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(〇>珈琲と薄荷は霧にまみれるようです(´・ω・`)

1free@ハーブ大好き:2022/07/25(月) 21:38:46 ID:RaeL2vZI0
はじめます。よろしこー

2free@ハーブ大好き:2022/07/25(月) 21:52:27 ID:RaeL2vZI0
19**年、世界に電力が普及し始めた頃、某国の天才蒸気機関学者ショボが
1cm四方に収まるサイズで3馬力の駆動をする蒸気機関を開発。これにより、
世界では爆発的に蒸気機関が普及したのだった。

そして、現代。cafe&bar「Fog」ではお客様に対しマスターは必ず問う。
(〇>「いらっしゃいませ。味覚はお持ちでしょうか?」

3free@ハーブ大好き:2022/07/25(月) 22:04:42 ID:RaeL2vZI0

(〇>  ハヤテ:ペストマスクをかぶったcafe&bar「Fog」のオーナー。
        コーヒーとミント、ベイプが大好き。

ミセ*゚ー゚)リミセリ:ライター。レッグクロスを行っている。お菓子とコーヒー、
        ミントが大好き。「Fog」には開店時からの常連。

〜クロス…体の一部を蒸気機関化すること。この世界では一般的。
     体力の補助のほか、おしゃれのためなど、かなり頻繁に行われる。

4free@ハーブ大好き:2022/07/25(月) 22:24:31 ID:RaeL2vZI0
20**/9/1(thu) 9:00

(;〇>「うわぁ...今日も暑そう...パイプ外は何度だ...?45度!?」

パイプ外が望める窓には、鉄の赤錆と水蒸気が立ち込める。世界に蒸気機関が
再流行してから、地球温暖化は1か月単位で進み、今では夏は人間が外出する
ことは不可能になってしまった。夏の間、人類はパイプウェイと呼ばれる
温度管理された道を通って外出している。
そりゃ45度だ。外に出た瞬間ヒューマンジャーキーになってしまう。
こんな暑い日にはアイスコーヒーとアレを食べずにはいられない。

(〇>「さて、客はこの時間あの子が来そうだn」

ミセ*゚ー゚)リ「マスター!来たよ!」

(〇>「相変わらず元気だねぇ。いらっしゃい。」

ミセ*゚ー゚)リ「へへへぇ。てか今日暑くない!?パイプの中でもかなりだよ!?」

5free@ハーブ大好き:2022/07/25(月) 22:48:57 ID:RaeL2vZI0
(;〇>「ほんと暑いよね。こんな日はミントとアイスコーヒーに限るね。」

ミセ*゚ー゚)リ「それもいいけどさ、私今日ちょっと甘いもの食べたい気分でね?」

(〇>「そういうと思って、昨日から準備してましたよ。待っててね。コーヒーがまだだ。」

ミセ*゚ー゚)リ「はいよー」

ミセリは窓際のカウンター席に座る。彼女の特等席と言っても過言ではない。
どうやらその場所がお気に入りのようだ。
そんなわけで、私はアイスコーヒーを作るとする。まずは氷。一口大になるくらい
のサイズで砕く。うまいコーヒーはうまい水から。カルキも極力ない方が雑味がない。
氷を砕き終わったら、それをコーヒーサーバーに詰める。今日はフィルターを使う。
サーバーの上にドリッパー、その中に水に漬けたフィルターをセットする。
そしたら豆を挽く。今日は客も少ないので、手挽でいこう。計量スプーン
3杯程度ミルに入れ、力を込めて挽く。ゴリゴリという音と手触り、
そしてあたりに漂う挽きたてコーヒーの芳醇な香り。
これはおいしくできそうである。彼女は深煎りが好きなので、というか
そもそもアイスコーヒーには深入りが最良なので、深煎りを選んだ。

