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( ^ω^)ガキノモリ事件のようです
1
:
名無しさん
:2023/10/08(日) 19:42:38 ID:lrpTdIvI0
ブーン系 食と旅の秋祭 参加作品
閲覧注意
( ω )「告白します」
( ω )「僕達はあの事件の被害者です」
( < >< >)「数年前、私達は知らない人に誘拐されました」
( < >< >)「そしてカミサマの社に、数日間監禁されてました」
( _ )「見つかったとき、ボクたちは抱き合うようにして眠っていた、そうです」
( _ )「よく、覚えていません。ボクたちには事件の記憶があまりありません」
.
217
:
名無しさん
:2023/10/08(日) 22:28:20 ID:lrpTdIvI0
(´・ω・`)(大人の……男の人……)
(´・ω・`)(この人がガキノモリ事件の犯人……!!)
( )『見られた……』
( )『なんで子供がいるんだよ……。
誰にも見られてはいけないのに……』
( )『ガキノモリの呪いが返ってくる……俺は殺される……!』
( )『見られた、見られた、見られた、見られた』
( )『見られた見られた見られた見られた見られた見られた見られた見られた見られた見られた見られた見られた見られた見られた見られた見られた見られた見られた
見られた見られた見られた見られた見られた見られた見られた見られた見られた見られた見られた見られた見られた見られた見られた見られた見られた見られた
見られた見られた見られた見られた見られた見られた見られた見られた見られた見られた見られた見られた見られた見られた見られた見られた見られた見られた」
(´・ω・`) ゾッ
(。><)『ひっ……』
バシッ!!
( )『静かにしろと言ってるんだ!!』
川 - )『うぐっ……!』
(。><)『うわあああん!!やめてくださいなんです!!
うるさくしちゃったのは僕なんです!!悪い子なのは僕なんです!!
クーちゃんをぶたないでぇぇぇ!!』
( )『はぁ、はぁ……!誰か一人が逆らったら、全員ぶっ飛ばすからなぁ……!』
.
218
:
名無しさん
:2023/10/08(日) 22:29:18 ID:lrpTdIvI0
バシッ‼︎
(* ∀ )『い゛っ……』
(* ∀ )『いたい……いたいよう……』
( )『頼むから俺にこんなことさせないでくれよぉ……!!』
( ^ν^)『……』
(;´・ω・`)『あぶなっ……』
バシッ‼︎
(;´ ω `)『ぎゃっ……』
( ^ν^)『おい。なんで俺を庇った?』
(;´ ω `)『君は……いつも僕を助けてくれたから……』
(;´ ω `)『約束、したから……僕はここまで来たんだよ……』
(;´ ω `)(だから、今度は……)
(;´ ω `)(僕が……君を……)
( ^ν^)『……馬鹿なガキめ。俺の体を見てみろ、初等部の貧弱なガキだ。
まだ前世の記憶や知識もろくに戻ってない」
( ^ν^)『こんな子供が大人に勝てると思うか』
(;´ ω `)『うん……。一緒に、頑張ろうね……』
( ^ν^)『はっ。生意気を』
从 ゚∀从『ニュッくん、どうするんだ?』
从 ゚∀从『あいつ殺さなきゃ、俺達は……』
( ^ν^)『うるさい、分かってる』
.
219
:
名無しさん
:2023/10/08(日) 22:29:39 ID:lrpTdIvI0
カリカリ
(;><)b『シィーなんです!犯人に聞こえちゃうんです!』
川 ゚ -゚) カリカリ
川 ゚ -゚)『うん。こっちの道具の方が削りやすい』
从 ゚∀从『ほんとにこんな刃物で壁に穴を開けられるのかよ?』
川 ゚ -゚)『すでに他の誰かさんが削ったあとがあるんだ。
なんとかなるかもしれない』
( ><)『クーちゃん、やすまなくって大丈夫なんです?』
川 ゚ -゚)『やらせてくれ。なにかしてないと頭がどうにかなってしまいそうなんだ』
川 ゚ -゚)『あの男め、いつか首を落としてやる……』
(*゚∀゚)『クーお姉ちゃん、がんばれ!
ディくんもがんばってっていってるよ!がんばれー!』
从 ゚∀从『ニュッくん、また犯人を見つめてるのか?』
( ^ν^)『隙を伺ってると言え。殺すぞ』
从;゚∀从『はいっ!頼りにしてます、われらがリーダー!』
(´・ω・`)『ニュッくん、僕の「狗神」の呪いを使えないかな……?』
ガシッ
( ^ν^)『やめろ。ガキノモリの腹の中で呪いを暴れさせるな』
(;´・ω・`)『いたたっ!もう、あんまり強く掴んだら痛いよ……』
(;´・ω・`)(そういうところは変わってないんだね……)
.
220
:
名無しさん
:2023/10/08(日) 22:30:09 ID:lrpTdIvI0
モグモグッ
(*゚∀゚)『ボクの持ってたお菓子、これで最後になっちゃったね……』
从 ゚∀从『これっぽっちかよ?うし、ジャンケンで勝ったやつがもらえることにすっか!』
(;><)『はわわっ!?僕、ジャンケンよわいんです!!』
川 ゚ -゚)『いいだろう、私はビロードくんのためにお菓子の騎士となる』
(;´・ω・`)『わー!だめだめ、みんなで分け合わなくっちゃ!』
( ^ν^)『……チィッ』
バサッ
( ^ν^)『そろそろ寝ろ。またクズが騒ぐぞ』
(´・ω・`)『そうだね。もうぶたれたくないもん……』
(*゚∀゚)『ニュッお兄ちゃん、おうた歌って!』
(´・ω・`)『それって、人魚のおうた?』
( ^ν^)『テメェにも話しただろうが、ショボン。
俺が話したことは忘れるな』
( ^ν^)『一日に一度、忌々しい人魚の歌を歌わないといけない。
その歌は家族だと認識している者にしか聞かせてはいけない』
( ><)『ニュッくんの子守歌、好きなんです!』
川 ゚ -゚)『ビロードくんが好きなら私も好きになろう』
.
221
:
名無しさん
:2023/10/08(日) 22:31:42 ID:lrpTdIvI0
(*゚∀゚)『お兄ちゃん!お姉ちゃん!
ツーくんとお手手つないでねむってくれなきゃヤだよ?』
从 ゚∀从『ケッ。ハイハイ、しょうがねぇなァ』
(´・ω・`) スッ
( ^ν^)『俺の前で耳を塞ぐとはいい度胸だな?』
(;´・ω・`)『あっ、やっ!そうじゃなくって!
