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( ^ω^)ハレルヒェンハウスのようです

1 ◆ystORO547k:2021/10/21(木) 23:39:36 ID:NBsNPuzM0

( ^ω^)「ようこそいらっしゃいませ!
       ここは親愛なる楽園、『ハレルヒェンハウス』!」

( ^ω^)「家賃はかかりません!食事は三食提供します!
       必要な物資は支給されます!理想のお部屋をご用意します!
       これからの人生の一切合切をお約束します!」

( ^ω^)「条件はただひとつ!ハレルヒェンハウスの規則を守ること!」

(    )

( ^ω^)「おやおや、はじめまして。可愛らしいお坊ちゃん、
       そして……麗しい御母様」

( ^ω^)「新しい住人様ですね。私(わたくし)、
       このマンションの『管理人様』でございます」

( ─ω─) 「お辞儀を一つ」ペコリ

( ^ω^)「貴方様のお部屋はこちら、101号室。
      『黒と白のバラ』が描かれた扉が目印です」

( ^ω^)「まずはここでの規則をお話しましょう。
       さあさ、どうぞ。こちらのお部屋へ」

ガチャッ



─────────────────────────────

( ^ω^)ハレルヒェンハウスのようです

─────────────────────────────



( ^ω^)「言い忘れておりました」

( ^ω^)「ご不明な点がありましたら、このシルクハットの似合う紳士を。
       管理人様の私をお呼びください」

( ^ω^)「管理人室は三階『透明のバラの303号室』となっております」

( ^ω^)「それでは、素晴らしき日々を。
       素晴らしき、素晴らしき、素晴らしき……」

パタン...
.

10 ◆ystORO547k:2021/10/21(木) 23:46:36 ID:NBsNPuzM0

( ・∀・)「にぎやかな部屋じゃないか!あっちもこっちも
       キレイな飾りでいっぱいだ!まるでお店にきたみたいだね!」

(;´・ω・`)「あ……変わった物がいっぱい、だね……」

('∀`)「なにを隠そう、僕様は『芸術家くん』でねぇ。
   ちょっとした家具や小物を作るのが好きなんだ!」

(´・ω・`)「芸術家くん?」

('∀`)「このイスも、このランプシェイドも、この絵本も、
   このマグカップも、このスプーンも、この手でぜーんぶ作ったんだ!」

( ・∀・)「ひょっとして、いま着こなしてるベストも?」

('∀`)「ぴんぽーん!腕によりをかけた自信作だよ」

('∀`)「座って座って。ふたりとも、オレンジジュースでよかったかな?」

(*´・ω・`)「オレンジジュース……」

('∀`)「手作りのクッキーもいかが?
  『使用人様』が持ってきたものだけどね」

( ・∀・)「ありがとう!そら、おとうと。クッキーをお食べ!」

(;´・ω<`)「むぐっ!げほげほっ……に、さ……自分で、食べるっ……」

('∀`)「君達、兄弟だったんだねぇ!」

('∀`)「おとうとくん、どこか悪いのかな?
   さっきっからずっと震えてるけど」

( ・∀・)「心配ご無用さ!おとうとは僕以外を怖がるんだ!」

('∀`)「へぇ!そりゃあ大変だね!」

('∀`)「……で、君達のお父さんかお母さんは?」

( ・∀・)「ゴアイサツには僕達で来たのさ!
       おかあさんはいるけれども」

(;´・ω・`)

('∀`)

('A`)「……チィッ」

.

11 ◆ystORO547k:2021/10/21(木) 23:47:14 ID:NBsNPuzM0

(;´・ω・`) ビクッ

('A`)「なんだい、お前さん達だけかよ。
   あーあ、優しくしてやって損したわ」

( ・∀・)「おやおやおや?」

(;´・ω・`)「さっきとちがう人?」

('A`)「どっちも俺だっつーの。大人の前ではネコかぶってるだけ!」

('A`)「はじめに来たのが103号室でよかったな。
   俺はここの住人の中ではイッチャンまともだぜぇ?」

(;´・ω・`)「うっそだぁ……」

( ・∀・)「ここに住んでる子らは、そんなにも変わってるのかい?」

('∀`)「けけけ。ハレルヒェンハウスはとってもいいところなんだ。
   どいつもこいつも、どこかしらおかしい!」

('∀`)「なんせ魔法で空を飛んだり、おんなじ人間がふたりに増えたり、
   生きた人形が動いたり喋ったりするんだからな」

(;´・ω・`)「ほんとに……?」

('∀`)「ウッソー」

(;´・ω・`)「へっ……?」

('∀`)「けけけ!お前さん、騙しがいがあるねぇ!」

( ・∀・)「芸術家くんも変わってるということかい?」

('A`)「敬語を使え敬語を。俺の方がお兄ちゃんだぜぇ?」

────────────────────

( ・∀・)「おとうと?オレンジジュースは嫌いだったかい?
       まったく飲んでないじゃないか」

(´・ω・`)「あの、えと……あんまり飲むと、
    お腹ぽんぽんになっちゃうから……」

( ・∀・)「おにいちゃんが代わりに飲んであげよう!」

(´・ω・`)「ありがと……」

.

12 ◆ystORO547k:2021/10/21(木) 23:47:56 ID:NBsNPuzM0

(´・ω・`)

( ・∀・)「おとうと?なに見てるんだい?」

('∀`)「部屋の中にあるもんはじゃんじゃん見てくれていいぜ」

('A`)「その代わり、他の部屋にはぜってぇ入るなよ?
   家族がびっくりしちまうからな」

( ・∀・)「ややっ?家族がいるのかい?」

('A`)「俺がこの年で一人でいると思ったか?
   九人?十人?くらいで一緒に暮らしてるぜ」

(´・ω・`)「じゅ、十人?両手がいっぱいだ……」

('∀`)「家族は多ければ多いほどいいだろ?
   見てのとおり、俺は寂しがり屋さんでねぇ」

(´・ω・`)「ウソばっかり……」

('∀`)「けけけ」

( ・∀・)「家族にはゴアイサツしなくていいのかい?」

('A`)「いい、いい。ゴアイサツなんてもん、一部屋にひとりで充分よ」

('A`)「そーそー、ちゃんと俺みたいに首輪つけてるか確認しろよな?」

(´・ω・`)「ほんとだ。芸術家くんもボクたちとおんなじ首輪つけてる」

('A`)「部屋に住んでても住人様じゃないことだってあるんだぜぇ。
   202号なんかやっっべぇやっべぇ」

( ・∀・)「ご忠告ありがとう!気を付けることにしよう!」

( ・∀・)「では、ご家族によろしく言っておいてくれたまえ」

('A`)「あいよ」

(´・ω・`)「ねぇ、にいさん。あれ……」

( ・∀・)「あれ?」

('A`)「あれが気に入るとはお目が高いねぇ!
   自慢のコレクションだ、家族も手を貸してくれたんだぜ」

.

13 ◆ystORO547k:2021/10/21(木) 23:48:19 ID:NBsNPuzM0

( ・∀・)「やあやあ、まったく素晴らしいじゃないか!
       ああでも、弟は虫が苦手なんだったね?」

(´・ω・`)「やだ……」

( ・∀・)(ひとつひとつ額に入って、壁一面に飾られた、蝶々の標本!
       かなりの数があるのに、どれもこれも模様が違っている)

( ・∀・)(きっと珍しい種類なんだろう、見たことないキレイな模様ばっかり。
       それにみんなかなり、大きい。僕の手ふたつ分くらいはある)

( ・∀・)(おとうとが怖がるのも無理はないだろう)

('A`)「やだ、だとぅ?美しいんの美しさが分からないやつはこうだっ」

ピシッ

(;´>ω<`)「いたいっ」

( ・∀・)「こらこら。おとうとにデコピンするのはやめたまえ」

カランカランッ

(;´・ω・`)「あ、あ、ごめんなさいっ。なんか倒しちゃった……」

('A`)「ドンくさいやつめ。まあ気にしなさんな、
   ただのシャベルだ。よくお宝探しにいくもんでね」

( ・∀・)「おとうと、お宝だってさ!」

(*´・ω・`)「とびっきり美味しいお菓子?キラキラ光るオモチャ?」

('∀`)「けけけ。もっといいもんだぜ」

(´・ω・`)「あっ。シャベル、元に戻さなくっちゃ」

('A`)「触るな触るな。そのまま置いとけ」

(;´・ω・`)「はっ!手が土まみれ!」

('A`)「言わんこっちゃない。タオル持ってくるから待ってろや」

(;´・ω・`)「ごめんなさい……」

( ・∀・)「ごめんなさいが出来て偉いね、おとうと」

('A`)「けっ。過保護め」

.

14 ◆ystORO547k:2021/10/21(木) 23:48:51 ID:NBsNPuzM0

キィ...

( ・∀・)

(´・ω・`)「なんの音?」

キィ...

( ・∀・)「おや」

(´・ω・`)「あっ……」

キィ...

( ・∀・)(風がイタズラしたのだろうか?
       ちゃんと閉まってなかったのだろうか?)

( ・∀・)(隣の部屋へのトビラが開いている)

( ・∀・)(風に吹かれてゆらゆらと揺れている)

キィ...

( ・∀・)「芸術家くんは見ないでくれと言っていたね」

(´・ω・`)「にいさん。どうするの?」

( ・∀・)「どれ。閉めてあげようじゃないか!」

( ・∀・)っ スッ

キィ...

( ・∀・)(あっ)

( ・∀・)(また、風が)

( ・∀・)(トビラが開いて……)

キィ...
キィ...

川 ゚ -゚)ノパ⊿゚)(`・ω・´)( ФωФ)
  _
( ゚∀゚)(#゚;;-゚)(*゚∀゚)从 ゚∀从(´・_ゝ・`)

キィ...
キィ...
.

15 ◆ystORO547k:2021/10/21(木) 23:49:14 ID:NBsNPuzM0

( ・∀・)「おや」

(´ ω `)

川 ゚ -゚)

( ・∀・)「失礼!トビラが開いていたもので!」

( ・∀・)「はじめまして。『黒と白のバラの101号室』に来た者です!」

川 ゚ -゚)

( ・∀・)(睨まれているな。驚かせてしまったか)

( ・∀・)(しかし、こんなにも狭い部屋にずいぶんとたくさんの人がいたものだ)

( ・∀・)(おや?気のせいだろうか?)

( ・∀・)(あの人達、みんな、手が……)

バタンッ‼︎

( ・∀・)「!」

( A )

( ・∀・)「なんだ、君か。芸術家くん」

( A )「まったく。このイタズラっ子どもめ」

( ・∀・)「いきなり目の前でトビラを閉めるだなんて。
       さすがの僕でもちょっぴり驚いてしまったよ」

( A )「なにか見たか?」

( ・∀・)「なんだって?」

( A )「なにを、見た?」

( ・∀・)

( ・∀・)「君の家族だろう?」

.

16 ◆ystORO547k:2021/10/21(木) 23:49:47 ID:NBsNPuzM0

────────────────────



( A )「はあ?次の部屋にいるのがどんな奴かって?」

( A )「『黄のバラの201号室』の『患者さん』のことか?」

( A )「たまに遊びにいくけどよ、まあ優しい奴だとは思うぜ。
    ……『患者さん』は、な」

( A )「だから、敬語を使えっつーの。俺のがお兄ちゃんなんだぜ?」

( A )「また遊びに来いよな。今度は家族を紹介するぜ」

( ∀ )「けけけ。はじめは心配だったけどよ、大丈夫そうだな?」



( ∀ )「お前さん達だって、よっぽど変わってる!」



────────────────────

ハレルヒェンハウスの規則【2】

他の住人様に挨拶をすること

────────────────────



(´ ω `)

(  ∀ )「おとうと!起きたまえ、おとうと!」

(´ぅω・`)「んん……、にいさん……?ここは……?」

( ・∀・)「201号室の前さ!」

(´・ω・`)「ごめんね、また寝ちゃったみたい」

( ・∀・)「気にすることはないさ!僕達は兄弟だろう?」

(´・ω・`)「えへへ。ありがと……」

.

17 ◆ystORO547k:2021/10/21(木) 23:50:12 ID:NBsNPuzM0

( ・∀・)「芸術家くんはなかなか変わった子だったね!」

(´・ω・`)「芸術家くん、なんか言ってた?」

( ・∀・)「『今度は家族を紹介する』ってさ!」

(´・ω・`)「そっかぁ……」

( ・∀・)「しかし芸術家くんのお部屋!
       僕達のとはちがう形をしてたね?」

(´・ω・`)「お部屋の数もちがったみたい。なんでかな?」

( ・∀・)「そういえば言ってたね、管理人様。
      『理想のお部屋をご用意します』って」

( ・∀・)「おとうとはどんなお部屋にしたい?」

(´・ω・`)「ええと、うんと、にいさんがいてね、おいしい食べ物があってね、
    ええと、それからね、キレイなお洋服があってね、あったかくして
    眠れるところがあってね、それから、それから……」

( ・∀・)「ステキな部屋だね」

(*´・ω・`)「それからね、あっ!こんなふうに、
     キレイな夕焼け空が見える部屋が……」

ヒュルルルルルル...

o川* ー )o

(´・ω・`)「えっ」

o川*゚ー゚)o

(´・ω・`)(あっ)

(´・ω・`)(目が、合った)

ドサッ‼︎

( ・∀・)「さて、ゴアイサツを続けようか!」

(´・ω・`)「にいさん?いま、いま、なにかが。
    女の子みたいな、なにかが、上から、落っこちて……」

(;´・ω・`)「ま、待ってよう……」

.

18 ◆ystORO547k:2021/10/21(木) 23:50:37 ID:NBsNPuzM0

●●●黄のバラの201号室

ドンドン!!
ドンドン!!

( ・∀・)「ごめんください!『黒と白のバラの101号室』に来た者です!
       トビラを開けてくれませんか!」

シィン...

( ・∀・)「やれやれ。ここもお留守だろうか?」

ガチャッ

( ・∀・)「おや。鍵が開いてるね」

(;´・ω・`)「ちょっとちょっと、にいさん!
     人のおうちに勝手に入ったらいけないんだぞ」

パタンッ
カランカランッ

(;´・ω・`)「ひっ!なになに?」

( ・∀・)「ふっ。大丈夫だよ、トビラに鐘がぶら下がってるだろう?
       お客さんが入ってくると、音が鳴るようになってるんだ」

(´・ω・`)「にいさん、いま笑ったでしょ」

( ・∀・)「すまなかったね。おにいちゃんを許してくれるかい?」

(´・ω・`)「しょうがないな、許したげる!」

「お客様ですか?ふふふ、いらっしゃい」

(;´・ω・`)「ひっ!どこどこ?」

( ・∀・)「声はこの筒からだ。糸電話みたいなものだね」

(´・ω・`)「いったいどこにつながってるんだろう……?」

「101号室の子供達ですね?管理人様から話は聞いてますよ」

「こちらからお迎えしてゴアイサツをしたいのだけれども、
 ごめんなさいね。僕はここを動けません」

「案内をするので、声の方へ来てくれませんか」

.

19 ◆ystORO547k:2021/10/21(木) 23:51:02 ID:NBsNPuzM0

( ・∀・)「優しそうな子でよかったね、おとうと」

(´・ω・`)「うん、うん!でも、なんだか変わったお部屋だね。
    入ったらすぐにトビラ?が並んでるだなんて」

( ・∀・)「これはショウジとフスマと言うんだよ。
       たしかに、廊下がないなんて変わってるね」

(´・ω・`)「すごいや。にいさん、なんでも知ってる」

( ・∀・)「あはは。こういうの、和室っていうんだ」

「まずは、脱いだ靴を手で持って。目を閉じてください」

( ―∀―) スッ

(´>ω<`) ギュッ!!

「途中で目を開けてはいけませんよ」

(;´>ω<`)「どうして?」

「いけませんよ。絶対にね」

( ―∀―)「おとうと、この手を離してはいけないよ」

(;´>ω<`)「う、うん」

「いい子ですね、そのまま一番左の障子を進んでください」

(;´>ω<`)「もしも目を開けちゃったら?どうなるの?」

( ―∀―)「いけないよ。お兄ちゃんとの約束だ」

「部屋に入ったら壁ぞいに進んで、押し入れの下を通ってください」

ゴツンッ

(;´>ω<`)「あいたっ」

( ―∀―)「大丈夫かい?もっと頭を下げたまえ」

「押し入れを抜けたら壁ぞいに右へ真っ直ぐ。そのまま襖を開けてください」

(;´>ω<`)「にいさん、いる?」

( ―∀―)「いるよ。ずっと手をつないでるじゃないか」

.