6free@ハーブ大好き:2022/07/25(月) 23:06:19 ID:RaeL2vZI0
ポットの湯も90度まで下がっている。最高のタイミングだ。
ドリッパーに粉を入れ、平らにならす。そうしたらいよいよ、

抽 出 の お 時 間 だ

まずは粉を湿らせ、蒸らすために少しだけ湯を入れる。
入れたら20秒から30秒待つ。これで香りと油脂が出やすくなる。
20秒経ったらのの字を描くように淹れていく。入れすぎないのがコツだ。
ある程度入れたら完全に落ちきるまで待つ。落ちきったら淹れるの繰り返し。
サーバーの中の氷を溶かしながら、焦げ茶色の透明な液体が氷の間を駆け巡る。
サーバーいっぱいに淹れたら完成だ。よく冷やしたトールグラスに氷をいっぱい
になるように詰める。そうしたらガムシロップを少し入れる。
彼女は甘党だが、今日のメニューにはあまり甘くない方が合う。
因みに私はブラック派だ。そうしたらグラスいっぱいにコーヒーを注ぎ、
飾りに叩いたミントをそえて、アイスコーヒーの完成である。

7free@ハーブ大好き:2022/07/25(月) 23:13:31 ID:RaeL2vZI0
(〇>「おまたせ。アイスコーヒーだよ。」

ミセ*゚ー゚)リ「あら、ミントが添えてあって涼しげだこと」

(〇>「少し苦めにしてあるよ。今日はスイーツもあるからね。」

ミセ*゚ー゚)リ「あら、それはいただくわ!」

(〇>「それではそれでは...」

私は厨房に入り、冷蔵庫と冷凍庫を行き来する。手元には大きなボウルを
抱えている。

8free@ハーブ大好き:2022/07/26(火) 00:00:24 ID:x.EV7fPI0
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
(〇>「さて、明日の仕込みをしますか。」

そう呟いて、私は多種のフルーツの缶詰とカルピス、寒天を並べる。
8月も今日で終わりだが、残暑厳しいのは例年通りだろうと踏む。
しかし、かき氷なんてものは夏場にたくさん作ったし、みんな飽きている。
ひんやりした甘い食べ物の代表格といえばそう、フルーツポンチ。
何なら小中学時代以来食べなかったあれである。この時期はいつも作る。
いつもは白玉を入れるのだが、生憎今日は切らしていた。こんな日もある。
そこで出てくるのが、カルピスと寒天である。まずはカルピス寒天から。
少量のシロップに同量の水を入れ、沸騰直前までもっていく。
そうしたら粉寒天を規定量。失敗するとゆるゆるかガッチガチの何かが
出来上がってしまう。単体ならまだしも、今回はフルーツポンチに混ぜる。
硬すぎず柔らかすぎず程よい感じを作り出す。そうしたらカルピスを通常より
多めに加え、さらに温める。沸騰直前で止めて、バットに入れる。水平にして
冷蔵庫へ入れる。これで良し。あとはフルーツの方だ。
みかん、梨、白桃、黄桃、さくらんぼ。不味いわけがない。それらをシロップ
から取り出す。シロップは残しておく。全部入れたらそれらが完全にかぶる
くらいシロップを入れて、そこに隠し味、ハッカ油である。どこ見てんだ。
さて、ハッカ油を1滴入れたところで寒天も頃合いだ。正方形に切ったら
ポンチの仲間にする。軽くかき混ぜて完成。ガラスの器は冷凍庫へ。
明日が楽しみだ。

9free@ハーブ大好き:2022/07/26(火) 00:15:21 ID:x.EV7fPI0
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
(〇>「はい、お待ちどうさま。」