だって僕はっ、僕が聞いたら……ダメじゃないの?』
从 ゚∀从『はああああああ?なーに言ってんだ、ブワァァァカ!』
(*゚∀゚)『ショボンお兄ちゃんもボクたちといっしょだよ!』
(。><)『仲間はずれは悲しいんです!泣いちゃうんです!』
川 ゚ -゚)『よしよし、ビロードくん泣くな。ショボンくん、私達は君を友達だと思ってるぞ』
(´・ω・`)『……!』
(´・ω・`)『うん……うん……、僕、みんなとおんなじがいい……』
( ^ν^)『はっ、最初からそう言っときゃいいんだよ』
( ν )「〜♪」
(*´-ω-`)
川 - -)
( ><)
(*-∀-)
从 -∀从
『うるせえんだよ!!!!!!!!』
.
222
:
名無しさん
:2023/10/08(日) 22:32:39 ID:lrpTdIvI0
ゴクッ...
( ><) ゴクッ...
( ><) ゴクッ...
(。><)『うう、お水いっぱい飲んでるのに、
お腹いっぱいにならないんです……』
川 - )『ビロードくん、だめだ……。
その水は、飲みすぎると体によくない……ぞ……』
(* ∀ )『ねぇ……ディくん、いま、聞こえたよね……?
だれかが、ね……助けにきてくれたんだよ……?』
从 ∀从『しっかりしろや、なんにも聞こえねーぞ。
耳を塞いでるのに聞こえるなんて、そんなの本物じゃねーだろうがよ……』
(* ∀ )『デレお姉ちゃんが……助けにきて、くれたんだよ……?』
从 ∀从『いいからもう寝とけや。いつまでも壁ひっかいてると、
爪ボロボロになっちまうぞ。キレイにしたんだって自慢してただろうがよ』
( ><)『クーちゃん?だいじょうぶです?』
川 - )『うん……うん……』
( ><)『クーちゃん?僕の声、聞こえてるんです?』
川 - )『ん……』
.
223
:
名無しさん
:2023/10/08(日) 22:33:33 ID:lrpTdIvI0
(´ ω `)『ニュッくん、どうしよっか』
(´ ω `)『このままじゃあ、僕達、死んじゃうよ』
( ν )
( ν )
( ν )『分かった』
ガッ!!
(。><)『うわあああん!!みんなー!みんなー!ニュッくんが死んじゃうー!!』
(´ ω `)『ひどいケガだよ、なにがあったの!?』
( ν )『触るな。寝首かこうとして失敗しただけだ』
(´ ω `)『そんな……ひとりで?僕のことも呼んでくれればよかったのに』
( ν )『テメェなんか足手纏いだ。どうせ子供の力では大人に敵わない』
(´ ω `)『ニュッくん?僕がいるのそっちじゃないよ?』
( ν )『……チィッ』
(´ ω `)『ニュッくん……目が……』
从 ∀从『なんてザマだよ。あのニュッくんがずいぶんとこっぴどくやられちまったな』
( ν )『黙れ』
.
224
:
名無しさん
:2023/10/08(日) 22:34:10 ID:lrpTdIvI0
川 - )『みんな来てくれ。もうすぐ壁の穴が開く』
( ><)『ほんとです……?』
从 ∀从『よっしゃあ……!これでおさらばだぜ……!』
川 - )『……開いた!これでやっと……!』
川 - )『!』
(* ∀ )『クーお姉ちゃん?どうしたの?おそとでられるんだよね?』
川 - )『……』
(* ∀ )『そうだっていってよ?ね、お姉ちゃん?』
川 - )『……壁が二重になってる。木じゃない壁だ』
川 - )『無理だ……、これ以上は無理だ……』
(´ ω `)『そんな……』
从 ∀从『くそがっ……』
(。><)『ううう……もう、僕達おしまいなんです……?
ここでみんなでしんじゃうんです……?』
川 - )『ビロードくん、泣かないでくれ』
(* ∀ )『……ふぇ、……かえ……たいよぉ……』
( ν )『ガキノモリにはカミサマがいるって知ってるか。
絶対に願い事を言ってはいけないカミサマが』
( ν )『ガキノモリは大人の祝福言は叶えないが、俺達の願いならば叶えるはずだ』
( ν )『どうせこのままじゃ、全員くたばるんだ。
ガキノモリのカミサマに祝福言をしようぜ』
( ν )『代償になにかを奪われるかは思い出せないが、
……こんな場所で死ぬよりはマシなはずだろ』
.
225
:
名無しさん
:2023/10/08(日) 22:34:39 ID:lrpTdIvI0
( ><)『カミサマ……』
(* ∀ )『ボクねぇ、おねがいしたいこと、いっぱいあるんだぁ……、
でもいまは……いっこしか思いつかないや……ね、ディくん』
从 ∀从『ははっ、笑えるな……。呪われた一族の俺達がカミサマに願いごとかよ……」
(´ ω `)(僕はもうしちゃったから出来ないや……)
祝福言
( ─ν─)(あの野郎を殺したい。絶対に逃がしはしない)
( ><)(もう怖いのも痛いのもいやなんです)
( ><)(みんなでおうちに帰りたいんです)
( ><)(こんな怖い気持ちなくしてしまいたいです)
从 -∀从(みんなが元気なまんまで、ここから出られますように)
从 -∀从(犯人がもう俺達にひどいこと出来なくなりますように)
(*-∀-)(お腹がすいて死にそうです)
(*-∀-)(あまくておいしいパイがいっぱい食べられますように)
(*-∀-)(みんながお腹いっぱい食べられますように)
.
226
:
名無しさん
:2023/10/08(日) 22:36:26 ID:lrpTdIvI0
川 - -)(お父さん、お母さん、お姉ちゃん、
デレちゃん、学校の先生様、迎えにきてください)
川 - -)(どうか私達をここから連れだしてください)
(´-ω-`)(カミサマ、カミサマ、僕のお願いごとは変わりません)
(´-ω-`)(僕をここに連れてきてくれてありがとうございます。
とっても苦しいし、とってもお腹が空いてるけど、後悔はありません)
(´-ω-`)(それでも僕は……みんなとおんなじがよかったんです)
ふんわりと甘い香りがした。
(´ ω `)(夢かな……?)
(´ ω `)(体が痛いのも苦しいのもなくなってる……)
(´ ω `)(僕、死んじゃったのかな……?)
(´ ω `)(最期に見たのが、みんなが倒れてる姿だなんて、悲しすぎるよ……)
川 - )『いい匂いが……する……』
( ><)『……』
从 ∀从『この匂いは……』
( _ )『あまくて、おいしい、パイ……?』
(´ ω `)『えっ……?』
.
