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( ^ω^)運命と戦う仮面ライダーのようです part3
1
:
◆7MnOV.oq7w
:2022/01/30(日) 01:40:34 ID:JXe2yVC60
仮面ライダー剣のオマージュです。
書ける時にゆっくり書かせてもらってます。
前スレ
1
https://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/21864/1502975744/
2
https://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/21864/1509241041/
252
:
30話
◆7MnOV.oq7w
:2023/12/30(土) 13:13:55 ID:V/3dKv7c0
―――――。
.
253
:
30話
◆7MnOV.oq7w
:2023/12/30(土) 13:14:29 ID:V/3dKv7c0
――ブーンを家に送り届けたモララーは、一人ドクオ探しを続けていた。
探すと言っても、まったく宛てはない。
もう心当たりのある場所は、全て回ってしまった。
思いのままに、レッドランバスを走らせているだけ。
それに、あまり遠くに行きすぎてもブーンの事が心配だった。
また、いつあの正体不明のアンデッドが現れるかもしれない。
( ・∀・)(こんな時にドクオの手があれば心強いんだがな…)
モララー一人では、なかなか手の負えない状況。
ドクオを探しつつ、その存在の重要性を改めて噛みしめていた。
.
254
:
30話
◆7MnOV.oq7w
:2023/12/30(土) 13:15:02 ID:V/3dKv7c0
ブーンに比べればダメージが少ないとは言え、モララーもアンデッドとの戦いを済ませたばかり。
まだ体調的には、快癒とは言えない調子だった。
走り疲れたのか、モララーは見掛けたコンビニに立ち寄る。
コンビニで小さいボトルの水を購入し、水分補給。少しばかりの休憩を挟んだ。
淡い期待を込めてスマホを見ても、何の通知もない。
( ・∀・)(……さ、行くか)
長居もしてられない。
水を一気に飲み干し、ゴミを捨てると気を入れ直す。
レッドランバスのもとまで歩き、メットを手に取ろうとした。
その時だった。
( ・∀・)「……ん?」
メットに付着している、小さな虫。
虫を払い退けようとしたが……違和感を感じる。
その虫は、金色の蜘蛛。
よく見てみると、蜘蛛の体には……♣のマークが刻印されていた。
( ・∀・)「これは…カテゴリーAの…!!」
この蜘蛛には見覚えがある。
過去、府坂に操られて♣のカテゴリーAを追っていた時に散々目にしていたからだ。
255
:
30話
◆7MnOV.oq7w
:2023/12/30(土) 13:15:33 ID:V/3dKv7c0
メットの上の蜘蛛は、モララーのグローブをした左手に移動する。
蜘蛛がモララーに触れた瞬間――頭の中で、明確にある場所が浮かんできた。
それは、見た事のない場所。
一見、クラブにも見える外観だが……何故か、そこに至る道も分かる。
( ・∀・)「まさか…!?」
蜘蛛が頭の中に流し込んでくるこの場所。
もしかしたら、此処にドクオがいるのかもしれない…。
いや、寧ろドクオが、呼んでいるのかもしれない。
( ・∀・)「とやかく言ってられない、早く行かなくては…!」
今は、信じるしかなかった。
急いでレッドランバスに乗車すると、モララーはこの場所に向かって走った。
―――――。
256
:
30話
◆7MnOV.oq7w
:2023/12/30(土) 13:15:59 ID:V/3dKv7c0
―――――
―――
―
レッドランバスを走らせて数十分。
蜘蛛が掲示する場所にモララーは到着した。
まだ開店前の、華やかな外装をしたクラブ。全く縁のない場所だ。
店の前に停車し、降車。
メットを外し店舗を確認する。
……間違いない、蜘蛛が導いた場所と同じだ。
( ・∀・)「…本当にこんな所にいるのか?」
そもそも、勝手に入っていいのか。
もしミスリードであれば、それはそれで面倒な事になりそうだ。
しかし、今はドクオに繋がる点と点を繋げていく必要がある。
腹を括り、内部の見えない重厚感のある扉に手を掛け開いた。
店内に入ると、派手な色のライトが煌々と店内をライトアップしていた。
音のしない店内を慎重に歩き進めると、広々とした空間に出た。
酒を楽しむ所だろうか…アルコールやグラスが並べられたカウンターがある。
( ・∀・)「ドクオ!いるのか!?」
モララーの声が空間に響き渡る。
すると、カウンターの奥から、一人の男が姿を現した。
257
:
30話
◆7MnOV.oq7w
:2023/12/30(土) 13:16:35 ID:V/3dKv7c0
('A`)「――いらっしゃい、モララーさん」
( ・∀・)「ドクオ…!!」
それは、紛れもなくドクオだった。
探し続けていたドクオにようやく会えた事で、モララーは一気に力が抜けるのを感じた。
ドクオの元に駆け寄り、肩に手をポンと乗せる。
( ・∀・)「こんな所で何をしているんだ…!心配していたんだぞ?」
('A`)「……着いてきてください」
肩に置かれた手をパシッと払い除け、愛想悪く言い放つ。
隅に配置されたテーブルの下へ移動すると、ソファに腰を掛けた。
ドクオとの温度差に違和感を感じながらも、モララーは素直にドクオに座るテーブルのもとへと移動する。
('A`)「どうぞ座ってください」
( ・∀・)「待て、その前に…何で此処にいるんだ?」
('A`)「此処は今の俺の住処ですよ、ちょっと挨拶したらすぐに譲ってくれました。
だから好きなように出入りしていいんです」
( ・∀・)「挨拶だと…?……お前、何をした」
('A`)「いいじゃないですか、細かいことは。そんな事より…」
ドクオはポケットからトランプを取り出す。
テーブルの上に裏向きに置くと、それを横にスライドさせ起用に並べ広げる。
端のカードを掬い上げるように表へ返すと、ドミノ倒しのように全てのカードが表へと返されていく。
そして、カードの中から、数字の7のカードを四枚抜き出し、縦に並べた。
('A`)「七並べしませんか?」
258
:
30話
◆7MnOV.oq7w
:2023/12/30(土) 13:17:04 ID:V/3dKv7c0
( ・∀・)「は…?」
('A`)「やったことないですか?面白いですよ」
カードを再び纏め上げ、シャッフルする。
デッキを二つに分けて、一つをモララーの前に置いた。
('A`)「7を中心に、カードを配置していくゲームです」
ルールを説明しながら、ドクオは7に隣接するカードを配置していく。
( ・∀・)「そんなことより、此処で何をしているんだ…?」
('A`)「52枚のカードをこうやって順に並べていくんですよ。どのカードも、置く場所は一ヶ所だけ……」
( ・∀・)「……おい」
モララーの言葉を無視して、一人でひたすらカードを並べていくドクオ。
ドクオが何をしたいのか分からず困惑するが…。
困惑より、こちらの話も聞かず一人で七並べを進めていく姿に、不気味さも感じていた。
ドクオはまた一枚のカードを選択すると、それを置かずに自身の顔の横に翳す。
('A`)「でも、このカードだけは……どこにでも置くことができます」
そう言って、カードを置いた。
そのカードは―――、
259
:
30話
◆7MnOV.oq7w
:2023/12/30(土) 13:17:28 ID:V/3dKv7c0
( ・∀・)「ジョーカー?」
置かれたのは、ジョーカーのカード。
ドクオは手札をテーブルの上に置くと、ソファの背もたれに背を預け、腕を組んだ。
