[
板情報
|
カテゴリランキング
]
したらばTOP
■掲示板に戻る■
全部
1-100
最新50
|
1-
101-
201-
301-
401-
501-
601-
701-
801-
901-
この機能を使うにはJavaScriptを有効にしてください
|
レス数が900を超えています。1000を超えると投稿できなくなるよ。
( ´_ゝ`)/こちら流石探偵事務所\(´<_` )
172
:
◆KDJGUfbY2o
:2023/01/07(土) 21:04:24 ID:zM6O2kgY0
ノノ lコvlコ)「……ピッキングというのは素人でもできるものなんですか?」
( ´_ゝ`)「えぇ。道具を入手し、原理を知った上で一つの鍵に絞って練習すれば、あなたでも可能でしょう」
爪゚ー゚)「つまり複数回のピッキング痕は練習の痕。多分に計画的な犯行ということになります」
(`>' )「……鍵の話は一旦置いておきましょう。どうやって監視カメラに映らずに屋上へ行ったと?」
ル´央`ル「確かに……一体どうやって?」
リ`<´ リ「……それだけではない。外から鍵を掛けたというのなら、その者は屋上に閉じ込められることになる」
( ´_ゝ`)「そこはまあ、実にシンプルな話です」
(´<_` )「滑川さんは屋上に出入りするために扉を通っていない。
……壁伝いに上り下りをした。違いますか?」
ノノ lコvlコ)「は……?」
ル´央`ル「いやいや、流石にそれは……」
(`>' )「できませんよそんなこと」
( ´_ゝ`)「できるでしょう。……あなた、クライミングも齧ってますよね?」
(`>' )「……」
173
:
◆KDJGUfbY2o
:2023/01/07(土) 21:04:58 ID:zM6O2kgY0
(´<_` )「あなたは群馬県内の山でラジコンを飛ばすのが趣味と言っていました。
県内にはクライミングのポイントも多い……手を出していても不思議ではありません」
( ´_ゝ`)「昔多少齧っていたからわかりますがね。その手、現役でクライミングやっている人間の手ですよ。
そしてこのビルの壁は、多少齧った人間なら登ることに問題はないとも言っておきましょう」
爪゚ー゚)「素人でも『いけるかもしれない』と思える程度には突起がありますから。
実際、締め出されて凍えた大路さんが降りようとして転落、という可能性も考えました」
<(' _'<人ノ「ですが、クライミング経験者にはそう見えても、素人には絶壁……そうした可能性は低いです」
ノノ lコvlコ)「壁を昇り降りするという話ですが……外から丸見えなのでは?」
( ´_ゝ`)「そうですが、そうではありません」
(´<_` )「灯りと人通りがあるのは道路のある北側、付随して東西も不審に思う人間がいるかもしれない。
ですが南側はどうでしょうか? 見咎められる心配は殆どないかと」
ル´央`ル「確かにそうですね……」
<(' _'<人ノ「遺体が道路側に転落した理由がそれです」
爪゚ー゚)「大路さんは南東の位置でタバコを吸っていた。
それをわざわざ北側に落としたのは、帰路を見咎められにくくするため」
(´<_` )「更に言うと、4Fのバックヤードは南側。あなたが長時間バックヤードにいたのは監視カメラで確認済です」
174
:
◆KDJGUfbY2o
:2023/01/07(土) 21:05:57 ID:zM6O2kgY0
リ`<´ リ「ここまでの話を聴く限り、滑川が犯人であると思えてくる。……どうなのだ、滑川よ」
(`>' )「伊国さんまで……俺はやってませんよ。
俺が壁を昇り降りする馬鹿だったと仮定しても、どうやって大路を落としたっていうんです?」
( ´_ゝ`)「……ここから先は多分に憶測を含みますが」
(´<_` )「屋上に登ったあなたは、煙草を吸っている大路さんにこう声をかけたんじゃありませんか?
『たまには酒でもどうかと思ったが、オーナーにバレると煩いからこっそり登ってきた』と」
爪゚ー゚)「他の人間ならともかく、仮にも友人であるあなたなら可能な言い訳でしょう。
被害者は既にかなり飲んでいて、判断力も鈍っている」
( ´_ゝ`)「付け加えれば、満足する前に店を叩き出されたわけで、まだ酒を飲みたい欲求があったはずです。
欲望のコントロールに問題のありそうな被害者のこと、首を傾げつつもこの要求は通る」
<(' _'<人ノ「あなたは被害者に高級なウイスキーを勧めたのでしょう」
(´<_` )「そして、これは検査の結果待ちではありますが……恐らくは薬を盛った」
爪゚ー゚)「盛っていなかったとしても、まあ、寝る可能性は高いでしょうね。
普段飲まないような高級ウイスキーをストレートで行ったら」
( ´_ゝ`)「眠らせてしまえば、後は……説明する必要あります?
ちなみに墜落の状況から、被害者は墜落時に意識がなかった可能性が高いと推察しています」
(`>' )「……」
175
:
◆KDJGUfbY2o
:2023/01/07(土) 21:06:49 ID:zM6O2kgY0
ル;´央`ル「ほ、本当に滑川さんが……?」
(`>' )「……証拠は、あるんですか?」
( ´_ゝ`)「んん??」
(`>' )「今までの話は全て推測に過ぎません」
爪゚ー゚)「ふむ? それで済まない程度には状況証拠が積み重なっているとは思いますが、まあ、そうですね」
(`>' )「俺が大路を殺したという証拠があるんですか?」
(´<_` )「……悪あがき、やめません? わかってるんでしょう?」
(`>';)「何を――」
( ´_ゝ`)「スマートフォン。まだ処分できてないですよね?」
<(' _'<人ノ「それだけならギリギリで言い訳もできるかもしれません。ですが」
爪゚ー゚)「犯行時の服。被害者の爪が引っかかったことはお気づきで?」
(`>';)「……」
(´<_` )「それの処分もまだ、ですよね。どう言い訳しようが流石に無理筋では?」
176
:
◆KDJGUfbY2o
:2023/01/07(土) 21:07:22 ID:zM6O2kgY0
(`>'#)「……クソッ!」
(`>'#)三≡―
ダッ!
「おせぇよ」
「無駄です」
( ´_ゝ`)┫(`>';)\<(' _'<人ノ
「いっ、いつの間に……!?」
( ´_ゝ`)「部長」
爪゚ー゚)「ああ。……さて、滑川さん。逃げようとしたということは犯行を認めると。そういうことで良いでしょうか?」
(`>' )「……はい」
ル;´央`ル「そんな……!」
ノノ;lコvlコ)「どうして殺人なんて……」
177
:
◆KDJGUfbY2o
:2023/01/07(土) 21:07:57 ID:zM6O2kgY0
(`>' )「……まあ、刑事さん達の推測通りですよ。ずっと強請られてたんです。
このままじゃ店の継続が苦しいくらいになってきてしまって」
リ`<´ リ「わからんな。それならば警察に突き出せばよかったものを」
( ´_ゝ`)「そうしなかったということは……そうできない理由があった」
(´<_` )「その理由が何かまではわかりませんが」
(`>' )「……はぁ。どうせバレるんで言ってしまいますが。
俺、5年前にひき逃げしたんですよ」
爪゚ー゚)「……なるほど」
(`>' )「で、藁にも縋る思いでアウトローにツテのありそうな大路に頼ったんですが」
( ´_ゝ`)「あー……ヤクザな解体屋で車を処分したはいいが、強請りのネタを手元に残されてしまったと」
(`>' )「そういうことです」
(´<_` )(……何て奴だ。人畜無害そうな顔をして二人も殺してるなんて)
178
:
◆KDJGUfbY2o
:2023/01/07(土) 21:08:31 ID:zM6O2kgY0
(`>' )「しかしよくもまあ……群馬県警は思ったより優秀なんですね。絶対バレないと思ったんですが」
爪゚ー゚)「先ほども言いましたが、あまり警察を舐めないでほしいですね」
(´<_` )「……あなたの最大の失敗は、央名さんに罪を擦り付けるために鍵を掛けてしまったことです。
あれがなければここまで早く事件と断定はできなかったし、証拠隠滅の時間もあったでしょう」
爪゚ー゚)「何というか、偽装工作として間違ってはいないんだけど……地味に愚かというか」
(´<_` )(何かつい最近聞いたような言葉が……)
( ´_ゝ`)「死亡事故を隠蔽し、殺人の罪を他人に擦り付けようとする……あんたという人間自体は派手に愚かだけどな」
(`>' )「そうですか? みんなこんなもんだと思いますけどね」
<(' _'<人ノ「……もしそうなら今頃この世は地獄絵図になっていますね」
(´<_` )「随分と明け透けですが……悪いことをしたとは思わないんですか?」
(`>' )「死んだのは所詮他人ですし。どうでもいいです」
(´<_` )(糞過ぎる……人間性で言えば被害者の方がマシまであるぞこれ)
( ´_ゝ`)(人間性腐ってるが社会適応力だけはあった、ってとこだな正直)
179
:
◆KDJGUfbY2o
:2023/01/07(土) 21:09:05 ID:zM6O2kgY0
爪゚ー゚) "こんなの絶対更生できないよね?"
( ´_ゝ`) "再犯とかはそうそうないだろうが、反省はしないだろうな"
爪゚ー゚) "うーん、何かモヤモヤするな"
( ´_ゝ`) "しゃあないだろ。この場で成敗するわけにもいかんし"
爪゚ー゚) "魂抜き取っちゃおうかな?"
( ´_ゝ`) "こいつ平然と……マジか"
爪゚ー゚) "だってさぁ……逮捕しても意味ないよこれじゃ"
( ´_ゝ`) "だからって脱法的手段で私刑とか警察官やる資格ないだろ"
爪゚ー゚) "や、だから実際にやる気はないけどさ。ただの愚痴だよ"
( ´_ゝ`) "本当か……?"
爪゚ー゚) "ず、随分と信用ないな……流石にちょっと落ち込むね"
( ´_ゝ`) "日頃の行いって大事だよなって話"
180
:
◆KDJGUfbY2o
:2023/01/07(土) 21:09:39 ID:zM6O2kgY0
爪゚ー゚)「さて、署までご同行頂きましょうか。今後の話はそちらで」
(`>' )「はい」
爪゚ー゚)コ「あ、四井君? 無事済んだから車回して。そう、署まで。はい、よろしく」
(´<_` )「皆さん、夜分にお集まり頂きありがとうございました。
おかげで犯人逮捕に繋がりました」
( ´_ゝ`)ゞ「ご協力感謝します」
ノノ lコvlコ)「いえ、特にお力になれず……」
リ`<´ リ「見事解決したこと、褒めてやろう」
ル´央`ル「まさかでしたが……ありがとうございました」
<(' _'<人ノ「では、行きましょうか」
―――。
181
:
◆KDJGUfbY2o
:2023/01/07(土) 21:10:12 ID:zM6O2kgY0
' ☆ . ゚ 。 ゚
゚ . 。 ゜ + ゜ 。 。 ゚ 。 ゚
。 ' o ゜ ☆ ゜ +. ;/ ゜ 。 '
゜ 。 ゜ 。 o ゚ ゚' ☆ . ' 。
* . ゜ 。 ゜ + 。 ゜ ゚
゚ 。 . + 。 + ゜ 。 ゚
。 + 。 * . ゜ ゜ ゜ 。 。
゚ ,;/ 。 . + 。 . '
。 ゚ 。. + 。 . ' ゚ 。 * . ゜ + ゜
。 ,;/ ' ゜ o ゚ ゚ .