227
:
名無しさん
:2023/10/08(日) 22:36:47 ID:lrpTdIvI0
焼きたての香ばしい匂いが鼻をくすぐる。
口の端から溢れてくるヨダレを飲み込むことも忘れていた。
あれが食べたい。
僕達が目を開いた理由は、ただそれだけ。
从 ∀从『なんで目の前……真っ暗なんだよ?』
(´ ω `)『あれ……?なんで……?』
おそるおそる、まっすぐ手を伸ばしてみた。
自分の手すら見えやしないや。
まっくらやみにいるんじゃない、僕達の目が見えなくなっちゃったんだ。
ふと、泳がせていた指先がなにかに触れた。
あったかくって、やわらかいもの。
ガブッ
(´ ω `)『ぎゃあっ!?』
(´ ω `)(噛みつかれた!?なに!?僕のいぬ!?)
( ν )『顔を触るとはいい度胸だな』
とっさに自分の目を触ろうとしたら手を掴まれた。
目隠しを触ったらダメってことらしい。
痛いくらいに強い力、これは知ってる。
(´ ω `)『ニュッ、くん?』
(´ ω `)『怪我は大丈夫なの?目が見えてるんだね?』
( ν )『全員の怪我が治った。ガキノモリのカミサマのおかげだ』
(´ ω `)『……!よかった……本当に、よかった……』
.
228
:
名無しさん
:2023/10/08(日) 22:37:09 ID:lrpTdIvI0
( ν )『絶対に目隠しを取るな。全員だぞ』
( ν )『取ったらこれはおあずけだ』
(´ ω `)『んぶっ』
唇に押しつけられたもの、なんだろうこれ?
喋ろうと思ったら口になにかを突っ込まれて、ちょっぴりむせそうになる。
スプーンだった。
とろりとしたあまーい食感が広がる。
口の中だけじゃなくって、体中に染みこむかんじがする。
思わずスプーンを噛んだら、ニュッくんに頭をはたかれた。
( ν )『俺が順番に食わせてやる』
( ν )『口を開けろ。一口ずつだ』
(* ∀ )『げほげほっ……』
( ν )『ゆっくり食え。パイはまだまだある』
はやくはやくと口を開ける。
鳥のヒナの気持ちはこんなかんじなのかな。
はやく僕の番がこないかな。
ぱくり。
弱った体に優しいように、水に溶かしたパイのスープ。
とろとろになったストロベリーの実を歯で嚙み潰すと、
口の端からぶりゅりと赤い汁が垂れてしまった。
もったいなくて床を舐めようとしたら、
髪の毛を掴まれて、また一口スプーンが運ばれる。
見えなくても味で分かる、
今度はチョコレートパイ。
噛むほどに口の中で溶けていき、
ほろほろと崩れたパイ生地と混ざり合う。
いっそ永遠に噛んでいられる気がした。
がっつきすぎて口の周りがべちゃべちゃに汚れても、
ニュッくんは笑ったり叱ったりしなかった。
お洋服が汚れないように適当な布を僕達の体に巻き付けただけ。
.
229
:
名無しさん
:2023/10/08(日) 22:37:33 ID:lrpTdIvI0
ゆっくりと時間をかけて、たくさんの種類のパイが運ばれてくる。
一口ずつなのも、順番を待つのも、目隠しなのももどかしかった。
ストロベリーパイ、チョコレートパイ、
シナモンスコッチパイ、アップルパイ、スモアパイまで。
上あごに舌を押し付けてじっくりと味わう。
お行儀が悪いって言われたってかまわない。
二度とこの味を忘れたくなかった。
(。><)『おいしいねぇ……ひっく、おいしいねぇ……』
川。 - )『ああ……、ああ……!』
从。 ∀从『こんなにおいしいもん、生まれて初めて食べたぜ……』
(。* ∀ )『ひひ、ストロベリーパイ……、シナモンスコッチパイ……、
アップルパイ……、スモアパイ……ひひひ、チョコレートパイ……』
(´ ω `) ズルッ...
(´>ω・`)(まぶしっ……目隠しズレちゃった……)
(´・ω・`)『えっ……』
( ^ν^)『ほら。口を開けろ、クー』
川 - )『私よりビロードくんを……』
( ^ν^)『言うこと聞け。また鼻つまんで無理やり食わされたいか?』
川 - )『それは困るな……もぐっ』
(* ∀ )『ありがとうね、ニュッお兄ちゃん……ありがとうね……』
( ^ν^)『うるさい、とっとと食え』
从 ∀从『ニュッ様、よくこんなの見つけたな?』
( ^ν^)『食事を減らされたくなければ口を閉じろ』
.
230
:
名無しさん
:2023/10/08(日) 22:37:55 ID:lrpTdIvI0
( ν )『メシは俺が食わせてやる、平等にだ。
テメェらは俺の言うことを聞いてればいい』
( ν )『分かったな?』
ドクンッ
(´・ω・`)(みんなの口に、運ばれてるもの)
(´・ω・`)(あれは……)
(´・ω・`)(あれは……パイなんかじゃない)
ドクンッ
(´ ω `)(あの)
(´ ω `)(赤い)
(´ ω `)(塊は……)
ガシッ
(´;ω;`)『い゛っ!?』
( ^ν^)『見たな?』ボソッ
(´;ω;`)『う゛、うっ……』
( ^ν^)『チィッ。面倒くせぇな、来い』
(´;ω;`)『ど、どこに……』
( ^ν^)『ここまで離れればあいつらに聞こえないだろ』
(´;ω;`)『ニュッくん、さっき僕達が食べたのは……』
( ^ν^)『他の奴らには言うな。殺すぞ』
(´;ω;`)『なんで……こんなことに……』
.
231
:
名無しさん
:2023/10/08(日) 22:38:21 ID:lrpTdIvI0
( ^ν^)『はっ、決まってるだろうが』
( ^ν^)『ガキノモリのカミサマが俺達の願いを叶えてくれたんだろうよ』
( ^ν^)『一度に叶えたせいで、歪んじまったみたいだがな』
モグモグ
モグモグ
从 ゚∀从『ニュッくん?犯人はどこにいったんだ?』
( ^ν^)『ああ。俺がやっつけたぜ』
(*゚∀゚)『さっすがニュッお兄ちゃん!』
( ><)『かっこいいんです!』
( ^ν^)『いま隣の部屋に閉じ込めてある。
他の奴はぜったいに入るなよ』
从 ゚∀从『ざまぁないぜ!隣の部屋はすっごくさむいんだぜ!』
川 ゚ -゚)『パイも隣の部屋か?犯人に食べられてしまうんじゃないか?』
( ^ν^)『余計な心配はするな』
(´・ω・`)『うん……。ニュッくんの言うとおりだよ……』
.
232
:
名無しさん
:2023/10/08(日) 22:38:45 ID:lrpTdIvI0
ドンドンッ!!