('A`)「知ってますか?モララーさん、愛川クーの正体を」
( ・∀・)「愛川クーだと?………まさか」
ドクオの出したヒント。それを理解するまで、時間はかからなかった。
七並べにおいて、ジョーカーはどこでも配置する事が出来る。
つまり、どの数字の代わりにもなれるカードだ。
ドクオは再びジョーカーのカードを手に取ると、それをモララーに見せつけた。
('A`)「そう……ジョーカーがどのカードの代わりにもなるように、どのアンデッドの姿にもなれるアンデッドがいます」
( ・∀・)「それが、愛川クーの正体か……」
('A`)「そうです。奴の正体はジョーカー……忌み嫌われる、53番目の存在」
( ・∀・)「何故それをお前が知っている?」
('A`)「カテゴリーAが教えてくれたんですよ、あいつは危険な存在だって。
とにかくこれで分かったでしょ、愛川クーの存在が」
('A`)「ジョーカーの手によって封印されたカードは、そのままジョーカーの力になる。
放っておけば全てのアンデッドの力を統べて、最悪のアンデッドになるでしょうね」
( ・∀・)「最悪の、敵……」
260
:
30話
◆7MnOV.oq7w
:2023/12/30(土) 13:17:54 ID:V/3dKv7c0
('A`)「ご安心を、その前にジョーカーは俺の力になる」
ジョーカーのカードを破り捨て、紙屑となったカードを放り投げた。
ソファから立ち上がると、そのままモララーを置き去りに店を後にしようとした。
( ・∀・)「待てドクオ!お前、カテゴリーAとはどうなった?」
('A`)「ああ……お陰様で、今のあいつと俺は一心同体ですよ。前よりお互いをコントロール出来て、心地が良い」
( ・∀・)「何…!?」
('A`)「あのヒッキーとかいう奴のお陰ですよ、こいつのお陰で俺はカテゴリーAと一つになれた…」
('A`)「感謝してますよ、こいつにはね」
ヒッキーが封印されたカテゴリーK――"♣K EVOLUTION"のカードを見せつける。
( ; ・∀・)「……」
言葉が出ない。
ヒッキーが自分を犠牲にしてまで取った"危険な賭け"は、外れてしまった…。
そして、ドクオがカテゴリーAに取り込まれる最悪の事態へと繋いでしまった。
( ; ・∀・)「待て!」
茫然とするモララーを他所に、ドクオは再び歩き始める。
モララーは反射的に立ち上がると、走ってドクオに追いつき後ろから肩を掴んだ。
261
:
30話
◆7MnOV.oq7w
:2023/12/30(土) 13:18:42 ID:V/3dKv7c0
('A`)「離せッ!」
強引にモララーの手を振り解く。
振り向き、モララーに対し鋭い眼つきで睨みをきかせた。
('A`)「カテゴリーQを封印してジャックフォームを手に入れたそうですね?よかったですね、力を得られて」
('A`)「その力を使って、俺と戦いますか?」
( ・∀・)「ドクオ……!」
('A`)「今の俺に迷いはない。モララーさん、貴方よりも…そしてブーンよりも強い!」
レンゲルバックルを取り出し、モララーに見せつける。
装着こそしなかったが…これは、ドクオなりの戦う意思表明だった。
(#'A`)「最強のライダーは、この俺だ…!」
( ; ・∀・)「ぐっ…!?」
バックルをしまうと、ドクオはモララーの頬を右拳で殴った。
手を出されるとは思っておらず、殴られた衝撃で倒れそうになった。
ドクオはそんなモララーを見もせず、今度こそ店を出てしまう。
取り残されたモララーは、ドクオの後を追うことも、引き留める事も出来なかった。
( ・∀・)「ドクオ……クソ!」
悔やんでも悔やみきれない。
あの時、ヒッキーを止めれていたら…もっと無理矢理にでも寄り添っていれば…。
たらればが、無限に脳内に湧き出てくる。
口の中に滲む鉄の味が、悔しさをより実感させた。
262
:
30話
◆7MnOV.oq7w
:2023/12/30(土) 13:19:09 ID:V/3dKv7c0
―――――。
.
263
:
30話
◆7MnOV.oq7w
:2023/12/30(土) 13:19:40 ID:V/3dKv7c0
その日の夜。
あの後、ブーンの家に戻ったモララーはブーン達に全てを話した。
ドクオの事、そしてクーの正体の事。
全員がテーブルを囲うようにソファに座り、モララーの話にのめり込んでいた。
( ・∀・)「……ドクオについては、そんな感じだ」
_
( ゚∀゚)「あの野郎…!」
ξ゚⊿゚)ξ「結局、ヒッキーさんの犠牲は無駄になってしまったのね…」
( ・∀・)「そういう事になる。ヒッキーは、カテゴリーAに負けてしまった…」
( ^ω^)「……」
ツンもジョルジュも、ドクオの状況にショックを受けている。
それ以上に、ブーンは言葉も発せぬ程、酷く落ち込んでいた。
親友であるドクオが闇に飲まれてしまった上に、職場の可愛がってた後輩をただ失ってしまった。
ドクオとモララー、三人で共闘したちょっと前を思い出す。
あの頃、もう仲間同士で争う事なんて無いと思ってた…ずっとこれが続けばいいと思ってたのに。
あの時の平和は、あっという間に崩れてしまった。
ブーンの落ち込みを見かねたツンは、隣に寄り添いそっと肩に手を置いた。
ξ゚⊿゚)ξ「ブーン……」
( ^ω^)「……大丈夫だお。どの道、ドクオがクーを狙ってるなら止めないと…」
264
:
30話
◆7MnOV.oq7w
:2023/12/30(土) 13:20:11 ID:V/3dKv7c0
( ・∀・)「それと、ドクオがジョーカーについて教えてくれた事がある」
_
( ゚∀゚)「ジョーカーについて?」
( ・∀・)「ジョーカーは、封印したアンデッドの姿と力を使うことができる特殊な個体らしい。
そして……愛川クーはその能力を保有している」
ブーンには、この話に心当たりがあった。
カリスに変身する時は勿論だが、ミルナと対峙してカリスのカードを奪われた時だ。
あの時、クーはモスの姿に変身しミルナと戦っていた…。
ブーンはその場でそれについて問い質したが、クーは答えようとはしなかった。
( ^ω^)「確かにクーはカードを使って、カリスだけじゃなくて別のアンデッドに変身してた…」
( ・∀・)「それこそ奴がジョーカーである証拠だ。そして、愛川クーの姿になる時もカードを使っている。
あの人間の姿も、カリスの姿も、全て仮の姿だ」
( ・∀・)「愛川クーの正体は、53番目のアンデッド・ジョーカー。アンデッドからも"忌み嫌われる"存在」
( ^ω^)「"忌み嫌われる"存在…カテゴリーQも同じ事言ってました。
それにカテゴリーKも言ってた…クーの真の姿を、恐ろしさを、絶望を見せてやる、って…」
ξ゚⊿゚)ξ「クーさんの真の姿……てことは、あのクーさんの姿って…!」
_
( ゚∀゚)「あの姿も、本来はアンデッドって事か…!?あのカードには、人間が封印されてるって事かよ…!」
ゾッとした。まさか、人間のアンデッドがいただなんて。
アンデッドが戦う理由を考えれば、一万年前の戦いで人間のアンデッドが勝ち残ったとすると、人間のアンデッドがいた事にも筋は通る。
ただ、ジョルジュ達も人間だ。
人間がクーに封印され、その姿を利用している事を考えると…少し、恐ろしくも感じた。
( ^ω^)「それはそれだお、確かに人間が封印されてるかもしれないけど…。
アンデッドという存在が誕生した事までは、僕らではどうする事も出来ない。雲の上のような話だお」
( ^ω^)「それに、クーが封印したとも限らないし、あの姿が仮の姿であれクーは――」
265
:
30話
◆7MnOV.oq7w
:2023/12/30(土) 13:20:44 ID:V/3dKv7c0
( ・∀・)「剣藤」
ブーンの話を、やや強めの語気でモララーが遮った。
