋯」
電話しながら、地図を見る。
山には、昨日まで表示されていなかった花の表示がある。
⋯⋯この花、麻薬の原材料じゃないのか!?
(;-@∀@)「いや、とりあえず向かいます」
『うん。タクシーで帰るって話だから、パン屋戻ったげて』
304
:
◆xSBhltJ66c
:2024/07/09(火) 15:42:22 ID:ggrxUHDw0
(;-@∀@)「ごめん、緊急事態。パンにローズマリーとかリラックス効果のあるお花を使ってたんだけど、一人でハッピーフラワーの群生地行っちゃったみたいで」
※ハッピーフラワー:麻薬の原材料
( ゚∀゚)「あー、それでレモナさん呼ばれた感じ?」
ミセ;゚ー゚)リ「大丈夫、警察とか?」
(;-@∀@)「いや、電話ができてるから捕まってないはず⋯⋯」
( ゚∀゚)「いい、いい、一回帰れ!」
ミセ;゚ー゚)リ「大丈夫、送ろうか?」
(;-@∀@)「いや、大丈夫、車で来てるから⋯⋯」
305
:
◆xSBhltJ66c
:2024/07/09(火) 15:44:04 ID:ggrxUHDw0
◇◇◇
【アジト前・二人】
(;-@∀@)「車がない!」
ミセ;゚ー゚)リ「レッカーされちゃったんだ⋯⋯」
(;-@∀@)「レッカー!? そんなんあんの!?」
ミセ;゚ー゚)リ「いいよもう、乗っていきな! 私の車早いから送るよ!」
(;-@∀@)「ごめん、恩にきます!」
306
:
◆xSBhltJ66c
:2024/07/09(火) 15:44:41 ID:ggrxUHDw0
◇◇◇
【車内・二人】
(;-@∀@)「キュートくんに電話かけます!」
ミセ;゚ー゚)リ「いいから早くかけな!」
出ろ、出ろ、出ろ⋯⋯繋がった!
(;-@∀@)「キュートくん今日出勤した?」
『今日出勤のとき道間違えちゃってね、そしたら地図にアサピーさんの言ってた花のマークがあって、そこに行ってみた!』
⋯⋯⋯⋯嘘だろ。
307
:
◆xSBhltJ66c
:2024/07/09(火) 15:45:16 ID:ggrxUHDw0
『でも重くて積めなかったから、みんなでピクニックに行こうね』
.
308
:
◆xSBhltJ66c
:2024/07/09(火) 15:46:49 ID:ggrxUHDw0
え?
(;-@∀@)「あー、今、その花持ってる?」
『んーん、重くて積めなかったの。なんか重いって⋯⋯』
『パンいっぱい持ってたから!』
よかった、本当によかった!
(;-@∀@)「そっか、大変だったねぇ⋯⋯」
『でね、すぐ出勤したいんだけど⋯⋯⋯⋯』
309
:
◆xSBhltJ66c
:2024/07/09(火) 15:47:26 ID:ggrxUHDw0
■■■
【車内・二人】
合流後。
店にキューちゃんを一人で残し、しゃーないからアサピーのレッカー車を取りに市役所へ向かっていた。
从 ゚∀从
この街で生きる以上、どうしたって後ろ暗いところはできる。
だとしても、今回キューちゃんを巻き込んだことは許せなかった。
許せなかった、のだが。
(;-@∀@)『ハインさん今日一日、医者業務にキュートさん連れて行けませんか?』
合流してからのコイツの狼狽えようといったら、見てられん。
ここまで過保護やったか、コイツ?