20 ◆ystORO547k:2021/10/21(木) 23:51:39 ID:NBsNPuzM0

「もう少しですよ。お次は左の障子に進んでください」

グチャッ

(;´>ω<`)「ひっ!にいさん、にいさん!
     なんかいるよ……踏んづけちゃったよ……!」

( ―∀―)「ケガはないかい?」

(;´>ω<`)「ないけど……!なんか踏んじゃったよ……!」

「最後に押し入れの上を通ったならば……」

( ―∀―)「おとうと、手を貸したまえ」

(;´>ω<`)「うん。よいしょ、っと……」

|゚ノ  ∀ )「よくできました。もう目を開けて大丈夫ですよ」

( ・∀・) パチッ

(´>ω・`) ソーッ......

|゚ノ ^∀^)「いらっしゃい、僕の部屋へ」

( ・∀・)っ「はじめまして。『黒と白のバラの101号室』に来た者です!」

(*´・ω・`)「は、はじめまして……」

|゚ノ ^∀^)っ「はじめまして、握手をしましょう。
        ああすみません、しゃがんでもらってもいいですか?」

( ・∀・)っ

ギュッ

|゚ノ ^∀^)っ「もうひとりの貴方も」

(*´・ω・`)「は、はいっ」

ギュッ

|゚ノ ^∀^)「ありがとう。あらあら、可愛らしいお客さんだこと」

( ・∀・)「またまたおんなじくらいの年の子でよかったね」

(*´・ω・`)「にいさん、キレイな人だね。お兄さんかな?お姉さんかな?
     分かんないや。どっちにしても、キレイな人だね」コソコソ
.

21 ◆ystORO547k:2021/10/21(木) 23:52:08 ID:NBsNPuzM0

( ・∀・)「君が『患者さん』だね?」

|゚ノ ^∀^)「はい、『患者さん』ですよ。仲よくしてくださいね?」

( ・∀・)「男の子かい?女の子かい?」

(;´・ω・`)「こらっ」

|゚ノ ^∀^)「ふふふ。さて、どっちでしょう?」

|゚ノ ^∀^)「なんてね。どっちでもいいですよ。
      貴方達がいいと思う方で」

( ・∀・)「男の子だね!」

(´・ω・`)(女の人かな?この人も首輪つけてるんだ)

ズル...ズル...

|゚ノ ^∀^)「ごめんなさいね、せっかく来てくれたのに。
      ジュースもお菓子も出せなくて……」

( ・∀・)「おかまいなく!いてくれればそれでいいのさ!
       僕達はただ、ゴアイサツをしに来たのだから!」

(´・ω・`)「患者さん、体よくないのかな?
    いち、に、さん、し……よっつも腕に管が刺さってる」コソコソ

( ・∀・)「ああ。あれはね、」

(´・ω・`)「ボク、知ってるよ。ああいうの点滴っていうんでしょ?」コソコソ

( ・∀・)「もの知りさんだね?さすがはおとうと」

(*´・ω・`)「むふー!」

( ・∀・)「着物を着て正座してるからよく見えないが、
       足もよくないのかもしれないね」

( ・∀・)「僕達でいろいろとお手伝いしてあげなくっちゃね」

|゚ノ ^∀^)「ふふふ。ありがとう、優しい子達」

(;´・ω・`)「あっ……聞こえてた……」

|゚ノ ^∀^)「でもね、足のせいじゃないんですよ?」

.

22 ◆ystORO547k:2021/10/21(木) 23:52:31 ID:NBsNPuzM0

ズル...ズル...

|゚ノ ^∀^)「畳ふたつを囲むようにして、赤い線が書いてあるでしょう?
       201号室で僕がいていい場所は、ここだけ」

|゚ノ ^∀^)「患者さんはこの四角い線から出てはいけないんです。
       体、手、足、指、髪の毛一本ね」

( ・∀・)「おや?それはどうしてだい?」

|゚ノ ^∀^)「201号室ではみんなそうしてるんですよ」

|゚ノ ^∀^)「しょうがないんです。ひとつひとつの部屋が小さいのは、
       たくさんの人達の体を治してあげるためです」

|゚ノ ^∀^)「僕だけわがままを言うだなんて出来ませんよ、
      『医者様』なんて、202号室に居場所すらないのですから」

(´・ω・`)「いしゃさま?」

( ・∀・)「なんと!僕達がとおってきたお部屋にも人がいたのかい」

ズル...ズル...

|゚ノ ^∀^)「そういえば、持ってきてくれた和菓子がまだありましたね」

(´・ω・`)「もらっていいんですか?」

|゚ノ ^∀^)「ふふふ。もらってあげてください。
       食べてあげた方が、食べ物も使用人様も喜びますよ」

(´・ω・`)「あれ?また『使用人様』ってお名前?」

|゚ノ ^∀^)「ごはんの時間にはちゃんと食堂にいてくださいね?
       美味しいごはんをお腹いっぱい食べることも、
       このハレルヒェンハウスの規則ですからね?」

( ・∀・)「素晴らしい規則だね!」

(´・ω・`)「いっぱい食べる!」

|゚ノ ^∀^)「いい子達。おまんじゅうとお団子はお好きですか?」

( ・∀・)「ぜんぶいただこう!」

.

23 ◆ystORO547k:2021/10/21(木) 23:53:17 ID:NBsNPuzM0

|゚ノ ^∀^)「よかった!こちらもどうぞ、べっこう飴とー、
       大福とー、たい焼きとー、あんみつとー」

(;´・ω・`)「あわわ……」

|゚ノ ^∀^)「ふふふ、これでちょっぴりおもてなしが出来ましたね?」
.
(;´・ω・`)「こんなにいっぱい食べきれないよ……」

( ・∀・)「ありがとう!よかったね、おとうと。さあ、たんとお食べ!」

(;´・ω<`)「むぐっ!げほげほっ……に、さ……いいってば……!」

|゚ノ ^∀^)「おや、まあ。兄弟だったんですね?
       お父さん似とお母さん似なんですね」

( ・∀・)「?」

|゚ノ ^∀^)「お父さん、ふふ、お父さんですか。ふふふ。
       医者様はね、僕にとって父みたいな人なんですよ」

(´・ω・`)「おとうさん?」

ズル...ズル...

|゚ノ ^∀^)「僕の体が悪くなっていることに、
       たったひとり気づいてくれたんです」

|゚ノ ^∀^)「悪い足をタダで切ってくれて、この部屋にいさせてくれて。
       とっても優しい人なんですよ、代わりの足までくっつけてくれて」

( ・∀・)「感動的なおはなしだ!」

|゚ノ ^∀^)「ここにいる患者はみんな、妹や弟たちだと思ってます。
       ふふふ、おかしいでしょうか?」

|゚ノ ^∀^)「血がつながってもいないのに、一度も会ったこともないのに、
       どんな姿をしてるか見たことすらないのに」

ズル...ズル...

( ・∀・)「そんなことないさ!大切だと思ったなら、
       家族だと思ったなら、それはもう家族なのさ!」

(´・ω・`)「うん、うん!ボクもそう思います!」

|゚ノ ^∀^)「ふふ、ありがとう。新しく来てくれたのが貴方達でよかった」

.

24 ◆ystORO547k:2021/10/21(木) 23:53:58 ID:NBsNPuzM0

( ・∀・)「いま医者様はいないのかい?」

|゚ノ ^∀^)「いつもは僕がここを守るようにお願いされてます。
       医者様はハレルヒェンハウスの人間ではありませんから」

(´・ω・`)「ずっとこんな狭いところにいるの?なんだか……かわいそう……」

|゚ノ ^∀^)「そうでしょうか。僕は結構満足してるんですよ?」

ズル...ズル...

|゚ノ ^∀^)「ハレルヒェンハウスはとってもいいところです」

|゚ノ ^∀^)「ここでは綺麗なお洋服も、美味しいご飯も、
       新しい本も使用人さんが持ってきてくれます。
       一日中、大好きな本を読んでいられます」

|゚ノ ^∀^)「他の住人様もよく遊びに来てくれるんですよ。
       103号室の子なんて、毎日のようにきてくれて」

ズル...ズル...

|゚ノ ^∀^)「それになにより、ここには家族がいますから」

ズル...

(´・ω・`)「にいさん、さっきっからこれ、なんの音……」

( ・∀・)「さてね?」

ベチャ...

|゚ノ  ∀ )

( ・∀・)(おれおや?)

( ・∀・)(まっくろな影だけが見える)

( ・∀・)(患者さんの、座ってる後ろ、ショウジの向こう側に)

( ・∀・)(おっきな、おかしな、かたまりが)

( ・∀・)(不思議な音を立てて、はいずっている)

( ・∀・)(それに、なにより、見えた)

( ・∀・)(患者さんの、足……)

.

25 ◆ystORO547k:2021/10/21(木) 23:54:46 ID:NBsNPuzM0

「う゛…………う゛う…………」

( ・∀・)

(´ ω `)

ズル...ズル...
ズル...ズル...

( ・∀・)「いまの声は?」

|゚ノ  ∀ )「見てはいけませんよ、絶対にね」

ズル...ズル...
ズル...ズル...

( ・∀・)「隣の部屋にはなにがいるんだい?」

|゚ノ  ∀ )「僕の可愛い弟と妹です」

ズル...ズル...
ズル...ズル...

( ・∀・)「その足はどうしたんだい?」

|゚ノ  ∀ )

( ・∀・)(患者さんの、足)

( ・∀・)(とても太くて、とても長くて、とても多い)

( ・∀・)(ムカデだ)

( ・∀・)(下半身がムカデになっている)



|゚ノ  ∀ )「医者様が新しい足をくれたんです」

|゚ノ  ∀ )「僕は結構満足してるんですよ?」

|゚ノ  ∀ )ほんの少しばかり、色も形も数も変わっているけれども」

ズル...ズル...
ズル...ズル...



.

26 ◆ystORO547k:2021/10/21(木) 23:55:12 ID:NBsNPuzM0

────────────────────



|゚ノ  ∀ )「隣の部屋にいるのはどんな人か、ですか?」

|゚ノ  ∀ )「『水色と黄緑のバラの202号』の『双子くん』でしょうか?」

|゚ノ  ∀ )「よくここに荷物を届けに来てくれるんですよ。
       ふふふ。とっても兄弟仲がいいんですよ、羨ましいくらいに」

カランカランッ

|゚ノ  ∀ )「ああ、大変。医者様が帰ってきました」

|゚ノ  ∀ )「貴方達。いますぐその窓から隣の部屋へ逃げてくれませんか。
       ベランダからすぐ202号室に行けるはずです」

|゚ノ  ∀ )「医者様はハレルヒェンハウスの人間ではありませんから」

|゚ノ  ∀ )「さあ、もう行って。急がせてごめんなさいね?」

|゚ノ  ∀ )「よかったらまた、一緒にお茶しましょう。
       僕は永遠にここにいますからね」.



────────────────────

ハレルヒェンハウスの規則【3】

食事の時間には必ず食堂にいること

────────────────────



(´ ω `)

(  ∀ )「おとうと!起きたまえ、おとうと!」

(´ぅω・`)「んん……、にいさん……?」

( ・∀・)「おはよう、僕のナルコレプシー!」

(´・ω・`)「ボク、また寝ちゃってたんだね……」

.

27 ◆ystORO547k:2021/10/21(木) 23:55:39 ID:NBsNPuzM0

( ・∀・)「気にしなくていいさ!君がいつでもどこでも
       眠ってしまうのは、いつものことだろう?」

(´・ω・`)「むう……」

( ・∀・)「202号室の子も変わった子だったね。
       ずいぶんと大人っぽくて、まるで先生みたいで」

(´・ω・`)「『患者さん』……ボクのこと、呆れてた?」

( ・∀・)「ぜんぜん、まったく!『また一緒にお茶しよう』ってさ!」

(´・ω・`)「そっかぁ……」

( ・∀・)「さあ、203号室に到着だ!」

(´・ω・`)「ここベランダだよ?」

( ・∀・)「トビラだってマドだっておんなじようなもんさ!」

(´・ω・`)「そんなもんかなぁ……?」

( ・∀・)「しかし何故、マドぜんぶに新聞紙が貼ってあるんだろうか?」

(´・ω・`)「こんなんじゃあ、中がどうなってるのか分かったもんじゃないね?」



────────────────────



●●●水色と黄緑のバラの202号

ドンドン!!
ドンドン!!

( ・∀・)「ごめんください!『黒と白のバラの101号室』に来た者です!
       窓を開けてくれませんか!」

(;´・ω・`)「にいさん!そんなに叩いたら割れちゃう!割れちゃう!」

「だれか外にいるね」
「なにか外にいるね」

.

28 ◆ystORO547k:2021/10/21(木) 23:56:02 ID:NBsNPuzM0

「こわいね」
「こわいね」

クスクス
クスクス

( ・∀・)「ほら!だれかいるみたいだ!」

ビキビキ
パリンッ...

(;´・ω・`)「割れちゃった!あーもー、言わんこっちゃない!」

( ・∀・)「これでカギを開けて中に入れるじゃないか!」

(;´・ω・`)「怖がられてないといいけど……」

ガチャッ
カラカラカラ...

( ・∀・)「おじゃまします!」

(´・ω・`)「にいさん、クツ脱がなきゃ……」

( -_ゝ-)(・<_・ )

(´・ω・`)「あれ?ちっちゃい子だけ?」

( ・∀・)「よかったね、おとうと!このお部屋の住人も子供みたいだ!」

( -_ゝ-)「わるい奴かな?」

(・<_・ )「こわい人かも?」

( -_ゝ-)「外の世界からオレらをころしにきたのかな」

(・<_・ )「外の世界からボクらをいじめにきたのかも」

(´・ω・`)「夢でも見てるのかな?この子たちおんなじ顔してる……」

( ・∀・)「これは珍しい!いわゆる双子というやつだね」

( -_ゝ-)「おっきい兄者の言うとおり、やっぱり外はこわいな」

(・<_・ )「ちっこい兄者の言うとおり、やっぱり外はこわいね」

.

29 ◆ystORO547k:2021/10/21(木) 23:56:24 ID:NBsNPuzM0

( -_ゝ-)「ここがいいね」

(・<_・ )「おうちがいいね」

(´・ω・`)「双子ってすごいんだね。顔だけじゃなくって、
    動きまでまるっきりおんなじだなんて!」

( ・∀・)「双子とはそういうものだからね!」

( -_ゝ-)(・<_・ ) クスクス

(´・ω・`)(この子たち、首輪してない……?見えないだけかな……?)

( ・∀・)「はじめまして!僕達は怪しい者じゃない!
      『黒と白のバラの101号室』に来た者だ!」

( -_ゝ-)「クロトシロノバラ?」

(・<_・ )「イチマルイチゴーシツ?」

(´・ω・`)「自分のおうちも分からないみたい。
    こんなにちっちゃい子だけで住んでるのかな?」

( ・∀・)「他の部屋にだれかいないか探してみよう!」

ガチャガチャ!!

( ・∀・)「おやおや?おかしいな?トビラが開かないぞ」

(´・ω・`)「ねえ、ボクちゃんたち。おとうさんかおかあさん、いないの?」

( -_ゝ-)「いない」

(・<_・ )「いないいない」

(´・ω・`)「そっかぁ……。僕達とおんなじだね……」

( -_ゝ-)「おにいちゃん、あそぼう」

(・<_・ )「あそぼう、あそぼう!」

(´・ω・`)「えへへ、おにいちゃんたちが遊んであげよう!」

( ・∀・)「なにがしたい?おにごっこ?かくれんぼ?」

.

30 ◆ystORO547k:2021/10/21(木) 23:57:23 ID:NBsNPuzM0

( -_ゝ-)「どっちがどっちだごっこ」(・<_・ )

(´・ω・`)「なにそれ?」

( -_ゝ-)「オレがにいさん」

(・<_・ )「ボクがおとうと」

クルクル
クルクル

(´・ω・`)「あれれ?なんでくるくる回ってるの?」

\( -_ゝ-)(・<_・ )/ ピタッ

( -_ゝ-)「もんだい!にいさんはどっち?」(・<_・ )

(´・ω・`)「ええ?いっぱい回ったから分かんないや……」

( ・∀・)「そんなの簡単さ!」

カチャカチャカチャカチャカチャ
カチャカチャカチャカチャカチャ

(;´・ω・`)「ひぃ!なんの音?」

( ・∀・)「落ち着きたまえ!外からトビラのカギを開けてるだけだ」

(;´・ω・`)「つまり?」

( ・∀・)「だれかさんがこの部屋に入ってくるということさ!」

(;´・ω・`)「ひぃ!」

(  _ゝ )「なんの騒ぎだ?」

( <_  )「なんの祭りだ?」

ガチャッ

( ´_ゝ`)(´<_` )

(;´・ω・`)「えっ……」

( -_ゝ-)「おっきいアニジャ!」

(・<_・ )「ちっこいアニジャ!」

.