ミセリの目の前におかれたフルーツポンチは、外の光と相まってキラキラと
かがやいている。飾りはやはりミント。夏と言えば、である。

ミセ*゚ー゚)リ「おお〜おいしそう!いただきます!おいしい!」

流石常連、感想も直球である。私もいただくとするか。
ガラス椀によそっていただく。
一口食べると、さっきまでキンキンに冷やしておいたので冷たくひんやり。
シンプルな甘酸っぱさが口いっぱいに広がる。
甘さもちょうどよい。隠し味もしっかり効いている。さわやかなミントの
香りと、清涼感がより一層涼しげでよい。寒天もうまくできている。
カルピスの香りと甘さがしっかりある。大成功だ。コーヒーともよく合う。

10free@ハーブ大好き:2022/07/26(火) 00:19:59 ID:x.EV7fPI0
味見程度によそったので、すぐに食べ終わった。ミセリの方を見やると、
彼女は少し顔をしかめながらもコーヒーを飲み、甘いフルーツポンチとの
調和を楽しんでいるようだった。幸せそうな彼女を横目に、私はコーヒーを
飲みつつ、ミント味のベイプを吸い込んだ。

11free@ハーブ大好き:2022/07/26(火) 00:22:20 ID:x.EV7fPI0
本日は以上になります。
いやー初めて書いたんで仕組みがうまくつかめず申し訳。
次回まで気長に〜

12名無しさん:2022/07/26(火) 00:48:17 ID:WYYiJuQU0
乙乙
涼しげでまったりした雰囲気いいな
ミントコーヒー試してみたい

13名無しさん:2022/07/26(火) 10:03:26 ID:zerO2Dd20
otsu

14free@ハーブ大好き:2022/07/30(土) 22:57:28 ID:fkd4zDmQ0
パイプウェイ第29商店街、北口20番目の裏路地に入り、
少し進んだところにある細いビルの三階にひっそりとある
cafe&bar「Fog」。夜になるとカフェメニュー以外に、
カクテルやフライドパスタ、ミックスナッツといった
バーメニューが頼めるようになる。
時間も変われば客層も変わる。朝はサラリーマン、
夕方は中高大学生。そして夜は、紳士淑女がやってくる。
みんなゆっくりお酒を楽しみに来られる方ばかりである。
彼女は、そのうちの一人である。

15free@ハーブ大好き:2022/07/30(土) 22:59:31 ID:fkd4zDmQ0
(〇> ハヤテ:「Fog」のオーナー。酒は仕事柄あまり
        飲まないが、とても強い。ウイスキーは
        気分によって変わる。

(゚、゚トソン トソン:銀行員。何かいいことがあると
        ハヤテに話しに来る。ウイスキーはロック派。

16free@ハーブ大好き:2022/07/30(土) 23:00:31 ID:fkd4zDmQ0
20**/9/9 22:00

カランコロン
夜のみ吊るす鈴が鳴る。
私はいつものように応えた。

(〇>「いらっしゃいませ。お、トソンさん。」

振り向くと、そこには久しぶりに見る顔があった。
トソンさん。彼女はいつも何かいいことがあるとこの店にやってくる。
今日は一段とほくほく顔である。顔に出やすい。
彼女は落ち着き払った声で、

(゚、゚*トソン「モヒートを1杯。」

(〇>「かしこまりました。

17free@ハーブ大好き:2022/07/30(土) 23:01:55 ID:fkd4zDmQ0
さて、作っていきますか。
ライムを切っていく。今回は合計半分使う。1/4は飾りだ。
グラスにライム1/4,砂糖大匙1を入れて、ライムを潰していく。
ここはしっかり潰すことで、皮の香りもしっかり出す。
そうしたらここにスペアミントを入れて軽く潰す。潰し過ぎると
苦みが出るので注意だ。最後にグラスギリギリの氷とラム酒、
炭酸水を各50ml入れ、ラムをフロートしたら完成である。
ラムのフロートは、トソンさんが以前このカクテルを

(゚、゚トソン「飲んだ気しないなぁ。」

と言いながら何杯も飲み、トソンさんの財布と掃除がとんでもない
ことになったためである。少しでも口に酒が先に当たってほしいという
確固たる願いだ。比重的には絶対できないはずだが、トソンさんが
喜んでいるので良しとする。