从 ゚∀从「怪しいことは、してないんだもんね?」
運転しながら、問いかけてみる。
(-@∀@)「してないです」
おう、そんならもっと胸張って言えや。
310
:
◆xSBhltJ66c
:2024/07/09(火) 15:48:18 ID:ggrxUHDw0
(-@∀@)「ただ、その⋯⋯なんか⋯⋯人質になった時もそうなんだけど」
从 ゚∀从「なんや」
(-@∀@)「言動が怪しまれやすいのかな。そもそも、私自身が」
从 ゚∀从「ははっ」
本気で困ってるのがウケるな。
いや、ウケてる場合と違うんやけど。
311
:
◆xSBhltJ66c
:2024/07/09(火) 15:48:45 ID:ggrxUHDw0
从 ゚∀从「⋯⋯何してもいいけどさ、キューちゃんだけは」
(-@∀@)「分かってます」
(-@∀@)「私も、パン屋を大きくしていきたい」
さっきの狼狽えた声とは違い、真剣な声。
从 ゚∀从「 ⋯⋯それが今やりたいことなんやな?」
とりあえずは、信じたるからな。
ムカつくから口には出さんけど。
312
:
◆xSBhltJ66c
:2024/07/09(火) 15:49:11 ID:ggrxUHDw0
□□□
【麻薬カルテル『ENIGMA』拠点】
アサピーを送り届けた後。
ミセ*゚ー゚)リ「あのさ」
( ゚∀゚)「?」
ミセ*゚ー゚)リ「キューちゃんが花を摘んじゃってさぁ、今後アサピーこっちにいていいのかなって⋯⋯」
ミセ*゚ー゚)リ「キューちゃんのためにも捕まってほしくないな⋯⋯って、思っちゃって⋯⋯」
( ゚∀゚)「あー⋯⋯」
313
:
◆xSBhltJ66c
:2024/07/09(火) 15:49:58 ID:ggrxUHDw0
( ゚∀゚)「正直アサピーにも夢があってさ。でも、両方は取れない案件だよね、これに関しては」
( ゚∀゚)「キュートさんの安全をとるのか」
( ゚∀゚)「隣でバレないように薬を練り続けるのか」
( ゚∀゚)「俺らとしては⋯⋯切るのが、皆の為だよな」
314
:
◆xSBhltJ66c
:2024/07/09(火) 15:51:58 ID:ggrxUHDw0
ミセ*゚ー゚)リ「このまま3人で私達が頑張ってパンをめちゃくちゃ買うとかどうですか?」
( ゚∀゚)「あのパン屋、今めちゃくちゃ安いもんね。レモナさんどう思う?」
|゚ノ ^∀^)「タクシーでキュートさんが『沢山お花摘んだんだ!』って無邪気な顔で言ってて、私は心が痛くて⋯⋯」
ミセ*゚ー゚)リ www
( ゚∀゚)「俺がそれ現地で聞いてたらアサピー切ってたね」
( ゚∀゚)「まあ、なんにせよ、だ」
( ゚∀゚)「アイツが戻ったら、四人で話し合いだな」
315
:
◆xSBhltJ66c
:2024/07/09(火) 15:53:10 ID:ggrxUHDw0
◆◆◆
重量オーバーでお花が持てない!
何が重いんだ?
⋯⋯パンかな、やっぱ。
でもこんなとこにパン捨ててったら、アサピーさんが次に花畑に来た時に傷つくかな。
あーん、こんなことなら置いてくればよかったよ何か!!
でも今日わかったもんね、ここに花が咲いてるって。
みんながもっと、ひまになったらさ。
⋯⋯ここにみんなでピクニックに来よっか。
キューちゃんがいいとこ見っけたんだよ。
って、みんなに教えてあげるのだ。
316
:
◆xSBhltJ66c
:2024/07/09(火) 15:54:44 ID:ggrxUHDw0
◆◆◆
【生徒会パン屋さん・一人】
o川*゚ー゚)o「さすがに、さ」
o川*゚ー゚)o「あんだけ大人が集まって騒げばさ、キューちゃんでも気づくよ」
o川*゚ー゚)o「あれは、触っちゃいけない花だったんだ」
o川*゚ー゚)o
o川*゚ー゚)o「⋯⋯⋯⋯」
「ひとりではしゃいで、ばっかみたいー」
317
:
◆xSBhltJ66c
:2024/07/09(火) 15:57:54 ID:ggrxUHDw0
〇〇〇
【警察】
( ^ω^)「数日前の爆発事故の現場の血液が誰のものか判明したお」
( ^ω^)「アサピーだ」
( ^ω^)「パン屋が、麻薬の製造に関わってる可能性があるお」
「パン屋さん?」「あの、かわいいとこか」「確かめっちゃ頑張ってだよね」「こないだ買ったよー」「誰かアサピー捕まえた人いる?」「冤罪ばっかだよアイツ」「でも怪しいんだよな、言動がさ」
( ^ω^)「すぐにどうしようってんじゃなくて、なんかあったときのためにアンテナ張っとくくらいでいいお」
( ^ω^)「この街の犯罪者は、全員僕らで捕まえるお」
(-@∀@)ふたりはひみつのようですo川*゚ー゚)o 完.