。 *'' * .゜ 。 ゜ 。
' ゜ 。 ゚ ゚ ゜ + ゜ 。 ' ゜
/ / ,。 ・ :* :・゚'
_ __ _ _ _ _ _ _ __
_|田|_|ロロ|_| ロロ|_|田|.|ロロ|_| ロロ|_|田|.|ロロ|_|田|.|ロロ|_| ロロ|_
182
:
◆KDJGUfbY2o
:2023/01/07(土) 21:10:46 ID:zM6O2kgY0
( ´_ゝ`)「……さて、終わったな」
(´<_` )「ああ」
<(' _'<人ノ「無事解決してよかったです」
( ´_ゝ`)「ほんとに」
(´<_` )「いつオカルト面に入るかヒヤヒヤしてたぞ」
( ´_ゝ`)「今回プロがいるから多少は安心感もあったが」
(´<_` )「そうだな。美和ちゃんがいてくれたおかげで落ち着いて捜査できたよ」
<(' _'<人ノ「いえ、あまりお役に立てず……」
( ´_ゝ`)「正直、途中まで伊国さんオカルト絡みの人じゃないかと疑ってたんだよな」
(´<_` )「わかる。あの貫禄だからな……」
( ´_ゝ`)「だからこそ美和ちゃんいてくれるだけで心強かった」
(´<_` )「違いない」
<(' _'<人ノ「そ、そうですか……それならよかったです」
183
:
◆KDJGUfbY2o
:2023/01/07(土) 21:11:20 ID:zM6O2kgY0
( ´_ゝ`)「しかし……腹減ったな」
(´<_` )「……まだ中途半端な時間だし、牛丼屋でも行くか?」
( ´_ゝ`)「悪くないな。美和ちゃんもどう?」
∬´_ゝ`)「ふぅん。愚かな選択だな」
(;´_ゝ`)「「うわっ!?」」(´<_`;)
<(' _'<人ノ「デイジーさん」
( ´_ゝ`)「だから気配消して背後から近づくのやめろって」
(´<_` )「毎度びびるわ」
∬´_ゝ`)「やはりぶったるんでいるな愚弟ども」
<(' _'<人ノ「お見事な隠行でした」
∬´_ゝ`)「ふっ、見抜いておいてよく言う」
184
:
◆KDJGUfbY2o
:2023/01/07(土) 21:11:54 ID:zM6O2kgY0
( ´_ゝ`)「で、何しに来たんだ?」
∬´_ゝ`)「シーナから連絡を受けてな。様子を見に来てやったというわけだ」
(´<_` )「いや様子を見に来られてもな……」
∬´_ゝ`)「自惚れるな、貴様らの様子ではない。伊国氏の様子をだ」
<(' _'<人ノ「えっ?」
∬´_ゝ`)「たまに飲みに来るのでな」
( ´_ゝ`)「マジか……いや何かすげー納得いくけど」
(´<_` )「素で伊国さんに負けないくらいキャラ濃いからな……」
∬´_ゝ`)「ふぅん。口だけは減らない愚弟どもだ」
( ´_ゝ`)「ん、そういや伊国さんまだ出てきてないな」
(´<_` )「仕込みでもしてるのか?」
∬´_ゝ`)「先ほど顔を出したが、オーナー夫妻に夜食を振舞うそうだ」
( ´_ゝ`)「む」
(´<_` )「……なるほど、ご相伴に預かろうと?」
185
:
◆KDJGUfbY2o
:2023/01/07(土) 21:12:37 ID:zM6O2kgY0
∬´_ゝ`)「既に了承は得ている」
( ´_ゝ`)「なにそれずるい」
(´<_` )「ぶっちゃけ羨ましい」
∬´_ゝ`)「愚か。何故わざわざ呼び止めたと思っている」
( ´_ゝ`)「えっ……まさか俺らの分も? そんなはずは……」
(´<_` )「馬鹿な……姉者だぞ?」
∬´_ゝ`)「ほう。そういった態度を取るのであれば取り下げても良いのだぞ?」
( ´_ゝ`)「すんませんでした」
(´<_` )「いやぁ素晴らしい姉を持って幸福だなぁ、兄者」
<(' _'<人ノ「……ぷっ。ふふっ……」
∬´_ゝ`)「ふっ、存分に笑ってやれ」
( ´_ゝ`)「ドヤ顔やめい」
(´<_` )「いやこれ姉者も含めて笑われてるからな?」
∬´_ゝ`)「なん……だと……」
<(' _'<人ノ「ふふっ……ふふふっ……!」
( ´_ゝ`)「めっちゃウケてる」
186
:
◆KDJGUfbY2o
:2023/01/07(土) 21:13:11 ID:zM6O2kgY0
【居酒屋 天からお塩】
_//リ`<´ リ
/ // (\ /)
/  ̄ ̄ ̄ ̄ ~ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
/_________________________
/ |_________________________
/
/
| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
|
| 〔 ̄ ̄ ̄〕 〔 ̄ ̄ ̄〕 〔 ̄ ̄ ̄〕 〔 ̄ ̄ ̄〕 〔 ̄ ̄ ̄〕
187
:
◆KDJGUfbY2o
:2023/01/07(土) 21:13:49 ID:zM6O2kgY0
リ`<´ リ「さあ、来るがいい。夜食を与えてやろう」
∬´_ゝ`)「来たぞ」
ル´央`ル「あ、みなさん!」
ノノ lコvlコ)「先ほどはどうも」
( ´_ゝ`)「ども」
(´<_` )「「こんばんは」」<(' _'<人ノ
<(' _'<人ノ「すみません、私たちまでお呼ばれしてしまって」
リ`<´ リ「人は何かを那須食べに生を受け、梨を得た時死んでいく」
( ´_ゝ`)「ぶほっ」
<(' _'<人ノ「???」
ル´央`ル「いやーこのまま寝られそうもないですよねって話をしてたら、
夜食を作ってくれるって言うのでお言葉に甘えてしまいました」
リ`<´ リ「我とて、何かを為したい夜もある」
( ´_ゝ`)(落ち着かないから何かしてたいって感じか)
188
:
◆KDJGUfbY2o
:2023/01/07(土) 21:14:23 ID:zM6O2kgY0
ル´央`ル「いやー凄くおいしいですこれ」
ノノ lコvlコ)「落ち着く味で夜食には丁度いいですね」
リ`<´ リ「ならばよし」
( ´_ゝ`)「へー、これは……中華粥かな?」
リ`<´ リ「その通り」
(´<_` )「あー……うまそ。めっちゃいい匂いするし」
リ`<´ リ「暫し待つが良い。粥くれてやる」
( ´_ゝ`)(これもうキャラ作り年期入り過ぎて地になってないか?)
<(' _'<人ノ「ありがとうございます」
∬´_ゝ`)「ふぅん。粥などメニューにあったか?」
リ`<´ リ「ない」
∬´_ゝ`)「なるほど」
(´<_` )(キャラの濃さで姉者とタメ張れるのは素直に凄い)
189
:
◆KDJGUfbY2o
:2023/01/07(土) 21:14:57 ID:zM6O2kgY0
ル´央`ル「しかし今でも信じられません……あの滑川さんが」
(´<_` )「心中お察しします」
ノノ lコvlコ)「……今だから言えますが、私は……ちょっと気持ち悪い人だなと」
( ´_ゝ`)「ほう?」
ノノ lコvlコ)「何があってもあの調子なので……」
( ´_ゝ`)「ああ……確かに髪型の話とかもフラットに話してたし」
(´<_` )「それはちょっと怖いかも」
( ´_ゝ`)「普通は照れか自負か、何れにせよ多少なり笑いが入ると思うがな。
感情の振れ幅が小さいのか、表に出ないのか」
ノノ lコvlコ)「穏やか、と言ってしまえばそうなんですけど」
<(' _'<人ノ「……今となっては穏やかというより不感、という印象ですね」
(´<_` )「そうだな」
( ´_ゝ`)「だから何でもないことのように踏み越えちまった、ってことだわな」
∬´_ゝ`)「面白そうな話だ……最初から話せ。シーナは詳細をよこさなかったのでな」
( ´_ゝ`)「えぇ……まあいいけどさ。話すと長いから今度な」
190
:
◆KDJGUfbY2o
:2023/01/07(土) 21:15:33 ID:zM6O2kgY0
(´<_` )「そういえば……大変失礼ながら一つ伺っても?」
ノノ lコvlコ)「何でしょうか?」
(´<_` )「……伊国さんとは、本当に何もないんですよね?」
( ´_ゝ`)「えっ、この場でそれ聞いちゃう?」
ノノ;lコvlコ)「は、はい……」
リ`<´ リ「……」
ル;´央`ル「……」
( ´_ゝ`)(何もない、って反応じゃないが……あーあそんな反応するからオーナーめっちゃ不安な顔してるじゃん)
∬´_ゝ`)「ふぅん。不安ならばこの愚弟に依頼でもするが良い。これでも探偵の端くれだ」
( ´_ゝ`)「「あっ」」(´<_` )
ノノ lコvlコ)「えっ……?」
ル´央`ル「探偵……?」
リ`<´ リ「……どういうことだ?」
<(' _'<人ノ「あー……」
∬´_ゝ`)「ん? 何だというのだ?」
191
:
◆KDJGUfbY2o
:2023/01/07(土) 21:16:06 ID:zM6O2kgY0
( ´_ゝ`)「はぁ……バレちまっちゃあしょうがない」
(´<_` )「俺たちは警察から依頼を受けて捜査協力をしていた探偵です」
ル´央`ル「えぇ?」
ノノ lコvlコ)「そんなことあるんですか?」
( ´_ゝ`)「あったんだからしょうがない」
(´<_` )「普通はまあ、ないですね。色々と込み入った事情がありまして……」
( ´_ゝ`)「その辺の事情は守秘義務で話せないんでよろしく」
リ`<´ リ「それで納得しろ、と?」
( ´_ゝ`)「苦情は全部さっきの巡査部長まで。大体あいつのせいなんで」
(´<_` )「今回はほんとあの人に振り回されたなあ……」
<(' _';<人ノ「あはは……」
192
:
◆KDJGUfbY2o
:2023/01/07(土) 21:16:40 ID:zM6O2kgY0
リ`<´ リ「……完成だ」
( ´_ゝ`)「おっ、待ってました」
(´<_` )「ありがとうございます」
<(' _'<人ノ「わ、おいしそう……!」
リ`<´ リ「さあ、食うがいい」
( ´_ゝ`)「それじゃ遠慮なく」
(´<_` )「「いただきます」」<(' _'<人ノ
(*´_ゝ`)「「ふわぁ〜……」」(´<_`*)<(' _'*<人ノ
193
:
◆KDJGUfbY2o
:2023/01/07(土) 21:17:14 ID:zM6O2kgY0
( ´_ゝ`)「あー……すんげー落ち着く」
(´<_` )「鳥ガラと貝柱の穏やかなダシ、めっちゃいいな」
<(' _'<人ノ「絶妙な塩加減……ネギも爽やかでいいですね」
( ´_ゝ`)「疲れに染み渡るなあ。ようやく人心地着いた感じする」
(´<_` )「いやー……やっぱ料理って凄いな」
( ´_ゝ`)「中華粥なんてあんま食ったことなかったけど良いもんだなあ」
<(' _'<人ノ「そうですね。このメニューの選択も食べる人のことをよく考えていると感じます」
ル´央`ル「ですよね。流石ですよ伊国さん」
(´<_` )「ありがとうございます、伊国さん。凄くおいしいです」
リ`<´ リ「ふっ……」
<(' _'<人ノ「……これ食べたら帰って仕事ですもんね、私たち」
( ´_ゝ`)「……うん、おかげで頑張れそうだ」
(´<_` )「ああ、力が戻ってきた感じ」
194
:
◆KDJGUfbY2o
:2023/01/07(土) 21:17:47 ID:zM6O2kgY0
( ´_ゝ`)「「やっぱ人間、食事が資本だな」」(´<_` )
Case9「地味な愚かしさ」
Day3B「派手に愚かな男」
To be continued...