( ><)『クーちゃん?なんでおそとでないんです?』
川;゚ -゚)『トビラが開かないんだ!!』
(;*゚∀゚)『なんでかな?どうしてかな?』
从;゚∀从『まさか外からカギがかけられてるのか!?』
(。><)『けって開けられないんです?』
(。><)『クーちゃん、だめなんです?』
川 ゚ -゚)『すまない』
川 ゚ -゚)『君のお願いごとならなんでも叶えてあげたかった。
でも鉄のトビラは壊せそうにない』
ドンドン‼︎
从;゚∀从『叩け叩け!外にいる人に聞こえるかもしれない!』
(;*゚∀゚)『お願い、こたえてよっ……だれかいませんかー……!?』
从;゚∀从『俺達はここにいるんだぞ!!
生きてるんだぞ!!開けてくれよ!!』
(´・ω・`)(どうして扉が開かないんだろう?
誰かに外から鍵をかけられた?)
(´・ω・`)(まさか……誰かの祝福言に関係してる?)
ドンドン...
(。><)『たすけて……僕達をたすけてください……』
川 ゚ -゚)『ビロードくん、もうよそう。手から血が出てる』
.
233
:
名無しさん
:2023/10/08(日) 22:39:45 ID:lrpTdIvI0
从;゚∀从『俺達どれくらいここにいるんだ……?
もう三日くらいたった気がする……』
( ^ν^)『……チィッ』
(´・ω・`)『……大丈夫だよ、みんな』
(´・ω・`)『きっとデレちゃんが助けにきてくれるから』
( ^ν^)『……』
(。><)『デレちゃんが?』
川 ゚ -゚)『そうだな、きっと迎えにきてくれる』
(*゚∀゚)『デレお姉ちゃん、ツーくんはいい子で待ってるよ。
だからはやくお迎えにきてね?』
从 ゚∀从『ああ、もう!頼んだぜ、デレちゃん!!』
ガチャッ...
(´ ω `)(扉が開く音……。ああ、やっと助けに来てくれた……)
(´ ω `)(犯人がいなくなってから、あれから何日が経ったんだろう?
呪われたお水をあんまり飲まないようにして、ご飯も少なく食べて節約するようにして、
みんな、みんな、体も心も疲れちゃったんだ……)
lw´ _ ノv
(´ ω `)(デレちゃん……?)
lw´‐ _‐ノv『ああ、ああ、なんてことだろうね』
lw´‐ _‐ノv『美しいお嬢ちゃんたち、脆弱なお嬢ちゃんたち、辛い目に遭ったんだね。
もう心配する必要はないよ、僕がみんなを導いてあげる』
.
234
:
名無しさん
:2023/10/08(日) 22:40:08 ID:lrpTdIvI0
lw´‐ _‐ノv『これから僕の言うとおりにして欲しいんだ。
そうすればみんなを助けてあげられる』
lw´‐ _‐ノv『起きてしまったことはどうしようもない。
まずはこの穢れた血だまりをどうにかしないといけないね』
(´ ω `)(デレちゃんじゃない……)
(´ ω `)(なんで……第二発見者の王子様がここに……?)
パリィン‼︎
lw´‐ _‐ノv『どうかな?まずはこの鏡の破片を使って、
お互いの両腕を切り合ってもらいたいんだ』
lw´‐ _‐ノv『君達の美しい肌に傷がつくのはとても腹立たしい、
しかしここの床は不幸にも木材で出来ている。
汚く醜いものがすでに染み込んでいるから、隠しようがないんだ』
lw´‐ _‐ノv『お嬢さんたち、怖がることはないよ。君達は傷すらも美しくなるから』
lw´‐ _‐ノv『上手に出来ない?なら、お手伝いしてあげるよ。
こういうのは得意なんだ、だから僕を頼って。破片を貸しなさい』
ズプッ...
lw´‐ _‐ノv『こうするんだよ。手の甲から肩の方に向かって、
ゆっくりゆっくり滑らせるんだ。
腕に隙間がなくなるくらい、何回も何回も繰り返すんだよ」
lw´‐ _‐ノv『でもあんまり強くは切りすぎないで。
もしも腕が動かなくなったり、君が死んでしまったりしたら、
そんなこと考えたくないよ」
lw´‐ _‐ノv『よしよし、痛いね痛いね。いっぱい叫んでいいんだよ。
君が頑張ってる声、ちゃんと僕が聞いてるからね』
ポタポタ...
.
235
:
名無しさん
:2023/10/08(日) 22:40:29 ID:lrpTdIvI0
lw´‐ _‐ノv『みんな、頑張ったね』
lw´‐ _‐ノv『小さな体でよくやったよ。これなら上手く隠し通せる。
どうせガキノモリの祟りを恐れて、詳しくは調べないだろうからね』
lw´‐ _‐ノv『そうだ、僕は「第一発見者」ではなく、「第二発見者」になろうかな。
大人が「第一発見者」では疑われてしまうかもしれないからね』
lw´‐ _‐ノv『「第一発見者」の子が来たよ。さあ、演技して。
うんうん、みんな上手だね。まるで本当に気を失ってるみたいだよ』
lw´‐ _‐ノv『ああ。本当に気を失っていたのか。
みんなお疲れ様、いい夢を見てね』
ギイィ...
( ν )
从 ∀从
(* ∀ )
川 - )
( )
ζ( ー *ζ『みんな……?』
ζ( ー *ζ『けほっ、そんな……どうして……?
こんなにいっぱい、血が……血が……!』
ζ( ー *ζ『私が帰っちゃったせいで……』
ζ( ー *ζ『いや……!いや……!!死なないで……!!』
.
236
:
名無しさん
:2023/10/08(日) 22:41:08 ID:lrpTdIvI0
ζ( ー *ζ『だれかっ、だれかきてー!!みんなを助けてー!!』
ζ( ー *ζ『……だれかっ、ぐずっ………神様ぁ……」
ζ( ー *ζ『お願いです……、私いいこになります……。
だからっ……私のお願いを、聞いてください……』
ζ( ー *ζ『ずっとみんなで一緒にいたいんです』
ζ( ー *ζ『誰もいなくなりませんように、はなればなれになりませんように』
コトッ...
lw´‐ _‐ノv『可愛い君達への贈り物だよ』
lw´‐ _‐ノv『美しいだろう、ちゃんと人数分ある。
この小瓶の中にはなにが入ってると思う?』
lw´‐ _‐ノv『これは君達の「罪」だよ』
lw´‐ _‐ノv『君達が殺して、君達が食べた、男の骨を粉にしたものが入ってる』
lw´‐ _‐ノv『ああ、事件のことを忘れてるんだったね。
ならばこの粉の正体は分からなくてもいい』
lw´‐ _‐ノv『これを毎日ちょっとずつ、食べ物に混ぜて食べて欲しいんだ。
中身は一週間に一度、補充してあげるからね』
lw´‐ _‐ノv『もしも愛する君達に断られたら、僕はきっと悲しくて悲しくて、
ガキノモリ事件の真相を暁廟町のみんなに知らせてしまうよ」
.