( ・∀・)「言いたい事は理解できる、ただ…ジョーカーという存在が人間にとって危険かもしれない可能性があるんだ」
( ・∀・)「酷く残酷な事かもしれない、信じたいかもしれない…だが、彼女はあくまでアンデッドだ。
カテゴリーKも言っていたんだろう、ジョーカーの真の恐ろしさを、絶望を見せてやる…と」
( ・∀・)「今は良くても、いつかは戦わないといけない。何の為にか…君は忘れてはないだろう?」
( ・∀・)「そう……人間の為に、この世界の平和の為に。だ」
モララーの言う事に間違いはない。
仮面ライダーは、アンデッドを封印する為に作られた。
元を言えば、不測の事態に備えてのもの。
人間を守る為とは言っているが、悪く言えばBOARDの失態の尻拭いだ。
しかし、ライダーとして戦う事は、すなわち人間の平和を保つ為に行っている事。
だからこそ、BOARD亡き後の仮面ライダーは、人間を守る為のものであらねばならない。
モララーは、先の診療所での戦いでそれをより強く感じていた。
人を守る為に戦う事が、仮面ライダーとしての役目だと。
正論に、ブーンは言葉を返す事が出来ない。
266
:
30話
◆7MnOV.oq7w
:2023/12/30(土) 13:21:30 ID:V/3dKv7c0
( ^ω^)
分かってる。
そんな事は分かってる、百も承知なんだ。
人間を守る為に、人を愛しているからこそ戦う道を選んだのだから。
でも、でも……その人間を、クーは愛してるじゃないか。
あまねちゃんやショボンさん、でぃちゃんを、愛してるじゃないか。
クーは身を挺して護ってきたじゃないか。
あまねちゃんがアンデッドによって命を奪われそうになった時、クーは真っ先に動いた。
ショボンさんとあまねちゃんが攫われた時、クーはすぐに助けに向かった。
ショボンさんがミルナに攫われた時も、カリスとして戦えないのに…助けに向かったじゃないか。
それに、人間を襲った事なんてなかったじゃないか。
そんなクーを、ジョーカーだからという理由で…!
じゃあ、ドクオの為に犠牲になったヒッキーは封印されるべきだったのか?
でぃちゃんを守ったモスは、封印されるべきだったのか?
ジョーカーじゃない、というだけで許されるのであれば、そんなものは差別だ。
自分達の理解が及ぶ範囲内で、安全か否かを決めつけているだけだ。
戦いを嫌うアンデッドがいる事を知るからこそ、そんなのは浅はかだ。
でも……多くの人間の平和の為には、なるのかもしれない。
.
267
:
30話
◆7MnOV.oq7w
:2023/12/30(土) 13:22:22 ID:V/3dKv7c0
言葉を詰まらせる。
頭と心の中で、ブーンは酷く葛藤した。
人間を守るという理性と、クーを信じたい本音の狭間で、大きく揺れ動く。
( ・∀・)「とにかく、愛川クーの行方を探すのは一旦止めておいた方がいい。
今は体が回復するのを待って、それからでも遅くはない」
( ・∀・)「人間の平和の為だ……心を鬼にしてくれ、剣藤」
( ω )「……ッ!」
ξ゚⊿゚)ξ「あっ、ブーン!?」
ブーンがリビングを飛び出して、自分の部屋へと戻ってしまう。
結局、モララーに言葉を返さなかったが、衝動的に部屋を飛び出した事が答えなのだろう。
それしか、溢れ出る自分を制御出来る方法が見当たらなかった。
…人間の平和の為に、心を鬼にするという答えの為に。
残されたツンとジョルジュは心配そうにブーンの影を見つめる。
モララーだけは目で追う事なく、複雑な表情だった。
険悪な空気が、リビングに重苦しく流れる。
ξ゚⊿゚)ξ「モララーさん…ブーンはきっと、モララーさんの言った事を全て理解してるわ。
でも、それ以上に自分の目で見てきた事や感じた事があるのよ…」
( ・∀・)「俺もそう思うよ、ただ…俺達は仮面ライダーなんだ。
アンデッドが存在する以上、いつかは戦う未来が待っている」
( ・∀・)「人間を守る為に戦うのなら、この悲しみは乗り越えないといけない」
ξ゚⊿゚)ξ「……人間って、そんなに器用じゃないと思う」
( ・∀・)「そうかもしれないな…」
_
( ゚∀゚)「……」
268
:
30話
◆7MnOV.oq7w
:2023/12/30(土) 13:23:20 ID:V/3dKv7c0
―――――。
.
269
:
30話
◆7MnOV.oq7w
:2023/12/30(土) 13:23:52 ID:V/3dKv7c0
暗い夜が明ける。
外は太陽の光で明るく照らされ、闇が端に追いやられていた。
ブーン家の朝の食卓には、食パン、ベーコンエッグにサラダ、ポトフといった洋風の朝食が四人分並べられていた。
しかし、着席して食事をしているのは、ブーンを除いた三人。
あれからブーンが部屋から出てくる事はなく、ブーンの家では未だ重苦しい空気が漂う。
朝の食卓に呼んでも、"食べたくない"の一点張りだった。
モララーはしっかりと朝食を食べ進めていたが、ツンとジョルジュは箸の動きが鈍っていた。
ξ゚⊿゚)ξ「……」
( ・∀・)「そうだ、この後ちょっとBOARDに行ってくるよ」
ξ゚⊿゚)ξ「BOARDに?何しに行くの?」
( ・∀・)「ジョーカーについて調べようかと思ってるんだ。
ツンもBOARDから持ち出したデータにジョーカーのデータなんてなかっただろ?」
ξ゚⊿゚)ξ「うん…全部コピーしたのよ?なのに…」
( ・∀・)「恐らくコピーし損ねたか、本当にないのか、もしくは…厳重に管理されているか。
BOARDである俺達でさえ知らないアンデッドの情報なんて、怪しいからね」
ξ゚⊿゚)ξ「確かに、私達が知らないアンデッドの情報があるのは変よね…疑いたくはないけど。
でも、今更あそこに調べられそうな設備が整ってるかしら…」
( ・∀・)「どうだろうね、分からないけど行ってみるよ。
もし出来れば、所長達にもジョーカーについて聞いてみてくれ」
ξ゚⊿゚)ξ「…了解」
270
:
30話
◆7MnOV.oq7w
:2023/12/30(土) 13:24:25 ID:V/3dKv7c0
( ・∀・)「ごちそうさま」
自分の分のご飯を全て平らげ、水を飲み干し、手を合わせる。
席を立ち、自分の分のお皿を台所へと運ぶ。
蛇口から水をひねり出し、お皿を洗い始めた。
( ・∀・)「剣藤の事、頼むよ」
ξ゚⊿゚)ξ「うん、お腹空いて降りてきてくれるといいけど…」
( ・∀・)「それか、俺が剣藤の部屋までご飯持って――」
_
( ゚∀゚)「ブーンの事は俺達に任せて、モララーさんは行ってこいよ」
口数が減っていたジョルジュが、モララーの言葉を遮る。
ジョルジュは完全に箸を置き、食べ進めようともしていない。
機嫌が良いのか悪いのか、よく分からない顔色だ。
いつもの様子とは違うのは、ツンもモララーも察した。
( ・∀・)「……分かった、お願いするよ」
お皿を洗い終えたモララーは、ジョルジュの提案に大人しく首を縦に振る。
ノートPC等が入ったリュックを手に取ると、リビングを出て外へと出て行った。
玄関の閉じる音がすると、見計らっていたかのようにツンがジョルジュに話しかける。
ξ゚⊿゚)ξ「あんた、どうしたの?昨日から口数少ないけど」
271
:
30話
◆7MnOV.oq7w
:2023/12/30(土) 13:25:01 ID:V/3dKv7c0
_
( ゚∀゚)「別に」
ξ゚⊿゚)ξ「別に、って…ご飯もろくに食べてないじゃない」
_
( ゚∀゚)「お前だって食べてないだろ?」
ξ゚⊿゚)ξ「え……まぁ……」
ジョルジュは腕を組み、背凭れに体をだらしなく預ける。
そして、上の方を見上げながら深く溜息を吐いた。
_
( ゚∀゚)「……難しいよな、色々と」
ξ゚⊿゚)ξ「色々?」
_
( ゚∀゚)「ああ、俺達はアンデッドを封印する為にがむしゃらにやってきただろ?