31 ◆ystORO547k:2021/10/21(木) 23:57:47 ID:NBsNPuzM0

(;´・ω・`)「なんで……?おんなじお顔が四人……?」

( ・∀・)「はじめまして!『黒と白のバラの101号室』に来た者です!」

( ´_ゝ`)「なんだ住人か」

(´<_` )「なんだ新人か」

( ´_ゝ`)「俺等は『水色と黄緑のバラの202号』」

(´<_` )「ここでは『双子くん』と呼ばれてる」

( ´_ゝ`)「両手を出せ。握手をしよう」(´<_` )

(っ・∀・)っ

ギュッ

( ・∀・)「忘れるところだった!左じゃないかい?」

( -_ゝ-)「?」(・<_・ )

( ・∀・)「『にいさん』。正解は左じゃないかい?」

(;-_ゝ-)「!」(・<_・;)

(´・ω・`)「にいさん、すごい!どうして分かったの?」

( ・∀・)「分かるとも!ちょっぴり目がちがう!」

(;-_ゝ-)「あばばばばば!」(・<_・;)

(;-_ゝ-)「タイヘンだ!タイヘンだ!」

(・<_・;)「どうしよう!どうしよう!」

( ´_ゝ`)「よしよし。落ち着け」

(´<_` )「よしよし。大丈夫だ」

( ・∀・)「僕に負けたのがそんなに悔しいのだろうか?」

(´・ω・`)「そう、なのかな?すっごく震えてるけど……」

.

32 ◆ystORO547k:2021/10/21(木) 23:58:16 ID:NBsNPuzM0

( ´_ゝ`)「ではもうひとつ勝負しよう」(´<_` )

( ´_ゝ`)「俺が兄」

(´<_` )「俺が弟」

クルクル
クルクル

( ´_ゝ`)「問題!兄はどっち?」(´<_` )

( ・∀・)「むむむ」

(´・ω・`)「えええ?」

( ´_ゝ`)(´<_` )

( ・∀・)「まいった。これはお手上げだ!」

(´・ω・`)「ボクも分かんないや……」

( ´_ゝ`)(´<_` ) クスクス

( ´_ゝ`)「ときに、なぜ窓を割って入った?」

(´<_` )「貴様等の故郷のゴアイサツか?」

( ・∀・)「これにはのっぴきならない理由があってね!」

( ´_ゝ`)「貴様がまっさきに名乗らなければ」

(´<_` )「侵入者だと勘違いしていたところだぞ」

(;´・ω・`)「ごめんなさい……。窓のお金は払います……」

( ´_ゝ`)「お金?」

(´<_` )「なぜ?」

(´・ω・`)「だって……人の物を壊しちゃったら、
    お金を払わなくっちゃいけないって……、
    だれかさんが、言ってた、ような……?」

( ´_ゝ`)「さては、また103号室の住人様か?」

(´<_` )「だれかれかまわずウソつくからな」

(;´・ω・`)「ううん……!ちがいます、ちがいます……!」
.

33 ◆ystORO547k:2021/10/21(木) 23:58:40 ID:NBsNPuzM0

( ´_ゝ`)「ハレルヒェンハウスでは掃除や
      お片付けは『使用人様』の仕事だ」

(´<_` )「そして部屋の改装や修理のお金を
      出すのは『管理人様』の仕事だ」

( ´_ゝ`)「あとで『使用人様』を呼べばいい」(´<_` )

( ・∀・)「ほう!いいことを聞いた!」

( ´_ゝ`)「ここではモノを壊わしても怒られないよな」

(´<_` )「ああ。ここではモノを壊しても怒られないよな」

( ´_ゝ`)「だが、天井や床や壁に穴なんかを開けるような」

(´<_` )「お隣さんに迷惑かけることはやってはいけないぞ」

(;´・ω・`)「こんなにしてもらっちゃって、バチが当たらないかな……?」

( ´_ゝ`)「ハレルヒェンハウスはとってもいいところなんだ」

(´<_` )「なんせ、俺等が俺等のままでいていいんだからな」

( ´_ゝ`)(´<_` ) クスクス

( ・∀・)「ところで、君達がこの子らのおにいさんかい?」

( -_ゝ-)(・<_・ )

( ´_ゝ`)(´<_` )

( ´_ゝ`)「違うぞ」

(´<_` )「ああ、違うぞ」

(´・ω・`)「えっ?」

( ・∀・)「おとうさんやおかあさん、ってことかい?」

( ´_ゝ`)「それも違う」

(´<_` )「ちょっと違う」

(´・ω・`)「えっ?こんなにもそっくりなのに?」

( ・∀・)「それじゃあいったい、君達のなんなんだい?」

.

34 ◆ystORO547k:2021/10/21(木) 23:59:16 ID:NBsNPuzM0

( ´_ゝ`)(´<_` )

( ´_ゝ`) クスクス

(´<_` ) クスクス

( ´_ゝ`)「ただの家族だ」(´<_` )

(´・ω・`)「変わった家族……」

( ´_ゝ`)「ときに、貴様等は兄弟なのか?」(´<_` )

( ・∀・)「もちろん!世界一のおとうとさ!」

( ´_ゝ`)「似てないな?お気の毒に」

(´<_` )「可哀想に、可哀想に」

(´・ω・`)「うっ……、ムネがいたい……」

ガチャッ

( ´_ゝ`)「ここは子供部屋だからこっちに来てくれ」

(´<_` )「隣の部屋に果物と飲み物が置いてある」

( ・∀・)「おとうと、こっちおいで!果物だってさ!」

(*´・ω・`)「果物だなんて、むかしいっぺん食べたっきりだよっ」

(´<_` )「子供達はここにいてくれ」

( ´_ゝ`)「あとで治してやるからな」

( -_ゝ-)(・<_・ )

パタン...

カチャカチャカチャカチャカチャ
カチャカチャカチャカチャカチャ

(´・ω・`)「あっちこっちのトビラにカギがいっぱいだね……」

( ・∀・)「どうしてそんなにカギをかけるんだい?」

.

35 ◆ystORO547k:2021/10/22(金) 00:00:02 ID:hsYVmQUk0

( ´_ゝ`)「子供達はハレルヒェンハウスの住人ではないからな」

(´<_` )「ハレルヒェンハウスの規則を守らなくていいからな」

(´・ω・`)「それって、どういう……?」

( ´_ゝ`)「大切な子供を守るためだ」

(´<_` )「外の世界は危ないからだ」

( ・∀・)「その気持ち、分かるよ」

(´・ω・`)「ボクにはよく分かんないや……」

────────────────────

( ´_ゝ`)「じゃじゃーん!」(´<_` )

( ´_ゝ`)「待たせたな。俺等の好物をどうぞ」

(´<_` )「持ってきた。サクランボをどうぞ」

( ・∀・)「ありがとう!よかったね、おとうと。たーんとお食べ!」

(;´・ω<`)「だから、口に入れな、むぐっ!っ、……ごくん!けほけほっ、飲んじゃ、っ……」

( -_ゝ-)(-<_- ) ジー...

(;´・ω・`)「ひゃっ!?」

( ・∀・)「おやおや、君達!いつのまにこっちの部屋に来てたんだい?」

( -_ゝ-)(-<_- )

( -_ゝ-)「はじめまして」(-<_- )

(´・ω・`)「えっ?」

( -_ゝ-)「おっきい兄者、サクランボずるい!」

(-<_- )「ちっこい兄者、サクランボほしい!」

( ´_ゝ`)「子供達にもサクランボを分けてやらないとな」

(´<_` )「隣の部屋から持ってこないといけないな」

.

36 ◆ystORO547k:2021/10/22(金) 00:00:36 ID:hsYVmQUk0

カチャカチャカチャカチャカチャ
カチャカチャカチャカチャカチャ

(´・ω・`)「あれ?さっきとはちがう部屋のカギ開けてる……」

( ・∀・)「そんなにカギをかけるだなんて、
       中にはどんないいものがあるんだい?」

( ´_ゝ`)(´<_` )

( ´_ゝ`)「見るな」

(´<_` )「えっち」

ガチャッ
バタンッ

(´・ω・`)「いっちゃった。とっておきの宝物かな?」

( ・∀・)「『とびっきり美味しいお菓子』?『キラキラ光るオモチャ』?」

(*´・ω・`)「それがいい!」

ガチャッ

( ´_ゝ`)「ただいま」(´<_` )

キィ...

( ・∀・)「?」

(´ ω `)

(  _ゝ )( <_  )

( ・∀・)(双子くんの向こう側)

( ・∀・)(トビラが閉まるほんの一瞬だけ、部屋の向こう側が見えた)

( ・∀・)(はてさて、気のせいだろうか?)

( ・∀・)(トビラの向こうには、双子がいた)

( ・∀・)(お互いの対と手をつないでる、とっても仲のいい双子が)

( ・∀・)(僕達が会った四人だけではない、何人もの同じ顔をした子供達が)

パタン...
.

37 ◆ystORO547k:2021/10/22(金) 00:01:27 ID:hsYVmQUk0

(*-_ゝ-)「サクランボ、おいしいね」

(-<_-*)「おいしいね、おいしいね」

(*-_ゝ-)人(-<_-*) キャッキャッ



(  _ゝ )「俺等の子供達、笑ってるな」

( <_  )「俺等の子供達、幸せそうだな」

(  _ゝ )「まるで自分達を見ているようだな」( <_  )

クスクス
クスクス



────────────────────



(  _ゝ )「隣人がどんな人かだと?次の部屋は住人達の食堂だぞ」

( <_  )「『透明のバラの203号室』には『使用人様』が住んでる」

(  _ゝ )「あの女いつも怒ってばかりだよな」

( <_  )「あの人いないと生きていけないよな」

(  _ゝ )「貴様達、次はちゃんと玄関から来いよ?」

( <_  )「貴様等、また子供達と遊んでやってくれ」

(  _ゝ )「『どっちがどっちだ遊び』、次はもう当たらないぞ」

( <_  )「次に会うときには、子供達はもっと強くなってるぞ」

(  _ゝ ) クスクス

( <_  ) クスクス



────────────────────


.

38 ◆ystORO547k:2021/10/22(金) 00:01:53 ID:hsYVmQUk0

────────────────────

ハレルヒェンハウスの規則【4】

勝手に部屋を破壊しないこと

────────────────────



(´ ω `)

(  ∀ )「おとうと!起きたまえ、おとうと!」

(´ぅω・`)「んん……、にいさん……?」

(´・ω・`)「いま、ボクのアタマなでてくれた?」

(っ・∀・)っ「いいや。これからなでるところだったさ!」

ワシャワシャ

(´>ω・`)「わっ!やめてよ、ぷぷっ!くすぐったいよっ」

( ・∀・)「あははははっ」

( ・∀・)「しかし、双子くんも変わった子だったね?」

(´・ω・`)「ちょっとだけ、ほんのちょっとだけ、うらやましいな。
    ほら、ボクとにいさんったらまるで似てないんだもん」

( ・∀・)「そんなことはないさ!」

(´・ω・`)「あるったらあるもん。背だってこんなに違うんだから」

( ・∀・)「そんなに変わらないよ、すぐに追いつくさ!」

(´・ω・`)「ねぇ、にいさん。『双子くん』、ボクが寝ちゃって怒ってた?」

( ・∀・)「笑ってたよ、『またゲームしよう』って」

(´・ω・`)「そっかぁ……」

.

39 ◆ystORO547k:2021/10/22(金) 00:02:22 ID:hsYVmQUk0

(´・ω・`)「にいさん、あそこ見て。トビラの上に
    なんか書いてあるよ。すっごくむつしい漢字だ……」

( ・∀・)「『食堂』って読むんだよ、しょーくーどーう。
       これからはここで、みんなでご飯を食べるんだ」
.
(´・ω・`)「芸術家くんも?」

( ・∀・)「そう!」

(´・ω・`)「じゃあ、患者さんも?」

( ・∀・)「そうとも!」

(´・ω・`)「じゃあ、じゃあ!双子くんも?」

( ・∀・)「もちろん!みんな一緒にごはんさ!」

(´・ω・`)「みんなでごはん?」

(´・ω・`)「それって、なんだか、なんだか……楽しみだね、にいさん」



────────────────────



●●●透明のバラの203号

(´・ω・`)「このお花、色がない……?」

( ・∀・)「透明じゃないかい?きっと枠だけなのさ」

(´・ω・`)「にいさんはなんでも知ってるね」

ドンドン!!
ドンドン!!

( ・∀・)「ごめんください!『白いバラの101号室』に来た者です!
       トビラを開けてくれませんか!」

「勝手に入ってちょうだい。ああ忙しい、忙しい!」

.

40 ◆ystORO547k:2021/10/22(金) 00:02:46 ID:hsYVmQUk0

ガチャッ

ξ゚⊿゚)ξ「なにか用?十秒で終わらせてちょうだい」

( ・∀・)「ややっ!メイドさんかな?」

(´・ω・`)「メイドさん?なんか違うような……?」

ξ゚⊿゚)ξ「メイドさんじゃないわ。ゴシックロリータ、知らないかしら?」

( ・∀・)「はじめまして!『白いバラの101号室』に来た者です!」

ξ゚⊿゚)ξっ「んっ」

( ・∀・)っ

ギュッ

ξ゚⊿゚)ξ「十秒よ。サヨウナラ!」

( ・∀・)「いい匂いだね!なに作ってるんだい?」

ξ゚⊿゚)ξ「サヨウナラって言ってるでしょ?」

ξ゚⊿゚)ξ「これはアンタたちの夜ごはんよ。
    喜びなさい、今日はごちそうよ」

(´・ω・`)「ひょっとしてお姉さんが、芸術家くんや
    患者さんたちのおやつを作ってた『使用人様』?」

( ・∀・)「あれはとっても美味しかった!」

(´・ω・`)「うん、うん。あんな美味しいのはじめてだった」

ξ*゚⊿゚)ξ「ふんっ。当たり前でしょ!」

( ・∀・)「そろそろおいとましようか!使用人様は忙しそうだからね」

(´・ω・`)「う、うん」

ξ゚⊿゚)ξ「待ちなさい!なに帰ろうとしてるのよ?
    料理しながらなら、話してあげないこともないわっ」

( ・∀・)「気が変わったみたいだね」

(´・ω・`)「怒らせちゃったかな……?」

.

41 ◆ystORO547k:2021/10/22(金) 00:03:15 ID:hsYVmQUk0

ξ゚⊿゚)ξ「私はハレルヒェンハウスの『使用人様』よ」

ξ゚⊿゚)ξ「ここ、203号室の食堂に住んでるの。
    手伝うことがあったら声かけてちょうだい」

( ・∀・)「双子くんがそんなこと言ってたね」

(´・ω・`)(ここで働いてる人でも首輪をつけるんだ……)

ξ゚⊿゚)ξ「『管理人様』への伝言を伝えるのも私のお仕事よ」

ξ゚⊿゚)ξ「お掃除、お料理、お遊び、なんでも付き合ってあげる。
    でも、おさわり厳禁だからね!」

(´・ω・`)「おさわり?」

( ・∀・)「君は知らなくていいことさ」

ξ゚⊿゚)ξ「アンタたちの服も私が選んだのよ。コンセプトは、
    王子様とお坊ちゃま!なかなか似合ってるじゃない?」

( ・∀・)「そうだろう!僕のおとうとはかっこいいだろう!」

(;´・ω・`)「にいさん、ちがうよ……やめてよ……」

ξ゚⊿゚)ξ「あら?アンタたち、兄弟だったのね?」

(´・ω・`)「お姉さんもそう思う?ボクたちが似てない、って」

ξ゚⊿゚)ξ「似てないというより、それ以前の問題じゃない?」

ξ゚⊿゚)ξ「それより、お姉さんって呼ばないで。
     私達、おんなじくらいの年でしょ?」

(´・ω・`)「ごめんなさい……」

ξ゚⊿゚)ξ「なに謝ってるのよ?謝ることなんかあった?」

(´・ω・`)「?」

ξ゚⊿゚)ξ「?」

.