237
:
名無しさん
:2023/10/08(日) 22:41:42 ID:lrpTdIvI0
lw´‐ _‐ノv『「サイコ」の君達がそれぞれの家に泥を塗ったらどうなるかな?』
lw´‐ _‐ノv『ふふふ。これで僕と君達の間には「絆」が出来たね』
lw´‐ _‐ノv『言うことをきいてね。そうしないと
君達をガキノモリ事件の犯人のような悪党から守れない』
lw´‐ _‐ノv『慰めてくれる?僕のお父さんとお母さんが死んでしまったんだ』
lw´‐ _‐ノv『やっぱりこんな危険な場所に、妹や君達を置いてはおけない』
lw´‐ _‐ノv『二度と僕の子供達を危ない目には遭わせやしない』
lw´‐ _‐ノv『森の奥で僕達だけで静かに暮らそう。
外界とのつながりを断ち切って、祝福された楽園を作ろう』
lw´‐ _‐ノv『卒業式を楽しみにしておくことだ』
lw´‐ _‐ノv『今日からは僕が君達の父親になろう。「お父さん」と呼びなさい』
.
238
:
名無しさん
:2023/10/08(日) 22:42:24 ID:lrpTdIvI0
( ν )『大人なんて信用できるか。
どいつもこいつも、俺からしたらただのガキだ』
( ν )『ハインリッヒ、ツー、ビロード、クール』
( ν )『誰かに事件のことでなにか言われたら、これを言え。
これしか言うな。他のことは喋るな、絶対にだ』
( ν )『俺が始末をつけて帰ってくるまで待て』
( ν )『あの女を殺してすぐに終わらせてやる。
俺達のことは俺達で守っ……くっ!』
( ν )『なんだこれは……』
( ν )(俺の中に……なにかが入って……)
( ν )(俺が……塗り替えられていく……)
( ν )『僕は……』
( ν )『違う、違うだろうがっ』
( ν )『誰かを……』
( ν )『俺達はあの女を殺して……こんな町……』
( ν )『傷つけるなんて……したくないお』
( ν )『自由にっ……』
( ω )『したくないお』
.
239
:
名無しさん
:2023/10/08(日) 22:42:52 ID:lrpTdIvI0
『告白します』
『僕達はあの事件の被害者です』
『数年前、私達は知らない人に誘拐されました』
『そしてカミサマの社に、数日間監禁されてました』
『見つかったとき、俺達は抱き合うようにして眠っていた、そうです』
『よく、覚えていません。俺達には事件の記憶があまりありません』
『けれども、聞いてください』
『俺達は弱っていたけれども、傷ついていたけれども、こうして生きています』
『聞いてください。犯人はまだ捕まってません』
『どうかこのまま、あの人を探さないであげてください』
『それが僕達の』
『それが私達の』
『被害者の願いです』
.
240
:
名無しさん
:2023/10/08(日) 22:44:36 ID:lrpTdIvI0
「ひっ。おはよう、ございます」
「ああ」
「おはよう。気持ちのいい朝だな」
「ああ」
「あら〜!おはようさん♪」
「ああ」
「やっほー!おはようだよー!」
「ああ」
「ふふふ、おはようだね?」
「ああ」
「いちいち髪の毛引っ張らないでちょおだい!?」
「うるせえ口だな、縫いつけてやろうか?」
「怒っちゃいやーん♡良い子にしてまーす♡」
「とっとと行け、化け狐」
(´-ω-`)
(´-ω-`)(……嫌な匂いがする。焦げた匂いと、ちょっと甘い匂い)
(´-ω-`)(どこかで嗅いだことがあるような、あれは、そう……確か、ええと……)
(´-ω・`) パチッ...
(´・ω・`)(ここ、どこだろう?なんもかんも、どうなったんだろう?)
ヒラッ...
(´・ω・`)(あっ。赤い蝶……)
(´・ω・`)(どこに飛んで……)
.
241
:
名無しさん
:2023/10/08(日) 22:45:05 ID:lrpTdIvI0
ζ(゚ー゚*ζ「ショボンくん、私が見える?」
(´・ω・`)(赤い蝶が髪にとまった)
(´・ω・`)(……ツン、ちゃん?)
(´・ω・`)(口を動かしてるのに、声が出ない)
ζ(゚ー゚*ζ「私はデレよ」
ζ(゚ー゚*ζ「覚えてないかな?君はね、ガキノモリのお社で倒れたんだよ」
ζ(゚ー゚*ζ「目が覚めて本当に良かったよ。
丸一日眠ってるもんだから、心配で心配でしょうがなかったんだ」
(´・ω・`)(髪に真っ赤なリボンを結んでる)
(´・ω・`)(大切ななくしもの、見つかったんだね)
(´・ω・`)(君がここまで運んでくれたんですか?)
(´・ω・`)(ガキノモリ事件の夢を見ていました)
(´・ω・`)(それから、それから、ああだめだ)
(´・ω・`)(頭の中がざわざわうるさくって、なんにも考えられないや)
ズキンッ
(´・ω・`)(痛っ……)
ζ(゚ー゚*ζ「あっ、まだ起きないで。あっちこっち怪我してるんだよ」
(´・ω・`)(声が出ない。どうして)
ζ(゚ー゚*ζ「それじゃあ、あとのことはお願いね?」
パタン...
ドサッ...
(´・ω・`)(……あとのことはお願いね?)
(´・ω・`)(ベッドの近くに誰かいるのかな)
.
242
:
名無しさん
:2023/10/08(日) 22:45:49 ID:lrpTdIvI0
( ^ω^) ボヤ...
(´・ω・`)(内藤、くん?)
( ^ν^)
(´・ω・`)(内藤くんだ。間違いない)
(´・ω・`)(いつもの学生服、いつものネックレス、いつもの紫のリボン)
(´・ω・`)(……僕の指と指の間につながった、真っ黒なリボン)
(´・ω・`)(でも、違う)
(´・ω・`)(僕の中の何かが違うと叫んでる)
(´・ω・`)(前髪を後ろに撫で付けているから?制服を着崩しているから?
いつもと違う笑い方だから?断りなく僕のベットの横に座ったから?)
(´・ω・`)(……違う)
( ^ν^)
(´・ω・`)(──この子は、誰)
(´・ω・`)「だ、れ」
( ^ν^)「くくく、悲しいじゃねぇか。忘れちまったのか?」
(´・ω・`)「……」
( ^ν^)「チッ……」
ガシッ
(´ ω `)「い゛っ」
(´ ω `)(内藤くんじゃない。内藤くんはこんなことしない。
人の髪を掴んで起こしたりしない)
(´ ω `)(じゃあ、この子は誰?)
(´ ω `)(内藤くんとおんなじ顔をした子)
(´ ω `)(そんなの決まってる)
.