なのに……今になって、アンデッドにも良い奴がいるかも、なんて思わなかったよな」
ξ゚⊿゚)ξ「そうね…人を襲わない、平和を愛するアンデッドもいたなんて前までは想像も出来なかった。
でも、実在するのよね。それも、とても近いところに…」
_
( ゚∀゚)「ヒッキーはそうだったけど、クーさんはどうだかな。あの親子を愛してるだけかもな。
だとしても、人間を愛するアンデッドって事は事実だし…普通にあの店で働いてたんだよな」
ξ゚⊿゚)ξ「よくよく考えると、すごく不思議ね」
_
( ゚∀゚)「不思議だよなぁ……でも」
_
( ゚∀゚)「俺達以外の、戦いなんて関係ないところで生きてる人間からすれば…アンデッドは全員怖いよな」
いつになく真面目に語るジョルジュの話。
聞き入ってしまった事は確かだが、妙におかしく感じてきてしまう。
ξ゚⊿゚)ξ「……何か、あんたも色々考えてるのね。見直した」
_
( ;゚∀゚)「おいおい、俺だって考える事くらいあるだろ」
272
:
30話
◆7MnOV.oq7w
:2023/12/30(土) 13:25:36 ID:V/3dKv7c0
ξ゚⊿゚)ξ「……ねぇ、ブーンの事どうする?」
_
( ゚∀゚)「今はまだ様子見でいいんじゃないか」
ξ゚⊿゚)ξ「様子見……それでいいのかしら……」
_
( ゚∀゚)「逆に、今の俺達がどんな言葉をかけてやれる?あいつはあいつなりに、自分の中で色々考えてるだろ。
あいつが何かしたそうだったら背中を押すし、聞いて欲しい事があった時に聞いてやる」
_
( ゚∀゚)「今はそんなもんでいいだろ、今はな」
ξ゚⊿゚)ξ「そうよね、下手に色々言っても余計混乱させるだけよね」
_
( ゚∀゚)「ああ、その為には…」
ジョルジュがだらけた姿勢を直し、きちんと椅子に座る。
皿の上に置いた箸を右手で取り、目の前のサラダを頬張り始めた。
_
( ゚∀゚)「ムシャムシャ…俺達が元気出して、あいつの支えにならないとな」
ξ゚⊿゚)ξ「……ふふ、そうね」
失せていたはずの食欲が戻ってきた。
それは、ライダーをサポートする自分達の役目に改めて気付き、前向きになれた瞬間。
飯にはがっつく、いつものジョルジュの調子が戻ってきた。
そんな様子を見て、ツンは思わず笑みが零れる。
ξ゚⊿゚)ξ「でも、口に含みながらベラベラ喋るのはやめてね」
_
( ゚∀゚)" コク
―――――。
273
:
30話
◆7MnOV.oq7w
:2023/12/30(土) 13:26:14 ID:V/3dKv7c0
一方、ジョーカーの手がかりを求めるモララーはBOARD跡地へと来ていた。
此処に来るのは、以前にレンゲルとなったギコと戦った時以来。
アンデッドによって施設を破壊され、尊敬していた先輩と戦い、失った場所……良い思い出はない。
心なしか、あの時より更に施設の劣化が進んでいるように見える。
人が管理しないと、やはり老朽化は早いのだろう。
( ・∀・)「また此処に来るとはな…」
辛い過去がフラッシュバックする。
そんな思い出を振り切るように、頭を横に軽く振る。
朽ちかけた扉に手を掛け、崩れないように慎重に開く。
この扉も、以前までは生体認証によって厳重に管理されていたが、今となってはただの瓦礫。
扉を開け、スマホのライトで中を照らす。
部分的に日の光が差していたが、それでも足元には不安が残っていた。
かなり崩壊が進んでおり、一体どこがどこだか分からない。
それでも、記憶とスマホの光を片手に施設の中を進んでいった。
274
:
30話
◆7MnOV.oq7w
:2023/12/30(土) 13:26:45 ID:V/3dKv7c0
施設の中を進むこと、数分が経過。
距離は然程進んでおらず、瓦礫によって道が塞がれていたりで、全く分からない。
( ・∀・)「参ったな、今はどの辺りなんだ…」
眩い光を放つスマホが、突如鳴り響く。
一件の着信が入った。
スマホの画面を見ると、「非通知」だった。
( ・∀・)(非通知…まさか!)
昨日も非通知で、女性から電話があった。
女性の声は、今でも鮮明に覚えている。あの声には強い心当たりがあった。
横にある扉まで寄り、スマホの着信に出るモララー。
あの声の主は、もしかして……。
電話を出ると、モララーはスマホをゆっくりと耳に当てる。
すると、やはり女性の声が聞こえてきた。
( ・∀・)「もしもし」
[菱谷モララー?]
( ・∀・)「……デレさん、ですね?」
[……ええ]
275
:
30話
◆7MnOV.oq7w
:2023/12/30(土) 13:27:10 ID:V/3dKv7c0
モララーの予想通りだった。
電話の相手は、"デレ"と名乗る女性。
モララーは、このデレという女性を知っている。
( ・∀・)「やはり…!生きていたんですね、デレさん!」
[菱谷くん、今BOARDにいるでしょう?]