318
:
◆xSBhltJ66c
:2024/07/09(火) 16:06:48 ID:ggrxUHDw0
|゚ノ ^∀^)まるで、夢のようです
宝物が欲しかった。
きらきらで、特別で、大切な、宝物が欲しかった。
特に目的はなく、そんな宝物を探しにロスサントスへ来て。
なんとなく流されて、麻薬カルテルに入りました。
|゚ノ ^∀^)
もう数日で、この街の暮らしも終わってしまう。
仲間だって、警察だって、すれ違うだけの人たちですら、輝かしい夢のようなものを持っているのに。
私の宝物はまだ見つからない。
319
:
◆xSBhltJ66c
:2024/07/09(火) 16:08:46 ID:ggrxUHDw0
驚いて二人でアサピーさんのほうを見ると、何でもない風にタバコを吸っている。
(-@∀@)「半分は私が負担するから、もう半分ボスとかに聞いてみて」
ミセ;゚ー゚)リ「い、いいのアサピー?」
(-@∀@)「私、もう自分の夢は叶えたから」
ミセ;゚ー゚)リ「じゃあもう無理しなくてよくない?」
|゚ノ;^∀^) ウンウン
アサピーは唯一、麻薬カルテル以外に居場所を持つ人物だ。
危険な橋を渡るべきではない。
320
:
◆xSBhltJ66c
:2024/07/09(火) 16:09:24 ID:ggrxUHDw0
(-@∀@)「でもここで稼いどけばもうワンチャンあるかもしれない」
ミセ*゚ー゚)リ「ワンチャン?」
(-@∀@)「家のランクちょっと上げるとかね」
パン屋さんの拠点を大きくしたいとは、確かに常々言っていたけれど。
(-@∀@)「ここから私は、パン屋の利益はもらうけど、粉の利益は二人に渡すわ」
321
:
◆xSBhltJ66c
:2024/07/09(火) 16:09:55 ID:ggrxUHDw0
ここまで一緒にやってきた私たちのため、というのもあるのだろう。
夢のため、人のために働く姿は、まぶしく見えた。
……やってることは悪党のそれなんですけど。
|゚ノ ^∀^)
|゚ノ ^∀^)「私、夢がないんどす。だから」
(-@∀@)「夢、無いの?」
無いんです。
だから、ちょっとおどけて言ってみる。
|゚ノ ^∀^)「足りひんのやったら、あちきが負担します」
夢は見つからなかったけど、仲間は出来たから。
その夢を手助けできたら、それは私の夢といってもいいんじゃないだろうか。
なんていうのは、ちょっと恥ずかしいかな。
322
:
◆xSBhltJ66c
:2024/07/09(火) 16:10:54 ID:ggrxUHDw0
ミセ;゚ー゚)リ「無理しないで二人とも無理しないで、アサピーは特に無理しないで」
(-@∀@)「だって私もうヘリ買ったもん」
|゚ノ ^∀^)「私もう夢叶えてるんですわ」
二人で遠慮するミセリさんを説得にかかる。
(-@∀@)「調べたらさあ、4,5人乗りボートが500万くらいで買えるんだって」
ミセ*゚ー゚)リ「「へー」」|゚ノ ^∀^)
(-@∀@)「最終日にパン屋さん全員でヘリで空の旅して、ボートで渡航して、ビーチで遊ぶっていう計画立ててたんだけど」
ミセ*゚ー゚)リ「いいなー」
(-@∀@)「その分のお金さえあれば、大丈夫」
323
:
◆xSBhltJ66c
:2024/07/09(火) 16:11:14 ID:ggrxUHDw0
ミセ*゚ー゚)リ「豪邸買えたらパーティしたいから、生徒会のみんなで来てよ」
(-@∀@)「ヘリで行きます」
|゚ノ ^∀^)「ええですねえ」
パン屋の方々も、エニグマの皆さんも、仲良くできたら、それは素敵だと思う。
旅人として帰る場所がない私は、少し羨ましく思って。
ミセ*゚ー゚)リ「レモナさん一緒に住みます?」
急に、当たり前みたいに言われたその提案に驚いてしまう。
|゚ノ ^∀^)
|゚ノ ^∀^)「ええどすの?」
324
:
◆xSBhltJ66c
:2024/07/09(火) 16:11:52 ID:ggrxUHDw0
ミセ*゚ー゚)リ「一緒にお金出してくれるって話でしたし、どうです?」
|゚ノ ^∀^)「ええどす、じゃあ、ええと……」
うまく言葉がまとまらなくて。
|゚ノ ^∀^)「私はね、宝物探しに来たんですわ、この街には」
どう答えていいか、わからなくて。
325
:
◆xSBhltJ66c
:2024/07/09(火) 16:14:10 ID:ggrxUHDw0
ミセ*゚ー゚)リ「私が宝物になろうかな、レモナさんの」
.