243
:
名無しさん
:2023/10/08(日) 22:46:18 ID:lrpTdIvI0
( ^ν^)
(´ ω `)(ニュッくん、だ)
( ^ν^) パラパラ
(´ ω `)(小さなビンに入った白い粉を美味しそうなお肉に振りかけている。
内藤くんとおんなじ顔で、内藤くんとおんなじ声で、内藤くんとおんなじことをしてる)
( ^ν^)「食え」
(´ ω `)(どうしてだろう、白い粉はもうなくなったはずなのに。
その中身は、なんだっけ、ガキノモリの記憶で見た)
( ^ν^)「口を開けろ」
(´ ω `)「ふぐっ……」
(´ ω `)(肉を口に突っ込まれた)
(´ ω `)(ガキノモリ事件のときに、スプーンでおんなじことされたっけ)
ジャリ...
(´ ω `)(口の中の感触、が)
(´ ω `)(噛むたんびに砂のような感触がする)
(´ ω `)(焦げた味が鼻を通り抜けていく)
(´ ω `)(ああ、思い出した。思い出してしまった)
(´ ω `)(あの白い粉は、あれは、犯人の──)
『アイツがいなくならなきゃ僕達は』
(´ ω `)(頭の中でつながっていく)
(´ ω `)(ざわざわうるさいのに、それだけは鮮明に。
これ以上はだめなのに。考えたら分かっちゃうのに)
.
244
:
名無しさん
:2023/10/08(日) 22:46:49 ID:lrpTdIvI0
(´ ω `)(これは)
(´ ω `)(この白い粉は)
(´ ω `)(『王子様』だ)
(´ ω `)「おぇっ!!げほげほっ!!」
( ^ν^)「はっ、きったねぇ」
( ^ν^)「テメェの分だ、ほら食え」
(´ ω `)「いやっ、だぁ……!」
(´ ω `)(声が出た……!!体が、動く……!!)
(´ ω `)(逃げなくちゃ逃げなくちゃ逃げなくちゃ!!)
ダッ‼︎
( ^ν^)「くくく、俺とかくれんぼしたいのか?」
( ^ν^)「お望みどおりにしてやるよ」
(;´ ω `) タッタッタッタッタッ‼︎
(;´ ω `)(逃げなくちゃ逃げなくちゃ逃げなくちゃ!!)
(;´ ω `)
(;´ ω `)(見たことある……)
(;´ ω `)(ここは……素直さんの家だ)
(;´ ω `)(ああ、ここもまた行き止まり……)
.
245
:
名無しさん
:2023/10/08(日) 22:47:22 ID:lrpTdIvI0
コツン...
コツン...
( ^ν^)「どうせ逃げられやしない」
(;´ ω `)(ど、どっかに隠れなくっちゃ!!)
( ^ν^)「くくく!あのバカ王子も哀れだよなァ、
妹が事件に巻き込まれて、親が呪いで死んで狂ちまった」
( ^ν^)「呪いから逃げる為に建物を増築して、
業者を変えてはまた増築して、呪いを封じ込める為の仕掛けまでして、
いまじゃあもう、どの業者にも屋敷の全貌は分からない」
( ^ν^)「そうして生まれたのがこのカラクリ屋敷だ」
(;´ ω `)
(;´ ω `)(リボンが、見える)
(;´ ω `)(ニュッくんのいる方向が分かる)
(;´ ω `)(……どうしてこんなことになっちゃったんだろう)
(;´ ω `)(人を殺すなんていけないよ、どうにかして自首させなくっちゃ)
(;´ ω `)(内藤くんやニュッくんを裏切るなんて出来やしない。
大切な友達なのに、守ってくれたのに)
(;´ ω `)(大丈夫だよ!僕も一緒について行く!共犯だって言う!
みんなだけには背負わせないよ!)
(;´ ω `)(ただ自由になりたかっただけなのに)
(;´ ω `)(いけないのに、分かってるのに、頭がめちゃくちゃだ)
.
246
:
名無しさん
:2023/10/08(日) 22:47:53 ID:lrpTdIvI0
爪'ー`)y‐「あーらニュッくん、ショボンちゃんに逃げられちまったの〜?」
(*゚∀゚)「ショボンお兄ちゃん、どうしちゃったのかな?
お腹痛い痛いになっちゃったのかな?ディくんも心配だよーって言ってるよ?」
( <●><●>)「愚かなことをしましたね。
素直くんの家は私の庭も同然です、捕まるのも時間の問題でしょう」
川 ゚ -゚)「君の為に私が見つけてこよう、ワカッテマスくん」
ζ(゚ー゚*ζ「はやく見つけてあげよう?怪我もしてるのに心配だよ」
( ^ν^)「まったく。面倒なことを……
はやく諸本くんを迎えにいくお゛っ……くっ……」
( ^ν^)「チィッ……厄介なことをしてくれたな。
ショボンの祝福言のせいだ」
从 ゚∀从「ニュッくんの言うとおりだぜ!あんの野郎、とっちめてやろうぜ!」
(-_-)「そうだよね、ディくん。ショボンくんのおかげでニュッくんが帰ってきたんだよね。
眩しい生き物に感謝するのはシャクだけど、お礼を言わなくっちゃね」
( ><)「はわわっ!ショボンくん、なんで僕達から逃げるんです!?
悪い子になっちゃったんです!?」
川 ゚ 々゚)「怖がってるビロードくんかわいいね!かわいいね!
ショボンくん捕まえたら笑ってくれるかな??」
ξ゚⊿゚)ξ「アンタたちね!どう見ても怖がってるでしょ?
優しく声かけてあげないとダメよ!」
(;´・ω・`)(!?)
(;´・ω・`)(どうなってるの?みんな人格がくるくる変わっていく!)
(;´・ω・`)(まさかガキノモリのカミサマが奪ったのは……)
( ^ν^)「で?テメェはいつまでそこに隠れてるつもりだ?」
(;´・ω・`) ビクッ
(;´・ω・`)「ひっ……」
.
247
:
名無しさん
:2023/10/08(日) 22:48:19 ID:lrpTdIvI0
( ^ν^)「逃げられると思ったか、この俺から?」
(;´ ω `)「!!」
ドンッ
(´ ω `)「かはっ……!!」
( ^ν^)「記憶に関する祝福があるせいか、俺にはガキノモリ事件の記憶がふたつある。
ショボンが被害者の中にいる記憶と、いない記憶のふたつだ」
( ^ν^)「他の連中はテメェが昔からの友達だと思ってやがる。
俺にはどちらが正しいのかは分からないが、まあそれはいい」
(´ ω `)「げほっ、かふっ……」
( ^ν^)「俺達がこれからなにをするか聞きたいか?」
(´ ω `)(息がっ……背中から叩きつけられた……)
(´ ω `)(ニュッくんが僕のお腹の上に跨っている)
( ^ν^)「教えてやるよ」
( ^ν^)「俺達は暁廟町を滅ぼす」
( ^ν^)「これは俺達を縛り続けた、町の者への逆襲だ」
( ^ν^)「呪われた町を出て普通の人生を送るんだ」
(´ ω `)
( ^ν^)「ショボン、お前も一緒に来い」
( ^ν^)「諸本の人間も俺が皆殺しにしてやる。
お前を虐げていた、父も兄もだ」
( ^ν^)「喜べよ」
.