195
:
◆KDJGUfbY2o
:2023/01/07(土) 21:18:20 ID:zM6O2kgY0
今回はここまで
196
:
◆KDJGUfbY2o
:2023/01/07(土) 21:24:34 ID:zM6O2kgY0
リ゚▽゚ リ<l「みんな犯人の予想は当たったやろか?
ちなみにミステリー回の難易度的には下記と考えとるで」
・Case3:中(複数要素あり、ミスリード多数)
・Case8:高(複数要素あり、ヒント不足、ミスリード多数)
・Case9:低(ほぼ単独要素のみ、ミスリード少なめ)
197
:
◆KDJGUfbY2o
:2023/01/07(土) 21:29:09 ID:zM6O2kgY0
リ゚▽゚ リ<l「Case3が王道ミステリーならCase8はアンフェア気味、Case9はお手軽ミステリー、って感じやな。
ガチ勢の意見はちゃうんやろけど、うちはにわか勢やから許してな」
198
:
名無しさん
:2023/01/07(土) 21:44:42 ID:dG8aaz.I0
乙 オカルト突入しなくて安心してしまった
読み直してくるわ
199
:
名無しさん
:2023/01/07(土) 21:47:48 ID:QhbqtA/w0
おつです
200
:
名無しさん
:2023/01/07(土) 23:53:44 ID:xSJ7QhMk0
おつ!
201
:
名無しさん
:2023/01/08(日) 00:43:13 ID:KkiQ3kVs0
乙乙
いやー犯人気付かなかった
202
:
名無しさん
:2023/01/08(日) 00:45:56 ID:gIwnX1zU0
クライミングに熱がある人間からすると、流石に無理があるかなと思う
特に外岩はなぁ
203
:
名無しさん
:2023/01/08(日) 02:46:56 ID:FoG0XF0E0
乙
お前そこで浮気問題に突っ込むのか…
204
:
◆KDJGUfbY2o
:2023/01/09(月) 22:23:05 ID:yilsNq6c0
>>198
(´<_` )「筆者も同じ気持ちらしいぞ」
>>199-200
リ゚▽゚ リ<l「乙ありやで」
>>201
(´・_ゝ・`)「どこまでバレバレにするか、なかなか良い塩梅が難しいね」
>>202
( ´_ゝ`)「実はそこは難易度調整のために詳細を伏せて"弟者が実際に試した"で濁していたり」
>>203
( ゚∋゚)「流石っすわ」
205
:
◆KDJGUfbY2o
:2023/01/09(月) 22:25:08 ID:yilsNq6c0
Case9-Tips3 護送中
爪゚ー゚)「馬鹿なことをしたもんです。余計に罪を重ねればそれだけ刑罰も重くなるのに」
(`>' )「バレないと思ったので」
爪゚ー゚)「鍵さえかけなきゃなあ。流石に外壁を昇り降りしたなんて思っても試さなかったんですが」
(`>' )「……試したんですか?」
爪゚ー゚)「それはもちろん。普通に考えて無理がありますからね」
(`>' )「あのビル、滅茶苦茶登りやすいんですよ」
爪゚ー゚)「ええ。実際に登った和夫君によると「丁度欲しいと思ったところに取っ掛かりがある」とか」
(`>' )「まるで登るために設計されたみたいに」
爪゚ー゚)「設計ミスですよね。泥棒に都合が良すぎる」
(`>' )「縄を掛けられる場所も多いし」
爪゚ー゚)「ああ、和夫君によるとその痕跡もあったらしいですね。説明がややこしいので省きましたが」
(`>' )「登りやすいといっても完全にフリーじゃ流石にきついので」
爪゚ー゚)「縄の回収まで考えてあって、どうして鍵かけちゃったかなあ」
(`>' )「そう言われても……」
206
:
◆KDJGUfbY2o
:2023/01/09(月) 22:25:42 ID:yilsNq6c0
Case9-Tips4 裏切り
リ`<´ リ「どういうことなのか、説明して貰おう」
ノノ lコvlコ)「……恋をしてしまって」
リ`<´ リ「愚かな。あれは学生であろう」
ノノ lコvlコ)「はい……」
リ`<´ リ「もうやめておけ。裏切り続けるというのなら、我とて紳士的ではいられなくなる」
ノノ lコvlコ)「……」
リ`<´ リ「返事はどうした」
ノノ lコvlコ)「……わかりました」
リ`<´ リ「不満か。ならば離婚すればよかろう」
ノノ lコvlコ)「それは……」
リ`<´ リ「どちらが本当に大切か、真剣に考えてみるがいい」
ノノ lコvlコ)「……」
207
:
◆KDJGUfbY2o
:2023/01/09(月) 22:26:15 ID:yilsNq6c0
Case9-Tips5 後日
タ Q、Qヒ「普通の事件じゃねーか糞が!」
ン ’カ’ン「ですぞますぞ!」
爪;゚ー゚)「あはは、すみません……」
タ Q、Qヒ「埋め合わせしろ!」
ン ’カ’ン「ですぞますぞ!」
爪゚ー゚)「ん、今度奢ります」
タ Q、Qヒ「キャバクラな」
ン ’カ’ン「私は焼肉を所望しますぞ!」
爪゚ー゚)「絹糸先輩、同性愛者じゃないのにキャバクラ好きですよね」
タ Q、Qヒ「そらそーよ、綺麗な姉ちゃんにチヤホヤされるのは良い」
ン ’カ’ン「理解できないですぞ!」
爪゚ー゚)「あれ? 乾先輩はあんまりですか?」
タ Q、Qヒ「こいつは二次元専門だからな」
ン ’カ’ン「そんなことはありませんぞ! 童貞じゃありませんぞ!」
タ Q、Qヒ「嘘つけ!」
208
:
名無しさん
:2023/01/10(火) 01:07:41 ID:p27G4LNU0
オカルト系になるとかダイスロールしてるんでしたっけ?
209
:
名無しさん
:2023/01/11(水) 02:43:25 ID:NB1Jpv.w0
おもしろかったー
あたまの中で謎解き場面が再生された、次も楽しみ
210
:
◆KDJGUfbY2o
:2023/01/14(土) 23:08:30 ID:8DKcCcks0
書きあがっておらず日付またぐ見込み
>>208
(´<_` )l「当初はその案もあったがやってないな。
単に筋書きをほぼ決めていないから、人物達の動きは筆者にも予想が着かないって話」
>>209
リ゚▽゚ リ<l「ありがとさんやで」
211
:
◆KDJGUfbY2o
:2023/01/15(日) 02:02:20 ID:5H7U45Dk0
前回のあらすじ
・犯人は――滑川さん、あなたです
・……まあ、刑事さん達の推測通りですよ。ずっと強請られてたんです。
・やっぱ人間、食事が資本だな
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
| 流石だよな、俺ら |
\_ _____ __/
V V
d( ´_ゝ`)人(´<_` )b
\ /. \ /
l l l l
//l | | l\\
 ̄  ̄.  ̄  ̄
【標準AA環境】
※右のAAのズレない環境が標準です。 | |\|/ | | |
| ∧ ∧ |/⌒ヽ、| ∧_∧ | ∧∧ |
|(,,゚Д゚)||,,゚ Θ゚)|(; ´Д`)|(=゚ω゚)|
212
:
◆KDJGUfbY2o
:2023/01/15(日) 02:03:35 ID:5H7U45Dk0
Case9-Day4「後日」
:ヾゞ;;ゞ:;ヾ:ヾ;;>;ゞヾ;ゞゞノヾゞ:ヾヾ /;;ゞ:;ヾ:ヾ;;>;ゞ |ii;ゞ:;ヾ:ヾ;;>;ゞヾ;ゞヾ:ヾ
ノ;;ヾ ヾゞヾ;ゞゞノヾゞ:ヾヾ ヾゞ;| <;;/::ヾゞ;;ゞ:;ヾ:ヾ;;>;ゞ;;::iiゞゞ;;ゞゞ;;ゞヾ;;>;ゞヾ;ゞ
ゞヾ ;ゞゞ;ゞiilヾ;ゞゞ゙ゞ;;:::ii| |;:ヾゞ "ヾゞヾ;ゞゞノヾゞ:ヾヾiii| <:;ヾ:ヾ;;>ヾ;ゞ'';ゞヾ;ゞ
|;:ilヾ \ |::;ii| ヾ;ゞゞ''ノヾ|;:i| ノヾゞ:ヾヾ::ヾ\ |i;;:iii| /;;ゞ :;ヾ:, |i;ゞゞ
|;:i| \`'';:::ii| ヾ:ヾ;;>;ゞヾ| |;:i|/^ '|i| |;:i| \`";;::ii| ノ / :ヾ;;>ヾ;ゞ ;ゞヾゞ
|;:i| ゙ヽ,;:;;;l| /゙;ゞゞ;ゞ:::ii| |;:i| |i| |;:i| ~|ii;;:ii"´/ |;;::ii| |i|/
|;:i| |:::;iii~ ノ ,,|;;::ii| |;:i| |i| |;:i| |i::;;iii|~ .|;;::ii| ''\|i|
':;,`:ヽ|/,'|:;:;ii|:,:;*.,:;/.:::;.:":::"''''⌒ヾゞ γ''"""''""''"' |ii;;i;('')''"''''"""''"""'''''"""''
";*'.:.:;”:;゙|:;;iii|`:;,':,*”:;:;.,:;.:;'.:.:;”:;ヾヾ)) ((,:ソミ;.:';';';::;.:". |i;;;::;iii|`:;,':,:;.,:;.:;';',: ':::;.:".:;.:';
.:;”:`:;,' *”|:;:;ii|:,:;*.,:;/.:::;,':,*”:;:;.,:;.:;'.:ソ "''~`''"゙"'''~ノ;;ii;:iilli;ゝ"''~`''"゙"''~`''"゙"''~゙
"''~`''"゙ ノノシillゝ"''~`''"゙"''~`''"゙"''~ "'''''''''''''''" ..,,、vji、iijww、ii..,
"'''''''''" '""'''""'"""
,..,.,.,.,、 ,..,.,.,.,、
''''""'"'''"""
;;;ゝ);;));ヾ;;) ,..,.,.,.,、 ''"""~
))ゝ;;;ミ,,、,,;;;ゝ;;)ゝ))ゝ
;;;) ;;;)ヾミゞ((;;;ゝヾ;⌒;;) iijww、ii. """~" ''"""~
ヾミ;ソ(;;;ゝヾ;))ゝ;ミ;;(::;ゝ;;;)) ,..,.,.,.,、
213
:
◆KDJGUfbY2o
:2023/01/15(日) 02:04:09 ID:5H7U45Dk0
━━━━━━━━ ,イ━━ ,イ ,イ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
|l!1!|!l./ム―7 レ .レ i| !i| !li| |i! |! | |l!1!|!l
|l!1!|.//ニ7/ .i| !li| |i! l: |l!1!|!l
|l!1!|/' ̄7/ il !li| |i! | |l!1!|!l
|l!1!|!l. // !li| |i! |l!1!|!l.