18free@ハーブ大好き:2022/07/30(土) 23:02:35 ID:fkd4zDmQ0
(゚、゚*トソン「うん、今日もおいしいね。マスター。」

(〇>「お口にあって良かったです。こちら、チャームになります。」

私はいつも、お酒を飲まれる方にはチャームとしてナッツを提供している。
マカダミアナッツが入っているもので、素煎りのものだ。
無駄な塩気や甘さでお酒の味、香りを邪魔してはならないと思っている。

(〇>「で、今日はどんないいことがあったんですか?」

(゚、゚*トソン「ふふふ、なんでしょう?」

(〇>「給料日にしては早いですね。ギャンブルか色恋...
   あなたはギャンブルなんて見向きもしないので...
どなたかとお付き合いでも?」

(゚、゚*トソン「そうなの。ちょっと前に一目惚れしてね。
     マスターはそういうお相手はいらっしゃらないの?」

(〇>「それはおめでとうございます。いやー私は。」

(゚、゚*トソン「そう...出来たら教えてね。絶対できるよ。」

(〇>「楽しみにしておきます。」

(゚、゚*トソン「次はウイスキー、ロックでね。」

(〇>「飲み過ぎないようお願いしますね。」

19free@ハーブ大好き:2022/07/30(土) 23:03:17 ID:fkd4zDmQ0
(´、`*トソン「ふにゃぁぁぁぁ〜」

(;〇>「なんか溶けてません?体積多くなってる気が」

(´、`*トソン「そんにゃことないよぉ〜おかわりぃ〜」

(;〇>「そろそろ財布と肝臓にご相談した方がよいのでは?」

(`、′*トソン「やだ!まだのむぅぅぅぅぅぅ!」

これはまずいことになった。トソンさんは飲み過ぎるとやらかすのだ。
前述のとおり、財布と掃除が大変になる前に、どうにかしてトソンさんの
飲酒を止めなければ。なにか良い策は...

20free@ハーブ大好き:2022/07/30(土) 23:10:28 ID:fkd4zDmQ0
(!〇>

そうだ。あれがある。とにかく止めるにはこの方法が有効だろう。
そう思って、私はミルマシーンから挽いたコーヒーを取り出す。
とにかく時間がないので、今日はフレンチプレスでコーヒーを淹れる。
プレス容器に豆と沸騰後のお湯を半量入れて30秒、もう半量淹れて3分半。
タイマーが鳴ったら一気にプレスして完成だ。
コーヒーをマグカップに半量、ミルクを半量、砂糖を小さじ2杯混ぜたら、
ダメ元ゴリ押しのCBDオイルを一たらし。これで完成。
催眠カフェオレである。皆さんも高校生時代に「コーヒーだから!」と
言ってカフェオレをがぶ飲みし、授業中がっつり寝るといったことを
したことはあるだろう。なぜなら、コーヒーと違い、カフェオレは
催眠の作用があるためである。今回は冷えたミルクと温かいコーヒーで
淹れたので人肌並みの温度にもなっているため、より眠くなるだろう。
そしてゴリ押しのCBDオイル。なんか副交感神経が落ち着くらしい。

21free@ハーブ大好き:2022/07/30(土) 23:11:16 ID:fkd4zDmQ0
(〇>「これでも飲んで落ち着いては?少し暖かいものですが。」

(´、`*トソン「わぁ〜ますた〜ありがとぉ〜」

そう言ってトソンはぐびぐびとそれを飲み干した。
しばらくでへでへと笑った後、パタリと寝てしまった。
あまりの効き具合に、へんなものをいれてしまったかと
瓶をみたが、何の変哲もないCBDオイルだった。
とりあえず眠ったトソンさんをテーブル席のソファで寝かせる。