42 ◆ystORO547k:2021/10/22(金) 00:03:52 ID:hsYVmQUk0

ξ゚⊿゚)ξ「話を続けるわ。住人様のお洋服は
     ほとんど私が決めてるの。すごいと思わない?」

( ・∀・)「素晴らしいと思う!」

(´・ω・`)「うん、うん。すごい!」

ξ*゚⊿゚)ξ「ふふんっ!302号室さえ断らなければ、ぜんぶだったんだから」

(´・ω・`)「変わった人もいたもんだね?
    王子様とか、お坊ちゃまになれるのに」

ξ゚⊿゚)ξ「だれかさんの食べ物、だれかさんの着る物、
    だれかさんの住むところ……こんなに素敵なお仕事ってないわ!」

ξ゚⊿゚)ξ「ハレルヒェンハウスはとってもいいところなのよ、
    規則さえちゃんと守ればね」

ξ゚⊿゚)ξ「ここでの規則はもう覚えたかしら?」

( ・∀・)「もちろん!」

(´・ω・`)「ぜんぜん……」

ξ゚⊿゚)ξ「問題よ!ハレルヒェンハウスの規則【5】は?
    十秒で答えなさい!」

( ・∀・)「『兄弟を愛すること』?」

ξ゚⊿゚)ξ「ぶっぶー!『お互いを家族のように愛すること』!
    お互いっていうのは、住人様みんなってことよ!」

(´・ω・`)「あっ、分かりやすい……」

ξ゚⊿゚)ξ「はやく覚えなさいよね?一生ここで暮らしていくんだから」

ξ゚⊿゚)ξ「料理完成!時間どおりだわ!」

ξ゚⊿゚)ξ「明日の分の素材は『魔法少女ちゃん』と
   『魔女ちゃん』があとから持ってきてくれるはず」

(*´・ω・`)「すっごくいいにおい!」

( ・∀・)「なんていう食べ物だい?」

.

43 ◆ystORO547k:2021/10/22(金) 00:04:22 ID:hsYVmQUk0

ξ゚⊿゚)ξ「ミートパイ。味見させてあげてもいいわよ?」

(´・ω・`)「これなんのお肉?」

ξ゚⊿゚)ξ「牛と、豚よ」

ξ゚⊿゚)ξっ「今回は特別よ?私が食べさせてあげる!」

(;´・ω・`)「自分で、ごふっ!」モグッ

(´・ω・`) モグモグ

( ・∀・)「よかったね、お味はどうだい?」

(*´・ω・`)「すっごく美味しい……お口が幸せでいっぱい……」

ξ゚⊿゚)ξ「素直な子は好きよ。お兄ちゃんも味見してちょうだい」

( ・∀・)「とっくにいただいてる!」モグモグ

ξ゚⊿゚)ξ「なんて子!」

(;´・ω・`)「うちのにいさんがすみません……」

────────────────────

ξ゚⊿゚)ξ「そろそろあの子にミルクをあげる時間だわ」

( ・∀・)「使用人様はとっても忙しそうだ」

(´・ω・`)「大変そう。なにかお手伝いできるかな?」

ξ゚⊿゚)ξ「いらないわ。好きでやっていることよ」

カタッ

(´・ω・`)「なんの音?」

( ・∀・)「他にもだれかいるのかい?」

ξ゚⊿゚)ξ「私のペットよ。ここではなんだって飼っていいの」

ξ゚⊿゚)ξ「ついてきなさい、特別に見せてあげるわ」

.

44 ◆ystORO547k:2021/10/22(金) 00:05:00 ID:hsYVmQUk0

ガチャッ

ξ゚⊿゚)ξ「食堂には入れてあげられないから、
    隣をペットの部屋にしてるの」

( ・∀・)「楽しそうだね、おとうと?」

(*´・ω・`)「ワンちゃんかな?ネコちゃんかな?」

( ・∀・)「トリさんかもしれないよ?」

(*´・ω・`)「わあ、トリさんもいいね!」

ξ゚⊿゚)ξ「ただいま、『ネコちゃん』」

(* ー )「にゃあ」

ξ゚⊿゚)ξ「いま檻を開けるわ。出てらっしゃい」

カチャッ

(*゚ー゚)「にゃあ」

ξ゚⊿゚)ξ「よしよし、ふふふ。かわいいでしょ?」

( ・∀・)「アタマをなでてもいいかい?」

ξ゚⊿゚)ξ「優しくしなさいよね?まだ子供で怖がりなんだから」

( ・∀・)「よしよし、怖くないよ。よろしくね、ネコちゃん」

(*゚ー゚)「にゃ?」

( ・∀・)「ややっ?君も首輪してるのかい?立派な住人様だ!」

(*- -)「にー……」

( ・∀・)「おとうと、君もなでるかい?」

(´・ω・`)「い、いい……」

( ・∀・)「噛みついたりしないさ。おとなしくてかわいい子だよ?」

.

45 ◆ystORO547k:2021/10/22(金) 00:05:23 ID:hsYVmQUk0

(*゚ー゚)「にゃあん」

( ・∀・)「ほら。ネコちゃんもゴアイサツしてる。
       おとうとの足にすり寄ってるじゃないか!」

(´ ω `)

( ・∀・)「おとうと?おとうと?」

ξ゚⊿゚)ξ「まあ!失礼しちゃうわ!うちの子が怖いっていうの?」

( ・∀・)「すまないね。おとうとは僕以外を怖がるんだ」

ξ゚⊿゚)ξ「あら、そう?おかしな子ね」

(*゚ー゚)「にゃ……」

(´ ω `) ブツブツブツブツ

ξ゚⊿゚)ξ「おとうとくん、どうしたの?」

( ・∀・)「いつものことさ!僕のおとうとは変わってるんだ!」

( ・∀・)「しかしペットにお洋服を着せるのは反対だな。
       このまんまだって、じゅうぶん可愛いのに」

(*゚ー゚)「?」

ξ゚⊿゚)ξ「そうかしら?この子はとってもアタマがいいの、
    可愛いお洋服を着せてあげると喜ぶのよ」

ξ゚⊿゚)ξ「今日のお洋服だってとっても可愛いでしょ?
    白いロリータで、私と対になってるんだから!」

(*゚ー゚)「にゃ!」

( ・∀・)「たしかに、ネコちゃんも幸せそうだ」

ξ゚⊿゚)ξ「ネコちゃんにミルクをあげましょう。
    特別にアンタからあげてもいいわよ?」

( ・∀・)「喜んで!このお皿を床に置けばいいんだね?」

コトッ

(*゚ー゚)「にゃあ!にゃあ!」

.

46 ◆ystORO547k:2021/10/22(金) 00:05:49 ID:hsYVmQUk0

(*>ー<) ペロペロ

ξ゚⊿゚)ξ「こらこら。ゆっくり飲みなさい」

( ・∀・)「あはははは!喜んでる、喜んでる!」

(*゚ー゚)「けふけふっ」

( ・∀・)「おやおや、口の周りがべしょべしょだ」

ξ゚⊿゚)ξ「拭いてあげなくっちゃ。まったく、
    私がいなくっちゃなんにもできないんだから!」ゴシゴシ

(*゚ー゚)「にゅ……」

ξ゚⊿゚)ξ

ξ゚⊿゚)ξ「私ね、ネコちゃんのこと家族だと思ってるの」

ξ゚⊿゚)ξ「可哀想な話よね、ひどい話よね。
    こんなに可愛い子が町の死体置場に捨てられてたのよ」

ξ゚⊿゚)ξ「私が拾ってあげなくっちゃ、
    この子はいまごろ死んでいたに違いないわ」

ξ ⊿ )ξ「私がお世話してあげなくっちゃ、
     この子は生きていけないの」

( ・∀・)

ξ ⊿ )ξ「ネコ、ネコ、こっちにおいで。抱きしめてあげるわ」

(*゚ー゚)

ギュッ

ξ ⊿ )ξ「よしよし、よしよし」

(*゚ー゚)「にゃあ」

ξ ⊿ )ξ「だれかさんの食べ物、だれかさんの着る物、
     だれかさんの住むところ……こんなに素敵なお仕事ってないわ」

(*゚ー゚)「にゃあ」

ξ ⊿ )ξ「私がずっと守ってあげるからね」

.

47 ◆ystORO547k:2021/10/22(金) 00:06:15 ID:hsYVmQUk0

────────────────────



ξ ⊿ )ξ「次にいく部屋に住んでる子のことが知りたいですって?」

ξ ⊿ )ξ「『桃色と灰色のバラの301号室』ね?
     『魔女ちゃん』と『魔法少女ちゃん』のお部屋だわ」

ξ ⊿ )ξ「とっても可愛くて、とっても強くて、いい子なのよ。
     世界にとっては知らないけど、私達にとってはね」

ξ ⊿ )ξ「困ったことと言えば、魔法少女ちゃんはお菓子しか、
     魔女ちゃんはお肉しか食べてくれないことかしら?」

ξ ⊿ )ξ「それよりも『教祖くん』に気を付けなさい。
     あの子、さんざん夕食なしの罰を受けてるんだから」

ξ ⊿ )ξ「まあ、大変!もうこんな時間?」

ξ ⊿ )ξ「『管理人様』のお手伝いにいかなくっちゃ!
      遅れてしまったらことだわ!」

ξ ⊿ )ξ「いいこと?なにか困ったことがあったら、
      この『使用人様』を呼びなさいよね!」

ξ ⊿ )ξ「えっ?『管理人様と使用人様は優しい子』、ですって?」

ξ ⊿ )ξ「アンタが思ってるようなもんじゃないわよ」



ξ ⊿ )ξ「どこかしら変わってる私達は、
      ハレルヒェンハウスでしか幸せになれないの」



────────────────────

ハレルヒェンハウスの規則【5】

お互いを家族のように愛すること

────────────────────



.

48 ◆ystORO547k:2021/10/22(金) 00:06:42 ID:hsYVmQUk0

(´ ω `)

(  ∀ )「おとうと、聞こえてるかい?」

(´ぅω・`)「んん……、聞こえてる……」

( ・∀・)「おはよう、僕のおとうと!」

(´・ω・`)「ごめんね、にいさん」

( ・∀・)「なにを言うんだい?」

(´・ω・`)「だって、ここまでボクを運ぶの重かったでしょう?」

( ・∀・)「何故?」

(´・ω・`)「えっ……?」

( ・∀・)「203号室の女の子も変わった子だったね?」

(´・ω・`)「うん……」

( ・∀・)「そして、とっても優しかったね?」

(´・ω・`)「うん!」

(´・ω・`)「『使用人様』から、ボクに伝言ある?
    そのう……途中で眠っちゃったバツとか……」

( ・∀・)「あるね。『困ったら私を呼びなさい』の刑だね」

(´・ω・`)「そっかぁ……。うん?あれ?」

( ・∀・)「しかしネコちゃんは可愛かったね!」

(´・ω・`)「そ、だね……」

( ・∀・)「おとうともペットを飼いたいかい?」

(´・ω・`)「ううん。ボク、すぐに寝ちゃうもん……。
    お世話するどころか、お世話してもらってるもん……」

( ・∀・)「あはははは!そのとおりだね!」

(´・ω・`)「う、ううっ……」

( ・∀・)「笑うところではなかったかい?」

.

49 ◆ystORO547k:2021/10/22(金) 00:07:06 ID:hsYVmQUk0

( ・∀・)「さて、ここが301号室だ」

(´・ω・`)「にいさん、301号室のトビラって、なんというか」

( ・∀・)「いろんな色のお菓子がいっぱい飾ってあるね。
       まるでお菓子の家みたいだ!」



────────────────────



●●●桃色と灰色のバラの301号

ドンドン!!
ドンドン!!

( ・∀・)「ごめんください!『黒と白のバラの101号室』に来た者です!
       トビラを開けてくれませんか!」

バタバタバタバタ
バタバタバタバタ

( ・∀・)「こっちに走ってきてるのかな?」

(´・ω・`)「そんなに急がなくってもいいのにね」

ガチャッ!!

( ・∀・)(?)

「だ、っ、げ、っ」

( ・∀・)(手?)

バタンッ!!

(´・ω・`)「閉まっちゃった。なんて言ったのかな?」

( ・∀・)「おとうと、中の人は見えたかい?」

(´・ω・`)「ちっとも。にいさんは?」

( ・∀・)「手しか見えなかった。銀色の指輪をはめていた」

.

50 ◆ystORO547k:2021/10/22(金) 00:07:27 ID:hsYVmQUk0

「くらいなさーい!」

「セクシー!プリティー!キューティフル!!」

ガツン!!
ガツン‼︎
ガツン‼︎

「わるい子わるい子、とんでいけー!」

「きゃはははは!今日も世界の平和を守っちゃったぞっ」

( ・∀・)「はてさて?中でなにが起こってるのやら?」

(´・ω・`)「なんだかすんごい音がしたけど……」

ガチャッ‼︎

( ・∀・)「トビラが開いた。お出迎えかな?」

(´・ω・`)「にいさん、後ろに隠れてもいい?」

( ・∀・)「かまわないさ!君は僕のおとうとだからね!」

ガシッ‼︎
グイッ‼︎

( ・∀・)「おろ?」

(;´>ω<`)「ひっ……」

パタン...

o川*%ー )o「きゃはっ!つーかまーえたっ」

川   々 )「んふふー!よくできましたー!」

( ・∀・)「んー?僕達は捕まってしまったのか?」

(;´・ω・`)「びっくりした……いきなり部屋に引っぱり込むんだもん……」

(;´・ω・`)(首輪してる……?ふたりとも住人様だ……)

.

51 ◆ystORO547k:2021/10/22(金) 00:07:53 ID:hsYVmQUk0

o川*%ー゚)o「この『人狼』め!かわいい『魔法少女ちゃん』とー!」

川 ゚ 々゚)「いい子の『魔女ちゃん』がー!こらしめちゃうぞー!」

( ・∀・)「アニメから出てきたような女の子たちだね」

(;´・ω・`)「にいさん、にいさん、なんでお姉さんたち血まみれなの……?
     なんでボクたちにバットとハサミ向けてくるの……?」

( ・∀・)「おとうと、あれはきっと魔法のステッキだよ」

o川*%ー゚)o

(´・ω・`)「って、あれ……?上から落っこちてきたお姉さん……?」

o川*%ー゚)o「きゃー!さっき目が合った少年!?
      また会えるだなんて、ひょっとして……」

o川*%ー゚)o「魔法少女ちゃんのストーカー!?」

(´・ω・`)「すと……なに……?」

川 ゚ 々゚)「すとーかー?とってもいけないことです!やめましょー!」

o川*%ー゚)o「魔法少女ちゃん、かわいいもんね!好きになっちゃうよね!」

o川*%ー<)o「でも、ごめんね?君の気持ちは嬉しいけどー、でもー、
      魔法少女ちゃんはー、みんなの魔法少女ちゃんだからー!」

(´・ω・`)「う、うん……。いいと思います……?」

( ・∀・)「この女の子が好きなのかい?」

(´・ω・`)「や、やだ……」

( ・∀・)「残念!おとうとの初恋ではなかったか!」

o川*゚ー゚)o「まさか!そっちの少年も魔法少女ちゃんのことを!?
      ちょっと顔がいいからってー、魔法少女ちゃんはなびかないぞっ!」

( ・∀・)「?」

川 ゚ 々゚) スンスン

( ・∀・)「なんだい?」

.

52 ◆ystORO547k:2021/10/22(金) 00:08:22 ID:hsYVmQUk0

川 ゚ 々゚)「オマエたち、『使用人様』のにおいします!」

o川*%ー゚)o「えっ?使用人お姉様の?」

(´・ω・`)「さっき会ってきたから、かな?」

川 ゚ 々゚)「オマエ、だれですか?人間なんですか?
     人狼じゃないんですか?」

( ・∀・)「はじめまして!僕達は『黒と白のバラの101号室』に来た者です!」

(´・ω・`)「で、です……」

o川*%ー゚)o「じゅうにん……」

川 ゚ 々゚)「さまぁ……?」

o川*%∀゚)o パァァァ!!

\川* ゚ 々゚)/ パァァァ!!

o川*%ー<)o「なーんだ!少年達、住人様だったんだー!はやく言ってよー!」

川* ゚ 々゚)「住人様!住人様!魔女ちゃんと魔法少女ちゃんのおナカマなの!」

( ・∀・)っ「よろしくの握手をしよう!」

o川*%ー゚)oっ「きゃわいい魔法少女ちゃんに触りたいんだね?
       しょーがないなー、タダで握手したげるっ!」

ギュッ

川 ゚ 々゚)「魔女ちゃんもー!ねーねー!魔女ちゃんもー!」

( ・∀・)っ「よろしく、よろしく!」

ギュウゥゥゥ!!

川* ゚ 々゚)「んふふー!よーろーしーくーねー!」

( ・∀・)「あはは!手がちぎれそうだ!」

o川*%ー゚)o「イスに座っておはなししよう?
      魔法少女ちゃん、つかれちゃったー」

川 ゚ 々゚)「こっちこっちー!魔女ちゃん、ゴアンナイする!」

.

