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月夜の蟹のようです

10名無しさん:2023/10/05(木) 01:08:07 ID:Le8acQQY0

( ФωФ) 「全部処分でいい、って言って、鍵の番を俺に任せて盛岡に帰っちまった」

( ^ν^) 「なら、全部処分するしかないんじゃねーの」

( ФωФ) 「ヒサが可哀想じゃねえか」

( ^ν^) 「かわいそう、か」

( ФωФ) 「とりあえず、行くぞ」

( ^ν^) 「え」

( ^ν^) 「おれ、蟹食べてんだけど」

( ФωФ) 「蟹は逃げねえよ。帰ってきてから食え」

逃げるかもしれないじゃないか。
蟹なんて、目を離せばすぐに誰かに食べられてしまう。
冷蔵庫の扉にマグネットで張り付いているラップを手に取って、蟹の皿をしっかりと覆った。
それだけではまだ足りない気がして、ラップの横にぶら下がっていた油性ペンを手に取り、ラップの上から「おれの」と書いてペンを戻す。
祖母が生きていた頃は、ラップもペンも引き出しの中に仕舞ってあったはずだな、なんてふと思い出す。
この高さにラップが張り付いていたら、きっと祖母は届かなかっただろう。
少しずつ消えていく祖母の痕跡を寂しく思う。
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