( ・∀・)「え……どうしてそれを……」
[待ってて]
女性はそう言うと、電話を切ってしまった。
( ・∀・)「え、デレさん…?もしもし!?」
電話が切れた事で焦るモララー。
かけ直そうにも、非通知でかけ直しようがない。
待っててと言われても、こんな所で待つ訳にもいかない…。
どうしようか考えていた、その時だった。
モララーの真横にある扉が、ガチャ…という音と共に開く。
( ; ・∀・)「!?」
突然開いた扉に驚く。
すかさず距離を取り、警戒しながら扉から出てくる人物を見る。
ζ(゚ー゚*ζ「――久しぶりね、菱谷くん」
276
:
30話
◆7MnOV.oq7w
:2023/12/30(土) 13:27:47 ID:V/3dKv7c0
扉から出てきたのは、一人の女性。
驚くモララーを他所に、声を掛けては優しい笑顔を見せる。
( ; ・∀・)「デレさん!?何でこんな所に…!」
彼女こそ、非通知で電話をかけていた"デレ"という女性だった。
思わぬ登場に吃驚するが、先程までの警戒は瞬時になくなった。
ζ(゚ー゚*ζ「丁度よかった、貴方に此処に来て欲しかったから」
( ・∀・)「俺に…?」
ζ(゚ー゚*ζ「着いてきて」
デレは再び、出てきた部屋に戻っていく。
モララーは彼女の言うままに後を追い、部屋へと入った。
入った部屋は、モララーが探していたロマネスクの所長室だった。
所長室も大分崩壊しており、本棚やデスクなどが無造作に散らかっている。
デレは、瓦礫の上に置かれているノートPCを操作し始めた。
( ・∀・)「今まで何をしていたんですか?ツンは…妹さんはずっと心配しています。
どうしてこれまで連絡してくれなかったんですか?」
ζ(゚ー゚*ζ「……」
( ・∀・)「妹さんに会ってあげてください、デレさんの姿を見れば安心するはずです」
デレは、ツンの実姉だった。
これまで音信不通だったデレは、アンデッドが解放された半年前に消息不明となった。
あの騒動で亡くなった研究員が多く、デレもそれに巻き込まれてしまったと思われていた。
しかし、生きていた。
当時、彼女は第一線で研究に熱を入れていて、BOARD研究員の中でもアンデッドの知識量は随一だった。
デレとの再会はとても嬉しく、とても心強い。
今すぐにこの事実を、ツン達に届けてあげたかった。
だが…、
.
277
:
30話
◆7MnOV.oq7w
:2023/12/30(土) 13:28:26 ID:V/3dKv7c0
ζ(゚ー゚*ζ「今はツンに会うつもりはないわ」
薄暗い中、液晶の光に照らされるデレの表情は……無。
ノートPCから視線を外す事無く、冷静に答える。
まるで、実の妹との再会を望んでいないかのように。
( ・∀・)「どうしてですか!」
ζ(゚ー゚*ζ「今の私には、最も優先すべき事があるから」
( ・∀・)「……アンデッドの不死の謎、ですか」
ζ(゚ー゚*ζ「そうよ、これは私の使命なの」
( ・∀・)「でも、もうBOARDは……それに妹さんに会ってからでも遅くないのでは?」
ζ(゚ー゚*ζ「集中したいの、この解明に。BOARDの有無も私には関係ないわ。
それに、今すぐにやるべき事もある。ツンに会うタイミングは私が決めるわ」
( ・∀・)「……」
アンデッドの不死の謎――彼女が没頭していた研究だ。
BOARD亡き後も、その研究に夢中になっている姿は、モララーにはやや恐ろしく見えていた。
ζ(゚ー゚*ζ「それより菱谷くん。今はギャレンとしてアンデッドを封印してるのよね?」
( ・∀・)「はい、そうですが…」
ζ(゚ー゚*ζ「ブレイドは、剣藤ホライゾンくん…で、間違いない?」
( ・∀・)「間違いはないですが、何故剣藤の名を?」
ζ(゚ー゚*ζ「ライダーの戦闘は、ライダーシステムにアクセスすれば私も確認出来るから」
( ・∀・)「そうだったんですか…」
278
:
30話
◆7MnOV.oq7w
:2023/12/30(土) 13:29:04 ID:V/3dKv7c0
ζ(゚ー゚*ζ「……なら、もうジョーカーには辿り着いた?」
( ・∀・)「ジョーカー?何か知ってるんですか!?」
ζ(゚ー゚*ζ「その様子だと、辿り着いたようね。なら話は早いわ」
デレの口から紡がれた、"ジョーカー"の名。
その名を口にするデレにモララーは驚いたが、翌々考えれば驚く事でもない。
彼女であれば、アンデッドについてかなり詳しいはずだ。
ジョーカー、その正体についての情報が得られる…。
モララーの探し求めている答えは、思いの外早く見つかりそうだった。
デレは、ノートPCに差し込んであるUSBメモリを抜き取ると、それをモララーに差し出す。
ζ(゚ー゚*ζ「貴方の知りたがってる答えは、このUSBの中にある。
さっき、私含めBOARD上層部しか閲覧できない研究記録をコピーしたわ」
( ・∀・)「……」
差し出されたUSBメモリを受け取り、それをじっと見つめる。
ζ(゚ー゚*ζ「菱谷くん、ジョーカーは危険よ」
先程より、やや低いトーンでデレは言う。
その声色と言葉に、モララーは思わず顔を上げた。
( ・∀・)「やはり、そうなんですか…?」
ζ(゚ー゚*ζ「ええ、そして――」
ζ(゚ー゚*ζ「――剣藤くんは、そのジョーカーに飲み込まれつつある」
279
:
30話
◆7MnOV.oq7w
:2023/12/30(土) 13:29:34 ID:V/3dKv7c0
( ・∀・)「剣藤が、ジョーカーに…!?どういう事ですか!?」
デレの衝撃的な言葉。言っている意味も分からず、驚きと共に困惑する。
ζ(゚ー゚*ζ「近いうちに順を追って説明するわ。それより今は、そのUSBに入ってるデータを見て」
そう言いながら、デレはノートPCを片付け始めた。
立てかけてあるトートバッグに収納し、持ち手を肩に掛ける。デレは、一足先に帰ろうとしていた。
部屋を出る前に、モララーの前に立つ。
ζ(゚ー゚*ζ「貴方の力が必要なの。ジョーカーを阻止する為に…剣藤くんを救う為に」
ζ(゚ー゚*ζ「お願い、力を貸して」
( ・∀・)「……」
ζ(゚ー゚*ζ「また連絡するね」
困惑するモララーをよそに、デレは部屋から出て行ってしまった。
( ・∀・)(剣藤がジョーカーに飲み込まれつつある…?)