(;〇>「無防備が過ぎるなぁ。なんで安全にやっていけてるんだ?」

私は彼女の妹であるミセリさんに電話を掛けた。お代はあとでいただくとしよう。

22free@ハーブ大好き:2022/07/30(土) 23:13:42 ID:fkd4zDmQ0
本日は以上となります。いろいろミスってしまった点がありますが、
ご了承いただけると。
ミントコーヒーの組み合わせは本当に大好きです。
おすすめはアイスコーヒーですが、ホットにミントを合わせると
不思議な感覚に陥るのでこれもこれでアリです。

23名無しさん:2022/07/31(日) 00:28:01 ID:aQHLtsjk0

お客さんに合わせてレシピをアレンジしてくれる所良い

24名無しさん:2022/07/31(日) 09:16:47 ID:PusUQCzA0
おつです

25free@ハーブ大好き:2022/08/08(月) 12:31:12 ID:073faySM0
cafe&bar「Fog」は、ほぼ毎日営業している。
今日は、そんなFogにも珍しい店休日である。
といっても、Barの営業はするのだが。
今日は店の営業だけではなく、私の生活にも影響することなので
抜かりなくやらねばならない。蒸気機関のメンテナンスである。

26free@ハーブ大好き:2022/08/08(月) 12:31:52 ID:073faySM0
(〇>:ハヤテ。cafe&bar「Fog」のオーナー。実はロマネスクの所で
   バイトもしている。日給が莫大なためFogが赤字でも食いはぐれた
   ことはない。


( ФωФ):ロマネスク。超小型蒸気機関の専門家。
       cafe&bar「Fog」の上に研究所を構えている。
       ミントが苦手。でもハーブティ-は好物。

27free@ハーブ大好き:2022/08/08(月) 12:35:19 ID:073faySM0
(;〇>「う〜あっつぅ〜。ちょっと止めただけなのに〜」

( ФωФ)「仕方ないね。恨むべきは蒸気機関だよ。」

(;〇>「でもまぁ仕方がないかぁ。コスパはとてもいいんだし。」

( ФωФ)「正直燃料を買ったほうが電気代払うより圧倒的に安い。
       悲しいかなそれが原因で地球温暖化が急速に進んだからね。」

(;〇>「メンテの手間を考えても余裕でメリットが勝つのがなぁ。」

( ФωФ)「憎いもんだね。」
      
私は悪態をつきながらパイプをブラシで磨く。最近発電に使っていた
小型蒸気機関の動きが悪くなってしまったので分解清掃していた。
どうやら水管に塩化結晶がこびりつき、うまく動作していなかったようだ。

( ФωФ)「君〜面倒だからって蒸留水じゃなくて水道水入れただろ?
       壊れるからしちゃだめって何回も言ってるじゃないか。」

(;〇>「まぁそりゃそうなんですが...よし、取れた。」

私がブラシを引っこ抜くと、ジャリジャリとした結晶がぼろぼろと出てきた。
これだけ詰まってりゃそりゃうまく動作もしないわけだ。私は元のとおりに
蒸気機関を組み立て、燃料を入れていく。火をつけて廻すと、いままでの
使い古しとは思えないくらい激しく回る。どうやら正常に動いているようだ。

28free@ハーブ大好き:2022/08/08(月) 12:37:48 ID:073faySM0
(;〇>「ふい〜おわった〜」

( ФωФ)「お疲れ。」

(;〇>「いつもありがとうございます所長。」

( ФωФ)「うん。それより腹が減った。」

(;〇>「え?ってほんとだ。もうこんな時間。」

私が時計を見たら時計の針は天を指していた。もうこんな時間か。
私も腹が減っている。ご飯を作るとしよう。

(〇>「所長、なんにしますか?」

( ФωФ)「アブラマシマシカラメで」

(;〇>「所長、それはよそでやってもらってもいいですか?」

( ФωФ)「ははは、冗談だよ。パスタが食べたいねぇ。こんなに暑かったら
       冷製かニンニクの効いたやつが食べたいね。」

(〇>「トマトは...」

( ФωФ)「食べられるよ。熱が入っていればね。」

(〇>「ナスは...」

( ФωФ)「きみが作るのならナスは食べられるよ。」

(〇>「わかりました。」

29free@ハーブ大好き:2022/08/08(月) 12:40:54 ID:073faySM0
私は厨房に向かった。所長は食べ物の好き嫌いが激しい。特にミントは苦手なようで、