248
:
名無しさん
:2023/10/08(日) 22:49:00 ID:lrpTdIvI0
(´ ω `)「ひゅっ……」
(´ ω `)(町を……人を……?)
(´ ω `)(そんなことって……)
(´ ω `)「………………だめ……だよ……」
(´ ω `)「人を、傷つけるのは……悪いことだよ」
( ^ν^)「チィッ……」
(´ ω `)(ニュッくん……?それは……?)
(´ ω `)(黒色のリボン……知らない色……)
( ^ν^)「これはショボンの分のリボンだ」
( ^ν^)「俺達の仲間である証だ」
シュルッ
ギチギチ...
(´ ω `)「がっ!?」
( ^ν^)「『はい』と言え。さもないと殺す」
ギチギチ...
(´ ω `)「かはっ……!にゅ、ぐうぅ……!」
(´ ω `)(くるしい)
(´ ω `)(リボンで首を絞められてる)
.
249
:
名無しさん
:2023/10/08(日) 22:49:20 ID:lrpTdIvI0
(´ ω `)(嫌だよ、誰も傷つけたくないよ、怖いよ)
(´ ω `)(でも、でも)
(´ ω `)(もっと嫌なのは……)
(´ ω `)(みんなとおんなじになれないこと……、
みんなと一緒に行けないことだ……)
(´ ω `)(そう思っちゃう自分がとても怖いんだ……)
(´ ω `)(僕の首にはまっくろなリボンが巻いてある。
内藤くんが、ニュッくんがくれたものだ)
(´ ω `)(僕の指にはまっくろなリボンがつながっている。
これは僕だけにしか見えないものだ)
(´ ω `)(指から伸びたリボンの先には、みんながいる)
ζ(゚ー゚*ζ
从 ゚∀从
( ><)
川 ゚ -゚)
(*゚∀゚)
(´ ω `)(みんなが心配そうに僕を見下ろしてる)
(´ ω `)(どっちなんだろう、僕と友達になってくれたのは)
ξ゚⊿゚)ξ
爪'ー`)y‐
( <●><●>)
川 ゚ 々゚)
(-_-)
(´ ω `)(おいていかないで……僕もつれてって……)
(´ ω `)(友達でいたいよ……)
.
250
:
名無しさん
:2023/10/08(日) 22:50:13 ID:lrpTdIvI0
(´ ω `)(どうすればいいんだろう……僕には出来ない……)
(´ ω `)(なんということだ!とても簡単なことじゃないか!)
(´ ω `)(人を殺したくない……みんなと離れたくない……)
(´ ω `)(僕にとってもっとも大切なのは、みんなと一緒にいることさ。
分かってるだろう?)
(´ ω `)(分からないよ……助けて、内藤くん……)
(´ ω `)(内藤くんならすぐそこにいるじゃないか)
(´ ω `)(なにを……言って……)
ペラッ
(´ ω `)(涙でぼんやりした視界でうっすらと見えた)
(´ ω `)(僕の胸ポケットからなにかがはみ出している。
これって、なんだったっけ?頭がはたらかないや)
(´ ω `)(ニュッくんの手が止まった)
(´ ω `)(リボンから離れた手が、その紙を引き抜いていく)
(´ ω `)(そうだ、あれは……)
【 (;うω・`)(>ω< ) 】
( ^ν^)「くくく!やはりこの諸本くん、面白い顔をしてる」
(´・ω・`)「……ぇ」
( ^ν^)「ショボン、お前を助けてやる。だから俺を助けろ」
( ^ν^)「遊園地に行ったり、水族館に行ったり、動物園に行ったりするんだろ?」
( ^ν^)「お前が俺達を外の世界へ連れていけ」
.
251
:
名無しさん
:2023/10/08(日) 22:50:38 ID:lrpTdIvI0
(´・ω・`)(ああ、そうだったんだ……)
(´・ω・`)(ガキノモリのカミサマに奪われたものは、人格じゃなくて……)
ズキンッ
(´ ω `)「あっ、ぐっ……!」
(´ ω `)(僕の中に……誰かが入ってくる……)
(´ ω `)(頭の中で……混ざり合っていく……)
(´ ω `)(…………………………ああ……よかった……)
(´ ω `)(……これで……………………)
( ^ν^)「妙な感覚だろう?」
( ^ν^)「自分の人格と別の人格が混ざり合っていくってのは。
別人になるわけではない、記憶はなにひとつ変わらない」
( ^ν^)「ガキノモリのカミサマが奪うのは『性格』だ」
( ) バッ!!
( ^ν^)「おっと」サッ
( )「僕の上から退きたまえ!これからの話をするんだろう?」
( )「おっと!前髪が鬱陶しくてたまらないな、ちょっと切らせておくれ。
そこの天井からぶら下がってるハサミを借りるとしようか」
ジャギッ
( )「そうだ、ニュッ!素敵な贈り物をありがとう!
似合ってるかい?この真っ白なリボン!」
( ^ν^)「どうだかな。自分で鏡を見ることだな」
.
252
:
名無しさん
:2023/10/08(日) 22:51:02 ID:lrpTdIvI0
[( ・∀・)]
( ・∀・)「あはは!ごらんよ、首の跡が悲惨なことになっている!
やはり君のことは一度ぶん殴った方がよさそうだ!」
( ^ν^)「くっくっく!返り討ちにしてやるよ」
( ・∀・)「もっと人に優しくすることを学びたまえ、われらがリーダー?
それとも僕が代わってあげようか?」
( ^ν^)「はっ。寝言は寝て言うんだな、モララー」
( ・∀・)「モララー?モララーか!『諸本モモイチ』だからかい?
なるほど、なかなか気に入ったよ!」
( ・∀・)「諸君!僕のことはモララーと呼んでくれたまえ!」
(-_-)「あひっ、眩しい人が増えたよ。分かるかな、ディくん?
つまりボクの闇はもっと深まったってことだよ、素敵だね」
(*゚∀゚)「モララーお兄ちゃん!よかった、ボクたちと一緒に来てくれるの?」
( ・∀・)「当たり前じゃないか!僕の居場所は君達がいる場所なのだから!」
(*゚∀゚)「あひゃっ!モララーお兄ちゃんだーいすき!死ぬまで一緒にいようね!
ほら、ディくんも大好きって言ってるよ!」
( ・∀・)「それは光栄だね!」
.