言葉の意味は理解できないが、とても強い嫌な予感を孕んでいる。
不吉な想像をするには、十分事足りる言葉だった。
それに、このUSBの中の情報がとても気になる。
デレを追う事はせず、モララーはその場にリュックを下ろしノートPCを取り出す。
同じように瓦礫の上に置き、USBメモリを挿し込む。
280
:
30話
◆7MnOV.oq7w
:2023/12/30(土) 13:30:11 ID:V/3dKv7c0
薄明りが、怪訝なモララーの顔を照らす。
USBドライブを開くと、そこには二つのファイルが存在した。
( ・∀・)「"非公開レポート"…?」
"非公開レポート"という名のファイルを開く。
そこには、ライダーシステムが作られるまでの過程が事細かに記録されていた。
その中でも、一際目を引く文章が目に入る。
( ・∀・)「"ライダーシステムは、ジョーカーを分析しそのデータから作られた"…」
ライダーシステムは、ジョーカーの能力を基に作られた物であると記されていた。
他のアンデッドの姿を借りる事が出来る能力を保有するジョーカー。
その仕組みや力を分析し、各アンデッドの持つ力を再現出来るように作られたのがライダーシステム。
モララー達は知らずのうちに、ジョーカーの能力を再現したシステムを用いていた。
ただ、これに関してはひとつの疑問があった。
( ・∀・)「これが何故、秘密にされないといけないんだ…?」
疑問を抱きながら、次なるファイル名に目を通す。
( ・∀・)「"バトルファイトについて"……」
バトルファイトとは、現代におけるアンデッド同士の戦いの事。
アンデッド達が口々にバトルファイトについては語っていたが、改めて資料に目を通した事はなかった。
そこには、アンデッド達が過去に繰り広げたであろう予測や、バトルファイトの目的が記録されている。
( ・∀・)「各種族の代表がアンデッドとして選抜され、己が種族の為に戦いを繰り広げる…」
( ・∀・)「前回のバトルファイトに勝ち残ったのは……ヒューマンアンデッド……!?」
281
:
30話
◆7MnOV.oq7w
:2023/12/30(土) 13:30:38 ID:V/3dKv7c0
やはり、人間のアンデッドが存在していた。
ジョーカーが"愛川クー"と呼ばれる人間に扮している、確たる証拠だった。
( ・∀・)「という事は、現世でジョーカーが人間のアンデッドを封印して、あの姿を利用しているのか…」
遠いような、近いような、何とも言えない感覚の話だった。
アンデッドである以上、自分達が敵対してきたアンデッドと存在は同じ。
だが、その正体は人間だった。
言い表しがたい、複雑な感情がモララーに植え付けられる。
ファイルには続きがあった。
( ・∀・)「"ジョーカーが勝ち残った場合"…!!」
ジョーカーが、バトルファイトに勝ち残った場合の記録。
一文一文、丁寧に目を通す。
そこに書かれていたのは……、
( ; ・∀・)「―――!!!」
282
:
30話
◆7MnOV.oq7w
:2023/12/30(土) 13:31:04 ID:V/3dKv7c0
声が出ない。
全身に、悪寒が走る。
開いた口が塞がらず、思わずノートPCから距離を置いた。
( ; ・∀・)(そうだったのか……)
驚愕の事実に、モララーは急いでノートPCを閉じ、リュックへと収納する。
そして、慌てて部屋を出て施設を後にした。
( ; ・∀・)(ジョーカーが最後までこの戦いに残れば……!!)
―――――。
283
:
30話
◆7MnOV.oq7w
:2023/12/30(土) 13:31:32 ID:V/3dKv7c0
同時刻。
"ジョーカー"としての正体が明かされたクー。
モナーに捕らわれたまま、結局日を跨いでしまった。
世界は朝を迎えているが、クーが囚われている部屋には未だ光が差さず、闇に包まれている。
川 ;゚ -゚)「う……く……」
未だ手首の拘束は取れぬまま、苦しそうに床に横たわっている。
顔には殴打された痛々しい痕。傷つけられ、服は汚れボロボロになっている。
倒れたクーを、スカラベアンデッドが見下ろしていた。
恐らくモナーの指示で、ずっとクーを痛めつけていたのだろう。
その様子を、モナーは椅子に座って見ていた。
( ´∀`)「……さぁ、残すは最後の一枚だ」
肘掛けの上でトントン、と弄ぶカード。
カードは束となっていて、あれからじわじわと時間をかけてカードを奪っていた。
モナーの掌中には、十枚のカード。
クーの手元には、カテゴリー2――ヒューマンアンデッドのカードのみとなっていた。
川 ;゚ -゚)「……」
( ´∀`)「抗ったって無駄だよ、そのカードを奪う事なんて簡単なんだから。
最後くらい、素直に自分から渡してくれてもいいんだよ?」
284
:
30話
◆7MnOV.oq7w
:2023/12/30(土) 13:31:57 ID:V/3dKv7c0
川 ;゚ -゚)「フッ……誰が、貴様の言いなりになんて……」
( ´∀`)「やれ」
『――グウッ!』
川 ;゚ -゚)「ぐふっ…!」
モナーの指示で、スカラベアンデッドがクーの腹部を思い切り蹴り上げる。
無抵抗で受ける蹴りに、クーは悶絶する。
長い時間、一方的に殴られ続けた。痛みには慣れているが、苦しいのも事実。
それでも、モナーに従う事だけは絶対にしなかった。
( ´∀`)「分からないかなぁ…そんなに抵抗しても、結局無駄なのに」
( ´∀`)「このカード達が君の手元から無くなる事が何を意味するか、自分がよく分かってるだろ?」
川 ;゚ -゚)「……」
( ´∀`)「君は、ジョーカーにならざるを得なくなるって事をさ…!」
横たわるクーに、十枚のカードを扇状に広げ、ひらひらと見せつける。
見下ろしてくるその目付きは、まるで卑下されている気分。
クーは歯を食いしばり、その目をきつく睨み返した。
( ´∀`)「でも、カードを取ってもどうせすぐにジョーカーになってくれそうにもないなぁ」
( ´∀`)「……そうだ!良い事思いついちゃった!」
閃いたと言わんばかりに、両の掌をパンッと合わせる。
( ´∀`)「君が大事にしてる人間に、君の正体をバラそう!」
285
:
30話
◆7MnOV.oq7w
:2023/12/30(土) 13:32:30 ID:V/3dKv7c0
川 ;゚ -゚)「……!!」
モナーの非道な提案に、先程まで怒りの様相を見せていたクーが、途端に焦り始める。
ショボンにはカリスである事は知られている。
……だが、自分が醜いアンデッドである事までは、ショボンもあまねちゃんも、でぃも知らない。
これまで、正体を知られる事を避けてきたのだから。
クーの焦りは、モナーにすぐ伝わった。
モナーはそれに気付き、下卑た笑みを浮かべる。
( ´∀`)「良いねぇ、その顔…!あんなに強がってたのに、急に弱みを握られて焦ってるんでしょ?」
川 ;゚ -゚)「貴様…!!」
( ´∀`)「ショボン、だっけ?あの人間は物分かりが良さそうだから、信じたくなくても疑っちゃうだろうねぇ。
あまねちゃんとかいう子供も、でぃとかいう子供も、君の正体を知ったらどうなるか…」
川 ;゚ -゚)「やめろ!!」
( ´∀`)「やめないよ、だって君がジョーカーにならないから。
こいつの力で君の時間を止めて、その間に言いふらしに行こうかなぁ」
川 ;゚ -゚)「ッ…それだけはやめてくれ!」
( ´∀`)「フフフ…護るものがあると、こんなに変わっちゃうんだね。ジョーカー」
分かっていた展開とは言え、ジョーカーの弱々しい姿には感じるものがあった。
あれだけ恐れられていた存在が、弱みを握られただけで、こうも情けなくなるとは…。
( ´∀`)「バーボンハウスだよね?あの店。今から行かなきゃ。
おい、ジョーカーが逃げ出そうとしたらすぐに止めといてね」
『……』
アンデッドに指示すると、モナーは身を翻し扉を出ようとした。