( ФωФ)「体温を持ってかれているような違和感がね」

と言っていた。わからないでもない。でも私はそれが大好きなのである。
さて、今日聞いたところ、どうやら私の大好きなパスタは食べられるようだ。
早速作っていこうではないか。今日は時短レシピでいこう。使うのはフライパン1つ。
まずはニンニクをオリーブオイルで炒めていく。弱火でじっくり炒めることで
跳ねたり焦がしたりせずに炒められる。そうしたら斜めに薄切りしたナスを焼く。
ナスがしんなりしたら角切りベーコンを入れてさらに炒める。ベーコンがプリッとしたら
一度別皿に取る。そうしたらフライパンに500ml水を入れて沸かす。沸いたらそこに
パスタとカットトマトを入れる。唐辛子、塩は少なめに、オリーブオイルは大匙1入れて煮込む。
これはイタリアの人に文字通りワンパンでダウン取られてもおかしくはない。
既定の時間煮込んだらベーコンだけ加えて混ぜ合わせる。
パスタをあえてソースが残るように盛ったら、焼いたナスにソースを絡ませて盛り付けて
ナスとベーコンのアラビアータの完成だ。

30free@ハーブ大好き:2022/08/08(月) 12:42:06 ID:073faySM0
(〇>「できました。」

( ФωФ)「おお、かなりいい匂いが...」

(〇>「食べましょ食べましょ。」

皿に盛ったアラビアータをフォークで巻き取り口に運ぶ。
とろみのしっかりついたピリ辛のトマトソースがアルデンテのパスタに絡まる。
ぷりぷりのベーコンとも相性抜群だ。ナスもトロトロでニンニクが効いている。
旨い。我ながら最高の出来と言ってもいい。所長も満足げに口を動かしている。

(*ФωФ)「これはとても旨い!やはり君にCafeを開かせたのは正解だった!」

(*〇>「ありがとうございます。ほんとにおいしいや。」

(*ФωФ)「これはハーブティーが飲みたくなるね。」

(*〇>「ですね。淹れてきますね。何がいいですか?」

(*ФωФ)「これにはさわやかなレモンバームだな。」

(*〇>「いいですね。せっかくなんでフレッシュを淹れましょう。」

31free@ハーブ大好き:2022/08/08(月) 16:00:32 ID:073faySM0
私はレモンバームを摘んできた。
レモンバームはフレッシュだとさわやかな、ドライしたものは甘い
レモンのような香りを楽しめるハーブティーになる。
少し辛くニンニクの効いたアラビアータにはフレッシュの方がいいだろう。
軽く洗ったレモンバームをティーポットに入れてお湯を注ぐ。
3分くらい抽出したら完成である。淡い緑色をしたハーブティーの完成だ。
今日はアイスで頂こう。氷を入れたグラスに注いで持っていく。

(〇>「お待たせしました。今日はアイスかなと。」

( ФωФ)「わかってるね君。」

グラスに刺さったストローを吸い上げる。
さわやかなレモンの香りが口いっぱいに広がっていく。
さっきまで火照っていた口内がリフレッシュされた。

(*〇>「あ〜最高の組み合わせだ〜」

( ФωФ)「これは正解だな。いいな。」

私たちはハーブティーとパスタのセットをしっかりと堪能した。

(〇>「いやー満足でした。」

( ФωФ)「最高だったよ。」

(〇>「お口に合って良かったです。」

( ФωФ)「さて、腹ごしらえも済んだことだし、君も私を手伝ってくれたまえ。」

(〇>「わかりました。」

( ФωФ)「君もメンテナンスしなくてはね。」

そういうと、所長は梯子を上っていった。
私も所長について、研究室に入っていった。

32free@ハーブ大好き:2022/08/08(月) 16:04:34 ID:073faySM0
本日は以上です。
初めてこの時間に投下しましたね。
それでは皆様、お仕事、ご学業頑張ってくださいませ。

