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(´・_ゝ・`)白天、氷華を希うようです('、`*川
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:
名無しさん
:2024/01/01(月) 00:25:28 ID:yFlHhZ5Y0
彼と出会ったのは、高校一年生の夏頃だった。
一学期の終わり際、帰り支度を済ませて自習室を出たその瞬間、自分よりずっと背の高い少年にいきなり道を塞がれた。
ただでさえ異性に慣れていない私にとって、上背のある、それでいて校内でも有名人だった彼にどれだけの恐怖を覚えたのかは容易に想像できることだろう。
(´・_ゝ・`)『あんたか、伊藤ってのは』
('、`;川『……へ…?』
(´・_ゝ・`)『だから、あんただろ。学期末1位だった“伊藤ペニサス”って』
最初は、氷の精霊のようだと思った。
女の私からも羨ましくなるくらいに色素の薄い肌、短く揃えられていながらも艶やかさが分かる黒の髪。低音ながら、どこか安心感のある声。
そして吸い寄せられるように透き通った大きな瞳。シュッと通った高い鼻。
美しく、儚く、脆そうながらしっかりとした、相反するはずの様々な魅力を全て包含しているような。
家柄も見た目も才能も、何もかも中途半端だったり、人並み以下だったりする私とは全く違う。
そんな、“選ばれた”って感じの人。
だが、私の一連の感想は次の瞬間、薄氷を割られたみたいに儚く散ることになる。
結論から言えば彼はまるで、孤独な旅人すら容赦なく凍てつかせる、猛吹雪のような人だった。
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