|l!1!|!l. /' . __ li| |i |l!1!|!l
|l!1!|!l /´ > ,.イ i| |!: |l!1!|!l
|l!1!|!l ´ ̄ /_/ !| | |l!1!|!l
|l!1!|!l // | | |l!1!|!l
|l!1!|!l // .| | | |l!1!|!l
|l!1!|!l | |/,イ,イ ,イ | | l| |l!1!|!l
|l!1!|!l |! レレ // ,ィ | | l| |l!1!|!l
|l!1!|!l |! /' / .i | |i || |l!1!|!l
|l!1!|!l |! ./ / .|/レ'i || |l!1!|!l
|l!1!|!l |!, // .|/|i | i || |l!1!|!l
|l!1!|!l |!i ´ .| l / .i i.|| |l!1!|!l
|l!1!|!l |!l , イ |i | | И /| .l l:|| |l!1!|!l
━━━━━━━━━━━レ'━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
214
:
◆KDJGUfbY2o
:2023/01/15(日) 02:04:43 ID:5H7U45Dk0
/ / ,;` (`
/ /i// 、 (\ /
/ //i/7 ∧ \、 /i/〈i/
// /i/ / / i// ∧/ ̄\ \ /i/i/ ii| i/
/ / / //7 ∧ \ \ i/i/ |〈_,/
/ / ) \/ /
/ / / /i/
/ / / ,;`‘・ /i/
// 丶 , /
/ /、ヘ、 /X゛
/⌒ 〉 〈i/ \
'/ /
//
/
215
:
◆KDJGUfbY2o
:2023/01/15(日) 02:05:17 ID:5H7U45Dk0
三三三三三三三三三三三ニニニニニニニニニニニニニニニニニ=========─────
: :: :.! _ -、_,....__ ,.:::::::::::::/,':::::::
: :: :| __,,.. -──‐ ニラ ,.::::::::::::: //::::: ..:,'
: :: :! \  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\::{ イ ::::::::::::://::::::::::,'
: :: |\ ヽ\ ノ)j /:::|::::::::::::://::::::::::/
: :: !::::::丶 丶`''ー─‐'' 。ノ / :::::::'::::::::::://::::::::::/ / |
: : | ::::::::::::>。 `''ー─‐'' /:::/::::::/:::::::::://::::::::::/ / |
: : | ::::::::::::::::::>。 / :::::/::::::/::::::://::::::::::/ / リ
三三三三三三三三三三三ニニニニニニニニニニニニニニニニニ=========─────
「貰ったッ!!」
─────=========ニニニニニニニニニニニニニニニニニ三三三三三三三三三三三
__|ハ l! ./
. /<ノ'∧ r― 、 / /
/ ( '∧ \::::::ヽ ´ /
/ \ \ ` ::\ /
< \ \ ` '' ., ,.. /
/‘, ` ミ\  ̄ /
_ ィ: : : : ‘, `\ ,。i´
─────=========ニニニニニニニニニニニニニニニニニ三三三三三三三三三三三
216
:
◆KDJGUfbY2o
:2023/01/15(日) 02:05:50 ID:5H7U45Dk0
,,、 、
`'ミ'‐ ,,、 リ、
\ `''ー ..,_ .゙ミ'ー ,,,、 .|.ヽ
\ .`゙"''''''゛ `゛ ヽ i、
\ ヽ, ,バ,
ヽ `'- ‐゛ ..l,
_______ゝ _、 ヽ
 ̄'''''ー ,,_ ,i'´ . ´゙'''.ー l,
___> │ `''‐、. ヽ
-ニ二 ̄ ̄ ! `'‐ ヽ
`''-、. .l `'' \
`'-, l,
`┐ ゙'、
、i|_ ゙'、
`''-、 .ヽ
_,ゝ \
゙゙'ニr .ヽ
_,,.. -‐''"゛ \
 ゙゙゙゙゙̄"''''―- ..,,,_ \
`゙'''ー ..,、 .\
`'-、 .\
.,,....> \
`゙'''ー _. \
`\ \
\\
\
217
:
◆KDJGUfbY2o
:2023/01/15(日) 02:06:23 ID:5H7U45Dk0
( ´_ゝ`)┫川;゚ -゚)/
「チェック」
.
218
:
◆KDJGUfbY2o
:2023/01/15(日) 02:06:57 ID:5H7U45Dk0
川;゚ -゚)「むぅ。今のは入ったと思ったんだが」
( ´_ゝ`)「相変わらず攻撃が素直過ぎる」
川 ゚ -゚)「そうか……」
(;'A`)(な、何がどうなったんだ……完全にヤムチャ視点)
( ´_ゝ`)「制御はよくなってきたと思うんだが。駆け引きがどうも」
川 ゚ -゚)「……どうも、こうなる前と比べて攻撃時に視野狭窄になっているきらいはある」
( ´_ゝ`)「ふむ」
川 ゚ -゚)「どうしても本能的なというか、衝動的な攻撃になってしまうな」
( ´_ゝ`)「なるほどな」
川 ゚ -゚)「しかし私は人間を辞めたつもりはない。手懐けてみせるさ」
( ´_ゝ`)「良い心意気だ。気持ちで負けたら終わりだからな」
川 ゚ -゚)「ああ」
219
:
◆KDJGUfbY2o
:2023/01/15(日) 02:07:32 ID:5H7U45Dk0
(;'A`)「だ、大丈夫ですか? 怪我とか」
( ´_ゝ`)「大丈夫だ」
川 ゚ -゚)「問題ない」
('A`)「いやー、それにしても凄いですね二人とも。何がなんだかわかりませんでした」
川 ゚ -゚)「だろうな。私はともかく相手は人間のはずなんだが」
( ´_ゝ`)「俺なんか母者や玄葉師範とかと比べたらまだまだ常人だぞ」
川 ゚ -゚)「いつも思うが本当にそんな人類がいるのか?」
( ´_ゝ`)「人類って枠で言えば魔術師連中も相当だな。
特に「ですわー」とか冗談みたいな口調の魔女は超級にやべーから絶対喧嘩売るなよ」
川 ゚ -゚)「ああ、マスターが注意喚起していた例の……。
そう考えたら私など、ちょっと力が強いくらいで大差ないなと思えてくる」
( ´_ゝ`)「そそ。ドッくんもそう思うよな?」
('A`)「ん、はい。砂緒さんがストイックでカッコイイ先輩なのは変わらないですし」
川 ゚ -゚)「……ありがとう。正直、不安になることもあるんだ」
('A`)「そうなんですね……」
220
:
◆KDJGUfbY2o
:2023/01/15(日) 02:08:05 ID:5H7U45Dk0
川 ゚ -゚)「力加減をミスってレジを壊してしまった時、店長にぶつかって吹っ飛ばしてしまった時。
面倒な客を「殺したい」ではなく「殺そう」と考えてしまった時、妹の頬が無性においしそうに見えてしまった時。
やはり自分は化け物なのか、と思わされる」
('A`)「そんな……」
川 ゚ -゚)「いや、すまない。言っても仕方のないことだった」
('A`)「いえ、どんどん言っちゃってください。愚痴ならいくらでも聞くんで」
川 ゚ -゚)「愚痴……愚痴、か。ふっ、そうだな。ちょっと内容が普通じゃないだけで、ただの愚痴だ」
('A`)「あ、いや、そういう意味じゃ……」
川 ゚ -゚)「こんなおかしな話でも普通の愚痴として聞いてくれるということだろう?」
('A`)「え? はい、それはそうですけど」
川 ゚ -゚)「ふふ……こんなにありがたいことはない」
( ´_ゝ`)(あー……バーボンハウスの面々じゃ共感されちゃって益々……って感じだろうしな)
('A`)「はあ……よくわかりませんけど、いつでも聞きますんで」
川 ^ -^)「ありがとう。茂手内がいてくれてよかった」
('A`)ドキッ
221
:
◆KDJGUfbY2o
:2023/01/15(日) 02:08:40 ID:5H7U45Dk0
川 ゚ -゚)「……さて、ではもう一本お願いしよう」
( ´_ゝ`)「別に構わんが……本当にこんなのが対価でよかったのか?」
川 ゚ -゚)「別段、まずは彼女とメル友になっただけだからな」
('A`)(メル友って今日日聞かねーな……)
川 ゚ -゚)「それに、割と切実に丁度いい訓練相手がいないというのもある」
( ´_ゝ`)「マスターは手加減が壊滅的ってのは聞いたけど他の人は?」
川 ゚ -゚)「長岡は自分が何をやっているのかも理解していないから全く参考にならんし、他の面子も色々と……。
金庫番の房木さんは……皆に振り回されっぱなしで可哀想だから休ませてやりたい」
( ´_ゝ`)「苦労人なんだなその人」
川 ゚ -゚)/「マスターがあんな感じだからな。面倒ごとは全部あの人に行く」
( ´_ゝ`)「苦労人なんだな……」
('A`)(その点うちの店長はあんな感じなのにちゃんとやることやってるからな……)
川 ゚ -゚)/「さて、では」
( ´_ゝ`)┫「うむ」
222
:
◆KDJGUfbY2o
:2023/01/15(日) 02:09:13 ID:5H7U45Dk0
\ /
\ \ 丶 / / /
\ \ 丶 i | ./ / /
ヽ \ \ 丶 i | / / / /
ヽ \ \ 丶 i. | ./ / / /
ヽ \ \ ヽ i. .| / / / /
ヽ \ \ ヽ i | / / / /
ヽ \ /
\ /! ,,.rァ
/ l゙ ,,、r'´ / ---‐‐‐
‐‐‐‐--- | l_,.r''´ /