その時だった。
286
:
30話
◆7MnOV.oq7w
:2023/12/30(土) 13:33:12 ID:V/3dKv7c0
「貴様アアアァァッ!!」
( ´∀`)「ん…?」
クーの怒号が響く。
ただの怒号ではない。強い殺気を感じる。
振り返ると、そこには…、
川#゚ 皿゚)「ウウウウゥゥゥッ!!!」
これまでの冷静沈着な静かな怒りとは違い、野獣のように怒り狂うクー。
歯をむき出しにし、両目を見開き、威嚇する。
腕を縛られたまま、膝を立てながらその場に両足で立つ。
脚を広く開き立、低く腰を構えるその姿は、まるで獣そのもの。
クーの様子の変化に、モナーもアンデッドも目を奪われる。
すると、クーの腰にカリスのベルトが召喚された。
バックルとなるカリスラウザーが赤い光を放つ。
赤い光は、やがて緑の光へと変わる。
カリスラウザーの赤も、緑へと変色していた。
まるで、アンデッドの緑血に塗り替えられたように。
緑の眩い光が、闇に包まれた部屋を照らす。
( ´∀`)「……!」
『グ、グウ…!?』
川#゚ 皿゚)『グウ"ウ"ゥゥアア"ア"ア"ァ"ァァァッ!!』
クーが怒りの咆哮を上げた瞬間、緑の光に部屋全体が包まれた。
ブルーシートの隙間から、外に緑の光が漏れる。
辺りは光で視界が眩まされ、部屋の中で何か起きているか分からない。
崩壊するような轟音。獣の呻き声。
やがて光が落ち着くと、そこには―――。
―――――。
287
:
30話
◆7MnOV.oq7w
:2023/12/30(土) 13:33:42 ID:V/3dKv7c0
ξ゚⊿゚)ξ「――アンデッド!」
アンデッドサーチャーが、一つの反応をキャッチする。
ツンは、ソファから立ち上がり急いでPCの前に着席。サーチャーの反応を確認する。
_
( ゚∀゚)「場所は?」
ツンが座る椅子の背もたれに手をつき、同じようにPCの画面を見るジョルジュ。
ジョルジュの問いかけに答える様に、ツンは反応のある場所を特定しようとした。
だが、次の瞬間、
ξ゚⊿゚)ξ「……あれ?」
_
( ゚∀゚)「ん?」
特定をしようとした瞬間、サーチャーの反応が途絶えた。
画面に表示されていたアンデッドの反応も、すぐに消失。
_
( ゚∀゚)「おい、何だ今の?こんな早く反応が切れる事あるか?」
ξ゚⊿゚)ξ「ううん、そんな事あるわけないわ」
_
( ゚∀゚)「もしかして、受信機が壊れたとかか?」
ξ゚⊿゚)ξ「そんな事もないはずなんだけど…」
288
:
30話
◆7MnOV.oq7w
:2023/12/30(土) 13:34:16 ID:V/3dKv7c0
すると、廊下の方からドタドタと階段を下りる足音が聞こえてきた。
二階の自室に閉じ篭っていたブーンが、サーチャーの音を聞きつけて降りてきたようだ。
リビングの扉を勢い良く開け、慌てた様子でツン達の前に現れた。
( ^ω^)「アンデッドかお!?」
ξ゚⊿゚)ξ「そうなんだけど、今一瞬で反応が消えたの。確かに受信したはずなのに」
( ^ω^)「反応が消えた?」
_
( ゚∀゚)「ああ、場所を特定しようとしたら消えたんだ。こんな事初めてだぜ。
俺ちょっと受信機の様子見てくるわ」
ξ゚⊿゚)ξ「うん、お願い」
ジョルジュは、二階に設置しているサーチャーの受信機の確認に向かった。
それと同時に、ツンのスマホに着信が入る。
モララーからだった。
ξ゚⊿゚)ξ「もしもし」
[ツン、今アンデッドサーチャーに反応なかったか?]
ξ゚⊿゚)ξ「あったわ、でもすぐ消えたの」
[やはりそうなのか……俺のサーチャーもすぐに消えたんだ]
ξ゚⊿゚)ξ「モララーさんのも??」
[ああ、場所が特定出来ず仕舞いだ……とにかく、俺は何かあった時の為に巡回する。
俺もサーチャーは持っているが、反応があったらツンの方からも念の為に教えてくれ]
ξ゚⊿゚)ξ「了解、気を付けて!」
289
:
30話
◆7MnOV.oq7w
:2023/12/30(土) 13:34:45 ID:V/3dKv7c0
( ^ω^)「モララーさんかお?」
ξ゚⊿゚)ξ「ええ、モララーさんのアンデッドサーチャーも同じように反応がすぐ切れたみたい。
モララーさんの小型サーチャーは、この家の受信機とは別のはずなのに…」
謎の現象に怪しむ二人。
そこに、受信機の確認に向かったジョルジュがすぐに戻ってきた。
_
( ゚∀゚)「見てきたけど、故障の様子なんて全くないぜ。異常ナシだ」
ξ゚⊿゚)ξ「じゃあ、本当にアンデッドの反応が一瞬で切れたってこと?そんな事あるのかしら…」
( ^ω^)「………まさか、クーかお」
これまでにない不思議な現象。
前例のない事態にツンとジョルジュは戸惑うが、ブーンは嫌な予感がしていた。
ξ゚⊿゚)ξ「クーさん?」
_
( ゚∀゚)「何でクーさんなんだ?」
( ^ω^)「クーはジョーカーだお。今のがもし、ジョーカーの反応だったとしたら…」
ξ゚⊿゚)ξ「だとしても、すぐに消える理由としては不十分じゃない…?」
_
( ゚∀゚)「そうだぜ、それは考え過ぎじゃねぇか?」
( ^ω^)「嫌な予感がするんだお……」
言葉では言い表しがたい、嫌な予感。
全ては妄想かもしれない。寧ろ、妄想である方がありがたい。
―――――。
290
:
30話
◆7MnOV.oq7w
:2023/12/30(土) 13:35:15 ID:V/3dKv7c0
――とある公園。
誰もいない広々とした静かな公園に一人、ブランコに乗る少女。
器用にブランコを漕いでいると、突如その動きを止めた。
o川*゚ー゚)o「―――!!」
突然、ある方向を見つめる。
急に興味を失ったようにブランコから立ち上がる少女。
その表情は、まるで何かを恐れているような……。
o川;*゚ー゚)o「……だめ」
焦る少女。
首を静かに、何度も左右に振り続ける。
o川;*゚ー゚)o「その力を使ったら……」
o川;*゚ー゚)o「その姿になったら、だめ……!!」
―――――。
291
:
30話
◆7MnOV.oq7w
:2023/12/30(土) 13:35:50 ID:V/3dKv7c0
クーのいなくなった部屋。
闇に包まれていたはずのこの部屋には、今では光が眩いほどに差している。
ブルーシートは、相変わらず窓を覆っている。
だが、外観から見ると、部屋には驚く程にでかい風穴が不自然にこじ開けられ、外と繋がっていた。
ビルの壁が破られた時に崩れ落ちた瓦礫が、地上に零れ落ちている。
『……』
スカラベアンデッドは、風穴を見ながら呆気に取られている様子だった。
常におちゃらけた様な態度を取っていたモナーも、真顔で風穴を見つめる。
( ´∀`)「………フ」
( ´∀`)「フフフフ……!」
だが、モナーの表情からはすぐに笑顔が溢れた。
待ち焦がれた姿を見れたことに、満足している。
( ´∀`)「久しぶりに見させてもらったよ……ジョーカー、やっぱり君は素晴らしいよ!」
( ´∀`)「さぁ…その力を使って、この馬鹿げた運命を滅茶苦茶にするんだ…!」
―――――。
292
:
30話
◆7MnOV.oq7w
:2023/12/30(土) 13:36:16 ID:V/3dKv7c0
歓楽街から離れた場所。
狭いトンネルの歩道を、ひとり歩くクーの姿。
車が通る度、狭いトンネルの中に車の通過音が喧しく反響する。
川 ;゚ -゚)「……」
全身痛めつけられ、歩みを進める足がおぼつかない。
顔には擦り傷が出来ていて、滲む傷から流れ始めた緑血を拭った。
拭った血を見て、クーは自分に強く言い聞かせる。
川 ;゚ -゚)(二度となるな……あの姿に……)
川 ;゚ -゚)「く……うっ……!」
緑血に馳せたのは――己の醜い姿。
足のバランスが崩れ、トンネルの壁に寄りかかる。
ずるずると崩れ落ち、その場に座り込んだ。
川 ;゚ -゚)(帰るんだ……バーボンハウスに、私の居場所に……!)