33名無しさん:2022/08/08(月) 16:07:05 ID:1IjEFiI20
乙〜〜〜

34名無しさん:2022/08/08(月) 16:54:08 ID:SIid9wb60
おつ

35名無しさん:2022/08/09(火) 18:36:22 ID:LpIvzSqA0
乙乙

36free@ハーブ大好き:2023/01/07(土) 03:07:55 ID:KZCRUZhk0
お久しぶりです。少々学業がうまくいってなかったので遅くなってしまい申し訳ない(汗)
覚えてくれていた方はありがとうございます。

37free@ハーブ大好き:2023/01/07(土) 03:14:54 ID:KZCRUZhk0
Cafe&bar「fog」は、朝も昼もまぁまぁの数客が入る。
しかし、水曜日の昼は、ほとんど客が入らない。
但し、とある一人を除いて。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

38free@ハーブ大好き:2023/01/07(土) 03:15:37 ID:KZCRUZhk0
20**/9/13 14:13

(〇>「(今日は異常に客が少ない気がする...う〜ん...)」

私は何かいやな予感を感じつつ、カウンターの中においてある椅子に座って、
ベイプを燻らせながら客を待っていた。
するとドアがガチャリと開く。

ミセ*゚ー゚)リ「あ”つ”い”〜〜〜〜〜〜〜〜〜」

あぁ、いつものか。と思いながらも対応せねば。大事な常連客なのだ彼女は。

(〇>「おぉ、いらっしゃい。アイスコーヒーだろ?」

ミセ*゚ー゚)リ「う”ぅ”〜ん”」

こりゃ思っているより重症そうだ。先に水を出すか。
私は氷をグラスに入れて水を灌ぐ。軟水がうまいが、ミネラルを考えて
硬水を入れる。

(〇>「ほいお水。」

ミセ*゚ー゚)リ「あ”り”がど〜っはー!いきかえるぅ〜!」

(:〇>「スポンジみたいな吸水速度だな。」

ミセ*゚ー゚)リ「なんかひどくない?」

「冗談だよ」とあしらいながら、私は氷を詰めていく。
いつもの淹れてあるコーヒーを注ぎ、ミントを叩いて飾る。

(〇>「ほいコーヒー。」

ミセ*゚ー゚)リ「ありがと〜。ウーンこの香り。サイコー」

(〇>「そりゃよかった。」

そういいながら私は椅子に座った。

39free@ハーブ大好き:2023/01/07(土) 03:16:25 ID:KZCRUZhk0
ベイプを吸っていると、

ミセ*゚ー゚)リ「ねぇねぇマスター、マスターの考える極上のアイスって何?」

(〇>「極上のアイス?」

ミセ*゚ー゚)リ「そうそう。極上の」

(〇>「そりゃあ、ハー〇ンダッツに決まっているだろう。」

ミセ*゚ー゚)リ「あー、質問が悪かったね。」

ミセ*゚ー゚)リ「じゃあ、一番好きなアイスって何?」

(〇>「...ほう?それなら話はかわってくるぞ?」

(〇>「...せっかくの機会だし、食べていくかい?」

ミセ*゚ー゚)リ「え?いいの?」

(〇>「ああ、今日は客も君だけだし、特別にね。」

ミセ*゚ー゚)リ「やった!」

さて、私の考える極上のアイス。それは...