| ,.、r'! / -----‐‐‐‐‐
ー―――――――― ,,l ,,r'’ l /
____________ ./ .l゙ l ./ -----------
二二二 / ./! l! l゙/ _,,.rァ === 二二二
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ r'´ ./ .| | r''´! ./゙ /  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
--------‐‐‐‐‐‐‐‐ | ./ | | /| .| ,l / ./ ‐‐‐‐‐‐‐‐-----
| ./ | | | | |/./ . /
---‐‐‐‐‐ レ' | / .| ./ ./ ./ ‐‐‐‐---
|./ l/ / ./
/ / ;'_/
/ / / \
/ / / 丶 \ \
/ / / / | i, 丶 \ \
/ / / / | i, 丶 \ \
/ / / / | i, 丶 \ \
/ / / | i, 丶 \ \
/ / / | i, 丶 \
223
:
◆KDJGUfbY2o
:2023/01/15(日) 02:09:47 ID:5H7U45Dk0
【流石探偵事務所】
| | ̄ ̄ ̄|:l | | ::| ,| |
| ̄ ̄  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| |
| 流 石 探 偵 事 務 所 | |
l__________________,| |
| |`''-、_ | |
| | 「 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| |
| | | | | |
| | | | | |
| | | r‐┐| r‐┐ ,| |
| | | | ||! ! .| |
ノヽ-ヘィiヘl^ヽ-, | | l └‐'゙ l└‐' | |
―――――┐ス ! ! | | | |
| ,レi | | |______,|_____,,| |
| Z | | / ,|_|/
| ヘ |_|/
224
:
◆KDJGUfbY2o
:2023/01/15(日) 02:10:21 ID:5H7U45Dk0
( ´_ゝ`)「戻ったぞー」
(´<_` )「おう」
( ´_ゝ`)「こっちの鍛錬にもなって丁度良かったわ」
(´<_` )「そりゃよかった」
( ´_ゝ`)「やっぱたまには組手しないとだな、ずっと一人でやってると変な癖着く」
(´<_` )「武術はやらんからわからんが、何となく想像はつくな」
( ´_ゝ`)「あと、二人結構いい感じになってたよ」
(´<_` )「ほう?」
( ´_ゝ`)「いやー、案外うまくいっちゃうんじゃないか?」
(´<_` )「……そうだといいな。ドクオさん好青年だし」
( ´_ゝ`)「うむ」
225
:
◆KDJGUfbY2o
:2023/01/15(日) 02:10:54 ID:5H7U45Dk0
(´<_` )「武田さんからメールきてたぞ」
( ´_ゝ`)「む?」
(´<_` )「増田さんと結婚するんだとさ」
( ´_ゝ`)「おー、よかったな」
(´<_` )「ほんとにな。未だに狙われてるんだろうか?」
( ´_ゝ`)「んー、どうだろ。待ちの姿勢かもしれん」
(´<_` )「……増田さんの精神が堕ちるまで?」
( ´_ゝ`)「ああ。無理押しせずともいずれ手中に落ちるわけで。
元々本腰入れて探してなかったのもそれが理由じゃないか?」
(´<_` )「そうとも言い切れんだろう。全員がそうなるわけじゃない……よな?」
( ´_ゝ`)「どうもバーボンハウスには老人もいるって話だから、恐らくは」
(´<_` )「なら理由としては弱い気がする」
( ´_ゝ`)「そうかもしれんが、天霧さんいたらどのみち易々とは手ぇ出せんだろ。
おまけに筆府は教授とかいう奴の縄張りだって言うし」
(´<_` )「……まあ、そうか」
226
:
◆KDJGUfbY2o
:2023/01/15(日) 02:11:29 ID:5H7U45Dk0
( ´_ゝ`)「あれ……? 教授とやら天霧さんは普通に受け入れてんのか?」
(´<_` )「あんなキレッキレな人を? 器ガバガバすぎんだろ」
( ´_ゝ`)「……ひょっとして元々関係者、か?」
(´<_` )「うーん……今の実家は筆府、だったか」
( ´_ゝ`)「可能性としちゃ、養子とか?」
(´<_` )「今の実家って言うくらいだから、本人か関係者の養子って可能性は高いな」
( ´_ゝ`)「えぇ……俺ら最悪元締めと敵対する?」
(´<_` )「マジで最悪はな。でもあれから音沙汰ないから大丈夫じゃないか?」
( ´_ゝ`)「白髭さんがちゃんと手綱握ってくれてんのかねぇ」
(´<_` )「あの人も大変そうだよな……人じゃないらしいけど」
( ´_ゝ`)「人外の従者より人間のお嬢様の方が明らかにイカレてんだよなぁ」
227
:
◆KDJGUfbY2o
:2023/01/15(日) 02:12:02 ID:5H7U45Dk0
(´<_` )「あ、そうだ。非常にどうでもいい話だが姉者の店が央名さんとこの4Fに移転するらしいぞ」
( ´_ゝ`)「実にどうでもいいな。……完全に曰く着き物件なのわかってて選ぶんだからもうね」
(´<_` )「姉者らしいっちゃらしいが」
( ´_ゝ`)「中二病拗らせすぎ」
(´<_` )「俺も曰くとか別に気にしないが評判には響くだろうに」
( ´_ゝ`)「……占い師なら逆に話題になりそうではある」
(´<_` )「た、確かに……そういうことか?」
( ´_ゝ`)「しかしすぐ下の階に馴染みの飲み屋とか仕事になるのかあのアル中?」
(´<_` )「何が何でも定時閉店を死守しそうだな」
( ´_ゝ`)「姉者レギュラー化したらますます濃くなるなあの店……」
(´<_` )「ボス三人でお腹いっぱいレベルなのに」
( ´_ゝ`)「黒尾さんは言動がボスというよりHIGEだが……」
(´<_` )「余計に濃いわ。ちづるの可能性とかいないだけマシか」
( ´_ゝ`)「代わりに姉者が入るけどな」
228
:
◆KDJGUfbY2o
:2023/01/15(日) 02:12:56 ID:5H7U45Dk0
(´<_` )「……5chもようやく落ち着いてきたようだ」
( ´_ゝ`)「別に普通の事件だったのにな」
(´<_` )「推理ごっこするには面白いシチュエーションだったからな、ワイドショーで面白おかしく取り上げられたのがでかい。
伊国さんのコスプレの完成度が高すぎて神(59)みたいな扱いになってるのもあるが」
( ´_ゝ`)「みんな好きだもんな、推理ごっこ」
(´<_` )「楽しむ所までは不謹慎ながらいいと思うが、そっから誹謗中傷に流れる奴は楽しむ資格がない」
( ´_ゝ`)「奥さん酷い言われようだったもんな」
(´<_` )「姉者に聞いたところによると、夫婦仲良く精神科通ってるらしいな」
( ´_ゝ`)「確かに奥さんは隠し事があると思うが、結果仲良し夫婦だわ」
(´<_` )「そういうもんなのかもな」
( ´_ゝ`)「色んな夫婦関係があるけど。あの二人はお互い一人では立てない感じ」
(´<_` )「ふむ。そう言われるとそんな感じはする」
229
:
◆KDJGUfbY2o
:2023/01/15(日) 02:13:30 ID:5H7U45Dk0
( ´_ゝ`)「母者と父者は足りないものを補い合ってるパターン」
(´<_` )「それはまさしくだな。髪もそうだし」
( ´_ゝ`)「いや髪は関係ないだろ」
(´<_` )「そうか?」
( ´_ゝ`)「そうだ」
( ´_ゝ`)「……母者達といや、凄い馴れ初めだよな」
(´<_` )「修羅道に堕ちた幼馴染に平手見舞ったんだよな、父者」
( ´_ゝ`)「我が父ながら凄い男だ」
(´<_` )「俺だったら恐ろしくてできん」
( ´_ゝ`)「『自分より強い男』が理想の男性像だった母者がそれで父者に惚れたの両親の話なのにエモ」
(´<_` )「実は小便チビりそうだったって言ってたな父者」
( ´_ゝ`)「県内の不良全員シメて『伝説の総番』とか未だに語られてる母者をだもんな」
(´<_` )「修羅道から脱した後で道場破り県内制覇してるのは本当に脱したのかと思うが」
( ´_ゝ`)「不良時代みたいに捻くれずにストイックに強さを追求してただけだからいいんだろ」
(´<_` )「悪い、俺には全然違いがわかんねぇ……」
230
:
◆KDJGUfbY2o
:2023/01/15(日) 02:14:13 ID:5H7U45Dk0
( ´_ゝ`)「近隣校の番格に腰かけて姉者口調で話す母者を思い浮かべると、
シュールすぎてギャグみたいなのに恐ろしい」
(´<_` )「そんなやべーやつに平手入れられんわやっぱり」
( ´_ゝ`)「それはどうかな? 例えば、美和ちゃんがそうなっていたら」
(´<_` )「む」
( ´_ゝ`)「断言しよう。弟者は平手を入れる」
(´<_` )「どうかな……。まるで想像がつかんから何とも」
( ´_ゝ`)「絶対やる」
(´<_` )「うーん、自分ではわからんな」
( ´_ゝ`)「まあそんなもんだわな」
231
:
◆KDJGUfbY2o
:2023/01/15(日) 02:14:46 ID:5H7U45Dk0
(´<_` )「逆に、兄者なら殴り合って友情を育みそうだな」
( ´_ゝ`)「あー……そうかも」
(´<_` )「で、二人で巨大な敵に挑むんだ」
( ´_ゝ`)「目に浮かぶようだな」
(´<_` )「……」
( ´_ゝ`)「どうした?」
(´<_` )「……本当のところ、兄者は美和ちゃんのことどう思ってるんだ?」