53 ◆ystORO547k:2021/10/22(金) 00:09:16 ID:hsYVmQUk0

( ・∀・)「やあやあ!ずいぶんと魔訶不思議なお部屋だね?
       部屋の真ん中からまったく雰囲気がちがうなんて!」

(´・ω・`)「お部屋の半分はピンクで、お菓子とぬいぐるみがいっぱい。
    お部屋の半分はモノクロで、うわあ、高そうなアンティークがいっぱい」

o川*%ー゚)o「魔女ちゃんが分からず屋なんだもーん!
      魔法少女ちゃんはかわいいのがいいのにー!」

川 ゚ 々゚)「魔女ちゃん、うつくしいのがいい!
     魔法少女ちゃん、わがままー!じこちゅー!なるしすとー!」

( ・∀・)「まあまあ。ケンカはよしたまえ!」

(´・ω・`)「あのふたり、いつもあんなかんじなのかな……?」

o川*%ー゚)o「おほんっ。それじゃあ、自己紹介はっじまーるよー!」

川 ゚ 々゚)b「おしずかにー!おしずかにー!」

o川*%ー゚)o「私はね、『魔法少女ちゃん』!魔法少女ちゃんはー、
      魔法の世界からやってきたー、魔法使いのタマゴなんだよー!」

o川*%ー゚)o「この子は『魔女ちゃん』!私の次にかわいいイトコ!
      魔女ちゃんは生まれつき魔女なんだよー!」

川 ゚ 々゚)ノ「はーい!いい子の魔女ちゃんでーす!」

川 ゚ 々゚)「魔法少女ちゃんと魔女ちゃん、なかよしです!
     わる〜い『人狼』つかまえます!やっつけます!」

川 ゚ 々゚)「マホウセカイにある『なんとかの木?』にかえします!
     魔法少女ちゃんがいってました!」

川 ゚ 々゚)「このセカイのヘーワをまもるのが、
     魔法少女ちゃんと魔女ちゃんの、シメイ?なのです!」

( ・∀・)「おとうと、本物の魔女と魔法少女に会うだなんてはじめてだね?」

(´・ω・`)「すごいや……、おとぎばなしじゃなかったんだ……」

o川*%ー<)o「外の世界の人にはヒミツだぞっ!」

.

54 ◆ystORO547k:2021/10/22(金) 00:09:47 ID:hsYVmQUk0

(´・ω・`)「あのう……ケガ大丈夫、ですか?
    魔法少女のお姉さん、血まみれの傷だらけ……」

o川*%ー゚)o「お姉さんだなんて!おんなじくらいの年でしょ?
     『かわいい魔法少女ちゃん』って呼んで!さん、はいっ!」

(´・ω・`)「か、かわいい魔法少女ちゃん……」

o川*%ー゚)o「あー!やっぱりー、『世界一かわいい魔法少女ちゃん』がいいなー!」

(;´・ω・`)「セカイイチかわいい魔法少女ちゃんっ」

o川*%ー゚)o「きゃはははは!やっぱり私、世界一かわいいんだー!」

o川*%ー<)o「魔法少女ちゃんね、お空を飛ぶ練習してるんだけど、
      まだ見習いだから、よく落っこちちゃうんだー!てへっ」

o川*%ー゚)o「明日にはこの眼帯も、この包帯も取れてるよー!」

(;´・ω・`)「す、すごいや……」

( ・∀・)「心配してあげたんだね、おとうとは優しいね」

川 ゚ 々゚)「おとうと?おとうと?きょうだい??」

o川*%ー゚)o「うっそー!魔法少女ちゃん、びっくりー!」

(´・ω・`)「うう……やっぱり似てないのかな……?
    やっぱり……血がつながってないから……?」

( ・∀・)「血がつながってなくたって、僕達は普通の兄弟だろう?」

川 ゚ 々゚)「んふふー!魔女ちゃんと魔法少女ちゃんとおんなじです!」

o川*%ー゚)o「そーそー!私の本当の姉妹より、魔女ちゃんのがよっぽど似てるもん!」

川 ゚ 々゚)「魔法少女ちゃん!そろそろおきゃくさまに、オモテナシしなくっちゃ!」

o川*%ー゚)o「魔女ちゃん、ついでにふたりにもお手伝いしてもらおう!
      ハレルヒェンハウスの人達はみーんなお手伝いしてくれたもん!」

o川*%ー゚)o「302号室のクソメガネ以外はね!」

川 ゚ 々゚)「魔法少女ちゃん、おクチがわるい」

( ・∀・)「お手伝いだって?任せたまえ!」

.

55 ◆ystORO547k:2021/10/22(金) 00:10:10 ID:hsYVmQUk0

川 ゚ 々゚)「ミキサーのおうた、スタート!」

川 ゚ 々゚)「ごーりごーりごーりごーり♪きれいーにーなーれー♪」

ガリガリ
ガリガリ

( ・∀・)「なにしてるんだい?」

(´・ω・`)「ミキサーの音ででお歌が聞こえないや……」

o川*%ー゚)o「魔女ちゃん特製ドリンクを作ってるんだよ!
      ハレルヒェンハウスの人達しか食べられないの!」

川 ゚ 々゚)「ここにお好きなジュースをいれます!
     きょうは魔女ちゃんの好きなサイダーをいれます!」

川 ゚ 々゚)「ごーりごーりごーりごーり♪おいしーくーなーれー♪」

ガリガリ
ガリガリ

(´・ω・`)「ねぇ、あれ、なに……?」

( ・∀・)「なんの果物だろうね?」

(´・ω・`)「果物、なのかな……?」

川 ゚ 々゚)っ「はい、できあがり!」

(´・ω・`)「っ」
 
( ・∀・)「いただこう!」

ゴクゴク
モグモグ

川 ゚ 々゚)「おあじはいかが?」

( ・∀・)「とっても美味しかった!あんまり甘くないんだね。
       さあほら、おとうともお飲みよ!」

(;´・ω・`)「ううん。ボクは、や、がぼがぼっ!やめ、ごふっ!」

(´ ω `) ゴクンッ

.

56 ◆ystORO547k:2021/10/22(金) 00:10:36 ID:hsYVmQUk0

( ・∀・)「美味しいだろう?」

(´ ω `)「う、ぶ、っ……」

( ・∀・)「おとうと?」

(´ ω `)「ん、ぐ……ん、ぐ……」

( ・∀・)「おとうと、」

(´ ω `)「おえぇぇぇ!げっ、ひ!げぇ、げほ、げほっ!」

ビチャビチャ
ビチャビチャ

川 ゚ 々゚)「あーっ!はいたー!」

o川*%ー゚)o「きゃー!ばっちぃ!」

(´ ω `)「かふっ………、うおぇっ………う゛、う゛、……」

( ・∀・)「おとうと?おとうと?大丈夫かい?」

(´;ω;`)「はあー……はあー……、う゛っ……ごめ、なさっ……」

(っ・∀・)っ「お兄ちゃんこそごめんね、おとうと。
        まだ吐きそうなら、僕の両手に出したまえ!」

(´;ω;`)「や……や、だ……」

川 ゚ 々゚)「おクチにあわなかった?」

川 ゚ 々゚)「イジワルしたんじゃないの、これ、
     魔女ちゃんのいつものごはんなの!」

o川*%ー゚)o「魔女ちゃんったら、これしか食べないんだよー!
      きゃはははは!信じられなーい!」

川 ゚ 々゚)「むう!『教祖くん』いがい、みんなたべてくれたもん!
    『芸術家くん』も『患者さん』も、おいしいっていってたもん!」

o川*%ー゚)o「『双子くん』と『使用人様』はなんにも言わなかったでしょー」

川 ゚ 々゚)「魔法少女ちゃんも、たべてたべてたべて!」

o川*%ー゚)o「食べないよーだ!だってお菓子しか食べられないもーん!」

.

57 ◆ystORO547k:2021/10/22(金) 00:11:27 ID:hsYVmQUk0

o川*%ー )o川   々 )

( ・∀・)(魔法少女ちゃんと魔女ちゃんがじゃれている
       向こう側、うっすらと冷蔵庫が開いている)

( ・∀・)(中になにがあるのかは見えないけれど、
       たったひとつ、はみ出してるものが見える)

( ・∀・)(なにかの、手)

( ・∀・)(真っ赤っかの)

( ・∀・)(銀色の指輪をはめている)

(´ ω `)



川   々 )「んふふー!」

o川* ー )o「きゃはははは!」

川   々 )「これはニンゲンのふりをして、わるいことをした『人狼』を、
     もとのセカイにかえしてあげられる、たったひとつのほうほう!」

o川* ー )o「キレイでかわいい私達の体の中で、わるくてキタナイ人狼を
       浄化にして、イノチの木のところへ還してあげるんだよ」

川   々 )「つぎはやさしくうまれてこれますように」

o川* ー )o「つぎはキレイにうまれてこれますように」



川   々 )「はじめはね、『兄弟くん』も『人狼』って、おもってました!」

o川* ー )o「きゃははは!あぶなかったねー!あとちょっとだったねー!」

川   々 )「んふふー!兄弟くん、セーギのミカタのソシツ?があります!」

o川* ー )o「そのうち魔法少年になっちゃったりして!きゃはははは!」

o川* ー )o「ハレルヒェンハウスはとってもいいところ!」

川   々 )「セカイのヘーワをまもるのを、だれにもジャマされないところ!」

.

58 ◆ystORO547k:2021/10/22(金) 00:11:52 ID:hsYVmQUk0

────────────────────



o川* ー )o「最後の部屋にいる人?うえぇ〜……あのメガネ?
      『赤のバラの302号室』にいる『教祖くん』?」

川   々 )「魔女ちゃんも、魔法少女ちゃんも、ニガテなの……。
      ほめてくれないです……しかってばっかりです……」

o川* ー )o「魔法少女ちゃんのこともかわいいって言ってくれないの!
       信じられないよねー!こんなにかわいいのに!」

川   々 )「教祖くん、すっごくアッタマいいの!
      ガッコーのセンセーだった、っていってた!」



o川* ー )o「そろそろ『使用人のお姉様』を呼ばなくっちゃ!」

川   々 )「ばんごはんのざいりょう、ほしいっていってました!」

o川* ー )o「魔法少女ちゃんの新衣装もおねだりしなくっちゃ!」

川   々 )「魔女ちゃんも、魔女ちゃんも!もうこのおようふくボロボロなの!」

o川* ー )o「『兄弟くん』!魔法少女ちゃんに会いたくなったら、
       いつでもここに遊びにきていいんだよ?」

川   々 )「魔女ちゃんも遊びにいきます!いっぱいいきます!」



────────────────────

ハレルヒェンハウスの規則【6】

留守は四十八時間以内にすること

────────────────────



.

59 ◆ystORO547k:2021/10/22(金) 00:12:24 ID:hsYVmQUk0

(´ ω `)

(  ∀ )「おとうと!起きたまえ、おとうと!」

(´ぅω・`)「んん……、あれぇ……?」

( ・∀・)「また夢を見てたのかい?」

(´・ω・`)「うん。えっとね、まっくらで、なんにもなくて、
    そこにはにいさんもいなくって、
    それでね、ボクは知らないイスに座ってて」

( ・∀・)「ちゃんと聞いてるよ」

(´・ω・`)「それから、それからね、目の前に光が見えて、
    光の中になんかが見えて、そこに、だれかいたんだよ」

( ・∀・)「いつも君が見る夢だね」

(´・ω・`)「だれかさんはね、ボクに向かって手を伸ばすの。
    あれは、にいさんだったんだよね?」

( ・∀・)「あはは!そうかもしれないね!」

( ・∀・)「しかし、魔女ちゃんと魔法少女ちゃんも変わってる子だったね?」

(´・ω・`)「うえぇ……まだ口の中がすっぱい……」

( ・∀・)「もしハレルヒェンハウスがわるい人に襲われても、
       魔女ちゃんと魔法少女ちゃんがいれば守ってくれるさ」

(´・ω・`)「そうだとしたら、頼もしいかも……」

(´・ω・`)「魔法少女ちゃんと魔女ちゃん、嫌になっちゃったかな?
    ゴザイサツが下手くそなボクを『ジンロー』って言ってた?」

( ・∀・)「『正義の味方になれる』ってさ!」

(´・ω・`)「そっかぁ……」

( ・∀・)「とうとう302号室まできたぞ!三階はここでおしまいだね」

(´・ω・`)「303号室は?」

( ・∀・)「303号室は管理人室。だからゴアイサツはいらないんだよ」

.

60 ◆ystORO547k:2021/10/22(金) 00:12:55 ID:hsYVmQUk0

────────────────────



●●●赤のバラの302号

ドンドン!!
ドンドン!!

( ・∀・)「ごめんください!『黒と白のバラの101号室』に来た者です!
       扉を開けてくれませんか!」

シィン...

( ・∀・)「中にいるか確かめてみよう!」

(´・ω・`)「えっ?にいさん、またそんなこと……」

ガチャッ
キィ...

( ・∀・)「ほら。鍵が開いてる」

(´・ω・`)「まっかっかだ……」

( ・∀・)「お外から入ってくる夕日の光のせいさ」

( ・∀・)「見たところ、ここは普通のお部屋だね?」

(´・ω・`)「うん。ボクたちのお部屋とおんなじかんじ」

(    )

(´・ω・`)「あれ?にいさん、あそこにだれかいる?
    ほら、ほら、廊下の奥のところだよ」

( ・∀・)「どれ。声をかけてみよう!」

( ・∀・)「おじゃまします!『黒と白のバラの101号室』に来た者です!」

(´・ω・`)「あ、こんにちは……?こんばんは……?」

( < >< >)

( ・∀・)「もしもし?」

.

61 ◆ystORO547k:2021/10/22(金) 00:13:20 ID:hsYVmQUk0

( ・∀・)(廊下の一番奥の方にだれかがいる)

( ・∀・)(姿は逆光でよく見えないけれども)

ギシ...

( < >< >)

ギシ...ギシ...

(;´・ω・`)「ひっ……」

( ・∀・)「大きなマネキンが天井からぶら下がってるね」

(;´・ω・`)「にいさん、ちがうよ……」

(;´・ω・`)「これは人なんだよ……」

( ・∀・)「人?」

( < >< >)

( ・∀・)「言われてみれば、なるほど!首をくくっているね!」

(;´・ω・`)「にいさぁん……」

( ・∀・)「分かったよ、おとうと!僕達で助けてあげようじゃないか!」

(;´・ω・`)「うん、うん……!」

ガシッ

( ・∀・)「いいね?『いっせーの!』で、
       この子の足を下に引っぱろう!」

(;´・ω・`)「ほんとにこれで大丈夫……?」

( ・∀・)「大丈夫だとも!当たり前だろう?」

(;´・ω・`)「にいさんが大丈夫っていうなら……」

( ・∀・)「いっせーの!」

グイッ

.

62 ◆ystORO547k:2021/10/22(金) 00:13:43 ID:hsYVmQUk0

( < >< >)「……ぐっ」

ギチギチギチ
ギチギチギチ

ブチィッ!!

(;´・ω・`)「うわっ……」

( ・∀・)「おっと!縄が切れた!」

( < >< >)「……っかは、」

ドサッ!!

( < >< >)「げほ、げほっ」

(;´・ω・`)「よかった、生きてる……」

( ・∀・)「ね?大丈夫だっただろう?」

( < >< >)「はぁぁ……」

( <●><●>)「なんてことをしてくれたんですか」

(;´・ω・`)「にいさん、どうしよう?怒ってるみたい……」

( ・∀・)「どうしてだい?君を助けたんじゃないか!」

( <●><●>)「首くくって死のうとしていたわけではありません」

( <●><●>)「この縄を見なさい。あらかじめ切れ目を入れておきました。
     私が死ぬ前にこの縄は切れる予定だったんです」

( <●><●>)「それを君達は……まったく余計なことをしてくれました」

(´・ω・`)「ご、ごめんなさい……」

( <●><●>)「謝ることくらいは出来るんですね」

( <●><●>)「それで?どちらさまですか、侵入者くん?
     このまま使用人様に突き出してやりましょうか?」

( ・∀・)「はじめまして!『黒と白のバラの101号室』に来た者です!」

.

