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('、`*川のんびり書いたりするようです
1
:
名無しさん
:2022/08/02(火) 22:49:19 ID:GFwJPEuQ0
ぐだぐだ文芸部コメディ
2
:
名無しさん
:2022/08/02(火) 22:50:20 ID:GFwJPEuQ0
1話目 盛岡先生と部員
3
:
名無しさん
:2022/08/02(火) 22:50:57 ID:GFwJPEuQ0
(´・_ゝ・`)「ああ、まいった、忙しい」
(;´・_ゝ・`)「うーん、まずい、困ったよ・・・」
放課後、4階の角の文芸部室。
山積みのプリントを前に、盛岡先生がぼやきにぼやく。
(´・_ゝ・`)「こんなのおかしい、理不尽だ」
(´・_ゝ・`)「一人の僕にできる仕事の量じゃない・・・」
部員はわずかに5名。うち、幽霊部員は2名。
狭い部室には、パソコンに向かう人、寝そべって本を読む人、宿題をやる人。
まあ、だいたい静かな訳だ。顧問の盛岡がいなければ。
4
:
名無しさん
:2022/08/02(火) 22:51:41 ID:GFwJPEuQ0
(#´・_ゝ・`)「あああ!!もうダメだ!」
( ・∀・)「・・・うるさいなあ。こっちは集中してるんだ」
くるりと椅子を回転させて、文句を言うのは部長のモララー。
文芸部では唯一、普段から物を書いてる人だ。
( ・∀・)「だいたい、先生が授業をすっぽかしたから」
( ・∀・)「その分の仕事が来てる訳でしょ?」
( ・∀・)「完全に自業自得じゃないですか・・・」
呆れた様子のモララーだが、盛岡に声を掛けた時点で彼の負け。
私は内心お可哀想に、と思いつつ宿題を進める。
5
:
名無しさん
:2022/08/02(火) 22:52:31 ID:GFwJPEuQ0
(´・_ゝ・`)「ふーん。君はいつも正しい事を言うねえ」
(´・_ゝ・`)「じゃあ聞くけど。明日までにこの採点、終わると思う?」
( ・∀・)「どれ。どんなもんですか・・・」
(;・∀・)「ウワッ!!」
(´・_ゝ・`)「なんとね。コーヒーをこぼしてしまったんだ」
(;・∀・)「終わるとか以前の問題じゃないか!」
(´・_ゝ・`)「そうなんだよね。どうしよう?」
どうしようもこうしようも、そんなの生徒に聞く事じゃない。
だけど、モララーは別なのだ。お節介で有能な彼は、だいたい何とかしてしまう。
6
:
名無しさん
:2022/08/02(火) 22:54:49 ID:GFwJPEuQ0
(#・∀・)「・・・ああもう!ちょっと待っててくださいよ!」
(´・_ゝ・`)「あれ。どっか行っちゃった」
川д川「ふふふ。部長は元気ねえ・・・」
(´・_ゝ・`)「おや。貞子さん」
川д川「・・・こんな部でも、顧問がいなきゃ務まらないから」
川д川「盛岡先生がクビにならないよう、必死なのよ・・・」
川д川「うふふふふふ・・・」
本から目を逸らさずに、不気味な声を出すのは副部長の貞子さん。
床に座布団を敷き横になり、枕元にはお菓子やお茶や雑誌がズラリ。
7
:
名無しさん
:2022/08/02(火) 22:55:35 ID:GFwJPEuQ0
(´・_ゝ・`)「しかし、彼はどこに行ったんだろう?」
川д川「・・・うーん、そうねえ。きっと今ごろは」
川д川「色んな先生に、靴を舐める勢いで平謝りしてるわよ・・・」
川*д川「あなたのお尻拭いで・・・うふふふふ」
(´・_ゝ・`)「それは参った。また僕の評判が悪くなる・・・」
この期に及んで、まだ自分の心配なのか。
そう思いつつ、宿題が一段落したので、鉛筆を置く。
8
:
名無しさん
:2022/08/02(火) 22:56:27 ID:GFwJPEuQ0
('、`*川「ふう」
(´・_ゝ・`)「おや。伊藤くん」
川д川「課題は終わったかしら・・・?」
('、`*川「はい」
川д川「そう。なら良かったわあ・・・ふふ・・・」
(´・_ゝ・`)「お茶飲むかい?」
('、`*川「あ、自分で入れます」
盛岡スペースの山の一角から、紙コップを発掘。
そして近くの小型冷蔵庫からペットのお茶を出し、とぽとぽ注ぐ。
9
:
名無しさん