( ´_ゝ`)「えっ」
(´<_` )「遠慮すんなよ」
( ´_ゝ`)「や、遠慮というか……。どう思ってるかというなら……ライバル、かな?」
(´<_` )「む……?」
( ´_ゝ`)「あ、別に弟者を巡って争う恋のライバルではないぞ?」
(´<_` )「死ね」
232
:
◆KDJGUfbY2o
:2023/01/15(日) 02:15:20 ID:5H7U45Dk0
( ´_ゝ`)「弟が辛辣」
(´<_` )「はぐらかすな。どうなんだよ」
( ´_ゝ`)「だから、ライバルだって。武の」
(´<_` )「……」
( ´_ゝ`)「なまじ強いからな俺。同じくらいの実力で当面同じように伸び続けそうなの美和ちゃんくらい」
(´<_` )「ふむ」
( ´_ゝ`)「フィレンクトさんは一歩先んじられてるが遠からず抜ける。母者は未だに背中が見えない。
砂緒ちゃんはたぶん追いついて来ない。美和ちゃんとは長いこと切磋琢磨できそうだと思ってるよ」
(´<_` )「……なるほど」
( ´_ゝ`)「で、弟者。お前がそこまで言うってことは……ちゃんと自覚できたってことか?」
(´<_` )「……ああ」
( ´_ゝ`)「よろしい」
(´<_` )「その生暖かい眼差しをやめろ」
233
:
◆KDJGUfbY2o
:2023/01/15(日) 02:15:53 ID:5H7U45Dk0
( ´_ゝ`)「弟者が言ったから俺も言うけど。かっちゃんマジ好き」
(´<_` )「知ってた」
( ´_ゝ`)「一挙手一投足が俺の心を捉えてやまない」
(´<_` )「……兄者より強そう、って言ってたけどそこはどうなんだ?」
( ´_ゝ`)「銃ありならたぶん負ける」
(´<_` )「なるほど」
( ´_ゝ`)「だけどそんなことじゃないんだ。
……絶望的な状況でも笑っていられる、それがかっちゃんの強さだ」
(´<_` )「あー……」
( ´_ゝ`)「俺じゃ足元にも及ばねーよ」
(´<_` )「……母者もそんな心境だったのかもな」
( ´_ゝ`)「実際、気持ちはわかる」
(´<_` )「だろうな」
234
:
◆KDJGUfbY2o
:2023/01/15(日) 02:16:27 ID:5H7U45Dk0
( ;; ;: ) ⌒ヽ ( . ;.; .; :.: ⌒) ..;.;:⌒):.ノ
___ノ ノ⌒) .;;:.;.) _____,ノ ノ⌒) .;. :.:ノ、
:.`)_ _ ̄  ̄ _ _ ___丿  ̄  ̄ ̄ ̄ ̄` . .. ;: ;.:.:;;`ヽ _:;,)
:.;....)´ ̄ ̄ ̄ __ノ⌒ーー'⌒ヽ _ノ .. . .;: .:; .:_,ノ
: .. =─ -  ̄ ̄ヽ . :. :;.;;;);.;;ヽ  ̄`ヽ_,ノ ⌒ ̄ ̄´
r´`; `ーー⌒‐-、__`ー、__
一⌒) `゙´  ̄ ̄
::.:、::.`ヽ_
ー' ̄ ̄´
235
:
◆KDJGUfbY2o
:2023/01/15(日) 02:17:01 ID:5H7U45Dk0
(´<_` )「しかしあれだな。平和なのはいいが仕事がないのは困る」
( ´_ゝ`)「ちょっと細いよなあ今月……」
(´<_` )「天丼さんは相変わらずだがそれだけではな」
( ´_ゝ`)「まあそろそろ何やかや大口来るんじゃないか?」
(´<_` )「だと良いがな」
( ´_ゝ`)「そして大口は大抵ヤバい」
(´<_` )「……ほんと何なんだろな。楽して稼げやしないって普通の話ではあるが」
( ´_ゝ`)「内訳が普通じゃないんだよなあ。行方不明者を捜索したら山中に埋まってたり、
活動家の素行調査の最中に闇討ちされたり」
(´<_` )「楽して稼ごうとまでは思わんが少々スリリングすぎる」
( ´_ゝ`)「アウトロー寄りの探偵なんかやってちゃしゃあないが」
(´<_` )「お行儀の良い探偵じゃ大手に手も足も出ないからな……」
( ´_ゝ`)「せめてオカルト塗れは勘弁して欲しいが」
(´<_` )「だな」
236
:
◆KDJGUfbY2o
:2023/01/15(日) 02:17:35 ID:5H7U45Dk0
【中華そば 小池】
. :|:..  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄...:|: ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄:|__| |
__小___________.十___________| ̄| |_____
| |{:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.,,:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:', | |_|
| |:',:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.,:.:.:.:.:.:.,,:.:.:.:.:.:.:.;;:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.', |___|
| |:::',:.:.:.:.:〝:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.#:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.', | ;,::,:,|
| |:::::',,,,,,,,,,,,,,:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.', !. |
| |_ ',:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:':,|. |
| ||γ!:',:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:\____|______
| ||〈大_\_____________________\.!__|___
| |.-.-.-.-.|::::::::::::::::::|::::::::::::::::: |::::::::::::::::::|:::::::::::::::::::|::::::::::::::::: |.! !三三三三三
| ||「 ̄ ̄.|::::::中::::::||::::::華::::::||::::::そ::::::||::::::ば::::::||:::::小池:::|| ;. |三三三三三
| ||| // .!:::::::::::::::::|| :::::::::::::: ||:::::::::::::::::|| :::::::::::::: ||::::::::::::::::: || |三三三三三
| ||| /  ̄/|| ̄ ̄ ̄ ̄ || ̄ ̄ ̄ ̄ ̄||/ / ̄ ̄/ || ̄ ̄! !三三三三三
| |||′ / .|| ||// // || / / . ||:::┐::| ,, |三三三三三
| ||「 ̄ ̄ ̄ ̄| |「 ̄ ̄ ̄ ̄.[!|「 ̄ ̄ ̄ ̄.!三[:::| # .|三三三三三
| |├ ――‐,┤ .||----------||--------.||:::]三| |三三三三三
| ||| || || ,;, || .||三;/:| |三三三三三
| ||| || || || .||:::] [::|,, |三三三三三
| ||| || || || ##" ||ニニニ| |三三三三三
| |||========|| ||==========||========.||::::::::::| |三三三三三
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\:::::::::::::\:::::::::::::\:::::::::::::\  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄人_人 ̄ ̄ ̄ ̄
237
:
◆KDJGUfbY2o
:2023/01/15(日) 02:18:08 ID:5H7U45Dk0
( "'Д')「らっしゃーせー!」
( ´_ゝ`)ノ「ちっす」
(´<_` )「ども」
( "'Д')「おっ、あんたらか。いつもので?」
( ´_ゝ`)「うっす」
(´<_` )「はい」
( "'Д')「あいよ!」
238
:
◆KDJGUfbY2o
:2023/01/15(日) 02:24:51 ID:5H7U45Dk0
( "'Д')「さっき刑事さん来てたよ」
( ´_ゝ`)「……最早割と常連だなあの二人」
(´<_` )「何か言ってました?」
( "'Д')「あー、後で事務所に顔出すとか言ってたな。入れ違いになってねえといいが」
( ´_ゝ`)「おっと、お仕事かな?」
(´<_` )「この時間帯だとそうかもな。飲みの誘いじゃなかろう」
( "'Д')「何、警察の仕事もしてんのか?」
( ´_ゝ`)「最近はたまにちょっとお手伝いを」
(´<_` )「守秘義務があるので詳しくはお話できませんけどね」
( "'Д')「ほーう。大したもんだな」
239
:
◆KDJGUfbY2o
:2023/01/15(日) 02:25:25 ID:5H7U45Dk0
( ´_ゝ`)(こないだは結局流れの魔術師の逮捕に付き合わされたんだよな……)
(´<_` )(しかしヘボ魔術師だったなあれ。ほっといてもどっかの勢力に潰されたんじゃないか?