63 ◆ystORO547k:2021/10/22(金) 00:14:06 ID:hsYVmQUk0

( <●><●>)「はぁぁ……まあ、そうでしょうね。残念です」

(´・ω・`)「すっごくおっきいため息だ……」

( ・∀・)「きっと疲れてるんだろう」

( <●><●>)「私はここでは『教祖くん』と呼ばれています」

(´・ω・`)「きょうそくん、って、どういういみ?」

( <●><●>)「カミサマにもっとも近い存在という意味です。
      君、そんなことも分からないんです?」

(;´・ω・`)「うっ……。ボク、小学校なんて行ってないから……」

( <●><●>)「同じハレルヒェンハウスの住人様として恥ずかしい。
     次の勉強会には必ず参加しなさい。他の住人様も何人か参加します」

(´・ω・`)「すごいや。教祖くん、アタマいいんだ……」

( ・∀・)「それh」

( <●><●>)「ハレルヒェンハウスの九つの規則は覚えましたか?」

( ・∀・)「おぼえt」

( <●><●>)「中でも特に重要なものを教えて差し上げましょう」

( ・∀・)「ふむ。僕達の話を聞いてないようだ」

(´・ω・`)「変わった人だね……」

( <●><●>)「規則【1】住人の証である首輪を外そうとしないこと。
      規則【6】留守は四十八時間以内にすること。
      規則【7】ハレルヒェンハウスから逃げないこと
      規則【8】監視カメラを見つけても無視すること」

( <●><●>)「これだけは絶対に守りなさい。分かったらお返事!」

( ・∀・)「はい!」

(´・ω・`)「はぁい……」

( <●><●>)「よろしい」

.

64 ◆ystORO547k:2021/10/22(金) 00:14:36 ID:hsYVmQUk0

( ・∀・)っ「よろしくのアクシュをしよう!」

( <●><●>)っ

ギュッ

( <●><●>)□ フキフキ

(´・ω・`)(ハンカチで手ふいた……)

( ・∀・)「さっきはなにをしてたんだい?」

( <●><●>)「初対面で年上の人間には敬語を使いなさい。
     私、君よりずっと大人なんですよ?」

( ・∀・)「なに言ってるんだい?おんなじくらいじゃないか!」

( <●><●>)「はあ?」

( ・∀・)「?」

(;´・ω・`)「ひぃ……こわい……」

( <●><●>)「おふたりとも、レモンティーとマカロンはお好きですか?」

( ・∀・)「よかったね!マカロンだって!」

(´・ω・`)「にいさん、マカロンってなぁに?」

( ・∀・)「美味しいものにちがいないさ!」

(´・ω・`)「じゃあ、好き!」

( <●><●>)「よろしい。レモンティーとマカロンが
     欲しければ、儀式のお手伝いをしてもらいましょう」

( ・∀・)「いいだろう!」

(;´・ω・`)「あれ?あれ?お手伝い?」

( <●><●>)「タダでものをもらおうとするんじゃありません。
     はぁぁ……なんて卑しい……」

( ・∀・)「おや?そのマカロンは使用人様にタダでもらったんじゃないかい?」

( <●><●>)「なんですか、君?嫌いです」

.

65 ◆ystORO547k:2021/10/22(金) 00:15:01 ID:hsYVmQUk0

ガチャッ

( <●><●>)「こちらの部屋へどうぞ。ああ、
      手はそこで消毒してください」

( ・∀・)「わあ!まるで教会みたいだ!」

(;´・ω・`)「にいさん、にいさん……あれなに……?」

( ・∀・)「あれ?」

( ・∀・)(正面にある顔のない女神像。その石膏の前に、
       布を被った長方形のなにかが置いてある)

( ・∀・)(おとうとは教会にきたことがないから、
       こういう変わった雰囲気がはじめてかもしれない)

( ・∀・)(おとうとが怖がるのも無理はないだろう)

( <●><●>)「さて。その大きな箱の横に装置が置いてあるでしょう?
     そこにある赤のボタンをひとつ、押してきてください」

( ・∀・)っ「任せたまえ!」

ピッ

( <●><●>)

( <●><●>)

( <●><●>)「……押しましたね?」

( ・∀・)「見てのとおりさ!」

( <●><●>)「よろしい。ご褒美をあげましょう」

(´・ω・`)「あのう……ボタンを押すと、どうなるんですか……?」

( <●><●>)「はあ?余計な心配しなくていいんです」

(;´・ω・`)「ごめんなさいっ……」

( <●><●>)「『芸術家くん』も『双子くん』も
     『使用人様』も『魔法少女ちゃん』も『魔女ちゃん』も」

( <●><●>)「この部屋に来た人はみんな、このボタンを押したのですから」

.

66 ◆ystORO547k:2021/10/22(金) 00:15:22 ID:hsYVmQUk0

( ・∀・)「ああ。『患者くん』はあそこから動けないんだね」

(´・ω・`)「ほっ……。みんな押したんなら大丈夫、だよね……?」

( <●><●>)「先ほどの部屋に戻りましょう」

────────────────────

( <●><●>)「レモンティーとマカロンです。ごゆっくりどうぞ」

(´・ω・`)「かわいいお菓子だね。食べちゃうのもったいないな……」

( ・∀・)「気に入った!はじめての味のお菓子だ!」
 
( <●><●>)「はぁぁ……。私ではなく本人に言いなさい。
     ご存じのとおり、マカロンは『使用人様』の手作りです」

( <●><●>)「大きな声で言ってみては?どうせ本人に届くでしょう」

( ・∀・)「大きな声で届くのかい?『使用人様』の料理はピカイチだー!」

(´>ω<`)「ま、マカロンとっても美味しいぞー!」

( <●><●>)「嘘はついてませんが、目の前で見てるとマヌケですねぇ……」

( ・∀・)「ところで。どうして君、さっき吊るされてたんだい?」

( <●><●>)「『カミサマ』にもっとも近いところにいたのです」

( ・∀・)「カミサマ?」

( <●><●>)「死に近づけば近づくほど、カミサマは近くなります。
     いつもこうして、私はカミサマに会いにいくんですよ」

( <●><●>)「けれども、これではずっと一緒にはいられませんがね」

( <●><●>)「一度死を克服した肉体は、何度でも死を克服できるはずです」

(´・ω・`)(おにいさんのクビ、首輪で見えにくいけど、
    縄のあとがくっきりついちゃってる……)

(´・ω・`)「あっ……」

(´・ω・`)(どうしよう、どうしよう)

.

67 ◆ystORO547k:2021/10/22(金) 00:15:49 ID:hsYVmQUk0

(´・ω・`)(ワイシャツのスキマから見えちゃった)

(´・ω・`)(おにいさんの手首が、キズアトだらけなの)

( <●><●>)「なにか見ましたか?」

(;´・ω・`)「ご、めんなさい……」

( <●><●>)「まあ、いいでしょう。
     私の『カミサマ』には『信者さん』がおりまして」

( <●><●>)「信者である証拠に、みんなカミサマと
     おんなじ髪の形、おんなじ瞳の色をしてるんですよ」

( ・∀・)「『カミサマ』とやらはよっぽど愛されてるんだね!」

( <●><●>)「ええ、ええ」

( ・∀・)「その『カミサマ』はどこにいるんだい?」

( <●><●>)「ここにはいません。まだ、ね……」

( ・∀・)「?」

(´・ω・`) モグ...モグ...

( <●><●>)「そろそろ儀式に戻る時間です。あと十秒で食べ終わりなさい。
     はい、はじめっ。10、9、8、」

(;´・ω・`) モグモグモグモグモグモグモグモグゴックン!!

( <●><●>)「食べ終わりましたね?では、ついてきなさい。
     食べた分だけお手伝いしてもらいますよ」

────────────────────

( <●><●>)「さて。その大きな箱の横に装置が置いてあるでしょう?
     そこにある赤のボタンをもう一度、押してきてください」

( ・∀・)「お安いごようさ!」

ピッ

( <●><●>)「しばらくお待ちください」

.

68 ◆ystORO547k:2021/10/22(金) 00:16:10 ID:hsYVmQUk0

( <●><●>)

(´・ω・`)「なにしてるんだろう?」

( ・∀・)「箱の中を覗いてるみたいだ」

(´・ω・`)「にいさん、箱の中になにがあると思う?」

( <●><●>)「にいさん?」

( ・∀・)「君じゃないよ、にいさんは僕のことさ!」

(´・ω・`)「ボク、おとうとです……」

( <●><●>)「なにを言ってるんです?」

(´・ω・`)「えっ?」

( <●><●>)「逆でしょう?」

(´・ω・`)

( <●><●>)「どう見たって貴方の方が年上でしょう?
     背だってほら、ほら、こんなに高いのに」

(´・ω・`)「なに……?ちが、う、よ……?」

( <●><●>)「貴方、私とおんなじくらいの年でしょう?」

(´・ω・`)

( <●><●>)「貴方の『にいさん』よりも、10歳は上のはずです」

(´・ω・`)「ちがう……ちがう……」

(´ ω `)「ちがう……」

( <●><●>)「聞こえてますか?」

(´ ω `) ブツブツブツブツ

( <●><●>)「はっ?なんですか?気味の悪い……」

( ・∀・)「あんまり僕のおとうとをイジメないでくれたまえ」

.

69 ◆ystORO547k:2021/10/22(金) 00:16:32 ID:hsYVmQUk0

( <●><●>)「はぁぁ……、儀式に戻りましょう」

( <●><●>)「残念ながらコレは『カミサマ』に選ばれなかったようです」

バサッ

( ・∀・)(取り払われた白い布がゆっくりと地面に落ちていく)

( ・∀・)(四角い箱。それは、大きなガラスで出来たふたつケースだった)

( ・∀・)(片方にはハダカのマネキンが眠っている)

( ・∀・)(もう片方には体中がつぎはぎだらけで、
       手足の足りないマネキンが眠っている)

ζ( ー *ζ

( ・∀・)(髪の毛はふんわりとしている茶色だった)

( ・∀・)(とってもキレイで、キレイで、まるでそこだけ別世界みたいだった)

( ・∀・)(おとうとにも見せられたらよかったのに)



( < >< >)「一度死を克服した肉体は、何度でも死を克服できるはずです」

( < >< >)「ああ、私の『カミサマ』。私のすべて。もうすぐ貴女にお会いできますね」

( < >< >)「体はそろいました。あとは手と足、手と足だけ……」



────────────────────



( < >< >)「『透明のバラの303号室』の『管理人様』がどんな人か、ですか」

( < >< >)「君なんにも分かってないんですね。
      彼はこれっぽっちも優しくなんてありませんよ」

( < >< >)「ハレルヒェンハウスに住んでる『変わった住人達の
      人生を観察すること』こそが、彼の業なのですから」

( < >< >)「まったくまったく。管理人様こそが、もっとも変わってる!」

.

70 ◆ystORO547k:2021/10/22(金) 00:16:57 ID:hsYVmQUk0

( < >< >)「私?いったい私のどこが変わってると?
      君達と一緒にするんじゃありませんよ」



( < >< >)「まだ聞きたいことがあるんですか?
      はぁぁ……、『青のバラの102号室』?」

( < >< >)「『人形師』とその子供の『お人形くん』の部屋ですね。
      お人形くんには一度も会ったことはありませんが」

( < >< >)「はあ?知りませんよ、このマンションで会ったことがあるのは、
      『人形師』と『管理人様』と『使用人様』くらいじゃないですか」

( < >< >)「だから、知りませんよ。もう出ていきなさい」



( < >< >)「次の勉強会には絶対に顔を出しなさい。
      私がしっかり教育してあげますよ、クソガキ」



────────────────────

ハレルヒェンハウスの規則【7】

ハレルヒェンハウスから逃げないこと

────────────────────



(´ ω `)

(  ∀ )「おとうと!起きたまえ、おとうと!」

(´ぅω・`)「んん……、にいさん、いる……?」

( ・∀・)「ずっと手をつないでるじゃないか!」

(´・ω・`)「なんだか今日はいっぱい寝ちゃうや……」

( ・∀・)「『はじめまして』がいっぱいで疲れてるのさ」

.

71 ◆ystORO547k:2021/10/22(金) 00:17:21 ID:hsYVmQUk0

( ・∀・)「教祖くんは変わってる子だったね」

(´・ω・`)「なんだかとってもおっかなかった気がする……」

( ・∀・)「奇遇だね?僕もあの子が大っ嫌いさ!」

(´・ω・`)「にいさんがだれかを嫌いになることあるんだね……」

(´・ω・`)「ごめんなさい……ボクが寝ちゃったせいで、
    にいさんが教祖くんにどやされちゃった……?」

( ・∀・)「とんでもない!『勉強を教える』だなんて言ってたよ」

(´・ω・`)「そっかぁ……」

(´・ω・`)「一階に戻ってきてるけど、『はじめまして』はもうおしまい?」

( ・∀・)「忘れたかい?まだ102号室が残ってる!」

(´・ω・`)「はじめにお留守だったお部屋だね」



────────────────────



●●●青のバラの102号

ドンドン!!
ドンドン!!

( ・∀・)「ごめんください!『黒と白のバラの101号室』に来た者です!
       扉を開けてくれませんか!」

シィン...
カタッ...

( ・∀・)「いまの聞こえたかい?」

(´・ω・`)「やっぱりだれかいるみたい」

( ・∀・)「トビラのカギを開けてみよう!」

.

72 ◆ystORO547k:2021/10/22(金) 00:17:45 ID:hsYVmQUk0

( ・∀・) カチャカチャ

(´・ω・`)「にいさんったら、すぐ人のおうちのカギ開けようとするんだから……」

( ・∀・)「何故そんな顔するんだい?前に開けたときは喜んでくれたのに」

(´・ω・`)「あれはっ……。食べるところがなかったり、
    眠るところがなかったりしたから……必要なことだったんだもん……」

( ・∀・)「ゴアイサツだって必要なことさ!それがここでの規則なのだから!」

カチッ
ガチャッ

( ・∀・)「さあ、トビラの中にどうぞ!」

(´・ω・`)「ほんとに開けちゃうんだもんなぁ……」

ギギギ...

(´・ω・`)「やけに重そうなトビラ……」

( ・∀・)「ややや?トビラを開けたらまたトビラだ」

「〜♪」

(;´・ω・`)「ひっ……にいさん、向こうからなにか聞こえてくるよ……」

( ・∀・)「オルゴール?」

「〜♪」

(;´・ω・`)「オルゴールと一緒に、ユーレイが歌ってるのかな……」

( ・∀・)「あはははは!そうだった、そうだったね!
       では、そのユーレイに会いにいこうか!」

(;´・ω・`)「あああああ!待って、にいさん!開けないでっ」

ガチャッ!!

「〜♪」

( ・∀・)「なんて素晴らしい!お人形さんの劇場だ!」

(;´・ω・`)「ぁ……」

.

73 ◆ystORO547k:2021/10/22(金) 00:18:06 ID:hsYVmQUk0

( ・∀・)(部屋の真ん中にある、大きなまぁるい舞台)

( ・∀・)(それを360度囲むように置いてある観客席)

( ・∀・)(まっくらなお部屋に、舞台を照らすスポットライト)

( ・∀・)(天井からたくさんの糸で吊るされて、
       ポーズをとって固まったまま、オルゴールに合わせて歌っている)

( ・∀・)(大きな球体関節のお人形さん)

( - ,)「〜♪」

( ・∀・)「おとうと、おいで!舞台の主役を近くで見ないと損だぞ!」

(;´・ω・`)「わっ、わっ、いきなり引っぱらないで……」

(;´・ω・`)「!」

(;´・ω・`)「にいさん、にいさん、お客さんがいる……」

( ・∀・)「お客さん?」

(    )(     )(     )

(;´・ω・`)「暗くってよく見えないけど……」

( ・∀・)「おとうと、あれは球体関節人形というんだよ。
       きっとお客さん役だから、観客席に座ってるんだ」

(;´・ω・`)「どうしてみんな、かたっぽの手と足がないの?」

( ・∀・)「おや?舞台のお人形さんも、左手と左足の素材がちがうね」

(´・ω・`)「とってもキレイな男の子だね」

( ・∀・)「僕もそう思うよ。ふむ、これはバレエのポーズかな?」

( - ,)

(´・ω・`)「あれ?歌が聞こえなくなってる……」

( - ,)「だれだい」

.

74 ◆ystORO547k:2021/10/22(金) 00:18:33 ID:hsYVmQUk0

(;´・ω・`)「しゃべった……!」

( ・∀・)「これは驚いたな」

(゚-゚,)「『使用人様』以外が来るだなんて。
     きみたちはぼくの見てる夢なのかい」

(´・ω・`)「ボクたちのこと、夢だと思ってるみたい」

( ・∀・)っ スッ

( ・∀・)っ<゚-゚,)ムニッ

(゚-゚,)「いたい」

( ・∀・)「それはよかった!夢じゃなかったね!」

(;´・ω・`)「にいさん!お顔に触っちゃいけないよ!
     ほっぺたケガしてるんだから!」

( ・∀・)「だめだったかい?ヒビが入ってる方とは
       反対側のほっぺたに触ったんだが」

(´・ω・`)「痛かった?ごめんね、にいさんが」

(´・ω・`)(あっ。この子が住人様だ。首輪してる)

(゚-゚,)「にいさん。きみたちは兄弟なのかい」

(´・ω・`)「う、うん……」

( ・∀・)「なんのへんてつもない普通の兄弟さ!」

(゚-゚,)「そう。どうりでよく似てる」

( ・∀・)「そうだろう、そうだろう!」

(*´・ω・`)「似てる……?そう、かな……?えへへ……」

(゚-゚,)「手も、足も、体の数がおんなじ」

(;´・ω・`)「あう……」

.