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

40free@ハーブ大好き:2023/01/07(土) 03:17:03 ID:KZCRUZhk0
卵黄1個と練乳、砂糖、牛乳、バニラエッセンスをミキサーに入れ、しっかり回す。
しっかり均等になったら、氷をミキサーに入れ、氷がちょっと残るくらいまで
ミキサーで氷を砕く。
あとはカクテルグラスに盛って、上に真っ赤なチェリーと、縁に叩いたミントを載せて...
完成だ。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

41free@ハーブ大好き:2023/01/07(土) 03:17:42 ID:KZCRUZhk0
(〇>「ほいできた。これが私の大好きなアイス..."ミルクセーキ"だよ。」

ミセ*゚ー゚)リ「ほー...あれ?ミルクセーキって確か飲み物じゃ...」

(〇>「そう。本来は飲み物なんだけど、
    とある地域じゃこうやって"食べるミルクセーキ"として
    食べられているんだよ。」

ミセ*゚ー゚)リ「へぇ〜...」

(〇>「かき氷みたいな感じで、氷を使っているんだ。ほら、早く食べないと
    "ただのミルクセーキ"になっちゃうよ?」

そういうと、ミセリは慌てて一口食べ、顔をほころばせていた。

ミセ*゚ー゚)リ「わ〜...優しい甘みがひろがっていく〜...」

(〇>「どれどれ、私も...」

42free@ハーブ大好き:2023/01/07(土) 03:18:08 ID:KZCRUZhk0
一口食べると、牛乳とバニラのまろやかな香りと、練乳、砂糖の柔らかな甘み、
氷のひんやりとした感覚が遠い昔の、しかし確実にある風景を思い出させる。
あるところは自然豊かで、あるところはマリンブルーが映え、
一歩歩けば日本、一歩歩けば中国、そしてオランダの風が街を彩るあの街...
"長崎"の、あの風景を。

43free@ハーブ大好き:2023/01/07(土) 03:18:39 ID:KZCRUZhk0
(〇>「このアイスの発祥は、長崎のとある喫茶店なんだ。
    そこのミルクセーキとは少し違うけど、やはりおいしいねぇ。」

ミセ*゚ー゚)リ「長崎...マスターは昔長崎にいたの?」

(〇>「ああ、まぁいろいろあってね。そこで...

( ФωФ)「そこで私がおごったのがそれというわけだ。」

(〇> ミセ*゚ー゚)リ「「うわぁ!」」

思い出話に浸っていたら所長が逆さで天井からぶら下がっている。
どうやらミルクセーキの音につられて出てきたようだ。

( ФωФ)「私の分はあるかい?」

(〇>「おつくりできますが、どのくらい?」

(;ФωФ)「さすがに2人分は食べきれないよ。」

ミセ*゚ー゚)リ「じゃあ私がおかわわりします!」

(〇>「気に入ってくれたようだね。」

さて、所長もお待ちだ。私は卵と牛乳を取りに、奥に入っていった。

44free@ハーブ大好き:2023/01/07(土) 03:22:46 ID:KZCRUZhk0
本日は以上になります。私の地元の話を書きたくて、少し強引でしたが
書かせていただきました。ミルクセーキ、簡単に作れますのでおこたの中で
少しばかり長崎を感じていただければ幸いです。因みに、長崎には"カステラアイス"
と呼ばれるアイスがあり、僕自身とても好物でございます。通販もされているので、
ぜひ食べてみてください。

45名無しさん:2023/01/07(土) 05:54:34 ID:K3W/n2.s0
おつ

46名無しさん:2023/01/07(土) 15:21:31 ID:fH53cC8Y0
乙乙

47free@ハーブ大好き:2023/11/01(水) 10:45:46 ID:cwc.eOyI0
お久しぶりです。筆が進まんかったです。そろそろ再開させます。もう少々お待ちを

48名無しさん:2023/11/01(水) 17:13:25 ID:NpeyTcLU0



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