殺人犯だったから放置するわけにもいかんけど)
( ´_ゝ`)(魔術師っぽいってことで警戒して俺らまで呼んだのに、蓋開けたら糞雑魚で白根さんも何とも言えない顔してたな)
( "'Д')「ん、どうかしたか?」
( ´_ゝ`)「いや」「何でもないです」(´<_` )
( "'Д')「?」
( ´_ゝ`)「あ、そうそう。こないだ連れてきた武田さん覚えてる?」
( "'Д')「ん? ……ああ、美容師の兄ちゃんだっけ?」
(´<_` )「今度結婚するらしいです」
( "'Д')「へぇ、そりゃめでてぇな!」
( ´_ゝ`)「もし来たらお祝いしてあげて」
( "'Д')「おう! そんときゃ煮卵サービスだな!」
240
:
◆KDJGUfbY2o
:2023/01/15(日) 02:25:59 ID:5H7U45Dk0
( "'Д')つ「お二人さん、チャーシュー大盛とタンメンお待ち!」
ζζζ
____
( "'Д')つ\∽∽/
└─┘
( ´_ゝ`) ズー (´<_` ) ズー
(っ. 川 .o (っ川 .o
 ̄ ̄`ー―′ ̄ ̄ ̄ ̄`ー―′ ̄\
( ´_ゝ`)b「「うめぇ……!」」d(´<_` )
241
:
◆KDJGUfbY2o
:2023/01/15(日) 02:26:32 ID:5H7U45Dk0
【流石探偵事務所】
| | ̄ ̄ ̄|:l | | ::| ,| |
| ̄ ̄  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| |
| 流 石 探 偵 事 務 所 | |
l__________________,| |
| |`''-、_ | |
| | 「 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| |
| | | | | |
| | | | | |
| | | r‐┐| r‐┐ ,| |
| | | | ||! ! .| |
ノヽ-ヘィiヘl^ヽ-, | | l └‐'゙ l└‐' | |
―――――┐ス ! ! | | | |
| ,レi | | |______,|_____,,| |
| Z | | / ,|_|/
| ヘ |_|/
242
:
◆KDJGUfbY2o
:2023/01/15(日) 02:27:06 ID:5H7U45Dk0
( ´_ゝ`)「あっ」
( ´ー`)「おっ」
(´<_` )「こんにちは」
(=゚ω゚)ノ「ども」
( ´_ゝ`)「ひょっとして待たせたかな?」
( ´ー`)「いや、留守なの確認して出直そうとしてたとこだ」
( ´_ゝ`)「予め連絡くれればいいのに」
( ´ー`)「急ぎならそうするけどな」
(=゚ω゚)ノ「別に面倒なら連絡くらいやりますって言ってるんですけど」
( ´_ゝ`)「……実はちょっと後ろめたいから、留守ならしゃあないってしてる?」
( ´ー`)「……そんなことはねーよ?」
(=゚ω゚)ノ(絶対図星だ……)
(´<_` )「立ち話もなんですので、中へどうぞ。今開けます」
243
:
◆KDJGUfbY2o
:2023/01/15(日) 02:27:40 ID:5H7U45Dk0
( ´_ゝ`)つ旦「ほいお茶」
( ´ー`)「ああ」
(=゚ω゚)ノ「ありがとうございます」
(´<_` )「それで、本日はご依頼でしょうか?」
( ´ー`)「まあ、そういうことになるな」
( ´_ゝ`)「署長さんの懐大丈夫なのか……?」
( ´ー`)「……いや、今回はポケットマネーじゃねぇんだ」
(´<_` )「え? 逆に大丈夫なんですかそれ?」
( ´_ゝ`)「公金使うと言い訳難しくないか?」
( ´ー`)「その辺は特課がやってくれる」
( ´_ゝ`)「……待って、もしかして今回の依頼」
( ´ー`)「特課のヤマだ。そして特課からご指名だよお前ら」
(´<_` )「えぇ……?」
244
:
◆KDJGUfbY2o
:2023/01/15(日) 02:28:13 ID:5H7U45Dk0
( ´_ゝ`)「なに、何か風向き変わった感じ?」
( ´ー`)「署長によれば人員よりも予算の方がまだ余裕があるんじゃねーか、って話だ」
(´<_` )「人手不足が深刻過ぎる状態というわけですか……」
( ´ー`)「詳しくは知らんが奥多摩の方が不穏らしいぞ」
( ´_ゝ`)「タンさんが動いたのか……?」
( ´ー`)「そのタンさんが誰かは知らねえが、警戒が必要な状況らしい」
( ´_ゝ`)(かっちゃんとクックル大丈夫か?)
(´<_` )(クックルと香那さん心配だな……)
( ´ー`)「で、ご指名の理由だが。お前ら「五月の声」って知ってるらしいな?」
(´<_` )「っ……はい」
( ´_ゝ`)「ここでまたその名前を耳にするとは」
(´<_` )「それで……「五月の声」が何か?」
( ´ー`)「そこの元会員がここんとこバタバタ死んでんだよ」
245
:
◆KDJGUfbY2o
:2023/01/15(日) 02:28:46 ID:5H7U45Dk0
( ´_ゝ`)「別府の仕業か……? もしそうなら俺らじゃ手に負えない気がするが……」
(´<_` )「確かに……あれは魔術師連中の中でも格が違う感じだ」
( ´ー`)「別府ってのが管理人だったって話だっけか? そんなにヤベェのか」
( ´_ゝ`)「たぶん沢近より各段に危険度高い」
( ´ー`)「そりゃまた……なるほどな」
(´<_` )「何がなるほどなんです?」
( ´ー`)「……バーボンハウスのマスターの裏の顔、知ってるよな?」
( ´_ゝ`)「ああ」
( ´ー`)「いざという時は呼び出すことになってる。こっちは署長のポケットマネーだが、
後から署長のボーナスに上乗せされるとかいうややこしい話だ」
(´<_` )「……確かにややこしい話ですね」
( ´_ゝ`)「柔軟な対応、と言える気はするがな。名目上の敵対組織に頼るほど余裕がないってことか」
( ´ー`)「そういうこったな」
246
:
◆KDJGUfbY2o
:2023/01/15(日) 02:29:19 ID:5H7U45Dk0
( ´_ゝ`)「つまりいざという時の戦力はそっちで、俺らは捜査の方で期待されてるわけか」
( ´ー`)「ああよ。特に累次はパソコン強いんだろ?」
(´<_` )「いや、流石に消えたSNSなんてどうしようもないですが」
(=゚ω゚)ノ「いえ、例の事件の際に特課の方でサーバーは押さえてるそうです」
(´<_` )「なるほど」
( ´ー`)「ま、サーバーに手掛かりがあるかはわかんねーけどよ」
( ´_ゝ`)「どうも受ける前提で話が進んじまってるが、断ったらどうなる」
( ´ー`)「署長がいよいよ心労で死ぬかもしれん」
(;=゚ω゚)ノ「……否定はできないですねえ」
( ´_ゝ`)「うーむ……それはいくらなんでも忍びないな」
(´<_` )「ちなみに報酬はおいくらほど?」
( ´ー`)っlコ
(´<_`;)「……期間にもよりますが、思ったより高額ですね」
( ´_ゝ`)「どれどれ……おー、中々気前がいい」
247
:
◆KDJGUfbY2o
:2023/01/15(日) 02:29:53 ID:5H7U45Dk0
(;=゚ω゚)ノ「ちょ、警部! ちゃんと見積もり貰ってから出せって署長言ってたじゃないですか!」
( ´ー`)「んなもん知らねーよ。この方が話が早い」
( ´_ゝ`)「ん、さっすが白根さんよくわかってる」
(´<_` )「前向きに考えます。詳細を聞いて検討させてください」
( ´ー`)「会ったことない署長と違って俺は戦友を信頼してるからな」
(=゚ω゚)ノ「……」
( ´_ゝ`)「俺は会ったことない署長さんマジリスペクトしてるけどな」
(´<_` )「うむ。私財投げ打つとか中々できることじゃない」
( ´ー`)「ああ、そう言って貰えると嬉しいね。中々熱い男なんだよあいつは」
(=゚ω゚)ノ(いくらなんでも自己犠牲が過ぎるところはあるけどなあ)
( ´_ゝ`)「実際皆が見習ったらダンピング見本市で虫一匹草一本の荒廃した世界になるけども。心意気は尊敬できる」
(´<_` )「そういうことだな」
(=゚ω゚)ノ(虫一匹草一本生えないの間違いでは……?)
248
:
◆KDJGUfbY2o
:2023/01/15(日) 02:30:26 ID:5H7U45Dk0
( ´ー`)「虫一匹草一本、か。言い得て妙だな」
( ´_ゝ`)「でしょ? 最後元締めだけ一瞬生き残るから。繁殖できないからそのまま終了だけど」
(=゚ω゚)ノ「あっ、そういうことですか……!?」
(´<_` )「実際はそこまで行く前に革命入ると思うがな」
( ´_ゝ`)「まーな。歴史を振り返る限りな」
( ´ー`)「だからそうなる前に元締めを引っこ抜かなきゃなんねぇ。それが俺の考えだ」
( ´_ゝ`)「ひゅぅ。やっぱ漢だわ白根さん」
(´<_` )「まあ、革命なんて必要ないならない方がいいですからね……」
(=゚ω゚)ノ「人類全体で見たら無駄そのものですもんね……」
( ´ー`)「問題はどれがクロなのか見極めるのがあまりにも難しすぎることだ」
( ´_ゝ`)「ほんとそれ」
(´<_` )「……人類には難しいところですね」
( ´ー`)「だからだ。どう見てもクロでしかないものは全力で引っこ抜くのが俺らの役目ってわけだ」
(=゚ω゚)ノ「確かに警部、グレーゾーンは触りたがらないですもんね」
249
:
◆KDJGUfbY2o
:2023/01/15(日) 02:31:08 ID:5H7U45Dk0
( ´ー`)「……どう見てもグレーゾーンなら司法に委ねるがな。
シロなのかクロなのか、マーブル模様は苦手だ」
( ´_ゝ`)「気が合うな」
(´<_` )「兄者の場合シロをクロにもできるし逆もそうだから余計にだろうな」
( ´_ゝ`)「……それだけ聞くととんでもない詐欺師みたいじゃないか俺?」
(´<_` )「何か間違ってるか?」
( ´_ゝ`)「大体あってるからタチ悪いんだよ」
( ´ー`)「はっはっは! そりゃ探偵より弁護士の方が向いてるんじゃないか?」
( ´_ゝ`)「それで言うと宗教家の方が向いてるかな?」
(´<_` )「兄者が宗教家や思想家が嫌いで本当によかったよ」
( ´_ゝ`)「下手したら世を乱していた自覚はある」
( ´ー`)「あー……自分に正直すぎて向いてねーんじゃねーか?」
( ´_ゝ`)「結果そうなる。自分には嘘をつけない」
(´<_` )「……すみません、めっちゃ脱線しましたね」
( ´ー`)「ん? あー……そうだったな」
250
:
◆KDJGUfbY2o
:2023/01/15(日) 02:31:42 ID:5H7U45Dk0
( ´ー`)「事件の詳細を説明しようか」
Case9「地味な愚かしさ」 Complete!
To be continued...
251
:
◆KDJGUfbY2o
:2023/01/15(日) 02:32:16 ID:5H7U45Dk0
今回はここまで
252
:
名無しさん
:2023/01/15(日) 09:26:05 ID:YZouggRI0
弟者と違ってかっちゃんの名前が先に出てくる兄者良き
253
:
名無しさん
:2023/01/15(日) 10:44:41 ID:0cYixT2U0
乙
254
:
名無しさん
:2023/01/15(日) 17:41:04 ID:NcFMnDhY0
序盤に出てきたタンさんの名前が出てきたり、今までの活動から頼られる存在になってきたりと盛り上げるのが上手いな!!