75 ◆ystORO547k:2021/10/22(金) 00:18:59 ID:hsYVmQUk0

( ・∀・)「改めて、ゴアイサツをしよう!
       『黒と白のバラの101号室』に来た者です!」

(´・ω・`)「『にいさん』と『おとうと』です!」

(゚-゚,)「すまない。ぼくには名前がないんだ。
     ただのお人形さんだから」

(´・ω・`)「なまえ……?」

(゚-゚,)「『使用人様』はぼくをこう呼んでる。
    『お人形くん』、と」

( ・∀・)っ「よろしくの握手をしよう!」

(゚-゚,)「できない。ぼくは生きているだけの、
     ただのお人形さんだから、動いてはいけないんだ」

( ・∀・)「じゃあ、僕が君の手を握りにいこう!」

(゚-゚,)「えっ」

ギュッ

( ・∀・)「よろしく、よろしく!」

(゚-゚,)「…………」

(´・ω・`)「ごめんなさい……」

(゚-゚,)「なに」

(´・ω・`)「そのう……怒ってるのかな?って、思って……」

(゚-゚,)「怒ってない」

(゚-゚,)「お人形さんは笑ったり泣いたりしてはいけない。
     『おかあさま』にそう言われてるんだ」

( ・∀・)「じゃあ、いまどんな気持ちなんだい?」

(゚-゚,)「嬉しい、とても。きみたちが来てくれて」

(゚-゚,)「ずっと舞台の上にひとりぼっちだったから」

.

76 ◆ystORO547k:2021/10/22(金) 00:19:22 ID:hsYVmQUk0

( ・∀・)「ひとりぼっちだって?あんなに
       たくさんのお客さんがいるというのに?」

(゚-゚,)「ぼくが欲しいのは『お客さま』じゃない。
    『オトモダチ』なんだ」

(゚-゚,)「『お客さま』は『おかあさま』がひとりずつ外の世界から連れてきた」

(゚-゚,)「みんなぼくとおんなじ気持ちになってくれたけど、
     やがてみんな、本物のお人形さんになっていった」

(´・ω・`)「どういうこと……?」

( ・∀・)「よく分からないけど、オトモダチが欲しいんだね?」

(゚-゚,)「とても」

( ・∀・)「決まりだ!僕達はいまこの瞬間から、オトモダチだ!」

(*´・ω・`)「わあ……!お人形くん、いいかな……?」

(゚-゚,)「困る」

(;´・ω・`)「ごめんなさいっ!!」

(゚-゚,)「ちがうんだ。嬉しいんだ」

(゚-゚,)「嬉しくて、困ってしまうんだ」

( ・∀・)「こっそり笑ってみるかい?」

(゚-゚,)「できない。おかあさまに顔を取りかえっこされてしまう」

(´・ω・`)「?」

(´・ω・`)「お人形くん。ひょっとして、
    ずっとそのポーズのまんまでいるの?」

(゚-゚,)「毎日おかあさまが変えてくれる。
     おかあさまは『人形師』だから」

(゚-゚,)「けれども、それでも。キレイに踊れないんだ」

(´・ω・`)「そんな……。こんなにキレイなのに……」

(゚-゚,)「ぼくの体がわるいせいだ」

.

77 ◆ystORO547k:2021/10/22(金) 00:19:45 ID:hsYVmQUk0

( ・∀・)「わるい?」

(゚-゚,)「左手がどうしてもキレイに踊れなくて、金属の左手と取りかえっこした。
     左足がどうしてもキレイに踊れなくて、金属の左足と取りかえっこした」

(゚-゚,)「それでもぼくは、キレイに踊れなかった」

(゚-゚,)「明日には右手も金属の右手と取りかえっこされる。
     それが終わればきっと右足も取りかえっこされる」

(´・ω・`)「そんなの、嫌だなぁ……」

(゚-゚,)「いや、とは」

(´・ω・`)「だって、もうキレイだもん……」

(´・ω・`)「金属の手とか足もかっこいいけど、やっぱり。
     生きてる『お人形くん』の体もキレイだと思う……」

(゚-゚,)「いや」

(゚-゚,)「いや」

(゚-゚,)「いや、いやか。そうか」

(゚-゚,)「ぼくはいやだったんだ」

(゚-゚,)「気付かなきゃよかった」

( ・∀・)「おとうと、ひらめいたぞ!」

(´・ω・`)「なになに?」

( ・∀・)「『お人形くん』の糸を切ってしまおう!」

(゚-゚,)「え」

( ・∀・)「心配ないさ!ナイフならいつも持ち歩いてる!」

( ・∀・)「おとうと!お人形くんの体を支えていたまえ!」

(;´・ω・`)「ええっ?そんな、いきなり!にいさんっ」

ブチブチ
ブチブチ

ドサッ!!

.

78 ◆ystORO547k:2021/10/22(金) 00:20:10 ID:hsYVmQUk0

(;´>ω<`)「いたたたた……」

(゚-゚,)「ぼくもいたい」

( ・∀・)「大丈夫かい?すまなかったね、
       まさか倒れ込んでしまうだなんて!」

(;´・ω・`)「にいさんはいつもそうだ。いつもいきなりなんだからっ」

(゚-゚,)「どうして、ナイフなんか」

( ・∀・)「当たり前だろう?外の世界は危ないからね!」

(´・ω・`)「ボクも持ってるよ。ナイフじゃないけど……」

(゚-゚,)「そう」

( ・∀・)っ「手を貸そうじゃないか!おとうと、立てるかい?」

(´・ω・`)っ「んっ……」

( ・∀・)っ「ほら、お人形くんも!」

(゚-゚,)「どうするんだい」

( ・∀・)「嫌なんだろう?不仕合せなんだろう?」

(゚-゚,)「いやだ。ふしあわせだ」

( ・∀・)「ならば、『おかあさま』から一緒に逃げよう!」

(´・ω・`)「うん、うん!オトモダチだもんっ」

(゚-゚,)

(゚-゚,)「できない」

(゚-゚,)「動けない」

(゚-゚,)「おかあさまがいなくならなきゃ、ぼくは」

.

79 ◆ystORO547k:2021/10/22(金) 00:20:57 ID:hsYVmQUk0

( ・∀・)「おとうと、僕達も横になろうか」

(゚-゚,)「なにしてるんだい」

(´・ω・`)「君とおんなじこと!」

( ・∀・)「このまんま寝っ転がっておはなしをしよう」

(゚-゚,)「きみたち、変わってる」

(´・ω・`)「キミだって変わってるもん」

( ・∀・)「ハレルヒェンハウスの子供達は、みんな変わってるのさ」

( ・∀・)「なんのおはなしをしようか?
       ああそうだ、今日のおはなしがいい!」

(´・ω・`)「ボクたちね、ハレルヒェンハウスの住人様に、
    ひとつひとつ、ゴアイサツして回ってたんだよ」

(゚-゚,)「はれるひ、なに」

(´・ω・`)「ボクたちが住んでるところ!
    にいさん、おはなし聞かせて!」

( ・∀・)「そうだね。はじめのおはなしは、
      『紫のバラの103号室』から!」



────────────────────



( - ,)「どこにいくんだい?」

( - ,)「『白と黒のバラの101号室』?
      それがきみたちの部屋なのかい?」

( ー ,)「いってしまうんだね」

( - ,)「…………」

( - ,)「だめだ。流れない」

( - ,)「いま涙が流せれば、きみたちは、
      もう少しだけ、ここにいてくれただろうか」

.

80 ◆ystORO547k:2021/10/22(金) 00:21:25 ID:hsYVmQUk0

( - ,)「『また遊びにくる』?」

( - ,)「すまない」

( - ,)「きっと、もう、会えない」

( - ,)「おかあさまが許さない」

( - ,)「気付かなければよかった」



( - ,)「きみたちは、ぼくにとって、いちばんの思い出だ」

( - ,)「オトモダチになってくれてありがとう」



ガチャ



( - ,)

( - ,)

( - ,)「………………いか……で……」



パタン...



────────────────────

ハレルヒェンハウスの規則【8】

部屋の監視カメラを無視すること

────────────────────



「ハレルヒェンハウスの住人様は変わってる」



.

81 ◆ystORO547k:2021/10/22(金) 00:21:46 ID:hsYVmQUk0

(    )

「102号室の『人形師』は変わってるのよ」

「我が子に『お人形くん』だと言い聞かせて、自分の子供が主役の人形劇を始めるの」

「美しくポーズをとれなかった体の部位は、ちょん切られてしまうの。金属の義手や義足をつけられるの」

「そして、外の世界の子供を誘拐するの。男の子でも女の子でも、美しいお顔の子ばっかり」

「さらってきた『お客さま』も、お人形くんとおんなじ部位をちょん切ってしまうのよ」

「可愛い自分の子供が、ひとりぼっちで寂しくないように」



( A )

「103号室の『芸術家くん』は、変わってます!」

「お墓から死体をほってきます。家具や小物や洋服にしちゃいます」

「あと、あと、家族にもしちゃいます。さみしがりやさん、だからです」

「芸術家くんは、手がだいすきです。なにやさんかは、しりません」

「手のうらがわに、キレイな模様をかいて、いっぱい壁にかざります」

「チョウチョのヒョーホンみたいです!芸術家くん、たのしそう!うれしそう!」



|゚ノ  ∀ )

「201号室の『患者さん』は変わってます」

「健康そのものの両足を切り落とされて。代わりに移植されたのは、人の足と足とをつなぎあわせた肉の塊」

「それでもあの人、満足してると言うんです。幸せだと笑っているんです」

「しかし、もっと変わってるのは『医者様』ですね」

「知ってますか?あの部屋にいる人達、みんなどこかしらおかしな移植をされてるんですよ」

「もしも患者さんに会いに行きたいなら、部屋の道順を間違えないことです」

「さもないと、異形の者どもに食べられてしまいますから」

.

82 ◆ystORO547k:2021/10/22(金) 00:22:08 ID:hsYVmQUk0

(  _ゝ )( <_  )

「202号室の『双子くん』は変わってますね」

「見た目も話し方も動き方も、なんもかんもまるっきり、おんなじであろうとするのです」

「そして、孤児院から似たような子供を二人ずつ連れてきて、自分達とおんなじ顔に整形するのです」

「外の世界は危ないからと、いっぱいカギをかけて、窓を新聞紙で塞いで、お部屋に閉じ込めて」

「話し方も動き方もなんもかんもまるっきり、おんなじになった子供達を見て幸せだと笑うんです」

「ああでも。安全な場所に来て、子供達も幸せそうですね?ふふふ」



ξ ⊿ )ξ

「「203号室の『使用人様』は変わってるよな」」

「だれかさんの食べるもの、着るもの、住むところ」
「だれかさんの人生に過干渉しなくてはたまらない」

「だから、捨てられていた小さな女の子を檻の中で飼っているんだ」
「なんという運命だろうか、女の子は自分を猫だと思ってるらしい」

「四つん這いのまんま、言葉も話せないまんま、」
「ペットの『ネコちゃん』として飼っているのだ」

「幸せそうだよな」
「ああ、幸せそうだよな」



o川* ー )o川   々 )

「301号室の『魔法少女ちゃん』と『魔女ちゃん』は変わってるぜ」

「魔法少女ちゃんは自分を本当の魔法少女だと、魔女ちゃんは自分を本当の魔女だと思ってんだ」

「外の世界にいる、法律を破った人間を『人間に化けた人狼』だと退治しちまうんだ」

「魔法少女ちゃんが人狼を見分けて、魔女ちゃんが人狼を食っちまう、って役割なんだとさ」

「人狼を清い者に戻してやるために、世界の平和を守るために、ハレルヒェンハウスの平和を守るためにな」

.

83 ◆ystORO547k:2021/10/22(金) 00:22:43 ID:hsYVmQUk0

( < >< >)

「302号室の『教祖くん』は変わってるんだよ!」

「事故で死んじゃった幼馴染を、『カミサマ』だって思ってるんだって」

「首だけになっちゃった『カミサマ』をヨミガエリさせたいんだって」

「だから、一度ヨミガエリができた『信者さん』って女の子たちの体をつなぎ合わせてるんだ」

「ずるいんだよ!ひどいんだよ!自分では一回もアンラクシ?のボタン押したことがないくせに!」

「教祖くん、ハレルヒェンハウスの住人様にボタンを押させるんだから!」



(  ω )

「303号室の『管理人様』は変わってる」

「変わった人を集めては、手の届くところに置きたがるのだ」

「自分がそこに加わりたいわけではない」

「ただただ見ていたいのだ。二十四時間、見ていたいのだ」

「それがとても幸せなことなのだ。ここはただ、それだけの場所なのだ」



────────────────────



(´ ω `)

(  ∀ )「おとうと!起きたまえ、おとうと!」

(´ぅω・`)「んん……、にいさん……」

( ・∀・)「君のにいさんだよ」

( ・∀・)「空をごらん!すっかり夜になってしまった!
       なんとか夜ごはんまでに終わってよかったね?」

(´・ω・`)「うん……」

.

84 ◆ystORO547k:2021/10/22(金) 00:23:19 ID:hsYVmQUk0

(´・ω・`)「あっ!お人形くんは?」

( ・∀・)

(´・ω・`)「にいさん、お人形くんは?」

( ・∀・)「『お友達になれてよかった』って」

(´・ω・`)「大丈夫かな?」

( ・∀・)

(´・ω・`)「にいさん、お願いだよ」

(´・ω・`)「大丈夫って言って?」

( ・∀・)「もちろん、大丈夫さ!
       君が心配することなんて、なにひとつない!」

(´・ω・`)「ほんとに?また会える?」

( ・∀・)「おにいちゃんが大丈夫だと言ったら、
       それはもう大丈夫だろう?」

(´・ω・`)「うん、うん!」

────────────────────

( ・∀・)「いやはや、まったく!ハレルヒェンハウスの
       子供達は、変わった子ばっかりだったね?」

(´・ω・`)「そ、だね……」

( ・∀・)「でもみんな、僕達とおんなじ年くらいでよかったね?
       子供ばっかりのマンションだなんて、なかなか変わってる」

(´・ω・`)「あっ……」

( ・∀・)「どうしたんだい」

(´・ω・`)「う、ううん……、なんでもない……」

( ・∀・)「おとうと。ハレルヒェンハウスは嫌いかい?」

(´・ω・`)「どうして、そんなこと?」

.

85 ◆ystORO547k:2021/10/22(金) 00:23:45 ID:hsYVmQUk0

( ・∀・)「ずっと怖かったんだろう?だから、
       たくさん眠ってしまったんだろう?」

(´・ω・`)

( ・∀・)「君がここから逃げたいならば、
       僕はそれがいいと思ってるんだ」

(´・ω・`)「怖い……?うん……」

( ・∀・)「ならば……」

(´・ω・`)「でも……」

( ・∀・)「でも?」

(´・ω・`)「みんな、ボクたちに……優しく、
    してくれようと、してた……から……」

(´・ω・`)「家族を紹介するって、一緒にお茶しようって、またゲームをしようって、
    困ったら呼んでって、正義の味方になれるって、勉強を教えてくれるって、
    お友達になれてよかったって……言ってくれたから」

(´・ω・`)「いままでにいさん以外の人は……、なんでかみんな、
    ボクのこと嫌がって、怖がって、逃げちゃって……」

(´・ω・`)「悲しくって……」

( ・∀・)「僕は怖くないよ」

(´・ω・`)「うん……」

(´・ω・`)「にいさんと住人様は、ボクのこと怖がらないから……」

(´・ω・`)「怖がられるより、怖いのがいいから……」

(´・ω・`)「だから……」

(´・ω・`)「だから、ここがいい……」

( ・∀・)

(´・ω・`)「ハレルヒェンハウスはいいところなんでしょう?」

( ・∀・)「そうだね、おとうと」

( ・∀・)「ハレルヒェンハウスはいいところさ!」

.