片手を壁につきながら、必死に起き上がる。
そのまま自身の体を支えながら、クーは狭いトンネルをゆっくりと歩き続ける。
私の居場所は、ただひとつ。
帰りを待ってくれる、あのバーボンハウスに。
―――――。
293
:
30話
◆7MnOV.oq7w
:2023/12/30(土) 13:36:54 ID:V/3dKv7c0
( ^ω^)「……」
ソファに座り、両膝に肘をつき前屈みになる。
両手を結ぶと、そこに額を乗せうずくまった。
ξ゚⊿゚)ξ
_
( ゚∀゚)
ツンもジョルジュも、その小さくなった背中に声をかける事が出来ない。
今すぐにでも飛んでいきたい…そんな気持ちを抑え込んでいるように見えたから。
( ^ω^)(クー……)
二人の心配をよそに、ブーンはクーを気にかけ続ける。
何だか、嫌な予感がする。
まるで、何かが始まってしまうような……何かが狂い始めてしまうような……。
この嫌な予感は何なんだろう。
根拠なんてないのに、この落ち着かない感じはなんだろう。
これから巻き起こる事、全て僕の妄想だったらいい。
妄想であってほしい。
考え過ぎだと笑ってほしいくらいだ。
でも、何かが起こる気がする―――。
そんな気がして、ならなかった。
294
:
30話
◆7MnOV.oq7w
:2023/12/30(土) 13:37:21 ID:V/3dKv7c0
【 第30話 〜53番目の存在〜 】 終
.
295
:
◆7MnOV.oq7w
:2023/12/30(土) 13:38:13 ID:V/3dKv7c0
==========
【 次回予告 】
(´・ω・`)「……ひとつ、変な事を聞いてもいいかな」
ξ゚⊿゚)ξ「はい?」
(´・ω・`)「クーは……ずっと此処に居てくれると思う?」
ξ゚⊿゚)ξ「え…」
( ^ω^)「……」
(´・ω・`)「クーが仮面ライダーと共にアンデッドと戦っているのを知ってから…ずっと不安なんだよ」
(´・ω・`)「クーが戦いに行って、このまま帰って来ないんじゃないか?って思うようになった。
もしかしたら何も言わず、どこかに行ってしまうんじゃないかって…」
(´・ω・`)「……怖いんだよ、クーを失うのが」
バーボンハウスに訪れるブーンとツンに、ショボンは心の内を打ち明ける。
この世界で数少ない、クーの帰りを待つ者の不安の声。
296
:
◆7MnOV.oq7w
:2023/12/30(土) 13:38:37 ID:V/3dKv7c0
川 ;゚ -゚)「貴様……」
('A`)「やぁ、クーさん」
モナーの下から逃亡したクーの目の前に、ドクオが現れた。
('A`)「よくあのアンデッドから逃げられたな、ボロボロだけど…まぁ大丈夫そうだ」
('A`)「でも俺からは逃げられないぜ。クーさん……いや」
トランプの束をクーに投げつけるドクオ。
パラパラと落ちるトランプは全て、ジョーカーの絵が。
('A`)「ジョーカー……!」
川 ゚ -゚)「どうやら、完全にカテゴリーAに取り込まれたようだな…」
('A`)「ああ、良い気分だよ…俺は今、闇の中にいる」
('A`)「そして……最強の名をいただくのは、俺だ」
297
:
◆7MnOV.oq7w
:2023/12/30(土) 13:39:13 ID:V/3dKv7c0
( ^ω^)「僕は、君の正体なんてどうでもいいんだお!ジョーカーでも何でも良い!
僕にとってクーは、愛川クー……それ以外の何者でもないお」
川 ゚ -゚)「……!」
クーの下に辿り着くブーン。
( ^ω^)「ただ、ひとつだけ知りたいことがあるお。
クーが持ってるカテゴリー2…そのカードに封印されてるアンデッドは、どんなアンデッドなんだお?」
川 ゚ -゚)「……」
川 ゚ -゚)「あのカードに封印されているのは、一万年前のバトルファイトの勝利者」
川 ゚ -゚)「ヒューマンアンデッド……お前達人間の、始祖だ」
( ^ω^)「僕達の始祖、人間のアンデッド……」
人間のアンデッドが実在していたことが明らかにされる。
298
:
◆7MnOV.oq7w
:2023/12/30(土) 13:39:58 ID:V/3dKv7c0
遂に、ジョーカーとしての正体が明らかになったクーに、運命の時が訪れる。
( ・∀・)「まだ俺の役目は終わってない。俺の敵は……そこにいる」
( ・∀・)「そこにいるのは……ジョーカーだ」
( ; ^ω^)「ちょ、ちょっと待ってくださいモララーさん!誤解なんですお、クーの話を――」
( ・∀・)「聞け、剣藤!ジョーカーの正体が…ジョーカーの存在意義が分かった」
( ^ω^)「え…?」
川 ;゚ -゚)「ッ……!」
語られるジョーカーの真実。
ジョーカーとは一体、何者なのか?
( ・∀・)「ジョーカー…今此処で封印する!」
( ^ω^)「モララーさん…!!」
ギャレンに変身するモララー。
そして、クーに銃口を向ける。
クーはこのまま、封印されてしまうのか?
ブーン達の運命は一体、どうなるのか!?
次回、【 第31話 〜破壊者の真実〜 】
――運命の切り札を、掴み取れ!
==========
299
:
◆7MnOV.oq7w
:2023/12/30(土) 13:42:19 ID:V/3dKv7c0
しおり
>>8
第27話
>>72
第28話
>>134
第29話
>>224
第30話
( ^ω^)< また次回
300
:
名無しさん
:2023/12/30(土) 19:28:18 ID:PK7n.yKI0
おつ!
301
:
名無しさん
:2024/02/03(土) 12:07:10 ID:8qC4BzjQ0
あけおめです
先輩ライダーだけど555の新作良かった!
このスレでもまた夢の続き…見せてくれ!
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