いつも楽しみですおつです
255
:
名無しさん
:2023/01/16(月) 20:45:09 ID:CjdUXXqI0
乙乙
確かに('A`)は好青年
256
:
◆KDJGUfbY2o
:2023/01/19(木) 22:33:23 ID:a8M4zyeQ0
ちょと忙しい過ぎて今週はガチ休載
可能ならTipsだけ投下する
>>252
( ‘∀‘)「それな」
>>253
リ゚▽゚ リ<l「乙ありやで」
>>254
( ^ハ^)「そうカイ? それは嬉しいネ」
>>255
| ェェ ,.、ェェ |「っしょ?」
257
:
◆KDJGUfbY2o
:2023/01/21(土) 22:45:53 ID:0.1P59AY0
本編は休載だけどTipsの分量が本編一話分になった不思議
もちっとで書きあがるので投下しますわ
258
:
名無しさん
:2023/01/21(土) 22:56:03 ID:RKiOlbP60
やったぁ
259
:
◆KDJGUfbY2o
:2023/01/21(土) 23:22:53 ID:0.1P59AY0
>>258
リ゚▽゚ リ<l「むふふ、うちじゃなきゃ見逃しちゃうあまりにも早い反応ありがとさんやで。
何かめっちゃテンションあがったわ」
260
:
◆KDJGUfbY2o
:2023/01/21(土) 23:25:04 ID:0.1P59AY0
Case9.5-Tips1 因縁
( ^ω^)「おっおっお。今日はお休みだお」
( ^ω^ )「なんとなく駅前をブラブラしてるんだお」
( ^ω^)「今はBOONK OFFに行ってきたところだお」
( ^ω^ )「戦利品は帰ったら読むお」
12:45
(^ω^ )「……ちょっとおなかが空いてきたお」
( ^ω^ )「ヌケドにでも行くお」
261
:
◆KDJGUfbY2o
:2023/01/21(土) 23:25:38 ID:0.1P59AY0
【ヌケドナノレド筆腐店】
Nukedo Nanoled
::::::::::::::::: _______________ ▲ ____
:::::::::::..: || / / || □] |....ナ |
::::::.: : ||/ / || ▼ ___________ |.. ゲ....|
:::: : || / / .|| | | | |....ッ .|
|| / ,l| | | | |. ト .|
|| / || | | | | フ .|
|| ( )〇 ( ) l| | | | |....ェ .|
____|| と つ ⊂ つ / || | | | | ア . |
(⌒;;;)| ̄ ̄| ̄ ̄| ̄ ̄| ̄ ̄| ̄ ̄| ̄ ̄| (⌒;;)  ̄| ̄ || | | | 開 |
( ;;;⌒;;)| ̄ ̄| ̄ ̄| ̄ ̄| ̄ ̄| ̄ ̄| ̄(⌒;;;;;; ;;) ̄ | | | | 催 |
, .,.;;;;( ,.,;;;;,) | ̄ ̄| ̄ ̄| ̄ ̄| ̄(⌒;;`;´;` ,;;;;.,. ,;;;;)___| | | | 中 |
三三三三三i/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|三三三三三三三i/  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄
262
:
◆KDJGUfbY2o
:2023/01/21(土) 23:26:12 ID:0.1P59AY0
(;><)「いらっしゃいませなんです!」
| ェェ ,.、ェェ |「いらっしゃいませ!」
┐
│λλλλλλ
│
│λλλλ
│
│λλλλλ
┘
(;^ω^)「おっおっ。混んでるお」
_
( ゚∀゚)「あれ? ブーンじゃねーか」
( ^ω^)「おっ、ジョルジュおいすー」
263
:
◆KDJGUfbY2o
:2023/01/21(土) 23:26:45 ID:0.1P59AY0
_
( ゚∀゚)「お前何食う?」
( ^ω^)「新しいサムライヌケドでもチャレンジしようと思ってるお」
_
( ゚∀゚)「そうか。俺は何にするかなぁー」
( ^ω^)「おっ、今日はハンバーガー ドカ食いじゃないのかお?」
_
( ゚∀゚)「何かマンネリかなーと思って」
( ^ω^)「え、そんなにヌケド通ってるのかお?」
_
( ゚∀゚)「最近は週一くらい? 深夜だと選択肢少ねーのよ」
( ^ω^)「あー、夜の仕事だから」
_
( ゚∀゚)「そうそう。今日は休みだけどな」
( ^ω^)「あれ? でもバーなら賄いとか出るんじゃないのかお?」
_
(;゚∀゚)「……自分で作って自分で食うのも何か面倒でなー」
( ^ω^)「なるほどだお」
_
(;゚∀゚)(危ね、最近バーの方はあんま出てないからな……)
264
:
◆KDJGUfbY2o
:2023/01/21(土) 23:27:19 ID:0.1P59AY0
(゜3゜)「お待たせしました」
( ^ω^)「おっ。注文しとくから席取っといてくれお」
_
( ゚∀゚)「了解。じゃあ例のやつで」
(;^ω^)「結局それかお。相変わらずだお」
(゜3゜)「店内でお召し上がりですか?」
( ^ω^)「はいですお」
(゜3゜)「ご注文を」
( ^ω^)「ニンニク醤油のセットとハンバーガー6個、あとコーラのM単品で」
(゜3゜)「セットのお飲み物はどうなさいますか?」
( ^ω^)「コーラでお願いしますお」
(゜3゜)「2060円になります」
(;^ω^)(あれ? ヌケドってこんなに高かったかお?)
265
:
◆KDJGUfbY2o
:2023/01/21(土) 23:27:53 ID:0.1P59AY0
( ^ω^)「えーと……」
_
ヾ( ゚∀゚)「おう、ここだここだ」
( ^ω^)「飲み物はコーラでよかったおね?」
_
( ゚∀゚)b「Yes! 食品添加物でキレやすい若者になって、日本の将来を支えるぜ!」
( ^ω^)「おっおっ。そのセリフ懐かしいお」
_
( ゚∀゚)「やー、昔はここでよく駄弁ったもんだ」
( ^ω^)「ここでジョルジュがタバコ吸ってないと違和感あるお」
_
( ゚∀゚)「全面禁煙になっちまったからしゃあなしだな」
((Π)) ブーン! ブーン!
( ^ω^)「おっ? Linerだお」
_
( ゚∀゚)「おっ、ツンからか?」
( ^ω^)「あ、ツンだお。何か暇みたいだお。せっかくだから呼ぶかお?」
_
( ゚∀゚)「ん? いいんじゃねーか?」
( ^ω^)「把握」
266
:
◆KDJGUfbY2o
:2023/01/21(土) 23:28:31 ID:0.1P59AY0
―――。
( ^ω^)ノ「あ、ツンおいすー」
_
( ゚∀゚)ノ「よっ」
ξ゚⊿゚)ξ「……何でいるのよ、あんた」
_
( ゚∀゚)「えっ。流石に酷くないかそれ?」
ξ゚⊿゚)ξ「はぁ……まあいいけど」
_
( ゚∀゚)「えぇー……何だ、デートのつもりだったか?」
ξ;゚⊿゚)ξ「そ、そんなんじゃないわよ!」
( ^ω^)「おっおっ。相変わらず二人は仲がいいおね」
_
( ゚∀゚)ξ゚⊿゚)ξ「「どこが??」」
( ^ω^)「そういうとこだお。長年のコンビネーションだお」
_
( ゚∀゚)「確かにブーンより若干付き合い長いが」
ξ゚⊿゚)ξ「まあ腐れ縁みたいなもんよね」
267
:
◆KDJGUfbY2o
:2023/01/21(土) 23:29:05 ID:0.1P59AY0
( ^ω^)「ところでツンは何も頼まないのかお?」
ξ゚⊿゚)ξ「レモンティー、ホットで」
(;^ω^)「……買ってこいってかお」
ξ゚⊿゚)ξ「並ぶのめんどい。お釣りは取っといていいからお願い」
( ^ω^)「まあいいお。買ってくるお」
_
( ゚∀゚)「あ、ついでに炭焼きヌケドバーガー2個頼むわ」
(;^ω^)「まだ食うのかお。まあ把握だお」
268
:
◆KDJGUfbY2o
:2023/01/21(土) 23:29:39 ID:0.1P59AY0
┐
│λ
│
│λλ
│
│λ
┘
( ^ω^)「助かった、結構空いてきてるお」
( ^ω^)「……あっ、ドクオ」
('A`)「ん? ああ、ブーンか」
( ^ω^)「今終わったのかお?」
('A`)「ああ」
( ^ω^)「丁度よかったお。みんな集まってるお」
('A`)「ん?」
269
:
◆KDJGUfbY2o
:2023/01/21(土) 23:30:12 ID:0.1P59AY0
('A`)ノ「よう」
_
( ゚∀゚)「あれ? ドクオ?」
( ^ω^)「丁度バイト終わったらしいお」
ξ゚⊿゚)ξ「それは良いタイミングだったわね」
('A`)「まあそういうことだ」
ξ゚⊿゚)ξ「ネギだくバーガー? あんたまだそれ好きなの?」
('A`)「ネギ好きだからな。これは外せん」
( ^ω^)「青菜といいドクオはシャキシャキした野菜に目がないお」
_
( ゚∀゚)「俺はやっぱ肉だな肉」
('A`)「だったらダブルとかにすりゃいいのに相変わらずバーガーか」
_
( ゚∀゚)「安いからな」
ξ゚⊿゚)ξ「そうは言っても結構値上がりしてるみたいね」
('A`)「そうだな。それに連れて客層自体変わってきてる気がする」
( ^ω^)「確かに昔と雰囲気違う気はするお」
270
:
◆KDJGUfbY2o
:2023/01/21(土) 23:30:46 ID:0.1P59AY0
ξ゚⊿゚)ξ「それにしても……こうやって四人でヌケドにいるの、なんか懐かしいわねぇ」
('A`)「そーだな」
_
( ゚∀゚)「タバコ吸いたくなるわ」
('A`)「わかる」
ξ゚⊿゚)ξ「あんたら未成年なのに吸ってたものね。不良よ不良」
_
( ゚∀゚)「割と反省はしてるぞ。マジやめらんねぇ」
('A`)「だな。興味本位で手ぇ出すんじゃなかった」
(;^ω^)「まあ吸い始めが早いとやめられないってよく聞くおね」
ξ゚⊿゚)ξ「自業自得だわ。別に吸うの自体は止めないけど」
('A`)「親父さんはまだパイプ吸ってんの?」
ξ゚⊿゚)ξ「そうね」
( ^ω^)「おっ。あれは小さいころ憧れたおね」
('A`)「ああ、めっちゃサマになってたからな」
ξ゚⊿゚)ξ「確かに凄く似合ってるのよねぇ……」
271
:
◆KDJGUfbY2o
:2023/01/21(土) 23:31:20 ID:0.1P59AY0
('A`)「しかし、またこの店で集まる日が来るとはなぁ」
ξ゚⊿゚)ξ「その点に関しては、どっかの糞ビッチにちょっとだけ感謝するわ」
(;^ω^)「呼び方に感謝の欠片も感じられねーお」
('A`)「まあ感謝するような相手でもないが言い方」
ξ゚⊿゚)ξ「ブーンを薬漬けにしようなんて許せないわ」
_
( ゚∀゚)「それは同意だ」
('A`)「あんま死人に対してどうこう言ってもな」
ξ゚⊿゚)ξ「それは……そうだけど」
( ^ω^)「……」
('A`)(実際、ブーンはどう思ってるんだろう?)
新着レスの表示
名前:
E-mail
(省略可)
:
※書き込む際の注意事項は
こちら
※画像アップローダーは
こちら
(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)
スマートフォン版
掲示板管理者へ連絡
無料レンタル掲示板