:2022/08/02(火) 22:57:00 ID:GFwJPEuQ0
('、`*川「ぷはー」
川д川「・・・それにしても、増えたわねえ・・・」
(´・_ゝ・`)「仕方ないだろ。僕片付け下手だし」
川д川「それは仕方ないって言うのかしら・・・?」
('、`*川「でも、確かに危ないですね」
('、`*川「この山の大きさは、崩れたら死人が出るかも・・・」
(´・_ゝ・`)「まあ確かに。床も抜けかねないしなあ」
盛岡先生は部室の奥に机を構え、傍らには雑多な物の山、山、山。
その光景は例えるならば、職員室の一角だ。
そして事実上、ここは彼の仕事場になっていた。
10
:
名無しさん
:2022/08/02(火) 22:58:27 ID:GFwJPEuQ0
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
(´・_ゝ・`)『職員室はね、居心地が悪いんだよ』
(´・_ゝ・`)『ほら、僕、色々やらかしてるからさ・・・』
(´・_ゝ・`)『だから適当な部の顧問になって、部屋を借りようと思ったの』
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
私が入部して少しした頃、盛岡が言ってた事だ。
その結果が、今の文芸部らしい。
11
:
名無しさん
:2022/08/02(火) 22:59:05 ID:GFwJPEuQ0
(#・∀・)「ただいま!!!」
( ・∀・)「はあ!はあ!何とかしてきたぞ!」
( ;∀;)「今度ばかりは大変だった・・・」
(´・_ゝ・`)「おや。モララー君おかえりなさい」
川д川「お疲れさまぁ・・・」
(;・∀・)「さあこうしてはいられない!僕の部活動はこれからだ!」
( ・∀・)「ハードだった分、インスピレーションも湧いたはず・・・!」
( ・∀・)「・・・・・・」
部長は戻るや否や、パソコンの前に座り集中モード。
完全下校まであと10分だというのに、すごいバイタリティだ。
12
:
名無しさん
:2022/08/02(火) 22:59:39 ID:GFwJPEuQ0
('、`*川「・・・・・・」
私は宿題を終えて、手持ち無沙汰。
ためしに部長を真似してパソコンを立ち上げてみたけど、
やっぱり一文字も進まなかった。
13
:
名無しさん
:2022/08/02(火) 23:02:03 ID:GFwJPEuQ0
今日は初回なので、もう1話投下します。
14
:
名無しさん
:2022/08/02(火) 23:02:32 ID:GFwJPEuQ0
2話目 部室
15
:
名無しさん
:2022/08/02(火) 23:03:00 ID:GFwJPEuQ0
('、`*川「・・・ありゃ」
放課後。
部室に入ると、だいたいみんな溶けていた。
(´-_ゝ-`)「zzz」
川д川「あら。おつかれさまぁ・・・」
盛岡は机に突っ伏し仮眠状態。
貞子さんはいつも通り横になってゴロゴロ。
ここまでなら、割と見る光景だ。
16
:
名無しさん
:2022/08/02(火) 23:03:35 ID:GFwJPEuQ0
・∀・)「・・・・・・」
問題は、椅子ごと倒れたと見られる部長。
ミジンコみたいな姿勢になって、ピクリとも動かない。
('、`*川「あ、貞子さん」
('、`*川「部長コレ大丈夫なんですか」
川д川「そうねえ・・・。じゃがりこ食べる?」
('、`*川「あ、いただきます」
貞子さんの枕元にはお菓子が沢山。
しかし彼女は小食なので、余ったお菓子をよく貰う。
17
:
名無しさん
:2022/08/02(火) 23:04:05 ID:GFwJPEuQ0
川д川「かっぱえびせんもあるわよ・・・」
('、`*川「あー。かっぱえびせん」
川д川「88円で・・・88グラム・・・」
('、`*川「コスパいいですよね」
川д川「そう・・・だけど食べきれないわぁ・・・」
('、`*川「いただきます」
川д川「お水も自由に取ってねえ・・・」
('、`*川「もらいます」
傍らの段ボールから、ミネラルウォーターを1本。
通販で箱買いしたと見られるが、部室に届けてもらったのだろうか。
18
:
名無しさん
:2022/08/02(火) 23:04:25 ID:GFwJPEuQ0