326
:
◆xSBhltJ66c
:2024/07/09(火) 16:17:15 ID:ggrxUHDw0
|゚ノ ^∀^)
ミセ*゚ー゚)リ
|゚ノ ^∀^)「「ははははは」」ミセ*゚ー゚)リ
顔を見合わせて、笑った。
このあとどんな話をしたのかは秘密だけれど、この街に来れてよかったな。
|゚ノ ^∀^)まるで、夢のようです 完.
327
:
◆xSBhltJ66c
:2024/07/09(火) 16:24:41 ID:ggrxUHDw0
とりあえず手元にある分は投下終わりです。
エニグマやパン屋さんについて詳しく知りたい人は動画漁ってみてください。
「毎日好き」の続きはもうちょっと待ってね。
オリジナルで別な話も書きたいけどね、途中まで書いて「これは……面白いのか……?」となって止まったりしてます。
読んだよとか乙とか書いてあると喜びます。
それではまた。
328
:
名無しさん
:2024/07/09(火) 21:11:13 ID:l4SbCuwI0
乙乙
329
:
名無しさん
:2024/07/10(水) 02:38:40 ID:cL9wEFAc0
おつぅ
330
:
名無しさん
:2024/07/10(水) 17:18:17 ID:Qx6tYm8w0
乙です
331
:
名無しさん
:2024/07/11(木) 00:23:47 ID:/TUmgNgE0
つべでパン屋さんまとめの動画があったから見たよ。それ見てからまたこっちに読みに来たらより楽しめた。
毎日好きも楽しみにしてる!乙〜!
332
:
◆xSBhltJ66c
:2024/07/20(土) 13:54:06 ID:yQdk9mkE0
>>328-330
乙ありがとうです。
>>331
楽しかったねーって共有がしたかったので、元動画見てくれたこと嬉しいです。
そして、待っててくれてありがとう。
投下します。
333
:
◆xSBhltJ66c
:2024/07/20(土) 13:55:00 ID:yQdk9mkE0
愛しすぎて嬉しすぎて死んだらどうしよう。
ζ(゚ー゚*ζわたしの帰る場所のようです
走って逃げていた。
何から逃げているのかは自分でもわからない。
先を考えること、彼に応えること、自分に向き合うこと、とにかく考えうるすべてのことから、逃げていた。
とても幸せで、少し後ろめたくて、でもやっぱり幸せなのだった。
334
:
◆xSBhltJ66c
:2024/07/20(土) 13:55:41 ID:yQdk9mkE0
ζ(゚ー゚*ζ(どうしよう)
恋人には、なるべきではないと思っていた。
近づきすぎると、あの子はいつか私のために大事なことを捨ててしまうんじゃないかと不安だったから。
挨拶のように繰り返された結婚してください、という言葉は、親愛と恋愛の区別がつかないあの子なりの、ずっと一緒にいようねという意思表示だと思っていた。
ζ(゚ー゚*ζ(本当に、私のことを好きなんだ)
嬉しい。
あの子は私が思っているよりずっと強く、ずっと思慮深く、ずっと頼りになるということが、ただ、たまらなく嬉しい。
335
:
◆xSBhltJ66c
:2024/07/20(土) 13:56:45 ID:yQdk9mkE0
そして、それを信じられていなかった自分が、少しだけ後ろめたいのだ。
ζ(゚ー゚*ζ(でも、さぁ)
急成長し過ぎではないか。
守ってあげるべき後輩だと思っていたのに、急に、あんなに、男の子になってしまった。
いや、少しずつ成長はしていたのに、日々が楽しすぎて気付いていなかったのかもしれない。
ずっと一緒にいたのに、いつもいつも予想外のことばかりだ。
336
:
◆xSBhltJ66c
:2024/07/20(土) 13:57:08 ID:yQdk9mkE0
そして、予想外といえば。
ζ(゚ー゚*ζ『割と、前向きに、考えているから。いい子で待っているように』
あの返事。
我ながら、もっと他に何か無かったのだろうか。
普段は好きにするよう言っておいて、いざ逃げられそうになると慌ててしまう自分が情け無い。
ζ(゚ー゚*ζ『あとね。大事なものは、一つあればいいから。どんな結果になっても、百輪の薔薇なんてなくても、未来の私を迎えに来てね』
自分勝手にも程がある。
というか、これはもう実質答えじゃないかな。
意識して、唇が熱くなる。
ζ(゚ー゚*ζ『じゃ、じゃあ、そういうことだから』
そういうことだからって何!?
卒業まであと半年以上あるんですけど。
明後日からまた毎日会うんですけど、どんな顔して学校行けばいいのかな?
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