253
:
名無しさん
:2023/10/08(日) 22:51:33 ID:lrpTdIvI0
( <●><●>)「ふんっ、調子に乗らないように。貴方は私達の仲でも新人なのですから!」
( ・∀・)「あはは、苦楽を共にした仲間だろう?お手柔らかに頼むよ!」
( <●><●>)「貴方は冬休みに暁廟町に来て、ガキノモリ事件に巻き込まれて、
大人に保護されたあと、なにも言わずに外の世界に帰ってしまったじゃないですか。
私はないがしろにされるのがいっとう嫌いなんですよ」
( ><)「もう勝手にいなくならないで欲しいんです!
寂しくて寂しくて泣いちゃいそうだったんです!」
( ・∀・)「……それはすまなかったね。挨拶できるものならば僕もしたかったよ」
( <●><●>)「まったく、ガキノモリ事件のことも全て思い出せてよかったですよ。
ニュッくんが犯人を殺してくれて助かりました。そのせいで脅されてしまったのですがね」
川 ゚ 々゚)「モララーくん!クルウちゃん、かえってきてくれてうれしいです!」
川 ゚ -゚)「裏切ったら私が首を落としてやろう」
( ・∀・)「おお、恐ろしい。僕が『狗神』を扱いきれないからかい?
学校のときのように呪いが暴走してみんなを傷つけると?」
( ・∀・)「いずれ呪いも手懐けるつもりさ、心配ご無用だ!」
川 ゚ -゚)「お前は油断ならない。私が見張っているとしよう」
( ・∀・)「せいぜい僕が君達と平和に過ごす様を監視してくれたまえ!」
川 ゚ -゚)「胡散臭いやつだ。ワカッテマスくんに近付いて欲しくはないな」
.
254
:
名無しさん
:2023/10/08(日) 22:52:12 ID:lrpTdIvI0
爪'ー`)y‐「モララーくん、はいこれ♪」
( ・∀・)「おやおや、これは小動物だね?」
爪'ー`)y‐「それ、握りつぶして?」
( ・∀・) ブジュッ
( ・∀・)「これでいいのかな?」
爪'ー`)y‐「よかった、お前さんも俺様の弟とは違うみたい」
( ・∀・)「君が良かったのなら僕も良かったよ。
この小動物にはお墓を作ってあげるとしよう」
从 ゚∀从「先輩なのも副リーダーなのも俺様だからな!敬え、ヴァーカ!!」
( ・∀・)「デレちゃん、熱があるのかい?顔が赤いようだ」
ζ(゚ー゚*ζ「ふふっ、違うよモララーくん。
窓から夕陽が差し込んでるからだよ」
( ・∀・)「そうかい。なんだか、ずっと夕暮れのようだ」
ζ(゚ー゚*ζ「そうだね。なにかが起きるときはいつも空が真っ赤だったね」
( ・∀・)「君は知ってるかい?十三月は……」
ξ゚⊿゚)ξ「夕暮れがいっちばん長い、でしょ?私が教えてあげたんじゃない!」
( ・∀・)「ああ、そうだったね」
.
255
:
名無しさん
:2023/10/08(日) 22:54:49 ID:lrpTdIvI0
「さあ、全員席につきたまえ!晩餐の時間にしようじゃないか!」
「勝手に仕切ってんじゃねぇよ、殺すぞモララー」
コトッ
( ^ν^)「机の上には小瓶が七つ、俺達の人数分ある。
小瓶の中身は遺骨を粉にしたものが入っている」
( ・∀・)
( ^ν^)「これは俺達の『罪』ではない」
爪'ー`)y‐
( ^ν^)「俺達の『決意』だ」
ξ゚⊿゚)ξ
( ^ν^)「食事のとき飯に少しずつ振りかけろ」
(-_-)
( ^ν^)「この中身がなくなる頃には、俺達は外の世界にいるだろうよ」
( <●><●>)
( ^ν^)「くっくっく!その日を楽しみにしておくことだな」
川 ゚ 々゚)
( ^ν^)「ここを俺達七人の拠点とする」
( ^ν^)「しばらくはこの洋館で暮らしながら、
葬儀屋の仕事をしつつ、呪いの力を育てる」
( ^ν^)「暁廟町の人間を呪い殺して、
呪いを俺達の代で終わりにするんだ」
( ^ν^)「性格も名前もどうでもいい、
俺達は俺達を祝福して生きる」
.
256
:
名無しさん
:2023/10/08(日) 22:55:44 ID:lrpTdIvI0
「ガキノモリ事件は終わった」
「俺達の新しい事件を始めよう」
( ^ν^)我奇ノ杜事件のようです 終
.
257
:
名無しさん
:2023/10/08(日) 22:57:38 ID:lrpTdIvI0
パイは美味しかった?
258
:
名無しさん
:2023/10/09(月) 00:38:27 ID:ceTv/Lj60
乙
キャラクター構成もシナリオ構成もオチも何から何まで本当に面白かった……
単純にクー→ヒートみたいな反転じゃなくて「性格」を奪うっていう設定めちゃくちゃ面白いな 忘れないうちに感想書きたいけどもう一回読み直させてもらう
重ね重ねだが乙 ビロード(ワカッテマス)めちゃくちゃかわいかった
259
:
名無しさん
:2023/10/09(月) 15:56:32 ID:wNQxeOFc0
乙乙乙
すっごく面白かった!
絶対平成初期かそれ以前の時代っぽいのにお洒落なパイが出てくるギャップに惹かれて、読み進めるとえぇっ!てなるのがとても良かった
土地の風習も凝っていて、自分に害がなければこっそり覗きに行ってみたい聖地ナンバーワンです。
260
:
名無しさん
:2023/10/09(月) 19:01:31 ID:QeuS5hBI0
乙
261
:
名無しさん
:2023/10/09(月) 19:05:46 ID:KRfCSqhA0
めちゃくちゃおもしろかった
夢中でよんだ
262
:
名無しさん
:2023/10/09(月) 20:23:36 ID:Z8CzD.eE0
めっちゃ良かった!!こうやって呪いは巡っていくんだね……。
263
:
名無しさん
:2023/10/10(火) 21:34:52 ID:uhSo3fT.0
乙乙
これは周回しなくちゃ
264
:
名無しさん
:2023/10/13(金) 14:55:52 ID:969t3Gns0
ものすごく面白かった乙
全部が台詞で進行しているとは思えない
物語もキャラ作りも上手すぎる
265
:
名無しさん
:2023/10/16(月) 20:26:21 ID:bbOgvBnE0
最高に面白かった乙
今回の祭りで一番面白かった
266
:
名無しさん
:2023/10/22(日) 16:10:14 ID:dtw8wAFY0
読んでて頭がおかしくなりそうになった
面白かった、乙
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