('、`*川「ふう」
川д川「ふふ・・・満足したかしら・・・?」
('、`*川「ええ。ちょうど小腹すいてたので」
川д川「でも、顔に書いてあるわよ・・・」
('、`*川「何とです?」
川д川「『しょっぱいの食べたから甘いのが欲しい』・・・違う?」
おや。何で分かったんだろう。そんなに顔に出る方だろうか。
もしくは、何かの心理トリックかもしれない。
19
:
名無しさん
:2022/08/02(火) 23:05:05 ID:GFwJPEuQ0
川д川「そうねえ・・・」
川д川「あ、グミあるわよ・・・ふふふ・・・」
('、`*川「いただきます」
川д川「・・・ペニちゃん、これからまた宿題?」
('、`*川「ええ」
川д川「そう。分からない所あったら何でも聞いてねぇ・・・」
川д川「うふふふふ・・・」
なんだかずいぶんと親切にしてもらって、貞子さんは読書に戻る。
いや、私と話してる間も、視線は本を向いてるのだが。
20
:
名無しさん
:2022/08/02(火) 23:05:43 ID:GFwJPEuQ0
('、`*川「いつもありがとうございます」
('、`*川「さて宿題に・・・」
('、`;川「ウワッ!」
地面に落ちてる部長の存在をすっかり忘れてしまってた。
背中をさすり、声を掛けてみる。
21
:
名無しさん
:2022/08/02(火) 23:06:05 ID:GFwJPEuQ0
('、`*川「おーい。大丈夫ですか?」
・∀・)「・・・・・・」
('、`*川「おーい」
( ・∀・)「・・・ああ」
('、`*川「起きたか」
( ・∀・)「・・・・・・今、推理小説書いてんだけどね」
('、`*川「はい」
( ・∀・)「トリックの根本に矛盾が見つかって・・・」
なんでも、そのショックで倒れてたらしい。
自分にはピンと来ないが、大事なことなんだろう。
22
:
名無しさん
:2022/08/02(火) 23:06:35 ID:GFwJPEuQ0
('、`*川「はあ」
・∀・)「ああ・・・もうダメ」
('、`*川「・・・まあでも、凄いですよ」
('、`*川「そんな自分でトリック考えるとか」
( ・∀・)「・・・・・・そう?」
('、`*川「ええ、ええ」
( ・∀・)「・・・・・・そうかあ」
( ・∀・)「じゃあなおさら、不完全が悔やまれる」
( ・∀・)「手直しできたら、読んでね・・・」
23
:
名無しさん
:2022/08/02(火) 23:07:02 ID:GFwJPEuQ0
そう言い残し、部長は元の姿勢に戻ってしまった。
もう、まぶたは下校のチャイムまで開きそうにもない。
('、`*川「やれやれ」
2人が眠り、1人が寝そべる奇妙な部屋。
なんだか私もやりたくなって、カバン枕の机に突っ伏す。
('、`*川「・・・・・・」
どうやら、思ってたより疲れやら溜ってたのかも。
心地よさと共に、だんだん、意識が遠のいていく。
24
:
名無しさん
:2022/08/02(火) 23:09:10 ID:GFwJPEuQ0
(-、-*川「zzz」
( -∀-)「zzz」
川д-川「zzz」
(´-_ゝ-`)「zzz」
西日の差す部屋に、すやすや眠る部員と先生。
結局4人は、守衛さんの見回りまで眠り続けたらしい。
25
:
名無しさん
:2022/08/02(火) 23:15:10 ID:GFwJPEuQ0
今日はこれでおしまいです。
またどうぞお願いします。
26
:
名無しさん
:2022/08/02(火) 23:23:16 ID:ttaBLk520
盛岡先生!
27
:
名無しさん
:2022/08/03(水) 11:39:26 ID:Bt4F0QF.0
ゆるい雰囲気好き
続き期待
28
:
名無しさん
:2022/08/03(水) 21:21:51 ID:/q984pfI0
乙乙
好き
29
:
名無しさん
:2022/08/03(水) 23:06:04 ID:syd8QgAo0
otsu
30
:
名無しさん
:2022/08/24(水) 09:17:06 ID:pfLvjTl20
いいね、楽しみ
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