86 ◆ystORO547k:2021/10/22(金) 00:24:07 ID:hsYVmQUk0

────────────────────



●●●白と黒のバラの101号

( ・∀・)「僕達の新しいおうちに到着だ!」

(´・ω・`)「うん」

( ・∀・)「おかあさんが帰りを待ってるよ」

(´・ω・`)「にいさん……あの、ね……」

( ・∀・)「なんだい?」

(´・ω・`)「怒らないで……ね……?」

( ・∀・)「僕が君に怒ったこと、いっぺんでもあるかい?」

(´・ω・`)「ない……けど、でも……」

( ・∀・)「うん」

(´・ω・`)「あのね、あのね……」

( ・∀・)「うん」

(´・ω・`)「ほんとに……」

(´・ω・`)「ほんとに……」

(´・ω・`)「おかあさんは、いるの……?」

( ・∀・)

(´・ω・`)「にいさんがウソついてるとか……
    思ってるわけじゃないんだよ……?」

(´・ω・`)「でもボク……にいさんに拾われたあの日から、
    にいさんとずっと一緒にいるけど……でも……」

(´・ω・`)「……いっかいも、にいさんの
    おかあさんのこと、見たことないんだよ……」

( ・∀・)「僕のおかあさんじゃない。僕達のおかあさんだよ」

.

87 ◆ystORO547k:2021/10/22(金) 00:24:32 ID:hsYVmQUk0

( ・∀・)「おかあさんはいるよ」

( ・∀・)「おとうとと会った日から、ずっと一緒にいる」

( ・∀・)「いつもアタマを撫でてくれるんだ」

(´・ω・`)

( ・∀・)「さあ、おうちに入ろう!」

(´・ω・`)「はぁい……」

(´・ω・`)

(´-ω-`)

(´-ω-`)(ときどき『にいさん』に拾われた日の夢を見る)



────────────────────



(´ ω `)

(´-ω-`)((手があったかい……))

(´-ω-`)((だれかがボクの手をにぎってる……?))

(´ぅω・`)『んん……?』

( ・∀・)『おはよう、お寝坊さん』

(´・ω・`)『おにいさん、だぁれ……?』

( ・∀・)『君のおにいちゃんだよ』

(´・ω・`)『にいさん?』

( ・∀・)『おとうと』

( ・∀・)『これからは僕が君を守るからね』

(´・ω・`)『どうして……?』

( ・∀・)『君が僕を守るからさ!』

.

88 ◆ystORO547k:2021/10/22(金) 00:25:02 ID:hsYVmQUk0

(´・ω・`)『?』

( ・∀・)∞(・ω・` ) ギュッ

(´・ω・`)『あのう……どうして、手をつなぐの……』

( ・∀・)『お兄ちゃんが手を引いていてあげよう!
       さあ、僕達のおうちに帰ろう!』

(´・ω・`)『そんなとこ、あるの……?』

( ・∀・)『あはははは、大丈夫!絶対に見つけてみせるさ!』

(´・ω・`)

(´・ω・`)『……ふふ。おかしなにいさん……』



────────────────────



(´・ω・`)

(´・ω・`)(ボクのにいさんは、ちょっぴり変わってる)

(´・ω・`)(にいさんには、世界中のみんなが子供に見えるんだ)

(´・ω・`)(おっきい人も、ちっちゃい人も、
    男の人も、女の人も、いい人も、わるい人も、
    ……ハレルヒェンハウスの人達も)

(´・ω・`)(みんなみんな、ボクらとおんなじくらいの子供に見えるんだ)



(´・ω・`)(それだけじゃない。にいさんが見てる世界は、
    ボクが見てる世界とはちょっぴりちがうみたい)

(´・ω・`)(とってもキレイに見えるんだ)

(´・ω・`)(ちょん切られて色を塗られた人の手が、おっきなチョウチョに見えるように。
    キレイなお洋服を着てる死んだ人が、生きた人間に見えるように。
    檻の中に入ってる小さな女の子が、大きな子猫に見えるように。
    死んでる体の足りない子供達が、キュウタイカンセツニンギョウに見えるように)

(´・ω・`)(ボクには見えない『おかあさん』が見えるように)
.

89 ◆ystORO547k:2021/10/22(金) 00:25:30 ID:hsYVmQUk0

(´・ω・`)(こんなこと、にいさんには言えない)

(´・ω・`)(怖いもん。もしも、にいさんが変わっちゃったら、
    どうしたらいいか分かんないもん)

(´・ω・`)(だから、ボク、このまんまがいいな……)



(´・ω・`)(ボクのにいさんはちょっぴり変わってる)

(´・ω・`)(でも……)



────────────────────



ガチャッ‼︎

( ・∀・)「ただいまー!」

(´・ω・`)

シィン...

( ・∀・)「まっくらだ!電気、電気!」

(´ ω `)

(´ ω `) ブツブツブツブツ

パッ

( ・∀・)「これでよし!」

(´ ω `) ブツブツブツブツ

( ・∀・)「おとうと?」

(´ ω `) ブツブツブツブツ

(*´・ω・`)

(*´・ω・`) ニコッ

(*´・ω・`)『おかえりなさい。おにいちゃん、おとうとくん』
.

90 ◆ystORO547k:2021/10/22(金) 00:25:50 ID:hsYVmQUk0

( ・∀・) ニコッ

( ・∀・)「ただいま、おかあさん!」

(*´・ω・`)『晩ごはんの時間までまだ時間があるわ、
    あったかいお風呂の用意をするわね』

(*´・ω・`)『いまの内にお布団も敷いておかなくっちゃ。
    お風呂が沸いたら、おとうとくんと入ってね』

( ・∀・)「きっと喜ぶよ」

(*´・ω・`)『ありがとうね、おにいちゃん』

(*´・ω・`)『ご近所さんにご挨拶いってきてくれて。大変だったでしょうに』

( ・∀・)「あはは、おかあさんも一緒にきてくれたじゃないか!
       あのときもこのときも、いっぱい助けてくれた!」

(*´・ω・`)『ふふふ。おにいちゃんとおとうとくんを
    守るのが、私の生まれた意味ですもの!』

(*´・ω・`)『こっちにいらっしゃい、頑張った御褒美をあげなくっちゃね』

(*´・ω・`)『なにがいいかしら?』

( ・∀・)「あ」

( ・∀・)「アタマを」

( ・∀・)「なでて」

( ・∀・)「欲しい」

(*´・ω・`)『ふふふ。いらっしゃい、甘えん坊さん』

( ・∀・)

(*´・ω・`)『よしよし、よしよし』

( ・∀・)

( ─∀─)

( ─∀─)(よく『おかあさん』に拾われた日のことを思い出す)

.

91名無しさん:2021/10/22(金) 00:30:59 ID:hsYVmQUk0
────────────────────



(*´ ω `)『危ないところだったわね、ぼくちゃん。怪我がなくてよかったわ』

(*´ ω `)『さあ、手をつないで。一緒に行きましょう!』

(*´ ω `)『貴方は今日から私のむすこ。この子は貴方のおとうとよ』

(*´ ω `)『おとうとくんのこと守ってあげてね、おにいちゃん』

(*´ ω `)『貴方が危ない目に遭ったときは、私達が貴方を守るから』

(*´ ω `)『たくさん手をつないであげてね。貴方達は手をつなげるのだから』

(´ ω `)

(´ ω `) ブツブツブツブツ

(´ぅω・`)『んん……?』

( ・∀・)『おはよう、お寝坊さん』

(´・ω・`)『おにいさん、だぁれ……?』

( ・∀・)『君のおにいちゃんだよ』



────────────────────



( ─∀─)

( ─∀─)(僕のおとうとはちょっぴり変わってる)

( ─∀─)(おとうとの体の中には『おとうと』と『おかあさん』がいるんだ)

( ─∀─)(いつもはおとうととして生きてるけど、僕達が生活に困ったときや、
      危ない目にあったときは、おかあさんが助けにきてくれる)

( ─∀─)(今日だっていっぱい助けてくれた)

( ─∀─)(おとうとの願いで生まれたのが『おかあさん』なのだと、
      おかあさんは言ってたけれども、僕にはまだよく分からない)

.

92 ◆ystORO547k:2021/10/22(金) 00:32:09 ID:hsYVmQUk0

( ─∀─)(おかあさんはおとうとの記憶を持ってるけど、
      おとうとはおかあさんの記憶を持っていないらしい)

( ─∀─)(だから、ほんとうのことはヒミツにするのだと)

( ─∀─)(それでいいと思う。幸せなまんまでいてくれるなら、それがいい)



( ─∀─)(おとうとがいくつかだなんてことも、
      僕にとってはどうでもいいことだ)

( ─∀─)(おとうとはおとうとなのだから)



( ・∀・)(僕のおとうとはちょっぴり変わってる)

( ・∀・)(でも……)





(でも)

(でも)

(それがどうしたっていうんだ)





(きっと僕達ここでならば幸せになれる)

(ここならば、ハレルヒェンハウスならば)





.

93 ◆ystORO547k:2021/10/22(金) 00:33:02 ID:hsYVmQUk0

────────────────────



(*´ ω `)「おにいちゃん、喜んで」

(*´ ω `)「もうひとりおとうとが増えるわよ」

(*´ ω `)「ふふふ。そしたらなんて呼ぼうかしら?」

(*´ ω `)「ああ、そうね。そうね」

(*´ ω `)「貴方達に名前をつける、なんてどうかしら?」

(*´ ω `)「えっ?『ハレルヒェンハウスの子供達
      みんなに名前をつけてあげたい』、ですって?」

(*´ ω `)「まあ。それってとっても素敵なことだわ。
      けれどもそれは、また明日にしましょうね」

(*´ ω `)「あとのことは、『おかあさん』に任せて」



────────────────────

ハレルヒェンハウスの規則【9】

他の住人様を殺さないこと

────────────────────



●●●透明のバラの303号室(管理人室)

コンコン
ガチャ

ξ ⊿ )ξ「『使用人様』です。失礼します」

ξ ⊿ )ξ「管理人様、これをごらんください」

ξ ⊿ )ξ「102号室の監視カメラの映像です」

.

94 ◆ystORO547k:2021/10/22(金) 00:33:45 ID:hsYVmQUk0

ξ ⊿ )ξ「『101号室のおとうとくん』が
    『102号室の人形師』を刺したようです」

ξ ⊿ )ξ「いいえ、いまは『101号室のおかあさん』でしょうか」

ξ ⊿ )ξ「人形師はアイスピックで首の後ろを刺されて即死のようです」

ξ ⊿ )ξ「彼女はそのまま『102号室のお人形さん』を
     連れて、101号室に戻っていきました」

ξ ⊿ )ξ「いかがなさいますか?」

ξ ⊿ )ξ「はい。はい。101号室、連帯責任ですね?
      ……分かりました、そのように罰します」

ξ ⊿ )ξ「では。失礼しました」

ガチャッ
パタン...

ξ ⊿ )ξ

ξ ⊿ )ξ

ξ ⊿ )ξ「はあぁ……」



ξ ⊿ )ξ「なによ、なによ。せっかく新人歓迎会の料理を作ったのに」

ξ ⊿ )ξ「ひどいじゃない。まさかそこに主役がいないだなんて……」

ケラケラ
ケラケラ

ξ ⊿ )ξ(101号室から三人の笑い声が聞こえる)

ξ ⊿ )ξ(監視カメラの向こうの子供達が、幸せそうに笑っている)

ξ ⊿ )ξ(なんて呑気なのかしら。人の気も知らないで!)

.

95 ◆ystORO547k:2021/10/22(金) 00:34:17 ID:hsYVmQUk0

(゚-゚,)「おとうと」

( ・∀・)「そのとおり!僕達は君のお兄ちゃんさ!」

(゚-゚,)「おにいちゃん」

(´・ω・`)「これからはボクたちが君を守るからね」

(゚-゚,)「どうして」

(´・ω・`)「えへへ、それはね!」

( ・∀・)「君が僕達を守ってくれるからさ!」

(゚-゚,)「へ」

(゚-゚,)「……あは。おかしなあにさま」



────────────────────

ハレルヒェンハウスの規則【9】

どうぞ、お幸せに

────────────────────




.

96 ◆ystORO547k:2021/10/22(金) 00:36:00 ID:hsYVmQUk0

( ―ω―) ペコリ

( ^ω^)「ようこそいらっしゃいませ!
       ここは親愛なる楽園、『ハレルヒェンハウス』!」

( ^ω^)「ハレルヒェンハウスでは、新しい住人様を募集しております!」

( ^ω^)「家賃はかかりません!食事は三食提供します!
       必要な物資は支給されます!理想のお部屋をご用意します!
       これからの人生の一切合切をお約束します!」

( ^ω^)「条件はただひとつ!ハレルヒェンハウスの規則を守ること!」

(    )

( ^ω^)「新しい住人様ですね。私(わたくし)、
       このマンションの『管理人様』でございます」

( ^ω^)「貴方様のお部屋はこちら、102号室。
      『銀のバラ』が描かれた扉が目印です」

( ^ω^)「まずはここでの規則をお話しましょう。
       さあさ、どうぞ。こちらのお部屋へ」










( ^ω^)ハレルヒェンハウスのようです







97 ◆ystORO547k:2021/10/22(金) 00:36:22 ID:hsYVmQUk0
【ハレルヒェンハウスの規則】

【1】住人の証である首輪を外そうとしないこと
   無理に外そうとすると首輪が爆発して首が落ちます。

【2】他の住人様に挨拶をすること
   外の世界の人間だと思われて、他の住人様に殺される可能性があります。
   ご注意ください。

【3】食事の時間には必ず食堂にいること
   不要の場合は事前にお知らせください。
   使用人様の逆鱗に触れます。

【4】勝手に部屋を破壊しないこと
   汚したり飾ったり変えたりするのは自由です。
   隣人へご迷惑をかけることのないようお願いします。

【5】お互いを家族のように愛すること
   住人様はここで永遠に暮らしていく仲間です。
   なるべく殺さないようにしましょう。

【6】留守は四十八時間以内にすること
   制限時間を過ぎると首輪が爆発して首が落ちます。

【7】ハレルヒェンハウスから逃げないこと
   許容範囲を越えると首輪が爆発して首が落ちます。

【8】監視カメラを見つけても無視すること
   管理人様の目的は貴方様を観察することです。

【9】他の住人様を殺さないこと
   誤って殺してしまった場合、厳しい罰が与えられます。
   今晩の夕食なしです。

【10】どうぞ、お幸せに
    住人様が幸福に暮らすことが、私共なによりの願いであり、貴方達に課せられた義務です。
    不幸でいることは許しません。

.

98 ◆ystORO547k:2021/10/22(金) 00:37:02 ID:hsYVmQUk0
投下は以上です。ありがとうございました。

ハレルヒェンハウスでは102号室の入居者を募集中してます。
御希望の方は管理人室まで、303号室までお願いします。

99名無しさん:2021/10/22(金) 01:17:11 ID:sEMQNzJs0
これはハッピーエンド……でいいのだろうか?
不思議な感覚だ。乙乙

100名無しさん:2021/10/22(金) 02:57:33 ID:O0czHxzs0


101名無しさん:2021/10/22(金) 05:28:38 ID:vNtuuBZo0
ヒェッ……
こういう最後にかけて種明かしされる作品好き

102名無しさん:2021/10/22(金) 21:25:08 ID:jOqmieXQ0
独特の空気感いいよー

103名無しさん:2021/10/23(土) 12:37:37 ID:7j2S1Dhg0
これは凄い
この世界観がよく短編でまとまってるなという気持ち…
乙です

104名無しさん:2021/10/30(土) 13:25:23 ID:x3RacdlI0
おお、もう……
俺の拙い語彙力ではこの感情を表せない
とにかく凄い、としか

105名無しさん:2021/10/30(土) 16:22:58 ID:t1mU58GE0

すごい世界観だ……

106名無しさん:2021/11/01(月) 17:17:37 ID:gF16yU1U0
独特な人たちが幸せに暮らす場所、大好きな世界観。乙です

107名無しさん:2021/11/03(水) 16:19:57 ID:2TMADRDk0
徹底して狂った美しい世界観で圧倒された


108名無しさん:2021/11/04(木) 10:11:13 ID:UJY4I9I.0
世界観がとにかくすごい好き
乙です

109名無しさん:2021/12/01(水) 22:03:18 ID:3l6W80wg0

( ―ω―) ペコリ

( ^ω^)「ようこそいらっしゃいませ!
       ここは親愛なる楽園、『ハレルヒェンハウス』!」

( ^ω^)「ハレルヒェンハウスでは、新しい住人様を募集しております!」

( ^ω^)「家賃はかかりません!食事は三食提供します!
       必要な物資は支給されます!理想のお部屋をご用意します!
       これからの人生の一切合切をお約束します!」

( ^ω^)「条件はただひとつ!ハレルヒェンハウスの規則を守ること!」

(    )

( ^ω^)「新しい住人様ですね。私(わたくし)、
       このマンションの『管理人様』でございます」

( ^ω^)「貴方様のお部屋はこちら、102号室。
      『銀のバラ』が描かれた扉が目印です」

( ^ω^)「まずはここでの規則をお話しましょう。
       さあさ、どうぞ。こちらのお部屋へ」



─────────────────────────────

( ^ω^)ハレルヒェンハウス102号室のようです

─────────────────────────────



.


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